10時から16時まで
第3回のテーマは「モノづくり」です。
担当部員で話し合い、今回の部活ではガラス勾玉づくりと弥生土器・土笛づくりをすることになりました。
ガラス勾玉づくり
勾玉は、古代の人々が首飾りや頭飾りなどにして身に着けたアクセサリーのひとつです。石で作るのが一般的ですが、弥生時代にはガラス製の勾玉がつくられるようになりました。弥生時代はまだガラスそのものをつくることができないため、ガラス勾玉は大変貴重なものだったと想像できます。今回は、このガラス勾玉づくりの初級コースを体験しました。

作り方の説明を受ける部員たち

土製の鋳型にガラス粒を入れているところ。

鋳型へのガラス粒の積み方で綺麗な形の勾玉になるかどうかが決まります。部員たちは息をつめて作業に没頭していました。

初級コースでは七輪を使ってガラスを溶かします。なるべく融点の近いガラスを同じ七輪に入れたほうが、温度の調整がしやすくなります。

交代しながら「ふいご」を使って送風していきます。今回は710度を目標に、七輪の中の温度を上げていきました。目標の温度に到達したら約10分間温度を保ち、形が整うのを待ちます。

ふいごでの送風を始めて約1時間後に窯を開けたところ。成功です。うまく溶けて丸みのある勾玉ができていたので大きな歓声が上がりました。

冷えると、色が戻りました。綺麗なガラス勾玉ができていますね。

十分に冷えたら、鋳型から外して穴に詰まった粘土をとったら完成です。とげのようなバリができていた場合は、砥石で研ぐと簡単に取れます。

今回作ったガラス勾玉の集合

青色のガラス勾玉。弥生時代の人々も気に入ってくれそうな気がします。
弥生土器・土笛づくり
ガラス勾玉が冷えるのを待つ間に、弥生土器づくりチームと土笛づくりチームに分かれて体験しました。

粘土紐の作り方を学ぶ弥生土器づくりチーム。妻木晩田遺跡から出土した弥生土器を手本に、土器を作っていきました。

粘土紐を積み上げていく、輪積みという方法で弥生土器をつくっていきます。

胴部が完成しましたね。自分の土器を見つめ、この後の作業をイメージします。

口縁部の成形。ここが正念場です!

ほぼ形ができあがってきました。

出来上がった作品たち。はじめてとは思えない完成度です。さすがです。

こちらは土笛づくりチームです。
土笛の外形ができたら半分に割って中をくり抜きます。その後、再び2つを合わせて閉じます。

閉じたら、実際に吹いて音を鳴らし、穴を微調整していきます。

土笛にオリジナルの文様をつけた部員もいました。

出来上がった作品たち。こちらも力作ぞろいです。
今回作った弥生土器と土笛は、これから約1ヵ月乾燥させてから焼きます。焼き上がりが楽しみですね!