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I 概況

  

1 全国

 内閣府は、平成21年4月の「月例経済報告」で、最近の経済動向について次のように報告している。


(総論)

 景気は、急速な悪化が続いており、厳しい状況にある。
   ・輸出は、大幅に減少している。生産は、極めて大幅に減少している。
   ・企業収益は、極めて大幅に減少している。設備投資は、減少している。
   ・雇用情勢は、急速に悪化しつつある。
   ・個人消費は、緩やかに減少している。
 先行きについては、当面、悪化が続くとみられるものの、在庫調整が進展するにつれ、悪化のテンポが緩やかになっていくことが期待される。ただし、生産活動が極めて低い水準にあることなどから、雇用の大幅な調整が引き続き懸念される。加えて、世界的な金融危機の深刻化や世界景気の一層の下振れ懸念など、景気をさらに下押しするリスクが存在することに留意する必要がある。
  政府は、当面は「景気対策」、中期的には「財政再建」、中長期的には「改革による経済成長」という3段階で、経済財政政策を進める。当面、景気対策を最優先で進めるため、総額75兆円程度の経済対策を着実に実施する。加えて、(1)景気の底割れを絶対に防ぐ、(2)雇用を確保し、国民の痛みを軽減する、(3)未来の成長力強化につなげることを目的として、4月10日、国費15.4兆円程度、事業費56.8兆円程度の「経済危機対策」を取りまとめた。これらの対策により、景気を下支えする効果が期待される。
 日本銀行が、内外の厳しい経済金融情勢の下、政府とマクロ経済運営に関する基本的視点を共有し、適切かつ機動的な金融政策により経済を下支えすることを期待する。日本銀行は、3月18日、長期国債の買入れの増額を決定した。


(各論)

(1)消費・投資などの需要動向
 個人消費は、緩やかに減少している。消費者マインドは悪化傾向に歯止めがかかりつつあるが、所得は弱い動きとなっている。設備投資は、減少している。住宅建設は、減少している。公共投資は、総じて低調に推移しているが、このところ平成20年度補正予算等の効果がみられる。輸出は、大幅に減少している。輸入は、減少している。貿易・サービス収支の赤字は、減少している。
(2)企業活動と雇用情勢
 鉱工業生産は、設備投資の減少や輸出の大幅な減少などから、極めて大幅に減少している。企業収益は、極めて大幅に減少している。また、企業の業況判断は、極めて大幅に悪化している。倒産件数は、増加している。雇用情勢は急速に悪化しつつある。
(3)物価と金融情勢
 国内企業物価は、緩やかに下落している。消費者物価は、横ばいとなっている。株価(日経平均株価)は、7,900円台から8,900円台まで上昇した後、8,700円台で推移している。対米ドル円レートは、
98円台から95円台まで円高方向で推移した後、100円台まで円安方向で推移し、その後98円台で推移している。

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2 鳥取県

 需要面の個人消費では、大型小売店販売額(2月)が、全店舗計、店舗調整後(新規店舗を除く)とも前年を下回った。ホームセンター・家電量販店販売額(2月)乗用車新車新規登録台数(3月)とも前年を下回った。
  建設等では、公共工事請負金額(3月)は前年を上回ったが、新設住宅着工戸数(3月)、用途別着工建築物工事金額(3月)は前年を下回った。
  産業面では、鉱工業生産指数(2月、季節調整済)が電気機械工業等の減により67.8で前月比
13.3%低下した。また、大口需要電力実績(2月)は全業種で前年を下回った。
  雇用面では、新規求人倍率(3月)は、0.85倍(前月差0.11ポイント上昇、前年同月差0.19ポイント低下)であった。有効求人倍率(3月)は、0.44倍(前月差0.03ポイント低下、前年同月差0.25ポイント低下)と0.5倍を割り込んでいる。
 きまって支給する給与(2月)、所定外労働時間(2月)とも前年を下回った。

○需要面の動き

  
【個人消費】
  大型小売店販売額(2月)は、全店舗計では43億6,151万円となり、前年同月比7.8%減と11か月続いて前年を下回り、店舗調整後でも前年同月比7.8%減(全国は前年同月比8.1%減)と11か月続いて前年を下回っている。
 なお、全店舗計の内訳では、百貨店が15億6,917万円(前年同月比7.9%減)、スーパーが27億9,234万円(前年同月比7.8%減)であった。
 ホームセンター・家電量販店販売額(2月)は25億7,221万円(前年同月比3.2%減)と5か月続いて前年を下回った。内訳ではホームセンターが14億3,556万円(前年同月比0.4%%減)、家電量販店販売額が11億3,665万円(前年同月比6.5%%減)であった。
 乗用車新車新規登録台数(3月)は2,853台(前年同月比17.0%減)と8か月続いて前年を下回った。普通車、小型車、軽自動車とも前年を下回った。

【住宅建設】
 新設住宅着工戸数(3月)は122戸(前年同月比55.1%減)と3か月続いて前年を下回った。減少の内訳では分譲住宅の減少(前年同月比82.4%減)が大きかった。

【設備投資】
  用途別着工建築物工事金額(3月)は5億3,410万円(前年同月比64.3%減)と2か月続いて前年を下回った。用途別では製造業用(前年同月比29.5%増)以外は前年を下回った。

【公共工事】
  公共工事請負金額(3月)は97億900万円(前年同月比0.7%増)と2か月続いて前年を上回った。発注者別の内訳では県の増(前年同月比45.3%増)が大きな割合を占めた。


○産業面の動き

 
【産業活動】
  鉱工業指数(2月)は生産指数(季節調整済)が67.8となり、前月比は13.3%低下、原指数は、64.8となり前年同月比では35.0%低下した。
  内訳を前月比で見ると食料品たばこが1.3%の上昇、電子部品・デバイスが12.1%の低下、電気機械が
22.4%の低下、一般機械が8.7%の低下となっている。
  在庫指数(季節調整済)は99.8と前月比0.4%の低下となった。

【電力】
  大口需要電力実績(2月)は97,303千kWh(前年同月比28.7%減)と7か月続いて前年を下回り、鉱工業も全ての区分で減少し、30.0%減少した。

【青果物卸売量】
  鳥取市場の青果物卸売量(3月)は野菜が1,413t(前年同月比2.6%減)と3か月ぶりに前年を下回り、果実も792t(前年同月比1.6%減)と3か月ぶりに前年を下回った。
  鳥取市場の鳥取県産青果物卸売量(3月)は野菜が323tで市場全体に占める割合は22.9%(前年同月差4.0ポイント低下)、果実は19tで市場全体に占める割合は2.4%(前年同月差1.1ポイント低下)であった。

【漁獲量】
  境港の漁獲量(3月)は11,304t(前年同月比23.3%減)と2か月続いて前年を下回った。

 

○雇用・金融面の動き

【雇用】
  新規求人倍率(3月)は0.85倍(前月差0.11ポイント上昇、前年同月差0.19ポイント低下)であった。なお、新規求人数(3月)は3,546人(前年同月比13.0%減)と18か月続いて前年を下回った。
 有効求人倍率(3月)は0.44倍(前月差0.03ポイント低下、前年同月差0.25ポイント低下)と0.5倍を割っている。

【賃金】
  現金給与総額(2月)は239,433円(前年同月比4.6%減)と2か月続いて前年を下回った。そのうち、きまって支給する給与(2月)は、239,114円(前年同月比3.8%減)で9か月続いて前年を下回った。

【労働時間】
  所定外労働時間(2月)は6.7時間(前年同月比30.6%減)と7か月続いて前年を下回った。主力の製造業は54.5%減となった。〔産業別の前年同月比では、卸売・小売業(前年同月比43.0%%増)等で前年を上回り、複合サービス事業(前年同月比53.9%減)等で前年を下回った。〕

【預金・貸出金残高】
  預金残高(2月末)は1兆8,805億円(前年同月比0.8%増)と2か月続いて前年を上回り、貸出金残高(2月末)は1兆1,317億円(前年同月比1.0%減)と30か月続いて前年を下回った。
 

○参考

 鳥取県景気動向指数(2月)は先行指数が12月12.5、1月6.3、2月12.5、一致指数が12月0.0、1月0.0、2月12.5、遅行指数が12月25.0、1月10.0、2月20.0となった。

 企業倒産(3月)は件数が6件で前年に比べて4件増加(前年同月比200.0%%増)し、負債総額は10億7,500万円で前年に比べて1億3,800万円減少(前年同月比11.4%%減)した。

 消費者物価指数(3月:鳥取市、総合、平成17年=100)は100.3(前月比0.1%上昇、前年同月比
0.2%上昇)となった。

 鳥取県の推計人口(4月1日現在)591,611人で、前月と比べて2,091人(0.35%)減少し、前年同月と比べて4,233人(0.71%)減少した。

 鳥取県の企業経営者の見通し(主要300事業所、年4回調査)を平成21年2月調査でみると平成21年1~3月期は平成20年10~12月期に比べると景気売上高、経常利益はきわめて不調である。また、平成
21年4~6月期は平成21年1~3月期に比べると景気売上高、経常利益ともきわめて不調となる見通しとなっている。

 

  

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