平成24年度議事録

平成24年12月17日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者
(29名)
委員長
副委員長
委員
福間 裕隆
長谷川 稔
坂野 経三郎 森 雅幹    
砂場 隆浩  国岡 智志
市谷 知子  錦織 陽子
内田 隆嗣  福田 俊史
浜崎 晋一  広谷 直樹
谷村 悠介  濵辺 義孝
澤  紀男  伊藤 保
浜田 妙子  森岡 俊夫
野田 修   小谷 茂
山口 享   鉄永 幸紀
斉木 正一  藤井 省三
上村 忠史  横山 隆義
内田 博長  藤縄 喜和
銀杏 泰利
欠席者
(2名)

廣江  弌
安田 優子
 

説明のため出席した者
   なし
職務のため出席した事務局職員
   有田事務局長 谷口事務局次長外関係職員

1 開会 午前10時01分

2 閉会 午前10時26分

3 司会 福間委員長   

4 会議録署名委員 鉄永委員 濵辺委員
5 付議事件及びその結果
    別紙日程表記載のとおり 


午前10時01分 開会

◎福間委員長
 ただいまから決算審査特別委員会を開会いたします。
 本日の日程はお手元の日程表のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 最初に、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、鉄永委員と濵辺委員にお願いいたします。
 それでは、議題に入ります。
 議題1、平成23年度決算の認定の可否について、県営企業、病院事業、一般会計等の3つの決算に関する議案が当委員会に付託されています。議案ごとに御意見を伺い、採決したいと思います。
 まず、9月定例会から継続審査となっております議案第25号、平成23年度鳥取県営電気事業会計未処分利益剰余金の処分及び平成23年度鳥取県営企業決算の認定についてですが、御意見はございませんか。

○市谷委員
 この第25号についてですけれども、売れ残り、失敗した崎津工業団地にメガソーラーが来ることになったということは本当によかったというふうに思っております。
 しかし、特に工業用水には大きな問題が残っています。そもそも鳥取の工業用水ですが、三洋電機の利用を見込んで国、県、鳥取市で950億円もかけて殿ダムを建設して3万トンの過剰な供給計画を持っていますが、実際は1万6,000トンしか利用がありませんでした。
 それに加えて、今回三洋電機から分かれてできたエプソンの撤退で4,000トンも利用が減り、収入は1億3,800万円減、借入金は41億円残っていますが、利用拡大のための水道施設建設借金が7億円余りもふえました。企業債の元金を一般会計から14億円以上出資していて、23年度には終了する予定でしたが、エプソンなどの撤退で出資を継続することになりました。経済状況の変化があるとはいえ、三洋、エプソンの責任は重大です。そしてこのように大企業に至れり尽くせりばかりでは、失敗して結局税金で尻拭いをしなければならなくなる。大いなる反省が必要です。
 また、みなと温泉館を売却しましたけれども、売却金額は1億2,000万円と簿価2億1,100万円の半分であったため、差額が売却損となりました。また、身体障害者と介助者の利用料減額減免制度がありましたけれども、これは廃止になりまして、障害者が利用しにくくなりました。
 よって、企業決算の認定に反対いたします。

◎福間委員長
 ただいま市谷委員から御意見がございました。ほかに御意見はございませんか。(なし)
 それでは、採決をしたいと思います。
 議案第25号、平成23年度鳥取県営電気事業会計未処分利益剰余金の処分及び平成23年度鳥取県営企業決算の認定についてを原案のとおり剰余金の処分については可決し、決算については認定することに賛成の皆さんの挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数でありますので、原案のとおり可決し、認定すべきと決定いたしました。
 次に、同じく継続審査となっております議案第26号、平成23年度鳥取県営病院事業決算の認定について、御意見はございませんか。

○市谷委員
 この病院事業会計の決算ですけれども、基本的に今病院の経営は非常によい状況に改善しております。しかし、そういう中にありながら、出産分娩料を値上げして子育て世代に負担増を押しつけました。また、病院を支えてきたボイラー技士、入院患者の治療の一環である入院給食をつくる調理員は、退職者を身分の不安定な非常勤職員で補充いたしました。これらは県民サービスの低下となるため反対いたします。

◎福間委員長
 ほかの皆さんの御意見はございませんか。(なし)
 それでは、採決いたします。
 議案第26号、平成23年度鳥取県営病院事業決算の認定についてを原案のとおり認定することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数でありますので、原案のとおり認定すべきと決定いたしました。
 次に、一般会計並びに企業会計を除く特別会計に係る議案第28号、平成23年度決算の認定について、御意見はございませんか。

○市谷委員
 第28号の決算認定について、反対討論いたします。
 平成23年度というのは、県の統計でも大型小売店の販売金額が6カ月連続減、給与所得も前年から下がり、年末には三洋電機の700名規模での大リストラといった内需が冷え込んでいる大変厳しい雇用経済情勢でした。総務省も、リーマンショック以前に比べても雇用が2.8%減、製造業では11%減と、戦後最大のリストラと報じておりました。
 ところが、その一方で、資本金10億円を超える大企業のため込みは260兆円と過去最高となる異常ぶりです。加えて3.11東日本大震災、福島原発事故、さまざまな対応が求められておりました。
 しかし、県財政は県税収入の減少、国の公共事業予算削減で歳入が減っており、体力がある大企業優遇ではなく、真に県民の暮らしや中小企業を大切にして、県民の懐を暖める内需循環型の財政運営をするかどうかが問われていたというふうに思います。
 そして実際の事業ですけれども、中学校卒業までの医療費助成の拡大、学校耐震化、原発モニタリングポストの予算確保、環境大学の公立化、豪雪対策、100%保障の中小企業経営活力資金など、県民の安心安全につながる事業もありました。
 しかし、その一方で、経済対策では三洋のリストラ対策で提案されたものづくり応援補助金は新たな製品開発が前提となっていたため、利用は1件と、一定の体力ある企業しか利用できない制度であり、改善が求められております。
 また、DBSクルーズ社の定期貨客船は県から多くの積み荷支援を受けて、当初より売り上げが4.6倍、純損失は前年7億から3億に減っているのに、県からの運航支援の単価を100万円から150万円へと引き上げ、1年延長しました。県内企業が苦しんでいるときに、一外国企業に対して行き過ぎた優遇であり、やめるべきです。
 その上、境港利用企業への貿易支援は県内より県外企業の利用のほうが多く、ロシアビジネスサポートセンターは税金で境港、そしてロシアにもセンターを置き、それぞれ3名人員配置もしていますが、貿易実績は5件しかありません。県産品海外共同販売支援事業は4回の予定が1回の利用、海外アンテナショップは3カ所の予定に2カ所の実績、これらは多額の予算計上をしながら実績不十分、県民全体の利益につながっていません。
 また、雇用対策ですが、中高年就業支援事業を派遣会社に丸投げしました。就業者は2割ふえましたが、この派遣会社に移籍した県の就業支援員は2名はやめていて、ほかの公的な就業支援施設で働いておりますけれども、それはなぜでしょうか。
 また、1万人雇用の計画は23年度の目標は超えておりますけれども、正規雇用は2,479人に対して臨時雇用がその2倍、4,455人であり、正規雇用確保に向けて本格的な対策が求められているというふうに思います。
 また、税金の使い方は全体で見ればわずか2,500万円余りの障害者小規模作業所の補助金を廃止したことで失われた作業所も出ました。その一方で、まんが王国関係は1億円以上計上し、20億円積み立てた鳥取力創造運動基金のうち約3割の7億円余りをまんが王国の事業に使うことを予定いたしました。
 しかし、御承知のとおり、まんが博覧会を通じての観光客動員目標は300万人を超える320万人が来たとしていますけれども、まんがドリームワールド、博覧会そのものは22万人しか入っていません。県民的には盛り上がっておらず、次への進展も不透明で無駄遣いです。
 また、県の正規職員は10名削減、教職員も含めれば48名減。その一方で非正規は66名増で、使い捨ての派遣労働者を延べ17名雇いました。県職員は正規雇用を減らして非正規をふやしています。その一方で、360時間以上の時間外勤務をしている職員は知事部局148人、総合事務所83人の計231人、時間外勤務縮減5(GO)・5(GO)プロジェクトについての職員アンケートでは、プロジェクト前と時間外勤務が変わらない、ふえたが53%、業務効率は変わらない、下がったが76%、仕事への意欲は変わらない、下がったが91%と、残業が減っている実感がありません。また、県職員給与は3億2,100万円にも削減が及ぶと試算をされております。
 そして、実際の業務については、例えば自治振興課の職員が平成19年度から7人も減り、決算審査の資料の選挙費のところでは、課の職員定数削減や短期の人事異動などで選挙事務のノウハウが蓄積されがたいとされ、人員削減によって公務に支障が出ていることがうかがわれます。
 その他問題点もまだございますけれども、あす議場で詳しく討論させていただきます。主には今述べましたような理由で、この23年度決算認定には反対いたします。

◎福間委員長
 ほかの皆さんで御意見はございませんか。(なし)
 それでは、御意見が尽きたようですので採決いたします。
 議案第28号、平成23年度決算の認定についてを原案のとおり認定することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数でありますので、原案のとおり認定すべきと決定いたしました。
 次に、議題2、決算審査特別委員会委員長報告及び口頭指摘事項についてであります。
 あらかじめ委員の皆様に意見照会をさせていただき、出された意見について正副委員長・主査会を開催し検討したものを委員長報告(案)及び口頭指摘事項(案)としてお手元に配付させていただいております。
 なお、昨年と同様に、分科会や主査会での議論を含め指摘の趣旨等を執行部によく伝えることとしたいと思います。
 以上、説明は終わりましたが、ほかに御意見はございませんか。

○市谷委員
 決算審査の委員長報告、文書指摘6ページ、11点目の県立病院についてですけれども、前回もありましたけれども、中央病院の新築計画を持つということ、それから厚生病院は新築だと結論づけております。私も病院の新築そのものを否定するものではございませんけれども、中央病院の場合は耐震化するときにも経費について相当詳しく検討がされていたはずです。それが今回2つの病院を新築するということであれば、私はもっと丁寧に経費を検討した上で結論づける必要があるというふうに考えております。
 また、がん検診のPETを中央病院に配備するということも書かれておりますが、これも必要な検査機器ですけれども、現在鳥取市立病院にこのPETがあって、そもそも中央病院とはすみ分けをしてきた経過があります。東部に2つPETを配置するということもありますけれども、もっと全県民的な視野で配置を検討されるべきだというふうに思います。
 また、こうした医療機器導入のために東部総合事務所福祉保健局を移転して跡地を利用するというふうにしてありますけれども、この福祉保健局が中央病院の横にあるということで、例えば病院で特定疾患の診断をしてから福祉保健局で手帳の手続をするということで、手続を非常にスムーズにできるメリットがあるということを福祉保健局からも聞きましたが、こうした県民の利便性が十分検討されていないというふうに私は思っております。もっと検討した上で、こうしたことについては判断すべきだというふうに考えます。
 いずれにしましても、この県立病院の中身というのは、今申し上げましたようにもう少し深い検討をして方向性を出すべきだというふうに思いますので、ここには賛成しがたいというふうに私たちは思っています。
 もう一つ、口頭指摘のほうですけれども、3ページ、山陰海岸ジオパークの施設整備についても書かれておりまして、鳥取市の施設との連携ということも書かれていますが、あわせて、将来的な施設整備の検討という文言が入っていまして、どの程度の施設整備の話になっていくのか見通しといいますか、もし物すごく大きな施設整備になるとそれはそれでちょっとどうかなというふうに思いますので、この表現だけでは非常に不安なので、今言いましたこの2つの点からこの指摘事項には賛成ができないというふうに考えております。

◎福間委員長
 ほかに御意見はございませんか。(なし)
 では、今の御意見について、主査の方から発言をしていただけませんか。

○浜田委員
 鋭意検討させていただきました。それで、おっしゃる内容はわかります。中核病院として、中央病院も厚生病院もしっかり力をつけていかなければいけない。日々日進月歩の高度医療というものがありますので、新しい機械もどんどんできていっています。そうした新しい機械にも対応できるような病院ということをまず大前提として考えなければならない。
 そういう視点で見たときに、確かに特に中央病院は37年以上たっておりましてかなり狭隘化しています。機器を入れる場所も非常にないということを我々の目でも確かめました。
 厚生病院のほうですけれども、ここで上げておりますのは病床棟なのですが、この病床も25年以上たっておりまして、行ってみますとやっぱり狭く快適空間とは決して言いがたいというところがありまして、いずれにしても新しく建設し直すということが耐用年数からいっても検討されなければならないということで、資金的にも、それから内部的な問題についてもここでしっかり時間をかけて十分な検討が必要である。深い検討が必要というお話がありましたけれども、専門的、しかも多面的な検討が十分される必要があるという意味で指摘をいたしておりますので、御理解いただきたいと思います。
 実はPET-CTなのですけれども、すみ分けをということですみ分けをされましたけれども、実際に患者さんの様子を見ますと中央病院にも必要であると。それでこそ中核病院としての役割が果たせるという専門家の御意見でございました。
 となると、狭隘化していてなかなか場所がないということがありまして、一つの方法としてそういうことも考えられるのではないかということで、検討として内容に埋め込んでほしいということでございますので、御理解ください。

◎福間委員長
 次に、ジオパークの件について、安田主査が欠席ですので、長谷川副委員長に代理をお願いしております。

○長谷川副委員長
 私のほうからお答えいたします。
 この鳥取砂丘のジオパークセンターとインフォメーション機能を持ちますパークサービスセンターは隣接しておりまして、その中でまずは鳥取砂丘ジオパークセンター内の利用というものが、このたびのジオパークの認定を受けるために中を大分整えております。22年から稼働しておりまして、鳥取市では市内の小学生の教育体験なども組み込まれていることから、非常に利用度が高まっております。しかし、その施設たるや手狭であります。
 一方の県のもともとの施設のパークサービスセンターのほうは自然公園財団に管理をゆだねておりますが、ここは事務所機能的な役割を持っておりまして、ここもやはり手狭であります。それだけに、まずは少なくとも有機的な連携を図ることと、将来的にはどうあるべきかということを県と鳥取市が一緒になって検討いただくと、そういうことでこのような内容にあらわしております。

○市谷委員
 病院については、私も機器を入れたりとか病院新築そのものを否定しているわけではないのですけれども、今その情報が私自身余りつかめていない中で、今お話はありましたけれども、この決算認定でつけるのではなくて、もっとよく予算等なども見させていただいたり検討した上で結論を持ちたいというふうに私は思っていますので、ここでつけるのはいかがなものかなという認識は変わりません。
 ジオパークの施設ですけれども、鳥取市の施設と連携までは私もわかるのですけれども、将来的な施設整備という表現になってくるとどこまでいくのかなというのがちょっと不安でして、その部分をできればとっていただいたらありがたいと思います。

○長谷川副委員長
 施設活用と理解していただければと思います。

○市谷委員
 整備と書いてあるので、その辺が非常に不安でして、この表現のままだとどこまで広がっていくのかなというところが不安なので、その表現をできればとっていただきたいというのが思いです。

○浜田委員
 つけ加えて説明させていただきますけれども、中央病院は本当に鋭意努力されまして財政状況は好転していきました。それで決算内容も審査をいたしましたけれども、財政出動に耐えられるということを判断をいたしております。

○長谷川副委員長
 施設整備としておりますけれども、この建設とかそういう将来目標といいますか、視点の中には残りますけれども、当面は有機的な施設のあり方、活用を一番大事なことは鳥取市と鳥取県が一緒になって協議、検討を行っていただきたいというところに重点を置いております。

○銀杏委員
 意見を言わせていただきたいのですが、今のジオパークセンターにつきましては、行かれた方はわかるように、大体20名も入ればそれ以上入れないような施設でありまして、委員会で10名ぐらいで行くと一般のお客さんが困るぐらいのところでありまして、とても狭隘で手狭でして、何とかすべきことだというふうに思っていまして、この指摘については大賛成であります。

◎福間委員長
 ほかに御意見はございませんか。(なし)
 今の御指摘の御意見を踏まえて採決をしたいと思います。
 委員長報告の原案、あるいは口頭指摘事項の原案について、ただいま修正意見がございましたけれども、委員長報告の原案、口頭指摘事項の原案について、賛成の皆さんの挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数でありますので、原案のとおり決定させていただきたいと思います。
 次に議題3、指摘の方法についてであります。
 文書指摘については、12月18日の本会議で委員長報告を行い、議決の後、知事に文書で通知すること。本会議での委員長報告は、指摘事項の全文を配付し概要を朗読すること。口頭指摘については、本委員会終了後、委員長が各分科会主査の立ち会いの上、関係部局長に申し渡しをすること。以上の方法により指摘を行うということでよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、そのようにさせていただきます。
 なお、指摘事項に対する対応状況並びに来年度予算への反映状況について、今後も引き続き調査することとしておりますので、よろしくお願いいたします。
 最後に、その他の事項で皆さんから何かございませんか。(なし)
 ほかにないようですので、決算審査特別委員会はこれをもって閉会いたします。

                                午前10時26分 閉会

 

 

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