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I 概況

  

1 全国

 内閣府は、平成22年6月の「月例経済報告」で、最近の経済動向について次のように報告している。


(総論)

 景気は、着実に持ち直してきており、自律的回復への基盤が整いつつあるが、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある。
・輸出は、緩やかに増加している。生産は、持ち直している。
・企業収益は、改善している。設備投資は下げ止まっている。
・企業の業況判断は、改善している。ただし、中小企業では先行きに慎重な見方となっている。
・雇用情勢は、依然として厳しいものの、このところ持ち直しの動きがみられる。
・個人消費は、持ち直している。
・物価の動向を総合していると、緩やかなデフレ状況にある。
 先行きについては、当面、雇用情勢に厳しさが残るものの、海外経済の改善や緊急経済対策を始めとする政策の効果などを背景に、企業収益の改善が続くなかで、景気が自律的な回復へ向かうことが期待される。一方、欧州を中心とした海外景気の下振れ懸念、金融資本市場の変動やデフレの影響など、景気を下押しするリスクが存在することに留意する必要がある。また、雇用情勢の悪化懸念が依然残っていることにも注意が必要である。
 政府は、新たな需要と雇用の創造により、日本が本来持つ成長力を実現するため、需要面を中心とする新たな政策体系と政策理念の下、日本経済を本格的な回復軌道に乗せるとともにデフレを終結させるよう政策運営を行う。このため、6月18日に閣議決定された「新成長戦略」を推進する。
 政府は、デフレからの脱却を喫緊の課題と位置づけ、日本銀行と一体となって、強力かつ総合的な政策努力を行う。日本銀行に対しては、政府とマクロ経済運営に関する基本的視点を共有し、デフレの終結に向けた最大限の努力がなされることを期待する。日本銀行は、6月15日、成長基盤強化を支援するための資金供給の枠組みの導入を決定した。

(各論)

○消費・投資などの需要動向
 個人消費は、経済政策の効果もあって、持ち直している。消費者マインドは、改善の動きがみられる。実質雇用者所得はおおむね横ばいとなっている。設備投資は、下げ止まっている。住宅建設は、持ち直してきたが、このところ横ばいとなっている。公共投資は、総じて低調に推移している。輸出は、緩やかに増加している。輸入は、緩やかに持ち直している。貿易・サービス収支の黒字は、横ばいとなっている。

○企業活動と雇用情勢
 鉱工業生産は、持ち直している。先行きについては、輸出の増加傾向などから、当面、持ち直しが続くことが期待される。企業収益は、改善している。ただし、中小企業では先行きに慎重な見方となっている。倒産件数は、おおむね横ばいとなっている。雇用情勢は、依然として厳しいものの、このところ持ち直しの動きがみられる。

○物価と金融情勢
 国内企業物価は、緩やかに上昇している。消費者物価は、緩やかな下落が続いている。株価(日経平均株価)は、9,900円台まで上昇した後、9,400円台まで下落し、その後10,000円台まで上昇している。対米ドル円レートは、90円台から92円台まで円安方向で推移した後、91円台で推移している。

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2 鳥取県

 需要面の個人消費では、大型小売店販売額(4月)が、全店舗計では前年を上回ったが、店舗調整後(新規店舗を除く)では前年を下回った。ホームセンター・家電量販店販売額(4月)、乗用車新車新規登録台数(5月)は前年を上回った。
 建設等では、新設住宅着工戸数(5月)は前年を下回ったが、用途別着工建築物工事金額(5月)、公共工事請負金額(5月)は前年を上回った。

 産業面では、鉱工業生産指数(4月、季節調整済)が99.0で前月比9.9%上昇した。なお、大口需要電力実績(4月)は、前年を上回った。

 雇用面では、新規求人倍率(5月)は、0.91倍(前月差0.15ポイント低下、前年同月差0.07ポイント上昇)であった。有効求人倍率(5月)は、0.57倍(前月差0.02ポイント上昇、前年同月差0.11ポイント上昇)と0.5倍台となっている。
 きまって支給する給与(4月)、所定外労働時間(4月)はともに前年を上回った。


○需要面の動き


【個人消費】
 大型小売店販売額
(4月)は、全店舗計では52億4,600万円となり、前年同月比8.9%増と前年を上回ったが、店舗調整後では前年同月比4.0%減(全国は前年同月比3.7%減)と25か月続いて前年を下回った。なお、全店舗計の内訳では、百貨店が15億6,700万円(前年同月比4.9%減)、スーパーが36億7,900万円(前年同月比16.0%増)であった。
 ホームセンター・家電量販店販売額(4月)は34億1,200万円(前年同月比2.7%増)と8か月続いて前年を上回った。内訳ではホームセンターが19億9,000万円(前年同月比1.5%減)、家電量販店販売額が14億2,200万円(前年同月比9.5%増)であった。
 乗用車新車新規登録台数(5月)は1,590台(前年同月比33.5%増)と12か月続いて前年を上回った。内訳では、普通車、小型車が12か月連続で前年を上回り、軽自動車が2か月続いて前年を上回った。

【住宅建設】
 新設住宅着工戸数
(5月)は161戸(前年同月比7.5%減)と4か月ぶりに前年を下回った。内訳では、持家系(前年同月比27.2%増)は前年を上回ったが、貸家系(前年同月比37.6%減)は前年を下回った。

【設備投資】
 用途別着工建築物工事金額
(5月)は6億7,800万円(前年同月比297.3%増)と前年を上回った。用途別では、製造業(前年同月比141.1%増)等で前年を上回り、その他サービス業(前年同月比57.1%減)等で前年を下回った。

【公共工事】
 公共工事請負金額
(5月)は188億3,000万円(前年同月比107.2%増)と前年を上回った。発注者別内訳では、国(前年同月比206.6%増)、県(前年同月比18.7%増)、市町村(前年同月比27.0%増)で前年を上回った。


○産業面の動き


【産業活動】
 鉱工業指数
(4月)は生産指数(季節調整済)が99.0となり前月比は9.9%上昇、原指数は96.5となり前年同月比では24.8%上昇した。
 内訳を前月比で見ると、食料品・たばこが6.8%の低下となり2か月ぶりの低下、電子部品・デバイスが19.8%の上昇となり4か月続いて上昇、電気機械が1.0%の低下となり2か月ぶりの低下、一般機械が3.2%の上昇となり2か月ぶりの上昇となった。
 在庫指数(季節調整済)は82.5と前月比6.9%低下した。

【電力】
 大口需要電力実績
(4月)は108,392千kWh(前年同月比1.7%増)と5か月続いて前年を上回った。

【青果物卸売量】
 
鳥取市場の青果物卸売量(5月)は野菜が1,457t(前年同月比11.0%減)と5か月続いて前年を下回り、果実は675t(前年同月比15.8%減)と9か月続いて前年を下回った。
  鳥取市場の青果物販売量(5月)のうち鳥取県産の卸売量は野菜が406tで市場全体に占める割合は27.9%(前年同月差0.6ポイント低下)、果実は19tで市場全体に占める割合は2.8%(前年同月差1.9ポイント低下)であった。

【漁獲量】
 境港の漁獲量
(5月)は14,793t(前年同月比70.5%増)と3か月ぶりに前年を上回った。


○雇用・金融面の動き

【雇用】
 新規求人倍率
(5月)は0.91倍(前月差0.15ポイント低下、前年同月差0.07ポイント上昇)であった。なお、新規求人数(5月)は3,022人で前年同月比3.6%の増であった。
 有効求人倍率(5月)は0.57倍(前月差0.02ポイント上昇、前年同月差0.11ポイント上昇)となっており、5か月連続で0.5倍台となっている。

【賃金】
 現金給与総額
(4月)は250,460円(前年同月比2.5%増)と16か月ぶりに前年を上回った。そのうち、きまって支給する給与(4月)は、244,082円(前年同月比1.2%増)で23か月ぶりに前年を上回った。

【労働時間】
 所定外労働時間
(4月)は8.2時間(前年同月比22.5%増)と5か月続いて前年を上回った。主力の製造業は107.5%増となった。〔産業別の前年同月比では、電気ガス水道業(前年同月比27.6%減)等で前年を下回り、複合サービス業(前年同月比15.4%増)等で前年を上回った。〕

【預金・貸出金残高】
 預金残高
(4月末)は1兆9,523億円(前年同月比2.5%増)と16か月続いて前年を上回り、貸出金残高(4月末)は1兆1,357億円(前年同月比0.8%増)と12か月続いて前年を上回った。


○参考

・ 鳥取県景気動向指数(4月)は先行指数が2月75.0、3月75.0、4月87.5、一致指数が2月50.0、3月100.0、4月75.0、遅行指数2月50.0、3月67.7、3月40.0となった。

・ 企業倒産(5月)は件数が1件で前年に比べて2件減少(前年同月比66.7%減)し、負債総額は2億円で前年に比べて3億5,000万円減少(前年同月比63.6%減)した。

・ 消費者物価指数(5月:鳥取市、総合、平成17年=100)は98.6(前月比0.2%上昇、前年同月比1.5%低下)となった。

 ・ 鳥取県の推計人口(6月1日現在)588,308人で、前月と比べて232人(0.04%)減少し、前年同月と比べて3,432人(0.58%)減少した。

・ 鳥取県の企業経営者の見通し(主要300事業所、年4回調査)を平成22年5月調査でみると、平成22年4~6月期は前四半期(平成22年1~3月期)に比べると、景気、売上高及び経常利益のいずれもがやや不調となっている。

  

最後に本ページの担当課    鳥取県 総務部 統計課
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