5月の連休にいろんな所に行かれた方も多いと思います。
東京の高尾山では来山者でパンク寸前とニュースで流れていました。今、「登
山ブーム」なんだそうです。
数年前の登山ブームは中高年の方が中心だったようですが、現在は若い方中
心に広がりを見せているようです。
先日行ったパトロールでも、若い女性の団体と出会いました。「ブームがここま
で来てる~!」自分の仕事が若い女性から憧れる対象になる日も近いのかし
ら、なんて考えたり…。
個人的には若い人が外に出かけて自然に触れることは大歓迎です。でも、山に
行く前に、もう一度登山のマナーについて考えてみましょう。
4月30日にカタクリの花が見ごろを迎えるため、毛無山へパトロールに行ってき
ました。

毛無山は開花が遅かったのか、当日はカタクリの花をあまり見ることができませ
んでしたが、山開きされたこともあり平日にもかかわらず多くの登山者でにぎわ
っていました。
毛無山は頂上の平地部分が狭く、その周辺もあまりのんびりできるような場所は
ありません。岡山県側からも登山できるので、頂上は人でごったがえします。
頂上でのお昼ごはんは最高!という気持ちはわかりますが、あんまり大人数でく
つろげるスペースはありません。トイレも鳥取県側からは駐車場にしかありません。
登山道横に座ってお昼ごはんを食べている団体さんがいました。お尻の下にはき
っと開花をまつカタクリが…。登山道荒廃と希少植物の減少につながる行為です。
また、写真の撮影に熱中しすぎて足元のカタクリをふんでいたり、登山道以外のと
ころへの進入で、踏み荒らしが発生しています。
山はある程度整備されていますが、公園ほどきれいではありません。また、何が
おこかわからないので、事前の準備も大切です。
しっかりした準備と情報収集をおこない、マナーを守って楽しい登山にしましょう。
★登山マナーについて
1、道をはずさない
登山道をはずれてお花畑に入ることなどないように。写真を撮るために、お花畑 に入ることも厳禁です。ほんの少しの、登山道からのはみ出しが、高山植物を痛 めたり、土壌を壊して山の自然破壊の始まりとなるのです。 休憩のときも植物 の上に座らないよう心がけましょう。
2、ゴミは必ず持ち帰る 山にはゴミ箱は置いてありません。ゴミは必ず持ち帰りましょう。特にタバコの吸 い殻や果物の皮なども捨てないように。
3、採集は禁止 自然公園では場所によっては昆虫などをつかまえたり、植物や石を採取しては いけません。また、種類によっては場所に関係なく採ってはいけない動植物が あります。
4、ペット連れはひかえよう 野生生物への影響も考えられるので、犬などペット連れの登山はひかえましょう。 また、他の登山者の迷惑にもなります。
5、山の水を汚さないで
水場上流でのトイレは厳禁です。また、川水等での洗濯、食器洗い等は、河川 の汚濁につながりますのでご遠慮下さい。食事の残り物は持ち帰り、食器の汚 れはティッシュペーパーなどでふき取って持ち帰りましょう。
6、トイレは決まった場所で 用便は、トイレのあるところで早めに済ませて下さい。 また、し尿処理の支障 となりますので、トイレの中に、ペットボトル、弁当ガラ等を捨てないで下さい。
7、ストック先端にはゴムキャップを 先のとがった登山用ストックは、登山道や植生にダメージを与えます。ゴムキ ャップを取り付けるようにしましょう。また、植物のあるところを突かないように しましょう。
8、十分な装備とゆとりある計画で 山の天気は変わりやすいので、充分な装備の準備をしましょう。 また、河川 では急に増水することがありますから、天候には充分に気をつけて下さい。 体力、時間に見合ったゆとりある計画を立て、早めの出発・早めの到着を心が けましょう。特に、夜間登山は遭難の恐れもあり、救助も出来ない事があるの でご遠慮下さい。
9、施設や設備は痛めないように 公園施設や設備は傷めないよう、汚さないように利用して下さい。 また、お互 いに譲り合って使用して下さい。
10、マウンテンバイクなどの登山道乗り入れは禁止 マウンテンバイク、トライアルバイク等の登山道等への乗り入れはご遠慮下さい。
11、登山は登り優先 登山は登り優先です。ただし、団体登山の場合は、少人数の人を優先して下さ い。
12、その他 大勢で騒ぐなど、他人の迷惑になるような行動はお止め下さい。花火やたき火 等もゴミの散乱、火災の恐れがありますので、ご遠慮下さい。
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日野振興センター 2010/05/06