平成20年度議事録

平成21年3月23日会議録

出席者 委員長
副委員長
委員
藤縄 喜和
浜崎 晋一
市谷 知子
澤 紀男
伊藤 保
松田 一三
廣江 弌
村田 実
山口 享
横山 隆義 
 
 


以上 出席委員  10 名
欠席委員   0 名
 


説明のため出席した者
  中永教育長、石田生活環境部長、磯田福祉保健部長、坂出病院事業管理者、
  外次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  野川主幹  吉川副主幹  前田副主幹

1 開会  午前10時9分

2 閉会  午後0時25分

3 司会  藤縄委員長

4 会議録署名委員      山口委員    澤委員

5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 


午前10時9分 開会

◎藤縄委員長
 それでは、ただいまから教育民生常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 会議録署名委員は、山口委員と澤委員にお願いいたします。
 それでは、3月16日に追加されました報告事項の説明を求めます。
 岸本人権教育課長から説明を求めます。

●岸本人権教育課長
 それでは、議案説明資料の第1次追加提案分について御説明をいたします。
 1ページから5ページまでございますが、いずれも鳥取県進学奨励資金貸付金の返還請求等に係る訴えの提起についてでございます。専決処分によりまして訴えの提起をいたしましたので、報告をさせていただくものでございます。
 そこの概要のところでありますように、それぞれ智頭町、南部町、大山町、八頭町また大山町といった滞納の案件につきまして、文書なり電話なりで納付勧奨を行ってまいりましたけれども、なかなか進展しないということもございまして、法的措置を講じたものでございます。

◎藤縄委員長
 ただいまの説明について、質疑等はございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ございませんね。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 まず、付議案に対する質疑を行っていただきます。
 いかがでございましょうか。

○市谷委員
 まず、議案第1号、当初予算の中の長寿医療制度健康診査事業についてなのですけれども、これは県がお金を出すということにしていますが、受診率の向上のために広域連合負担分の
3分の1を県が負担するというものなのですけれども、実は広域連合の方の21年度の当初予算が審議されている中で、広域連合の予算案の中で健診の予算が減額になっているということを御存じかどうかをまずちょっと確認させていただきたいと思います。

●岩垣医療指導課長
 21年度の広域連合の健診者数ですけれども、当面、県の方としましては、今年度よりも若干健診率が高くなるという見込み。今年度は特に国保の関係の健診等と長寿医療の健診とが一緒に各町村では行われておりますけれども、やはり、国保の方でカードの発行とか、そういう取り組みがややおくれたということで、長寿医療の方の健診も取り組みがちょっと少なかったと。21年度につきましては、今年度の取り組みがおくれたところを是正して、よりふやしていこうということで、県の方としましては、今年度よりも上積みして約3万名を見込んでおります。ですから、当初予算の比較でいきますと、3,000名ほど増員しております。

○市谷委員
 済みません、私が言っているのは、せっかく県の方が健診の受診率を上げようということでそこそこ高い、比較的高い数字で受診率を計算して広域連合の方に健診費用を助成しているのですけれども、広域連合の方は健診費用を減らしているのですよ。人数を少なく見積もっていて。だから、せっかく県がこうやって受診率を上げようということで補助しているので、広域連合の方にちゃんと予算をふやして受診率を上げるための計画を持つように、もう少ししっかり話をしておく必要があるなというふうに思っているのです。予算を減らしているということは、少なくて済むというかね、上げなければいけないのに少ない見積もりで終わらせているということですので。ですからちょっと、私が言いたいのは、広域連合の方にぜひ受診率を上げる計画を持ってほしいということをこの際働きかけておく必要があると思うのですけれども、ちょっとその点、確認をさせてください。

●岩垣医療指導課長
 確認しまして、もし今年度と比較しまして受診率が下がる、あるいは対象者数が減るというようなことでございましたら、一度、広域連合と話をしてみたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。

○市谷委員
 次に、議案第34号の大規模集客施設立地誘導条例の設定についてですけれども、この条例は大規模集客施設の立地を誘導するものなのですが、立地を誘導するだけでなくて、環境に与える影響評価、いわゆる環境アセスメントが私は必要だというふうに思うのですが、この条例では環境アセスメントはどのように位置づけられているのかを教えてください。

●小倉景観まちづくり課長
 この大規模集客施設立地誘導条例につきましては、生活環境に与える影響という視点で審査していきます。ですから、ISOとか、ああいう法に基づくものはまた別個の取り組みになりますけれども、この条例の中では生活環境というのを重視した立地誘導を図っていくということでございます。

○市谷委員
 わかりました。
 そうしましたら、次に議案第58号、鳥取県手数料徴収条例の一部改正についてですけれども、この条例改正は、地方公共団体の手数料の標準に関する政令の一部改正に伴って、受益と負担の公平性の確保のため、各種試験手数料を改正するというふうに議案説明資料にも書いてありましたが、つまり、これは受験者が少ないと試験手数料が上がるという意味かどうかということを確認させてください。

●長谷川住宅政策課長
 委員から説明もありましたように、標準条例ということで国の方の基準が変えられたということでございますけれども、聞かれましたように、受験者数のことでなくて、それに係る役務といいますか、それの計算の結果出たものだと聞いております。

○市谷委員
 今の条例改正についてなのですけれども、そうしますと、単純に受験者が少なくなるから受検手数料が上がるというものではないわけですね。ちょっと試験するのにこれぐらい費用がかかるのだけれども、人数が少ないとどうしても人数で割れば1人当たりの手数料が上がってしまうということではないかなというふうに思ったのですけれど、ちょっともう一度確認させてください。

●長谷川住宅政策課長
 人数が減るということではないです。その事務に係る経費を計算した結果だというふうに聞いております。

○市谷委員
 そうしますと、同じ議案第58号、鳥取県手数料徴収条例の一部改正についてなのですが、次に保健師・助産師・看護師法の一部改正に伴い、戒告または3年以内の業務停止処分を受けた准看護師や、それから准看護師免許を取り消された人が再就職する場合、研修を受けることを命ずることができるようになったというふうにありますけれども、これは今まではどうだったのかということを教えていただけないでしょうか。

●大口医療政策課長
 これは、20年4月から行政処分をされた場合に再教育をしなければならないということで、今まではございませんでした。今現在、まだ20年4月以降、行政処分した者はおりませんけれども、今後出た場合の対応として、こういった再教育をしないといけないということで、した場合には手数料を取らないといけないということになります。

○市谷委員
 済みません、ちょっと重ねてなのですけれども、再教育はなかったということは、再教育なしにまた現場復帰しておられたということなのでしょうか。ちょっとそこら辺を確認させてください。

●大口医療政策課長
 これは、准看だけではなくて、看護師あるいは助産師、いわゆる国が免許を与えている方について、20年4月から国が再教育をしなければ現場復帰ができないというふうに法律が変わりましたので、それにあわせて改正するものでございます。

○市谷委員
 わかりました。

◎藤縄委員長
 そのほかございますでしょうか。

○澤委員
 議案の1号の一般会計の中の、生活環境部の消費生活行政活性化事業のことについて、ちょっともう少し詳しくお伺いしたいことがあります。
 一つは、その中で市町村の消費者の生活の相談体制の強化ということはありますけれども、これの今の町村のいわゆる開設状況と、それから残ったところですね、それはあと町村ではどこが開設していないのかと。それに伴って機能強化がされるということだと思いますけれども、県の消費生活センターがいわゆる町村に対する果たす役割というのは、今までとはどういうふうに違ってくるのかということをちょっとお聞きしたいのですけれど。

●山根消費生活センター所長
 市町村の消費生活相談窓口の状況でございますが、現在、米子市、境港市、それから鳥取市はNPOによって行っておられます。そこは一応専門家の相談員がおられて対応しております。それから、一般の職員の対応といたしまして、倉吉市、それから江府町が既に相談の対応を行っておられます。そのほかの町村におきましては、まだこれからでございます。
 したがいまして、今回の予算で消費者行政活性化交付金を活用しまして、21年度から市町村のより地域の住民の方の身近なところでの相談対応ということをまだやっていただいていないところにはやっていただくように働きかけておるところでございますし、いきなり相談をやってくださいということも難しゅうございますので、職員さんの研修ですとか、あるいは実際に相談対応するに当たってのアドバイス、そういったことも県の消費生活相談員が直接出向いてアドバイスをする、そういったようなことも21年度から実施してまいる、そういったことをこの予算でお願いしているところでございます。

○澤委員
 そうしますと、県の消費生活センターの方が、これから各町村のそういう窓口に対して積極的にやはり指導を入れるとか、それからいろいろな研修会とか、各種フォーラム、こういうものについても一体になって手を入れていくと。手を入れていくと言うとおかしいのですけれども、主体的に県の方も今より一層手を入れる、同じことですけれども、力を入れていくというふうに解釈していいのでしょうかね。

●山根消費生活センター所長
 県が直接実施します研修会も今回の予算でも計上といいますか、予定をさせていただいておりますし、例えば直接市町村が国民生活センター等に行かれまして研修を受けられる、そういったことも情報としては提供しておりますので、そういったところに行かれる町村の場合もあると思います。いずれにしても、早い段階で相談窓口をつくっていただいて、地域の方々に相談対応していただくように働きかけてまいりたいと思っております。

◎藤縄委員長
 そのほかございませんでしょうか。よろしいですね。
 次に、付議案に対する討論を行っていただきます。

○市谷委員
 それでは、討論させていただきます。
 まず、議案第1号、平成21年度鳥取県一般会計当初予算についてです。
 このたびの当初予算編成に一番求められているのは、私は景気悪化と雇用不安の真っただ中にある県民生活を思い切って支援し、また、経済の軸足を外需から内需に転換し、足腰の強い鳥取県経済の土台を築くことだと思います。
 予算案の中には、新たに盲聾者向け通訳や介助員の無料派遣、医師・看護師確保対策として院内保育所の設置、鳥大医学部の特別養成枠の設定、勤務医の専門研修の間の代替職員の配置、また、認知症対策の充実、届け出保育施設への助成枠の拡大、一人親家庭が看護学校などで学ぶ間の生活費支援の充実、国が打ち切ったBSE検査の独自継続、民間住宅を活用しての障害者住宅の整備、新築住宅への県産材活用の促進強化、所有者負担なしの耐震診断助成など、こういった前進面はあると思っています。
 しかし、切迫している県民生活に対する思い切った手だてはなく、むしろ不況で仕事が減って苦しんでいる小規模作業所の補助金を21年度から1日平均利用人数が一定人数に満たない場合は減額したり、20年度から実施されている特別医療の障害者の医療費有料化は継続され、障害者の皆さんがこの負担に苦しんでいる中で、私は議場で知事のお話を聞いて、払える額に抑えさせてもらいましたと言われましたけれども、今は障害者の皆さんはこういう状況ではありません。私は、県民生活の痛みが予算に反映し尽くされていないというふうに思います。
 また、雇用拡大や内需拡大につながる教育・福祉分野での雇用拡大は、福祉分野では研修や資格獲得の支援はあるものの、離職の一番の原因になっている厳しい介護・福祉現場への人的体制の強化はありません。
 また、30人以下学級は現状維持されたものの、その肩がわりで、本来常勤であるべき少人数指導の教員は短時間の非常勤にさせられ、校務分掌の割り当てができないとか、卒業式に出られなかった、勤務時間を過ぎてから残って教材研究や担任との打ち合わせをしているといった矛盾を生んでいます。教員は授業に出さえすればいいというものではありません。学校生活一日を子供やほかの教員とともに共有し、学校全体の活動にかかわってこそ教師としての力、教師集団としての力が発揮でき、子供の成長や発達に寄与することができます。人材育成や学力向上が大切と言うのなら、非常勤ではなく正規の教員を私はふやすべきだというふうに思います。
 また、保育内容のゆがみと保育士の多忙化の原因になっている同和保育の継続や認定こども園を推進するとしていますが、鳥取県の認定こども園の基準は、一部保育園基準より低い職員配置や給食の外部搬入を許しており、こういう子供たちの安心・安全と健やかな成長には不十分な基準のままで認定こども園の設置を推進することは問題があります。
 以上の理由から、議案第1号には反対します。
 次に、議案第20号、鳥取県営病院事業会計当初予算についてですが、厚生病院の健診センターの廃止が提案されているため反対します。
 説明を聞かせていただきましたが、同じ県立病院でも、中央病院の方は、人間ドックは県立病院の使命であり、継続的に健診することでちゃんと健康管理ができ、採算割れもないから健診機能は残すとしながら、一方、厚生病院の方は、健診にかかわっていた医師の退職もありましたが、他の病院でも健診はできるし、利益にならないから廃止すると聞きました。利益も大切ですけれども、予防から治療まで、県民と地域の医療ニーズにこたえるべく、県立病院の使命を大切にすべきだと思いますので、厚生病院の健診センター廃止を含む本議案には反対します。
 次に、議案第52号、鳥取県食品衛生法施行条例の一部改正についてです。
 食料店の営業許可証の掲示と許可証紛失の場合、再交付を義務づけることは、食の安心・安全の観点からは必要なことだと思います。しかし、再交付手数料が中国5県で岡山750円、広島700円に比べて鳥取県の1,700円は高く、不況で営業が苦しい業者の負担増になるので反対です。
 次に、議案第54号、68号、69号は、県営住宅にかかわる議案です。
 従来、県がやってきた県営住宅の管理を住宅供給公社に委託することは、公営住宅法でいう健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、これを住宅に困窮する低額所得者に対して安い家賃で賃貸するという自治体、つまり県本来の役割と自覚を低下させることになるので反対です。
 また、廃止や市町村への移管によって県営住宅を削減することは、現在の約5倍にも上る県営住宅の入居倍率や、今後、不況と雇用悪化で県営住宅の必要性が高まることを考えれば、県民要求からの逆行です。よって、本議案には反対します。
 次に、議案第58号、鳥取県手数料徴収条例の一部改正についてです。
 先ほどお話がありましたけれども、地方公共団体の手数料の標準に関する政令の一部改正によって火薬製造保安責任者など、この試験手数料が値上がりすることになっていますが、住民生活の安全に必要な試験の値段が上がるということは、試験が受けにくくなり、結局住民の利益に反することになるというふうに思います。
 また、教員免許更新制に伴う更新手数料の設定がありますが、教員免許更新制は、教員免許に10年間の有効期間を定め、30時間の講習を受けないと免許更新ができず、結局、教員の身分を不安定にし、10年で免許が切れるのだから上司の言うことを聞きなさいと教員を萎縮させ、上ばかりを見る教員にしてしまいます。また、今の現場の多忙な状況の中、30時間の講習を受けるということは本当に大変なことだというふうにも思います。これでは子供たちのためにも、教員の資質向上にもなりません。このような教員の免許更新制度に反対ですので、その料金設定にも反対をします。

◎藤縄委員長
 そのほか、討論はございますでしょうか。ありませんね。
 それでは、これより採決に入ります。
 議案第1号、議案第20号、議案第52号、議案第54号、議案第58号、議案第68号、議案第69号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、以上の7案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、議案第1号、議案第20号、議案第52号、議案第54号、議案第58号、議案第68号、議案第69号を除くすべての原案に賛成の賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員であります。したがいまして、以上の原案は可決すべきものと決定いたしました。
 次に、陳情の調査についてであります。
 教育委員会所管に係る新規の陳情が追加で1件提出されました。現状と県の取り組み状況について、関係課長から説明をお願いいたします。

●山口参事監兼高等学校課長
 それでは、陳情の参考資料をお開きください。平成23年度における県立高校の学級減について再検討を求めるという陳情でございます。
 現状と県の取り組み状況につきましては、県の教育委員会としては、公立、私立の比率や、それから普通科、専門学科の比率とか、各地域のバランスを踏まえて、長期的な視点で計画的に学級減を実施しております。
 今回、陳情のありました境港市内の県立高校でございますが、その県立高校の募集定員は、境港市内の中学校の卒業見込み生徒に比べまして非常に多い状況でございます。そこに上げておりますように、中学校の卒業見込み者が23年度には341名でございますが、現行どおりの2つの高校の募集定員は468人でございまして、中学校の卒業生よりも高校の受け皿の方が、境港市で見ると多いということが言えるわけでございます。
 現在、前回の常任委員会でも学科改編案をお示しいたしましたが、その案の中で境港の2校、それぞれ1学級、合計2学級減をした場合でも合計の募集定員は390人になりまして、それでも中学校卒業生よりも1.14倍、まだ多いという状況でございます。
 ちなみに県全体で見ますと、中学校の卒業見込み者に対して県立高校の募集定員は0.77倍ということで、中学校卒業予定者の77%しか高校の定員がないという、これと比べますと、境港市で見ますと非常に定員が多い状況ということが言えるわけでございます。
 もう少し、境港市内だけでなくて境地区に進学者の多い美保中学校、弓ヶ浜中学校、2校を加えましても、そこにありますように、案のとおり2学級減をした場合に、中学校の卒業予定者の72.7%の境港エリアの県立高校の定員となるわけでございます。西部地区全体で見ますと
72.9%でございますので、2学級減をした状態で西部地区全体の中学校卒業生と県立高校の定員との関係と同じになるということになります。
 次に、パブリックコメントのこともそこに記載しておりますが、この平成21年から23年の高校のあり方につきましては、平成19年1月にパブリックコメントをしております。その中では、西部地区で21年から23年の3年間で3学級減をすると。その3学級の内訳は、普通科1学級と専門学科2学級です。そういう方針を出しましてパブリックコメントをいただいたところでございます。既に平成21年度には米子南高を1学級減をしております。
 もう一つこの陳情にございますが、2月に出ました教育審議会の平成24年から30年までの高校教育のあり方の答申の中に、学級減ではなくて学級定員を減らして多様な学科を残してはどうかというような記載がございました。その考え方を平成23年に適用をしてはどうかという内容もございましたが、試算をいたしますと、そこにありますように学級定員を減らした分だけは単県費で負担をする必要がございますので、平成24年度の試算をしますと1億円以上の財政負担が生じるということで、生徒減に学級定員減で23年度に対応していくというのは非常に難しいというぐあいに考えているところです。

◎藤縄委員長
 ただいまの説明について、質疑等はございますでしょうか。

○山口委員
 この高校の改革ですけれども、御承知のように、私どもは新制高校になったころは小学区制だったわけです。それが中学区制になって、最近ではもう全域的に鳥取県一円に変わってきたわけです。そういった中で、それがどういう理由であったということをはっきりしてもらって、中学区制という形でこの問題を片づけるのかどうかということをはっきりしてもらわなければならないということ。それから、改革案の中で38というお話もありますけれども、やはり基本的には学級減で対応するのだと、これをやはり貫くなら貫いてもらうと、こういうことを確認しなければ、今、境高校ばかりではなくほかの学級減のところもあるわけでしょう、同じような状況だと思いますしね、そういうバランスの問題も私はあるのではなかろうかと思っておりますので、きちんとやはりやってもらわなければいけない。中学区制では本当にないのだと、やはり県下一円で選抜するのだと、こういうのが基本的。だから、境高校で学級減を戻しますと、ほかのところにも波及するおそれが十分あるのではないかと。心情だけで対応していいものかどうかと、こういうことを私は基本的に考えなければならないと、こう思っております。
 もう一つ、委員の皆さんにですけれども、私ども県議会議員というのは4年であることは間違いないです。委員会も初めからスタートしたわけですけれども、慣例によって2年交代ということがなっておるわけです。だから、無責任で研留というような形ではなく、研留に値するような困難な問題がなるなら、その困難な問題を先送りして次に伝えるとかなんとかという無責任な対応ではなく、やはりある程度、この常任委員会に付託されたものは結論を出すべきだと、私はこう思っております。かわらないならかわらないでいいと思いますけれども。次の委員会に結果的には送ることになってきますと、私はこう思います。その2つ。委員会の構成については別ですけれども。

◎藤縄委員長
 関連でございますでしょうか。

○山口委員
 いやいや、こちらのこと、最初に問うているのは。

◎藤縄委員長
 最初に。では最初に。

●山口参事監兼高等学校課長
 まず、学区制のことですけれども、今、普通科も含めて全県1区という学区で生徒を募集しております。基本はそういう全県1区でございますが、ある程度どの地域に生徒が多いかというようなことも見ながら策定をしているところでございます。
 38人学級の部分ですが、先ほどパブコメのことも御説明いたしましたが、23年度までは学級減をしていくということをあらかじめ決定をして公表しているところでございます。24年度以降につきましては、審議会の答申でそういうことをいただきましたので、それも含めて具体的なことは検討していくことになろうかと思いますが、ただ、全体を生徒減に対して学級定員減で対応していくというのは、先ほどもお話ししましたように非常に大きな財政負担が生まれるということで、具体的にどうしていくかというのはこれから詰めていくといいますか、検討をしていくということになろうかと思います。それは24年度以降の話です。

○山口委員
 陳情の内容にも、あるいは願意聞き取りに対しても、1学級38人という話がありました。だから、そうすれば残るのではないかと、こういう話がありますけれども、それは全然ネガティブという考え方で対応すべき。私はそう思いますので、そういうことをきちんとしてもらうということ。
 もう一つ、これを仮に残すようなことがありますと、全県的に学校の再編成であるとか改革というのは難しくなってくると、こう思います。教育長、はっきりした……

●中永教育長
 今、山口委員から御指摘になりましたとおりであります。先ほどから参事監の方からお話ししていますように、23年度までは学級減でいくという最も基本的な考え方をきちんと持って今まで順次対応してきたところでありますので、これだけ特別にして別にやるということになりますと、今までやってきた方向性とかなりずれて、方向が違うことになります。それはあってはならないと私は思っています。
 この間、本議会でも御説明申し上げましたけれども、鳥取県の子供たち、中学校の卒業生がどんどん減っていますので、それに対して公私の比率ですとか、それから普通学科と専門学科との比率ですとか、それから地域の子供たちの中学校の卒業生の様子とか、こういうものをすべて全県的な立場できちんと詰めて我々は計画を策定をしております。それが本当に必要だということは数字を見ていただければわかると思いますし、それから、これが全県の子供たちに対して本当に公正で公平なきちんとした考え方に基づく策定だというようなことを我々は考えていますので、ぜひこれは、この考え方に沿ってやっていただきたいというのが私たちの考えであります。

○山口委員
 またいいでしょうか。うちの内部のものについてはみんなに質問していないのだから、そういう気持ちを持って私はやっておるということですから。

◎藤縄委員長
 いや、松田委員は関連の純粋な質問だと思いますから。

○松田委員
 ちょっとひっかかることがあったから。また後でやりましょう。

◎藤縄委員長
 ちょっと待ってください。山口委員の後半の発言につきましては、委員会の中であったり、委員そのものの考えになると思いますので、そのことはまた後でということで、そのほかに。よろしいですか。

○松田委員
 また採決のときに一言しますから。

○市谷委員
 先ほどパブリックコメントをとられたというお話がありましたけれど、これは平成19年6月8日の常任委員会の報告になっていますので、私も聞いていたので非常に反省する点はあるのですが、このパブリックコメントの結果を見ますと、学級減で対応したらいいという意見がどれぐらい出ていたかということをちょっとまず最初にお聞きしたいと思いますけれど、どうでしょうか。

●山口参事監兼高等学校課長
 今、ちょっと手元からそれが出てまいりませんので正確な数字はお話しできませんが、御意見としては両方あったように思います。ただ、そのときに両論ある中で、教育委員会としてはこういう形で進めていきたいということをお示ししているということでございます。

○市谷委員
 私、ちょっと手元に資料があるのですけれども、全体が38件で学級減についての意見は12件出ているのですけれども、学科を減らすべきというのは1件、それから地区ごとに生徒数の状況を見ながら対応すべきというのが3件で、比較的、学科、クラスを減らすということに肯定的な意見は4件でした。それ以外のものは学級減に基本的に反対だという意見が多数のパブリックコメントになっているというふうに思います。
 だから、学級減に対しての意見は12件あって、そのうち学科を減らすべきではないというのは1件しかなかったということです、このパブリックコメントでは。学級の定員減で対応すべきと。だから24年度以降ですか、やろうとしているクラスの人数を減らして対応すべきではないかというのが12件ありまして。私はこのちょっとパブリックコメント全体の様子を見ますと、県民の皆さんのニーズは、件数が38件ですからそう多くはないと思いますけれども、学級を減らすということに否定的なパブリックコメントの結果だったなというふうに、今にして私も思うわけなのです。
 それで、もともと教育委員会が出されたのは、東部、中部、西部で3学級ずつそれぞれ減らすのだけれどもどうですかということでこのパブリックコメントをとられているのですよね。だけれども、その結果が県民の皆さんの寄せられた声としては否定的だったということで、私はやはり県民の皆さんの声を聞いて、こういう学級再編について、学校の再編について考えるべきだというふうに思いますし。18年度までの再編については、結局審議会でよく議論もしたりして、大きい再編でしたから会議もやってきたのだけれども、この18年から23年のものについては、県民の皆さんの声を聞くのはこのパブリックコメントしか基本的にはないというふうに思いますので、こういう寄せられた声に対して何か反映されていないのではないかというふうに私は思いますので、ちょっと前提条件としてこれはどうなのかなというふうに疑問を感じているところです。
 もう一つお尋ねしたいのは、21年度から23年度の学級減が計画されている学校についてなのですけれども、これは受験倍率が下がっているところを言ってください。つまり、子供たちが行きたいなと言っている学校のクラスを減らすというのは問題があるというふうに思うのですけれども、受験倍率が下がっている学校を教えていただきたいというふうに思います。

●山口参事監兼高等学校課長
 先ほどのパブコメについてでございますが、38件ということもございましたし、それから学級減ではなくて学級定員減がいいという御意見もあったということですが、それにつきましては、先ほど少し御説明しましたが、財政負担が伴っていくということで、それが単年で済めばよろしいわけですが、それが中学校の卒業生が減るのにあわせてどんどん負担がふえていくというような状況から、すべてそれでクリアしていくのは難しいであろうというぐあいに思います。
 先ほど少し申し上げましたが、パブコメで教育委員会の基本的な考え方を、例えば西部地区で3学級減というのをお示ししまして、その御意見もお聞きしたわけですが、いろんな財政的な要素とかがありますので、すべてそれを実現するのは難しいというぐあいに思います。
 21年から23年の間の受験倍率が下がっているところというお話でございましたが、この前の一般質問の教育長答弁にもございましたが、志願倍率、受験倍率は年度によって大きく揺れてきます。ですから、そこのところをどこが上がってどこが下がったかということは今、手元で計算もできませんし、それがいろんなことを判断する材料にはならないのではないかというぐあいに思います。

○市谷委員
 パブリックコメントの意見はあったけれども財政的な理由もあるからというふうにちょっと言われましたけれども、非常にその地域の高校のクラスが減るということは、その地域にとっては非常に大切な問題ですし、子供たちにとっても進路にかかわる非常に大事な問題ですから、いろいろ総合的に勘案して学級減については考えているという話はあるのですけれど、先ほどお話を聞かせていただいて、財政的な理由、結局そこなのかなというふうに何かちょっと思わざるを得ないようなお話だったなというふうに私は思いました。
 もう一つ、21年から23年度の計画の中で、20年度、21年度に向けて受験倍率が下がったところは、学校の全体でいえばですけれども、湖陵高校と境総合なのです。境総合については、下がってはいますけれども平成20年度の受験倍率は県下で第2位ということです。ですから、私は鳥取中央、それから米子南、それから鳥取商業、八頭高、それから倉吉東、倉吉農業、それから境、これらは受験倍率がむしろ20年から21年度にかけて上がっているわけです。しかも、定員割れしている学科が一つもないという状況の中で、学級を減らすということが本当に子供たちにとってどういう影響を与えるかということは、私はこれはもう一度再検討をする必要があると。だから、23年度だけの問題ではないというふうに思っています。
 あと、最終的にどこの学校がいいとか悪いという話というのはなかなか難しい問題だと思いますが、こういう学校再編や学級減のことについて、地域や学校の皆さんの合意がなくても進められるのかと、進めてしまうのかということについて、ちょっと見解を聞かせていただきたいというふうに思いますけれど。

●山口参事監兼高等学校課長
 まず最初に、財政的な理由がすべてなのかというぐあいのお話ですが、それは40人ではなくて38人学級にしていくという部分で財政的な一つの問題が生じますという意味でお話をいたしました。
 定員割れをしている学校でなくてずっと定員が埋まっているところをなぜ学級減するのかというお話もございましたが、受験の倍率も確かに一つの要素ではございますが、例えば生徒の希望、ニーズ、中学生の希望ということもございますし、一方では鳥取県の産業を見ながら、そこで人材を育成するというような、そういう観点もあろうかと思いますので、そういうことを全体で見ながら、普通科、専門学科の生徒数のバランスを見ながら策定をしてきているというところでございます。御質問は以上でございましたでしょうか。

○市谷委員
 地域や学校の方の合意がないまま進まれるのですか。

●山口参事監兼高等学校課長
 地域や学校の方の合意がというお話ですが、一番理想的なのは、すべて合意をいただいてからというのが理想かもしれませんが、なかなか実際、中学生が減ってきて、地域の方はできれば自分の地域に学校がある方がいいという、そういう願いを持っていらっしゃるというのはよくわかるのですが、最終的には生徒減になればだんだん高校が小規模になっていくというようなことで、平成10年から始まった高校改革も、それでいいのかということで大規模な学校の再編成をしたわけです。ですから、そのときには地域から高校がなくなったこともございました。ただ、そこのところは全県で見ていただいて御理解をいただかないと、すべての地域の方に自分の地域のことだけということで「それは許せない」という形でお考えになられると、全体としてなかなか難しい部分が生じてくるというぐあいに思います。
 学校につきましては、学校もやはり自分の学校がなるべく現在ある姿で続いていくというのを望むわけですけれども、やはりそれは生徒減も含めて全体を理解していただいて、学校に対しては話し合いといいますか、連携をとっていきたいというぐあいに思います。

○市谷委員
 私はちょっと過去の再編のことまでは詳しくわかりませんけれども、ただ、最近のところでいうと、こんなに具体的に学級を減らさないでほしいという要求が寄せられたのは、私がここに来させてもらってからは初めてのことなのです。ほかに声が上がれば、またそれはそれでどう受けとめるかということももちろん出てくると思いますけれども、具体的にこういうふうに地域の方から減らさないでほしいというふうに意見が出ているときに、それを置いておいて先に走っていくということ自体は、合意するための話し合いはされるということですけれども、やはり一度立ちどまって考える必要があるというふうに私は思います。
 それで、さっき言いました21年度から23年度の計画でいえば、志願者がほとんど減っていないところばかりですけれども、その一つ前の18年度から20年度までですか、この分については、ちょっと私もいろいろ見てみましたけれど、志願者が減っていたり定員割れしていたりというところがあって、大体そこが当てはまって学級減になっているなというふうに思いましたけれども、この21年度から23年度の分については志願者も多いですし、それから定員割れもしていないし、私は境の高校だけではなくてほかの学校でも、八頭高などでもそうですけれど、ちょっとこれは再検討しないと本当に地域の子供たちのニーズにこたえられる再編になるのかどうかというのは非常に不安だなというふうに思っているということを意見を述べさせていただきます。

◎藤縄委員長
 そのほかございますでしょうか。

○廣江委員
 今、全県が一つだということを最後に言われたけれど、初めの説明にあったように、境の子供が減ってということが第一番だったけれど、今は昔のように境の子は境高校に行って米子の子は米子で普通科などは2つに分けてというふうに、いわゆる選挙ではないけれど、小選挙区制のときと中選挙区制や大選挙区制によって違うけれども、そういうようにしたら、それを前提にして変えないと。境市内の子供が減ったから境の通学範囲内の中でも一番限られたところが2つ減っていくということで、やはり地域的な感情ではどうしても不信感が出てくることがあるので、それは数字的な子供の数とかいろいろなことが減っていく全体の中で順番に減らしていくので、そのところのもうちょっと考え方というのがあった方が説得力があるし。それから、科も昔は商業科と農業科と普通科と工業が機械、電気、化学とかというぐらいのもので少なかったけれど、今はいろんな科ができているために、またその辺も本当にその必要性があるのかないのかということも検討していかないと。実際に今、境高などでもあって、それは受験に期待して見ているけれども、本当に何のための科なのかなということ。それから、社会が受け入れる場合にも、今、高等学校のわずかな専門科目の授業時間というのが本当に社会の中では通用しないで、今は大学だってだめなので、大学を出ても大学院でなければ技術者と言われないという時代になってきたときに、あの程度のことだったら普通科の中でも希望者を集めれば授業ができる、もう少し違った地域もできるようなやり方もあるわけだし、あの辺のことも考えながら、やはりそこのところの検討の仕方ももうちょっと抜本的に変えないと、また次にもこれと同じようなことが出てくるし。それから、それを地域にこういう情報を発信して、それをある程度みんなが聞いて、いろんな意見が聞かれる時間帯もあるべきではないかなと思うし。その辺のところを、もう日にちがないような話だけれども、これは再来年の4月からのことだったら、そんなに今、1カ月、2カ月がせくわけではなくて、4月1日に発表しなければいけないことでもないし、やはりその辺をもう少し検討していかないと。これはパブリックコメントだってとるときもちゃんととって、その意見というものが反映するにはなかなか難しい問題もあるけれども、そこのところのやり方がどうも何か急に焦っているような感じで、みんなが非常に不満感が多分にあって、それで、これでも数字的に境が少なくなるとかと言われるけれど、米子の高校を1つにして境も1つずつだったらかえってもまだ話もおさまりやすいのかもしれないし、境のあの狭いところで2つと言われたら、地元としては余り、地域根性を出し過ぎだと言われればそれまでかもしれないけれど、なかなか境の住民としては納得しにくいところがあって。
 昔から境と米子というのは、境中学ができたときから、米子からもたくさん境にも行っておったし、もちろん、境の人も米子中学にもたくさん来ておったし、そういうので昔から一つの区域であったものなので、その辺の距離的な問題、交通機関の問題、いろんなことがあるので、そこのところは何かもうちょっと。そういうふうに持っていくのなら、もっと早くから説得をしていくあれがないとやはり説得しにくいような気がするので、時間をかけて、来年の3月は試験に間に合わないということではないので、1年先のことだから、もうちょっときちんと、せめて2~3カ月でもこの辺の説明なり説得を努めた方が、後々のためにも私はいいような気がするけれど、それについてはどういういった……。

●中永教育長
 いろんな御意見をいただきました。まず、基本的な考え方ですけれども、さっき申しましたとおりですけれども、全県的に公平にといいますか、公正な立場でもって学級減は考えていかなければいけないと。そのときに何をもとにするかといいましたら、もちろん志願倍率的なこともありますけれども、中学校の卒業生がこれからどれくらい減ってくるのかと、それに対してはどれくらいの学級減をしないと募集定員を切って0.何倍の学校がいっぱい出てくるというようなことももちろん考えられるわけでありますので、適正な競争倍率でもって1倍を少し超えているような形で倍率を策定しながら持っていくというのが、これが全県的な立場での公平な公正な考え方の一つだというふうに考えております。
 もしこれで各地域の卒業者の数等を、あるいは募集定員の数も全く無視してやりましたら、そうしたらそこだけが募集定員がだぶついたまま残ってしまう、あとはかなりきちんとした形でいくというようなことで、ますます公平性を保たれなくなってしまうのではないかなと思っています。これは、さっきありましたように、地域だけをすべて考えているわけではありませんで、今は全県1区の形ですので、ほかの学校に行こうと思ったら行けますので、全体的で考えるということもあわせながら、しかし、その地域の中学校の卒業生がその地域の高等学校の募集定員よりかなり多いというふうなことになれば当然、その辺のバランスを持ちながらやらなければいけないというのは、普通の一般的な考え方だろうと思っているところであります。
 倍率が今までちょっと高いところがあるとおっしゃいましたけれども、これは要するに減らしていないから倍率が高いわけでありまして、このままほっといたら、この倍率がまた下がってくるということもあり得ますので、また22年、23年、どういうふうな形になるかということも考えなければいけません。それを考えた結果としての策定が、ある程度今のような策定になるかなというふうなところであります。
 もっと早く何か言うべきではないかとおっしゃいましたけれども、これは、でも一番新しいデータを用いて生徒たちの志向がどういうふうにあるのかとか、子供たちがどういうふうに減ってくるのかということを全県的な立場でよく考えていくために、どこかで出さなければいけませんけれども、ある程度新しいデータをもとにして、近い段階でもって出していくというようなことはどうしても必要かなというふうに思っております。
 そういう意味で、繰り返しますけれども、本当にいろんな面を考えまして、私学と公立の比率ですとか、それから専門学科と普通学科との比率ですとか、地域のエリアの子供たちの卒業生の様子ですとか、いろんなことを考えて総合的に出したものでありますので、これについてはぜひお願いしたいと思います。
 これをもう少し先へということになりますと、例えばもっと6月、7月の議会などがもしかしたら考えられますけれども、それをもとにして考えますと、今度はそれが済んでから具体的にどうするかという話になりますよね。そうすると、学校によってはどの学科を減らすのかというようなこともあわせて検討しなければいけない期間も必要であります。それがさらに先へ延びていくというようなことになりまして、できたらこういう問題はなるべく早く子供たちにも周知して、いろんなことを、学校の内容も知らせていくのが必要だと思っていますので、そういう意味でも、いつまでも延ばすべきではないというふうに考えております。

○市谷委員
 ちょっとよろしいでしょうか。今の教育長さんのお話なのですけれども、いつまでも延ばすべきではないと言われますけれども、延びてすぐすぐ、すごく困るという問題ではないと思うのですよね。やはり合意があったりとか、その合意形成の中で子供たちも進路を決めていくわけですから、延びたら延びた分だけ、またそれはそれでずれていくという、財政的な持ち出しは出るということはあるかもしれませんけれども。そこは、合意をするための時間をとるということは、私はむしろ必要だと思います。
 東・中・西のバランスの話ですけれども、20年度から23年度ですか、子供が減る数ということで東部は170人、中部は90人、西部は210人なのですけれども、東・中・西とも3学級減らすというふうになっているのですね。だから、減る子供の数がこんなにバランスが悪いのに、違うのに、同じように東・中・西には3学級減というふうになっているのは、私はおかしいというふうに思うのです。
 それで、先ほどお話がありましたけれども、総合的に考えて決めましたとおっしゃいましたけれども、その総合的に考えたデータをぜひ出していただきたいというふうに思うのです。わからないのですよね。いろいろ考えてそうしましたと言われたのですけれど、パブリックコメントの結果は余り反映されていないように思いますし、先ほど言った子供の数の減りぐあいと学級減のバランスが非常に悪いというふうにも思いますし、根拠をぜひ示していただきたいというふうに思うのですけれども、どうでしょうか。

●山口参事監兼高等学校課長
 子供の数の減りぐあいと学級減の関係ですが、資料もあるにはありましてというか、前にお伺いしたような生徒減の、今ゼロ歳の子供までの生徒数とかという、それを見ていただければ生徒減の予測もできるわけですが、今、東・中・西の生徒減の減少数が同じでないのになぜ同じ学級数減なのかという、なかなかぴったりにはいかないです。単位が1学級ですので40人区切りですので、ある程度の幅の中でそういう減学級数を決めていっているというところですので、その中で策定倍率といいますけれど、高校入試をやった場合にこれぐらいの倍率にはまるという、その幅の中で減をする学級数を決めているということですので、なかなか割り算をしてぴったり学級数が決まらないということは御理解をいただきたいと思います。

○市谷委員
 意見ですけれども、なかなかわかりにくいというふうに思うのです。だから、そういう特にパブリックコメントで中部の方からは、子供の減る数がほかの地域に比べてそんなにないのに何で同じように3学級減らすのだろうという意見も出ているわけですね。だから、ちょっとなかなか、私は県民の皆さんにはこれは非常にわかりづらい計画になっているのではないかなというふうに思います。

◎藤縄委員長
 そのほかございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 よろしいですね。それでは、請願・陳情の審査を行います。今回は継続分の陳情2件、新規分の請願1件、陳情7件の審査を行います。
 初めに、継続分の陳情について審査を行います。
 陳情20年21号、貧困の連鎖を断ち切り、市民生活を底上げすることを求める意見書の提出について審査を行います。
 御意見はいかがでございましょうか。

○浜崎副委員長
 継続の陳情20年21号ですけれども、陳情者の方からは意見書の提出についてということで、社会保障の関係費ですが、毎年2,200億円削減する方針を撤回することという話があるのですけれども、このことにつきまして、社会保障関係費の伸びを2,200億円、この方針があったのですが、21年度の予算案において道路特定財源の一般財源化に伴う交付金で600億円、それから年金特別会計、特別保健福祉事業資金、こちらの方で1,370億円、また、2,200億円からしますと、それ以外にも財源充当があるだろうということであります。社会保障費の伸びは、このように事実上容認されて充実が図られているということだと思います。それから、社会保障審議会の年金部会でも、基礎年金の国庫負担割合を現在の3分の1強から2分の1に引き上げる法案が今通常国会に提出されている等、社会保障制度の充実が図られているということでありまして、意見書の提出は不要と考えますので、不採択を進言しておきます。

○市谷委員
 私は、今日の貧困の最大の原因は、労働法制の規制緩和で、働く貧困層と言われますけれども、労働者の3人に1人、若者の2人に1人は非正規労働者になっているということと、先ほど浜崎委員からもお話がありましたけれども、社会保障予算を毎年2,200億円ずつ削減し続けてきたために高過ぎる保険料が払えなくて保険証が取り上げになるなど、本当に本来、国民の命を守るべき社会保障が逆に今、国民を苦しめていると、その結果、貧困が生まれているというふうに思います。ですから、貧困の連鎖を断ち切るためには、この大もとになっている社会保障予算の削減計画、来年度は若干削減額が減ったということも聞いていますけれども、方針そのものを撤回しなければ社会保障がどんどん切り崩されていくということに変わりはありませんから、やはりこの計画を撤回させることや、それから生活保護、年金など、もっと充実させる必要がありますし、国にきちんと意見を言う必要がありますので、これは意見書提出を求めていますので、私は採択を主張します。

◎藤縄委員長
 そのほかはございますか。

○澤委員
 今、不採択と採択を言われましたけれども、私の方は内容に共感する部分がありますので、私は趣旨採択と、こういうふうにしたいと思います。

◎藤縄委員長
 それでは、採決に入りたいと思います。
 不採択の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 採択の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 趣旨採択の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 不採択多数でございますので、この陳情につきましては、不採択と決定いたしました。
 次に、陳情20年24号、障害児デイサービスの存続を求める意見書の提出について、審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。

○浜崎副委員長
 20年24号、これも継続でありますけれども、障害児デイサービスの存続を求める意見書の提出ということでありますが、このことについては、国においては現在の経過的児童デイサービス、これを継続して実施をしております。と同時に、障害者自立支援法等一部改正をして、平成24年の4月から放課後等デイサービスの創設など、通所によるサービスを拡充する方針が示されたところであります。また、児童デイサービスも陳情者の方の要望として報酬の改善ということがありますが、これについても、平成21年度の報酬改定において大幅に増額される見込みであるということでありますので、ただ、趣旨は理解できるということから趣旨採択というふうに進言したいと思います。

◎藤縄委員長
 そのほかございますか。

○市谷委員
 先ほど浜崎委員からもありましたけれども、障害児デイサービスについては、現在、障害者自立支援法の見直しの議論の中で、あり方の改善が今図られているところだというふうに私も思っています。ただ、報酬問題については、安心して運営ができる報酬のあり方ということについてはまだ検討中ということでありますし、この内容がきちんと確定するまでの間、引き続きやはり国に改善を求めるということが必要ですので、この陳情は意見書を国に上げてほしいということですので、私は意見をきちんと国に上げるためにも採択を主張したいというふうに思います。


◎藤縄委員長
 そのほかはございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ございませんね。
 それでは、趣旨採択の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 採択の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 趣旨採択が多数でございますので、趣旨採択と決定いたしました。
 次に、新規分の請願・陳情について審査を行います。
 請願21年1号、「とっとり教育の日」の制定について審査を行います。
 御意見を伺いたいと思いますが、いかがでございましょうか。

○浜崎副委員長
 新規の請願21年1号、「とっとり教育の日」の制定についてということでありますが、請願者であります退職校長会が求められます「とっとり教育の日」の条例化については、現在、現役の学校現場、それからPTA、それから市町村教育委員会に十分理解されているとは必ずしも言えない状況ではないかと。このまま導入して、実効性の面で課題が生じる可能性が大きいというふうに思われる、そう思います。しかしながら、命の軽視や公徳心の低下など、今日の社会がさまざまな憂慮すべき問題を抱えている中で、子供を取り巻くすべての大人が教育者だという認識のもとで、当然、今後の鳥取県の教育がどうあるべきか、また、学校、家庭、地域社会それぞれが担うべき役割は何か等、広く県民を挙げて考えて、見詰め直す機運を高める必要があることは当然理解ができることでありますので、以上の理由から趣旨採択ということで進言したいと思います。

◎藤縄委員長
 そのほか。

○市谷委員
 本請願は、とっとり教育の日を設定し、県民がこぞって鳥取県教育について考え、教育に参加する県民運動を高めたいというものです。気持ちはわかるのですけれども、教育は特定の日だけのことではなく、毎日の積み上げが大切であり、日々学校現場ではその努力がなされているというふうに私は思います。むしろ特定の日を設定することによって、今でも多忙な学校現場の負担感が一層増すことが心配されています。それでは、教育の日を設定し、教育の充実をという思いがあっても、結局、学校現場が多忙になって教育の充実につながらないということになりかねませんので、それでは、実際の請願者の願いにも反する事態にもなりかねないというふうに思いますので、私は不採択を主張します。

◎藤縄委員長
 そのほか。

○横山委員
 とっとり教育の日に関する条例を制定して鳥取県の教育の理念について県民に広く周知を図るということは、何かをすると必ず「きょうは教育の日だ」ということで周知徹底するのではないかと思うので、採択を主張します。

◎藤縄委員長
 それでは、採決に入りたいと思います。
 趣旨採択の方に賛成の方の挙手を求めます。ちょっとはっきりと大きく手を挙げていただけますか。(賛成者挙手)
 趣旨採択が4名。
 次に、採択の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 採択の方が4名。
 不採択の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 1名。
 採択が4、趣旨採択が4ということで、これは委員長裁決は5になっても過半数になりませんので、結果として審議未了ということになります。
 次に、陳情21年1号、学校校舎耐震化に係る補助制度の創設について、審査を行います。
 いかがでございますか。

○浜崎副委員長
 陳情21年1号でありますが、これは学校校舎耐震化に係る補助制度の創設ということですけれども、市町村立小・中学校の耐震化につきましては、地震防災対策特別措置法の改正によりまして、国庫補助率のかさ上げ、また地方財政措置の拡充などの財政支援が行われております。市町村の負担もそういうことで大幅に軽減をされておるという状況であります。設置者はだれかといいますと市町村でありますので、責任を持って対応すべきものであることから、県の補助制度の創設までは不要と考えます。よって、不採択ということで進言したいと思います。

◎藤縄委員長
 そのほかございますか。

○市谷委員
 先ほどお話がありましたけれども、市町村立学校の耐震化については、地震防災対策特別措置法が改正され、耐震補強や改築の国庫負担割合の引き上げ等の充実が図られました。しかし、2008年4月1日の文部科学省の調査によれば、鳥取県の小・中学校の耐震診断実施率は全国平均の93.8%を下回り、全国で下から4番目の82.2%、耐震化も全国平均の62.3%を下回り
54.9%になっています。この現状は、市町村の責任だと言って済ますわけにはいかない、私は重大な事態だというふうに思います。市町村財政が今、大変な中、鳥取県の子供全体に責任を負うべき県がその役割を発揮し、県として小・中学校の耐震化の補助制度を創設すべきだというふうに思いますので、本陳情の採択を主張します。

◎藤縄委員長
 採決に入りたいと思います。
 不採択の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 不採択多数で不採択と決定いたしました。
 次に、陳情21年2号、義務教育費国庫負担を2分の1に回復するよう政府に働きかけることについて、審査を行います。
 いかがでございましょうか。

○浜崎副委員長
 陳情21年2号であります。義務教育国庫負担を2分の1に回復するよう政府に働きかけることについてということでありますけれども、義務教育制度については当然、三位一体改革の中にあっても、その根幹となるのが国庫負担制度、これを当然堅持するという方針のもとで国庫負担割合を3分の1に引き下げるかわりに国から地方への税源移譲がなされており、国庫負担割合を2分の1に復元することは非常に困難であると思われることから、政府への働きかけは行わない。以上の理由で不採択を進言したいと思います。

◎藤縄委員長
 そのほかございますか。

○市谷委員
 先ほどもお話がありましたけれども、義務教育国庫負担金制度は、小・中学校の教員の給与を国が負担することで地方財政の状況による教育格差をなくし、全国どこに住んでいてもひとしく教育を受ける権利を担保するものです。ところが、小泉内閣による三位一体改革によって国庫負担率が2分の1から3分の1へと引き下げられました。当時政府は、国庫負担率が3分の1になった場合、地方の負担額は8,500億円ふえるが、国税から地方税へと税源移譲し、地方交付税も見直すから国庫負担を削減しても義務教育の水準は維持できると説明してきました。先ほど浜崎委員の話の中にもありました。しかし、三位一体改革の中で地方交付税は減らされた上に、当時の調べでも国庫負担削減額と税源移譲配分見込み額を比べると、39道府県で財源不足が生じるということが、これは当時の調査でもわかっています。これでは財源が保障されたとは言えませんし、地域によって財源不足のアンバランスが生じているということは大問題だと思います。
 今日、子供の育ちへの不安、それから学力向上の必要性が叫ばれている今、国が義務教育への責任を果たすためにも、国庫負担率をせめて、もとの2分の1に戻すべきだというふうに思いますので、本陳情の採択を主張します。


◎藤縄委員長
 そのほかはございませんね。(「なし」と呼ぶ者あり)
 採決に入りたいと思います。
 不採択の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 不採択多数でございますので、不採択と決定いたしました。
 次に、陳情21年3号、30人以下学級の実現について、審査を行います。
 御意見いかがでしょうか。

○浜崎副委員長
 21年3号ですけれども、30人以下学級の実現についてということで、陳情者からは30人以下学級を直ちに実現するよう働きかける、また県独自で小・中とも漸次30人以下学級を実現するということでありますが、少人数学級の制度化については、従来から継続的に国に要望をしているところであります。今後も強く要望していくべきものであるというふうに思いますが、本県独自による30人以下学級のすべての学年への拡大については、財政状況からしても非常に実現困難であるということがありますので、不採択ということで主張したいと思います。

◎藤縄委員長
 そのほか。

○市谷委員
 今、国は1クラス当たりの人数を40人としていますけれども、30人学級、少人数学級は子供を丁寧に育てるために必要な条件だというふうにも思いますし、学力向上にも効果があるということは言われています。今、全国でも46道府県にまでこの30人以下学級が広がっています。諸外国でも、イギリスは30人が上限、フィンランドは24人、ドイツ、イタリア、カナダ、ロシアでも20人台と、20人台の少人数学級が世界の流れであり、少人数学級は地方任せにするのではなく、本来、国の制度として行うべきだと思います。しかし同時に、鳥取県としても本当に保護者の皆さん、それから市町村教育委員会から、この30人以下学級をもっと広げてほしいという強い要望がありますから、私は現在の小学校1、2年生、中学校1年生からさらに拡大をすべきだというふうに思いますので、本陳情の採択を主張します。

◎藤縄委員長
 そのほかございませんね。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、採決に入ります。
 不採択の方の挙手を求めます。もう一回大きく手を挙げてください。(賛成者挙手)
 採択の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 不採択多数でございます。不採択と決定いたしました。
 次に、陳情21年4号、授業料減免制度、奨学金制度等の充実について、審査を行います。
 御意見いかがでしょうか。

○浜崎副委員長
 21年4号であります。本県では当然、経済的な理由により修学が困難な高校生を対象とした減免制度、それから奨学金制度、この両方の併用を可能としておるということがまず一つ。全国的に見ても、減免制度の利用率は高いということで、制度の充実が図られているというふうに思います。また、奨学金についても、申請要件を満たす申請者全員に貸与を行っているということもありますし、平成21年度の当初予算案において新規採用枠の大幅増を盛り込んでおります。さらなる充実が図られているというふうに思いますので、不採択ということで主張したいと思います。

◎藤縄委員長
 そのほかございますか。

○市谷委員
 世界各国の授業料はフィンランド、フランス、スイスでは大学まで無償、ドイツ、イギリス、メキシコなどでは高校まで無償となっており、先進国では義務教育を超える高等教育も無償化が流れです。鳥取県としても高校授業料減免制度を設け、奨学金制度も人数枠を拡大させて対応しているところですけれども、高校は学費以外にも教科書や参考書、制服、体操服、部活動などに多額の費用がかかり、今、本当に学費は減免してもらっているけれども、それでもなかなかこれらの費用を払うのが大変だということで、アルバイトをせざるを得ないとか、なかなか払えなくて学校もやめないといけないだろうかという不安を抱えている高校生もあります。今後、一層経済悪化と雇用不安で保護者の収入減が予想される中で、授業料減免制度や奨学金制度の一層の充実が求められると思いますので、私は本陳情の採択を主張します。

◎藤縄委員長
 そのほかはございますでしょうか。

○伊藤(保)委員
 一定の理解が得られるので趣旨採択。

◎藤縄委員長
 それでは、採決に入りたいと思います。
 不採択の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 趣旨採択の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 採択の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 不採択多数でありますので、不採択と決定いたしました。
 陳情21年5号、父母負担軽減のための就学援助金の市町村への助成について、審査を行います。
 御意見いかがでしょう。

○浜崎副委員長
 21年5号であります。父母負担軽減のための就学援助金の市町村への助成についてということですが、先ほども申し上げましたけれども、市町村に対して国庫補助や地方財政措置がなされているということがあります。就学援助については、学校教育法に基づき、市町村の責務とされております。ということからして、県として市町村への助成は不要と考えますので、不採択ということで主張したいと思います。

○市谷委員
 就学援助は、生活保護受給者とそれに準ずる程度に困窮している小・中学生、準要保護者を対象に、学校給食、学用品、修学旅行費などを援助するものであり、義務教育の命綱と言えるものです。昨今、企業の倒産やリストラなど親の経済状況が悪化する中、鳥取県の就学援助率は2000年6.2%から2004年9.9%と、1.5倍に膨れ上がっています。ところが、小泉政権による三位一体改革によって準要保護者の就学援助は、2分の1の国庫補助制度が廃止され一般財源化されたことによって、2005年の文部科学省の調査でも105の市町村で支給基準の引き下げや支給の減額が行われたことが明らかになっており、私はこのゆがみは、本来、正すべきだというふうに思います。同時に、鳥取県でもダブルワークでへとへとになりながら働いている親御さんの姿、それから穴のあいた靴を履いている子供さんの姿もありますが、そうせざるを得ない親の気持ちも私は本当にせつないものがあるというふうに思います。県としても、市町村の就学援助に支援をして、貧困から子供を救う、子供たちが安心して学校に通えるよう手だてを講ずるべきだというふうに思いますので、本陳情の採択を主張します。

◎藤縄委員長
 そのほかございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 採決に入りたいと思います。
 不採択の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 不採択多数でございますので、不採択と決定いたしました。
 次に、陳情21年6号、平成23年度以降の境高等学校の1学級減の再検討を求めることについて、審査を行いたいと思います。

○松田委員
 研究のため留保を主張します。
 先ほど山口委員からの指摘がありましたけれども、それについてはちょっと違和感があります。確かに委員会は変わっていくわけでありますけれども、任期であるならともかく、委員会は4月、5月までありますし、先ほど市谷、廣江両委員からのいろんな問題提起もありましたように、まだ議論が熟されていないというふうに思っております。仄聞すれば、いや、もう仄聞というよりももう既に、先ほどの発言の中もありました4月1日発表とか、早くしなければいけないということを言われておりますけれども、ちょっとそれは今までの流れから見ると唐突過ぎるのではないかというふうに思うわけです。もし間に合わせるようにするならば、もう一つの前の議会で提案といいますか、報告はされるべきであろう。先ほど教育長はできるだけ新しいデータをというお話でありましたけれども、そこまで至らなくとも、それなりの方向づけをやはり地元等に説明があってしかるべきではなかったかというふうに思います。そういった点で非常に性急過ぎる。
 また先般、我が委員会でも願意聞き取りをやりました。いろいろお話を聞いたわけありますけれども、その後、それについての議論はなされていないわけであります。そのときまた地元の人たちへの「もっと陳情された方がいいのではないか」という意見もあり、それを受けて境港市長も陳情を提出されたわけであります。市長の陳情というのはやはり重く見るべきであろうというふうに私は思います。
 そういった点も踏まえて、もっとこの委員会で議論をすべきだと思いますし、何か流れを見てみますと、ここまでやらなければいけないという、3月いっぱいに結論を出さなければいけないという、そういう我々に追認させるようなやり方というのは非常に、何といいますか、執行部主導、官主導といいますか、そういう思いをするわけであります。それであったなら霞が関と一緒ではないか。やはり我々委員はもっと責任を持って問題を議論して、そして結論を得なければいけないということで、ここで採決してしまうことには非常に違和感を感じますし、もっと研究していかなければいけないというふうに考えるわけでありますので、研究のため留保ということを主張いたします。

◎藤縄委員長
 ただいま、松田委員の方から研究留保という声が上がりましたが、研究留保に賛成の方の……。

○山口委員
 いやいや、ちょっと待て、私も意見を言わせて。
 確かに松田委員さんの言われるのはよくわかりますけれども、この今、2月定例会でこれは付託されているわけですから、今度結論を出そうと思いますと、6月の定例会で初めて委員会に付託されて結論を得るものだと、こう思っておりますので、そこまで待てるかどうかということがまず一つと。それから、私どもに課せられた点は、4年ずっと続けばいいわけですけれども、先ほど申し上げましたように、一つの区切りを終えたということでありますならば、審議というのは陳情をいたずらに聞いて、陳情によって判断をすることも必要だと思いますけれども、私はここでこの委員会に所属している委員としては、これは38人のいう数の定数減による再編成というのは基本的にはないと、こういうように考えておりまして。次のメンバーにゆだねることについては無責任だという気持ちで私はこれについては反対します。1人でも結構ですから。もう議論は済んでいるのだ……。


◎藤縄委員長
 ルールとしましては、規則としましては、研究留保をまず、いかがするのかということから入りますけれども、研究留保そのものに対する御意見があれば、この際伺っておきたいと思います。

○澤委員
 今、山口委員がおっしゃいました話の中で、やはり私は結論を先送りするというよりも、安易な結論を出すことも考えられると。やはり後世にきちんと責任を持つためにも、今できる判断という意味での研究留保というのも私は必要ではないかなと。
 もう一つは、やはり現場の話を聞くことだと。この前、境高校の陳情はありましたけれども、あれは境高校一つだけです。境の市長さんが境全体としての話を持ってこられましたので、やはり議会に付託を受けた以上はきちんと議会の中でその話をまず聞いて、どういうような形になっているのかと。それをしないと、やはり執行部の案で先に、どうなるかわかりませんが、それを言ってしまった後に悔いを残すようなことがあってはならないと。こういう意味で私は研究留保というものを主張したいと、こういうふうに思います。

○山口委員
 実は専攻科の問題もありました。それは鳥取東、これも実は廃止するということで議会で結論が出ました。その後に議員が改選されたと。こういうことを理由に再度陳情が出て、それを審議した結果があります。そういうようなことは、私は果たしていいかどうかと。状態が変わるのはいいけれど、メンバーが変わったことによって審議をやり直すような形があったと、こういうことの反省の上に立って、私だけでもいいですから、これはきちんと結論を出す。もし必要なら、また提案し直してもらって、新たにと、やはりこういうことだと思います。もういい。理屈はわかっておりますので。

○市谷委員
 先ほど、最初にいろいろお話しさせていただきましたけれども、この21年度から23年度の計画というものが、そもそもちょっとパブリックコメントで寄せられた声に十分こたえ切れていない。計画そのものがどうだったのかなということを私自身は今、疑問に感じています。縮小計画に入っている学校9校のうち7校が受験倍率が20年度から21年度にかけて上がっていますし、定員割れしているところがほとんどないという状況の中で、私はやはりこの計画そのものが非常に疑問だというふうに思います。
 総合的に考えてというお話がありましたけれども、そうであるならば、やはり地域の皆さんの声をきちんと聞くということも、総合的に考える判断材料の一つに十分なり得ると私は思いますし、議員がその時々でかわるということはもちろんあるかもしれませんけれども、その時々の県民の皆さんの要求やニーズにこたえていくのが私たち県会議員の仕事だと思いますので、今こういう意見が出ている中で結論を出して学級減というのは、本当に私としてはそんなことはできないというふうに思いますので、私も研究留保を主張したいというふうに思います。(「採決をとればいい」と呼ぶ者あり)

◎藤縄委員長
 それでは、研究留保とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 研究留保多数でありますので、研究留保と決定いたしました。
 次に、陳情21年7号、平成23年度における県立高校の学級減について再検討を求めることについて、審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。

○市谷委員
 先ほどと同じ理由で、これも研究留保を主張したいというふうに思います。

◎藤縄委員長
 研究留保という声がありました。研究留保とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 研究留保多数でありますので、研究留保と決定いたしました。
 次に、報告事項に移ります。
 (1)「産業廃棄物実態調査」の結果について、亀井循環型社会推進課長の説明を求めます。

●亀井循環型社会推進課長
 そういたしますと、常任委員会資料、生活環境部資料の1ページをごらんいただきたいと思います。
 産業廃棄物実態調査の結果ということでございます。平成20年度に実施いたしました産業廃棄物実態調査の結果を御報告いたします。
 この調査につきましては、県内の産業廃棄物の最新の実態を把握し、さらなる排出抑制、リサイクル、適正処理を推進するための基礎資料とするものでございます。
 調査結果でございますが、2番のところをごらんいただきたいと思いますが、総括的なお話といたしましては、19年度は18年度と比較いたしまして排出量が大幅に増加しておりますが、最終処分量は18年度とほぼ同じ程度であったという状況でございます。
 内容を少し御説明をさせていただきます。(1)の排出量でございますが、64万トンということで、対前年9%増になっております。これは、大型施設の解体工事により瓦れき類が増加をしたというのが大きな原因でございます。以下、種類別あるいは業種別の動向につきましては、前年とほぼ同じ動向でございます。
 続きまして、裏の2ページをごらんいただきたいと思います。再資源化等の状況ということでございまして、リサイクル率あるいは減量化率あるいは最終処分率等々、ちょっと下の真ん中辺にグラフであらわしているところでございます。特にリサイクル率につきましては、リサイクル量45万3,000トンということで、70.8%ということで、対前年1.6%の増ということでございます。
 最後でございますけれども、最終処分の状況ということで(3)をごらんいただきたいと思います。最終処分量2万4,000トンということでございますが、このうち78%の1万9,000トンが県外で、5,000トンは県内で処理をされておるという状況でございます。あと、管理型最終処分場に埋め立てする必要がある廃棄物というものは7,000トンということで、これは前年とほぼ同量という状況でございます。

◎藤縄委員長
 次に、(2)鳥取県障害者計画(新計画)見直し案及び「第2期鳥取県障害福祉計画案」に係るパブリックコメント実施結果等について及び(3)鳥取県が実施した措置入院に係る不当確認等請求訴訟の提起について、吹野障害福祉課長の説明を求めます。

●吹野障害福祉課長
 福祉保健部の資料の1ページをお願いします。さきの常任委員会でも御報告しましたけれども、県の障害者計画及び障害福祉計画のパブリックコメントを実施しましたので、その概要を御報告します。
 募集期間としましては、2月14日から3月9日まで、ホームページ等を使いまして意見を求めたところでございます。また、県内3カ所で意見交換会をしまして、77名の参加があり、その中でも意見をいただきました。受け付け件数としましては39件、意見の内容等からいきまして73件の意見を伺っております。
 以下、その意見の概要と対応方針を入れておりますけれども、例えば障害者計画の方ですけれども、普及啓発で世界自閉症啓発デーというのが平成20年4月2日、国連の方で定められましたので、そういったことを含めた啓発をしてはどうかという意見に対しまして、そういった意見を踏まえて計画の方に記載するようにしております。以下、御確認をいただけたらと思います。
 これらの意見を踏まえまして、先般、計画のワーキングで議論しましたし、今週になりますけれども、施策推進協議会の方で最終の原案をまとめたいと思っております。
 障害福祉計画につきましては、今月中を策定の目途としておりますし、障害者計画の方につきましては6月議会で御報告をさせていただくということで書いております。
 続きまして、3ページをお願いします。県が実施しました措置入院に係る不当確認等請求訴訟の提起についてでございます。
 県が実施しました措置入院を不当とする損害賠償請求が、21年2月23日に鳥取地方裁判所に提起され、3月12日に県が受理しましたので、御報告します。
 なお、この内容につきましては、昨年の7月15日に同じ方から同じ理由で鳥取地方裁判所に慰謝料請求が150万円ございました。ただ、8月28日に取り下げになった事案と同じものでございます。
 内容等を書いておりますけれども、請求の趣旨としましては、措置入院が不当だったことを認めることを求めると。被告は原告に対して5万円を支払うことを求めるという内容でございます。
 県の方針としましては、6に書いておりますが、原告に対する措置入院手続は正当であり不当ではないというふうに考えておりますから、損害賠償の請求に応じないということで争う予定にしております。

◎藤縄委員長
 次に、(4)鳥取県教育振興基本計画の策定について、上山教育総務課教育企画室長の説明を求めます。

●上山教育総務課教育企画室長
 それでは、常任委員会資料、教育委員会の資料の1ページをお願いいたします。
 鳥取県教育振興基本計画が3月20日の定例教育委員会で策定されましたので、報告させていただきます。
 策定の趣旨ですが、県の将来ビジョンと同じく、10年後の日本の姿、鳥取県の姿を見据えた今後5年間、平成21年度から25年度までの教育の方向性を示すものでございます。
 済みません、ちょっと修正ですが、1ページの一番上、今後5年間のH21から22となっておりますが、25の誤りでございますので、修正の方、お願いいたします。
 この計画をもとに県民一人一人が自分の役割を認識し、社会全体で計画を推進していくことを目指すものでございます。
 構成としましては、そこにありますように基本理念「自立した心豊かな人づくり」のもとに具体的な人間像を示しまして、その下にちょっと図示しておりますが、6本の施策の方向性を立てまして、その中に今後5年間で総合的かつ計画的に取り組む施策を施策目標、それからアクションプランの形で構成しております。このアクションプランにつきましては、毎年度策定いたしますので、これを毎年、点検、評価していきながら、PDCAサイクルにのせて、当初定めております目指すところに到達できるように進めていきたいと考えております。
 3番目に特徴として書いておりますが、特にこれが県民が共通認識を持ち、協働して教育全体の施策に取り組んでいくということで、社会全体とか家庭や地域と連携してということで取り組む必要性を明記しております。
 2つ目の三角でありますが、本計画の方向性なり施策目標の特徴でございますけれども、方向性としましては、社会全体で取り組む教育ということを最初に掲げておりますし、文化・芸術の充実、スポーツ振興というものを生涯学習の分野から独立させております。また、施策目標には家庭教育、それから幼児教育、特別支援教育、私学振興、それから市町村や高等教育機関との連携というものも目標として独立させて記載しております。
 取り組みの方向の中での鳥取県らしさということでございますが、特に全国に先駆けた生活習慣の取り組みなり企業と連携した子育て、朝の一斉読書の日本一、こういうものを踏まえてより促進しようということで、具体的なアクションプランもつくっておりますし、数値目標にも掲げているところでございます。
 2ページから3ページにかけまして、その6つの施策の方向性ごとに施策目標なり取り組みの方向、それから、抽出でございますが数値目標を掲げております。
 なお、別冊で全体版を案ということでお配りしておりますし、アクションプランも事務局案ということでお配りしております。全体版につきましては、20日の教育委員会の議案でそれを出させてもらいました。字句の修正とかデータの挿入ということで修正の1枚物をつけておりますけれども、それを踏まえて承認いただきました。それから、アクションプランにつきましては、今審議いただいております21年度の予算案が議会で承認いただいた後に整理して、また皆様のお手元に届けたいと思っております。
 今後21年度から、この基本計画をもとに県民全体で取り組んでいきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。

◎藤縄委員長
 次に、(5)一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、植田教育環境課長の説明を求めます。

●植田教育環境課長
 それでは、4ページをお願いいたします。一定額以上の工事に係る請負契約について報告いたします。
 県立米子工業高等学校の改築工事でございますが、校舎本体の建築工事につきましては、
1月の臨時議会で議決をいただいております。今回、これに付随いたします電気、衛生、空調たてつけ工事につきまして契約をいたしましたので、報告をするものでございます。
 まず、電気設備でございますが、契約の相手方は中電工・ホクシン共同企業体でございます。契約金額は4億1,475万円、工期は23年1月31日となっております。
 続きまして、5ページをお願いいたします。こちらは衛生設備でございます。契約の相手方はシンセイ・サーンガス山陰共同企業体でございます。契約金額、工期等はごらんのとおりであります。
 6ページをお願いいたします。空調設備でございます。こちらの方の契約の相手方は、米子ガス産業・錦海設備の共同企業体でございます。契約金額、工期等もごらんのとおりでございます。

◎藤縄委員長
 次に、(6)「ケータイ・インターネットの危険性に関する県教育長メッセージ」について、白井小中学校課長の説明を求めます。

●白井小中学校課長
 それでは、教育委員会資料の7ページ、8ページをごらんください。「ケータイ・インターネットの危険性に関する県教育長メッセージ」についてでございます。
 1月に文部科学省からまいりました「学校における携帯電話の取扱い等について」の通知を受けまして、このたび「ケータイ・インターネットの危険性に関する県教育長メッセージ」を
8ページにありますように作成をし、あわせて「携帯電話の取扱いに関する適切な指導について」という通知と一緒に、このたび県立学校あるいは市町村教育委員会の方に発出したところでございます。
 通知の内容としましては、2のところに挙げておりますけれども、各市町村教育委員会分につきましては3点、主に上げておりますが、学校への児童・生徒の携帯電話の持ち込みは原則禁止とすること、やむを得ない場合には下校時まで預かる等、学校での教育活動に支障が生じないよう配慮すること、情報モラルや携帯電話の危険性などに関する指導の充実を図ることとしております。
 県立学校につきましては、各学校で定めた基準や指導方針を生徒、保護者に周知し、その基準や方針に基づいた指導の徹底を図ること、情報モラルや携帯電話の危険性などに関する指導の充実を図ることとして通知をしたところであります。
 またそのほかに、このメッセージと通知以外に、卒業時期にあわせまして小学校の6年生の子供たち、それから中学校3年生の保護者に向けまして、携帯電話の購入に関して注意を促すリーフレットあるいはチラシを配布したところであります。
 小学校の6年生に向けましては「ちょっと待って、ケータイ」というリーフレット、それから、中学校3年生の保護者向けにつきましては「お子様の健全な育ちのために、今一度ケータイ購入の見直しを!」というチラシを配布したところであります。

◎藤縄委員長
 次に、(7)鳥取県子どもの読書活動推進ビジョンの見直しについて、松田家庭・地域教育課長の説明を求めます。

●松田家庭・地域教育課長
 それでは、資料の9ページ、10ページをお願いいたします。
 去る12月の常任委員会、こちらでも御報告をさせていただいたところでございますが、子どもの読書活動推進ビジョンの見直しを行ってまいりました。平成16年に策定をされたもので、5年を経過いたしましたこの時期に、21年度以降の取り組みについて諮るものでございました。
 見直しの概要といたしましては、2のところに掲げておりますとおり、従前の4本の柱は見直しそのままでございます。子供が読書に親しむための機会の提供、あるいは環境の整備、人の育成、啓発方法の4本の柱は、引き続きこれを中心に啓発推進を行ってまいりたいというふうに考えております。その中でも、そこに掲げております家庭での読書活動の推進でありますとか読書活動団体との連携等々につきまして、初めて数値目標等を盛り込んだビジョンにしたところでございます。
 具体的な方策といたしましては、1に御紹介申し上げますと、まず一つ、機会の提供と充実のところでは、家庭での読書活動ということで、家庭教育推進協力企業制度というものがございまして、企業の皆様にも御協力をいただいているところでございますので、この制度を活用しながら、企業での文庫なども設定をさせていただきながら、家庭での読書を推進してまいりたいというふうに思っておりますし、地域での読書活動につきましては、市町村図書館あるいは公民館、児童館などを中心にいたしまして、読み聞かせの団体の方々と連携をした取り組みを進めてまいりたいというふうに考えます。それから、学校での読書活動につきましては、継続的な一斉読書の推進でありますとか、障害のある子供の読書活動の支援につきましても、障害の程度に応じた読書活動の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。
 なお、この10ページに掲げておりますけれども、12月26日から1月29日までパブリックコメントを供しましたところ、77件の御意見をいただきました。主な御意見はそちらに掲げておりますとおりでございますが、読書活動を家庭や地域で進めていくことがもっと大切だというふうなこと、あるいは、市町村の読書推進計画ができていないところもあるのでもっと進めていくべきだというふうな御意見をいただき、これもビジョンの中に盛り込ませていただき、推進を進めてまいりたいというふうに考えたところでございます。

◎藤縄委員長
 次に、(8)県立図書館「ハンセン病問題啓発資料コーナー」の開設について、森本図書館長の説明を求めます。

●森本図書館長
 11ページをお開きください。県立図書館であります。去る3月17日、ハンセン病記念碑建立募金実行委員会様からいただきました81万円余の寄附金で、2階の郷土資料コーナーの入り口のところにハンセン病問題啓発資料コーナーを新たに開設いたしましたので、その概要を御報告申し上げます。
 従来から、県立図書館ではハンセン病関連の図書を収集いたしておりました。約300冊保有しております。これを県民の皆様に広くごらんいただくということで、御寄附いただきました寄附金で、県産材を使用しまして大型の固定書架を1台、小型の固定書架を1台、それとキャスターがつきました移動型の小型書架を1台、計3台を購入いたしました。2階の郷土資料コーナーの方には、ハンセン病関連の図書を一堂に開架で配置をいたしております。また、1階の方には人権関係の資料を一堂に集めまして、使用していただくように開架で配置しております。多くの方に御利用いただけたらと思っております。
 また、この日は除幕式を開催いたしまして、元ハンセン病記念碑建立募金実行委員会の事務長をしておられました福田様、また藤縄委員長、平井知事に御参加いただきまして、除幕式を行うことができました。この日は長島愛生園に入っておられる方もお声がけしたのですが、まだちょっと寒いということと体調がちょっとすぐれないということで御参加いただけませんでして、非常に残念に思っております。県民の皆様にたくさん御利用いただくよう祈念しております。

◎藤縄委員長
 次に、(9)県内文化財建造物の国新規登録について、平井文化財課長の説明を求めます。

●平井文化財課長
 12ページをお願いいたします。県内文化財建造物の国新規登録についてであります。
 先週でありますけれど、3月19日に国の文化審議会が開催されまして、国登録有形文化財に登録の答申が行われております。既に新聞報道等がなされておりますけれども、登録が答申されました県内建造物は13件であります。米子市の坂口家住宅関係が5件、それから同じく米子市の石賀本店土蔵、それから大山町の美甘家住宅関係が7件ということで、主に明治期を中心とした建造物でありますが、特徴等はそこに記載のとおりであります。
 13ページの方に写真等つけておりますので、ごらんいただければと思います。

◎浜崎副委員長
 それでは、続きまして(10)企画展「京の日本画」の開催について及び(11)美術品の購入について、三田博物館長の説明を求めます。

●三田博物館長
 資料の14ページをごらんください。まず、企画展「京の日本画」の開催についてでございます。
 4月4日から5月10日までの期間でこの企画展を開催いたします。県立博物館の特別展示室は3つありますが、すべてを使って約100点の作品を展示する、かなり大規模な企画展でございます。鳥取県内では10年ぶり、11年ぐらいの間、大規模な日本画展をやっておりませんので、久々の日本画の展覧会ということで、京都の国立近代美術館、それから京都市の美術館に、京都画壇と言われている京都を中心として活躍している竹内栖鳳ですとか、そういう作家たちのコレクションがありますので、そういったものを借用しながら、かつ鳥取県でもそれらから影響を受けている中島菜刀とかそういった作家がいますので、そういった作品もあわせて展覧しようという展覧会でございます。
 関連事業もいろいろと、そこに書いてありますように企画しております。詳細はお手元にこういったチラシがお配りしていると思いますので、そちらの方もごらんいただければと思っております。
 続きまして、15ページでございます。美術品の購入について報告いたします。
 このたび、鳥取県美術品取得基金を活用いたしまして、ここの表にあります美術作品6点を購入したいと考えておりますので、御報告するものであります。
 最初の2つは近世絵画、江戸時代の藩絵師たちの絵画でございます。沖一峨、片山楊谷の作品をそれぞれ1点、それから、彫刻では辻晉堂の作品を1点、購入したいと考えております。それから、洋画のところでは前田寛治の油彩画と、それから原画、朝日新聞に連載された小説の原画になりますけれども、それの原画と、笹鹿彪、これは米子市出身の作家でございますが、この洋画も1点ということで、計6点、6作品で、トータルで2,122万5,000円の購入を予定しているところでございます。
 次の16ページにこれらの作品の画像もつけておりますので、ごらんいただければと思います。

◎浜崎副委員長
 続きまして、(12)鳥取県スポーツ振興計画の策定について及び(13)第64回国民体育大会冬季大会スキー競技会における鳥取県選手団の成績について、加藤スポーツセンター所長の説明を求めます。

●加藤スポーツセンター所長
 鳥取県スポーツ振興計画の策定についてであります。去る3月20日の定例教育委員会におきまして、鳥取県スポーツ振興計画の策定がありました。委員の皆様にお渡ししております本文の方の5ページに一部修正をいたしております。それを踏まえまして、少し説明をさせていただきます。
 これまでに、11月27日に常任委員会でも報告いたしましたが、このスポーツ振興計画の内容につきましては17ページに概要を記載しておりますので、柱は学校体育・スポーツ活動の充実、生涯スポーツの充実、競技スポーツの総合的な向上を、中身といたしまして鳥取県のスポーツ振興を図っていくものということで策定をいたしました。
 今後、この計画をもとにいたしまして、平成21年度から平成30年度、10カ年計画でありますが、5カ年で評価・点検をしながら、市町村並びに各競技団体と連携を図りながら、鳥取県のスポーツ振興を図っていきたいと考えております。
 2つ目ですが、第64回国民体育大会冬季大会スキー競技会における鳥取県選手団の成績について報告いたします。
 このスキー競技会は、去る2月17日から20日の間に新潟県で開催されました。競技の成績でありますが、ジャイアントスラローム、クロスカントリー、コンバインドともに正式競技でありましたが、入賞者なしということであります。なお、バイアスロン競技につきましては公開競技でありました。そこに書き上げておりますように、リレー競技で4位、スプリントで8位という入賞でありますが、先ほど言いましたように公開競技でありますので、競技得点ということにはなりませんでした。
 その結果、冬季大会終了時点での鳥取県の総合成績でありますが、天皇杯順位が33位、皇后杯順位が26位ということで、得点の30点、20点はいずれも参加点ということであります。

◎藤縄委員長
 質疑は一括でよろしいですね。(「はい」と呼ぶ者あり)
 質疑等がありましたら、よろしくお願いいたします。

○市谷委員
 済みません、産業廃棄物実態調査の結果についてなのですけれども、この2ページの一番下のところの最終処分の状況ということで、2つ目の丸に管理型最終処分場に埋め立てする必要がある廃棄物は約7,000トンというふうに書いてあるのですけれども、その1つ上の丸の方の文章には、県外に1万9,000トン出していて、この県外に出しているのではだめだと、県内で処分しないとだめだというお話がよく出るのですけれども、それだったらこれは全部足して2万
4,000トンにならないといけないのですが、埋め立てする必要性がある廃棄物は約7,000トンに結局なっているのですけれど、これはどういうことかをちょっと説明してください。

●亀井循環型社会推進課長
 この1万9,000トンの中でございますけれども、県外に1万9,000トンということでございますが、最終処分というのは大きく2つに分かれておりまして、いわゆるずっと議会の方で議論していただいております管理型の最終処分場、それともう一つ、安定型の最終処分場というのがございまして、この1万9,000トンというのは県外の管理型だけではなくて安定型処分場にも埋め立てされている量ということでございまして、このうち7,000トンが県外の管理型処分場に埋め立てされているというものでございます。

○市谷委員
 そうしますと、いつも県外に出しているから県内でというお話がありますけれど、だから管理型最終処分場が県内に必要だというふうな話で聞いているのですけれど、ちょっと数字的に、今のお話だと何か内情は単純ではないなというふうに思いますので、そうしますと何かもともと全部県外のを県内でという話でもないですね。

●亀井循環型社会推進課長
 数値的にはこういうことでございますけれど、やはり事業者の方が困っておられるのは、管理型の処分場が県内にないというところが一番大きい話だと思っておりますので、それの実現に向けて今、努力をしておるというところでございます。

○市谷委員
 それと同時に、最終処分率というのが年々下がっているというのは、これはこれでよろしいでしょうかね。

●亀井循環型社会推進課長
 例えば18年度が4.1%、それから19年度が3.8%という、率的には下がっておるわけでございますけれども、結局これは排出量が伸びるといいますか、分母がふえている関係で、最終処分をする量は変わっておりませんので、その結果としてこれは数ポイントの減になっておりますけれども、数値的な上での結果だというぐあいに御理解いただければと思います。

◎藤縄委員長
 そのほかございますか。

○市谷委員
 もう一点、福祉保健部の2ページの(2)の第2期鳥取県障害福祉計画関係ということで、関係者の方から意見が寄せられていて、その対応方針というのが書かれているのですけれども、小規模作業所のことが出ていて、ぜひとも新体系に移行できない小規模作業所の救済を考えてほしいという要望が寄せられているのですが、対応方針の方は、とにかく新体系の方に乗れるように相談、助言を行っていくというふうに書かれていまして、これはなかなか寄せられている要望に正面からこたえた対応方針になっていないのではないかというふうに思うのですけれども、小規模作業所が新体系に移行できなかった場合はどうなるのかと、その救済を考えてほしいという要望なのですけれど、福祉保健部としてはこの要望にはどういうふうにこたえられるのかと、その点を教えてください。

●吹野障害福祉課長
 小規模作業所の関係につきましては、何回か常任委員会、議会等でも議論されていますけれども、基本的には、小規模作業所につきましては市町村の責務ということで考えております。県としましては、19年度に補助制度を見直しまして、本来、市町村の責務である小規模作業所について、一度に県の助成を廃止するということによる混乱を避けるために23年度まで支援をしておるということでございますので、市町村として移行できない、移行したくないという作業所があるのであれば、県もその中に入りますけれども、そういった意見を聞きながら市町村としてどういう支援を考えていくかということを県も一緒に入りながら意見を聞いていくということになると思います。基本的には市町村が責任を持ってどうするかというのを考えるべきだというふうに考えております。

○市谷委員
 そうしますと、市町村が責任を持ってやるというのであれば、県のかかわりというのは市町村がやる場合、県も支援するのかどうかという点についてはどうでしょうか。

●吹野障害福祉課長
 県としまして、小規模作業所に対する助成は基本的に平成23年度で廃止するということで、現在考えております。

○市谷委員
 もし今後、市町村からも支援をしてほしいという声が出た場合にはどうされるのでしょうか。

●吹野障害福祉課長
 その点につきましては、議会等でも知事も答えたかと思いますけれども、現時点では23年度のことは考えていません。

○市谷委員
 現時点では考えていないというお話ですけれども、今後の検討課題だというふうに認識させていただきたいというふうに思います。

○廣江委員
 今の管理型の話だけれども、余り今後、推移が変わっていないということだと、管理型ももう少し前からずっと減ってきていないのだ。そろそろその減り方がとまってきて横並びになりかけてきたのかどうなのか、そのことと、それから管理型に持っていく中でも種類があると思うけれども、どういう種類が、許可に種類がたくさんありますね、あの種類の何型がふえて何の分が減っているのかという、そういうことがもしわかったら説明を聞きたいと思います。

●亀井循環型社会推進課長
 管理型に入っているものが減ってきておるのではないかというような御指摘だったと思いますけれども、ここ数年、データはとっておりますので、数値的な面から見れば16年度が9,000トンでございますか、18年度、それから19年度が7,000トンということになっておりまして、少し落ちついてきたのかなというような見方も一方ではできるかと思いますけれども、もう少しこれは状況を見てみないとわからないなというぐあいにも思っているところでございます。
 どういうものが管理型の処分場で処理されているかということでございますけれども、量的に多いものはいわゆる中間処理施設……。

○廣江委員
 許可にも種類があるでしょう。どの種類が多いかということ。

●亀井循環型社会推進課長
 どういう廃棄物がということ……。

○廣江委員
 管理型の許可を受けるときに種類があるでしょう。19番目の許可だったら人間の死体だというけれども、その種類があって、管理型でも全部が受け入れるところは島根と奈良のどこかとしか、もう2~3カ所しかなかった。島根も今度、県も一緒になってつくったのは、6つの許可しかないはずだが。だからそこ以外のものはあそこでは受けておらないはずだよ。その辺の種類を私は聞いているのだ。

●亀井循環型社会推進課長
 どういう種類のものが……。

○廣江委員
 許可をもらうときにも種類があるでしょう。

◎藤縄委員長
 廃棄物そのものの種類。

●亀井循環型社会推進課長
 廃棄物、この7,000トンの内訳の種類……。

○廣江委員
 管理型の許可をもらうときに、もらい方にも種類があるでしょう。だから、島根県の松江の分は全種目受けられるようになっていたし、島根県でもあと、県が一緒になって第三セクターでつくったようなところは、そのうちの3分の1ぐらいしか許可をもらっていないので、私も確認していないけれど、そう私は仄聞していますので、そこのうちのどの種類がどうなっているか。この前にも私は、今度西部に計画しておるのはどれだけの種類の計画ができますかということに対して答弁はあのときからいまだにもらっておらぬけれど、そのことをまた聞いておる、同じことを聞いておる。

●亀井循環型社会推進課長
 西部の今計画している分については、この間から議論でもあったとおり、事業計画を策定されているさなかでございますので、おのずとその計画の中で出てくるというぐあいに思っております。
 それと、どういう種類かという、県外の産廃の処分場の許可の具体的な内容は、ちょっとこの場では詳細は明らかでございませんけれども、少なくとも島根は三セクですので、今、受け入れはしていただいておりませんので、関西方面、あるいは岡山の方面の処分場ということになるかと思いますけれども。

○廣江委員
 関西などというのは余り聞かない。今は岡山がほとんどでしょう。一時は新潟などへ行っておった。

●亀井循環型社会推進課長
 7,000トンの内訳の種類ということであれば、燃え殻であるとか鋳物砂といいますか、鉱滓というのがこの7,000トンの中で一番大きなウェイトを占めているというぐあいに分析をしているところでございます。

○廣江委員
 私が聞いたのは、16年、18年ぐらいになって減ってきているのは聞いておるのよ。その前からそこまではどういう減り方がして、この2~3年はとまってきているのではないかと、あなたの説明を聞いて、私はそれで聞いたわけよ。16年ごろからとまってきている、それまでからどういうふうに下がってきて、それが今とまってきているのは、今つくるところはどこも、昔と比べたら容量の小さいものばかりしかやっていないのよ。そのことを聞いたのよ。わからないならもういい。

◎藤縄委員長
 答弁は可能ですか。資料だとか、いかがですか。

●亀井循環型社会推進課長
 県外の受け入れ先がどうなっているかということであれば資料は提出させていただきますが、そういうことでございましょうか。

◎藤縄委員長
 廣江委員、よろしいですか。

○廣江委員
 わからないようになりました。

◎藤縄委員長
 そのほかはございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ありませんね。
 それでは、次に閉会中の調査事項についてお諮りいたします。
 本委員会所管に係る社会福祉施設及び衛生環境施設の整備、病院事業、学校教育、その他の主要事業については、閉会中もこれを継続審査及び調査することとし、その旨、議長に申し出ることに御異議はございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 異議がないようですので、その旨、議長に申し出ておきます。
 その他ですが、執行部、委員の方で何かございますでしょうか。
 私の方から1点だけ。
 請願第1号、「とっとり教育の日」の制定につきましては、採択が4、趣旨採択が4という状況でありますので、このことは教育委員会は重く受けとめていただきたいと思いますけれども、教育長の所感がございましたら。形としてはあらわれませんでしたけれども、審議未了ですけれども、いかがでしょうか。

●中永教育長
 先ほど委員長からお話がありましたとおり、4人の方ということでありますので、それは重たく受けとめさせていただきます。ただ、我々としては実際この後、どういうふうな形で動いていくのかということももちろん考えなければいけませんし、それから、教育の機能、中身ですよね、先ほどから御意見があっていますけれども、これを具体的にどういうふうな形で持っていくのかということを、学校現場ですとか市町村教育委員会ですとか、それから保護者の皆さん方とか、こういうふうなこともしっかり受けとめていかなければいけないと思っていますので、そのことも全部含めて、総合的に勘案しながら対応していきたいと思います。

◎藤縄委員長
 よろしいですね。(「はい」と呼ぶ者あり)
 意見も尽きたようですので、委員の皆さんに御連絡いたします。
 次回の閉会中の常任委員会は、4月21日月曜日、午前10時から開催の予定でありますので、よろしくお願いします。
 それでは、委員の皆さんには御相談がございますので、この場にお残りください。
 執行部の皆様は御退席ください。お疲れさまでした。
(執行部退席)
 それでは、本会議におきまして、各委員会の1年間の活動状況について報告することになっております。本委員会の平成20年度の活動状況について、案を作成いたしておりますので、皆様にお目を通していただいて御検討をいただきたいと思いますが。(「いいです」「任せる」と呼ぶ者あり)
 委員長、副委員長に一任という声がありましたが、そのように対応させていただくことでよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 ありがとうございます。そのようにさせていただきます。
 また、お手元に4月21日から22日の県内調査の日程をお配りしておりますので、委員の皆様には御参加いただきますようお願いいたします。
 この日程でよろしいでしょうか、委員会終了後に県内調査ということで。病院改革プランについてでございますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、以上をもちまして教育民生常任委員会を閉会いたします。お疲れさまでございました。


午後0時25分 閉会

 

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