令和4年度総務教育常任委員会議事録

令和4年6月17日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
常田 賢二
語堂 正範
福浜 隆宏
森  雅幹
興治 英夫
浜崎 晋一
西川 憲雄
澤  紀男

欠席者
(なし)


 説明のため出席した者
   長岡令和新時代創造本部長兼鳥取県全国知事会連携調整本部長、松田総務部長、
   足羽教育長ほか

 職務のため出席した事務局職員
   田中(恭)課長補佐、友定係長、田中(慶)課長補佐


 1 開会   午前10時00分

 2 休憩   午前10時15分 / 午前10時42分

 3 再開   午前10時26分 / 午前10時50分

 4 閉会   午前11時30分

 5 司会   常田賢二委員長

 6 会議録署名委員  浜崎委員  興治委員

 7 付議案件及びその結果
    別紙日程及び下記会議概要のとおり

会議の概要

午前10時00分 開会

◎常田委員長
 ただいまから総務教育常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、今回の常任委員会は執行部の入替えを行うこととし、最初に付託議案及び請願・陳情の審査を行い、執行部の入替えの後、報告事項について総務部、次に教育委員会の順に行うものとします。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、浜崎委員と興治委員にお願いいたします。
 それでは、本委員会に付託されました議案について、審査を行います。
 まず、付託議案については、日程に記載の1議案であります。
 これから付託議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問とマイクのスイッチの切替えをお願いいたします。
 それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。(「なし」と呼ぶ者あり)
 質疑がないようですので、付託議案に対する討論を行っていただきます。
 討論がないようですので、これより採決に入ります。
 それでは、本委員会に付託された議案第2号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員であります。したがいまして、本委員会に付託された議案第2号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上で付託議案の審査は終了いたしました。
 なお、委員長報告の作成、内容については、委員長に一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようですので、そのようにさせていただきます。
 続いて、請願・陳情の審査を行います。
 今回は、新規分の陳情3件の審査を行います。
 まず、陳情4年総務第11号、国連常任理事国が有する拒否権に係る意見書の提出について、審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○語堂委員
 私は、不採択が妥当だと考えます。
 理由といたしまして、国家間の外交や安全保障は国の専権事項であるとともに、今年4月、国連総会において安全保障理事会で拒否権を行使した常任理事国に説明責任を負わせる決議が採択された際には日本も共同提案国に加わるなど、国連改革に向けた取組が進められていることから、不採択が妥当であると考えます。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。

○興治委員
 研究留保を主張いたします。
 安全保障、外交問題について、国の専権事項ではありますけれども、地方議会として意見を述べるということはあり得ると思います。
 ただし、国連安全保障理事会の常任理事国に全員一致を求めているということについては、賛否それぞれの論があろうかと思います。この間のロシアのウクライナ侵攻、あるいは北朝鮮のミサイル発射に対する決議、いずれもこの常任理事国の拒否権の行使によって決議が採択されないということになり、一般的な民主主義の考え方からすれば当然不平等であるという論はあると思います。
 ただ、5大国、常任理事国の全員一致を求めているという国連の姿というものは、ある意味国連創設時の先人の知恵という面もある、そういう意見もございます。国連という世界の平和の枠組みを崩さない、そういう狙いも持った先人の知恵という見方もあるようでございますし、いま一度研究をした上で、この問題に対する見解をまとめるということが必要ではないかと思います。

◎常田委員長
 ただいま研究留保という声がありましたので、まず研究留保をするか否かの採決を行います。
 なお、採決の結果、研究留保は少数である場合、改めて採否に関する態度を表明していただきますので、御承知ください。
 また、挙手されない方は、研究留保とすることに反対であるとみなします。
 それでは、研究留保とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 研究留保は少数でありますので、採択、趣旨採択、不採択のいずれかを決定したいと思います。
 御意見のある方は挙手をお願いいたします。
 意見がないようですので、これより採決に入ります。
 それでは、採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成なしです。
 次に、趣旨採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 なしです。
 次に、不採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員であります。したがいまして、陳情4年総務第11号については、不採択と決定いたしました。
 次に、陳情4年教育第14号、ゆたかな学びの実現・教職員定数改善をはかるための、2023年度政府予算に係る意見書の採択について、審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○語堂委員
 私は、不採択が妥当だと考えます。
 理由といたしまして、国では令和3年の義務教育標準法の改正により、小学校の35名以下学級実現に向けた教職員定数が改善されることとなり、学校における働き方改革等への対応も含め、令和4年度には教職員定数4,690人の改善も行われております。
 また、中学校における少人数学級の推進については、令和3年度から国と地方との協議の場を設け、検討が始められたところであります。
 県では、市町村の協力の下、国に先行して少人数学級を実現してきているが、教職員が一人一人の児童生徒の指導に専念できる環境を整えるため、小学校では専科指導をする教員の加配の充実、教員業務支援員等の配置拡充に向けた財政支援及び看護師やスクールカウンセラーなどの専門的職種の基礎定数化などについて国への要望を行っているところであります。
 さらに、国の教職員定数の改善に伴う加配定数の削減が懸念されていることから、様々な教育課題への対応を可能とする加配定数が維持、拡充されるよう国への要望を行っており、したがって、不採択が妥当であると考えます。

◎常田委員長
 そのほかはございませんでしょうか。

○興治委員
 採択を主張いたします。
 今回の議会の一般質問でも議論になったように、教員の働き方については非常に困難が多いということでございます。また、それが世間的にも広く認知されるようになって、教員採用試験の応募者も非常に減っていると。鳥取県でも、数年前から県外に試験会場を設置して、県外からの人材の供給を求めているというようなことにもなっております。
 そういう中で、国においては小学校教員について、少人数編制に暫時移行していくということでございますけれども、中学校以上についても、文科大臣もその必要性については認めているというところでございます。そういう国の取組を後押しするという意味からも、この意見書については採択する必要があると思います。
 また、加配の教員等についても必要に応じて配置をされているところでございますけれども、その必要性というのはさらに高まっていると思いますので、この陳情を採択する必要があると思います。

◎常田委員長
 そのほかはございますでしょうか。
 確認いたします。御意見は、採択、不採択です。
 それでは、まず、採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成少数であります。
 次に、不採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、陳情4年教育第14号については、不採択と決定いたしました。
 次に、陳情4年新時代創造第15号、原油高・生活必需品の価格高騰等に係る意見書の提出について、審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○語堂委員
 私は、不採択が妥当だと考えます。
 理由といたしまして、国では、4月に事業規模13.2兆円の原油価格・物価高騰等総合緊急対策を取りまとめ、速やかに実行するとともに、参議院選後、総合的な方策を具体化するとしております。また、県においても、第一弾として、国の原油価格・物価高騰等総合緊急対策に連動し、原油高対策、原材料・穀物・水産物価格対策、中小企業支援、生活困窮者支援に対する鳥取県版総合緊急対策を実施するとともに、第二弾として総額104億円の総合緊急対策を5月定例県議会において提案し、可決されました。さらに、新型コロナウイルス感染症の長期化、世界情勢の不安定化、急激な円安の進行による原油・飼料価格の高騰等による厳しい現状を踏まえ、さらなる地域経済対策を講じるための要望を国に行う予定としていることから、不採択が妥当であると考えます。

○興治委員
 採択を主張いたします。
 今、県内におきましても、消費物価の高騰によりまして、非常に生活を切り詰めざるを得ないという方々の声が多くございます。また、農林水産業等におきましても、燃油の高騰、あるいは資材費、飼料、あるいは肥料、こういったものの高騰によって、非常に生産が圧迫をされているという声もございます。
 今、政府は取組を進めているところでございますけれども、例えばガソリン価格の軽減についてはトリガー条項の凍結解除、また小麦の価格高騰対策としては輸入小麦の輸入価格と政府の売渡価格の差額、いわゆるマークアップの一時中断など、まだまだ政府が取り組むべき課題は多いと思います。政府の取組をさらに後押しして押し出していく、そういう意味でこの意見書を提出する必要があるということで、採択を主張いたします。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。
 意見が出尽くしたようですので、これより採決に入ります。
 確認いたします。御意見は、採択、不採択です。
 それでは、まず採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成少数であります。
 次に、不採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、陳情4年新時代創造第15号については、不採択と決定いたしました。
 以上で付託案件の審査は終了いたしました。
 なお、委員長報告の作成、内容については、委員長に一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようですので、そのようにさせていただきます。
 それでは、執行部の入替えを行いますので、暫時休憩いたします。再開は、10時25分とさせていただきます。

午前10時15分 休憩
午前10時26分 再開

◎常田委員長
 再開します。
 それでは、総務部の報告事項に移ります。
 執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いいたします。
 なお、質疑等については、説明終了後、一括して行うこととします。
 報告1、人権尊重の社会づくり相談ネットワークの運用状況について、古田人権・同和対策課長の説明を求めます。

●古田人権・同和対策課長
 総務部の報告資料の2ページをお願いいたします。初めに、訂正のお願いでございます。中段辺りの表、受付機関別の表に中部振興局、西部振興局と記載しておりますが、正しくは中部県民福祉局、西部県民福祉局でございます。申し訳ございませんでした。
 それでは、人権尊重の社会づくり相談ネットワークの運用状況について御報告いたします。
 人権問題の救済の観点から、県内3か所、東部は人権局、中・西部は総合事務所の県民福祉局に相談窓口を設置いたしまして、人権相談に対応しております。
 令和3年度の相談件数は964件で、550件増加しております。分野別に見ますと、病気の人に関する相談が229件、労働者に関する相談が118件、障がい者に関する相談が58件増加しております。これは、新型コロナ関係の相談が増加したことに加えまして、コロナ禍の影響でストレスや不安が増して、同じ方からの繰り返しの相談が増えたことなどにより増加したものでございます。
 相談窓口の対応につきましては、人権尊重の社会づくり条例に規定しております相談者への助言及び情報提供、国、県、市町村の相談機関やその他の相談機関の紹介、関係機関と連携した相談者の支援、その他相談者及び関係機関に対する必要な支援を行ったところでございます。
 対応結果につきましては、相談員の助言を相談員が検討することで終了したものが594件、継続が187件、具体的な対応の希望が相談者からなく傾聴したものが144件、関係機関と連携して解決したものが30件といったところでございます。この中では継続が割と多いと見えるのですが、継続案件は複数回対応いたしますので、1つの案件であっても対応した数をカウントするために比較的件数が多くなっているところでございます。
 また、主な相談事例につきましては、3ページに記載しております。相談内容ですとか対応状況につきましては、相談者の意向確認ができていないことから詳細をお知らせすることはできませんので、具体的事例の説明は省かせていただきますが、支援の類型といたしましては、左側のところですけれども、1つは相談者への助言、必要な情報提供を行ったケース、2番目は相談内容をよく整理して関係機関に伝達して適切な対応を依頼するケース、3番目は関連機関と連携して問題解消に当たるケース、4番目は相談員が第三者の立場で当事者にお伝えするといった形で、それぞれ相談者の希望に添って適切な支援方法や対応方法を検討しながら相談案件の解決に努めているところでございます。

◎常田委員長
 次に、報告2、「鳥取県淀江産業廃棄物処理施設計画地地下水等調査会」第9回会議の開催について、山本淀江産業廃棄物処理施設計画審査室長の説明を求めます。

●山本淀江産業廃棄物処理施設計画審査室長
 資料の4ページをお願いいたします。私からは、淀江の産廃計画に係ります地下水等調査会第9回会議の開催について御案内させていただきます。
 日時は7月2日土曜日の13時、会場は淀江のさなめホールでございます。今回はコロナの状況を見ながらやりますが、今のところ委員の皆さんに来県いただいて御出席いただく予定で準備をしております。
 予定している議題については3に記載のとおりでございますが、前回3月26日の第8回会議以降、三輪山の清水、こちらのほうで追加のボーリング調査を行っておりますので、まず最初にその結果を御議論いただきまして、その後に最終となる調査結果のまとめを行う予定としております。
 なお、資料には記載しておりませんが、会議に先立ちまして、調査会の先生方には当日午前中ですが、三輪山の清水のボーリングの状況を視察いただいて、その後、採取したボーリングのコア、地質サンプルのことなのですけれども、これを御覧いただくような段取りも考えております。
 当日の会議の傍聴につきましては、会場となる淀江のさなめホールに加えまして、東部会場としまして今回ちょっと県庁講堂が使用できないということで、鳥取駅南のふれあい会館、こちらを用意させていただいております。
 ということで、会議の様子はいつもどおり当日傍聴いただける状況でございますが、最終の結果が出ましたら、地元並びに議員の皆様にはできるだけ速やかにお知らせする方向で考えているところでございます。

◎常田委員長
 ただいままでの説明について、質疑等ありませんか。

○森委員
 地下水調査会で、7月2日はこれでいいのですけれども、内容について、結果がこれで最終回ということですよね。内容の話を聞きたいというか、何でこうなるのかとか、質問とかということがしたいと思うのですけれども、予定はありますか。例えば調査会の結果はこうでしたということはそうなのだけれども、その中身について、いろいろ深く理解するための何らかのことが私は必要だと思うので、その予定があるかどうか、ぜひやってほしい。

●山本淀江産業廃棄物処理施設計画審査室長
 まだ最後の調査会が終わっていない段階ですので、正確なことを申し上げる段階にはないのですけれども、審査室としましては、何らかの形で住民の皆さんも含めてそういう結果の報告をさせていただきたいと思っています。そのときに当然御質問等もあろうかと思いますので、そういう場のセッティングということも念頭に置きながら考えているところでございますが、正式にこうしますということはまだしていませんけれども、それは調査会後にまた御案内なり、検討した結果を御報告させていただこうかと思っております。

○森委員
 ぜひそういった機会を持っていただいて、住民理解が深まる、関わることが必要だと思いますので、よろしくお願いします。

◎常田委員長
 そのほか。

○福浜委員
 2ページ、3ページです。相談の運用状況について、毎回適宜報告があるのですけれども、前回、もう少し中身について知りたいとお話をしたらこういうふうに細かく丁寧に対応していただきまして、まずはありがとうございました。
 そのうえでなのですけれども、前々年度に比べて前年度は2倍に増えたということですが、まず1点目、相談対応は2倍に増えて大変だったと思うのですけれども、人員的に問題はないのかどうかというのが1点、相談員の体制を含めてです。
 2点目が、相談事例がせっかくこのように細かく丁寧に出ていて、例えば同じようなことで悩みとか困っている方がいらっしゃった場合に、こうした事例が例えばホームページに出ているのかもしれませんけれども、出ていれば、県に相談したらこういう解決方法につながるのだ、相談してみようというような促しにもつながっていくのではないかと思ったもので、促すとなるとまた相談が増える可能性も出てくるわけですが、その辺も含めて人員的に問題ないのか。2点目にこういう相談事例を広くアピールしたほうがいいのではないかということで、いかがでしょうか。

●古田人権・同和対策課長
 人員的な問題でございますが、それは大変だとは思います。一つは、今のところ助言を相談者が検討することで終了というのが多いですし、傾聴ということも多いです。実際に関係機関と連携して動くというところが一番労力といいますか、時間がかかるところでございますので、今のところは相談員さんに頑張ってもらいたいとは思っているところでございます。
 2点目、ホームページの促しにつきましては、どうしても相談者の意向というものがございまして、啓発に使いたいという気持ちは十分あるのでございますが、なかなか了解が取られるかどうかというところが今のところ分からないところでございまして、また今後検討の材料とさせていただきたいと思います。

○福浜委員
 回答でよく分かりました。相談件数も令和4年がどのぐらいになるのかまだ見えていない段階ですが、対応できるということですが、これがまた令和2年度比4倍ぐらいに増えるとかということになってくれば人員もまた御検討いただければと思います。相談事例のほうはそういうお気持ちもよく分かるのですけれども、もう少しぼかしもできるかなと思いますので、ぜひ広報のやり方を御検討いただきながら、なるべく発信をしていけば悩んでいる人が抱え込むということも減っていって、誰かに聞いてほしいという話もあると思うのです。傾聴がこれだけあるということも踏まえての話なのですが、引き続きお願いいたします。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。

○西川委員
 先ほど森委員が発言された件ですけれども、担当課長にお聞きしたいのは、今これを読んでいますと、会議の資料、傍聴方法と書いてあるのです。そうすると、傍聴には質疑はない。ここで、今検討しますと言われたけれども、この会議の趣旨がどういう具合かもうちょっとはっきりしておかないと、傍聴しながら質疑ができたら意味合いが違ってくる。(発言する者あり)いや、いいです。ちょっと話ししているのだから。だから、質疑までできるのだったらそのような対応の会議ということを書かないといけないし、これで見ると、委員の会議であって、それを傍聴するというような文章にも取れるし、そこら辺をもうちょっとはっきりしておいたほうがいいのではないか。これは私個人の意見です。

●山本淀江産業廃棄物処理施設計画審査室長
 すみません、私の説明が悪かったのですけれども、この調査会自体は、委員の皆様に落ち着いた環境で議論いただくということで、その状況を見守っていただくという意味合いでの傍聴ですので、この会議で調査会自体が質問を受け付けるというような場面の設定はございません。ただ、調査会が終わった後に、その結果の報告をさせていただく。その際には事務局が中心になろうかと思うのですけれども、御質問があろうかと思いますので、その点についてはそれに応じて回答をさせていただく場面はあるかと考えているというところです。この会議とはまた別の話ということで御理解いただければと。

○西川委員
 では、そのように説明しないと。前の説明では、会議の中で質問ができるような感じの答弁でした。そこははっきりされたほうがいいですよ。

●山本淀江産業廃棄物処理施設計画審査室長
 失礼しました。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。
 ないようですので、次に進めさせていただきます。
 次にその他ですが、総務部につきまして、執行部、委員の方で何かございますでしょうか。

●古田人権・同和対策課長
 すみません、拉致問題解決イベントのチラシを2枚お配りさせていただいております。1つは拉致問題の早期解決を願うミニコンサートでございますが、7月23日に鳥取駅前のバード・ハットで開催、もう一つは「めぐみへの誓い」を上映するシネマフォーラムを8月6日に倉吉未来中心の小ホールで開催いたします。両イベントとも拉致議連さんとの共同開催とさせていただいております。拉致問題解決のため、県民世論の喚起、解決に向けた機運の醸成に努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見が尽きたようですので、総務部につきましては以上で終わります。
 執行部の入替えを行いますので、暫時休憩いたします。再開は、10時50分とさせていただきます。

午前10時42分 休憩
午前10時50分 再開

◎常田委員長
 再開します。
 それでは、教育委員会の報告事項に移ります。
 執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いいたします。
 なお、質疑等については、説明終了後、一括して行うこととします。
 報告3、美術品の購入について及び報告4、ティラノサウルス展の連動イベント開催における鳥取市との連携について、漆原博物館長の説明を求めます。

●漆原博物館長
 教育委員会資料の2ページをお願いいたします。美術品の購入についてということでございまして、このたび美術品収集評価委員会を開催いたしまして、美術品の購入候補作品について協議をいただきました。その結果、32件の購入候補作品を決定いたしましたので、本日概要を報告させていただきます。
 今回決定いたしました購入作品は、この2ページの2、購入候補作品というところに、購入理由と作品の詳細と併せて記載をさせていただいているところでございます。写真も8ページ以降に掲載させていただいております。本日は概略ということで、写真のほうで御説明をさせていただけたらと思います。
 8ページをお願いいたします。令和4年度購入候補作品ということで、ナンバー1からナンバー5が藩絵師の島田元旦、片山楊谷等の近世絵画5件ということ、それから9ページを見ていただきまして、ナンバー6からナンバー9は本年2月に全国巡回展を行いました小早川秋聲の近代日本画4件でございます。それから、同じ9ページ、ナンバー10から12ということで、前田寛治をはじめといたします近代洋画3件、こちらを購入予定でございます。それから、10ページをお願いいたします。ナンバー13から15が辻晉堂の彫刻で、3件購入を予定しているところでございます。同じく10ページでございますけれども、ナンバー16から現代美術の分野ということで、購入を予定しているところでございます。特に、はぐっていただいて12ページ、こちらを見ていただきたいのですけれども、12ページのナンバー28ということで、「キャンベルスープ缶」というのがございます。ポップアート界を代表する世界的に著名なウォーホルという作家の作品でございまして、大変希少性が高くて、日本国内での所蔵もほとんどない貴重な作品ということで、美術館の、いわゆる現代美術の核となるような作品。こうしたものを含めまして、現代美術13件、購入を予定しているところでございます。それから12ページ、ナンバー29から32ということで、写真4件、合計32件の購入予定価格といたしまして、合計で1億3,000万円余りの予定をしているところでございます。
 7ページに戻っていただけたらと思います。7ページに戻っていただきまして、3ということで参考、近年の購入状況ということで記載していますけれども、今後、美術館の開館に向けまして、計画的な購入を進めていきたいと考えているところでございます。
 また、(2)といたしまして、収集方針ということで記載しています。これまでもいろんなところで御説明させていただき、収集方針、鳥取県の美術ということで、いわゆるゆかりのある作家、これを基本としてまいったわけでございますけれども、今度県立美術館が新設されるということで、今後は県民にいろんなジャンルの優れた作品、こうしたものに触れていただきたいということで、ゆかりのある作家のみならず、ここの2つ目、3つ目に書いてあります国内外の優れた美術、同時代の美術の動向を示す作品、こうした収集方針を追加いたしまして、優れた美術作品、これを購入することとしているところでございます。
 こうした収集方針の充実につきましては、前回の常任委員会でも新美術館の収集のコンセプト等、御意見いただいたと思いますし、また本会議でも美術品購入についてお話しいただきました。博物館も美術館整備局と一体となって取り組んでいきたいと考えているところでございます。
 最後に、今後のスケジュールでございます。今回決定いたしました美術作品32件につきましては、本常任委員会に報告した以後、基金を活用させていただき、購入手続を行っていきたいと思っています。そして、今回活用させていただきました金額分1億3,000万円余りにつきましては、令和5年2月の議会で一般会計からの美術品購入基金への繰戻し、この予算をお願いいたしまして、また5億円の状態とさせていただければと思っております。
 この基金支払いの関係でございますけれども、美術品をいいタイミングで効率的に取得していきたいというようなことで、それを目的として以前からこういう取扱いを行っているというところでございます。
 美術品の購入については終わらせていただきます。
 続きまして、13ページをお願いいたします。ティラノサウルスでございます。
 明日から、いよいよティラノサウルス展が始まります。これまで開催に向けまして仁風閣をはじめ周辺施設関係で鳥取市さんとやり取りを行う中で、いろんなアイデアが出されまして、今、全国的に話題となっておりますティラノサウルスの着ぐるみイベント、これを博物館だけでなく久松公園などでも鳥取市さんと連携しながら実施していきたいというふうに思っております。
 実施に当たりましては、ここの1の(1)に書いております日本ティラノサウルス保存会というところにお願いしております。こちらの団体は、4月に大山で100体のティラノサウルスレース、これを行われて、SNS等で大変反響を呼んでいる団体でございます。こうしたところと組んで実施していきたいと思っております。
 イベントの内容としては3つございまして、1つ目が(1)ということで、着ぐるみを着用した参加者とティラノサウルス展を鑑賞し、その様子をSNS等で発信しようというような取組を来週6月20日に行います。これに当たりましては、企画展だけでなく常設展示室のほうも観覧していこうということで、例えばダイオウイカに驚くティラノサウルスであるとか、あるいは古民家にゆっくりとくつろぐティラノサウルスなど、少し緩い発信ではございますけれども、博物館常設展、あるいは周辺の施設、こうしたところにも興味を持ってもらえるような情報発信ということに心がけていきたいと思います。
 2つ目として、7月にティラノサウルスコンテストということで、着ぐるみを着て一番ティラノサウルスらしい動きができる人を決めるようなコンテストを、久松公園を会場として開催したいと思っています。これには、博物館の学芸員が生物学、動物学、民俗学的な視点で採点を真面目にやって盛り上げようかなと考えているところでございます。
 同時開催といたしまして、城跡、あるいは仁風閣の数か所で写真を撮ってもらい、ステッカーをプレゼントするようなフォトスタンプラリーというのを一緒に実施しようと考えているところでございます。こうした取組を隣接する仁風閣、久松公園、鳥取市さん等と行うことで情報発信、地域貢献等、相乗効果をお互いに図っていきたいと考えているところでございます。

◎常田委員長
 ただいままでの説明について、質疑等ありませんか。

○森委員
 美術品の購入についてですけれども、5億円の基金で、これは出てきたときにすぐに手がつけられるようにということで基金が準備されてあったということで、これは必要なことだと思っています。
 今回1億3,600万円の支出を予定するということでお話しいただきました。評価委員会の皆さんでは、どんな意見が出ているのでしょうか。それで、本会議のほうでも過去にいろいろ議論が出たりしていると思うのですけれども、どんな作品があるかというのが今回もいろんな分野にいろんな作品、幅広い作品をということで、それはそれでいいのでが、鳥取県にゆかりのある美術というのは、これは間違いなく、うちしか集める人がいませんから、うちがとにかくどんどんどんどん集める。それ以外のものについて、新方針ですけれども、確かに優れた美術、それから同時代の美術の動向を示すためにということで、結局、何でもほぼほぼ全部入ることになりますよね。優秀なものはみんなこれで買えるということになると思うのですけれども、何か性格づけみたいなことができないかなというように私は思うのです。
 さっきも福浜委員と話ししていて、本会議でも言いました。島根県美も、永田コレクションで北斎のすごいコレクションができたのですけれども、これから北斎の作品をまだまだ集めていくという方向に島根県美はかじを切ると思うのです。それはそれでその形ができて色ができていくということだと思うのですけれども、何らかの色を、鳥取県ゆかりの作品ではないものの色を若干なりとも出していったほうが、あそこに行けば、鳥取県美に行けばあの関係の作品があるみたいな感じのことがいいのではないかと思うのです。その辺は例えば評価委員会とかそんなところでは議論されていないのか、それから博物館としては考えていないのか、ちょっとその辺りをお伺いします。

●漆原博物館長
 この収集方針につきましては、先ほど見ていただいたとおりでございますけれども、実は幅広過ぎて、あまりがちがちに設定をしていないというようなところがございます。収集は、まず各時代に出てきた美術作品、そういうものをその時代の雰囲気を伝えていくような作品、こういうものをそのときにいる学芸員がこういう形で県民にお示ししながら収集させていくというようなことが必要ではないかというようなことで聞いております。
 ただ、今開館に向けた現段階では、ある程度のそういう具体的なイメージを共有した上で、学芸員が情報収集なり購入の交渉を行っている現状がまず一つございます。
 その中で、収集評価委員会がございましたけれども、一つの方向性とすれば、収集評価委員会以外にも、一昨年、いわゆる新しい美術館コレクションの方向性について県民アンケートで県民の方々の御意見を聴取させていただいたというところがございます。それから、学芸員が関係者等との意見交換を通じて、専門的な視点から検討も進めております。さらには、収集委員会でございますけれども、当然御意見は反映させているということで、委員さんは全国的にも活動しておられる専門家でございまして、かつ本県の美術館の基本構想であるとか基本計画に関与いただいた委員さん、こちらの方にも入っていただきまして、新美術館のコンセプトである「未来を「つくる」美術館」、一番ふさわしいコレクションの方向性について御助言をいただいているというようなことで、その上で今回購入するような作品について収集評価委員会に審議をお願いしているというようなところでございます。
 ですから、全体の方向性については、特段間違っているとか、そういうような意見は聞いてはいないところでございます。

○森委員
 私の意見として言っているだけで、私の意見に従ってと言うつもりはないのですけれども、開館まではあと3年ほどしかなくて、新たに開館に向けて買うというので、目玉になるようなものを金を出してでも買うのだと。今回アンディ・ウォーホルの「キャンベルスープ缶」がそうなのかもしれないけれども、何か例えば5億円の基金が仮にあったとしても、大きい支出がぼんぼんとできるのはこの1~2年、3年間のこの間ぐらいしか、なかなかないのではないかと思うのです。そうやって買うということのチャンスはここ1~2年だというふうに考えて、何かやってほしいという思いがあるということをちょっと付け加えておきます。
 それとあわせて、この「キャンベルスープ缶」ですけれども、これが何か10エディションのうちの1点でありと書いてある。これまで私はこの「キャンベルスープ缶」がたくさんあって、使った後のスープ缶を描いているだけだと思っていて、ここにも大量生産して何だかんだと書いてあるけれども、普通に売ってあるキャンベルスープ缶を絵に描いて、これが版画になったり何だかんだしてそれができたという、そういう話なのですが、そのスープ缶でしょう。何かその缶が、これをアンディ・ウォーホルが作ったのですか、それともアンディ・ウォーホルが缶に穴を空けて、その中を出して飲んだ後なの。彼が作った缶なのですか。何かそこら辺はちょっと説明をお願いしたい。3,400万円だけれども、ちょっとその辺を教えてください。

●漆原博物館長
 最初の収集方針の進め方といいましょうか、そういうスタンス、これはまたいろいろ御指導いただきながら詰めてまいりたいと思っております。
 今回のスープ缶でございますけれども、聞いておりますのは、要はアンディ・ウォーホルというのがイメージを絵画であるとか版画であるとかいろいろな形で表現しているというようなことで、その中の今回は立体作品でございます。高さが10センチぐらいでしょうか。本当のスープ缶の大きさの作品というところでございます。
 アンディ・ウォーホルのスープ缶ですけれども、限定製作数が10個ということで非常に希少性が高いというようなことから、今回収集の目玉になるのではないかということで購入をさせていただこうかと考えているところでございます。

○森委員
 もう一遍確認しますけれども、その缶をアンディ・ウォーホルが作ったのか。このキャンベル、これはラベルだけれども、このラベルがついたスープ缶はいっぱい売ってあり、キャンベルのスープ缶は今でもあるので、これにそっくりな感じのが売っているのだけれども、これを全部作ったということか。

●漆原博物館長
 スープ缶、一般に大量生産されて販売されているというものでございますけれども、今回の作品につきましては、ウォーホルが作品として作られたということで認識しております。

○森委員
 それが10作品あって、そのうちの1点だということなのだと思うけれども、だから何をアンディ・ウォーホルがしたのか、その缶の印刷を、ここにはシルクスクリーンだとかなんとか書いてある。缶に印刷をした、全部の缶を作った、缶は作ってもらって、それに印刷するのをやったということなのか、何かちょっとその辺を教えてください。

●漆原博物館長
 まずは、この作品はアルミニウム製のオブジェということでございますので、一般の市販されているキャンベルスープ缶とは全く別のものだということは御理解いただけるのではないかと思います。
 ウォーホルが何で作ったのだというようなことだと思いますけれども、誰もが知っているような題材というようなものを、無個性な広告、印刷物のような絵画であるとかというような形で初めて発表したということで、インパクトがあったのだろうというふうに聞いております。
 ですから、スープ缶のデザインの美しさを提示しているというようなことよりも、その缶詰が工業製品として大量に生産され、流通し、消費する、こういう社会の状況や環境を表し、それを自らでこういう作品を作ることで個々人の同質性や何かも批評しているというような、何かちょっと現代美術の世界ということがあると思いますけれども。そういうことでウォーホルが作成したものだということで間違いはございません。

○森委員
 この大きさが10.1掛ける6.8、6.8なのですけれども、これは一般的な大量生産で売っているやつの大きさとは違うのですか、一緒ですか。

●漆原博物館長
 申し訳ございません。そこら辺の大量生産のところとの比較についてはちょっと詳細な資料を準備しておりません。正確にお答えしたいと思いますので後ほど報告させていただきたいと思います。

◎常田委員長
 よろしいですか。そのほかございますでしょうか。
 ないようですので、次に移ります。
 閉会中の調査事項についてお諮りいたします。本委員会……(「ちょっと一つ」と呼ぶ者あり)

○森委員
 教育委員会のその他で、ちょっと教育長にお願いですけれども、先日、おとといの一般質問の最後にちょっと時間がなくて、一つだけお願いしたいのです。鑑賞マナーのことで期日を限ってみたいな話をされていたのですけれども、私としては例えば常設展とか企画展とか、部屋が幾つかありますね。部屋を区切って、ここは静かに今までどおりの鑑賞の仕方、この部屋は違う形で話していてもいいよというような部屋をつくって、常に館としてはどこかでそういう対話的な鑑賞をしているというようなことがあることが私はいいのだろうと思っていて、ぜひこれを検討していただきたい。これはいただきたいということで、答弁は要りません。

●足羽教育長
 時間がなくて先日の一般質問ではぎりぎりになってしまいましたが、議場でも申しましたとおり、対話型鑑賞という他の美術館にはない、この鳥取県ならではの取組、これを本当に充実させてまいりたいと思っております。
 その意味で、他の一般客のお客さんの鑑賞の支障にならないこと、その上で対話型鑑賞がどんな形でできるのか、そこは様々学芸員も含め、今後しっかり工夫、検討を重ねてまいりたいと思いますので、売り物になるように、PRの一番の核になるような形で取組を進めてまいります。

◎常田委員長
 それでは、閉会中の調査事項についてお諮りいたします。本委員会所管に係る本県の行財政運営、学校教育の諸課題、その他の主要事業については、閉会中もこれを継続調査することとし、その旨、議長に申し出ることについて御異議はございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようですので、その旨、議長に申し出しておきます。
 次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。

○森委員
 すみません、私、委員長報告について、委員長一任ということでちょっと流してしまったのですけれども、陳情第14号、教職員定数の改善、それから陳情第15号、原油高・生活必需品の価格高騰等に係る意見書の提出の2つについて、少数意見、留保という形で、委員長報告の中にこういった議論があったということを入れていただきたいということをお願いしたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。

○西川委員
 今お聞きして、御要望も僕はあっていいのだろうと思うけれども、基本的には採決を採ってしているわけですので、例えば反対意見やその他の少数意見が1つとは限らないわけです。数多く出ることもあるわけで、それを一々やっていたら採決の意味がなくなるわけで、私は今までどおり採決の方法でやればいいし、それから、どうしても大きな、先ほど森委員が言われたようなことをどうしても載せたいというのであれば、それは委員長がその判断の中で、報告の中に入れる入れないは委員長の権限の範疇なので、委員長がやられればいい。要望はあっていいけれども、判断は委員長というのが私は一番いいと思います。個人的な意見は、今後もあるので、どちらかというと入れないほう。

◎常田委員長
 西川委員からありましたけれども、昭和43年12月14日の代表者会議において、1名以上の賛成者があれば少数意見を委員長報告に含めることとなっておりますので、まずは少数意見を含めることに対して、皆様から挙手を取らせていただきたいと思うのですけれども。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 それでは、採択にすべしとの少数意見を委員長報告に含めるよう要求がありまして、1名以上ということでありましたので、少数意見につけさせていただきます。
 そのほかございますでしょうか。

○福浜委員
 がらっと話は変わりますけれども、今議会でも先生の成り手が減っているというか、どうしても名古屋大学の先生のお話というのも出てきましたように、全国的な部分で教員の成り手が減っているという現状です。本当に、鳥取県教育委員会としても一生懸命に働き方改革をされている部分もたくさんあって、改善された部分もたくさんあると思うのです。単なる採用試験募集というものが毎年配られますけれども、何かもう少しアピールしてもいいのではないかという気がするのです。全国はこうだけれども、鳥取県はこの辺は改善していますみたいな。
 ちらっと議場で森議員が最後、給与について考えてみてもという発言がありましたけれども、僕は給与に手をつけるというのはちょっと後の話として。まず、うそを書いてはいけないと思うのですけれども、今、鳥取県の教職員の中では、県独自でこんなことをやっていますというアピール材料があれば、そういうのを含めて採用を目指す人たちに、チラシでも何でも結構なのですが、もっと大学のほうにどんどん発信するような努力というのはされているのでしょうか。されていなければ、そういう部分で鳥取県で先生になってほしいという人たちの発掘というのを、もちろん本県は含めてですけれども、島根大学とか関西とか、もっともっとやっていくべきではないかなと思うのです。やはり何の分野にも総じてですが、どうしても全国メディアのほうに情報が奪われてしまって、なかなか地元の情報発信というのが非常に鈍い中で、ネットも主流になっていて、なかなか地方紙も見ないような世代ですから、余計にそういうところに対する発信の仕方というのはあるのではないかと思うのです。その辺の工夫の余地について、ぜひ取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

●足羽教育長
 この質問についても、本議会、森議員さんと随分お話をさせていただきました。本当に大事な発信で、全国的に教員がブラックと叫ばれて敬遠されている現況にあって、鳥取県ではこんなふうな働き方の改善を全国に先駆けてやっているということのPRは非常に大事な視点だと思っております。
 その一つとしましては、よく知事もおっしゃっていただきますが、全国にはない全教員が統一して使う機器を導入させていただいていること、これによって調査書も含め学習成績等の管理、これが異動しようともどこでも同じシステムでできるということは、大きな大きな一つ魅力になっている部分がございます。
 さらに、職場の雰囲気を発信していく、そして小さいからこそみんなで支え合っていくという、そういう発信には、これも全国にはない形で、採用1年目の方ではあるのですが、県内、そして県外から採用になった方を教員アンバサダーということで6名ほど指名させていただき、その方がPR動画、自分たちはこんなふうに活動している、鳥取ではこんなよさがあることを含めて、食、文化、歴史、そんなことも背景にしながら動画配信をしたりという取組も本県ではやっているところでございます。
 ただ、これが、今福浜委員、それから前回森委員さんからもあったように、全国的にどんと打ち出してというところまでが、まだまだ行き切れていない部分がございます。大学での説明会、それから高校生への発信、今はちょっと県内中心にそれが閉じられているところがございますので、そういったことを主にしながら、どんどん鳥取県の働き方改革、そしてこれを目標にやっているというところをPRすることで、教員になるなら鳥取、こう言ってもらえるような仕掛けにしてまいりたいと思っております。

○福浜委員
 明確な御答弁ありがとうございました。
 それと、自分は地元の小学校の評議員をやっているのですけれども、そこの小学校がどうと言うつもりは全然ないのですが、やはり先生の働き方改革でこの辺を、学校ですべきこと、家庭ですべきこと、地域ですべきことと、以前この3つで整理していきながら働き方改革を考えようみたいな話が出たと思うのです。PTAは年1回のPTA総会があるので、学校の現状、先生を助けないといけないという空気感はダイレクトに伝わっている部分はあると思うのです。なかなか地域となると、学校評議員とか、コミュニティ・スクールというようなもので学校に対する理解は開けるような土壌はあるとはいえ、でも一般の方に聞くと、何で先生が地域活動に出てこないようになったのだみたいな話は結構まだ聞くのです。その辺がまた現場の先生たちに出ないといけないかなというような空気感を出している。だから、ひいては先生の成り手、質の高い人たちが先生になっていただくということが次の人材をつくるという中で物すごく大事な原点にもなっているにもかかわらず、そういう部分でなかなかまだ地域のほうの理解というものが広がっていないのではないかなと危惧をしております。先ほど申し上げたような学校評議員などだけの単位ではなかなか難しいところもあるので、例えば市町村も自治会さんを通じてとか、もう少し危機意識を持ってもらって、どうやって学校をこれからつくっていくのだと、その核になる先生をどうやって助けていくのだ、ここは学校に任せる、だけれども地域でできることは何かないのかみたいなことを地域でも考えていくような、そんな空気感というのができていくといいなと思っています。
 全部県教委にお任せするわけにはいかないので、こちらはこちらで考えなくてはいけないと思っているのですけれども、何かそういう首長部局との働きかけというか、連携しながら先生の成り手を増やしていくような土壌を鳥取県からでもつくっていってほしいと思います。

●足羽教育長
 おっしゃるとおりと思います。今、学校現場を取り巻く、また先生方を取り巻く環境が大きく変化、転換していこうとしている、本当に大きな、近年にはない転換期を迎えていると思っております。
 部活動もその一つだと思っております。うがった見方をすれば、先生方が楽になりたいからでしょうというように見られてしまう。そうではなくて、そうすることが子どもたちへの教育にさらに熱を入れ、質を高めていくことにつながるという意味で、先ほどおっしゃっていただいた業務の分担ということもあろうかと思います。部活動の移行も、地域にはまだ全然浸透しておりません。なぜ学校を部活動から切り離すのかというようなことについても、なぜそうすることが必要なのかをもっともっと地域へ発信していくことが必要であり、あわせて、それを含めた働き方改革の中で地域の方々のお力を借りることが地域の子どもたちをより高め、学びを深めていくことにつながる、その部分の発信は併せて必要なことだろうと思っております。
 もちろん平成26年から進めてきました働き方改革も、県教委だけではなく市町村教育委員会や様々な地域の方々を含めた御意見の総意の下に進めてきておりますが、まだまだそれが広く県民一般に周知されているという状況にはございませんので、今御指摘がありました地域の方々への理解促進を、それこそ全校に入れるコミュニティ・スクールをより有効に活用しながら進めてまいりたいと思います。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。
 意見が尽きたようですので、委員の皆様に御連絡いたします。次回の常任委員会は、7月21日木曜日午前10時から開催の予定でありますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、委員の皆様には協議事項がありますので、この場にお残りください。執行部の皆様は、御退席いただいて結構です。ありがとうございました。
(執行部退席)
 引き続きインターネット中継により開催しておりますので、御承知ください。
 お残りいただきましたのは、先日の常任委員会で御一任いただきました出前県議会、県内調査及び県外調査の調整状況について、現時点の状況報告をいたします。
 既に皆様に御案内させていただきましたとおり、先の日程調整のアンケートを踏まえて、県内調査及び出前県議会を7月13日水曜日に実施することといたしました。
 現時点の行程案は、お配りした資料のとおりであります。
 追って委員の皆様には参集場所などを事務局から確認させていただきますので、御協力をお願いいたします。
 また、県外調査は、8月25日木曜日、26日金曜日に、島根県への訪問を予定しております。
 こちらについては、もうしばらく行程の調整が必要ですので、ひとまず委員の皆様には日程の確保をお願いいたしたいと思います。
 ただし、引き続きコロナウイルス感染症の状況には注視し、感染拡大が見られる場合などは改めて実施の可否を検討させていただく場合もありますので、御了承ください。
 以上をもちまして総務教育常任委員会を閉会いたします。

午前11時30分 閉会


 

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