上品な甘さと口の中でとろける食味が絶品です。

柿 上品な甘さと口の中でとろける食味が絶品です。
 柿は古くから栽培されており、栽培品種は全国で1000を超えると言われています。
 鳥取県では渋抜きすると甘く上品な味の「西条柿」、鳥取県が原産地で日本一の甘柿と言われている「花御所柿」等、歴史ある優れた品質の柿が栽培されています。






ポイント1
 鳥取県原産の新平、花御所

 新平や花御所は鳥取県原産のかきです。
 西条も古くから農家の庭先、道路や川の周辺などで生育しており、鳥取県の土質や気候がかきの生育に適していることがうかがえます。
ポイント2
 ドライアイス脱渋で(日持ちが良好)

 西条や平種無等の渋かきは、渋を抜いて生果で食す方法があります。
 本県の西条はドライアイスを用いた脱渋を主体に生果として高価に販売されており、全国一の販売実績とブランドを有しています。
 
 新品種輝太郎登場

 鳥取県のオリジナル品種の開発普及も進められ、平成22年3月に「輝太郎(きたろう)」が品種登録されました。
 輝太郎は、新しい早生柿品種として9月下旬から収穫ができる大玉で糖度が高い品種です。
  

歴史

 鳥取県のかきの歴史は長く、数百年前から西条、新平(本県原産)等の品種が屋敷の一隅や畦畔等に植えられていました。
 また、本県原産の花御所は、二百年前に郡家町花(現八頭町)の野田五郎助が大和国より御所柿の一枝を持ち帰り庭先に接ぎ木したのが起源と言われています。
 かきが経済栽培され始めたのは明治末期の頃からで、花御所が中心でした。
 昭和10年代からは、栽培安定性の高い富有の植栽が多くなり、昭和45年からは米の生産調整を契機に収益性の高い早生西条、西村早生、伊豆等の早生品種が水田を中心に増殖されました。
 特に、本県の特産品種として古くから栽培されている西条は早生系を中心に昭和50年代急速に増殖されました。

生産の動向

 本県のかきは336ha栽培され(平成21年)、品種は富有と西条が中心となっている。
 また、本県原産の花御所の人気も高く、原産地郡家町を中心に特産化が図られている。
 平成22年には輝太郎が品種登録されるなど、本県オリジナルの品種が育成され、普及が進みつつある。

栽培の特徴

●摘らい・摘果
 商品価値の高い大玉のかきを生産するために、花の咲く前の蕾を取り除く摘らいを重点的に進めています。
 これは大玉化とともに、生理落果を軽減する効果もある。
 摘果作業も大玉のかきを生産するために欠かせない作業ですが、鳥取県ではかきの結果母枝(実のなる枝)の長さと葉果比(葉枚数と果実数の比)を用いた基準によって、摘果を行っています。
●汚れ軽減と着色向上
 早生西条などの早生品種を中心に着色向上・促進と汚れの軽減効果を図る目的で、反射マルチ(シルバーのビニールシート)の設置を行っています。

旬の時期

10月上旬~12月上旬

品種紹介

西条柿の写真

西条柿(さいじょうがき)

産地/八頭町ほか
旬/10月上旬~11月上旬
渋抜きして生食用として出荷されるほかに、干し柿として加工もされています。
 細長く、四条の溝がある特徴的な形で、上品な甘さと口の中でとろける食味が絶品です。
富有柿の写真

富有柿(ふゆうがき)

産地/南部町、鳥取市河原町ほか
旬/11月中旬~12月上旬
甘柿の代表的な品種で果実が大きくて、果汁が多く、甘味が強いのが特徴。
 鳥取県産の富有柿は日持ちが良いため海外にも輸出されています。
花御所柿の写真

花御所柿(はなごしょがき)

産地/八頭町
旬/11月下旬~12月上旬
鳥取県東部の因幡地方だけで栽培されている甘柿。
 肉質が緻密で果汁も多く、糖度が20度以上と甘柿の中で日本一と言われています。

加工品

あんぽ柿の写真

あんぽ柿

 西条などの渋柿を使った干し柿も加工していますが、干し柿まで乾燥させない「あんぽ柿」も多く加工されています。
 あんぽ柿は半生干し柿のような乾燥加工した柿で、その甘くてとろける食感は和菓子を思わせるほどです。

その他

●かきの種とばし大会(南部町)
 富有の産地、南部町では、毎年11月23日に「全国柿の種吹きとばし大会」が開催されています。
 南部町特産の富有柿を味わって食べ、その種を吹き飛ばし、距離を争うというユニークな大会です。
 これまで、1人で17m以上も吹き飛ばした記録もあり、豪華賞品をねらって参加者は真剣そのものです。
●タンニン
 渋柿を間違えて食べて、その渋味で顔をしかめた経験のある人も多いではないでしょうか。
 それは、「柿渋」と言われる可溶性タンニンが含まれているからです。
 渋柿を食べるにはドライアイスや炭酸ガス、アルコールを使って渋を抜き(脱渋)、不溶性タンニンに変化させて、渋味を感じないようにします。
●かきと文芸
 古くからかきにまつわる歌や物語などの著述は多く、古今著聞集(鎌倉時代)の和歌や室町時代の庶民文化の中で発生した猿カニ合戦の物語、松尾芭蕉や与謝蕪村など多くの歌人が詠んだ句で登場しています。