平成25年度議事録

平成25年6月13日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者(9名) 委員長
副委員長
委員
伊藤 保
福田 俊史
坂野 経三郎
錦織 陽子
濵辺 義孝
野田 修
小谷 茂
山口 享
横山 隆義
欠席者(なし)
 
 


傍聴議員 稲田議員、砂場議員、谷村議員

説明のため出席した者
  松田福祉保健部長、中山生活環境部長 ほか各課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  梅林係長 中倉係長 西村主事

1開会 午後3時30分
2休憩 午後4時17分 午後5時19分
3再開 午後4時18分 午後5時20分
4閉会 午後5時24分
5司会 伊藤委員長
6 会議録署名委員 野田委員、錦織委員
7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

会議の概要

午後3時30分 開会

◎伊藤(保)委員長
 ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、山口委員と錦織委員にお願いいたします。
 それでは、本日の議題に入ります。
 本日の議題は2点、議題1、看護専門学校等開設後に想定される看護師需給見通し等について及び議題2、鳥取駅前駐車場用地の買収に係る鳥取市の対応方針についてであります。
 議題1につきましては、6月7日の常任委員会で執行部に対し整理を求めた点について、説明をいただくものです。その後、議題2として、鳥取市副市長及び企画推進部長に参考人として御着席いただき、質疑を行っていただきます。
 次に、委員の皆様にお諮りいたします。本日は、委員外議員の方にも参加いただいておりますが、議題ごとに委員の皆様の質疑等が一通り済んだ後、委員外議員の皆様方にも発言を許可することに御異議はございませんか。(「異議なし」「簡単にな」と呼ぶ者あり)
 御異議はないものと認めますので、委員外議員の皆様で発言を希望される場合は、私の指示の後で挙手をお願いいたします。時間も短いですので、執行部の皆さんにおかれましては、簡潔明瞭に説明していただきますようお願い申し上げます。
 なお、質疑につきましては、説明終了後一括して行っていただきます。
 それでは、議題1、看護専門学校等開設後に想定される看護師需給見通し等について、中西医療政策課長の説明を求めます。

●中西医療政策課長
 福祉生活病院常任委員会資料の福祉保健部分をお願いいたします。
 6月7日の常任委員会におきまして、需給の見通し等何点か御質問いただいたことにつきまして、資料を用意いたしましたので、御説明と御報告をさせていただきます。
 まず最初に1ページをお願いいたします。学校設立に当たっての施設整備関係の補助金、また、運営費の補助金関係の制度をまとめたものでございます。まず、1番目の事業でございますが、看護師等養成所施設整備事業、国庫補助事業でございますけれども、これは箱物の整備に対する補助金でございます。そこに算式を書いてございますけれども、基本的には面積に単価を掛けて、それに補助率を掛けたものが国庫補助金として交付されるものでございまして、鳥取市の看護専門学校の場合には、基準面積として国庫補助の上限が定められておりますが、これは定員によって決まります。鳥取市の専門学校の場合には、80名定員の3学年分でございますので、4,800平方メートルという上限はございますけれども、実際に建設を考えていらっしゃる学校の面積は2,839平米余りであり、基準面積以内ということで、この2,839平米に単価の
12万9,600円を掛けて、補助率の0.5を掛けたものが国庫補助の上限額ということで、1億8,400万円ほどになります。これは県の義務負担はない制度でございまして、もしもこの計画どおりになれば、1億8,400万円ほどが国庫補助としてやってくるものでございます。
 2つ目の制度でございます。看護師等養成所初度設備整備事業、これも国庫補助事業でございますが、こちらは初度的な備品等の整備に対する補助金でございます。そこに書いてございますけれども、上限が1,333万5,000円に補助率2分の1を掛けた666万7,000円でございます。
 以上の2つが初度経費に係る補助制度でございます。
 その下の3番目と4番目につきましては、運営費に対する補助制度でございまして、3番目の事業は、厚生労働省の国庫補助事業でございます。看護師等養成所の運営に対して県が補助する事業でございますけれども、国2分の1、県の義務負担がさらに2分の1を加えたところでございまして、現在でも県内の医師会立の准看護師の養成所に3校合計で2,884万9,000円を交付しているところでございます。鳥取市に専門学校ができた場合の試算表を下に載せておりますけれども、この表の下から3行目をごらんをいただきますと、補助額として1年目が2,633万4,000円、2年目が2,656万2,000円、3年目が2,557万7,000円、3年目以降は同じ金額ですが、国、県合わせて2,600万円前後の補助制度が、現行制度が存続するとすればあるということでございます。
 あと4番目は、ランニングコストに対する補助でございますが、こちらは単県補助で、教育・学術振興課の予算になりますけれども、私立の専修学校の運営費に対して15分の1補助するものでございます。
 看護専門学校に係る既存の補助制度としては、こういったものがございます。
 続いて、2ページをお願いいたします。2ページにつきましては、27年4月の開校までに、全国で看護師の養成校がどれだけできるのかについて調べたところ、全国の開設数は不明でございますけれども、実質的に影響があり得る中国管内の看護師養成校新設の状況について、各県の医療政策所管課に問い合わせたところがその表でございます。ごらんいただきまして、まず平成25年度でございますけれども、島根県と岡山県、山口県で新設なり定員増がなされておりまして、200名の増でございます。平成26年度は、岡山市で定員80名の専門学校が新設、また、広島市で定員120名の大学の新設が予定されているということで、26年度も200名の増が予定されているところであります。平成27年度につきましては、現段階では予定がないということでございました。
 3ページ以降は、需給バランスの見通しでございます。大きく分けて2つございまして、専門学校なり大学ができる2年後の需給見通しと、あと6年後の需給見通しでございます。
 まず最初に、3ページにつきましては2年後の需給見通しでございますが、これは平成22年度に第7次の看護職員需給見通しを公表しておりますけれども、これの最終年度である27年度がちょうど2年後でございますので、これに基づきますと需要の8,832人に対しまして供給が
8,594人で、差し引き240名弱の不足が見込まれるということでございます。需要につきましては、病院等に対するアンケートがベースでございますし、供給につきましては、23年度から毎年100名超ずつ増加するという見通しでございますけれども、ただ、需要増に追いつかないため、平成27年度でも不足するという予想でございます。
 おはぐりいただきまして4ページでございます。ただいまのは鳥取県の状況でございましたけれども、全国ベースの需給見通しも厚生労働省がまとめておりまして、それをおつけしたものでございます。4ページにつきましては全国トータルの数字でございまして、需給見通しと供給見通しの差、下から2行目をごらんいただきますと、平成23年度から27年度まで不足はだんだんと減ってまいりますけれども、全国ベースでもずっと不足は続くということでございます。
 5ページにつきましては、各県ごとの不足の状況の見通しが一覧になっておりますけれども、27年度のところをごらんいただきますと、三角がところどころに立っております。こちらは、
27年度において看護師が若干余剰になるだろうという都道府県が幾つかございます。差が大きいところは大阪府が955人でございますけれども、それ以外のところにおきましては、ほとんどの都道府県で不足が続くという状況でございます。
 以上、2年後の全国状況でございます。
 6ページをお願いいたします。6年後の状況につきましては、6ページからおつけしておりますとおり、平成24年2月に医療政策課において、将来の人口減や高齢化による疾病構造の変化を考慮いたしまして、将来の患者の動向や医師数、看護師数の地域医療資源の将来予測を行ったものでございます。これのまとめが6ページ以降でございますけれども、これに基づいて若干見ていただければと思います。
 6ページの3番の将来予測の項目をごらんいただきますと、2010年を起点といたしまして、基本的には5年刻みで予測をしております。
 4番をごらんいただきますと、推計に当たっては2パターンを用意しておりまして、現状投影シナリオと改革シナリオと名づけておりますけれども、現状投影シナリオにおきましては、現在の医療提供体制がそのまま推移するという仮定のもとで推計しております。具体的には、平均在院日数が現状と変わらないということでございます。もう一つの改革シナリオでございますけれども、これは、現在、平均在院日数の短縮がトレンドでございますけれども、これを考慮して、なおかつ急性期医療への医療資源の重点投入、また、急性期医療から脱した後の介護や福祉関係への患者のシフトを考慮に入れたシナリオと、この2つのパターンを用意しております。
 その下の将来推計人口の表をごらんいただきますと、一つのポイントといたしましては、折れ線グラフが右肩下がりになっております。これは人口でございますけれども、人口は御承知のとおり30年後に向けて漸減していくということでございますが、一方で、下の棒グラフをごらんいただきますと、これは伸びております。この数字は何かといいますと、高齢化率でございまして、人口は減少いたしますけれども、実は医療機関を受診されている方のほとんどが高齢者でございますので、高齢化率は伸びていくと、結局は医療機関を受診される方は伸びていくというのが一つのポイントであろうと思っております。
 7ページに推計結果を載せております。AシナリオとBシナリオがありまして、Aシナリオの患者数をごらんいただきますと、2030年までは先ほどの高齢化の進展によりまして、患者数が伸びていきます。ただ、それから10年後の2040年、30年後になりますと今度は人口減少のほうがきいてきますので、患者数についても若干減りぎみになるだろうというのが基本的な推計でございます。
 では、看護師がどうかということでございますが、Aシナリオの一番下をごらんいただきますと、折れ線グラフが2つございます。青い折れ線と赤い折れ線がございます。これは看護師の必要数を推計したものでございます。こちらの看護師数の2020年の数字を注目していただきますと、2020年というのは今から7年後でございまして、6年後よりは1年後でございますけれども、大体似たような数字のため、そう変わりはないと思いますのでこちらをごらんいただければと思いますが、青い折れ線の数字が9,074でございます。この青い数字は、現状の看護師数をベースとしたものでございまして、不足とはいえ何とかやりくりしている、その状況を是として患者数の増加を加味して推計したものでございます。その数字は、2020年だと9,074でございます。青い折れ線のスタート地点である2010年が8,521でございますので、この2020年におきましては500人ぐらいは必要だろうという見込みでございます。さらに、赤い折れ線をごらんいただきますと、9,368という数字を打っております。これは、現状でも看護師は不足しているのですけれども、それを解消することを前提で必要数を推計したものでございます。そうすると、当然に必要数はふえてきまして9,368となり、現状よりも800人以上の看護師が今よりもふえなければいけないということでございます。
 以上が必要数でございますけれども、一方で看護師の供給の関係は、同じ表に赤と緑の大きな丸でプロットしてありますが、こちらも同じように供給数に低位推計と高位推計がございまして、赤い丸は供給数が余りふえないだろうという予測の丸でございます。これの2020年をごらんいただきますと、9,238という数字があります。これが低位推計した場合の看護師の供給数で、その上の緑の丸で9,531とございますけれども、これは高位推計した場合の看護師の供給数でございます。これをごらんいただきますと、赤い丸は青い折れ線よりは上にありますけれども、不足を解消した赤い折れ線よりは下にあるということで、まだ足りないということでございます。
 以上はAシナリオに基づくものでございまして、Bシナリオのほう、右側をごらんいただきますと、こちらは、結局患者が急性期から介護、福祉に流れていくという推計のもとに予測しております。そういたしますと、介護、福祉の現場においては、医師よりも看護師のほうが中心プレーヤーとなってまいりますので、看護師数がAシナリオよりもたくさん要るようになってまいります。したがいまして、ごらんいただきますと、折れ線はどちらも供給のほうを上回って足りない状態になってしまうということでございます。これが7年後の推計でございます。いろいろな仮定を置いた推計でございますので、医療システムの変更や社会経済状況の変動で大きく変わり得るものであると思っておりますけれども、唯一言えるのは、高齢化によりまして2030年までは医療需要が伸びるであろうということでございます。その点については、間違いないと思っております。
 続いて、8ページにつきましては、先ほどの推計の前提でございますので、ごらんいただければと思います。
 9ページをお願いいたします。今までは推計の関係でございますが、現状はどうかということで、9ページの表で網かけをしたところがございます。網かけをしたところに226という数字がございますけれども、これが昨年7月1日現在における病院の看護職員の不足数でございます。226人が不足ということでございます。
 下の方の表をごらんいただきますと、同じく網かけで39という数字がございますけれども、これは昨年、訪問看護ステーションへ同じように聞いた不足数でございますが、そちらでも39という不足数が上がっております。病院については毎年とっておりますけれども、それ以外の福祉系の施設については調査しておりませんので、把握していた訪問看護ステーションの部分だけを上げておりますが、これ以外の福祉系の施設の需要も加味いたしますと、不足はもっと多いのではないかと思っております。
 続いて、10ページをお願いいたします。先ほどの不足の要因でございます。主なものといたしまして、上から3つ目の看護基準の引き上げができない、これは10対1の病院が7対1にするために、看護師をより多く採用したいということが一番多く上がっておりますし、また、上から6番目の産休・育休取得者の代替職員が確保できないといったことが、不足の主な要因になっております。
 その下の11ページでございますけれども、これは看護師の抜本的拡充に向けた検討会におきまして、先ほど現状として226人の不足があると申し上げましたが、それが解消したらもう要らないのではないかという指摘がありまして、さらに調査したものでございます。20年7月1日時点で226人の不足が解消されたと仮定した場合に、さらに増員の希望があるかどうかというのを医療機関に調査したものでございます。結論といたしまして、45病院のうち38病院で回答をいただいて、そのうちの29病院で合計すると、さらに225人の増員希望があるということでございました。たとえ226人は解消しても、さらに同数ぐらいの増員希望があるということでございました。理由については、4番目の看護基準の変更なり、育休代替の人員の確保、また、夜勤が可能な看護師の不足のための確保が理由でございます。現場での看護師不足はかなり深刻でございます。
 続いて、12ページをお願いいたします。こちらも参考資料でございますけれども、1番目の表の網かけ部分でございますけれども、県立の高校卒業者の看護系学校への進学状況でございます。合計の網かけ部分をごらんいただきますと、これは県外に進学した方でございます。平成16年4月は106名でございましたけれども、平成24年4月は156名でございまして、県外の看護系の学校に進学する方は、基本的にはずっと伸び続けている状況でございます。
 2番目の表をごらんいただきますと、これは県外の看護師の養成施設へ入学した方が県内に戻ってきている、県内に流入している状況でございます。こちらも基本的にはふえてきておりますが、近年でいきますと大体100名前後の方が、県外の看護師養成学校から県内に働くために戻ってきておられるということでございます。基本的には、縁もゆかりもない方が来ることはまれだと思いますので、県外に進学した人がまた帰ってきているのではないかと推測しております。こういった県外からの流入があっても、看護師の不足は続いている状態でございます。
 続いて、13ページをお願いいたします。こちらも参考資料でございますが、全国の看護職員の養成施設数と1学年定員の推移でございます。こちらは、一番下の総計欄をごらんいただければと思いますけれども、平成5年は7万7,667人の定員でございました。平成20年度まで5年刻みになっておりますけれども、平成10年度は8万2,000人弱の定員でございます。これが平成15年度には6万8,000人まで減っております。それ以降、平成24年度の7万1,928人まで若干ふえてきておりますけれども、平成10年度の水準まで定員が回復していない状況でございます。定員が減った原因といたしましては、この表をごらんいただきますと、総計の1つ上に准看護師がございますけれども、准看護師の養成定員が平成5年3万
2,000人ほどあったのが、平成24年は1万1,000人と3分の1に激減しております。一方で、看護師の養成数自体はふえておりますけれども、准看の養成の減にはまだ追いついていない状況でございます。これは参考でございます。
 あと14ページをお願いいたします。こちらも先ほどの資料と若干ダブりますけれども、県立高校の看護系への進学者の状況でございます。表の黄色い欄をごらんいただきますと、こちらが県立高校を卒業して看護系の学校に進学された方でございます。平成17年度は205名でございましたけれども、平成24年度は283名ということで、かなりふえております。基本的には右肩上がりでございます。
 その下の欄をごらんいただきますと、県立高校の卒業者数でございます。これは少子化の影響をもろに受けておりまして、平成17年度は5,157人の卒業者でございましたけれども、平成24年度は4,265人ということで1,000人近く減ってきております。ただ、看護系への進学者はふえてきており、その表の一番下に卒業者に占める看護系の進学者の割合を載せておりますが、平成17年度に4%の割合だったものが平成24年度は6.6%でございまして、割合はどんどんふえてきております。よって、少子化の影響を受けて子供は減っておりますけれども、看護系の割合はふえてきておりますので、今後も少子化は進むと思いますが、一定の進学者は確保できるものと推測できるのではないかと思っております。
 続いて、15ページをお願いいたします。理学療法士の関係の需要についても御質問がございました。それについて、資料としてまとめたものでございます。医療政策課で平成18年度から3回ほど調査しております。18年度と23年度と24年度の3回、理学療法士等の配置や不足について調査しております。調査方法でございますけれども、病院、診療所、高齢者施設といったところにアンケート調査したものでございます。100%の回答ではございませんけれども、病院や老人保健施設といった大どころは押さえておりますので、捕捉率は高いと思っております。
 調査の結果をごらんいただきますと、まず1番目が理学療法士等の配置の現状でございます。平成18年度は3つ合わせまして567名の配置でございましたが、5年後の平成23年度には大幅に増加して999名ということで、430名余りふえております。その1年後の24年度でございますけれども、さらにふえておりまして1,132名ということで、この1年間で133名増加しているということでございます。内訳といたしましては、東部299名、中部217名、西部が圧倒的に多くて
616名でございます。
 (2)でございますけれども、その時点時点でどれだけ不足しているかを医療機関に調査した数字でございます。平成18年度時点では187名が不足しているということでございました。平成23年度時点でも、126名不足しているというお答えでございました。この実際の配置数には、先ほど上の表でごらんいただいたように、18年度の不足数187名をオーバーする430名ふえているにもかかわらず、まだ126名不足でございました。その1年後の24年度も158名の不足がございまして、内訳としては、東部が一番多い76名の不足でございました。
 あと、今後の採用予定数ということで、平成24年度の調査で聞いておりますけれども、平成
25年度から31年度まででどれだけ採用の予定がありますかと伺ったところ、240名の予定があるということでございます。東部は90名、西部は一番多くて115名でございます。遠い将来についてはわかりませんけれども、少なくとも現在から5~6年後までは不足が続く状態だということでございます。
 続いて、16ページをお願いいたします。こちらは参考でございますけれども、鳥取県と島根県の理学療法士等の養成施設の一覧でございます。鳥取県は、理学療法士と作業療法士で各1校、米子市のYMCA学園でございます。島根県におきましては、ごらんのとおり何校かございます。養成校は鳥取県西部から島根県といった状況でございますけれども、鳥取県東部にはないという状況でございます。また、ここには記載しておりませんけれども、リハビリ専門職の団体からは、数年先には供給過多になりそうだと予測を立てておられまして、需給バランスが崩れることを懸念する声があることを御報告しておきます。

◎伊藤(保)委員長
 ただいままでの説明につきまして、委員の皆さん方から質疑等ございませんか。

○山口委員
 まず、面積によって国の国庫補助が出るわけでしょう。その場合は、看護師のみのカウントであって、理学療法士や作業療法士などはカウントしていないかどうかということ。また、これに対して助成が出るか出ないかということ。それから、看護師数というのは准看等も含めた全てをカウントするのかが2つ目。
 もう一つ、中央病院と日赤病院との間で200床の振りかえがあるわけでしょう。これによって、県立中央病院は増員する計画はないということでしょうか。
 4つ目は、不足数の中に7対1や10対1とありますけれども、この需給見通しというのは、原則はどれをベースにしているのか、順次答弁していただきたい。

◎伊藤(保)委員長
 中西課長、4点の課題について。

●中西医療政策課長
 まず最初に補助金の関係で、この2,839平米に理学療法士等が入っているかどうかということでございますけれども、これは入っておりません。補助金の対象になりますのは看護師の養成部門でございますので、今計画していらっしゃる専門学校の面積は、この2,839平米よりもはるかに大きな面積でございますけれども、その中で看護師の養成に係る分だけを抜き出したのがこの面積でございます。ですので、理学等は面積に入っておりませんし、補助対象にはなっておりません。
 准看のカウントの関係が、ちょっと御質問がよく……。

○山口委員
 看護師という名称で人数を全てカウントしてありますけれども、対象者数は准看や正看などの合計で算定してあるのかどうか。

●中西医療政策課長
 最後にいただいた御質問と御趣旨は一緒でございます。看護師の需給見通しにおきましては、看護師も准看もみんな入っております。全部入ったところで見通しを立てております。現実の医療現場においては、両方ともそれぞれ医療現場を支えていらっしゃるということで、需給見通しのほうには同じように看護師も准看も入っております。
 あと、3点目の今の鳥取看護専門学校がございますけれども、こちらの増員計画につきましては、今現在ございません。現時点ではそういったことは考えておりません。(「日赤との振りかえでしょ」と呼ぶ者あり)

○山口委員
 日赤が減って、中央病院の病床数だけ丸々不足するわけでしょう。

●中西医療政策課長
 増床の関係で、200床といいますか、今は80床ほどでございますけれども、日赤が80減って、中央病院が80増えることが一つのベースになっており、中央病院がこれから機能強化で充実していこうという計画がございますが、それに伴って、今、隣にあります鳥取看護専門学校の定員をふやすという計画は、今時点では持っていないところでございます。
 あと、4点目の需給見通しにおきまして、看護基準の考え方がどうかということでございますけれども、例えばこの病院は7対1にすべきだなどといった前提で需給見通しを立てておりませんで、基本的にはそれぞれの病院がこの年度にこれだけ看護師が欲しいというお考え……(「単純なんだ」と呼ぶ者あり)需給見通しについては、単純なアンケート調査をもとに立てているところでございます。

○山口委員
 准看というのは、そのまま残す計画であるのか。(「将来的に」と呼ぶ者あり)将来的にも。

●中西医療政策課長
 基本的に看護師の不足に対応して新しい養成施設をつくるものでございますので、既存の養成校については残るという前提で考えております。

○山口委員
 さらに、現在も非常に就職難でしょう。聞き取り調査の結果、高校の卒業生の中で就職難のため、やむを得ず看護師を選ばれた人がかなりあるのではないかと思います。
 もう一つ、大阪府は何年か先に余剰になるわけだね。恐らく、大阪府に出ておられる方もかなりあるのではないかと思います。それをまず。

●中西医療政策課長
 大阪は、この見通しの段階では余剰になるということでございますけれども、全国ベースでは依然として大幅な看護師不足に変わりはございませんので、それが直接県内の需給にきいてくるかどうかは言えないと思っております。

○山口委員
 運営費のところで県と国の負担額が出たわけでしょう。鳥取市がやられるものについて、何と何と何とを対象に鳥取県は運営費の補助金を出そうとしているのか。建設費は今、国庫補助金でということですが、それ以外に県の支援があるのか。あるいは、学校運営に対する運営費補助がどういう形で出されるのか。

●中西医療政策課長
 それにつきましては、これからの検討会の結論等を待ってから考えることになると思いますけれども、今、現状の制度についてお示ししておりますが、それ以外の支援についてやるかどうかというのは、これから考えていきたいと思っております。

○山口委員
 セットで考えないと遅いのではないでしょうか。国の国庫補助で建設されるとけれども、私どもが恐らく協力するという形になりますと、運営費補助が毎年出てくるわけです。採用数も出ているわけですから、これをきちんと精査してでないと、私は協力する基準がわからないのではないかと思うのです。

●中西医療政策課長
 またこの後の鳥取市の参考人招致のほうでもお話があると思いますけれども……。

○山口委員
 いや、あるではなくて、これだけの規模でこれだけの私学を経営しようとされるなら、恐らく県に運営費補助を求められると思いますよ。何もなかったらいいわけですけれども、それがまず大きな……。

◎伊藤(保)委員長
 中西課長、答弁できますか。

●中西医療政策課長
 またこの後のお話でもあろうかと思いますけれども……。

○山口委員
 いや、あなたにではなくて、聞いてみてもわからないでしょう。(発言する者あり)(「資金は法人側で調達予定なので、そんなものしないと書いてある」と呼ぶ者あり)いや、違う。いやいや、それ……。

◎伊藤(保)委員長
 中西課長、そこまでまだ市から情報が入ってきていないですね。

●中西医療政策課長
 私どもはまだ伺っておりません。

○山口委員
 だけれども、私学ですから、運営費補助金というのは要求されると思います。

◎伊藤(保)委員長
 山口委員、次の鳥取市の参考人招致でその辺を改めて聞いてください。お願いします。

○山口委員
 わかったですけれども……。

◎伊藤(保)委員長
 お願いします。

○山口委員
 もらいたいと言ったらどうするのか。

◎伊藤(保)委員長
 執行部として今答えができないようでございます。
 そのほかございませんか。

○野田委員
 1点だけ、准看の件について関連質問させてください。
 以前、東部医師会がやっていた准看については、経営がなかなか難しくて手放すこともございました。しかしながら、だんだんと頑張ってきて、今の状態を迎えている。中西課長のお話では、これはやめる気はない、ちゃんと続けるのだよということでございました。しかしながら、こういう学校が来た場合に、本当に東部医師会の先生方が頑張ってきた准看が、それなりに存続できるかどうかが一番心配なので、この件をもう少し詳しく説明してください。
 14ページで、県立高等学校卒業者の看護系学校へ進学者状況がございます。私学も7校ございますので、ここら辺もそれなりに調べた数字を載せていただかないと、私学の学生たちでも県立中央病院に何人も採用いただいております。そういうことを考えると、そういう数字もあわせながら、全ての看護師の数字についてきちんとしたものを出していただくようにお願いしておきます。

◎伊藤(保)委員長
 中西課長、2点の課題について、簡潔に。

●中西医療政策課長
 准看の関係でございますけれども、基本的にはそれぞれ医師会のほうで運営していらっしゃいますので、そのお考えに従うことになろうと思いますが、今、非常に看護師を志望される方が多くて、倍率はかなり高い状態にございますので、これで専門学校ができたからといって、必ずしもそこで学生が競合したりして立ち行かなくなることはないと思っております。
 あと、もう一つ、進学の関係で、私学のほうもということでございます。実はこの3年間ぐらいについては数字を伺って把握しております。私学で平均いたしますと、毎年30名程度の方が看護系に進学していらっしゃる状況でございます。

○山口委員
 しつこいですけれども、ここで私どもが検討するのは、建物はある程度国庫補助でやると、運営費の補助まで要求するかどうかはわからないと。もう一つ、土地だけを県から市に売却すると。だから、私どもが関与するのは、それとまた別の皆さん以外に都市計画の方かな、全体のその地域のまちづくり計画をと、こういう……。

◎伊藤(保)委員長
 山口委員、そこのところは……。

○山口委員
 それは県が関係することであって、私どもが今関係するのは、ほとんど……。

◎伊藤(保)委員長
 まだ話がないと言っておりますので、答えられませんが。

○山口委員
 いや、ほとんどないではないから。建物は国の国庫補助でいくと。

◎伊藤(保)委員長
 問題は運営費ですね。

○山口委員
 そうそう、運営費。

◎伊藤(保)委員長
 だから、鳥取市が県のほうへ運営費の助成を要望する計画はあるのかないのか。まだ、要望したいということは県に届いていないので、県としては答弁できない状況ですから、鳥取市に聞いていただいて、最終的にはこの委員会で総括的に議論したいと思います。

○山口委員
 委員長、わかるけれども、本来ならそういう問題はセットで……。

◎伊藤(保)委員長
 本当であればそうです。

○山口委員
 やらなければ……。

◎伊藤(保)委員長
 本当ならそうでしょう。山口委員が言われているとおりでしょうね。

○山口委員
 と思いますよ。

◎伊藤(保)委員長
 だけれども、今出ていないものはどうしようもないですから。

○山口委員
 それはわかったけれども。(「先のことだ、それは」と呼ぶ者あり)いや、そういうことで私らも総合的に考える必要があるかと思います。土地について、評価委員会で算出した評価額で議決なしに売れば、私も勝手にやればと思います。(発言する者あり)

◎伊藤(保)委員長
 答えようがないですね。(「要求がないから答えようがない」と呼ぶ者あり)
 ですね。

○山口委員
 いや、答えようがないのだったら、まあいいけれども……。

◎伊藤(保)委員長
 そこのところは御理解いただきたい。

○濵辺委員
 先ほどの山口委員に関連ですけれども、先ほど中西課長の需給見通しの説明で、病床7対1や10対1は各病院で自由にというお話がありましたが、自由にという意味がわからないです。これは7対1や10対1になれば、その不足人数ってかなり変わるのではないかと思うのですけれども、ここはどうなのでしょうか。

●中西医療政策課長
 そこの7対1や10対1につきましては、それぞれの病院の方針によるものでございます。県のほうで一律に必ず7対1にしてくださいなり、10対1にしてくださいとは言えないものでございますので、それぞれの病院の御意向を尊重しているところでございます。

◎伊藤(保)委員長
 わかりましたか。
 山口委員、よろしいですか。

○山口委員
 県に聞くことが何もない。

◎伊藤(保)委員長
 そうですか、わかりました。

○坂野委員
 私も山口委員のおっしゃることは全くそのとおりだと思っておりまして、今回話し合う一番重要なところが欠けていることはあり得ないと思うのですけれども、この資料を拝見しますと、恐らく全員が看護師養成学校が必要であるという認識は間違いないと思うのですが、定員割れを起こさないようにするなり、看護師の県外流出を最小限にとどめることが最低条件にはなります。それは最低条件というか、それが基本的に大切な部分ではありますし、一番重要な面は、この国庫補助分以外の補助を県や市がどう考えているのかですから、そこははっきりさせていただかないと困ります。

◎伊藤(保)委員長
 今のは意見ですけれども、これはこれから鳥取市に聞きますので、その時に聞いてください。県には要望が来ていませんから答えられません。


○坂野委員
 ですので、私からは……(発言する者あり)

◎伊藤(保)委員長
 よろしいですね。

○錦織委員
 9ページの看護職員の不足数について、これまでの説明で不足することは数字としては大体理解できますけれども、先ほどここ以外に福祉施設も加味する必要があると説明がありまして、恐らくその福祉施設とは、保育所や児童相談所などではないかなと思うのですけれども、そういうものの数字は、3ページなどの前段のところには入っていないですよね。

●中西医療政策課長
 3ページの需要のところをごらんいただきますと、大どころは入っていると思っております。病院、診療所、助産所、訪問看護ステーション、介護保健施設でありますけれども、そこは介護老人保健施設や居宅サービス、あと保健所の関係でございまして、この調査ではほとんどのところを踏まえていると思っています。
 ただ、これは5年に1回の大々的な調査でございまして、毎年の調査では数の関係で病院しかとっていない状況でございます。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 そうしますと、委員外議員の皆さんから質疑はございませんか。

○谷村議員
 鳥取市の看護学校において、作業療法士や理学療法士の定数が多いではないかという意見を聞いたことがあるのです。それについて、県はどのように認識しておられるのでしょうか。

●中西医療政策課長
 定数が多いかどうかというのは何とも判断できませんけれども、今時点の状況でいきますと、先ほど話したとおりで非常に人材は不足していると。今後数年ぐらいは、その不足の状態が続くだろうということでございます。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。
 意見が尽きたようでありますので、議題1につきましては、以上で終わります。
 それでは、次に議題2に移ります。参考人の方が着席されるまでしばらくお待ちいただきたいと思います。
 入ってもらってください。

午後4時17分 休憩
午後4時18分 再開

◎伊藤(保)委員長
 それでは、議題2、鳥取駅前駐車場用地の買収に係る鳥取市の対応方針についてであります。
 お手元にありますように、本日は深澤義彦鳥取市副市長、武田行雄鳥取市企画推進部長に参考人としてお越しいただきました。
 この際、参考人に一言御挨拶を申し上げたいと思います。
 本日は、お忙しい中、御出席いただきましてありがとうございます。委員会を代表しまして厚く御礼を申し上げたいと思います。
 なお、委員の皆さんにお諮りいたします。本日、参考人以外の市の関係者も補助者として出席の希望がございますので、これを認めることとしてよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、よろしくお願いいたします。
 なお、補助者の方は発言できませんので、御承知ください。
 それでは、早速ですが、議事の順序等について申し上げます。
 最初に私のほうから委員会を代表して総括質疑をさせていただき、その後に各委員の質疑にお答えいただくようお願いいたします。
 参考人におかれましては、意見を求められた事項について発言していただくとともに、発言に当たりましては、私、委員長の指示に従っていただきますようお願いいたします。
 なお、執行部も傍聴を申し出ており、これを許可いたします。
 委員の皆さんにおかれましては、執行部に対する質疑はお控えください。
 また、マスコミの皆さんにお願いします。参考人の方が発言しやすい環境の確保への御配慮をお願いしたいと思います。御協力のほどよろしくお願いいたします。
 さて、鳥取市では、誘致を進めている鳥取市医療看護専門学校、仮称でありますけれども、建設用地として県有地である鳥取駅前駐車場の売却を求められておりますが、本委員会においても、その経過について執行部から報告があり、その妥当性等についてさまざまな議論があるところであります。
 そこで、私のほうから総括質疑をさせていただきます。まず、駅前駐車場に建物を建設されるとして、現在の駐車場の代替機能はどう確保できるのでしょうか。買い取り価格については、どのように考えておられるのでしょうか。駐車場買い取りのほか、今後の駅北口広場の県から市への管理移管についてどのように考えておられるのでしょうか。最後に、建物建設に当たり、周辺環境への影響並びにまちづくりについてどう考えておられるのでしょうか。
 以上4点、参考人にお伺いいたします。
 そうしますと、順次答弁をお願いします。

●深澤参考人
 鳥取市の副市長をしております深澤と申します。よろしくお願い申し上げます。
 4点についてお尋ねいただきました。順次お答えさせていただきたいと思います。
 まず、現在駐車場の代替機能をどう確保できるのかといったお尋ねであります。駐車場の代替機能の確保についてでありますが、御承知のように、この駐車場は現在、鳥取駅の送迎のための一時的な利用とその他の一定時間の利用、この両方の用途で利用されていると考えております。今後の代替機能を確保していくためには、まず、現在の利用実態を調べる必要があると考えまして、5月14日と18日の両日、現地調査を行ったところであります。その結果、この駐車場の駐車台数がピークとなる時間帯において、近隣の民間駐車場にはそれを上回る空き台数がありましたので、この駐車場の駐車台数の減少分は、近隣の民間駐車場で十分確保できると判断したところであります。
 また、一時的な利用、これは30分まで無料とする駐車場利用の形態でありますが、その機能は今後鳥取市におきまして、駅の南側に確保していくこととしておりますが、この機能が提供させていただくことができるまでの間は、周辺の既存の民間駐車場でその機能を確保する予定でありまして、現在そのための具体的な取り組みを進めていこうとしているところであります。既に民間事業者との具体的な話を始めております。
 また、鳥取駅周辺のさらなる回遊性の向上を目指しておりますので、今後も駐車場につきましては、鳥取駅周辺に必要な台数が確保できるように努めてまいりたいと考えております。将来的には、公共駐車場280台ぐらいのものを今検討している状況でございます。
 また、本駐車場が果たしておられます機能は、これから途切れることがなく提供できるように鳥取市として準備させていただきたいと考えております。
 次に、買い取り価格についてどのように考えているかというお尋ねであります。これは地価公示、地価調査、相続税路線価等の公的な指標も勘案した、不動産鑑定評価による適正な時価が基本になるものと考えております。本市のほうから具体的な買い取り価格、希望価格等を提示させていただく余地はないものと認識いたしております。
 続きまして、北口広場の市への管理移管についてどのように考えているかといったお尋ねであります。これにつきましては、バスターミナル等を除き、平成26年4月1日、来年度を目途に管理移管を受けさせていただきたいと考えておりまして、現在協議をさせていただいているところでございます。
 次に、周辺環境への影響及びまちづくり計画についてであります。
 まず、周辺環境への影響についてでありますが、この土地を活用させていただくに当たりましては、事業者とともに周辺関係者としっかり調整を図ってまいりたいと考えております。県警とは既に事前協議を始めております。また、この鳥取駅前は景観上特段の位置づけはありませんが、できるだけ周辺の景観に配慮したものとなるよう、景観形成審議会の意見も伺いながら、これから進めてまいりたいと考えております。5月28日の審議会でも、この件について報告を行っているところでありますが、今回のこの医療看護専門学校誘致の計画につきましては、景観審議会では特段の異論はなかったと聞いております。
 次に、まちづくりの観点に関連してでありますが、本市におきましては、本年度から第2期の中心市街地活性化基本計画をスタートさせたところでありまして、具体的な目標指標を掲げてこれからいろんな事業を進めていこうとしているところであります。この計画の重点施策の一つに、鳥取駅周辺の多様な機能の活用や拡充等によるにぎわいの再生を位置づけております。今回のこの医療看護専門学校の新設によりまして、鳥取駅周辺ににぎわいが創出され、また、学生や教職員の駅周辺での消費活動、イベント等への参加により中心市街地の活性化も期待でき、公共交通機関の利用促進が図られ、公共交通の維持向上も期待できると考えております。
 なお、今回の医療看護専門学校の設置につきましては、5月22日の中心市街地活性化協議会の運営委員会でも報告しているところであります。

◎伊藤(保)委員長
 ありがとうございました。
 それでは、委員の皆さんから参考人に対しまして質疑はございませんか。

○山口委員
 まず、先ほど県のほうからも聞きましたけれども、看護師の需給見通しについていろいろ検討された結果だと思いますが、私どもとしては、なぜあの場所かということがあります。今、にぎわいの創造などありますけれども、大きな理由はそれだけなのでしょうかということが1点目です。もう少し学園として選び方があったのではないかという批判もないことはないと思います。
 これは県議会の議決案件ではございませんので、口を挟むことはせず、これは県の執行部でやられれば結構ですけれども、やはり納得いくような評価額できちんとされなければいけないと思います。
 需給見通しについては今聞きましたけれども、相当研究してやられていると思いますが、理学療法士や作業療法士などの3つの新たな学部を設けることが私どもの聞き及ばなかったところです。これらの学部は運営費の補助利用に入らないわけです。そしたら、その運営費補助を市で別に求めることになるかと思います。
 もう一つ大きな問題は、建物に対しては国庫補助の対象になって幾らか出されるということですけれども、県に対して運営費の補助金を求められるのかどうか。そのまま、それにかわって市でもやられるのかどうかということです。
 もう一つ、希望としては先ほど来ありましたけれども、准看の学生の中には、アルバイトなどいろいろなことをして通っておられる方がいるわけです。しかし、かなり正看を求めてやられているのですが、もし要求があればやられる余裕はあるかないかということです。この4点について。

◎伊藤(保)委員長
 そうしますと、今ありました4点の課題について、武田部長、お願いします。


●武田参考人
 それでは、私のほうから順次お答えさせていただきます。
 場所のことでございます。先ほど深澤副市長のほうが説明の中で少し触れましたけれども、やはりこの場所は、公共交通を使ったアクセス性が一番のメリットだと考えております。法人のほうも、現在そういった形態で、大阪府を中心としまして専門学校を経営しておられることもあって、駅に近いところがいいという希望がございました。我々も、駅前のにぎわいなり、いろんな通学の利便性なり、あるいは指導者の、例えば非常勤の教員なども相当数予定されますけれども、そういった方々が来られるのもアクセスがいいということで、この場所が適当ではないかと考えているところでございます。郊外のゆったりした静かな環境でという御意見もおありかと思いますが、専門学校は実務の教育といいますか、実践的な教育、資格を取って、すぐにでも社会に出て働きたいという学生の希望が強いともお聞きしておりますので、この駅前の場所が適当ではないかと判断しております。
 2点目で、運営の補助についてだったと思います。特に看護学科以外に理学療法士や作業療法士、言語聴覚士といったリハビリ系の学科も設けておりますけれども、これらについて運営の補助は、新たにつくればあるのでしょうが、現在のところはない状況です。ただ、学校法人は、看護学だけでなく、こういうリハビリ系も将来、かなりの需要があるだろうということから、あわせて経営することによって、鳥取の医療看護専門学校だけで経営が成り立つようなある程度の規模が必要だということで、このリハビリ系の3つの学科を設ける予定でございます。全体でこの経営を何とか成り立たせるという思いでおられます。
 運営の補助についてでございます。現在、看護専門学校に関する運営の補助につきましては、国の補助制度がございまして、国が2分の1、それから県が2分の1といった制度設計の補助があることは承知しております。したがいまして、この制度については、法人と十分相談しながら、何とか利用したいという思いでございます。それ以外の補助については、県のほうが支援していただけるのであれば、ぜひお願いしたいというスタンスでございます。
 最後に、准看護師が正看護師の資格を取るための進学コースがございます。現在、法人がやるということは打ち出してはおりませんけれども、協議の中には少しずつ話を出しておりまして、鳥取市としてもぜひ法人に、この進学コースを設けていただきたいということを要請してまいります。

○山口委員
 委員長、先ほど県から聞きましたときには、運営費の補助については市から県に対して助成してもらいたいという、具体的な意思表示はなかったということですけれども。

◎伊藤(保)委員長
 県に対してです。

○山口委員
 県への。建物に対する国庫補助はあるわけですけれども、そういうものを期待しておられるのが前提であるかどうかをまず聞きたかったことが一つ。
 それともう一つ、駅南に土地を求めて調整されたけれども、価格が高かったなりいろいろあってここを選定されたということですが、その経過はよいです。よいですけれども、私どもで議論するのは、県有地については先ほど申し上げましたような形で市と県がやられればいいですが、問題は、将来につながっての負担の問題をどうするかということです。2点について。

◎伊藤(保)委員長
 部長、改めまして答弁されますか。

●武田参考人
 先ほど、既存の国の運営補助制度はいただきたいと申しましたけれども、それ以外の補助について、法人の選定段階では、法人はそれは想定していないとお聞きしております。私どもも基本的にはその線で、既存の制度以外の新たな補助制度の活用は特に考えておりませんけれども、そうはいっても、いろいろ事情が変わることもありますので、できれば県の支援をお願いできればと考えております。ただ、具体的な要望等は行っておりません。

◎伊藤(保)委員長
 そのほか質疑ございますか。

○錦織委員
 私は看護学校ができることはいいことだと思うのですけれども、先ほどから聞いていますと、駅前とした場所の選定について、利便性のことだけが主に言われて決められたようですが、学生が学べる教育的な環境を整備されることが学校をつくるときに一番大事なことだと思うのです。例えば、想定として風紋広場でよくイベントがありますし、常時列車の入ってくるアナウンスなどもあるわけで、専門学校といっても3年間学生は学ぶわけですし、駅前留学の英会話の学校ではないわけですから、教育的な環境をきちんと整備することが大事だと思うのですが、そこら辺はどのように話されたのか。

◎伊藤(保)委員長
 答弁は誰がされますか。

●武田参考人
 教育環境としていかがなのかという重ねての御質問だと思います。利便性を先ほど強調いたしましたけれども、専門知識を持った医療看護系の学生ですので、いろんな社会貢献活動なり地域貢献活動を、例えば集団予防接種や健診事業などのときのお手伝いなど、いわば実学的な部分を実際に体験してもらうことも我々は期待しておりますし、学校法人もそういったことを考えておられるようです。そういった場合に、鳥取市の保健セクションあるいは福祉セクションが、すぐ近くのさざんか会館や駅南庁舎にございますので、ここに非常に近いことから連携がとれてやりやすいと考えておりますし、また、建物を、特に看護あるいは医療系の一般団体にも開放して、いろんな会合なり研修の場に使っていただきたいという思いもあります。そうしたときにも、わかりやすい場所、アクセスしやすい場所ということで選んでおります。
 あと、例えば騒音などにより、学生が勉強する場所として余りふさわしくないのではないかという御指摘もありました。確かにそういう部分もあろうかと思いますが、この高等専門学校の場合は、実技といいますか、実習の時間が結構多いと聞いております。また、現にこの滋慶学園は、他県でも駅前で専門学校を経営しておられますので、建物のつくりや設計などによって、そういった騒音面への配慮はしていただけるものと考えております。

◎伊藤(保)委員長
 ここでお諮りいたします。議事録署名委員に山口委員を指名いたしましたけれども、中座されるということでありますので、議事録署名委員を野田委員に変更したいと思いますが、いかがでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、よろしくお願いします。

○錦織委員
 それと、駐車場の代替機能の確保についてですが、学生や先生たちは自家用車で通学、通勤されると思うのですけれども、この検討の中ではそういうことに考慮してあるのでしょうか。

●深澤参考人
 法人のほうにそのあたりを確認しましたら、基本的には公共交通機関を優先して利用されるというお話でありました。しかしながら、鳥取はそのあたりが十分でない部分がありますから、そういった駐車場の一定数の確保というのは、これから必要だろうなと考えております。基本的には公共交通機関を利用されると表明しておられます。

◎伊藤(保)委員長
 そのほか質疑ございませんか。

○野田委員
 駐車場の関連でございますけれども、深澤副市長から、検討した結果、民間の空き駐車場がたくさんあったと。これはそのとおりであろうと思います。では、その裏を返して、何で空き駐車場がたくさんあったのだろうか。使いづらいから空き駐車場があったのではなかろうかと考えるのですけれども、そのあたりのことはお考えになられたのでしょうか。

●深澤参考人
 その理由については、私たちもいろいろな理由があろうかと思いますが、必ずしも民間駐車場の使い勝手が悪いということではないと考えております。いずれにいたしましても、鳥取市で代替機能といいますか、例えば現在30分までは無料という利用形態がございますが、そのあたりの台数にしましても、速やかに確保していきたいと考えております。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○坂野委員
 冒頭に執行部から説明を受けまして、我々の認識としては、恐らく鳥取県に看護学校が必要であるという認識は共有できたものであると思っております。その上で、委員長からの質問に対する答弁の内容について疑問点がございますので、お尋ねいたします。
 まず1点目に、現在予定されている駐車場は、送迎や一時利用で使っているものであると考えるから、必要がないというお答えでありました。一方で、今、駅前の大きなアーケードを通じて、これからいよいよにぎわいが起こってくるだろうという認識であるのですけれども、にもかかわらず駐車場を潰してしまう意味が少々わかりません。
 次に、そういった形で駐車場が必要でないとおっしゃった後で、280台をとめる駐車場をつくっていく計画を披露されたわけでありますが、駐車場が要らないから専門学校を建てるのに、なぜまた駐車場が必要になるのかよくわかりませんでしたので、それについてもお答えをいただきたいと思います。
 3点目で、今、県が管理している北口広場を市が受けていくという意向があると伺いましたけれども、なぜ市が受ける必要があるのか、また、管理費等は県に要請するお考えがあるのかどうかについてお尋ねします。
 最後に、委員長からありました4点目のお尋ねに対して、看護学校を設立することにより駅前のにぎわいが促進される、また、イベント等での集客が期待できるというお答えでありましたけれども、これは私の認識とは全く異なるところでありまして、看護学校の学生は勉強をしに来ているわけでありまして、決して駅前をにぎやかにさせようなり、イベントでにぎわいをもたらそうという発想ではないと認識しておりますが、まずはこの委員長に対するお答えの4点についてお尋ねいたします。

◎伊藤(保)委員長
 4点目の質疑は何ですか。

○坂野委員
 ですので、それは私の認識と違っているという。

◎伊藤(保)委員長
 それは坂野委員の意見ですから、質疑だけをお願いします。

○坂野委員
 わかりました。4点目は結構です。

◎伊藤(保)委員長
 以上3点、深澤副市長。

●深澤参考人
 まず、駐車場についてお尋ねいただきました。駐車場は必要ないといったお答えをさせていただいたということではないと思っているのですが、やはり必要でありますし、その機能は速やかに鳥取市でもって確保させていただきたいと申し上げたつもりであります。
 駐車場は、一時利用だからということではなくて、一時利用も含めまして、一定の時間帯で利用しておられる方もいらっしゃいますので、そのあたりの実態をよくよく見きわめて、必要な台数はいろんな形で速やかに確保させていただきたいと考えております。
 続きまして、なぜ駅北の管理を受ける必要があるのかということと、管理費についてどう考えているかといったお尋ねであったと思います。これは、県のほうから、地元自治体が管理する形態が望ましい姿ではないかというお話を従来からいただいておりまして、鳥取市といたしましても、管理移管を受けることができるかどうか検討してきた経緯がございます。この際、この駐車場の用地を看護師専門学校に活用させていただくタイミングとあわせまして、市で責任を持って一体的に管理させていただくことがいいのではないかと考えておりますし、管理に要する経費、大体1,800万円から2,000万円ぐらいであったと思いますが、これにつきましても管理させていただきます鳥取市のほうで負担すべきではないかと、現段階では考えているところでございます。

○坂野委員
 では、まずそのお答えに対して追及して質問させていただきますけれども、まず、3点目の北口広場について管理されたい御意向というのは理解できました。一方で、本日用意していただいた資料の3ページをごらんいただきたいですけれども、下から4行にありますように、「運営においても継続的な経費が発生し、今後将来にわたる負担を公費で賄うこととなり、適切ではありません」。公費に対して非常に厳しい認識をお持ちの鳥取市が、1,800万円も負担されることに少々理解できませんけれども、その点は私の意見ですのでおいておきます。
 では、最初に戻りますが、駐車場は市で確保すべきだというお答えでありました。非常に重要なお答えでありまして、そうであるならば、今ある駐車場を潰す必要は全くないと考えます。ここで私から御提案したいと思うのですけれども……。

◎伊藤(保)委員長
 質疑のみお願いします。

○坂野委員
 質疑です。私の意見に対して、どう考えていらっしゃるのかの意見を求めるお尋ねです。
 そこで、駅から近いところであるというならば、駅裏の鳥取市がお持ちの土地がありますので、これだけ公費で賄うことに対して危機感を持っていらっしゃる鳥取市が、あえて何億円もの支出をして新たに土地を購入し、駅裏にある鳥取市がお持ちの土地に計画をされない、この理由をお尋ねします。

●深澤参考人
 駐車場は市で確保すべきであると、そうであるならばなぜ駐車場をというお話であったかと思いますけれども、先ほど部長からも答弁させていただいたのですが、やはり現在の駐車場用地が看護師専門学校の用地として、いろいろすぐれた点もあるということであります。まず、ここはそういった活用の仕方をさせていただければと思っておりますし、64台の駐車スペースが今ありますが、それにかわる機能につきましては、別の場所に確保させていただきたいと考えております。市があえて何億円もの公費を投入してこの土地を確保しようとしなくても、別の土地があるのではないかという御意見であったと思いますが、これも先ほど申し上げましたように、通学、通勤、実習病院等の学生の移動の利便性や、看護医療系学生の地域貢献活動を展開していく上でも非常にすぐれた位置、場所でありますし、鳥取市の福祉、健康対策担当の部局は駅南庁舎やさざんか会館等にありまして、非常に近接しておりますから、そのあたりとの連携も非常にとりやすい、連携が容易であるといったこと。看護医療系の団体等の皆さんが学校施設等を活用される場合にも非常に利便性が高いと。いろんな意味でこの土地、場所がすぐれていると判断したことによるものであります。

○坂野委員
 先ほど駅裏の土地に持っていかないという理由を上げられたところ、これは非常に重要でありますけれども、通勤、通学に非常に利便性があると。そして、鳥取市の福祉部局に対して非常に近いところにあると。これは全く同感ですけれども、では、今ある鳥取市が保有している土地がそこから遠いのですかというところなのですよ。今、小学生でも10キロ、20キロ離れた学校に通っているのです。たかだか1分2分の差ではないですか。これは極めて重要な認識を持たれないとだめだと思いますよ。今の答弁では全く理解できませんが、その上で、これだけの公費を学校に対して支出して、さらに県に補助を求めていく、あるいは市単独でもしていくという認識は間違っていますよ。

◎伊藤(保)委員長
 質疑をしてください。

○坂野委員
 ですから、それに対しての認識をお尋ねする質問です。私の認識に対してのお答えを求めます。

●深澤参考人
 いろんなお考えや御意見はあろうかと思います。その認識は間違っているのではないかということでありますが、我々は決して間違っているとは考えていないところであります。
 土地の話もありました。どちらが近いか遠いかなどは、物理的な距離感もありますが、やはり利便性などを考えておりますと、こちらのほうが適地であろうかなと判断しているところであります。

○横山委員
 今、駅前の土地についていろいろ言われたのですけれども、僕は賛成できないですね。なぜ民間にお金を使うのかが理解できない。
 もう一つは、ほかの社会福祉専門学校などあるわけだから、これに迷惑をかけるのではないかと思うのです。だから、今までのところに同じ条件でどれだけ補助したのかと。区別しているのではないかと思う。

◎伊藤(保)委員長
 横山委員、質疑をおっしゃってください。

○横山委員
 そういう面で、ちょっと聞きたいのです。

◎伊藤(保)委員長
 何をですか。

○横山委員
 なぜ民間に対して差別や区別があるのかです。

●武田参考人
 では、2点についてお答えいたします。
 まず、確かに民間の学校法人を誘致して、民間の主導で建ててもらうということでありますが、建設時の補助というのをまず第一のベースで考えております。運営の補助というのは、今のところ具体的な案なり、こういうふうな支援をしていこうというのは、まだ鳥取市自体では考えておりません。
 ほかの民間の専門学校と同じ扱いではないではないかという質問でございます。それぞれの専門学校ができた時代の状況、背景はいろいろあると思います。今まさに看護師、またリハビリ系の専門職の養成が、我々鳥取市を初めとする東部地域でまさに喫緊の課題だと考えておりまして、そうするためにはどうすればいいのかと。我々公がやればいいのかというと、必ずしもそうではないのではないかと思います。民間の活力を使ってできるのであれば、それが一番望ましいのではないかということが、この看護学校を誘致する最初の検討会の段階で出ておりますので、確かにそういうこともあるだろうなと。今までしていないから、今補助するのはおかしいではないかという御意見もおありかと思いますけれども、そこら辺は時代の状況がいろいろ変化してきて、今はまさにこれが必要だから補助するのだということを御理解いただければと思います。
 既存の社会福祉の専門学校、介護福祉士の養成学校が鳥取市内にございます。今現在、法人と進出の基本協定を結んでおります。この中には、看護師の養成課程、それから理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の具体的な3つの学科の名前を上げて、進出の基本協定を結んでおります。法人は、それ以外の学科については一切考えていないと。介護福祉士は考えていないということでございますので、今ある専門学校とは領域が違うといいますか、中身が違いますので、必ずしも、バッティングして志望者が減ったりすることは考えておりません。

○横山委員
 僕が聞きたいのは、公費を投入してまですることに、どうしても理解できない。公費を投入、つまり税金を使って、ある民間の会社に補助すると。国はしておりますけれども、それが理解できないのです。しかも駅前なので、駅前の景観も損なう。それについてはどう思いますか。

●深澤参考人
 2点お尋ねいただいたと考えております。
 まず1点目は、先ほど部長のほうからもお答えさせていただきましたように、看護師を確保していくことは喫緊の課題であると考えておりまして、それを行政のほうでやっていくのかどうか、そういった選択肢もあろうかと思いますが、その実績がありノウハウがある学校法人のほうで速やかにしていただくと、そこに一定の支援を我々がさせていただく、そういった選択もあるのではないかと考えております。
 あと、駐車場についてはそういったことです。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。
 冒頭言いましたように、県有地である鳥取駅前駐車場の売却を求められておりますので、きょうはあくまでも意見の聞き取りでございますので、それを念頭に質疑をお願いしたいと思います。委員の皆さんでほかにございませんか。(「それを念頭に」と呼ぶ者あり)

○濵辺委員
 今、駐車場などのさまざまなことがあるのですけれども、勉強する側、実習という観点から捉えたら、大きな病院の近くに学校を建てようとする発想がなかったのかをお伺いしたいです。

●武田参考人
 お答えいたします。
 確かにそういった考えもあるかとは思いますけれども、あくまでも実習先がたくさん必要になります。80人規模でありますと、例えば私ども鳥取市には鳥取市立病院がございますけれども、では鳥取市立病院で全部実習ができるのかというと、これは物理的に無理でございます。それ以外の市内の例えば県立中央病院にしてもそうですし、日赤病院、また生協病院といった急性期の医療を担う、それなりの規模を持った病院で実習のお世話にならなければいけませんし、また、それ以外の分野でも、例えば産婦人科の分野であっても、鳥取市立病院だけで全部できるというわけではございません。さまざまな医療機関や病院のお手伝いをいただいて初めて実習が可能になりますので、鳥取市立病院の横にという考えではなく、どこの実習医療機関にもアクセスがしやすい、中心的な位置に立地するのが一番ではないかという考えでございます。

◎伊藤(保)委員長
 よろしいですか。

○濵辺委員
 いいです。

○坂野委員
 私は、きょうの御説明をいただいて、「いや、駅前でつくるのがいいのだよ」と県民の皆さんに訴えしたかったのです。しかし、きょうの説明では私のところに声を届けていただいた県民の皆様に、「ではあそこに建てよう」という説明責任を果たすことができませんでした。これは、御足労いただきましたけれども、私自身も非常に残念です。
 今の御説明ですと、利便性があるから駅前の駐車場に建てるということでありましたけれども、繰り返しになりますが、10キロかけて歩いて通う小学生がいる一方で、10代後半、20代前半の健康な学生が、駅からわずか2分、3分離れる旧市立病院跡地に通うことができないのは、先日の議会で市長が新築移転を表明されたからなのです。
 ですから、これは非常に重要なポイントですけれども、これは県の議決案件ではありませんから議員は絡むことできませんが、県がこれを認めたら、県も住民投票で多数の声を得た、その声を踏みにじることになると、私は執行部には厳しく言いたいと思います。
 もう一度お尋ねします。利便性という観点であれば、駅裏の市立病院跡地に建てることが、駅前の駐車場地とは何ら変わらないと思いますけれども、なぜ旧市立病院跡地にこの看護学校を建てることができないのかをお尋ねして、私の質問を終わります。

●深澤参考人
 いろいろ御意見いただきました。市立病院跡地になぜ建てることができないのかということでありますが、建てることはできると思います。ただ、法人を絞り込みまして、我々が候補地と考えられる市内のいろんな土地も案内させていただきました。その中で法人としては、駅周辺、特に駅北の当該土地がすぐれているという判断をされたところでありますし、我々もその判断には合理的な理由があると考えまして、この土地がすぐれているという判断に至ったところであります。決して、市立病院跡地がどうしても建てられないということではないと理解しております。

◎伊藤(保)委員長
 委員の皆さん、ほかにありませんね。
 そうしますと、委員外議員の皆さん方から質疑等ございませんか。

○砂場議員
 駐車場の結果ですけれども、周辺駐車場のあきの最小値である54台の算出はどういう方法でされたのでしょうか。12時間データをとられて、その上の推計値ですか。

◎伊藤(保)委員長
 武田部長、答弁できますか。

●武田参考人
 これは5月14日の平日の調査でのことでございます。朝7時から夕方7時まで12時間にわたり、ずっと張りついて調査しております。その中で、64~65台収容の県有地の駐車場に一番多くとまっている時間帯の台数が44台でございました。同じ時間帯に、NPCという郵便局の向かい側の立体駐車場なり、それからもう1カ所、鳥取銀行本店の裏側といいますか、前にタイムズという、77台収容の駐車場がございます。それらの駐車場の空きが54台ありましたということで、この駐車場の報告に書かせていただいておることでございます。

○砂場議員
 では、横についている駐車場を全部足し算したわけではないのですか。

●武田参考人
 そのとおりです。

○砂場議員
 では、周辺地はどことどこですか。その駐車台数は何台ですか。

●武田参考人
 お答えいたします。
 まず、駐車場でございます。今も少し申し上げましたけれども、この資料の8ページをごらんいただきたいと思います。資料の8ページに鳥取駅周辺時間貸し駐車場分布図がございます。それの真ん中やや右あたりに鳥取中央郵便局と記載がありまして、その少し上に209台と書いておりますが、ここが先ほど申し上げましたNPCの立体駐車場、収容可能台数は209台でございます。もう1カ所が、その少し真ん中寄りといいますか、左上になります鳥取銀行本店と記載がございますが、その前の黒丸で駐車場と書いてあります。少し見にくいですが、ここが77台収容可能なタイムズ駅前駐車場でございます。
 先ほど54台のあきがあったということですけれども、内訳を申し上げますと、NPCが37台でタイムズが17台、トータル54台、同じ時間帯であきがあったと。ちなみに、同じ時間帯で、このNPCは、引き算になりますけれども、209台の収容に対して172台が駐車されており、タイムズにつきましては77台に対して60台が駐車場しておられたということです。したがって、あきが54台あったということでございます。

○砂場議員
 そうすると、全部の台数は289台で、空き領域は10台しかないわけですよ。そうすると、ざっと計算しても97%が駐車していることになります。これは、連休のときでもないし、通常の土日で数値を出していて、3%しかあきがないような駐車場であれば、常識的に考えて、あきはないと判断するのが当然だと思うのです。これは、つくったデータではないですか。普通3%の変動がないですかね。たった2日しか調べていないのに、それで断言できますか。

●武田参考人
 2日のうち1日は18日土曜日、お休みの方が多い日にちを選んでおります。先ほどの14日は平日の火曜日でございます。
 3%のあきと言われますが、その3%の意味がよくわからないです……。

○砂場議員
 いや、空き台数が10台だから、それを286台で割ったら、3%ということです。

◎伊藤(保)委員長
 委員長の指示を受けてから質疑をしてください。
 武田部長、説明してください。

●武田参考人
 私どもが先ほど申し上げましたのは、全部で54台の空き台数があるということですので、その3%というのはよくわかりませんが。

○砂場議員
 一番多いときに44台とまっていたものが、駐車場がなくなったら44台とめられなくなるでしょう。周辺駐車場の空き台数は54台ですから、その44台全てがとまったとすると、残っている台数は10台しかないわけです。駐車台数は289台のうちで10台しかあきがなかったら、それは比率にしたら3%ですよと。15%か20%あきがあるのであればいいかもしれないけれども、例えば学会があったりいろんなイベントがあったときには、あっという間に3%は埋まってしまうのに、何でそんなに自信を持って駐車場が足りていると断言できるのですかと聞いているわけです。
 僕はワシントンホテルを昼間によく使うのだけれども、駐車場に本当困るのですよ。そういう経験を何回もしているのですが、今聞いている数値だったら3%しかあきがなく、しかも平日は1日しか調べていないのに、駐車場が足りたと断言できるというのは、調査がいいかげんではないですかという疑問を呈しているのです。わかりましたか。

●武田参考人
 先ほどから申し上げておりますように、1日だけではなく、火曜日と土曜日の両日、朝7時から夜7時までべったり職員が張りついて調査しておりますので、いいかげんな調査ではないと思っております。
 今言われました44台を2カ所の駐車場に割り振ったら、残りのキャパが10台なので、全体の駐車場からいくと3%しかないではないか。確かに数字的にはそのとおりでございますが、ただ、我々は、この駐車場を潰すからほかの代替駐車場は全くつくらないのだ、要らないのだということは全く考えておりません。先ほど来副市長からも説明申し上げておりますように、駅の南側にもその代替機能を有する駐車場を早急に20台程度は整備するということで、先ほどの8ページのところを見ていただきますと、駅のすぐ下に白い丸で囲んでおりますけれども、ここを駐車場予定としておりますし、また、この図面でいきますとちょうど左端の近くに、別の大きな駐車場を計画しているところでございます。
 また、先ほどNPCとタイムズという駐車場を今回調査させていただきましたけれども、それ以外に周辺にもまだ民間の駐車場がございますので、それらを全部調査したのかと言われると、実際はしておりません。したがって、同時刻、同時間帯で周辺の民間駐車場はどうであったのかというのは、実態はわかりませんけれども、基本的にはそういったことで、この駅周辺の駐車の収容は賄っていきたいと考えております。

○砂場議員
 先ほど言った平日1日と土日1日をやるのは当たり前の話で、2日だからいいということではなくて、私が言っているのは、これでいうと多分平日のほうがたくさん使っているでしょうと。それでも季節変動はあるわけです。そういうことを考えてやらなければいけないでしょというのが1点。
 もう一つは、駅前の駐車場は20分は無料で、家族を送ったりする場所ですよ。周りに駐車場はたくさんあるけれども、では合銀の跡や市役所から荷物を引いていくことは考えられないではないですか。それが、その駐車場が足りている根拠とするのはおかしくないですか。どの範囲だったらそれに見合ったのか、計画しているわけではないのですか。この範囲まではこの駐車場の代替というのは、今言った2日以外も計画されているのですか。
 最後に、新しくできる駐車場は、これ駐車場がなくなった後に、どれだけの期間でできるのですか。白いところの駐車場が先にできてからこの駐車場を潰すのですか。

●武田参考人
 まず、30分以内無料の代替機能について、この8ページをごらんいただきたいと思いますけれども、何回も見ていただいて恐縮ですが、先ほど申し上げました駅の下側といいますか、南側の丸い白丸が2カ所ございます。駐車場予定地でございますけれども、ここに30分以内無料の機能を持たせた駐車場を整備することにしておりまして、これは来年度、事業に取りかかる計画でございます。
 ただ、それまでにこの県有地を取得させていただくことができれば、実際にここに建物を建設する工事が、この秋ぐらいには取りかかることになろうかと思いますけれども、そうした場合に、一時的にこの30分以内無料という機能が失われるわけでございます。それにつきましては、先ほどのNPCの駐車場の209台の部分、それから先ほどの白丸の駐車場予定地のさらに左側に26台、これもNPCでございますけれども、そこと交渉いたしまして、そこの駐車場であれば30分以内無料になるような手当てを考えているところでございます。
 もう1カ所の280台の駐車場につきましては、今現在、来年度設計に取りかかる計画でございます。

◎伊藤(保)委員長
 いいですか。そのほか。

○谷村議員
 鳥取市の谷村です。私も地元の人間としてすごく前から関心を持っていまして、自分の意見は、議会の質問で今度させていただきますので述べませんけれども、先ほど山口委員が質問された際に、駅南の用地は高かったという話がありました。多分さざんか会館の横の第2候補になっていた土地だと思うのです。直接関係あるわけではないのですけれども、質問に関係するものですから。金額はどれぐらいだったのか、それで断念してそっちになったという経緯を説明していただきたいです。
 もう1点は、そこの学校法人が不可解だなと思うのです。何でここにこだわられるのだというのを県民の代表の一人として思うのです。そこの法人は、ここの敷地だったら進出しますよ、ほかのところだったらやりませんよと条件をつけておられるのではないかなど、その2点をお答えいただきたい。

◎伊藤(保)委員長
 答弁できる部分で答弁してください。

●深澤参考人
 2点お尋ねいただきました。答弁させていただける範囲でお答えさせていただきたいと思います。
 駅南の用地の金額が高かったために断念したのではないかというお尋ねでありましたけれども、そういった経緯はございません。金額の大きい小さいで判断したものではありません。先ほど申し上げましたように、市内に我々が候補地となり得るべき土地を実際にごらんいただきまして、その中でどこが一番候補地として適しているのかを法人にも御判断いただいたところでありまして、その土地の取得に係る経費で判断していないことだけは申し上げたいと思います。
 なぜここにこだわるのか、条件がつけられておるのではないかということでありますが、特段その条件はございません。

○谷村議員
 駅南の用地は高かったと、メモしているのですよ。そう言われたと思うのです、さっきの発言。(「山口委員さん」と呼ぶ者あり)

●深澤参考人
 我々は言っていません。

◎伊藤(保)委員長
 山口委員が言われたのです。

○谷村議員
 何か根拠があって言われたのではないですか。

◎伊藤(保)委員長
 ないです。

○谷村議員
 そうですか。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○谷村議員
 もう一つ。ここでないといけないのだという条件ではないということでしたら、別の敷地でもいいわけですね。もし仮に、さざんか会館の横の敷地はどうしてもだめだということになったらそこでもいい、という提案があった場合はそれでもいいのですか。

●深澤参考人
 候補となり得るべき土地はあると思いますが、どうしてもここでないとということではないと思いますし、次の候補地、そのまた次の候補地といったこともあろうかと思いますが、やはり設置いただくに当たりましては、法人として一番いいと判断しておられるところに設置いただくこと、一番いいのではないかと我々も考えているところであります。これしかないということではないと考えております。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。
 意見も尽きたようでありますので、このあたりで質疑を終了したいと思います。
 参考人は御退席いただいて結構でございます。ありがとうございました。

午後5時19分 休憩
午後5時20分 再開

◎伊藤(保)委員長
 再開します。
 本日、さまざまな議論が行われました。本件に関しましては議会の議決事項ではございませんが、本日の議論、意見について執行部は市に対して対応を求めていただき、審査の常任委員会でてんまつを報告していただくこととしてはと考えておりますけれども、いかがでしょうか。
 皆さん方の中で改めて市のほうに、例えば執行部を通して、この用地や前段であった県からの情報等で聞いてみたいことがあれば、私か副委員長のところに申し出ていただきたいと思います。その後、私か副委員長から執行部を通して質問の要請をしたいと思います。いいでしょうか。
 それでは、生活環境部長と福祉保健部長のほうで何かコメントございますか。

●中山生活環境部長
 ございませんが、きょうさまざまな御意見をいただきましたので、内部にもその旨を伝えまして、きちんとした的確な処理等を努めてまいります。

◎伊藤(保)委員長
 次に、そのほかですけれども……(「済みません、よろしいでしょうか」と松田福祉保健部長呼ぶ)
 失礼しました。福祉保健部長、発言してください。

●松田福祉保健部長
 お時間をいただきましてありがとうございました。
 今までるる御説明させていただいたものをまとめて、改めて御説明させていただけたかなと思いまして、ありがたく思っております。
 福祉保健部としましては、看護師の不足にかかわるこの状況を、何とか早くに打開したいことがありまして、鳥取市も、市が声を出していただいて、法人がそれに応えてくださっている状況もございます。今いろいろな課題がある中で、一つ一つクリアしてこられているのではないかなと思っております。ただ、十分な議論がまだまだ必要なところは、うちもいろいろとやりとりしていきたいと思いますし、委員の方々に御理解を得た上で設置する方向でないとなかなか難しいと思っておりますので、土地のことについては生活環境部にお願いするわけですけれども、福祉保健部といたしましては、皆様の御理解をいただけたらと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

◎伊藤(保)委員長
 次に、その他ですけれども、委員の方で何かございませんか。いいですか。

○野田委員
 今、両部長にお話を伺ったのですけれども、その他として、ぜひともきょうのメンバーの意見は重々参考にしていただきたい。
 というのも、個人的でありますけれども、私は私学振興議員連盟の会長であります。そうすると、いろんな私学がございますので、そこら辺も配慮しながら、本当にどこが一番適地なのか。看護師養成学校というのは、今、皆さんのお話を伺っても、誰も必要だと思っているのですよね。必要だと思っているのだけれども、あそこの場所が本当に最適かどうかという部分においては、きょうの意見も重々配慮した上で交渉していただくことをお願いしておきます。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。
 そうしますと、以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会いたしたいと思います。

午後5時24分 閉会

 

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