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I 概況

  

1 全国

 内閣府は、平成20年6月の「月例経済報告」で、最近の経済動向について次のように報告している。


(総論)

 景気回復は足踏み状態にあるが、このところ一部に弱い動きがみられる。
   ・輸出、生産は、このところ弱含んでいる。
   ・企業収益は、減少している。設備投資は、おおむね横ばいとなっている。
   ・雇用情勢は、厳しさが残るなかで、改善に足踏みがみられる。
   ・個人消費は、おおむね横ばいとなっている。
   ・住宅建設は、おおむね持ち直してきたが、このところ横ばいとなっている。
  先行きについては、アメリカ経済が持ち直すにつれ、輸出が増加基調となり、景気は緩やかに回復していくと期待される。ただし、サブプライム住宅ローン問題を背景とするアメリカの景気後退懸念や株式・為替市場の変動、原油価格の動向等から、景気の下振れリスクが高まっていることに留意する必要がある。
   6月10日、経済財政諮問会議において、海外との連携を強め、すべての人が能力を発揮できる社会を構築すること等によって成長を持続させるため、「経済成長戦略」を取りまとめた。政府は、本戦略を踏まえ日本経済の成長力を強化するとともに、豊かで安心できる国民生活を実現するための経済財政改革の道筋を示す「基本方針2008」(仮称)を取りまとめる。
  民間需要主導の持続的な成長を図るとともに、これと両立する安定的な物価上昇率を定着させるため、政府と日本銀行は、「経済財政改革の基本方針2007」に示されたマクロ経済運営に関する基本的視点を共有し、政策運営を行う。


(各論)

(1)消費・投資などの需要動向
   個人消費は、おおむね横ばいとなっている。消費者マインドは悪化しており、所得はおおむね横ばいで推移している。設備投資は、おおむね横ばいとなっている。住宅建設は、このところ横ばいとなっている。公共投資は、総じて低調に推移している。輸出は、このところ弱含んでいる。輸入は、横ばいとなっている。貿易・サービス収支の黒字は、減少している。

(2)企業活動と雇用情勢
   鉱工業生産は、情報化関連生産財などを中心に、このところ弱含んでいる。第3次産業活動は、弱含んでいる。企業収益は、減少している。また、企業の業況判断は、慎重さが増している。倒産件数は、緩やかな増加傾向にある。雇用情勢は、厳しさが残るなかで、改善に足踏みがみられる。

(3)物価と金融情勢
   国内企業物価は、素材価格の上昇により上昇している。消費者物価の基調を「生鮮食品、石油製品及びその他特殊要因を除く総合」でみると、わずかながら上昇している。株価(日経平均株価)は、13,600円台から14,400円台まで上昇した後、13,800円台まで下落している。長期金利は、1.7%台前半から1.8%台前半まで上昇した後、1.8%付近で推移している。


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2 鳥取県

 需要面の個人消費では、大型小売店販売額(4月)が、全店舗計、店舗調整後(新規店舗を除く)とも前年を下回った。ホームセンター・家電量販店販売額(4月)は前年を上回り、乗用車新車新規登録台数(5月)は前年を下回った。
 建設等では、公共工事請負金額(5月)は前年を上回ったが、新設住宅着工戸数(5月) 、用途別着工建築物工事金額(5月)は前年を下回った。

 産業面では、鉱工業生産指数(4月、季節調整済)が電気機械工業等の減により62.5で前月比2.8%低下した。また、大口需要電力実績(4月)のうち鉱工業は前年を上回った。

 雇用面では、新規求人倍率(5月)は、1.22倍(前月差0.08ポイント上昇、前年同月差0.01ポイント低下)であった。有効求人倍率(5月)は、0.70倍(前月差0.03ポイント上昇、前年同月差0.04ポイント低下)と25か月続いて0.8倍を割り込んでいる。
  現金給与総額(4月)、所定外労働時間(4月)とも前年を上回った。


○需要面の動き


【個人消費】
 大型小売店販売額
(4月)は、全店舗計では52億8,620万円となり、前年同月比1.7%減と2か月ぶりに前年を下回り、店舗調整後でも前年同月比1.7%減(全国は前年同月比2.2%減)と2か月ぶりに前年を下回っている。なお、全店舗計の内訳では、百貨店が18億3,602万円(前年同月比9.7%減)、スーパーが34億5,018万円(前年同月比3.2%増)であった。
 ホームセンター・家電量販店販売額(4月)は、32億9,088万円(前年同月比1.3%増)と2か月続いて前年を上回った。内訳では、ホームセンターが20億1,058万円 (前年同月比3.8%減)、家電量販店販売額が12億8,030万円(前年同月比10.7%増)であった。
 乗用車新車新規登録台数(5月)は、1,378台(前年同月比3.4%減)と2か月ぶりに前年を下回った。減少の内訳では、軽自動車の減少(前年同月比9.2%減)が大きかった。

【住宅建設】
 新設住宅着工戸数
(5月)は、228戸(前年同月比52.1%減)と3か月ぶりに前年を下回った。減少の内訳では、貸家の減少(前年同月比74.1%減)が大きかった。

【設備投資】
 用途別着工建築物工事金額
(5月)は、6億5,190万円(前年同月比91.9%減)と2か月続いて前年を下回った。用途別では、宿泊業、飲食サービス業用(前年同月比100.0%減)等が前年を下回った。

【公共工事】
 公共工事請負金額
(5月)は、74億3,800万円(前年同月比9.0%増)と3か月続いて前年を上回った。発注者別内訳では、国の増(前年同月比26.3%増)が大きな割合を占めた。


○産業面の動き


【産業活動】
 鉱工業指数
(4月)は、生産指数(季節調整済)が62.5となり前月比は2.8%低下、原指数は、64.6となり前年同月比では3.6%低下した。
  内訳を前月比で見ると、電気機械が映像機械器具等の生産減により10.2%の低下、食料品・たばこが1.3%の低下、一般機械が19.8%の上昇、繊維が2.9%の低下となっている。
  在庫指数(季節調整済)は68.6と前月比2.1%の上昇となった。

【電力】
 大口需要電力実績
(4月)は、127,900千kWh(前年同月比2.9%増)と8か月続いて前年を上回り、鉱工業は機械等が増加し2.2%増加した。

【青果物卸売量】
 
鳥取市場の青果物卸売量(5月)は、野菜が1,725t(前年同月比0.2%増)と2か月続いて前年を上回り、果実も749t(前年同月比5.8%増)と7か月続いて前年を上回った。
  鳥取市場の鳥取県産青果物卸売量(5月)は野菜が427tで市場全体に占める割合は24.8%(前年同月差3.3ポイント低下)、果実は38tで市場全体に占める割合は5.1%(前年同月差1.1ポイント低下)であった。

【漁獲量】
 境港の漁獲量
(5月)は、8,933t(前年同月比23.2%増)と2か月ぶりに前年を上回った。


○雇用・金融面の動き

【雇用】
 新規求人倍率
(5月)は、1.22倍(前月差0.08ポイント上昇、前年同月差0.01ポイント低下)であった。なお、新規求人数(5月)は、3,827人(前年同月比7.3%減)と8か月続いて前年を下回った。
 有効求人倍率(5月)は、0.70倍(前月差0.03ポイント上昇、前年同月差0.04ポイント低下)と25か月続いて0.8倍を割っている。

【賃金】
 現金給与総額
(4月)は、254,659円(前年同月比0.7%増)と2か月ぶりに前年を上回った。そのうち、きまって支給する給与(4月)は、252,944円(前年同月比0.7%増)で3か月続いて前年を上回った。

【労働時間】
 所定外労働時間
(4月)は、9.9時間(前年同月比5.3%増)と3か月続いて前年を上回った。主力の製造業は2.9%減となった。〔産業別の前年同月比では、電気ガス水道業(前年同月比38.8%増)等で前年を上回り、飲食店、宿泊業(前年同月比6.8%減)等で前年を下回った。〕

【預金・貸出金残高】
 預金残高
(4月末)は、1兆8,502億円(前年同月比0.3%減)と20か月ぶりに前年を下回り、貸出金残高(4月末)は、1兆1,363億円(前年同月比1.0%減)と20か月続いて前年を下回った。


○参考

・ 鳥取県景気動向指数(4月)は、先行指数が2月50.0、3月75.0、4月50.0、一致指数が2月37.5、3月37.5、4月25.0、遅行指数が2月80.0、3月100.0、4月40.0となった。

・ 企業倒産(5月)は、件数が4件で前年に比べて2件減少(前年同月比33.3%減)し、負債総額は21億8,700万円で前年に比べて9億9,500万円増加(前年同月比83.5%増)した。

・ 消費者物価指数(5月:鳥取市、総合、平成17年=100)は、101.1(前月比0.9%上昇、前年同月比1.9%上昇)となった。

 ・ 鳥取県の推計人口(6月1日現在)595,748人で、前月と比べて269人(0.05%)減少し、前年同月と比べて4,815人(0.80%)減少した。

・ 鳥取県の企業経営者の見通し(主要300事業所、年4回調査)を平成20年5月調査でみると、平成20年4~6月期は、平成20年1~3月期に比べると、景気、経常利益は不調であり、売上高はやや不調である。また、平成20年7~9月期は、平成20年4~6月期に比べると、景気、経常利益は不調となり、売上高はやや好調となる見通しとなっている。

  

最後に本ページの担当課    鳥取県 総務部 統計課
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