「とっとり未来創造タスクフォース」では、三菱電機株式会社および三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(MURC)と連携し、「30年後の鳥取県の未来予想図づくり」を進めるプロジェクトをスタートしました。
この度、キックオフイベントとして30代までの県民の方々とともに鳥取県の未来について考察する「とっとり未来探索ワークショップ」を2024年3月9日に開催しましたので、その模様をレポートします。
プロジェクトの開始に至った背景
本ワークショップを主催した鳥取県の若手組織「とっとり未来創造タスクフォース」は2023年の7月に発足し、「これからの地域社会は、地域の未来を担う若者世代が中心となって創っていくべき」という考え方のもと、”30年後の鳥取県を創る”をミッションとして活動してきました。
一方で、その「30年後の鳥取県」というのはどんな姿になっているのか、私たち若者世代の中でも明確なイメージというのは得られておらず、まだまだ漠然とした状況です。今後、真剣に「30年後の鳥取県を創る」ことを考えていく上では、その”未来”の解像度を上げ、あるべき姿に向かっていくためのビジョンを県民の皆さんと共有し、そこから逆算的に今すべき施策を考えていく視点が重要ではないか、そのような考えから、具体的な「未来予想図」を若者世代で描いていくことの検討を開始しました。
三菱電機・三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)との連携
”未来”についてリアルに考えていく中で、テクノロジーの発展やそれに伴う社会の変容などに関する情報は欠かせません。しかし、鳥取県のみではそうした情報が充分に収集しきれないという課題意識がありました。
そう考えていく中で、三菱電機株式会社が取り組む「未来価値洞察®」と出会います。
<参考:未来価値洞察®(三菱電機株式会社)>
URL https://www.mitsubishielectric.co.jp/foresight/
三菱電機株式会社では統合デザイン研究所のデザイナー陣が中心となって、世界中から未来の変化の兆しに関する情報を収集し、新技術テーマの探索に繋げるための取組として「未来価値洞察®」に取り組まれています。
また、三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)は、コンサルティングや研究で培ったノウハウをもとに、地域の文化や課題、国策等のマクロ動向を捉え、地域活性化支援を行っています。この3者での連携に可能性を見出し、既存の「未来価値洞察®」の手法を活用し、鳥取県を舞台として連携したプロジェクトを実施するに至りました。
ワークショップ当日の様子
2024年3月9日(土)に行われたワークショップには、鳥取県内在住の21歳から37歳までの17名の皆さん、そして県庁タスクフォースメンバーも加わり、丸1日のワークに取り組みました。
まず5つのグループに分かれ、自己紹介としてそれぞれが鳥取県の未来に望む姿について共有した後、
「情報シャワー」として、三菱電機・谷田川氏より未来価値洞察®における未来シナリオの内容60個程度を参加者にレクチャーし、参加者それぞれが未来において重要だと考えるシナリオを3つピックアップしました。
ピックアップしたシナリオの内容をグループで共有し、そこから参加者が考える「未来の地域の姿」の内容とクロスさせ、
鳥取県独自の未来のシナリオを形づくっていきます。
グループそれぞれが作った鳥取県のシナリオを最後は全体で発表。計24個の未来シナリオが作成されました。
なお、三菱電機株式会社HPにて、ワークショップの風景を動画形式でも公開しております。
URL https://www.mitsubishielectric.co.jp/foresight/topics/03/
ワークショップのまとめと今後について
今回ご参加いただいた参加者の皆さんは全員が20代~30代と世代は近かった一方で、属性としては民間企業勤務の方から、地域活性化団体や教育関係者、大学生など、幅広い方々で議論を深めていただきました。
そのような様々なバックグラウンドの方が集まることで、それぞれが持つ異なる経験・知見が合わさり、多様なシナリオが生み出される結果になりました。
今回のワークショップはキックオフとして試行的に実施したものですが、令和6年度以降に本格的にプロジェクトを推進していくこととなります。
若者世代の県民の方を検討メンバーとして募集し、継続的に議論していくことで鳥取県の未来予想図づくりを進めていきますので、本プロジェクトの今後の動きにもぜひご注目ください。