平成25年度議事録

平成25年12月16日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者
(28名)
委員長
副委員長
委員
福間 裕隆
国岡 智志
坂野 経三郎 森 雅幹
砂場 隆浩  市谷 知子
錦織 陽子  内田 隆嗣
福田 俊史  浜崎 晋一
広谷 直樹  長谷川 稔
谷村 悠介  濵辺 義孝
澤 紀男   興治 英夫
伊藤 保   森岡 俊夫
横山 隆義  伊藤  美都夫
小谷 茂   山口 享
藤井 省三  稲田  寿久
藤縄 喜和  上村 忠史
斉木 正一  銀杏 泰利
欠席者
(1名)

内田 博長
 

説明のため出席した者

 なし
職務のため出席した事務局職員
  尾坂事務局長外関係職員

1 開会 午前10時02分

2 休憩 午前10時43分

3 再開 午前10時45分

4 閉会 午前10時51分

5 司会 福間委員長   

6 会議録署名委員 内田隆委員 坂野委員

7 協議事項
      別紙協議事項記載のとおり

 

会議の概要

                                午前10時02分 開会

◎福間委員長
 皆さん、おはようございます。
 ただいまから決算審査特別委員会を開会いたします。
 本日の日程はお手元の日程表のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 最初に、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、内田隆嗣委員と坂野委員にお願いいたします。
 それでは、議題に入ります。
 議題1、平成24年度決算の認定の可否について、県営企業、病院事業、一般会計等の3つの決算に関する議案が当委員会に付託されています。議案ごとに御意見を伺い、採決したいと思います。
 まず、9月定例会から継続審査となっております議案第24号「平成24年度鳥取県営電気事業会計及び鳥取県営埋立事業会計未処分利益剰余金の処分並びに平成24年度鳥取県営企業決算の認定について」ですが、意見はございませんか。

○市谷委員
 ほかの事業の認定とも関係するのですけれども、今ありました24年度の企業会計等については人件費の削減等が行われております。今本当にこれだけ経済状況が厳しい中で、給与カットということは本来あってはならないし、むしろ上げるべきだという立場に私たちは立っておりますので、この企業会計の決算認定は認められないということを主張させていただきます。

◎福間委員長
 ほかにございませんか。(なし)
 御意見が尽きたようですので、採決いたします。
 議案第24号「平成24年度鳥取県営電気事業会計及び鳥取県営埋立事業会計未処分利益剰余金の処分並びに平成24年度鳥取県営企業決算の認定について」を、原案のとおり剰余金の処分については可決し、決算については認定することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数でありますので、原案のとおり可決し、認定すべきと決定をいたしました。
 次に、同じく継続審査となっております議案第25号「平成24年度鳥取県営病院事業決算の認定について」、御意見はございませんか。

○市谷委員
 この決算についてなのですけれども、病院会計の中でセカンドオピニオン外来相談料が無料であったものが有料となっており、住民負担がふえる結果となりました。また、まだ実施されず、与党内でも軽減税率などでもめている消費税増税分を委託費に盛り込んだことは認められないというふうに思います。日本共産党県議団は、この病院事業会計の決算は認定できないということを主張しておきたいと思います。

◎福間委員長
 ほかに御意見ございますか。(なし)
 それでは、御意見が尽きたようでありますので、採決いたします。
 議案第25号「平成24年度鳥取県営病院事業決算の認定について」を原案のとおり認定することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数でありますので、原案のとおり認定すべきと決定をいたしました。
 次に、一般会計並びに企業会計を除く特別会計に係る議案第35号「平成24年度決算の認定について」、御意見はございませんか。

○市谷委員
 この議案第35号の決算認定に反対する討論を行いたいと思います。
 今の厳しい雇用や財政状況の中で、無駄のない効果的な予算執行が求められたと思いますけれども、次の点で問題があったというふうに認識しております。
 1つは、最大予算約10億円を投入したまんが王国建国記念事業の国際まんが博覧会は、経済波及効果は目標の542億円に対し163億円と3割の結果で、はっきり言って失敗です。
 2つ目に、北東アジアゲートウェイセカンドステージです。DBSクルーズ定期貨客船は就航支援費を1年間延長いたしましたけれども、旅客数は目標を超えるも24年度以降は1割減、貨物は境港~東海間は目標の4割から5割しかありません。経済波及効果も目標の6割から7割しかなく、3年目の黒字化どころか、4年目の24年度は1.8億円の赤字となっています。ニーズのない定期貨客船への支援は中止をすべきです。また、ソウル便ですけれども、決算審査の指摘にもありますように、補助金約7,200万円、利用促進費970万円の支出は県の早期自立という方針ともかけ離れ、搭乗率も55%と下降傾向です。これもニーズがなく、支援を中止すべきです。
 3つ目に、産廃処分場建設を進める環境管理事業センターに、県は24年度までの10年間で人件費など2億2,100万円を投入し、さらに環境管理事業センターへの県の貸付金2億5,800万円のうち1億2,000万円を債権放棄し、さらに環境管理事業センターからの返還金1億3,800万円は産廃処分場の周辺整備に使う基金に積み立てるなど、ここまでして処分場建設に邁進する県の姿勢は異常だというふうに思いますし、1万人を超える反対署名を提出した地域住民の気持ちを踏みにじるもので、容認できません。
 4つ目に、教育では、エキスパート教員を66人配置し、互いにパートナーであり多様性があるべき教職員にエキスパートと優劣をつけ分断をしていること、競争主義排除のために抽出調査となった全国学力テストに、わざわざ抽出校以外の学校の利用促進事業をつくり、競争を助長していることは、認められません。
 5つ目に、パートナー県政だと県民や民間、市町村との連携、協働が重視されましたが、消費生活相談事業は県の相談員をなくし、民間NPO法人に委託して市町村との連携事業になりましたが、希望しても市町村担当者が同席できない事態も生まれています。また、こうした市町村への権限移譲、分権改革といっても、市町村の人員削減で新たな事務移譲が実際には難しくなっています。これら二重行政解消を名目に進めてきた施策を見直し、広域自治体である県の役割を発揮させることが必要です。そのためにも県職員削減計画、全国最低水準となった県職員給与の見直しが必要です。
 最後に、議員の海外視察です。23年度472万円が24年度は959万円と倍増し、この中にはキャンセル料16万円も含まれています。しかし、こうした多額の税金を使った海外視察での指摘事項はたなざらしのままで、事業反映までは確認をされていないということです。これは非常に無駄遣いだというふうに思います。
 以上の理由から、この平成24年度の決算認定には反対をいたします。

○長谷川委員
 認定を認めるという立場から賛成討論したいと思います。
 まず、今市谷委員のおっしゃいましたパートナー行政の捉え方でありますが、私は、このパートナー行政というのは住民参画を促して、県民が主人公、そしてあわせて当事者意識をそれぞれの団体が、双方が持つということを目指しているものだと受けとめております。何点か上げられました中で、産業廃棄物処分場、環境管理事業センターへの出資金に伴っての意見開陳がありましたが、私はここにこそ県の積極的な、公共的な役割を果たそうとする意図が政策として、予算として支出されていると思います。全国に先駆けて苦情処理の受け皿などもつくって、住民合意のもとで実情に合った解決をしていこうと、これは本当に進んだ取り組みであります。これらを含めました24年度の予算執行を私は了として認定したいと考えております。

◎福間委員長
 ほかにございますか。(なし)
 御意見が尽きたようですので、採決いたします。
 議案第35号「平成24年度決算の認定について」を原案のとおり認定することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数でありますので、原案のとおり認定すべきと決定いたしました。
 次に、議題2、決算審査特別委員会委員長報告及び口頭指摘事項についてであります。
 あらかじめ委員の皆様に意見照会をさせていただき、出された意見について正副委員長・主査会を開催し、検討、討議したものを委員長報告(案)及び口頭指摘事項(案)としてお手元に配付させていただいております。
 なお、皆様に意見照会させていただいた指摘案につきまして、内容を明確化し、より理解されやすいよう、趣旨が変わらない範囲内で表題及び文章を委員長で一部修正しておりますので、御承知おき願いたいと思います。
 なお、昨年と同様に、分科会や主査会での議論を含め、指摘の趣旨等を執行部によく伝えることとしたいと思います。
 以上、説明は終わりましたが、ほかに御意見はございませんでしょうか。

○市谷委員
 私たち共産党県議団も幾つか意見を出しているのですけれども、どういうふうに反映されたのかを説明していただきたいというふうに思います。

○砂場委員
 指摘事項として意見を出させていただいたのですけれども、全く反映されていないのですけれども、どういう検討をされたかをお聞かせください。

◎福間委員長
 それでは、今、指摘事項について御発言がございましたので、それぞれの御意見について、担当の主査から回答をお願い申し上げたいと思います。

○藤縄委員
 まず初めに、市谷委員からの質問ですけれども、市谷委員の指摘の案の中には、事業を総括し、廃止も含めてということが文言で入っておりました。分科会の主要施策による調査、集中審査等、委員の多くは漫画を県の財産として捉えておられまして、廃止という文言は、意見は全くありませんでしたので、そのようにさせていただきました。
 もう1点、砂場委員からの御意見ですけれども、御意見の中に鳥取県側の理由で打ち切るなどというような表現があって、打ち切ることはよくないというようなことがありました。これも最後に我々の分科会での意見に出しておりますけれども、鳥取県側の理由で打ち切るなどということは意見がありませんでした。さまざまな事業と同様に集中審議もさせていただきましたけれども、継続を検討するという表現になっておりますので、そのあたりが根本的に違っているという判断でこういった結果になりました。

○興治委員
 文書指摘の9点目にあります療養環境等の改善について御意見を頂戴いたしました。
 御意見をいただいたのは大体2点ないし3点でありまして、1点目は、5ページの一番下に書いてあります「1人当たりの病床面積は現在の国が定める基準を下回っており」ということは事実かということでございまして、現在国の定めている基準は、医療法施行規則によりまして6.4平米以上ということになっておりますが、厚生病院の現状が6.2平米ということで、その基準を下回っております。ただし、平成13年以前に許可を受けている病院については従前の基準でよいということになっておりまして、4.3平米以上というのが従前の基準でありまして、法令違反には当たっておりません。今のが1点目ないし2点目です。
 次が、下から5行目のあたりに「以上のことから、施設全体が狭隘な厚生病院が抱える」というのがありまして、この施設全体が狭隘だということについての事実関係が書いてないという指摘であります。これについては、今申し上げましたように6人部屋の面積が現在の基準を下回っているということで、この6人部屋をできれば5人部屋ないし4人部屋にしていきたいという考え方を病院側は持っております。といいますのも、この6人部屋はベッドの間のすき間が狭くて、医療機材を必要とするような処置を行う場合、スタッフが動けるスペースが非常に狭くなっておりまして、ベッドの移動とか、そういうことが必要で操作性が非常に低くなっているということがあります。
 それと、6人部屋であるにもかかわらず、医療ガスアウトレットといいまして酸素と吸引の器具があるわけですけれども、これが6人部屋に2つしかないということで、使用が多い場合には病室を移しかえるというようなことをして確保しているという現状がありました。
 さらに、厨房については、この厨房も非常に狭いわけです。非常に狭い中で大型機材が入っておりまして、配膳作業などで、その機材を移動させて配膳をしていかないといけない、あるいはスタッフの動線上に配膳台車を並べるのが適切なのですけれども、そういったスペースもないというような現状がありまして、非常に操作性が悪いという事情があります。
 それで、これを仮に厨房を拡張し、あるいは部屋のあり方を変えていくということを考えた場合に、現状の全体の施設では非常に狭隘で対応がしにくいと、しかねるということがありまして、より適切な環境を整備するとすれば、別に厨房棟のようなものを設けて、そこに病室も配置をするというようなことも検討しなければならないというお話もありまして、そういうことも含めて、中・長期的な施設整備に向けた検討を行う必要があるというふうに記載しているところです。

○上村委員
 共産党県議団のほうから意見をいただきました。平成11年に計画が凍結されたということであるので、ゼロベースから検討、議論を早急に方向性を出すということはあり得ないという御意見でございました。
 ただ、現在の博物館は築後40年たっておりまして、書いておりますように施設の老朽化、雨漏りもしておりますし、一番問題なのは、40年前は4万4,000点の資料数が現在は25万点ありまして、実際に整理できているのは15万点だけで、あと10万点は未整理というような状況であります。博物館の機能が十分に果たせていないというのは周知のとおりでございます。このようなことで、現状を踏まえ、まずは今後の博物館のあり方の検討、議論をゼロベースからスタートさせるということが重要であります。なお、ゼロベースとは、以前の博物館計画をベースとせずに、まさにこれから検討、議論をするという意味でございますので、このとおりにお願いしたいと思います。

○稲田委員
 共産党さんのほうから、地震の応急危険度の判定士について、格付等で今これを応募しておるわけですけれども、それだけではなくて、格付で応募できない小さな建築会社等の入札の参加の機会を、もし格付にするとそれを奪うのではないかというような御指摘がありました。また、加点というものをどの程度考えておるのかという御指摘があったわけですけれども、いずれも、この応急危険度判定士につきましては、現在のところ1級、2級、あるいは木造建築士等、専門の講習会を開いておるわけですが、応募者が非常に少ないということがあるわけですが、しかし、この地震の判定士というのは大変重要な仕事であります。したがいまして、基本的には各建築業者が既に雇用しております一級建築士の有資格者の応急危険判定士の登録を促進するということがまず一点非常に重要であるというように考えておるわけでありまして、それに対するインセンティブを増強していくということが必要ではないかということであります。
 また、その具体的な加点の方法については、執行部にその検討をお願いしたいと現在のところ考えておるということでございます。

◎福間委員長
 以上、それぞれの担当の主査のほうから提起いただいた内容についての考え方を御説明いただきましたが、どうでしょうか。ほかに御意見がありますか。

○砂場委員
 意見に出させていただいたのは、事実認定等が間違っているとか方向性が間違っているという意味ではないのです。指摘したのは河北省の交流なのですけれども、確かにおっしゃっているような理念先行型であるとか、イメージが先行している感は否めないと、そのとおりだと思います。実際に河北省に行きましたし、また、しっかりした目的に応じた国際交流をすべきであるというところまではおっしゃるとおり。問題点についての理解は一緒なのですけれども、国際儀礼上、「交流事業を継続するかどうかを検討」しろという最後の一文については異論があると申し上げているのです。
 国際関係である以上は、国際交流事業を実り多きものにするよう抜本的に見直すとかいうような表現にしたらどうかと。継続をするかしないかを検討しろというのは、国際儀礼上非常に問題があるのではないかと思うのです。
 その理由は、一つは中国の特殊性にあるのです。中国外交部がつくるマンスリーレポートというのは、微に入り細に入り、地方の動きから週刊誌などまできれいに書いていきますから、こういうものは必ず書かれます。そして、中国というのは、河北省の話だと思って、山東省としっかりつき合いたいよと言ったって、ここの官僚は全部中央の共産党が指名してきて、その地域の人がなるというわけではないのです。だから、ここの地域とつき合いたいからここはだめだよみたいな表現をすることは、中国全体に対する批判になりかねないということを御理解いただければ、こういう表現が的確ではないというふうに思います。
 それともう一つは、今の中国河北省の省長ですけれども、張慶偉氏というのは非常にユニークな人物で、テクノクラートなのです。直前は国防科学技術工業委員会の主任で非常に異色。飛行機と宇宙開発ばかりをやっていて、今後中央政府でも大きく伸びていこうという人物なのですが、彼がおもしろいのは、いまだに中国商用飛行機協会の会長を兼ねていて、中国の航空機の業界に物すごく大きな力を持っているのです。春秋航空についても、LCCを鳥取に飛ばしましょうみたいなことも言ってくれているのに、そういう省長を怒らせる必要もないと思いますし、それからもう一つ言えることは、そういうLCCというか、鳥取としてこれから中国とLCCを引っ張ってこようとするときには、非常に手を握っていい人物だということがあるということです。
 そして、経済対象としても、河北省のGDPは23兆6,000億円あって山東省の3倍近い。人口も7,185万人と、こんなに大きな省と鳥取県が交流関係を新たに結ぶというのはなかなか難しい。どうしてできたかというと、古井喜實さんが日中国交正常化に尽力されたことからこの国交が始まっているわけですから、こんなに大切な将来性のある国交についてはもっともっと慎重にやるべきなので、言われていることはよくわかるのですけれども、継続すべきかどうかというような問題的な表現をあえて使う必要はないと。ですから、実り多い交流になるように抜本的に見直すというふうな配慮を少ししていただきたいとお願いしているわけですので、御理解いただきたいと思います。

○藤縄委員
 砂場委員の御意見を伺いました。
 基本的に、前段については58万人の鳥取県が担う事情ではないというふうに認識をいたしておりまして、まさに国レベルの交流ではなかろうかというふうに思っております。
 個人的なお名前も出ましたけれども、理由の中にもそのように書いておられました。これにおきましても、個人的なレベルでの経費をつぎ込んでの交流というのはいかがかなという思いもいたしておるところです。
 抜本的な見直しの中で、このスタートは昭和61年だったと思いますけれども、お互いが梨の生産が国で一番だったということから交流が始まったと伺っておりまして、基本的には農業交流であったと認識いたしております。農業研修生の受け入れ、あるいは緑化研修生の受け入れ等もありましたけれども、平成15年で全てストップしておりまして、この10年間はそういった交流も全くありません。加えて、協定に基づく覚書も5年ごとにしておりましたけれども、これは10周年で覚書も終わっておりまして、それ以後は5年ごとの覚書の改定も行っていません。 もう1点、農業関係について執行部に確認させていただきました。河北省から研修生を受け入れて行った指導等は、既に同じレベルに達しているということで、抜本的なスタートである農業関係の交流はもう必要ないということを確認させていただいております。
 そういった意味からも、交流を継続するかどうか、基本的に検討すべきという判断で出させていただいたところであります。

○藤井委員
 両論聞かせてもらいました。実は初めてこの場で聞いたのですけれども、それぞれ発言の趣旨はあるというふうに聞かせてもらいました。ただ、最終的に「継続するかどうかを検討」するという言葉の中に、主査の言葉の趣旨が廃止のほうに向いているようにも聞こえるので、そうではなくて、やはりこの状態が事実であるということは私もよくわかっていますので、交流事業を継続するかどうかを検討すると文字どおり読めるように解釈していただきたいと私のほうから提案させていただきます。
 問題があるということは認識をした上で、そして両論ともにそれぞれ根拠があると。その中でこの交流事業、まさしくちょっと不つり合いな交流なのですけれども、古井先生が何を求めたかというと、やはり中国の首都を包含している省と交流するということが主目的だったわけです。そこから得られるものの大きさというものを考えられたわけです。
 今は環日本海ということで吉林省のほうに目が向いていますけれども、河北省の重要性というのは、当時と状況は変わっても価値は変わっていない可能性も高いので、とにかく検討するという、全くその文字どおりの意味で解釈をしてもらうようにお願いしたい。

◎福間委員長
 そうすると、結局文章的には、ここに提案してあるように「継続するかどうかを検討すべきであります。」ということでいいでしょうか。

○藤井委員
 やめるという方向ではなくて、その意味を、一方では、より高めて継続するという方向もあるわけだし、一方では、今の状態ではおかしいのではないかという考えもあるわけですから、その両方を包含した上で、このあり方を検討するということにとどめていただきたいと、これが私の意見です。

◎福間委員長
 とりあえず、河北省問題でほかに御意見のある方はありますか。

○藤縄委員
 もう1点。議論があった中で、1点だけつけ加えさせていただきます。
 先ほど藤井委員のほうから吉林省のことも出ましたけれども、このことも意見として出ました。吉林省は北東アジアサミットのしっかりとした位置づけの中であるということもありました。その状況の中で、鳥取県が非常に巨大な河北省、吉林省の2つと交流していくのはどうかなということもありましたので報告させていただきます。

○砂場委員
 先ほど説明いただいたのは、前段の4行については全く認識は一緒なのです。問題が多いということは認識をしているのですけれども、先ほど言われたけれども、中国が地方の問題と国の問題とを分けて考えてくれる国なのかということを一つ考えてほしいと思うのです、この一連の外交問題の中で。
 それと、もう一つ大きいのは、中国との関係を持ったことがあればわかると思うのですけれども、あそこはやはり法治国家というよりも、人と人のつながりが非常に大きな国なものですから、そういう意味で、今こういうトップがいるときには継続は将来に利するものだと、鳥取県の利益になるものだという配慮が必要だと。だからあえて継続するかどうかという文言を入れなくても、河北省との交流事業を抜本的に見直すとか、実り多き交流になるように一から見直すとか、そういう方向性で、少なくとも藤井委員が言われましたように、継続に否定的だというニュアンスを河北省にとられないような表現に直していただけないかと。あえてトラブルを起こさなくても、問題が多いということを指摘すればいいわけですから、何であえて問題が起こるような表現をしなければならないのか。そこのところを、問題が起こる表現を使わなければならない理由を委員長に御説明いただきたいと思っているのです。僕は言っていることが違うと言っているわけではないのです。見直すのには賛成なのだけれども、あえて継続ということで、けんかを売らなくてもいいでしょうと言っているので、そこのところを直すのは問題なのでしょうか。

○稲田委員
 今までの議論をずっと聞いておりまして、外交と国際交流というものは厳然と区別していかなければならないというように思っております。今まで砂場委員がるる述べられたことは、その大半が外交ということに大いにかかわってくる話が数多く出てまいりました。したがって、外交というのは国と国とのおつき合いということでありますが、国際交流というのはまさにこの本文に書いてありますように目的意識をしっかり持った交流ということでありまして、そういう意味においては、外交とこの国際交流というものは大いに違うというように考えておるわけであります。
 これは以前、9年ぐらい前になりますが、常任委員会で、当時藤井副知事が課長だったと思います。そのときに私は国際交流と外交の問題について議論させていただいた経過があるわけですが、このときにも同じようなことを申し上げました。外交と国際交流というのは明確に区別する、外交の上に国際交流が成り立っており、外交が途絶した場合に国際交流だけが成り立っていくということは、およそ今までの国際関係の中で考えられないということであります。したがいまして、国と国との外交関係が健全であれば国際交流というものは成り立っていける。しかし、国際交流はそれぞれの地域性を持っておるわけですから、交流を行うべきか否かということは、その地域がそれぞれの実情に応じて判断をすればいいという意味合いにおいて、この2点目の指摘というのはこれでいいのではないかというふうに私は思います。

○山口委員
 実は、私はこの協定を締結するときに参りました。果たして事業を継続するかどうかということで2回ぐらい行きましたけれども、技術を提供する、施設も助成するという形で試験場もできましたけれども、本当に今はそれが生かされていない。向こうのレベルが高くなったということは十分わかりますけれども、この表現の仕方は、交流事業のあり方についてという形でまとめられたほうがいいのではないかと思います。私も思いはありますけれども、交流事業のあり方についてという表現にされたらいろいろ……。

◎福間委員長
 それでは、この河北省の問題は、ちょっとここで置かせてください。そうはいっても主査会で一応確認をしていますから、主査の皆さんにもう一遍お集まりいただいて、今出された皆さん方の御意見を踏まえて、主査会としての最終結論を出して、再度提案をしたいと……。

○藤井委員
 私は山口発言に賛成です。(「私も山口発言に賛成」と呼ぶ者あり)

○伊藤美委員
 昭和61年からの交流につきまして、私も農林水産部の窓口として平成10年までやらせてもらいました。確かに古井先生の考え方や思想が大きく入っておりまして、子々孫々まで継続しましょうと。そして、当初は農林が前面に出てしまったわけです。これはいろんな分野でやりましょうと。当初はいろんな分野が中国に行きました。そして来てもらいました。しかし、残ったのは農林が残ってしまって、それでずっと農林を中心にやってきました。しかし、見返りでやった燕趙園あたりは農林というわけでもないわけです。ですから、私はこれを考えてみて、先ほどの「継続するかどうかを検討」というのは、もうやめてもいいよというシグナルだろうと思うのですけれども、先ほど山口委員が言っておられました「あり方について」だとか、やはりその辺は中国と交流する場合には妥当な線ではないかと実は思っております。

○山口委員
 あり方についてという表現で決をとってみて、いけなかったら……。 

◎福間委員長
 ただ、ちょっと手続論にこだわるのです。

○山口委員
 手続はいいではないですか。

◎福間委員長
 主査会で一応確認したわけですから、主査でもう一遍相談させてください。そんなに時間をたくさんとりませんので。

○藤井委員
 主査会よりも何よりも、全員がそろっているのですからいいではないですか。

◎福間委員長
 主査の皆さんは、どう思われますか。

○山口委員
 主査は、パーツパーツでやっているものですから。

○藤井委員
 全体会が最優先だ。
◎福間委員長
 主査会で提案したのだから、主査会でもう一遍今の意見を聞いてもらって、どうですかということをすべきではないかと思うのです。(「暫時休憩」と呼ぶ者あり)

○市谷委員
 主査会を開いていただいたほうがいいのではないか。

○藤縄委員
 内容については「あり方」でいいですけれども、その手続については委員長にお任せしたいと思います。

◎福間委員長
 私は主査会を開きたいのです。(発言する者あり)手続論があるのだ。面倒だけれども仕方がない、意見がこれだけ出ているのだから。

○山口委員
 それはわかる。主査会はそれぞれのパーツの責任者だ。そうでしょう。それぞれ付託された場所場所でやっているわけですから。ここは全体会議でしょう。だからやはり全体会議で一致を見る必要があるのですから、だから、主査会を開かれてもいいですけれども、ここで出た意見を尊重してもらって。

◎福間委員長
 ただ、今これだけおられて、今どなたかから提案があった内容に、例えばいいではないかということになれば、それはそれで主査会として改めて再提案させていただくということ、あるいは、その時点でもう一遍皆さんにお諮りするという方式にしてもいいのではないかというぐあいに。……(山口委員「まあやってください」と呼ぶ)
 それでは、済みません。暫時休憩させてください。直ちに主査会をこちらで開催させてください。

                                午前10時43分 休憩
                                午前10時45分 再開

◎福間委員長
 お待たせいたしました。委員会を再開いたします。
 今、主査会を開催いたしまして、主査全体として、山口委員から御提案のありました「中国河北省との交流事業のあり方について検討すべきであります。」という文章にしようということに意思統一いたしましたが、これでいかがでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、この問題については、これで皆さんの御了解、賛同をいただきました。
 前段のほかの主査会のところを。

○市谷委員
 今のは御丁寧に御説明いただきましてありがとうございました。
 厚生病院の関係は、非常に狭いという点については話を聞いて理解いたしました。ただ、外来棟などの新築が終わって、厚生病院の会計もようやく黒字に転化し始めたところであるだとか、財政的に非常に心配な点がございますので、恐らくそういう点も配慮して行われるだろうと思いますし、その点は配慮していただきたいということを指摘しておきたいというふうに思います。
 博物館のあり方についてですけれども、確かに現状、改善が求められる部分があるというのは私も認識しているところですけれども、ただ、今回の表現が「ゼロベースから検討・議論」ということになっておりまして、こうなってきますと新築の話も出てくると。既にそういう話がきょうも新聞紙上をにぎわせておりまして、財政的に見ればゼロベースから検討して新築ということは今あり得ないだろうというふうに思いますので、この「ゼロベースから」という部分についてはこれは納得できないということで、これは意見が違うということを申し上げておきたいと思います。
 まんが王国関係なのですけれども、私もいろいろ決算の資料、事業などを見させてもらいましたが、まんが博覧会だけでなく、いろんな支援事業なども組まれておりますけれども、これは非常に利用が少なく、県民的なニーズは本当に薄いものになっているなということを感じております。ですから、やはり廃止も含めて検討するということを入れるべきではないかというふうに思いますが、ほかの皆さんと意見が合わないということで、私たちは態度が違うということを言わせていただきたいと思います。
 最後に、地震の判定士をふやす件ですけれども、これについては私も必要だと思っておりますし、入札の参加資格で加点をつけてインセンティブを働かせるということもあるというふうに私も思っておりますが、実は建築協会のほうに御意見を聞きましたら、余り大きい加点になってくるとどうかなと。加点の点数が小さければいいではないかという意見も聞きました。それで、その加点というのがどの程度かという話を私はしたわけですけれども、この加点の点数のあり方は、建築協会の御意見を聞いていただくということをぜひ執行部に求めていただきたいというふうに思いますけれども、その辺はいかがでしょうか。加点すること全ては否定しないのですけれども、点数のあり方によっては、協会のほうもなかなか相入れがたいという部分が出てくるかと思われますので、ぜひ協会の意見も聞いていただいて、加点のあり方は検討していただくということについていかがでしょうか。

◎福間委員長
 市谷委員、今のは一応大筋は主査からの回答で、内容的には違う部分はあったとしても、意見として出す部分もあるということで、最後の分だけ、建築協会に関係者の話を聞くということを要望事項として受けとめさせていただいて、採決ということにさせてもらっていいですか。
○市谷委員
 はい、いいです。

◎福間委員長
 それでは、ただいま修正意見が出されましたけれども、先ほどの委員長報告の原案、内容について……。

○山口委員
 これはこれで委員長がまとめられて、委員長が執行部に対して説明されるときに、こういう意見があったと口頭で対応してもらうということにされたらと。

◎福間委員長
 わかりました。
 それでは、委員長報告の原案及び口頭指摘の原案について賛成の皆さんの挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数でありますので、さよう決定をいたします。
 次に、議題3、指摘の方法についてであります。
 文書指摘については、12月17日の本会議で委員長報告を行い、議決の後、知事に文書で通知すること。本会議での委員長報告は指摘事項の全文を配付し、概要を朗読すること。
 口頭指摘については、本委員会終了後、委員長が各分科会主査の立ち会いの上、関係部局長に申し渡しをすること。
 以上の方法により指摘を行うということでよろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 それでは、そのようにさせていただきます。
 なお、指摘事項に対する対応状況並びに来年度予算への反映状況について、今後も引き続き調査をすることとしておりますので、よろしくお願いいたします。
 最後に、その他の事項で皆さんから何かございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ほかにないようですので、決算審査特別委員会はこれをもって閉会いたします。

午前10時51分 閉会

 

 

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