平成30年度に行ったイベントの記録

平成30年イベント実施情報

2018年10月27日 平成30年度松尾頭10区発掘調査現地説明会を実施しました!

発掘調査現地説明会を開催しました!

平成30年10月21日(日)の午後1時30分から、妻木晩田遺跡第34次発掘調査現地説明会を開催しました。本年度は、昨年度(平成29年度)に引き続き、松尾頭(まつおがしら)10区で発掘調査を行っています。昨年度は雨により現地をご覧いただけませんでしたが、本年度は秋晴れの行楽日和の中、62名の方に参加いただきました。

松尾頭10区の調査の目的は、「松尾頭墳丘墓群の実態を明らかにすること」と、「墓域となる以前の土地利用状況について明らかにすること」です。
昨年度の調査では、マウンド状の地形の一つ・松尾頭3号墓が弥生時代終末期前半(2世紀末から3世紀初頭)の方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ)であることが初めて分かりました。本年度は、松尾頭3号墓がどのような方法で造られたのか、埋葬施設が何基あるのかを明らかにするため、墳頂部の調査を中心に行いました。その結果、埋葬施設が少なくとも3基あることを確認し、埋葬の方法やお墓の造り方がわかりました。また、丘陵上にある2つのマウンド状地形が松尾頭3号墓とほぼ同じ時期・形態の墳丘墓(方形周溝墓)であることを確認しました。今回の調査によって、有力者のお墓が弥生時代後期後葉(2世紀後半)には仙谷地区で造られ、終末期前半になると松尾頭1区・10区の丘陵に移り、終末期後半(3世紀前半)まで松尾地区で造られ続けたことを明らかにすることができました。
この丘陵は、弥生時代後期前葉(1世紀後半)から居住地として利用されていましたが、終末期前半に墳丘墓群が造られ始めるまでは、竪穴住居などの大きな遺構は尾根の頂部には少ないことが分かりました。
 なお、調査区西部に位置するマウンド状地形Eは、墳丘墓や古墳ではなく、太平洋戦争末期に構築された塹壕(ざんごう)であることも分かり、大変おもしろい成果を得ることができました。

松尾頭3号墓の説明では、有力者の埋葬方法や遺物の出土状況など多くの質問をいただき、皆さん熱心に解説を聴いていました。
また、発掘調査で出土した土器や石器などの遺物、これまでの調査過程の写真パネルも展示し、ご紹介しました。

松尾頭3号墓の埋葬施設の解説中

松尾頭3号墓の埋葬施設の解説
マウンド状地形で見つかった周溝を解説

マウンド状地形C・D(方形周溝墓)と周溝の解説
遺物と過去の調査をパネルで解説
出土遺物と写真パネルの解説
 

【休園日】

  • 5月の休園日
    5月27日(月)
  • その次の休園日
    6月24日(月)
  • 年末年始の休園日
    12月29日~1月3日

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