妻木晩田遺跡では、昨年に引き続き「妻木新山(むきにいやま)地区」の発掘調査を行っています。妻木新山地区では弥生時代後期前葉から中葉(今から1900年から1800年前)に営まれたムラの跡が見つかっており、これまでに丘の上を中心に200棟を越える建物跡(竪穴住居跡と掘立柱建物跡)が確認されています。
令和元年から妻木新山地区の斜面地の発掘調査を行っており、これまでに斜面をL字形に掘って平坦地を削り出した「段状遺構」などがいくつも見つかりました。同じ斜面でも勾配の緩やかな場所には、遺構(建物などの痕跡)が多く見つかる傾向があります。
今回の調査地は、丘から広がる日当たりの良い南向きの斜面地(約550平方メートル)で、この斜面にどんな遺構が残されているのかを確認することを目的にして発掘調査を実施しています。発掘調査は令和6年11月末まで実施する予定で、調査を行っている間は、安全な場所からいつでも見学できます。
また、毎週水曜日の午後1時30分からは調査職員による現地解説も行いますで、ぜひ発掘現場においでください(現地解説は6月19日(水)から行います)。

写真1 発掘調査の様子