農大日記

2018年11月15日

【畜産コース】和牛農家を視察しました

 県内の2軒の和牛農家の視察に行きました。
 1軒目は、和牛繁殖雌牛(母牛)を1年中放牧で管理されている倉吉市のN農家です。牛は牛舎の中や外で飼育していても、分娩前になると分娩に備えて牛舎の中で1頭飼いするところがほとんどですが、N農家さんは分娩前に牛を移動させることなく、放牧場で自然分娩させておられます。きれいに管理された放牧地の中で牛は気持ちよさそうにしていました。いろいろな飼養スタイルがあることを学ぶことができました。

  
 
 2軒目は、子牛セリ市でいつも発育の良い子牛を出荷される北栄町のI農家の方です。牛舎の中を見せていただくと子牛だけでなく、母牛も共進会で上位入賞するような発育良く、きれいな牛ばかりでした。給与されているエサは、濃厚飼料も粗飼料一般的なもの(ただし粗飼料はほぼ自給!)でしたが、I農家の方は生まれた子牛は一部を除き、離乳まで母牛と一緒に飼っておられました。当校では生まれた子牛はすぐに母牛とは分けて人間が哺乳を行う人工哺育をしていますが、I農家さんは子牛は母牛と一緒に飼った方が発育がよいと言っておられました。発育のよい子牛を作る秘訣は、行き届いた観察と的確で速やかな病気等への対処があってのものと思いますが、そのやり方も試してみようと思います。
  

 同じ和牛の飼養でも人によって管理や考え方は様々です。これから畜産の仕事に携わっていく学生にとって、牛の飼育に対する考え方がさらに広がった有意義な視察となりました。

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