自然保護監視員日記


 中部担当の自然保護監視員が、日々のパトロールの中で発見したこと、感じたこと等を綴りながら、中部地区の魅力的な自然の数々をご紹介します。
 

2008年7月25日

その22 蟻地獄を作らないアリジゴク

 打吹公園の苔むした大木の肌に潜むミノムシやクモなど生き物の数々。先月下旬、打吹公園で開催された鳥取県生物学会主催の生物観察会で解説された動植物の一部を紹介します。

【スズサイコ】
農業のやり方が変わり、生育地である草原や草刈場がなくなって絶滅危惧種となりました。
この他にも草原の減少に伴って最近では見ることができなくなった植物がたくさんあります。
地味な植物ですが大事にしてやりたいものです。 


【コマダラウスバカゲロウの幼虫】

ウスバカゲロウ類の幼虫はすべて、乾いた土や砂に穴を掘って蟻地獄を作り、落ちてきた虫を捕らえて食べる、と思っていました。ところが本種は地衣やコケの付いた岩に擬態して、獲物が通りかかるのをじっと待ちます。蟻地獄を作りません。

【サンインマイマイ】
雨降りのこの日、公園内のあちこちで見かけましたが、生息域は山陰地方でも三朝町が東限と聞きびっくり。子供の頃よく捕まえたカタツムリはいったいどんな種類だったのか、県東部生まれの筆者に興味は尽きません。

【シロマダラ】
夜行性のヘビで滅多に姿を見せないとのこと。雨の森は暗くて夜と思って出てきたのでしょう。トカゲやヘビを餌とする爬虫類食です




 普段は通り過ぎるだけの公園内の散歩道。立ち止まって目を凝らせば驚異の大自然が待ち構えていました。
 案内、解説していただいた國本洸紀先生にお礼申し上げます。(自然保護監視員 浜辺正篤)


中部総合事務所環境建築局 2008/07/25 in 県立自然公園,国立公園,植物,中国自然歩道,野鳥



問合せ先

中部総合事務所 環境建築局 環境・循環推進課

(自然公園担当)
電話:0858-23-3276  Fax:0858-23-3266

(野生鳥獣・狩猟免許担当)

電話:0858-23-3153  Fax:0858-23-3266

  
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