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第47回「ナイチンゲールと統計」

 5月12日は、イギリスの看護婦ナイチンゲールの誕生日です。
 近代看護教育の母で有名なナイチンゲールは、クリミア戦争(1853年-1856年)の際、看護婦団のリーダーとして従事し傷病兵の死亡率を劇的に引き下げましたが、統計学者としても有名で、統計に関する知識を駆使して戦死者・傷病者のデータを分析し、負傷後の治療や病院の衛生状態が不十分なことが1番の死因であると解明しました。
 この時、ナイチンゲールがデータを分析するために使用したグラフは「鶏頭図」です。円グラフの一つですが、円形ではなく鶏のとさかに似た形で、月ごとの死者数の変化を死因別で視覚的にとらえることができます。毎月の死因を「戦場の負傷なら赤」「衛生状態など抑制可能な要因なら青」「その他は黒」と色分けし、死者数を面積で表しました。
 鳥取県の医療に関する統計と言えば、感染症発生動向調査があります。その中で平成30年の月ごとの感染者数を疾患別に下図のとおり棒グラフで表してみました。インフルエンザは冬に、感染症胃腸炎は初夏に流行し、その他は年間を通して一定数の患者が存在することが前述の鶏頭図のように面積(棒グラフでは長さ)で視覚的にわかります。
医療現場でも昔から使用されていた統計やグラフは、現在でも大事な資料の一つとして活用されています。グラフの種類も様々で場面ごとに適したグラフも違います。皆様も目的に合ったグラフを活用してはいかかですか。

                     (資料)「鳥取県感染症発生動向調査」(平成30年)

本ページは、令和2年5月12日付「日本海新聞」掲載の同題コラム(鳥取県令和新時代創造本部統計課執筆)からの再録です。

  

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