少年健全育成指導員設置要綱の制定について(例規通達)

平成15年7月25日
鳥少例規第3号
 改正 平成17年鳥務例規第5号、平成29年鳥少例規第1号、平成29年鳥務例規第20号、令和2年鳥務例規第3号
対号 昭和44年3月18日付け鳥防発第370号 少年健全育成指導員設置要綱の制定について(例規通達)
 少年健全育成指導員(以下「少年指導員」という。)の設置等については、対号例規通達により実施してきたところであるが、このたび地域の実情に精通した少年指導員による少年の非行防止及び健全育成活動の活性化を図るため所要の見直しを行い、別添少年健全育成指導員設置要綱を制定し、平成15年7月25日から施行することとしたので、運用上誤りのないようにされたい。
 なお、対号の例規通達は、平成15年7月25日をもって廃止する。
                      記
1 制定の趣旨
  少年の健全な育成を図るためには、少年を非行から守り、これを保護することが必要であるが、最近の少年犯罪は、刑法犯検挙人員の約5割を少年が占め、犯罪の低年齢化か進む等憂慮すべき状況にある。そこで、非行少年等の早期発見、補導及び有害環境の排除等、少年の非行防止につながる諸活動を実施していくため、地域の実情に精通した少年指導員の活動を一層活性化して地域ぐるみの非行防止活動を推進しようとするものである。
2 一般的留意事項
 (1) 少年指導員の活動は、この要綱によって特別の権限が与えられたものではなく、当該地域社会での警察に対する任意の協力、援助であることを念頭におき、少年指導員の自主的な活動の促進に配意すること。
 (2) 少年指導員の活動にあたり、司法権を行使したり、又は刑事事件や民事事件に介入した等の、そしりを受けることのないよう指導の徹底を期すること。
 (3) 少年指導員が警察に通報した事項については、秘密の保持に留意すること。
 (4) 少年指導員が警察に通報したことによって、当該少年及びその他の関係者から危害を受けるおそれのある場合は、その保護に万全の措置を講ずること。
 (5) 地域住民に対し、少年指導員は、少年問題のよき指導者又は相談相手であり、かつ、少年非行防止についての地域活動の中核的存在であることを積極的に広報して理解させ、少年指導員の活動が円滑に行われるように配意すること。
 (6) 少年指導員及び連絡会の運用に当たっては、青少年育成鳥取県民会議が提唱する施策について配意し、これと協調していくことはもとより、特にその非行防止対策推進の面において緊密な連絡を保持すること。
 (7) 少年補導センターの活動が行われている地域においては、少年指導員の活動について、当該少年補導センターが行う非行防止活動との調整に留意すること。
 (8) 少年指導員の活動を積極的に推進させるため、資料の配布、連絡会等を利用して少年非行の傾向、関係法令、心構え及び危害防止等について教養の徹底を図ること。
 3 各条の配意事項
 (1) 少年指導員の委嘱(第3条関係)
   ア 少年指導員の委嘱人員は、少年健全育成指導員配置表(別表1)のとおりする。
   イ 少年指導員の推薦に当たっては、効果的な非行防止活動を推進するため、地域内の少年非行の発生状況等を勘案して、特定の地域の居住者に偏しないよう配意すること。
   ウ 人選に当たっては、第3条第2項に例示したほか、次に掲げる事項についても配意すること。
   (ア) 身体的にも年齢的にも実行力を有すること。
   (イ) 少年非行防止に協力するための時間的余裕を有すること、公職等の肩書を多く持たないこと等についても十分検討し、真に活動が期待されること。
   (ウ) 少年の教育に理解を有すること。
   (エ) おおむね70歳以上の者については慎重な審査を行うとともに再任についても同様とすること。
   (オ) 各中学校・高等学校のPTAで適格性を有する者をおおむね各校から1名推薦するように配意すること。
 (2) 少年指導員の任務(第4条関係)
   ア 少年相談
     少年指導員は、警察や福祉機関等の眼の届かない地域の実情を知り得る機会が多いので、隣人として少年からの相談に応じ、適切な助言等を行う等して非行防止活動に努めるよう指導すること。
   イ 非行少年等の早期発見・補導
     日常生活を通じ、居住地域に密着した自主的な補導活動に当たるよう指導すること。したがって、少年指導員から警察官又は少年警察補導員(以下「警察官等」という。)との共同補導の申出があったときは、積極的に対応すること。
     なお、少年指導員が自主的に補導活動を行う場合は、あらかじめ受持勤務員等に連絡させるとともに、補導対象から危害を受けないよう指導すること。
   ウ 継続補導
     少年指導員に対して継続補導を依頼する場合は、特に、次に掲げる事項に留意すること。
    a 継続補導の対象となる少年の父母、後見人等(以下「保護者等」という。)から依頼のあったものであること。
    b 少年の非行防止上、特に必要と認められるものであって、保護者等から承諾の得られたものであること。
    c 補導の実施期間は、あまり長期にわたらないよう留意し、おおむね3か月ないし6か月程度とし、この期間に更生の見込みがないと認められるものについては、警察官等に引き継ぐこと。
    d 継続補導に当たっては、必要以上に家庭内の問題に介入するなどして、保護者等から批判を受けないよう十分指導すること。
   エ 有害環境の浄化及び福祉犯罪の発見通報
   (ア) 有害環境の浄化活動の促進
       有害環境の浄化活動を効果的に行うためには、地域住民による運動の盛り上がりが、大きな影響を与えることは過去の事例が示すとおりである。したがって、少年指導員の活動が地域住民による自主的な活動を盛り上げるため積極的になされるよう関係情報の提供等に配意すること。
   (イ) 発見通報
       少年指導員の行う少年の非行防止活動において、有害環境又は福祉を害すると認められる行為を発見した場合は、その都度、積極的に通報するよう指導すること。警察としては少年指導員から通報された事実については、速やかな処理に努め、少年指導員の協力意欲を高めるよう配意すること。
   オ 非行集団に関する情報収集、非行防止活動
     非行集団や不良行為グループによる非行の凶悪化、悪質化か憂慮される状況にあり、警察が行う非行集団の解体補導、構成員に対する離脱の働き掛けを効率的に行う上で実態把握は不可欠であることから、その援助者として円滑かつ効果的な運営を図るため次に掲げるものを積極的に通報するよう指導すること。
    a 非行集団等
      組織性・継続性を有する3人以上の非行集団(暴走族等にみられるように、自ら非行行為を繰り返すほか構成員の非行を容認、助長し、かつ、非行により構成員間の連帯を強める性格の集団)や非行集団には至らないものの、非行や不良行為を繰り返している3人以上のグループ
    b 非行集団等の構成員
   カ 地域社会に対する情報発信活動
     地域の実情に応じて特に必要と認められる活動で、例えば、
      ○ 有害図書収納自動販売機撤去活動
      ○ 量販店、コンビニエンスストア等における万引防止活動
      ○ 少年のたまり場に対する非行防止活動
    等の推進に協力すること。
 (3) 少年指導員証(第6条関係)
    少年指導員証の再交付及び返納は、所轄警察署長(以下「署長」という。)を経由して行うこと。
 (4) 解嘱(第7条関係)
   ア 少年指導員として「ふさわしくないと認められるとき」とは、長期の療養を要する疾病にかかったとき、又は社会道徳上、少年指導員としてふさわしくない行為があったと認められる場合等が含まれる。
   イ 「少年指導員の配置変更を必要と認めるとき」とは、少年を非行からまもるパイロット地区の変更に伴い、新たな選定地区に少年指導員を配置する必要がある場合などをいう。
 (5) 少年相談(第9条関係)
    少年指導員が措置した事項について不適当と認められるときは、警察自体において、改めて措置するよう配意すること。
 (6) 非行少年等の通報(第10条関係)
    少年指導員が非行少年等を発見補導した場合は、原則として少年補導票によって通報することにしているが、事情によっては、口頭又は電話で行っても差し支えない。
 (7) 地域勤務員の留意事項(第13条関係)
    交番・駐在所勤務員は、受持区内に居住する少年指導員と連携を密にして、少年指導員の自主的活動を促進するため、勤務を通じて少なくとも1か月に1回以上、連絡の機会をつくり、情報交換等に努めるよう配意すること。
 (8) 部会(第16条関係)
   ア 少年指導員の活動をより一層自律的、活動的なものとするため連絡会の中に、例えば、
      ○ 非行防止ふれあい部会
         補導活動に関するもの
      ○ 有害環境浄化部会
         有害環境の発見通報、浄化活動等に関するもの
      ○ 情報発信部会
         情報発信活動に関するもの
    等の部会を設置することができる。
   イ 署長は部会の設置や活動について地域の実情に合うよう指導し、資料、情報等の提供を行うことができる。
 4 報告
 (1) 署長は、少年指導員の活動状況を6か月ごとに取りまとめ、翌月10日までに、少年健全育成指導員活動状況(別表2)により生活安全部少年・人身安全対策課長(以下「少年・人身安全対策課長」という。)を経由して警察本部長に報告すること。
 (2) (1)以外の少年指導員の活動状況、部会の活動状況等については、その都度少年・人身安全対策課長に報告すること。
 5 その他
   この例規通達の施行する際、現に対号例規通達の規定により、少年健全育成指導員の委嘱を受けている者は、この例規通達の規定による少年健全育成指導員の委嘱を受けた者とみなし、その者が対号例規通達により交付を受けた少年健全育成指導員証はこの例規通達の規定により交付を受けた少年健全育成指導員証とみなす。この場合において、当該少年健全育成指導員の任期については、当該少年健全育成指導員証に記載された期限までとする。

   別添
  少年健全育成指導員設置要綱
(目的)
第1条 この要綱は、地域社会における少年の非行防止活動を積極的に促進し、少年警察活動を効果的に実践するため、少年健全育成指導員(以下「少年指導員」という。)の設置及び運用について必要な事項を定めることを目的とする。
(運用)
第2条 警察署長(以下「署長」という。)は、この要綱の効果的な運用を図り、少年指導員の地域社会における少年の非行防止活動の促進に努めること。
2 署長は、この要綱の運用に当たっては、市町村青少年問題協議会、青少年育成鳥取県民会議の構成団体、機関及び少年補導センター等との緊密な連絡協調に努めること。
(委嘱)
第3条 少年指導員の委嘱は、署長の推薦により警察本部長(以下「本部長」という。)が委嘱書(様式第1号)を交付して行うこと。
2 署長は、前項の推薦に当たっては、特定の地域の居住者に偏しないように配意するとともに、次の各号に掲げる要件を具備している者のうちから本人の承諾を得て推薦すること。
 (1) 人格及び行動について社会的信望を有すること。
 (2) 任務の遂行に必要な熱意を有し、かつ、少年補導について適格性を有すること。
 (3) 地域の実情に精通していること。
(任務)
第4条 少年指導員の任務は、次の各号に掲げるとおりとする。
 (1) 少年相談に関すること。
 (2) 非行少年等の早期発見、補導及び継続補導に関すること。
 (3) 少年をめぐる有害環境の浄化及び福祉犯罪の発見通報に関すること。
 (4) 非行防止のための地域社会に対する情報発信に関すること。
 (5) 非行集団に関する情報の収集、その他少年の非行防止活動に関すること。
 (6) その他前各号の目的を達成するため、地域の実情に応じて必要と認めること。
(任期)
第5条 少年指導員の任期は2年とする。ただし、再委嘱を妨げない。
2 本部長は、少年指導員が欠けたときは、その後任者を署長の推薦により委嘱する。この場合において、後任者の任期は前任者の残任期間とする。
(少年指導員証)
第6条 本部長は、第3条の規定により少年指導員を委嘱したときは、少年健全育成指導員証(様式第2号。以下「少年指導員証」という。)を交付する。
2 少年指導員は、少年指導員証を携帯し、関係者から要求があったときはこれを提示しなければならない。
3 少年指導員は、第1項の規定により交付された少年指導員証を亡失し、又は盗まれたときは、速やかに署長に申し出て、本部長から再交付を受けなければならない。
4 署長は、少年指導員がその資格を失ったときは、少年指導員証の返納を受け本部長に報告しなければならない。
(解嘱)
第7条 本部長は、少年指導員から申出があったとき、少年指導員としてふさわしくないと認められるとき、又は非行防止対策上少年指導員の配置変更を必要と認めるときは、署長の上申によりこれを解嘱することができる。
(少年指導員の心構え)
第8条 少年指導員は、第4条に定める任務を行うに当たっては、次の各号に掲げる事項に留意しなければならない。
 (1) 少年の特性に関する深い理解をもって当たること。
 (2) 関係者の人権を尊重し、少年の健全育成の精神をもって当たること。
 (3) 人格、識見の向上に努め、少年、保護者、その他関係者の尊敬と信頼が得られるようにすること。
 (4) 警察職員と常に緊密な連絡を保つとともに、教諭、児童委員、保護司、その他の関係者との連絡協調に努めること。
 (5) 秘密の保持に留意して、少年、その他の関係者が秘密の漏れることに不安を抱かないように配意すること。
 (6) 相手方の人権を侵害したり、民事に介入することのないよう留意すること。
(少年相談)
第9条 少年指導員は、少年、父母、後見人等(以下「保護者等」という。)、その他関係者から少年の非行防止又は少年の福祉に関する相談(以下「少年相談」という。)を受けたときは、次の各号に掲げる事項に留意し、懇切に処理すること。
 (1) 軽易な事案で少年指導員において処理できるものについては、適切な注意、助言等を与え、その結果を少年相談受理票(様式第3号)により、速やかに署長に通報すること。
 (2) 前号以外の事案については、少年相談受理票により、その地域を受け持つ地域勤務員又は少年担当係警察官(以下「受持勤務員等」という。)に引き継ぐこと。
(非行少年等の通報)
第10条 少年指導員は、非行少年等を発見し、又は補導したときは、少年補導票(様式第4号)により、速やかに署長に通報すること。
2 非行少年等に関する情報を得たときは、速やかにその状況を受持勤務員等に通報すること。
(継続補導)
第11条 署長は、非行少年等で、継続補導の必要があり保護者等から依頼又は承諾のあったものについては、少年指導員を指定し、期間を定めて継続補導を依頼することができる。
2 継続補導に当たっては、必要以上に家庭内の問題に立ち入り、保護者等から批判を受けることのないよう特に注意するものとする。
(有害環境・福祉犯罪の通報)
第12条 少年指導員は、著しく少年の性的感情を刺激し、粗暴性若しくは残虐性を助長するおそれのある興行、文書、図画、広告物、玩具、危険物等を発見し、又はこれに関する情報を得たときは、速やかに受持勤務員等にその状況を通報すること。
2 少年指導員は、少年を虐待し、酷使し、若しくは少年をそそのかして犯罪を行わせる等少年の福祉を害する行為をしていると認められる者を発見し、又はこれに関する情報を得たときは、速やかに受持勤務員等にその状況を通報すること。
(地域勤務員の留意事項)
第13条 交番、駐在所勤務員は、受持区域内の少年指導員と緊密な連絡協調を図ること。
(連絡会の組織)
第14条 少年指導員の知識技能の向上を図り、非行防止対策の効果的な実施について連絡協議するため、警察署単位に少年健全育成指導員連絡会(以下「連絡会」という。)を組織し、警察署管内の少年指導員をもって構成する。
(連絡会の役員)
第15条 連絡会に、会長、副会長、部会長、その他必要な役員を置くことができる。
(部会)
第16条 連絡会に具体的な非行防止対策等を協議、検討及び実施するために必要な部会を設けることができる。
(会議)
第17条 連絡会は、定例の連絡会及び随時の連絡会とする。
2 定例の連絡会は、時期を定めておおむね年1回開催し、随時の連絡会は、署長が必要と認めたときに開催する。
3 連絡会は、必要により学校、職場、関係機関、団体等の代表者の参加を求めて開催する。
(少年指導員名簿)
第18条 生活安全部少年・人身安全対策課長及び署長は、第3条の規定により少年指導員が委嘱されたときは、少年健全育成指導員名簿(様式第5号)を作成し、異動の都度整理しておかなければならない。
別表、様式 省略
  

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