2022年9月16日

2022年9月15日沖底市場日記@賀露

 本日は、賀露地方卸売市場にソウハチの市場測定に向かいました。4隻入港しており、主な水揚げはソウハチが2200箱、アカガレイ465箱、ホウボウ(アオバネ)が905箱の水揚げでした。ソウハチは赤碕沖の水深200m程度が漁場となっているようで、大きさは9番~14番手の小型の規格(体長17cm~23cm)(主に2~3歳魚)が漁獲の主体となっていました。

 市場風景 ソウハチ

 アカガレイ ホウボウ

 ソウハチは一部、魚体購入し精密測定を行っています。ソウハチの主な胃内容物は大型の個体ではヒレグロやイカ、小型の個体ではヨコエビを主に捕食していました。また、何も食べてない空胃の個体も多かったです。

ソウハチ胃内容物(ヒレグロ、イカ)

 前回の市場調査で漁獲の主体だった、ハタハタの水揚げはほとんどなく、やはりこの時期から産卵回遊で本県沖の漁場から姿を消すということを聞いていたので、実際にそのような状況となっていることが伺い知れました。

 ホウボウ(アオバネ)も各銘柄が揃っていてこんなに大量に市場に並んでいるのを初めて見ました。

ホウボウ

 その他にはクロザコエビ(もさえび)、イバラモエビ(おにえび)、マトウダイ、イズカサゴ(→背びれ、胸びれ、尻びれに毒針があり注意)などバラエティに富んだ水揚げとなっていました。

クロザコエビ(もさえび) イバラモエビ(おにえび)

マトウダイ 

 沿岸ものの水揚げも見にいきました。泊定置、夏泊定置、釣りの活魚が少々と寂しい状況ではありましたが、珍しい魚をみることができました。

それがこの泊定置網で漁獲されたロウニンアジ(重量は6.5kg)です。

ロウニンアジ

いかつい顔をした立派な魚体ですが、これはまだ小型の個体で最大で全長180cm、80kgにもなる魚です。

本県沖で漁獲されたのはおそらく初で、主な分布は太平洋側の屋久島、奄美大島等の南西諸島や小笠原諸島など熱帯、亜熱帯域に広く分布する魚です。

 近年、この時期の定置網は暖流の影響か南方系の魚が入網します。この日もナンヨウカイワリ、キハダマグロ、バショウカジキなど本県の海域では珍しい魚が多く水揚げされていました。

ナンヨウカイワリ キハダマグロ

 今週末から来週の火曜日頃にかけて本県にも台風が接近しそうな予報です。台風によるしけで船や定置網等の急潮被害がないことを願っています。

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