平成27年度議事録

平成27年9月29日会議録

開催概要、資料はこちらです。
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員

内田 隆嗣
西川 憲雄
木村 和久
福浜 隆宏
松田 正
濵辺 義孝
伊藤 保
上村 忠史
稲田 寿久

欠席者
(なし)


 

傍聴議員  市谷議員

説明のため出席した者
 伊澤総務部長、森田行財政改革局長、ほか課長

職務のため出席した事務局職員
 黒川課長補佐、遠藤課長補佐、遠藤係長

1 開会 午後3時34分

2 閉会 午後4時35分

3 司会 内田委員長

4 会議録署名委員 上村委員、福浜委員

5 付議案件及びその結果
 別紙日程表及び下記会議概要のとおり


会議の概要

午後3時34分 開会

◎内田(隆)委員長
 ただいまから総務教育常任委員会を開会いたします。
 日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、上村委員と福浜委員にお願いいたします。
 それでは、諮問事項について予備調査を行います。
 執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いいたします。
 質疑については、説明終了後に行っていただきます。
 諮問第1号、退職手当不支給処分に対する審査請求の裁決について、齋藤人事企画課給与室長の説明を求めます。

●齋藤人事企画課給与室長
 失礼します。諮問第1号について御説明いたします。
 議案説明資料(諮問事項)とある資料をごらんいただきたいと思います。1ページ目でございます。県教育委員会が行いました退職手当不支給処分、退職手当を全部支給しないという処分ですけれども、平成26年1月30日にその処分を受けた元県立高等学校教諭から知事に審査請求がありまして、その裁決を行うに当たりまして、地方自治法第206条第4項の規定により議会に裁決案について諮問するものでございます。
 この事案の経緯といたしましては、平成25年5月18日にこの審査請求人が居酒屋で懇親会があり、その出席をし、飲酒した後、みずから自動車を運転して帰宅しようとした途中で物損事故を起こしまして、それを理由として県教育委員会は同人に対して同じ年8月20日に懲戒免職処分を行い、さらに懲戒免職処分が行われたことを踏まえまして、同じ年12月4日に退職手当不支給処分を行ったものであります。
 本件は、後者、退職手当不支給処分に対する不服申し立てでございまして、審査請求人の請求の趣旨は、その取り消しを求めるものでございます。審査請求人の主張は、主に次の2点にございます。1点目です。前提となった懲戒免職処分が取り消されるべきであるから、その帰結としての退職手当不支給処分も取り消されるべきであるという点、もう1点は、退職手当は賃金の後払いなどの性格を有するので、仮に非違行為を行った者でも原則として支給されるべきであるとする主張でございます。それに伴いまして、全部不支給とした処分は違法であるというものでございます。
 審査庁といたしましては、当事者双方から弁論書、反論書、関係証拠書類等の提出を受けまして事案を慎重に審理、検討いたしました結果、裁決案のとおり、本件請求は棄却されるべきものと考えております。
 その理由としましては、これは資料3ページに詳細を掲げておりますけれども、これは後ほどごらんいただくといたしまして、1つには、本件処分に先行する懲戒免職処分の違法性を訴える主張がございますけれども、それについては、これは地方公務員法により人事委員会の専属管轄でございまして、知事への訴えとしては適当ではないので、それから既に平成26年12月19日に、この点に関しましては人事委員会から棄却の裁決が出ているところでございます。それから退職手当は勤続報償的な趣旨で支給されるものであり、懲戒免職となるような重大な非違があった者には報償することができない、退職手当を支給すべきでないと考えられるべきことということでございます。さらには、具体的な情状に照らしても、飲酒運転という県民の信頼を著しく損なうような重大な非違行為に対しまして、その処分を軽減するような事情が認められず、全部不支給した処分に裁量の逸脱、濫用などの違法性が認められないことといった点を理由といたしまして、棄却されるべきものと考えたものでございます。
 なお、参考に申しますけれども、本件処分に先行します懲戒免職処分につきましては、人事委員会より審査請求が棄却されたことは今申しましたとおりでございますけれども、審査請求人はこれを不服といたしまして、本年6月18日に懲戒免職処分の取消訴訟を提訴しておられまして、現在、継続中でございます。このことは、本年7月の本常任委員会において教育委員会から報告をさせていただいたところでございます。以上、よろしく御審議をお願いいたします。

◎内田(隆)委員長
 それでは、付議案に対する質疑を行っていきますが、委員の皆さんにおかれましては、簡潔な質問とマイクのスイッチの切りかえをお願いいたします。
 委員の皆様、御意見は。

○稲田委員
 この退職手当条例の17条1項というのをちょっとざっと読んでみてよ。

●齋藤人事企画課給与室長
 ちょっと長い条文ですけれども、御勘弁いただいて読み上げます。
 退職をした者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該退職に係る退職手当管理機関は、これは教育委員会のことになりますけれども、当該退職をした者(当該退職をした者が死亡したときは、当該退職に係る一般の退職手当等の額の支払いを受ける権利を承継した者)に対し、当該退職をした者が占めていた職の職務及び責任、当該退職をした者の勤務の状況、当該退職をした者が行った非違の内容及び程度、当該非違に至った経緯、当該非違後における当該退職をした者の言動、当該非違が公務の遂行に及ぼす支障の程度並びに当該非違が公務に対する信頼に及ぼす影響を勘案して、当該一般の退職手当等の全部または一部を支給しないこととする処分を行うことができる。次に上げてありますのが、懲戒免職等処分を受けて退職をした者または地方公務員法第28条第4項の規定による失職またはこれに準ずる退職をした者ということが掲げられております。

○稲田委員
 ありがとうございます。要するにその17条の1項だよね、1項の解釈が、いわゆる審査請求人と処分庁との間で違うね、少しニュアンスが違う感じがするのだよね。それが1点と、それからもう一つは、非違行為になっているのだけれども、現実に、何カ月か前だったかな、この話を聞いたときに、不起訴になったのかな、不起訴処分になっている。それで、その不起訴というのは、もともと無罪だから不起訴になるわけではなくて、起訴していいのかどうかわからないから不起訴、起訴をしないという、そういう判断なのですね。だからそうなると、その非違行為が起訴、不起訴にどういう影響を与えているのかということも一つ大きな問題だと思うのですね。そこのところが、先ほども私、これを読んでいたときに、よくこの文章の中で、いわゆる裁決書と、それからその前の裁決が行われた1ページと5ページまでの文章がちょっと理解ができないのだけれども、そこの部分だけちょっと説明してくれますか。まず、17条の1項の退職手当というものは、そもそも一体何なのかということなのだよね。

●齋藤人事企画課給与室長
 資料で申しますと、3ページ目で、双方の主張の違い、それから審査庁としてどんなふうに判断したかというのを掲げさせていただいておりまして、大体これに委員がおっしゃられた点は集約されるのかなというふうに思いますけれども、改めて申しますけれども、退職手当のそもそも性格というふうに申しますと、審査請求人は、賃金の後払い、在職中に支給されなかった部分が退職手当に含まれて支給されるという考え方が1つと、それから退職後の生活保障をするものという性格を強調しておられます。ただ、私どもの考えといたしましては、長年の勤続に対して報いるという性格のほうを重視しておりまして、例えば今回のように懲戒免職を受けるような重大な非違行為を行った場合には、そうした人に一律に報いるということは適当ではございませんので、支給しないということが適当なのかなというふうに考えたものでございます。

○稲田委員
 それともう1点は、要するに不起訴処分と非違行為との関係。

●齋藤人事企画課給与室長
 不起訴処分になりましたことについては、その理由が私どもには明らかにされていないためわかりませんけれども、ただ、飲酒運転そのものは事実として明らかでございますので、それに基づいて処分が行われたものというふうに考えております。

○稲田委員
 確かにこの起訴か、不起訴かというのは、本来これは検察官が判断をすることであって、その理由なども明らかにはならないし、ただ、その非違行為という点においては、飲酒運転というのは世間の通例からすれば、非違行為には該当するのかなと私も思うのですね。この非違行為が、そこで2点の話を今聞いたのだけれども、要点をその非違行為をもって懲戒免職になった、その懲戒免職の影響を受けていわゆる17条の1項が、一方では賃金の後払い、あるいは退職後の生活保障なのだというところに力点を置く解釈と、いやいや、それも一応踏まえるのだけれども、いわゆる勤続に対する報償というか、そういうものなのだという、そういう考え方の一つの対立というか、認識の違いみたいなものがあるわけで、そこのところはいわゆる処分庁としては、この勤続に対する報償という、そういう性格のものをずっと重んじて、そこに軸足を置いて判断をしたということで間違いがないわけですか。

●齋藤人事企画課給与室長
 おっしゃるように、勤続報償的な性格を重視するという立場から処分庁は処分したものと考えております。

◎内田(隆)委員長
 よろしいですか。
 ほかに意見がありませんか。

○伊藤委員
 今、非違行為というのは、飲酒運転、それ以外の交通安全上の問題点は県としては何を、どういうものを非違行為としてあるのか。

●広瀬人事企画課長
 今、伊藤委員からお尋ねがありましたのは、懲戒処分を検討するに当たっての……。

○伊藤委員
 非違行為に当たるのは、それ以外に何がありますかということ。

●広瀬人事企画課長
 交通関係ということで申し上げますと、例えばスピード違反でありますとか、つまり交通法規違反でございますとか、あるいは交通に関する事故を発生させたとか、そういったものが非違行為として、あるいは懲戒処分を検討する行為の対象として想定しております。

○伊藤委員
 要するに重大な交通違反をしたときということですね、基本的に言うと非違行為とは、重大なる交通違反で、しかも事故をしたときか。

●広瀬人事企画課長
 非違行為は、重大かどうかということはありますけれども、例えばスピード違反であっても一定の要はいわゆる切符を切られるといいますか、それで検挙されるということから、そこから含めて非違行為として判断をしております。

◎内田(隆)委員長
 済みません、整理すると、処分の対象は、非違行為は非違行為なのだけれども、処分の重たさが違ってくるということですか。

●伊澤総務部長
 伊藤委員の御質問の趣旨は、懲戒処分にいろいろランクがございますので、いわゆる今回の案件のように懲戒免職という最も重たい処分を前提とした非違行為という御質問ですね。

○伊藤委員
 そうそうそう。

●伊澤総務部長
 今の人事企画課長が答えたのは、その下のランクも含めて懲戒処分全体が対象になる非違行為は何かという観点でお答えしたので、ちょっとすれ違ったのだと思いますが、交通違反、事故に限って申し上げると、飲酒運転、これはもう基本的に懲戒免職が原則だということを指針にうたってこれを公表しています。それからもう一つは、いわゆる重大な事故で、あってはならないことですけれども、被害者の方の人命が失われた場合とか重度障害が残るような事故を発生させたものについて、職員の側に大きな責任があるという事故だったというようなケースについては、免職も含めた処分を検討するということが処分の指針上に定められております。

○伊藤委員
 では、飲酒運転以外の事故でも死亡事故を起こすということは、ほとんど運転手は安全運転とか前方不注意とか過失が問われるわけですから、基本はそれも要するに懲戒免職という考え方なのですか。

●広瀬人事企画課長
 先ほど部長が申し上げましたが、懲戒処分に当たっての指針となるものというものを設けておりますのが、その中に免職というものも対象として処分として検討をするということを基準として設けております。

○伊藤委員
 飲酒運転事故以外で、これまで懲戒免職というのはありましたか。

◎内田(隆)委員長
 わからないので、後ほど……(「わからないことはない」と呼ぶ者あり)

●広瀬人事企画課長
 今の交通関係ということで伊藤委員はおっしゃられたということでございますですね。

○伊藤委員
 はい、もちろん。

●広瀬人事企画課長
 教育委員会の部分もありますので、少し詳細を全てを把握しておらないものですから。

○伊藤委員
 いやいや、ちょっとそれくらいの認識は持っておいてくれないと。こんな大事な人の生涯のこれからの生活のことを左右する判断をするのに、せめてそれくらいのことは予備認識として持っていてほしいと思うのだけれども、飲酒運転は当然これはもう重大なる交通違反ですよね。しかもスピードなどでも、例えば50キロオーバーとか、それはもう完全なる凶器が走るわけですから要するに重大なる交通違反ですよね。信号無視もそうなのですよね、もう要するに赤を突っ込んでいくというのは、当然それこそもう相手の優先権を妨害して入るわけだから。だからいろいろあるのだけれども、それぞれ飲酒運転も全て重大な交通違反として私らは当然思うのだけれども、その中で、他の事故についてはどうなのですか、なぜ飲酒運転だけをここまで持っていくのですか、社会的には悪いことですから当然重大なる交通違反ですからわかりますけれども、そこのところの基準はどういうガイドラインというか、基準で県としては判断をされるのですかということをお尋ねしたいのですよ。

◎内田(隆)委員長
 基準があるのかないかも含めてどうぞ。

●伊澤総務部長
 交通事故、違反に対する処分の考え方というのは、これは、先ほど申し上げましたが、他の非違行為も含めて基準を定めて、これは職員にも、それから県民にも公開、公表しております。この基準に従って、これを原則としながら具体の案件ごとの事情というのがありますので、その事情をよくしんしゃくして具体的な個々の処分を決めているというのが実情であります。
 飲酒運転についてなぜという話がございましたので、申し上げますが、基本的にいわゆる交通三悪と呼ばれるものの一つであって、中でも飲酒運転というのは、どういう場合であったとしても基本的には故意犯なわけです。過失で起こすということはまずあり得ません。したがって、飲酒運転でも過失性があるものについては減じる場合があるということを処分基準上も定めています。例えば二日酔いの場合ですね、時間的な経過があって、やや深酒が過ぎて翌日も残っていて、その認識がないままに運転するようなケースもまれにあるだろうということで、こういった場合については必ずしも懲戒免職でなくて、1つランクを落とすというようなことも基準に書いておりますけれども、それ以外ですね、いわゆる飲酒後、間もない運転については、これはどういう事情があったとしても基本的には故意犯だということで、故意犯で重大な交通違反をするということを報いているということでございます。

○伊藤委員
 だから飲酒運転は故意なのですよ、全てスピード違反も故意なのですよ。スピードが150キロなどというのは、そんなのはふいに出ていましたということは絶対ないわけだ、100キロ以上は故意で飛ばしているわけだから、それで事故を起こしたときも懲戒免職ですかと。100キロを超して100キロ以上のスピードで事故をするのは結構多いですよ、それもそうなのですかと。交通三悪の一つなのですよ。だからそこの違いは違いとして、県としては、同じ故意犯でもどういう認識、判断で差をつけられているのですかということを確認させてくださいということです。

●伊澤総務部長
 いわゆるスピード違反で、例えば100キロ超とかいう案件が仮にあった場合、基準上は、いわゆる著しいスピード違反、たしか50キロ以上の超過だと思いますが、その場合には、量定として懲戒免職もあり得るということにしていますが、先ほど言ったとおり、事故、違反にはさまざまな形態があって、一律に決めれない部分があるということで、飲酒運転以外のものについては基本的には一定の幅を持たせていると。例えば免職と停職が選べるとかということにしています。ただ、飲酒運転については、基本原則、懲戒免職ということにしています。これは非常に危険性が高いという、それも、もちろんスピード違反も危険性が高いわけですけれども、最も危険性が高い悪質な運転行為だということで、これは厳罰に処するという方針を内外に明らかにして、その抑止を図っているということであります。

○伊藤委員
 もう1点だけちょっとお尋ねしますが、結論のところには、これは「本件懲戒免職処分が適法か違法かは、訴訟において判断されるべき問題である」という文言があえて書いてありますけれども、この理由についての説明をお願いします。

●齋藤人事企画課給与室長
 済みません、もう一度、どちらのことでございましょうか。

○伊藤委員
 6ページの結論のところ。普通は以上のとおり裁決するで終わるでしょうけれども、改めて「なお、本件懲戒免職処分が適法か違法かは、訴訟において判断されるべき問題である」、私からすると、こういう裁定を下しながらすごい弱々しい1行がついているなと思っておりますけれども。

●齋藤人事企画課給与室長
 これは、懲戒免職処分のほうはもう既に訴訟に入ってございますので、そちらのほうの判断を仰ぐという趣旨でございます。

○伊藤委員
 では、もし懲戒免職処分が訴訟において違法だということになれば、これも全てひっくり返るわけ、このいわゆる県の判断した今のものが、このたびの一件が全てひっくり返るのですかということをお尋ねしたいのですけれども。

●齋藤人事企画課給与室長
 今は懲戒免職処分が適法に行われているという前提でこういう判断をしておりますので、そういった前提が変わってまいりますと、今ここでこうだというふうに断定的に申し上げることはできないのですけれども、大きく前提が変わってくることになるだろうというふうに考えます。

○伊藤委員
 そうすると、我々としても、要するに今訴訟されている判断をある程度見なければ、今の県の、いわゆる今日提案されたものがいいですねということが議会としても判断がしづらいという状況になるのではないかなと思うのですけれども、どうでしょうか。

●齋藤人事企画課給与室長
 懲戒免職処分につきましては、先ほど申しましたですけれども、人事委員会で先に審査請求を棄却しておりますので、それを踏まえて今回の退職手当不支給処分の適法性、妥当性を判断するものと考えております。

○木村委員
 やはり飲酒運転はいけないと思います。先ほど部長が御説明になったとおりのことだと思うので、特に範とならなければいけない方がこれをやるというのは、例えば組織全体がそれを容認するような形になるので、いけないと思います。
 それはそれとして、今、伊藤委員がおっしゃったように、私も、実はこれから例えば申し立てがあるのですか、要するに裁判でまだこれから係争するのですねということをちょっと確認したかったのですね。もしそういうような案件であれば、やはり今の話の経緯のように、ここで議論をしてもその根本がやはりひっくり返る可能性もあったりするので、今この段階でこの部分に関してこうではないですかという何か方向を示すのはちょっと厳しいような気が私はしますね。

◎内田(隆)委員長
 よろしいですか。諮問があった日から20日以内に返さないといけないという決まりがあるのですよね。説明をお願いします。

●齋藤人事企画課給与室長
 大変失礼しました。そこの点の説明をちょっと欠いておりましたので、補足して説明をさせていただきますですけれども、審査請求を受けまして、それに対して裁決をする際には、こうした諮問という手続が必要になるのですが、この諮問を議会にいたしますと、議会は諮問から20日以内に意見を返すことになってございます。失礼しました。資料の1ページ目の下のほうに参照条文を書いてございますので、そちらをごらんいただければというふうに思います。

◎内田(隆)委員長
 ちょっと待ってください。これはありますか。(発言する者あり)
 暫時休憩します。

午後4時03分 休憩
午後4時05分 再開

◎内田(隆)委員長
 再開いたします。
 今、手元にお配りした表のとおり、本日議会に諮問がありました。諮問があった日から20日以内に議会の意見を返さないといけないということでして、今日の意見聴取に至っておりますので、御理解ください。
 委員会を続行いたします。

○稲田委員
 今、伊藤委員が話されたことに関連して、実態的な話ではなくて、このいわゆる判決書のこれの形式の問題をここで話してもしようがないけれども、形式上の問題があるわけですよ。それはどこかというと、先ほど伊藤委員がちょっとそのヒントを言ったのだけれども、結論の部分、これは蛇足なのだよね、この判決書きからすると蛇足です。これは判決書きも同じなのだけれども、主文があって理由があるわけでしょ。ずっと理由が書いてあって、多少この内容もダブっている部分があるのだけれども、その理由の中の当庁の判断のところで、また結論としてこんなようなことが書かれているわけですよ。「なお」という、ここはもう完璧に蛇足なのだよね。だからこれは本当は、でもこれで裁決をしたわけだから、もうこれを訂正することはできないけれども、本当は蛇足であるということを私は改めてここで言っておきたいのですね。

◎内田(隆)委員長
 それは意見の表示でいいですか。

○稲田委員
 意見の表示です。でないと、この文章を読むとやはり混乱を招くのだよ。多分伊藤委員も私と同じ意識を持ってここの一文を読まれたと思うけれども、いわゆる「本件懲戒免職処分が適法か違法かは、訴訟において判断されるべき問題である」なんて、こんなことを書くべき問題ではないのですよ。でもあるからしようがないけれども、これでもって判断をしなければならないけれども、そのことを言っておきたい。ちょっと判決書きの形式的な面で余計なものが書かれているということだけは一言言っておきたいと思います。

○濵辺委員
 ちょっと確認させていただきたいのですけれども、結局、自分の記憶の中では、飲酒運転で要は懲戒免職された方というのは県庁の職員の方で何人かおられると思うのですよね。それで退職金を要はこのようにもう出さないというようなことというのは過去にあったのですか。聞いたことがないのですけれども、こういうなぜこの方が、飲酒運転はだめなのはもう絶対だめなのですけれども、ほかの事例と今回の事案、ちょっと物損みたいなことがあるみたいなのですけれども、ここまで要はされる要因というのはどういうことなのか、ちょっと前の事例と比較して教えてもらいたいのです。

●齋藤人事企画課給与室長
 懲戒免職処分を受けますと、原則として退職手当は不支給の取り扱いになるというふうになっておりまして、これは退職手当条例が全部または一部を支給しないことができるというふうにありますけれども、それを丸々裁量というわけにはいきませんので、基準を設けてございます。その基準の中に、今申しましたような懲戒免職処分の場合には原則として全部不支給とすると。例外として、情状酌量の余地がある場合であるとか、そういうふうなときには一部不支給とする場合も想定はされておりますけれども、過去にはそういう事例はございません。

●伊澤総務部長
 私のほうからお答えします。
 濵辺委員の御質問は、過去の飲酒運転の懲戒免職事案でいわゆる退職手当の支給をこのケースのようにしなかったという例があるかという御質問でありましたので、それはあります。というか、基本的に退職手当を払ったというのは逆にありません。全て退職手当は不支給になっております。今、担当が御説明いたしましたが、懲戒免職については、以前は懲戒免職になると自動的に条例の規定をもって退職手当は不支給と、こういう条例の規定になっておりました。したがって、別の処分を待つまでもなく、懲戒免職という処分をもって自動的に退職手当は支払われないという条例規定になっておりましたが、これは国家公務員の制度改正がありまして、退職処分、懲戒免職処分の透明化を図るという観点から、あえて退職手当についても別の処分として不支給処分を行うような制度改正が行われた。これが平成20年にそういった改正が国家公務員について行われました。それに倣って鳥取県についても、公務員制度全体については基本的な制度の枠組みは国家公務員に準じるという基本的な考え方をとっておりますので、それに準じて条例改正をお願いして、それ以降については、懲戒免職にしたものでも自動的に退職手当を不支給ということではなくて、別の処分として不支給処分にするということにしておりますが、もともとそういう経過があるものですから、条例の運用通知で原則は不支給ですよということを定めております、改正の運用通知ですね。ということでありますので、それ以降についても、大変申しわけないことですけれども、懲戒免職処分をした飲酒運転事案がありますけれども、全て不支給にしているということであります。

○稲田委員
 一番最初の話をもう一回やります。それは2点あって、1点は、要するに、いわゆるこの審査請求人ですね、この人は飲酒運転をして不起訴になったのに、自分がやっている行為がいわゆる非違行為に当たっていると、だから自分は不起訴なのだから非違行為ではないという心が1点あるわけですよ。だから不服で物を言っているわけですね。
 もう1点が、今度は退職手当のほうは、退職手当のこれは解釈で、だから条文を読んでもらったのだけれども、その解釈の軸足が、このいわゆる審査請求人は、賃金の後払いや退職後の生活保障だと、こう言っているわけです。だからそれについては安易にこれに制限を加えるということは、いわゆる基本的な人権に反するのではないかというのが多分彼の腹にある趣旨だと思うのですね。ところが、いわゆるこの処分庁のほうは、退職手当は勤続に対する報償であると。それが主眼であって、でもその解釈の中に賃金の後払い及び退職後の生活の保障ということもあるのですよという、そういう解釈で、そこのところに少しニュアンスの処分庁と審査請求人との間でずれがあるわけですよ。だからそこのところを、我々はこの2点を判断したらいいと思う。

○伊藤委員
 1点だけ、不起訴処分になったということは、事故は事故扱いだろうけれども、この人は飲酒運転としての交通処分は受けていないわけだ。

●齋藤人事企画課給与室長
 そうです。飲酒運転としての処分は受けておられません。

○伊藤委員
 飲酒運転としての行政処分は受けていないというわけだ、要するに物損事故だけは現実あったわけだから、だから物損事故扱いで警察は処分されて、本人は飲酒運転という行政処分は受けていないということなのだ。(「違うでしょ」と呼ぶ者あり)

●齋藤人事企画課給与室長
 ごめんなさい、違っていて……

○伊藤委員
 はっきりしてよ。

●齋藤人事企画課給与室長
 失礼しました。

◎内田(隆)委員長
 訂正をした上で発言をしてください。訂正を求めた上で。

●齋藤人事企画課給与室長
 済みません。訂正を。

○稲田委員
 飲酒運転の行政処分はあるのだよ。

●齋藤人事企画課給与室長
 行政処分がなかったかというふうなことで、ちょっとなかったように申しましたけれども、訂正でございまして、行政処分はあったというふうに伺っております。

○福浜委員
 免許取り消しになったのでしたっけ。

●齋藤人事企画課給与室長
 具体なものはちょっと……

○福浜委員
 要するにそういうことなのですね。

●齋藤人事企画課給与室長
 はい。

◎内田(隆)委員長
 多分はっきりしておいたほうがいいと思います。具体的に何日免停になったのか。(「それと済みません、ちょっと確認しておきたい」と呼ぶ者あり)1個1個行きます。

●齋藤人事企画課給与室長
 ちょっと今、お答え申し上げられなかった分を、また後ほど確認をして報告をさせていただこうと思います。

○福浜委員
 本当に大事な問題なので、ちょっと自分の中でも納得して右か左か言わないと判断がつかないところがあるので。
 前に、多分稲田委員もこれは御指摘されたことだと思います。正確な事実の把握や評価ができる事情聴取をしなかったというのが過去にも取り上げられたことがあったと思うのですけれども、もう一回ここを細かい情報がここに載っているので改めてちょっと確認させていただきたいのですが、裁量権の逸脱、濫用の有無の(2)の下の左側の項目で「次のような具体的事情を考慮して処分を軽減し、一部不支給が適当」という審査請求人の主張の部分で、丸の1、2、3はどうもなあという感じがするのですが、4つ目がちょっと「緊急手術が必要であるにもかかわらず近くにある自宅に帰り、娘に知らせようとしたこと」というのがちょっとどういう意味かわからないので教えていただきたいのが1点と、「事故を通報しないで事故車両を放置して帰宅し、自宅で飲酒して飲酒運転の隠蔽を図り、極めて悪質」ということも、ちょっとこれそれぞれ、これは例えば審査請求人は右に書いてある処分庁の主張のことは認めているのか認めていないのかも含めてなのですが、このあたりどこまでそれぞれが認め合っているのかというところも含めてなのですけれども、教えていただけますか。

●齋藤人事企画課給与室長
 1点目、「緊急手術が必要であるにもかかわらず近くにある自宅に帰り」というところの趣旨が明確でないというふうなお話でございましたですけれども、この事故を起こしたときに御本人さんはけがをしておられまして、ただ、事故を起こした現場が自宅近くでございましたので、通報をしないで自宅まで帰って、審査請求人の主張によりますと、そこには娘さんがいるはずであるから、事後処理をその娘さんに託そうと思って帰ったのだというふうなことをおっしゃっているわけなのです。
 処分庁は、これは書いてのとおりでございますですけれども、そのことを事故を通報しないで、しかも事故車両をそのまま放置して帰宅して、それから自宅に帰った後、審査請求人は、これは痛みを和らげるためというふうに申しておりますけれども、自宅で飲酒して、処分庁は、これは飲酒運転の隠蔽と見ることができるというふうにして考えているところでございます。

○福浜委員
 ただ、先ほどに返りますけれども、結局、酒を飲んで車を運転したということに関しては、この審査請求人は認めていらっしゃるのですか。

●齋藤人事企画課給与室長
 正確に申しますと、審査請求人は直接は認めておられません。

○福浜委員
 今のところ。

●齋藤人事企画課給与室長
 はい。どういったことかと申しますと、ちょっとここは説明を申しますと、審査請求人は、飲酒をしたときから事故を起こすまでの間の記憶がないというふうにおっしゃっておられます。

○福浜委員
 では、ちょっとお聞きしますけれども、これは個人的な飲み会だったのか、あるいは誰かと御一緒していて、その飲酒事実を確認した人、第三者がいらっしゃったのかどうなのか、そこをちょっと教えてください。済みません、委員長を無視して述べて。

●齋藤人事企画課給与室長
 これは元同僚との私的な飲み会であったというふうに伺っております。

○福浜委員
 その元同僚は、審査請求人が酒を飲んでいたという事実についてはどういうふうにおっしゃっているのでしょうか。

●齋藤人事企画課給与室長
 これは処分庁も聞き取りを行っておりまして、陳述書というふうなものもとっているわけなのですけれども、同席した者から審査請求人が飲酒をしていたということが確認されています。

◎内田(隆)委員長
 よろしいですか。それは2者以上ですか。

●齋藤人事企画課給与室長
 5名からこれは聞いております。

○木村委員
 結局は、これは、正確な資料は後でと先ほどちょっとおっしゃったけれども、警察は飲酒運転として立件がちゃんとできている、いない、どっちですか。

●齋藤人事企画課給与室長
 不起訴処分というふうなことになっていまして、立件までは……。

○木村委員
 できていない。

●齋藤人事企画課給与室長
 はい。

●伊澤総務部長
 警察は、立件してという形で飲酒運転として事件送致を検察庁にしたわけですけれども、検察庁が、先ほど言ったように、本人の主張が、事後飲酒しているという主張もあって、相当時間が経過してから採血等で検査していますので、その事後飲酒の有無も含めて確認できないということで、立件を見送られたものではないかなと思います。なぜ立件を見送ったかという正確なことは我々に知らされませんのでわかりませんが、不起訴処分の背景にはそういうものがあるのではないかなと。ただ、警察は立件して事件送致しておられます。

◎内田(隆)委員長
 確認ですよ。では、行政罰上の飲酒運転の処分は受けていないということですね。

●伊澤総務部長
 受けているでしょ。

◎内田(隆)委員長
 受けていないでしょ、だって不起訴になっているでしょ。

●齋藤人事企画課給与室長
 そこは、済みません、また確認をさせていただけませんでしょうか。

◎内田(隆)委員長
 これもう一回しないといけないでしょ。(発言する者あり)
 済みません、委員の皆様、そういう意味で決算審査がありますけれども、どうしましょうか。
 ちょっと暫時休憩します。

午後4時23分 休憩
(教育委員会入室)
午後4時29分 再開

◎内田(隆)委員長
 再開いたします。
 意見も尽きたようですが、改めて、6日、当委員会の県内視察終了後に再度意見を述べる機会を設けたいと思いますので、委員の皆様、執行部の皆様、御理解の上、御出席をお願いいたします。(「はい」と呼ぶ者あり)
 次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。

○西川副委員長
 ちょっとお聞きしたいのは、青谷中学校で大変残念なことが……(「気高」と呼ぶ者あり)気高中学校で残念なことが起こりまして、県がどのぐらい把握しているかというのがよくわからないのですけれども、市の教育委員会が対応されているというのは新聞、テレビ報道でお聞きしました。県は今どのような状態かというのを説明できる範囲内でよろしいので、お願いしたいと思います。

●山本教育長
 今、気高中学校での死亡事故についての御質問がございました。県も鳥取市からの情報を入れつつ対応を考えているところでございますが、今、実際には、新聞報道以上の情報というのが正確な情報がないものですから、新聞報道等のもととなっている市の発表等から申し上げますと、当該生徒は鳥取市立気高中学校の男子生徒でございまして、9月24日の18時50分ごろ、校舎内で意識不明の状態で倒れているのを教員が発見をしたと。すぐに救急車を要請するとともに、教職員が心肺蘇生に当たったと。同19時に警察にも通報を行い、19時23分、救急車が到着して県立中央病院に搬送されましたが、20時ごろ亡くなったことを確認されたということでございます。
 原因等については、結論的には不明ということでございますが、警察が現在もなお捜査中ということでございます。鳥取市の対応としては、当該校の生徒の心のケアを最優先に考えて対応していくということと、生徒が学校内で亡くなったということでございますので、調査委員会をきちんと設置して、背景、原因等を調べていくということを表明をされておられます。県は、そうした市の対応を踏まえつつ、心のケアの部分で、スクールカウンセラーでありますとか教育局に相談員という、これは心理士の資格を持っている職員がおりますので、その職員を派遣するというようなことで支援をさせていただいておりますが、事実関係については、この調査委員会が設置されてそこで調査されるということですので、そこでの調査結果を待って必要な対応をしていきたいというふうに考えておるところでございます。

○西川副委員長
 ありがとうございます。まだ途中なので全てがわからない状況ですけれども、やはりあってはならないことだと思いますし、今後なくするためにも、その原因究明、それから対応を県の教育委員会のほうから市町村のほうにも、また連絡等をして万全を期していただくように私のほうからお願いしたいと思います。

●山本教育長
 市の教育長さんも、こういう命を失うことがあってはならないということで、昨日校長会を開催をされてそうしたことを言っておられます。子どもを預かる身として、遺族に申しわけなく思うと、市民にも心配をかけていると、悔やんでも悔やみ切れない痛恨のきわみであるということでございまして、私も同じ気持ちでございますので、この市の原因究明を待って、しっかりとした対応をとってまいりたいというふうに考えております。

◎内田(隆)委員長
 よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 先ほど6日と委員会の日を設定させていただきましたが、5日に各会派の総会があり、意見の取りまとめをしなければいけないという日程があるそうです。したがいまして、5日までに開会することになるのですが、今、伊藤委員より2日の本会議終了後がいいという話があったのですけれども、ほかの皆様はどうですか。(発言する者あり)
 1日はどんな予定があるか、ざっくばらんに。
 暫時休憩します。

午後4時32分 休憩
午後4時34分 再開

◎内田(隆)委員長
 再開いたします。
 それでは、改めまして、10月2日の本会議終了後、再度委員会を開きますので、皆様、御承知の上、御参加ください。
 それでは、意見も尽きたようです。
 以上をもちまして総務教育常任委員会を閉会いたします。お疲れさまでした。

午後4時35分 閉会

 

 

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