平成22年度 日野川の源流と流域を守る会 総会・講演会(H22.2.19)

 

【講演会】
 講師 鳥取大学教授 日置佳之 氏
 演題 「生物多様性保全とエコツーリズム」
 講演内容
  ○生物多様性とは?
   ・すべての生物の間に違いがある。
   ・「つながり」と「個性」。
   ・地球上の「いのち」と「暮らし」を支えるものである。
  ○生態系が与えるサービス
   ・「供給サービス食料」・・・水、木材、繊維、燃料
   ・「調整サービス」・・・気候の安定や水質浄化
   ・「文化的サービス」・・・レクリエーションや精神的な恩恵を与える
   ・「基盤サービス」・・・栄養塩の循環や土壌形成、光合成
  ○3つの危機
   ・開発による生態系の破壊、分断、縮小。
   ・自然に対する人間の働きかけ縮小・撤退による里地・里山などの環境変化、種の減少。
   ・外来種など人為的に持ち込まれた種による生態系の攪乱。
  ○鳥取県での問題
   ・カシナガキクイムシによるナラ枯れ。
   ・シカの増加による森林林床の荒廃。
   ・竹林の拡大による植生の単純化。
   ・ホットスポット(湿原・草原・海浜)の減少による野生植物の減少。
   ・外来種の繁茂・繁殖による在来種の圧迫。
  ○エコツーリズム
   ・生物多様性を大切にすることでエコツーリズムなどの自然を活かした観光に結びつく。
   ・保全と利用のバランスを取とることが重要。
  ○まとめ
   ・湿原・草原・海浜などのホットスポットの保全・再生で、効果的な生物多様性の保全を行うべき。
   ・長期的・広域的な視野をもち、大胆な発想で自然再生を行うべき。
   ・エコツーリズムの振興の仕組みづくりを進めるべき。

日置教授 会場
  

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