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I 概況

  

1 全国

 内閣府は、平成19年10月の「月例経済報告」で、最近の経済動向について次のように報告している。  

(総論)


 景気は、このところ一部に弱さがみられるものの、回復している。企業収益は、改善している。設備投資は、このところ弱い動きがみられるものの、基調として増加している。雇用情勢は、厳しさが残るものの、着実に改善している。個人消費は、おおむね横ばいとなっている。輸出は、緩やかに増加している。生産は、持ち直している。
 先行きについては、企業部門の好調さが持続し、これが家計部門へ波及し国内民間需要に支えられた景気回復が続くと見込まれる。一方、アメリカ経済や原油価格の動向が内外経済に与える影響等には留意する必要がある。
 政府は、「経済財政改革の基本方針2007」に基づき、改革への取組を加速・深化する。
 民間需要主導の持続的な成長を図るとともに、これと両立する安定的な物価上昇率を定着させるため、政府と日本銀行は、上記基本方針に示されたマクロ経済運営に関する基本的視点を共有し、政策運営を行う。 
  

(各論)

 消費・投資などの需要動向をみると、個人消費は、おおむね横ばいとなっている。設備投資は、このところ弱い動きがみられるものの、基調として増加している。住宅建設は、このところ減少している。公共投資は、総じて低調に推移している。輸出は、緩やかに増加している。輸入は、緩やかに減少している。貿易・サービス収支の黒字は、横ばいとなっている。
 企業活動と雇用情勢をみると、鉱工業生産は、情報化関連生産財の在庫調整の進捗などを受けて、持ち直している。企業収益は、改善している。また、企業の業況判断は、大企業製造業では横ばいとなっているものの、全体としては慎重さがみられる。倒産件数は、緩やかな増加傾向にある。雇用情勢は、厳しさが残るものの、着実に改善している。
 物価と金融情勢をみると、国内企業物価は、素材価格の上昇により上昇している。消費者物価は、横ばいとなっている。なお、石油製品、その他特殊要因を除く消費者物価の前年比は、ゼロ近傍で推移している。株価は、15,800円(日経平均株価)台から17,400円台まで上昇した後、17,100円台で推移している。長期金利は、1.5%台前半から1.7%台前半まで上昇した後、1.6%台前半まで低下している。

 

2 鳥取県

 
 需要面の個人消費では、大型小売店販売額(8月)が、全店舗計、店舗調整後(新規店舗を除く)とも前年を上回った。ホームセンター・家電量販店販売額(8月)は前年を上回り、乗用車新車新規登録台数(9月)も前年を上回った。
 建設等では、新設住宅着工戸数(9月)、用途別着工建築物工事金額(9月)、公共工事請負金額(9月)とも前年を下回った。

 産業面では、鉱工業生産指数(8月、季節調整済)が電気機械工業等の減により68.1で前月比3.8%低下した。なお、大口需要電力実績(8月)のうち鉱工業は前年を上回った。

 雇用面では、新規求人倍率(9月)は、1.22倍(前月差0.08ポイント低下、前年同月差0.09ポイント上昇)であった。有効求人倍率(9月)は、0.78倍(前月差0.01ポイント低下、前年同月差0.02ポイント上昇)と9年7か月連続で1.0倍を割り込んでいる。
 現金給与総額(8月)、所定外労働時間(8月)とも前年を上回った。

 

○需要面の動き

  
【個人消費】
 大型小売店販売額
(8月)は、全店舗計では59億4,409万円となり、前年同月比0.9%増と2か月ぶりに前年を上回り、店舗調整後でも、前年同月比0.9%増(全国は前年と同水準)と2か月ぶりに前年を上回っている。なお、全店舗計の内訳では、百貨店が20億5,192万円(前年同月比1.6%減)、スーパーが38億9,217万円(前年同月比2.3%増)であった。
 ホームセンター・家電量販店販売額(8月)は、35億2,119万円(前年同月比1.1%増)と5か月ぶりに前年を上回った。内訳では、ホームセンターが20億2,518万円 (前年同月比1.1%増)、家電量販店販売額が14億9,601万円(前年同月比1.0%増)であった。
 乗用車新車新規登録台数(9月)は、2,064台(前年同月比0.6%増)と2か月続いて前年を上回った。増加の内訳では、普通車の増加(前年同月比36.3%増)が大きかった。

【住宅建設】
 新設住宅着工戸数
(9月)は、225戸(前年同月比46.7%減)と4か月続いて前年を下回った。減少の内訳では、貸家の減少(前年同月比75.9%減)が大きかった。

【設備投資】
 用途別着工建築物工事金額
(9月)は、10億9,070万円(前年同月比65.6%減)と4か月続いて前年を下回った。用途別では、製造業用(前年同月比90.6%減)等が前年を下回った。

【公共工事】
 公共工事請負金額
(9月)は、75億4,600万円(前年同月比15.9%減)と3か月続いて前年を下回った。発注者別内訳では、市町村の減(前年同月比30.5%減)が大きな割合を占めた。
 

○産業面の動き

【産業活動】
 鉱工業指数
(8月)は、生産指数(季節調整済)が68.1となり前月比は3.8%低下、原指数は、64.6となり前年同月比では6.5%低下した。
 内訳を前月比で見ると、電気機械が通信機械器具等の生産減により14.0%の低下、食料品・たばこが3.7%の低下、一般機械が68.8%の上昇、繊維が3.9%の低下となっている。
  在庫指数(季節調整済)は61.1と前月比4.8%の低下となった。

【電力】
 大口需要電力実績
(8月)は、151,712千kWh(前年同月比2.3%減)と3か月続いて前年を下回ったが、鉱工業はパルプ・紙等が増加し2.1%増加した。

【青果物卸売量】
 
鳥取市場の青果物卸売量(9月)は、野菜が1,513t(前年同月比5.1%減)と3か月ぶりに前年を下回り、果実は1,275t(前年同月比7.9%減)と3か月続いて前年を下回った。
 鳥取市場の青果物販売量(9月)のうち鳥取県産の卸売量は野菜が505tで市場全体に占める割合は33.4%(前年同月差4.5ポイント低下)、果実は729tで市場全体に占める割合は57.2%(前年同月差1.9ポイント低下)であった。

【漁獲量】
 境港の漁獲量
(9月)は、8,148t(前年同月比11.6%増)と2か月ぶりに前年を上回った。

○雇用・金融面の動き

【雇用】
 新規求人倍率
(9月)は、1.22倍(前月差0.08ポイント低下、前年同月差0.09ポイント上昇)であった。なお、新規求人数(9月)は、4,304人で前年同月比5.0%の増であった。
 有効求人倍率(9月)は、0.78倍(前月差0.01ポイント低下、前年同月差0.02ポイント上昇)と9年7か月連続で1.0倍を割っている。

【賃金】
 現金給与総額
(8月)は、271,881円(前年同月比3.6%増)と2か月続いて前年を上回った。そのうち、きまって支給する給与(8月)は、252,195円(前年同月比2.0%増)で3か月続いて前年を上回った。

【労働時間】
 所定外労働時間
(8月)は、9.3時間(前年同月比5.3%増)と3か月続いて前年を上回った。主力の製造業は11.0%減となった。〔産業別の前年同月比では、複合サービス事業(前年同月比137.5%増)等で前年を上回り、卸売・小売業(前年同月比18.5%減)等で前年を下回った。〕

【預金・貸出金残高】
 預金残高
(8月末)は、1兆8,795億円(前年同月比2.0%増)と12か月続いて前年を上回り、貸出金残高(8月末)は、1兆1,401億円(前年同月比1.9%減)と12か月続いて前年を下回った。

 

 ○参考

・ 鳥取県景気動向指数(8月)は、先行指数が6月37.5、7月37.5、8月50.0、一致指数が6月75.0、7月87.5、8月50.0、遅行指数6月33.3、7月20.0、8月80.0となった。

・ 企業倒産(9月)は、件数が2件で前年に比べて7件減少(前年同月比77.8%減)し、負債総額も5億7,000万円で前年に比べて57億6,400万円減少(前年同月比91.0%減)した。

・ 消費者物価指数(9月:鳥取市、総合、平成17年=100)は、99.7(前月比0.4%低下、前年同月比0.2%上昇)となり、前年同月比は3か月続いて上昇した。

 ・ 鳥取県の推計人口(10月1日現在)599,830人で、前月と比べて205人(0.03%)減少し、前年同月と比べて4,157人(0.69%)減少した。

・ 鳥取県の企業経営者の見通し(主要300事業所、年4回調査)を平成19年8月調査でみると、平成19年10~12月期は、前四半期(平成19年7~9月期)に比べると、景気、売上高、経常利益ともやや好調となる見通しとなっている。
 

  

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