平成22年度会議録・活動報告

平成22年11月19日・所管事項に係る県内調査

1 調査日時・箇所・内容

11月19日(金)
○国道431号の交通円滑化への取り組み状況(米子市)
○境港・東海・ウラジオストク定期貨客船、国際ターミナルの現状(境港市)
○中海の水質浄化等の取り組み状況(米子市)
  ・浅場造成
  ・アマモ場造成 等
○排水不農地解消の取り組み状況(米子市)

2 調査委員

安田委員長、澤副委員長、森岡委員、錦織委員、斉木委員、松田委員、廣江委員、上村委員、稲田委員

3 随行者

鳥取県議会事務局議事調査課 岡田主幹、上月副主幹

4 調査報告

 今回の現地調査では、大橋川拡幅に関して公共工事残土による排水不良農地解消のための農地のかさ上げ状況について、中海圏域における交通・観光に関連して国道431号の交通円滑化への取組状況及び定期貨客船の利用状況、中海の水質対策に関連して浅場整備工事の状況について調査を行った。

 公共工事残土による農地のかさ上げ状況については、多くの地権者をとりまとめ事業に取り組む難しさと、かさ上げに必要な経費が大きな負担になるということが分かった。葭津地区は客土の運搬経費がかからない公共残土を利用し、モデル的にかさ上げを行っているが、公共事業削減の中、今後は残土の発生もそれほど期待できないので、かさ上げに伴う地権者の経済的負担を軽減する方策についても、検討する必要があるのではないかと考えた。

 国道431号では、皆生通りに通行が集中し渋滞していることから、短期的施策として交差点の改良、渋滞情報の提供などによる車の入り込みを分散するとともに、長期的な施策として、高速道路へのアクセス強化、皆生通周辺に集中する拠点施設機能の分散に取り組まれている。情報提供による交通分散実験では、迂回路の交通量が10%増加するなど効果が確認されたが、信号機の時間配分、皆生通り自体の右折レーンの増設などについても引き続き検討する必要があると感じた。

 定期貨客船の利用状況等においては、1年間の定期運行により知名度が上がっており、心配された週一便へのダイヤ変更の影響もなく、貨物、旅客とも増加している。旅客については、日帰りツアーが1泊に変化し、観光エリアも県東部にまで広がっている。今回トライアル実施される境港経由での函館の海産物輸出により、通関手続、荷役などの問題点を把握し、それを改善されることが期待される。

 浅場整備工事では、浅場造成の効果により波立ちが抑えられ、透明度の向上によりアマモなどの植物が根付き、それが水質の改善に繋がり魚介類が増加することを期待している。大崎地区においても、オゴノリの増加が確認されており、波消施設を増設することでさらに砂の動きを抑制し、アサリの生育にも繋がっている。しかし、水質対策においては、流入負荷への取組は必要不可欠であるので、島根県を含む両県で、より一層取組を強化することが必要であると感じた。

 今回調査を行ったこれらの事業概要について、今後の委員会活動の参考としていくこととしたい。

 

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