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平成23年1月4日(水)午前9時45分から
県庁講堂


 皆さま、おはようございます。謹んで新年のご挨拶を申し上げたいと思います。皆さまにおかれましては、ご家族の皆さまと健やかな輝かしい正月を迎えられたことと存じます。今は職員の有志の皆さん、さらにコーラス部の皆さんによります合唱とともに、皆で県民歌を斉唱しました。よく拝見をいたしますと、まんが王国建国の年に相応しく、何名かのかたがたは名探偵コナンの蝶ネクタイをつけておられます、色が違っておりましたけど。昨日は年明け早々から名探偵コナンのコナンワールドが倉吉駅で開催が始まりました。さらに、青山剛昌先生も急遽サプライズで参加をされてテープカットを行い、その足で大栄の方に参りまして、北栄町の主催によります青山剛昌と話そうDAYというイベントを行いました。ほんとに青山剛昌先生とはその間にちょっとお話をさせていただいたのですが、大変に本番のステージではフィーバーをされたようでございまして、これからまんが王国をやろうと。それに対して青山先生も応援していこうと、そういう力強いメッセージを送ってくださいました。

 そのイベントの後には、県内の南部町の子どもだと思いますけども、じゃんけんで勝ちまして、この度、名探偵コナンに登場することが決まりまして、私も出たことないんですけども、そんなことで、まんが王国建国の年が賑やかに始まったところであります。ただ、その片方で経済の現実であるとか、震災の爪痕など、災害からの克服という課題が残されています。特に年末年始私たちにとりまして、非常に重くのしかかりましたのは、経済、産業、雇用の問題であったと思います。皆さまも報道で見聞きされたと思います。今朝がたも、私も県の経済界のトップのかたがたとお話をさせていただきました。お互いに口をついて出たのは「不透明だねと」いう言葉でございます。ヨーロッパの方はスペイン、それからフランスといったところまで債務問題が波及をしております。従いまして、ユーロ安が出てきており、100円を挟む展開と年明け早々もなっているとこでございます。年末には98円という水準まで行きました。対ドルでも76円だとか、そういうような相場が見られ始めているようでございまして、大変に厳しい状況が出てきているというのが現実であります。

 こういうような円高の中で、どうやって県内経済が生き残っていくのか、さらにTPPの課題も浮上しておりまして、農林水産業の方の課題もあるわけでございます。いろいろと考えると、左様に暮れた昨年から立ち直っていくことに対する道のりの険しさも予感をされる年の幕開けとなりました。そういう意味で、我々としては気を引き締めて、さらに未来に対する希望をしっかりと抱えていくことだと思います。国政の方は年明け野田総理がコメントを出されておられますし、昨日も船橋高校の同窓会で語られたそうでありますけども、大変にぼやいておられるわけであります。その最たるものは消費税の問題でございます。これについてはしっかりと議論をして、国、地方を通ずる課題として我々も取り組んでいかなければならないことだと思います。しかしながら、これが政争の種になりそうでありまして、民主党の中でも後ろから鉄砲が飛んでくるというお話をされました。

 また自民党、公明党は早々から政権打倒を訴える年明けとなってきております。おそらく波瀾万丈の国政ということになるのではないかと思います。民主主義の常として、いたしかたないところでもありますけども、今、震災から立ち直らなければならない。さらに経済の状況を思いますと、ぜひとも国政はしっかりと決めるべきことは決め、やるべきことをやっていくことにしていただきたいと思います。そういう国民の願いを考えれば、国がぐらぐらするばっかりでなくて、地方の方は、せめてしっかりとリーダー役を果たしていく、道標の役割を果たしていく、また、サポーターとして後ろから支えていく役割を果たしていくことを自覚しなければなりません。県庁職員の皆さまにとりましては、そういう重い責任を負った一年であることをぜひ噛みしめていただきたいと思います。

 私は、この年は未来づくり発進の年でなければならないと考えております。国政がどうあれ、私たちは未来に向けて旅立つ、そういう年としたいと思います。そのために大きく3つの私はチャレンジがあるのではないかと思っております。1つ目のチャレンジは、重苦しいこの世相の中でどうやって未来に対する戦略を描いていくのか、それを県民皆で指し示して、そういう取り組みを、そういう営みを始めることだと思います。それは、いわば、ゆめ未来チャレンジと言うべきものではないかと思います。1つにはまんが王国建国の年ということを掲げたいと思います。まんが王国というのは、今までの自然だとか、食だとか、あるいは人間性の良さだとか、いろんなセールスポイントが鳥取県にはありました。しかし、それだけでなくて、もっと若い人たちや世界中の人たちに分かりやすい、訴えかけやすいテーマを地域のテーマとして生み出すことだと考えております。

 私たちは、水木しげる先生や青山剛昌先生、さらに谷口ジロー先生とか、若手では、細川先生が最近は岩美町出身でご活躍をされています。そうしたさまざまな名漫画家を生んだ土壌がございます。そのスピリッツが私たちの体内にも流れているはずであります。そして、漫画を愛しながら地域を賑やかにしていく、そういうフロンティアも我々の中にしっかりと根づいているのだと思います。その証左に境港が成功を収めているわけでありまして、これを県内各地で花開かせていきたいと思います。これは人材育成にも大いに役立つと思いますので、大学だとか、高校だとかでもなると思いますし、さらに西部でそういう技術者と言いますか、クリエーターを養成をしようと、そういうビジネスを始めようという人たちが盛んに動き始めています。また、ポップカルチャーの世界も開け始めています。そうしたところを総合しまして、私たちは、まんが王国を今年の建国の旗印として挙げていってはどうだろうかと考えているわけであります。

 ただ、これはあまりにも四角四面に考えるんではなくて、前例もまったくないことでありますから、正直楽しみながら、このまんが王国建国を展開していければいいなと思います。県庁の職員も率先していただき、そして、県民の皆さまには、自分たちでこれは面白いということをどんどんチャレンジしていただく、それを県も緩やかにサポートをしていく。それで、初めてまんが王国建国の実が上がるのではないかと思います。また、併せて、古事記から1300年の年が経ちました。その記念の年でもあります。これにつきましても因幡の白兎が我々の1つのシンボルでございますが、それだけでなくて、スセリ姫を奉る唐王神社でありますとか、また、あの大国主命が復活を果たした赤猪岩神社、大石見神社といったようなところもございますし、さまざま名勝スポットがあるわけであります。別に、古事記に厳密に関連していなくても、万葉の世界だとか、そうしたいろんなことが私たちの身の回りにあるわけでございまして、古代のロマンから現代を語る、そういう年でもあってほしいと思います。

 幸い、JTBの旬のキャンペーンでございますとか、JRのデスティネーションキャンペーンといった大型キャンペーンがここの鳥取県や山陰を舞台として行われます。従いまして、最大のチャンスの年だと思いますから、この際、一気に内外の注目を引きつける、そういう歩みを進めてまいりたいと考えております。それから、人材育成もゆめ未来チャレンジの大きな柱だと思いますが、その少人数学級もいよいよ4月にスタートをします。さらに、鳥取環境大学が公立化をしてスタートをします。こういうような大きな原動力を基にしまして、県内で人材育成をしっかりと図って、鳥取人材を育成をしていく、そういうスタートの年にもしなければならないと思います。また、現在は国内だけでなくて海外に向かって伸びていかなければなりません。打って出るために北東アジアゲートウェイもセカンドステージへと進めていく必要があります。航空路でも中国だとか、あるいはロシアだとか、私自身も行ってまいりますが、台湾のチャーターとか、そうした国外との新たなチャーターを含んだ航空路開設ということを目掛けていかなければならないと思います。

 海の方でもコスタ・ヴィクトリア号という大きな船が6月6日にやってくることが決まりました。さらにハーモニークルーズ社がハーモニープリンセスという船を走らせようという構想も動き出していまして、新年度から何回も鳥取県の境港に寄港することが期待をされています。こういうように、内外の注目が今集まり始めています。私たちはまだそれに十分対応できていないのかもしれません。北東アジアゲートウェイの基地として鳥取県がしっかりと役割を果たしていく、そういう時代を開いていきたいと思います。

 第2のチャレンジは、産業雇用元気チャレンジでございます。今の産業雇用の状況を考えますと、上を目指していかなければなりません。産業のステップアップをするために、中小企業のチャレンジ支援を精力的に展開する必要があると思います。その意味で、新年度予算の編成ということをやっていかなければなりません。さらに雇用だとか、不安が走っております。県民の期待に答えるためにも県庁としてフル活用していかなければなりません。

 こうしたことを産業界の皆さんと一緒に取り組んでいく必要があります。電気自動車という新産業、さらにはバイオビジネスという新しい産業、こういうところも鳥取県の手の届くところにやってきました。それにもエンジンをかける年ではないかと思っております。こういうようなエンジンを後から応援するかのように、鳥取自動車道が新年度いよいよ開通をします。また、西部の皆さんには、これも1つの大きなバックアップになるかと思いますが、松江尾道の道路も走り始めるということになりますけども、こういうようなことで、いよいよ産業界のステージを開いていかなければならない、苦しい中だけれども、そのチャレンジを応援していく気概を私たちは持たなければなりません。

 農林水産業も農業大学校の活用など、中高年齢層の就農も含めて新しい就農対象者を考えていかなければならないと思います。それに留まらず新品種だとか、販路開拓だとか、関西も含めた新型のアンテナショップなど展開を図っていく必要があろうかと思います。このようにして雇用の場を開いていく、これは福祉や医療や教育サービスも含めて雇用1万人のプロジェクトを早々にまとめなければならないと思いますし、実行へと移していきたいと考えております。職員の皆さまのぜひとも強力な体制づくりをお願いを申し上げたいと思います。

 さらに、第3には震災後の新しい日本のテーマとして急浮上してきたテーマ、絆・安心チャレンジがあろうかと思います。絆・安心というのは鳥取県にとって、いわば得意分野かもしれません。そこを梃にして県民生活の安心、暮らしの安心を呼び込んでいかなければなりません。私たちは絆ということで、まずは県民の皆さんとの信頼関係を構築しなければなりません。パートナー県政を確立をする必要があります。条例の制定を目指して、今検討が精力的に行われていますけれども、これもぜひ進めることによりまして、新しい県民と県との関係づくりを急いでいかなければならないと思います。

 それから、皆さまも現場の一線として県民の皆さまとの対話をしっかりと作っていただきたいと思います。県内での絆づくり、安全の体制づくりも必要であります。その意味で支え愛の基金を創設をしてはどうかと考えております。これは高齢者のみならず、障がい者だとか、中山間だとか、いろんな意味で活用されていいことではないかと思います。県内で、支え合いを福祉の中心として行っていく、それによりまして他のどこにもないような地域を展開をしていく必要があると思います。その中山間地も大きなテーマでありまして、2月の県議会には、ぜひとも新しい条例を提案をしていかなければならないと考えております。絆・安心の1つの柱として原子力防災対策、さらに津波対策といった新型の災害に対処することも含めた防災体制作りをやる必要がございます。また、安心安全のまちづくりに応えていくためにも、この度トイプードルの応援もいただこうということにしておりますけども、1月の11日には県庁に新しい幹部を任命をすることになりました。子ども安心課長、子ども見守り課長というカリンちゃんとフーガちゃんというトイプードルが皆さまのお仲間になりますので、来年の今頃ここに立っていると思いますけども、そうした新しい応援も得ながら、分かりやすく、そして県民の皆さまにも親しみやすく、福祉や医療のサービス提供をやっていく必要があると思います。

 例えば、県の東部で、病病連携も一所懸命ですね展開をしていく必要があるかなと思います。そろそろ佳境に差し掛かかっていると思いますので、そうしたことにも、しっかりとした歩みを進めていく必要があるかなと考えております。ゴミだとか、環境といったことも安心の材料であります。そういう意味でエネルギーフロンティアを開いていく必要がある。ソーラービジネス、これも手が届くところにやってきました。小水力発電だとか、そうしたこともあろうかと思います。県には企業局という組織もあります。県庁自身もそして企業さんと連携をしたビジネスも起こし、鳥取県をエネルギー革命の源泉地にしていきたいというふうに考えております。こういうように、さまざまなフロンティア、チャンレンジがあります。雇用、産業を元気にする、そして絆や安心を深めていく。こういうことによりまして、ゆめ未来を私たちの手元にしっかりと作り上げていく。そういう県民の期待に応える県政を県職員一丸となって展開をしていただきたいというふうに考えております。

 想像力は知識より大切である。これはアインシュタインが言っている言葉であります。知識には限界はあるけれども、想像力は世界を包み込む力がある。相対性理論という独創的な理論を展開をして世の中を変えたアインシュタインの言葉でございます。私たち県庁というのは、得てして紙に書かれている、あるいは先例の知識の世界にとらわれがちであります。それでは創造的な動きは生まれてきません。分かりやすい例で言えば、まんが王国というのは恐らく単なる知識だけではできないことであります。イマジネーションを働かせて目に見えないものも形にしていく。そういう原動力に、我々ブレーンとして地域の中で役割を果たしていかなければなりません。産業の未来を開いたり、あるいは安心のまちづくりを行うにしても、単に紙に書かれていることだけではなくて、紙から外へ、私たちは出ていかなければならいのだと思います。

 県庁の皆さんにも、しっかりとした自己研鑚もしていただき、そして、もっと空を飛ぶような自由な発想で県政を展開をしていただきたいと思います。私も皆さまの仲間として、一心不乱にこの年を歩んでまいりたいと、誓いたいと思います。皆さまにとりまして、素晴らし年になりますように、そして鳥取県が新しい時代へと大きな扉を力強く開く年となりますよう、県民の皆さまのご健勝をお祈りを申し上げまして、私の方からの挨拶といたします。どうぞ、よろしくお願いします。ありがとうございました。