令和4年度農林水産商工常任委員会議事録

令和4年11月21日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
松田  正
西村 弥子
浜田 妙子
斉木 正一
福田 俊史
中島 規夫
由田  隆
山口 雅志
山川 智帆
欠席者
(なし)


 

説明のため出席した者
  西尾農林水産部長、池田商工労働部長 ほか各局次長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  西村課長補佐  井田課長補佐  福永主事

1 開会   午前10時00分

2 休憩   午前11時09分

3 再開   午前11時15分

4 閉会   午前11時44分

5 司会    松田委員長

6 会議録署名委員     斉木委員  山川委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

会議の概要

午前10時00分 開会

◎松田委員長
 ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、今回の常任委員会は、農林水産部、商工労働部の順で執行部の入替えを行います。企業局及び労働委員会については、報告事項がないため、出席を求めないこととしておりますので、御承知ください。
 では、初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、斉木委員と山川委員にお願いします。
 それでは、報告事項に入ります。
 執行部の説明は、マスク着用の上、要領よく簡潔にマイクを使ってお願いします。
 なお、質疑等については、説明後に一括して行うことといたします。
 では、報告が6点ございますので、順次お願いしたいと思います。
 では、報告1、女性農業者による「働き方改善実践事例発表・情報交換会」の開催について、澤田経営支援課農業普及推進室長の説明を求めます。

●澤田経営支援課農業普及推進室長
 女性農業者による「働き方改善実践事例発表・情報交換会」の開催について説明させていただきます。
 女性の働き方改革の一環として、令和3年度から株式会社カイゼン・マイスターからトヨタカイゼン方式の指導を受け、女性目線で農業経営や作業場環境の改善を実施する女性の働き方改革モデル実証に取り組んでおり、11月15日に、この実証に取り組んだ女性農業者によるここ2か年の実践事例の発表と情報交換の会を開催しましたので報告します。
 この取組は、女性が働きやすい環境にすることで、誰もが働きやすい環境となること、また、鳥取県内の農業分野の職場環境の改善を目指しています。トヨタカイゼン方式は、無駄を排除して、よいものを安全に楽に早く安く作り、収益性の向上と企業の活性化を図る活動で、今回、県内では野菜農家4戸、果樹農家2戸で実証に取り組みました。
 11月15日に開催しました事例発表・情報交換会では、実際にカイゼンに取り組んだ6名の女性農業者から、野菜の出荷調整作業や果樹の栽培、出荷方法など、カイゼンの取組内容について紹介していただきました。県内の3会場及びZoomを利用したオンラインでの参加者を含めますと、全体で100名以上の参加者があり、若い農業者から農協の生産部など、様々な分野から参加をいただき、活発な意見交換が行われました。
 当日参加された方々の反応としては、まず、発表者からは、「個々の改善の取組以上に、カイゼンマイスターからの指導により、意識の改革につながったことが最も大きな成果だった」とか、「カイゼンの取組は改善効果が目に見えてとても楽しかった」などの意見がありました。参加者からは、「女性が率先してカイゼンに取り組み、自ら発表されていてとてもすばらしい取組だった」とか、女性目線で今後解決が必要な課題について、いろいろと問題提起をいただきました。
 今後の普及活動の展開方向としては、今回、野菜や果樹の分野で得られた成果をまだ取り組んでいない他の地域にも横展開するとともに、スイカ、ブロッコリー、トマトなど、取り組まれていない作目についても改善の取組を進めていく予定にしています。また、意見交換で、圃場にトイレがなかったり、女性専用の更衣室がない、また、子育てや介護の男女の役割分担、親子間や夫婦間での意見の相違など、様々な課題をいただきましたので、今後、検討を進めていこうと考えています。

◎松田委員長
 続いて、報告2、有機・特別栽培認証者向け「商品クリニック&商談会」の初開催について、中島生産振興課長の説明を求めます。

●中島生産振興課長
 3ページの有機・特別栽培認証者向け商品クリニックと商談会の初開催につきましてお願いします。
 県内で有機農産物・加工品、特別栽培農産物を生産する農業者さんなどの販路開拓を支援するため、11月8日に県主催によります関西圏のオーガニック店、高島屋ファームさんとヘルスライフさんのバイヤーさんを招聘した研修会、商品クリニックと商談会を初めて開催しましたので、その概要を御報告します。
 4の概要です。当日午前は有機・特栽推進塾と題した研修会、午後は商品へのアドバイスを兼ねた商談会と2部構成で行いました。まず、午前の有機・特栽推進塾ですが、中国四国農政局鳥取拠点と生産振興課で、みどりの食料システム戦略と、みどりの食料システム法に基づく県と市町村の共同による基本計画案の主な検討事項について、御説明を行いました。次に、バイヤーさんによります関西圏での店舗展開の概要や、消費者ニーズ、商談や取引の進め方などの講話、県内の特産認証者でございます八頭町の田中農場さんに農産物の生産や品質を支える土づくりを基本としたこだわりの農産物と加工品開発、販路開拓について事例発表をしていただきました。午後は個室に分かれていただき、参加事業者さんが商品の提案や相談を行いまして、バイヤーさんによる具体的な商談、消費者目線での商品改良や仕向け先へのアドバイスなどを行っていただきました。
 5の出席者からの主な意見です。有機・特栽推進塾では、旬の農産物を多く生産出荷するのではなく、少量多品目、品ぞろえを増やしたほうがいいですよとか、具体的に商談から取引までの過程を理解でき、今後に生かしたいというお声や、あとは首都圏ではオーガニック商品がもてはやされているのだけれども、関西圏では近年になってやっと徐々に有機や特栽が消費者に受け入れられるようになったとのバイヤーさんのお話を受けてだと思いますが、県内ではまだまだ認知度が低いと感じられているようなお声もいただいています。
 商品クリニックと商談会では、参加者から、自助努力も必要だけれども、商談の事前準備に必要な講習などを企画してほしいですとか、バイヤーさんからの厳しい意見を受け止められまして、今後の商品開発、改良に生かしたいとか、あとは有機・特栽を目指したいとか大変前向きな御意見をいただいたところです。一方で、バイヤーさんから、参加者からの商品の送料を売手側、買手側のどちらが負担するのかというような不安のお声に対して、原価に含めてもらえばいいですよとか、虫食いなど品質の悪いものは駄目だけれども、遠慮しないで高値の設定を考えてほしいとか、こだわりの商品なら差別化できるようパッケージなどの工夫をしてほしいですとか、商品の特徴から別の仕向けを考えたほうがよろしいとか、可能であれば旬ごとに周年で生産出荷の検討をしてほしいなど、アドバイス的なことが中心でしたが、事業者に対しまして、消費者が求めている商品の提案などの御意見もいただいています。
 6の成果です。このたび初めて有機・特栽に特化した取組を行いましたが、現時点で商談継続が見込まれるものが2件、商品改良の検討が見込まれるものが2件、有機・特栽の検討が1件です。
 7の今後の対応です。事業者さんやバイヤーさんからの御意見等を踏まえて、引き続き今回御参加いただいたバイヤーさんとのつながりを大切にしながら、事業者さんへの今後の商談会等の情報提供も含めてフォローアップをしていきたいと考えています。また、より多くの有機・特栽認証者に関心を持っていただけるよう、商談会に御参加いただけるよう、販売事業者として必要な営業力や、企画力といったものに必要な研修などを検討したいと考えています。

◎松田委員長
 ありがとうございました。
 続いて、報告3、国内における高病原性鳥インフルエンザの発生状況について、寺坂畜産課家畜衛生・防疫対策室長の説明を求めます。

●寺坂畜産課家畜衛生・防疫対策室長
 4ページをお願いします。国内における高病原性鳥インフルエンザの発生状況について御報告します。
 まず、1番、養鶏場における高病原性鳥インフルエンザの発生状況です。10月28日に岡山県倉敷市で今シーズン初の事例が発生し、以降、11月16日までに1道5県で9例が発生しています。隣の岡山県では倉敷市で3例の発生が認められています。また、この週末、11月18日に鹿児島県、新潟県、昨日11月20日に宮崎県、青森県で発生が認められ、本日現在1道9県で13例の発生となっています。
 2の野鳥等における高病原性鳥インフルエンザの発生状況です。11月16日現在、1道7県23例で高病原性鳥インフルエンザのウイルスが確認されています。マガンやカモなど渡り鳥と、それを捕食する猛禽類、ハヤブサなどから検出が認められています。
 3、本県の対応状況です。1例目の岡山県での発生を受け、知事、副知事の出席の下、庁内連絡会議を開催し、県内の予防対策や野鳥のサーベイランスの強化を決定しています。また、11月16日までに県内の80養鶏農場に消毒薬の消石灰を緊急配付しています。農場の防鳥ネットや消毒状況などの点検を家畜保健衛生所が巡回して行っています。県内での発生に備えて、各総合事務所単位で防疫演習の実施を行っています。それから岡山県の発生につきまして、中国5県の広域連携協定に基づく支援として、10月30日と11月5日に防疫資材の提供と獣医師の職員2名の派遣を行っています。野鳥につきましては、県内の渡り鳥が多く飛来する湖沼等での巡視やふん便、環境水の検査を強化しています。それから市町村、関係団体等に発生状況等の情報提供を行い、また愛玩飼育者、ペットの飼育をされている方への情報提供を行っています。
 今後の予定ですが、野鳥の巡回調査に加えて、ふん便等の検査を継続して行っていきます。また、家畜保健衛生所が各養鶏農場の野生動物対策や消毒状況を点検して年末までに再度確認する予定としています。

◎松田委員長
 続いて、報告4、全国和牛能力共進会北海道大会に向けた戦略会議について、田中畜産課長の説明を求めます。

●田中畜産課長
 それでは、6ページをお願いします。全国和牛能力共進会鹿児島大会の結果を受けて、10月27日に5年後の第13回全共北海道大会に向けた戦略会議を行いましたので、その概要について報告します。戦略会議の資料を別途つけていますので、また後ほど御覧いただけたらと思います。
 今回の鳥取県の成績ですが、種牛では6つの出品区のうち5つの区で優等賞獲得、また、3つの区では前回大会を上回る成績だったということ、また肉牛の部では第7区で優等賞6席と健闘はしましたが、第6区の肉牛群は11位と目標には届きませんでした。こういった結果を受けて、今大会の考察として、主なものとしては、種牛では出品候補者、出品候補牛を増やして競争を促すこと、また、技術員のレベルアップといったことが上げられました。また、肉牛は、出品候補牛の肉質のレベルは全体的にも前回よりは上がってきていると。ただ、出品候補牛の確保、全共の審査を踏まえた選抜基準の適切な設定、選抜技術の向上がポイントとして上げられました。協議の結果、時期大会に向けて目標達成に向けた技術開発と候補牛作出等に係る
KPIを設定して、年次ごとに進捗管理をする方向で検討することとなりました。
 出席いただいた委員の皆様からは、「出品牛の選抜方法を総合的に評価することが必要ではないか」、「毎年開催される県共進会を盛り上げていくことが必要」、「技術員の育成、レベルアップが必要」、「スーパー種雄牛の造成といったことが重要になってくるのではないか」という意見がございました。知事からも同様な意見もございまして、全共出品者の負担軽減策の検討など、出品される皆さんが自信を持って迎えるよう出品に向けた土俵を整えたいというお話がありました。早速11月14日にも第12回全共出品対策部会及び戦略会議を開催して協議を進めたところですし、12月以降には北海道大会に向けた鳥取県推進委員会を立ち上げて出品対策を進めていきたいと考えています。

◎松田委員長
 では、最後、報告5、鳥取県森林環境保全税のあり方検討会(第4回)の開催結果について、中尾森林づくり推進課長の説明を求めます。

●中尾森林づくり推進課長
 では、7ページをお願いします。鳥取県森林環境保全税のあり方検討会(第4回)の開催結果についての御報告です。
 10月17日に最終回となる第4回を開催しました。この間、3月に検討会を立ち上げ、県内森林の現地視察、市町村、林業団体、竹林事業者、森林環境保全税関連事業の評価委員会の委員様との意見交換、そして県民アンケート、またパブリックコメントを行い、様々な御意見を踏まえて最終的な在り方の御議論をいただきました。
 委員は6名です。まず、学識者として内閣府の税制調査会委員であり、地方財政の専門家である東洋大学の沼尾教授、もう一人は森林環境保全税関連事業の評価委員会の委員長で、本税の保全税に精通をされております鳥取環境大学の荒田教授、また、納税者代表として下浦税理士、市町村代表は都市部で人口が多く森林の少ない米子市から永瀬総務部長、山間部で森林が多く人口の少ない智頭町から矢部副町長、県からは税を所管します松田総務部長です。
 議事内容は、パブリックコメントの結果を御報告し、検討会の報告書案について御議論いただきました。
 主な御意見は4点ございます。1つ目が、パブリックコメントの結果から特に森林が身近にない都市部や若年層の方の関心が低いことがうかがえるため、県税の必要性や使途について周知をする中で、重点的な啓発が必要であること。2つ目が、森林体験活動の支援について、民間事業者やNPO等と集落との連携も視野に新規活動団体の掘り起こしや事業の拡充を図り、県民が継続して参加できる活動を展開していくことが必要。3つ目が、国税、県税それぞれの意義、使途について、市町村と連携の上、県民の理解を深める工夫が肝要であること。4つ目が、県税の認知度が低いことも踏まえ、成果の公表を強化すべきであること。こういった御意見を含めまして、取りまとめられたのが本日お配りしています森林環境保全税の今後のあり方に関する報告書です。
 この報告書で御提言いただいた概要は主に4点ございます。1つ目が、本県の森林には引き続き取り組むべき課題があり、県が目指す森林の姿を実現するためには、県税を継続し安定した財源を確保していくことが必要である。これは課題解決に向けた取組を一定期間継続し確実に推進していくためには、年度ごとの財政需要により配分が不安定となる一般財源ではなく、引き続き安定した財源の確保が必要であるとの御趣旨です。2番目が、県民への説明に当たって、森林環境税及び森林環境譲与税と森林環境保全税の各税の意義や使途、使途整理について都市部に住む方も含め県民に分かりやすいよう整理をし、県民の理解を深める工夫が肝要である。3つ目が、県民参加の推進や県民理解を深める活動を展開すべきであること。この2つ目と3つ目についてですが、県民アンケートで8割以上が今後も県税を負担することに賛成としながらも、6割が県税を知らないという結果を踏まえて、県民の認知度向上が重要課題であるとされました。また、都市部の住民をはじめとする森林が身近でない方々、そして若年層に対して、理解と共感が得られるような機会の創出に向けた取組を行うことが必要であるとの御指摘です。また、4つ目が、国税である森林環境税との混同を避け、認知度を高めるとともに、より親しみやすく県民参加型の森づくりをイメージしやすくなるような名称への変更が望ましい。これは県民アンケート結果を見ますと浸透していないと。浸透していないところに似たような名称の税ができたことで、さらに混乱するといった御意見もあり、また、県民に近しい税、親しみやすい税ということを考えると、名称変更は必要ではないかという御意見がございました。そして、課税方式、税率適用期間は現行と同様が妥当との御提言をいただきました。
 今後の対応ですが、この検討会の報告書を踏まえて、国税と県税のすみ分けを行った上で、県民の参画と協働を一層推進するため、森林環境保全税の存続、継続という形ではなくて、改めて税の趣旨と使途を整理した豊かな森づくり協働税を新設することとし、12月議会に提案する予定です。また、新設の理由としましては、この検討会では廃止も含めてゼロベースで検討を始めました。保全税のこれまでの実績、効果の検証、国税である森林環境税の創設を踏まえた両税の関係性の整理を行いました。森林の現状と森林を取り巻く環境の変化を踏まえて、何が課題で県税による取り組むべき財政需要は何で、それにはどの程度の経費が必要かなど、県民アンケート、パブリックコメントや各団体の意見等を踏まえまして、幅広い意見を勘案しつつ慎重に検討を進めた結果として、県民の参画と協働による森づくりが一層必要であること。そして、その下に、今まで対応の弱かった里山保全や、若年層への森林環境学習への展開、強化が必要であり、また、二酸化炭素吸収など公益的機能発揮の柱として間伐は継続をするが、竹林自体を減少させるための林種転換を強化すべきなど、力点を置いて対応すべき課題が示されました。それを踏まえて税の趣旨と使途を条例の条文から見直しをし、県民の参画と協働を一層進めることとしたため、保全税の継続という形ではなく、豊かな森づくり協働税の新設を提案させていただくものです。
 8ページをお願いします。森づくり協働税の概要ですが、課税方式、税率等、適用期間は現行と変更がございません。令和5年度から令和9年度まで5年間としています。
 国税と県税の整理、主な役割ですが、県税は県民による森づくりを支援するものである一方、国税は管理放棄された森林、不在村森林を市町村が引き受け、市町村による公的な森林整備の推進が主な役割であり、そこに大きな違いがあり、両税はそれぞれの役割を担うものと整理しています。また、市町村からも森林所有者自らが管理できない森林を対象に公的森林整備に充当するのだという計画を聞いており、県税の代替はできないというのが大勢でした。その上で、県税は、先ほど申したとおり、県民の参画と協働による里山保全、若年層への普及啓発など、公益的な取組、二酸化炭素吸収減対策等の柱としての間伐の推進、放置竹林の解消など、事業規模が大きい取組について力点を置いて取り組んでまいります。
 最後に、パブリックコメントの結果です。応募期間、周知方法は資料のとおりです。35名の方から55件の御意見をいただきました。まず、税の存続の可否については、35名のうち29名が賛成、条件付賛成が3名、反対が1名、賛否不明が2名でした。条件付賛成の方の御意見は、「国税とのすみ分けや国税を含めた財源の妥当性について今後も議論が必要」とありまして、また反対の御意見は、「国税で多くの事業が賄えるはず。国、地方合わせて1,500円を森林保全に使われるのは反対である」という御意見でした。それから、使途事業について、「竹林の適正管理や竹林解消につながる取組をお願いしたい」、「市町村が実施主体の景観対策は、国税で市町村が実施すればよく、県税での支援は不要である」、県民参加の森づくり事業については、事業の拡大と広報の支援を求める御意見があり、県民への周知については若年層への普及啓発や税の使途、効果を県民に分かりやすく説明をしてほしいとの御意見でございました。この御意見に対する対応としましては、両税の意義、使途を市町村と連携して周知を図っていくこと。また、放置竹林解消の抜本的対応策である林種転換への支援について拡充を行うこと。また、景観対策については、特に重要なものに限り県直営で実施を検討すること。ソフト事業については、団体の減少や固定化を解消するため、要件を緩和した上で、集落、NPO、林業事業体が連携して行えるような切り口で支援の拡充を検討してまいります。また、あらゆるメディアの活用、学校との連携をした若年層への森林環境学習の転換を図りたいと考えています。

◎松田委員長
 なお、報告6、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については、資料に記載のとおりでありますので、説明は省略します。
 それでは、今までの説明について質疑等はございませんでしょうか。

○由田委員
 一番最初の女性の働き方改革、私も最近、その問題意識を持った方とお話をしました。その方の意見では、一刀両断に、今般のこの事業について言えば、いわゆる経営改革、あるいは仕事の合理化、効率化が中心で、本当の意味の女性のキャリアアップだとか働き方改革に今後どうつなげていくのかというのが不十分であったと伺いました。主には女性の働き方改革の中で、いかに出荷作業だとか効率性だとかということが報告されていて、効率化はそれでいいけれども、また次の作業が待っているというようなことを言われて、本当の意味で女性がそこで生きがいを持って働く意欲が持てる、活躍できる職場になるのだろうかという意見をいただきました。これからこの後、ロードマップとして働き方改革、女性が本当に生き生きとしてキャリアアップも目指すことをどんなふうに展開していくのか聞いてみたかったのですが、いかがでしょうか、そういう意見はありませんでしたか。

●澤田経営支援課農業普及推進室長
 御指摘の御意見は、直接的には会場ではありませんでした。言われるとおり、作業がよくなったとかそういうことでは多分ないとうちも認識しています。ただ、女性が自らカイゼンに取り組むということの中には、もちろん経営主である旦那さんと一緒に話合いを持ちながら、カイゼンマイスターも含めて、ここの作業はこうしましょうといろいろな提案、話合いをしていくシステムで取り組んでいます。ただ指摘を受けてよくしただけではなくて、経営の中でそういった話合いを進めるということですので、そこが一つの大きなポイントではないかなとは思います。

○由田委員
 御存じのとおり、多くの農家が決して梨だけで、ブロッコリーだけで生計を維持している、経営しているということではないのですよね。いろいろな多角化の中でいろんな作業を、冬は冬、夏は夏で、春物、秋物の野菜があったり、いろんなところで頑張っておられる。だから、僕はそれを聞いていて一部の改善はいいでしょうと。では、全体をどうするのか。機械の導入が早道かも分かりませんが、負債が大きくなるというようなことも言われました。本県が主に農業県ですから、やはりそこを今後どうしていくのかというのが、すべからく農業に関わる人に徹底する、意識が高まるような制度設計、ロードマップが必要だなとその意見を聞いて僕は感じました。一部の改善は、ほかにその労働力を持っていくだけであって、そこは改善されてももっときつい農作業が待っているというような現状の中で、もちろんそこから始めるのは大事だと思います。梨でも、ブロッコリーでも野菜でも果樹全般でも、本当の意味の女性活躍、女性が農業従事者として活躍するような制度設計が必要ではないかなと。今はこうだけれども、今後はこういうことにつなげていくのだという、全体の改善、全体をどうしていくのかというロードマップを示すべきだと思うのですけれども、いかがでしょうか。もうこれで終わりにします。

●澤田経営支援課農業普及推進室長
 言われるとおり、明確なロードマップがあるかといえば、まだぼんやりとしたものなのかもしれません。我々は女性農業者の経営参画を進めるという意味で、カイゼンを通して経営内での話合い、それから女性も含めた様々なスキルアップを今図っているところですので、今後、今委員から言われたようなロードマップの姿を検討していきたいと思います。

○浜田(妙)委員
 関連してお尋ねします。私もおっしゃるとおりで、現状と現場と、それからデータの組合せがこれからきちっと整理されて方向性、問題点が見えてくるという意味では、トヨタ方式はすばらしくいいですよね。無駄を省いてお互い中身を知って、よいところを生かして悪いところはなくして、時間をつくってスキルアップをしていくということは、いわゆるDXの世界に入っているのだと思いますが、それをどんなふうに活用していくのかを今問われているなと思います。多種多様で複雑で専門的になっているこの分野にもDX、現場に合ったクラウドをつくっていくのかという問題がすごく大きく問われているのではないかと思います。ここに限らないのですが、県庁の中で、農業分野はこうした問題にDXをどう生かしていくのかということは検討されているのでしょうか。

●西尾農林水産部長
 農家の方の意識もだんだんそのような方向に傾いているのかなと思います。この取組は女性の視点からとなっていますが、先ほど澤田室長が申しましたように、女性だけが経営の中でそういう視点を持って実践に移すというのは多分できないと思うのですね。経営主の理解と協力がないとやれないことなのです。そういう意識になっていくということが一つ大事なことなのだろうと思います。そこにDX、技術を導入するかどうかというのは、また次の問題かなとは思いますが、限られた時間、限られた労力の中で実践していくとなれば、そういう技術の導入もおのずと進んでいくのだろうと思います。農家からのニーズもあるのだと思いますが、普及の現場でもそういった部分の導入、紹介の研修というものは徐々に進みつつあるのかなと思っています。農家の声に応えていく形で引き続き推進していきたいと思いますし、できるだけその取組を横展開していくことは常に行っていきたいと思っています。

○浜田(妙)委員
 DXでクラウドをどう生かしていくのか、それが全て活用できる、トヨタさんがおっしゃる無駄を省いてよいものを安全に楽に早く、一体これ具体的にどういうことをすることだ理解しておられるのでしょうか、方法論ですね。

●西尾農林水産部長
 トヨタのカイゼン方式を展開する方法論という意味ですか。

○浜田(妙)委員
 そうですね。

●西尾農林水産部長
 まずはそこにも記載していますが、何のためにこれをするのだという話ですよね。収益性の向上と企業活動の活性化を図ることがカイゼン方式の目的です。大企業であろうと個人経営であろうと法人経営であろうと、その理念は恐らくニーズとして一致するのだろうと思います。そういう目線で自らの経営をまず捉えていただくことが意識改革の第一歩となるのだろうと思います。このトヨタカイゼン方式を導入して、かつ女性の地位向上、意識向上を絡めていこうというのは、現場の普及員が日々農家に接している中で、この方式をまずきっかけにしようということで始まったものです。これまでも同様の取組はいろいろございましたが、今はこういうアプローチの仕方でやっているということです。若い方を中心にだと思いますが、農家のニーズを非常に的確に捉えた手法の一つになっているのかなと思います。令和3年からですので、まだ緒に就いたばかりです。取りあえず実践していただいた農家の方からは、おおむねやってよかったという評価を今得ているのかなと思います。ただ、あくまでもこれはモデルで、由田委員からもありましたが、まだ一部分です。経営の中の全体に広げるかどうかは取り組まれた農家のこれからの努力と頑張りというところもあると思いますので、広げていくことと併せてフォローアップも大事になってくるのだろうなと思います。それぞれの普及所の普及員で労働環境の改善も一つ業務の役割の中で持っておりますので、その意識を持って日々農家に接して指導、助言、協力等をしてまいりたいと思います。

○浜田(妙)委員
 目的意識を共有していく、一体どんな問題があるのかということを情報共有していかなければならない時代になっていますが、デジタル社会になって、いいものがいっぱいありますので、それを早める、加速させる、確かなものにしていくという意味でいえば、DX社会というのはとてもいいツールの一つになっているのだと思いますね。
 それで、女性たちがどういう環境に置かれているかということは、もう随分昔の昔の男女共同参画の活動が始まった時代から言われていて、特に農業をなさっている方、中小零細企業の女性たちの置かれている困難はある程度分かっています。けれども、個別対応をしなければいけないことがいっぱいあって、子育ての問題一つにしても、家事労働にしても、収入の問題にしても多種多様なのですよね。そこをどうやってまとめ上げていくのか、そこにどう手を差し伸べていくのかという問題は、かなり整理されて、高度な対応が組織としては必要になってくると思います。そういう意味で全体を把握して共有していって、その中から無駄を省いてどこを目指すかを整理するに当たって、デジタル社会にはすごくいいツールがいっぱいあるので、そうしたものを早く手に入れて生かしてほしいなと思っています。具体的な現場に手が届くような対策をぜひやっていただけますようにどうぞよろしくお願いします。

◎松田委員長
 そのほかございませんでしょうか。

○山川委員
 トヨタ方式は経営合理化という面があるので、機械を入れて導入して人員が大幅に削減されてしまったら本末転倒だと思います。鳥取方式で全体にとって広げていいかというのは、ニーズを把握した上で慎重にやっていただきたいなと思います。
 それは意見なのですけれども、4ページと5ページの鳥インフルエンザについて教えてほしいです。鳥インフルエンザにかかった鳥は、血が出てるとか、症状はどういう感じなのですか。素人だとどう判断できるのでしょうか。というのは、10月末と11月、米子市内で鳥が死んでいるのを結構見かけて、何か所か埋めておいたのです。ただ、関係者で愛玩動物を飼っている人とか野鳥関係団体、行政とかあるのですが、素人として保健所に連絡しないといけないとか消石灰をまかなくてはいけないというのは判断がしづらいなと思うのですね。そこで、素人としてどう対処していいのかという情報提供がどうあるべきかと思い、教えていただきたいなと思います。よろしくお願いします。

●寺坂畜産課家畜衛生・防疫対策室長
 鳥インフルエンザの症状ですが、まず、養鶏場におきましては、鳥インフルエンザが農場に入りますとウイルスによって鶏が死亡します。ふだん通常でも鶏、何千羽、何万羽と飼っていますと、何羽かは死ぬのですが、これは高率に死亡しますので、農場の方には、死亡する羽数が2倍以上に増えたら家畜保健衛生所に連絡をしてくださいとお願いしてあります。また、死亡以外でも、ウイルスによって元気がなくなったり、卵を産む鶏ですと産卵率が低下して、卵の個数が少なくなるといった異常があれば、小さなことでもちゅうちょせずに連絡をいただきたいとお願いしています。農場での症状はそのようなことで、放っておきますと死亡の羽数が何百、何千と増えていきますので、これは明らかだと思います。
 それで、委員が言われた野鳥ですが、例えば渡り鳥ですと渡り鳥の種類により1羽でも死んでいたら検査をするとか、あるいはスズメとかカラスといったものについては5羽以上とか、そういった基準がございます。県民の方には死亡している鳥を見つけたら連絡をいただくようにお願いしていますが、連絡いただいた鳥の大きさとか種類によって判断をするようにしています。連絡いただいた段階でその鳥の状況を聞きまして、埋めていただいて結構ですとか、あるいはそのときに、人間の保健所からになりますが、現場に行きまして検査を行うということです。

○山川委員
 何か所か道路や道端で見つけたので手袋をしてスコップで勝手に埋めてしまったのですが、今後は保健所に連絡した上で対応したいと思います。やはり素人だと猛禽類とか養鶏場で鳥インフルが発生するというのは大体頭にあるのですが、何かきれいな鳥だったら大丈夫なのかなと、判断基準が曖昧です。そういう意味で、例えば見かけたらこうしてくださいねというのがもし教えていただけたらなと思いました。今後とも検討をよろしくお願いします。

●寺坂畜産課家畜衛生・防疫対策室長
 県民の方には県のホームページ等で、死亡した鳥を見つけられたら連絡をいただくことと、そのときに素手で触らないように、触った場合は手洗い、うがいをしていただくように呼びかけています。

◎松田委員長
 引き続きお願いします。
 そのほかよろしいですか。

○浜田(妙)委員
 3ページで確認させていただきたいと思います。これは特別栽培認証ですよね。少々高くても命を守るためにはそちらを買いたいと全体の意識が上がっていけば値段も上がっていきますよね。これは随分以前から取り組まれていて、農業がだんだん変わってきたと思います。バイヤーさんが安く見積もっているとか、だからバイヤーさんは意識が上がってきているなと思います。それで、業者さんも売手と買手があり、一般消費者がいますよね。これは価値観の変化です。命というものに焦点を当てて本物をつくっていく、土を守って食べて命につながる食べ物を私たちは手に入れるという価値観の変化をどんなふうに県は受け止めていらっしゃるのか、もしまとまっておりましたら教えてください。
それともう一つ、森林環境保全税です。これはまず認知度を高め意識を高めてもらうために一番必要なことは、山に親しんでもらうこと、木に触れてもらうこと、山の現状を知ってもらうことではないかと思いますが、山に親しんでもらうという意味で、どのような取組をされようとしているのか教えてください。この2点をお願いします。

●中島生産振興課長
 今の価値観のお話だったと思います。今年8月の常任委員会でも御報告したのですが、法律ができまして、みどりの食料システム戦略に基づいて今県と市町村が共同で基本計画を作成することになっております。その中で、価値観をどう高めるか、要は消費者とか量販店さん、実需者の理解度というか意識をどう変えていくかということであると思っています。基本計画の案の中にもそういった内容は盛り込みさせていただきながら、有機・特栽推進塾の中でもそういった御説明をさせていただいて、今回こういった御意見をいただいたということは、徐々にだと思いますが、実際に生産される側、出される側もこういったことは多分思われているということです。我々としては引き続きこういった機会を増やしながら点から線、線から面で広めていくことが大事なのかなということは思っております。今回これに私も参加させていただきましたが、それはよく感じております。

○浜田(妙)委員
 よろしくお願いします。

◎松田委員長
 まだもう一個、保全税。

●中尾森林づくり推進課長
 山に親しむ対応についてどう考えているかという御質問でした。
 大きく分けて2点ございます。1つ目は、今、県民参加の森づくり事業でNPO団体等に参加者を募集して山づくり、森林体験をしていただいています。その団体がピーク時は大体30団体近くございましたが、現在は10数団体と割と3分の1に近いぐらい落ち込んでいます。その大きな理由は、団体が高齢化をしてきたことです。団体の構成員がリタイアされるとか、できないことも多くなってきたのが一つの要因です。また、そういった各団体に検討会の中でも御意見を伺いました。そうしたら、新規団体、若い団体に出てきてほしいが、今の制度の中では例えば補助上限が80万円であるとか、3年継続してやらないといけないとか、最初にエントリーするときにいろんな備品をそろえないといけないが、備品の上限金額が低いとか、やはりいろいろハードルが高いと。そういった敷居を下げて対象経費を拡充して、新たに若い団体が参入できるような仕掛けをつくっていきたいと考えています。
それから検討会でも御意見をいただいた若年層への森林環境学習の推進です。結局そういう若いNPOとか力のあるNPO、山に関わるNPOが育っていないという現状があって、そういう方にある程度お任せをして水平展開を図っていきたいとは思うのですができないというジレンマがございます。そういったところは、例えば今、皆伐再造林で若返りをしようとする山がある場合に、森林組合が地域の小学校と連携して児童と一緒に植栽をするといった体験とか、放置された竹林をクヌギの林に替えるといった場合にも地域の小学校を招いて一緒に植栽の体験をすると。あわせて、森林の大切さについて組合の職員自らレクチャーをするというようなことをやっています。そういったことを例えば林業関係団体にお願いして、学校から授業のコマをいただいて、座学なり現場に出かけるというようなカリキュラムを考えていければと思っています。

○浜田(妙)委員
 応援しますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○西村委員
 3点です。まず、2ページ、先ほどのトヨタのカイゼン方式の女性農業者への改善です。3番の働き方改善実践事例発表の反応で、一番下に女性目線で今後解決が必要な課題として参加者から問題提起されたと書いてあるのですが、これはどういった問題提起をされたのかお聞きしたいというのが1つ。
 3ページ、有機・特栽の認証者向けのクリニック、商談会があったということで、非常にいい取組だと思っています。それでお伺いしたいのが、先日、政調政審でこれからの燃油代の高騰への支援が検討されていますが、例えば加工業者さんとか栽培業者さんの加工場や工場を、再生エネルギーを使ったような施設とするといったお話が出ていたのかどうかというのが1つ。要は有機自体が循環型SDGsですよね。ソーラーパネルは今、FITの価格も下がっていてなかなか売電が難しいという問題はあると思うのですが、エネルギーもそうしたことで生産すると、さらに商品の付加価値が上がるのではないかと思うのです。
 あと同じところで、例えばパッケージも、農産品をプラスチックのいろんな色の白や黒や茶色のトレイに入れたりしていますが、それを紙にするとか、瓶を紙にするとかというようなコンサルはこの中にあったのかどうかをお伺いします。
 最後、鳥インフルエンザです。いつ頃の常任委員会か失念しましたが、過去に鳥インフルエンザのお話があったときに、米子の水鳥公園には消石灰の消毒を設置しているのかどうかを私、ここで質問、質疑した記憶があります。これだけ結構近隣に鳥インフルエンザが迫っていて、鳥取県もいつ鳥の養鶏場が侵されるかも分からないところで、たくさん鳥が飛来している水鳥公園や湖沼でのふん便や環境水の検査を強化しているということですが、養鶏場以外のところの防疫体制はどうなっているのかお伺いします。

◎松田委員長
 3点ありました。最初は澤田室長ですね。

●澤田経営支援課農業普及推進室長
 3の当日参加者から今後の検討するべき課題ではないかと問題提起された意見は、4の今後の普及活動の展開の欄の一番下に矢印を設けていまして、圃場にトイレがない、子育てや介護の役割分担、夫婦や親子間の意見の相違などというこの3点についてです。書き方が分かりづらくて申し訳ありませんでした。

●中島生産振興課長
 まず、1つ目です。参加された事業者の関係、再生エネルギーということです。できていたのかどうかということだったと思うのですが、このたびは、有機認証と、特栽認証、この農産物で加工品というところまでしか募集でさせていただいていなかったと。ただ、先ほど委員がおっしゃいましたが、本当にこういうことをやろうと思えばかなりの投資も出てくると思っています。県としては、まずは有機農産物とか特栽を何とか増やしていきたいと考えています。
 あともう一つ、プラスチックのパッケージも含めて容器のことだと思います。これについてはあまり詳しいことは申し上げられませんが、そこまでは商談の中でもバイヤーさんからの求めはなかったと思っています。具体的には、ここにも商品改良の見込みが2件とありますが、やはり消費者目線で消費者にどう訴えていくかというようなパッケージ、ネーミングといった逆提案みたいなアドバイスはされていた状況です。

◎松田委員長
 では、最後に鳥インフル。

●寺坂畜産課家畜衛生・防疫対策室長
 養鶏場以外での対策ということのお尋ねですが、渡り鳥が県内に多数飛来する場所としては、先ほどの水鳥公園、東部ですと気高の日光池、中部は東郷池がございます。この3地点は、野鳥のふん便、環境水の調査を行っております。今現在、見つかっておりません。
 それで、これらの場所での鳥インフル対策ですが、野外ということもあり、特に対応は取られておりません。水鳥公園は、観察施設としての対策は取っていただいていると思います。

○西村委員
 まず、2ページです。一番下のトイレや子育て、介護の役割分担、夫婦や親子間の意見の相違がこの答えだったということです。皆さんも多分私と同じ思いだと思うのですが、そもそも女性が家計や家事やいろんなことを担っていて、もともと無駄とか安全とかの視点をかなり持っていると思うのですね。もちろんトヨタのカイゼン方式をやられていいこともたくさんあったと思いますし、生産性も上がったりいろんなことがあると思うのですが、これ自体が、女性目線でつくられたものというよりは、生産性を上げるためのものであって、一番下の話がそもそも女性の農業者を増やすことにやはり必要なことだと思うのです。何が言いたいかというと、本当にこの一番下が改善しないとなかなか女性の農業者は増えないと思いますので、トヨタさんの工場では男女の工場員さんが今どのぐらいの比率で働いておられるのか私も分かりませんが、女性の目線でつくった働き方改革のモデルがもしほかにもあれば、ぜひ検討をいただいて、農業だけの問題ではないと思うのですが、部局連携などで取り組んでいただきたいなと思います。
 3ページはまだそこまではというお話だったのですが、最近スーパーマーケットなどでも農業製品にやはり紙、再生紙のパッケージを使っていて、よく見かけるのは、海外のワインのボトルが紙になったりしています。鳥取県が先駆けてこういったことを進めるのであれば、プラスチックのいろんな色の白と黒を分けたりとか、結構主婦の方、すごく大変だと言っておられますので、次回もしこういったのがあれば、やはりそうした目線でぜひ取り入れていただきたいなと思います。これは要望でお願いします。
 水鳥公園などはよく分かりましたので、鳥インフルエンザが鳥取県に広がらないようにぜひしっかりまた対策していただきたいと思います。

◎松田委員長
 答弁はいいですね。

○山川委員
 今の鳥インフルエンザに関連してですが、野鳥が死んでましたといって電話して保健所に来てもらうのも時間もかかりますし、やはりわざわざ来てもらわなくてもと思って勝手に埋めたりしてしまう人も多いと思います。例えばLINEとかLoGoチャットとかスカイプとかメールで、写真を撮って、これはどういう状況なのですか、こういう回答ができますよという体制があったら迅速にやってもらえるのではないかなと思うのですが、もう既にありますかね。

●寺坂畜産課家畜衛生・防疫対策室長
 基本連絡は電話でいただいて、その鳥の特徴や一番は大きさでまず判断はしているようです。今委員が言われたメール等で判断するケースはあると思いますが、まずは電話で相談を承っています。

○山川委員
 電話だと専門的な人だったらこの鳥でこういう症状だよと伝えやすいと思うのですが、やはり素人だと何か分からない、こういう感じのが死んでいたみたいな形になってしまうので、写真でできるという体制を今後よろしければ御検討いただけたらなと思います。LINEだと行政情報が流用してよろしくないとかあるので、LoGoチャットやスカイプだったり、そういう体制を御検討いただきたいと思います。要望で終わります。

◎松田委員長
 それではよろしいでしょうかね。

○斉木委員
 すみません、7ページの森林環境保全税のあり方検討会で、方向性が来年からやっていくということで、非常にいいことですが、里山から山に親しみができるように、まず家と里山の境、田や畑の境の木を整理していくことが私は非常に重要ではないかと前から言っています。特にクヌギの木とかそういう大変な大きな木がすぐ畑の上に山と畑との境で植わっているわけですね。そうすると、枝が物すごく出てきて畑の作物ができないで、そこは放棄地になってしまう。個人の所有ですので、やはりこの辺りを意識して税の使い方も考えてもらいたいなと思います。
 それと地域住民とともに協働してやるという言葉はいいのだけれども、地域住民が高齢化、昔の我々の年代の山に興味のある人間は体が動かなくなってきて、気持ちはあるのだけれども、全くできないということです。勢いやはり組織的に森林組合なりそういう組織をここに動かすような感じでぜひやっていただきたい。もちろん地域住民、所有者がやらなくてはいけないのですが、その方はもう体が動かないということになると、やはりプロにお願いしてやるシステムをつくっていただきたいと思います。というのは、家のすぐそばからさっと山に入れるような雰囲気になれば大変親しみやすくなるのです。よく川で川辺に行きまして親しんでくださいといいますが、途中にカヤや草があって、とてもではないが川辺に下りるような雰囲気ではないです。そういう意識づけは中の木を云々以前の問題で、やはり人がすぐ山に親しみができるような感覚を持ってやっていただくといいと思いますが、どういう感じになるのですかね。

●中尾森林づくり推進課長
 私も同様の気持ちを持っております。山に入ろうにも草ぼうぼうだし竹ぼうぼうだし、素人ができるような作業でないというのがそもそも前提にあります。そういった場合に、NPOに計画づくりとか山の利用の新たな提案とかをしていただく。また、森林組合等には危険な木や大径木を切ったり、道をつけたりという森林整備を実際にやっていただき、また今後の管理についてアドバイスをいただくというような、NPO、地元の方、森林組合等が三位一体になって活動できて、将来的にその活動が続いていって、特にNPO等々には新たな活動地で水平展開をしていただくといった仕組みづくりの事業を考えていきたいと思っています。ありがとうございます。

○斉木委員
 私も同じ考えですので、よろしくお願いします。
 特に今ちょうど回ってみますと、時期的にストーブやボイラーなのだろうと思うのですが、各家に不思議と前よりは木の丸太とか燃やす木を軒下に積んでおられる家が物すごく増えてきている感じです。これは非常にいいことで、ぜひそういう方が関心を持って、山の整理ではなくて木を利用するというのも必要です。前から言いましたように、森林の奥の本格的な森林保全はプロがやりますので、鳥取県の場合は誰もが入れるような親しみやすい感じをぜひつくっていただきたいと思います。よろしくお願いします。考えは一緒のようですので、期待しています。

◎松田委員長
 思いを一つに頑張ってください。
 その他はよろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 では、次、その他に移ります。農林水産部に関して執行部、委員の方、何かございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、意見が尽きたようですので、農林水産部につきましては以上で終わります。
 暫時休憩します。再開は11時15分とします。

午前11時09分 休憩
午前11時15分 再開

◎松田委員長
 再開します。
 引き続き商工労働部について行います。
 それでは、報告事項に入りたいと思います。
 質疑等については説明終了後に一括して行うこととします。
 報告が5点です。順次お願いします。
 では、報告7、異分野交流型新産業創出事業(とっとりインダストリーMIX)の取組開始について及び報告8、第11回北東アジア産業技術フォーラムの開催結果について、金澤産業未来創造課長の説明を求めます。

●金澤産業未来創造課長
 では、産業未来創造課から10月に事業を行いました2件について御報告させていただきます。
 まず、2ページ、異分野交流型新産業創出事業の取組開始です。これは今年度の新規事業です。私どもとしては、鳥取県の次世代産業ということで、EVや水素技術、宇宙関連産業といった次に本県が牽引していくような産業も今取り組んでいるところですが、一方で、県内にも既に世界や国内を牽引するような産業技術もあるところです。そういった技術、あるいは県内の企業様の出会いの場や連携による新たなビジネスモデル創出も今後仕掛けていく必要があるのではないかということで、本年度から異分野交流型の新産業創出事業の取組を開始し、10月にキックオフイベントを開催しました。概要について御報告します。
 10月27日に、三洋テクノソリューションズ鳥取の中にこの4月に三洋テクノソリューションズさんが開設されたV.co-Labという施設をお借りして開催したところです。まだコロナの事情もございまして、オンラインとリアルとの複合型で行ったところです。内容は、大きく3つございます。基調講演とトークセッション、そして参加していただいた皆様方の交流会の3部仕立てで行いました。まず、基調講演は、大阪で異業種交流、オープンイノベーションといったことを具体的に取り組んでおられる成光精密株式会社の高満社長様をお迎えし、「町工場連携から始まるオープンイノベーション」と題して、新しい製品の企画開発に向けて、企業さんや大学研究機関等と交流しながら、新製品を次々に開発しておられる取組について紹介いただきました。
 続いて、トークセッションでは三洋テクノソリューションズさんの木村社長さんを進行役として、鳥取県初の技術で挑戦するというテーマで、先ほど申しましたように、既に日本国中、世界でも優れた技術を持っておられる株式会社氷温研究所の山根社長様、鳥取大医学部の古賀准教授と日本きのこセンターの菌蕈研究所の長谷部所長さんの3名の皆様とトークセッションを行いました。その後、意見交換会ということで、参加者はオンラインも含めて34名でした。
 成果です。高満社長の基調講演では、実際にスピード感を重視したオープンイノベーションの手法の取組について大変参考になったという御意見がございました。トークセッションにつきましては、我々としては県初で世界に優れた技術と承知しているところですが、参加者からは、こういう技術があるのを分野が違うのでまだ知らなかったと。そういうことで、今後も異分野や他の技術と交流していく必要性や今後進めていく事業の趣旨が理解できたというような意見をいただいたところです。
 2番、今後の取組ですが、リアルで交流をやっていくほうが、実際の会社の取組などを理解しながらやっていけると思っていますので、できるだけリアルな開催を主軸に置きながら、今後、参加者による交流会を年度内に3回程度やって、新たな新産業創出に向けていきたいと考えているところです。
 続きまして、3ページ、第11回北東アジア産業技術フォーラムの開催結果です。
 これは、本県と友好関係にございます中国の吉林省、韓国江原道と本県、3地域において、産業技術分野の交流を促進する目的で、平成20年に第1回江原道での開催を皮切りに、各地域持ち回りで開催してきたところです。本年度は吉林省が主催ですが、昨年に引き続きコロナ禍でしたので、オンラインによる開催ということで参加させていただきました。
 概要です。10月25日2時からで、オンラインです。テーマは「エネルギー生態系の協力に手を携え、美しい未来を共に創る」という大きなテーマで、基調講演、学術講演でした。学術講演では、各3地域において、現在研究に取り組んでおられる新しい動向を紹介、発表したところです。吉林省からは、環境に優しい農業発展という大きなテーマの中で、ビッグデータを活用したモニタリングによる最適化の農業、エネルギーロスを主眼に置いた農業発展というようなことを発表いただいたところです。江原道からは、医療用大麻の産業化の取組の現在の状況について御説明いただき、しっかりと私どもも学ばせていただいたところです。鳥取県からは、2つのテーマで、農業試験場からは、持続的農業の推進に寄与する開発技術の紹介を行い、地方独立行政法人の鳥取県産業技術センターからは、水素社会の実現に貢献する表面処理技術について発表させていただいたところです。
 4番の開催結果です。実際はリアルで研究者同士が顔を合わせながらやっていくのが望ましいところ、なかなかそこまで至らなかったのですが、今後の地域連携に関わる必要性とか、そういった機運醸成には、大いに役に立ったと思っているところです。
 来年度は持ち回りで、本県、日本で開催することになっています。テーマ等は今後また詰めながらですが、できれば日本に皆さんが集まっていただいて、フェイス・トゥー・フェイスで話合いができたらなと思っているところです。

◎松田委員長
 続いては、報告9ですね。最近の物流関連の動きについて、清水通商物流課長の説明を求めます。

●清水通商物流課長
 それでは、4ページを御覧ください。最近の物流関連の動きについてです。
 御承知のとおり、ドライバー不足、燃油の高騰というような物流を取り巻く様々な問題がございますが、DXや新しい技術の導入、脱炭素化の推進によってそれらの課題を解決していこうという取組を県としても応援しているところです。このたびはドローンを活用した物流実証実験、DX・グリーンでどうやったら効率化できるかという勉強会を開催しましたので御報告させていただきます。
 まずは医薬品や防災用品のドローンの物流実証実験です。これは鳥取市さんと、市内の徳吉薬局さん、市内のドローンを運用されているNEXT MOTIONさんの3者が協力したもので、県としても一部補助金で御支援をさせていただきました。鳥取市さんで、災害訓練の一環として薬やAEDを届ける実験をされました。10月、天気もちょうどよかったのですが、千代川の河川敷で約5キロ飛ばして、無事、輸送の訓練が終わったということです。実際の実験の開催に当たっては、やはり上空をドローンが飛ぶものですから、地元の地権者の皆様とか地域の皆様方への説明会もされました。そういうことを通じてドローンの必要性や理解もされたところです。
 今後の予定としましては、10月に加えて12月にも開催する予定です。通常のドローンはプロペラだけで飛ぶのですが、VTOL機というプロペラに翼がついた、よりスピードもあり重量も大きいものが運べるもので長距離の輸送についても考えてみたいとおっしゃっていました。また、事業主体の徳吉薬局さんも医療のデジタル化と組み合わせて、その一つとしてドローンの活用もこれから進めたいということですし、やはり、医療だけではなくてたくさんの物量を運ばないとペイしないので、いろんなものを運ぶことによって物流の課題に貢献したいとおっしゃっていました。
 続きまして、DX・グリーンによる物流効率化勉強会です。これは物流の効率化、昨今のドライバー不足とかの様々な問題について、どう対策を取るべきか、総論につきましては3つ、3系列のNX総研の方に御講演をいただきました。茨城県にございます運送事業者さんには実際の物流の現場の課題、むしろこうやったほうがいいのではないですかというような非常に現場に近い形でのアドバイスもいただきましたし、県内の配送をAIと組み合わせたりしてやっておられるアクシスさんの輸送事業についても御紹介させていただきました。参加者の方々は運輸事業者さんの若手の方が中心でしたが、異業種さんとの触れ合う機会もなかなかないので、新しい話を聞けてよかったとか、非常に現場に即したアドバイスをいただいてよかったというような感想をいただきました。

◎松田委員長
 続きまして、報告10、第42回全国障害者技能競技大会(アビリンピック)での受賞について、内田雇用政策課障がい者・外国人就労支援室長の説明を求めます。

●内田雇用政策課障がい者・外国人就労支援室長
 それでは、資料5ページをお願いいたします。第42回全国障害者技能競技大会、通称アビリンピックの本県参加者の受賞につきまして、御報告申し上げます。
 11月4日から6日の日程でアビリンピックが開催されました。本県で8名の選手が参加しましたが、その中で2名の入賞がございました。まずは製品パッキング競技部門ですが、今年度は銀賞ということで、山本愛斗さんが入賞をされました。昨年大会は銅賞で、2年連続ですし、昨年より1つ位が上がったということです。それともう一つ、フラワーアレンジメント競技とで、清水大希さんがこのたび初出場で銅賞を受賞されたということです。(1)に競技の結果ということで掲げています。製品パッキングは、箱や緩衝材といったものをいかに見栄えよく定められた方法で作るのかという競技でした。それと、(2)のフラワーアレンジメントは、花束やテーブル飾りといったものを時間内に課題として作成するということで、それぞれ銀賞、銅賞という受賞です。
 2に今回鳥取県の選手団ということで、この8名の選手の方が参加されたところです。
 最後、一番下の4に鳥取大会の概要です。6月30日に鳥取大会を開催し、今回全国大会に8名の選手を選出させていただいたところです。今後もこのような形でいろんな機会を活用しながら障がい者の方の技能向上について関係機関とともに取り組んでまいりたいと考えています。

◎松田委員長
 では、最後、報告11、スーパー工業士認定プログラムの開始について、岸本産業人材課未来創造人材室長の説明を求めます。

●岸本産業人材課未来創造人材室長
 それでは、6ページを御覧ください。スーパー工業士認定プログラムの開始について御報告します。
 県立工業高校の生徒さんを対象にしたスーパー工業士認定プログラムですが、このたび19名の受講者を決定し、10月20日から認定プログラムを開始しました。
 まず、資料の1です。受講者の決定についてです。県内の工業学科を有する専門高校2年生を対象に、本プログラム受講希望者を募集したところ、高校からの推薦に基づき19名、内訳として、鳥取工業高校12名、米子工業高校7名の受講者を決定いたしました。
 また、認定プログラムの開始に当たり、まず受講者に対するオリエンテーションを10月18日にオンラインで開催しました。このオリエンテーションで研修全体のスケジュール感や進め方を説明し、2日後の10月20日木曜日から第1回目のシステムデザイン研修をスタートしています。19名全員が受講しており、初回は、心理的安全性ワークショップと題して、日本即興コメディ協会の方に講習をいただきました。今後、認定プログラムを受講して、スーパー工業士として活躍していく人材としてチームワークでシステム等をつくり上げる場面が想定されますが、いろんな職種の皆さんの意見を尊重しながらシステムをつくり上げるためのディスカッションやグループワークをする力が必要になります。他者の意見を尊重していいものをつくり上げていく訓練の一つとして心理的安全性ワークショップを実施しています。こういったものは近年大きな企業で人材教育の一環として取り入れられており、スタートとしてシステムデザイン研修を取り入れております。
 (2)のデータサイエンス研修ですが、10月20日からオンラインでデータサイエンスに関する各種講座の提供をスタートしています。
 3、今後のスケジュールです。この10月から令和5年3月までシステムデザイン研修を月1回ペースで実施して、全6回でやっていこうと考えています。全てオンラインで講義を進めてまいります。このシステムデザイン研修では、AIの基本構成やシステムデザインの基礎を学んでいただき、新しい価値、新しいサービスをつくる仕組み、システムの設計とその試作等の実践に取り組んでいただきます。この講義の一部は、株式会社レヴィシステムデザイン研究所の所長、三浦政司先生に担当してもらっております。三浦先生はJAXA宇宙科学研究所の准教授も務めておられます。あわせて、データサイエンス研修は、今回の受講者がオンラインの学習動画を随時受講していきます。これらを踏まえて、来年の令和5年の夏頃には鳥取大学工学部による出前講座を受講して、8月下旬にはスーパー工業士の初認定を予定しています。この認定を得て、各受講者さんが就職活動や進学に向かっていただけたらと考えています。

◎松田委員長
 説明は以上です。
 今までの説明について質疑等ございませんでしょうか。

○山川委員
 2ページの異分野交流、とっとりインダストリーMIXについてです。やはり異分野で交流することでしか技術革新は起きないと思うので、年に3回勉強会をしていただけることは、ありがたいなと思うのですね。今後、好評でしたら、月1でも勉強会をしていただきたいなと思うのですが、ただ、ものづくりに携わる方から話を伺うと、例えば3年で1億円の国の補助を取ってきましたと。メンバーが異分野交流して成果はできたのですが、その先の展開として実際に売れなくて潰れてしまったという話も聞くのです。ですので、何が言いたいかというと、やはり市場性調査や動向予測、販売展開をどうつなげていくのかがネックになってくると思うのですね。そこで、産業振興機構とか、市場性調査をするのを、勉強会の段階から加入してもらうというのも考えてみてもいいのではないかなと思うのです。今後、鳥取県から異文野交流して技術革新はこういうのができましたという成功事例をどんどん増やしてほしい思いは、多分同じだと思います。検討いただけたらと思いますので、よろしくお願いします。

●金澤産業未来創造課長
 今年度は新規事業ということで、コロナのこともあり、できるだけリアルに開催したいとタイミングを見計らって少し遅くなってしまいましたが、来年度もまた議会にお諮りしながら予算をしっかりと取って、年間を通じた取組をイメージしていますので、頻度は、そのとおり私どもも同じ考えです。
 あと、事業化について、本当の悩み、課題をお聞かせいただきました。確かに県の補助金とかでは、審査会等がございまして、各分野の専門家に審査委員になっていただいて、当時の市場やニーズという産業技術を踏まえたいろんな指摘、意見をいただきながら、採択とか、あるいは練り直しというのをやってきています。やはり市場にニーズがあって初めて研究開発に取り組むことになりますので、そういうFS(フィージビリティスタディ)というか、事業可能性、市場可能性を調べるような補助メニューなども御用意していますので、御指摘いただいたように、うまい具合に早い段階でそれを絡めながら、きちんとロードマップというか出口が見えた事業づくりを支援していきたいと思っています。

◎松田委員長
 そのほかよろしいでしょうか。

○福田委員
 スーパー工業士について少し教えていただきたいのですが、この資格を取れば具体的に進学とか就職とかどれぐらい有利になったりすることがあるのですか。

●岸本産業人材課未来創造人材室長
 このスーパー工業士の認定プログラム、高校生が学ぶ内容としては結構なハイレベルのもの、大学水準の内容をぐっと凝縮して、半年強とかで勉強してもらうものになります。それで実際に試作をしたり、鳥大の出前講座で総括演習をしたりするのですが、そういったプログラムを勉強したことが、やはりものづくりの現場でも非常に魅力であると聞いておりますし、実際に現場で即戦力になるであろうということです。それから大学についても、鳥取大学さんとの話では、推薦入試について、今回初年度でまだ実績がないのですが、やはりこれだけの勉強をしてきたということで、推薦入試でも評価はさせてもらいたいとお話を頂戴しております。

○福田委員
 これまでも今もですが、下手な4年制大学を出た学生さんよりも鳥取工業高校の学生さんを採りたいという企業が多い。そういう意味で、鳥取工業とか米子工業高校から優秀な子どもたちが大学のレベルぐらいまでのプログラムを学習されて、即戦力で社会に出ていかれるのはいいことなので、ぜひともしっかり推進していただきたいし、家庭の事情でなかなか県外の大学などに行けなくて、地元に残って就職をしなければならないみたいな子どもたちも、これを取ることで、例えば鳥取大学にAO入試などで入って、地元に残っていただくような可能性が高いのであれば、これはもっともっと県としても応援すべきだなと思いました。ぜひともよろしくお願い申し上げます。

◎松田委員長
 頑張ってください。
 そのほかよろしいでしょうか。
 それでは、ないようですので、次に、その他に移りたいと思います。
 商工労働部に関しまして、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。

●河野雇用政策課長
 お手元にとっとり企業紹介フェアというチラシをお配りしていると思いますので、そちらを御覧ください。来月12月26日月曜日に鳥取産業体育館、28日水曜日に米子コンベンションセンターにおいて、とっとり企業紹介フェアを対面形式で開催します。参加企業は12月2日に公表予定ですが、各会場100社、合計で200社を予定しております。今回のイベントは大学、短大等の学生さんが対象となっておりまして、本格的な就職活動が始まる前に県内の多くの企業を知っていただく機会としております。大阪-鳥取、大阪-米子、鳥取-倉吉-米子を結ぶバスも御用意しておりますので、皆様の参加をお待ちしております。どうぞよろしくお願いします。

◎松田委員長
 そのほかございませんでしょうか。

○西村委員
 委員長、今のに。

◎松田委員長
 これに質問ですか。

○西村委員
 御説明ありがとうございました。これはすごく期待したい取組ですよね。お伺いしたいのが、参加した学生さん同士の交流ができるような例えばコーナーやブースは会場にあるのでしょうか。

●河野雇用政策課長
 直接的にうたっているわけではございませんが、会場はかなり広めに取っておりますし、空いたところとか利用していただいても全然構いません。合同企業説明会の前に就活準備セミナーといった少し小さいお部屋でセミナーなどもやりますので、そうしたところとかで感染対策を十分に取りながら交流等いただければいいなと考えています。

○西村委員
 例えば県内に進学している学生さんや県外、都市圏から帰ってくる方、いろんな方がさりげなく交流して情報交換ができる、この活動のときから人間関係、コミュニケーションができる、つながれると、やはり一緒に頑張って、鳥取県で働こうという気持ちも芽生えやすいと思います。仮に鳥取県の企業に就職しなかったとしても、就職活動のときのつながりは社会人になっても結構長く続いたりしています。今、LINEやすぐにつながれるツールも皆さんいろいろ持っておられますので、企業だけに参加をしてばらばらで回っていくだけではなくて、ぜひそうした余白の部分を使って、例えば就職活動準備セミナーで学生さん同士の交流がそれとなくできるようなセミナー、カリキュラムみたいなものをつくっていただくといった目線でも何か働きかけ、仕掛けがあったらいいなと思いますので、御検討をお願いします。

●河野雇用政策課長
 御意見ありがとうございました。昨年度はこのイベント、オンラインで実施し、その前の年に対面式で実施したのですが、対面式のときは知った学生さん同士とかで交流していて、そこからいろいろコロナ対策を取りながらお話しされている様子も見かけました。また御意見も受けて、そういったことももっと進めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

◎松田委員長
 よろしいでしょうか。
 それでは、意見が尽きたようですので、以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会いたします

午前11時44分 閉会

 



 

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