取材メモ/不安も感謝も分かち合う場

日本心臓ペースメーカー友の会 山陰支部

  心臓ペースメーカーによって命が救われたことへの感謝から、自身の健康を保ちつつ、社会に貢献することを目的に設立された「日本心臓ペースメーカー友の会 山陰支部」。当事者が悩みや不安を相談でき、共感し合える場となるよう活動しています。

不安も感謝も分かち合う場

  日本心臓ペースメーカー友の会山陰支部は、全国に29ある支部のうちの一つで、1983(昭和58)年に設立、米子市を中心に活動しています。会員は現在、鳥取県、島根県、岡山・兵庫両県北部に住む、心臓ペースメーカー(PM)を植え込んだ患者60人。活動には医療関係者、医療機器販売会社が協力しています。
  PMは、疾患により心拍数に異常があるとき、必要な電気刺激を心筋に伝えて心臓を拍動させる装置。山陰支部長の笠木(かさぎ)(たけし)さんは「手術前は1分当たりの脈拍数が30回という状態だったが、手術で植え込んだPMが動き出すとすぐに体中がほっと温かくなった。まさに生き返った心地がした」と今の活動の原動力となった当時の感動を語ります。
  支部では毎年、会員同士の親睦や情報交換を目的として総会や交流会を開催しています。総会には、鳥取大学医学部附属病院勤務医をはじめとする顧問医師らも出席。病気への理解を深めることができる講演会、会員の不安や悩みに医師が答える質疑応答が行われます。質問に多いのが、電子レンジや電磁調理器などの影響。これらは通常の使用では影響を受けることはないものの、店の入り口に設置されている盗難防止ゲートには注意が必要です。昨年の総会では「ゲート間で電磁波を出している可能性があるので、通り抜けるのは問題ないが、途中で立ち止まったり、寄りかかったりしないように」と医師から助言があったと笠木さん。
  山陰支部会員の平均年齢は約80歳。笠木さんは「会員はPMのおかげで心身ともに元気な証人。ここにはインターネットの情報だけでは得られない出会いがある」と交流の意義に力を込めます。

笠木健さんの写真
「活動の活発化にはドクターの協力が不可欠。さらなる協力を得たい」と語る笠木さん

総会の様子
昨年の総会の様子。

芦田泰之さんの写真
顧問医師の松江市立病院救急診療科長・芦田泰之さんが会員の質問に答える。総会や交流会には、参加費を負担すれば誰でも参加できる(写真提供は笠木さん)

次回の交流会は11月
詳細はお問い合わせください。
【問い合わせ先】 日本心臓ペースメーカー友の会 山陰支部事務局 神庭(かんば)陽子(ようこ)
電話・ファクシミリ 0859-26-3211

取材を終えて

  「会員は元気な証人」という笠木さんの言葉が、会の意義を物語っていると思いました。(か)



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