2022年8月19日

2022年8月19日 まき網市場日記

本日はまき網の市場調査をしてきました。

8月に入って以降、それまで好調だったウルメイワシの水揚げがパタッと止まり、季節外れの時化が続き、またお盆休みがあったりと中々調査できない日が続いていたので、本当に久しぶりの市場調査になります。

市場には中型船5隻、大型船1隻の合計6隻が入港しており、マイワシ・ウルメイワシを中心にこの時期にしては多い400トンを超える水揚げがありました。

身じゃ下

 

中型船を見て回ったところ、ウルメイワシ・マイワシを中心にカタクチイワシ・マサバ・マアジが混ざっており、どの船も概ね似たような組成でした。5魚種とも今年生まれの小型魚です。中にはソウダガツオ(ヒラソウダ)も混じっていて、秋に向けて季節が進んでいる印象を受けました。

漁獲物

ソウダガツオ

 

大型船は見に行けませんでしたが、ブリ類(ツバス銘柄~ブリ銘柄)、マダイなどを水揚げしたようです。

 

サンプルを購入し測定を行っていると、マアジの中からモロを発見しました。(写真下がモロ)

モロはアジ科ムロアジ属に分類される魚で、マルアジやクサヤモロ(伊豆諸島の特産である「くさや」の原料)と同じクループに属します。すなわち、南方系の魚種になります。

境港ではマルアジはそれなりの水揚量がありますが、それ以外のムロアジ類の水揚量は極めて少ないです。

モロ

 

一方で、マルアジ・ムロアジ類の資源評価は今年度から新ルールに移行し、詳細なデータが求められているところです。そこで、当場は今年度より資源評価の参画機関として、その高精度化のために市場調査・魚体測定などのデータ収集を行っています。水揚量の少ない魚種だからこそ、足繁く市場に通い、水揚げの実態把握とサンプリングを行っていきたいと思います。

 

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