高額療養費制度の改善を求める意見書

 昨年実施された医療保険制度改革により、高齢者の医療費自己負担が見直されるとともに、給与所得者本人の医療費自己負担の割合も3割に引き上げられた。これらの改革により医療費の自己負担は重くなるが、月々の自己負担が一定の限度額を超える場合、その超える金額を高額療養費として支払う制度が設けられている。
しかし、この高額療養費制度については、周知が徹底されていないためか、申請漏れが頻発している。このため、高額療養費の払戻しを受けられず、時効になってしまうものも多い。また、高額療養費は、本人の申請後に払い戻すこととされているため、医療機関の窓口では、その分も含めていったん支払う必要がある。患者は、その間、支払いのための現金を用意しなければならず、非効率で不親切な制度となっている。
よって、政府におかれては、高額療養費制度の周知徹底を図るとともに、国民に利用しやすい制度とするため、下記の事項について改善されるよう強く要望する。

1 高額療養費の支払いを受けることができる者に対して払戻し金額を通知する ことを制度化すること。
2 高額療養費の受領委任の活用等により、医療機関窓口での支払いから高額療 養費分を控除する措置を講ずること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

平成15年10月8日
鳥取県議会

内閣総理大臣
厚生労働大臣
衆議院議長
参議院議長

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