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会議の概要
午前10時00分 開会
◎鹿島委員長
皆さん、おはようございます。ただいまより、農林水産商工常任委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元のとおりでありますので、順序に従って議事を進めさせていただきます。
今回の常任委員会は、初めに農林水産部、次に商工労働部の順で執行部の入替えを行います。
初めに、会議録署名委員を指名いたします。
本日の会議録署名委員は、浜田委員と福浜委員にお願いしたいと思います。
それでは、報告事項に入ります。
執行部の皆さんにおかれましては、説明は要領よく簡潔にマイクを使ってお願いいたします。
なお、マイクの使用に際しては、赤外線の受発信部を手で覆わないように注意していただきますように、発言しないときは必ず電源をお切りいただきますようにお願いしたいと思います。
また、説明または質疑におけるページ等の切替えの際は、委員の端末の操作状況を確認しながら、少し間を置いて説明を開始していただきますようにお願いいたしたいと思います。
質疑等については説明終了後に一括でお願いしたいと思います。
なお、報告4、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については、資料に記載のとおりでありますので、説明は省略いたします。
報告1、松くい虫防除に係る空中散布について、小林森林づくり推進課長の説明を求めます。
●小林森林づくり推進課長
資料の2ページをお願いします。
松くい虫防除についてです。松は飛砂や強風等から生活や農地を守るなど、多くの役割を果たしているところですが、海岸防災林など重要な松林を対象に、松くい虫被害の予防を図るために、県下6市町において薬剤の空中散布が実施されますので、御報告します。
実施予定時期としましては、1回目が5月31日から6月4日、第2回目が6月16日から18日という日程です。
実施市町及び面積ですが、昨年度と変わらず1市5町、計6市町、1,006ヘクタールで実施されるものです。
具体的には、表の下に記載していますとおり、中部地区3町、西部地区1市2町、いずれも地元から要望のあった区域において、各市町により実施されるものです。
一方で、県の役割として、県民への広域的な情報提供で、新聞広告、ホームページ、関係機関への通知などにより広報・周知を行っているところです。
また、各市町においても、チラシの全戸配布や防災無線等により、日程や留意事項等について周知を徹底することとしています。
また、今回の春の防除に加えまして、秋にも防除を行うこととしています。県と市町でエリアを分担した上で、海岸防災林などの重要松林で発生した被害木、この中にいる松くい虫の幼虫を駆除することにより、被害の拡大防止を図ることとしています。
なお、参考としまして、松くい虫被害量の推移をグラフにしていますが、ここ数年、被害が増加傾向にあります。昨年も夏場、記録的な猛暑でしたが、高温小雨の状態が続きますと松自体のストレスが強まることが、その被害の増加の一因となっていると考えられています。この被害を抑えるために、県と市町では春の予防と秋以降の駆除を組み合わせて実施することにより、総合的な被害対策を講じていくこととしています。
◎鹿島委員長
次、報告2、藻場保全の教育・普及啓発動画制作について、臼田漁業調整課長の説明を求めます。
●臼田漁業調整課長
3ページです。
藻場保全の教育・普及啓発動画制作について、藻場に関する教育・普及啓発動画が完成し、利活用を進めていきますので、報告します。
動画は2つ作成しました。1つ目、普及啓発動画「萌える海藻!鳥取県の豊かな海を育む大作戦」。こちらの内容は、海の環境保全のため、今、漁業者、漁協、行政等で一体となって、海藻、アラメの藻場造成、保全活動(アラメの種苗育成、ウニ駆除、海藻の養殖、海洋環境を守る仕組みづくり等)を行っており、その様子を紹介します。この動画を通じて海の課題を自分事として感じてもらい、藻場の造成や保全活動への理解を促すものです。対象は中学生以上から社会人まで、海の環境に関心がある方で、時間は約8分、利用については、県のホームページ、You Tubeチャンネルや、山陰海岸学習館(ジオパーク)、とっとり賀露かにっこ館、境港おさかなパーク、こちらは卸売市場ですが、そちらで普及啓発を図ることになります。こちら、鳥取県の単県事業として制作したもので、キャプチャーをつけました。
2、小学生向け学習動画「藻場ってなに?」。こちらの内容は、豊かな海の恵みを将来に引き継ぐため、小学校の児童に鳥取の海の環境や藻場のことを考えてもらうきっかけとして、鳥取県沿岸全域で課題となっているムラサキウニによる食害による藻場の衰退や、海で起きている様々な問題を学ぶことで、対象は小学校高学年。小学校高学年から環境学習だとか地域学習が始まるために、小学校高学年を主な層と考えています。時間は約16分で、利用については、この磯焼け問題について小学生が気軽に学べる今回の動画に加えて、指導者が中身を確認できる補助教材や、生徒が学んだことを書く気づきシートも作りまして、鳥取市内の小学校や義務教育学校等44校に配布を終えたところです。こちらは鳥取ブルーカーボンプロジェクト「豊かな海の再生を目指して」ということで、日本財団の御支援を受けて制作しました。
◎鹿島委員長
続いて、報告3、境漁港クロマグロ初水揚げについて、氏水産振興局長の説明を求めます。
●氏水産振興局長
4ページをお願いします。
ちょうど1週間ほど前になりますが、5月14日水曜日にクロマグロの初水揚げがありましたので、御報告させていただきます。
今回の水揚げですが、昭和57年以降で最も早い水揚げとなっています。水揚げしました船団は、昨年と同じ宮城県の第21たいよう丸です。水揚げ量は8.6トン、水揚げ本数63本、重さは、小さいものが29キロから大きいものが225キロ、平均しますと136キロとなっています。単価については、最高値を表の中には入れていますが、2,890円で、昨年並みの非常によい単価となっています。
また、当日は、そこの写真にありますとおり、境漁港の1号上屋で境港天然本マグロPR推進協議会の主催により初競り式を行ったところです。
PR活動については、初水揚げの翌日、15日に、関西の百貨店、阪神梅田本店と、あべのハルカス近鉄本店において初水揚げのPRイベントを行ったところです。また、来月6月8日には第12回の境港まぐろ感謝祭が予定されていますし、20日金曜日には銀座三越、21日土曜日には伊勢丹浦和店において、首都圏向けのPRイベントを開催する予定となっています。
そのほか、首都圏、関西圏の百貨店においては、のぼり旗、シール、ポスターといったPR資材を提供しまして、各店舗でのPR活動に活用していただく予定としています。量販店向けとしましては、県のホームページからPOPや、PR資材をダウンロードできるようにしていますので、そういったものを活用していただくこととしています。
それから、その他のところに書いていますが、境港市の子育て支援課さんでは、毎年行っておられます市内12か所の保育園でのマグロ集会、給食へのマグロ提供、DVDの視聴等で、県の職員も語り部として参加させていただいています。
最後に、今年度の日本海の漁獲枠です。マグロの資源が回復しているということで前年より213トン増枠され、日本海全体で2,084トンとなっています。漁期も、年々年々水温等高まってきていますので、昨年より前倒しとなりまして5月1日から7月25日までとなっています。
今年も境港は官民一体となりましてマグロの水揚げを盛り上げていくこととしていますので、どうぞよろしくお願いします。
◎鹿島委員長
今までの説明について、何か質疑等ありませんでしょうか。
○浜田委員
2ページ、海岸の防災林などで春期の松くい虫防除ということですが、弓浜半島の松くい虫の防除は、どういう形で、やられるのか、やられないのかも含めて。あと、空中散布は場所的に結構難しいような気がしているのですが、どういうやり方をされるのか教えてください。
●小林森林づくり推進課長
弓浜半島では、道路も近接していますし、空中散布は実施していません。対策としては、枯れた松をその年のうちに全部切る。で、中にいる虫を駆除する方法が1つ。それから、樹幹注入といいまして、健全な木にあらかじめ薬剤を注入しまして、中にいる線虫に作用して健全に保つ方法でやっています。
あと、もう一つ、空中散布は確かに限られます。周辺の農地だとか施設といったところからある程度の距離が保てるところで実施しています。そういったことができない場合に地上散布という形で実施をしています。
○浜田委員
結構、今、植林が進んできて、若木というか、小さい低木がすごく多いのですが、そういうところにも地上で散布するということでよろしいのですか。
●小林森林づくり推進課長
弓浜半島はたしかアダプト・プログラムで、協力いただく企業さん、団体さんで植林をしていただきまして、それが大分大きくなってきています。そういったところは、小さい木は割と枯れにくいので、まだ防除はしていません。これが大きくなってくると枯れやすい状況になると思いますが、そのときには樹幹注入などの対策を講じていくことになると思います。
○浜田委員
いずれにしても、結構松くい虫にやられ、結構放置されている期間が長いんですよ、これまではね。なるべく早い段階に伐採してしまうということですが、アダプトのボランティアの方とかいらっしゃいますので、その辺やはり情報共有しながら、広がる前に、気をつけて見ていてくださいねとか、そういった早期の対応が大事になろうかと思います。その辺り、しっかりと対応をよろしくお願いします。
答えはいいです。よろしくお願いします。
◎鹿島委員長
道路沿いの左側というのですか、海と反対側に土地があって、そこの間にずらっと枯れた木がぽつぽつぽつと電線沿いに生えているのが感じ取れるところだったなと思います。あの所有は全然違ったところ、県じゃないところだろうと思います。枯れたところが非常に見苦しいという説明だったと思いますが、その辺をもし説明ができれば。
●小林森林づくり推進課長
道路の海側と反対側で、確かに電線に引っかかったりしているのは処理が難しいので、そういったのをまとめて処理する形を取っているのだと思います。いずれにしても、その年のうちに伐倒して駆除してしまわないと被害が広がってしまいますので、その年に全量駆除ということで取り組んでいます。
◎鹿島委員長
分かりました。ほかにございませんか。
○福浜委員
3ページです。動画を2つ作っていただいてありがとうございます。で、活用ですけど、上のほうは中学生、高校生とかにも向けてという書き方はされているのですが、利用については、中学校、高校の学校教育の中に盛り込むようなイメージが書いていない。関心のある人が勝手に県のホームページから見るぐらいしかないのかな、普及啓発にはちょっと弱いんじゃないかなと思ったのが1点。
2点目の小学生向けですが、これ、鳥取市内しか配ってないですよね。なら、中部と西部はどうなのだろうなというところが気になるので、今後の展開について教えてください。
●臼田漁業調整課長
1の普及動画ですが、おっしゃいましたように、今後、学校教育などでも活用いただけるように普及啓発を図ってまいりたいと思います。こちら、完成したばかりで、まず一般向けに広報しやすいところで始めて、それから学校にも順次お願いをしていきたいと考えています。
また、2の小学生向けです。こちらは完成したところでして、鳥取市内の小学校の校長先生の集まりなどで御了解をいただき、順次、中部や西部、ほかの地区の校長会といった集まりで広報していって、鳥取市内と同じように配布を心がけていきたいと考えています。
○福浜委員
はい、分かりました。ありがとうございます。上は、とっとり動画ちゃんねるに上がる予定になっているのですが、下は上げないのですか。
●臼田漁業調整課長
小学生向け動画も動画ちゃんねるにアップさせていただきます。
◎鹿島委員長
ほかにございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
ないようでございます。次に移りたいと思います。
次は、その他でございます。農林水産部に関して、執行部、委員の方で何かございませんか。
○福浜委員
分かる範囲で結構なのですが、米、やはり今、一番関心が高いと思うのです。今、県として国要望とか含めてどういう取組をしていて、この価格高騰はこの先どうなるのかも含めて、どういう対策をこれから打っていかれる予定か、分かる範囲で結構なので教えてください。
●中島農林水産部長
今の状況、特に備蓄米ですね。備蓄米が今3回、約31万トン、今、国が放出しています。ただ、そうはいっても、やはり先ほど気になると、福浜委員おっしゃいましたが、実際はやはり目に見える形で価格が落ちてないというか、やはり高止まりが続いているということで、国も7月まで毎月10万トン、取りあえず状況を見ながら放出するという方針を出されています。
ただ一方で、やはり国内、米が足らないとか、高止まり、高いということがあり、今、4月末時点ですが、米を増やしていこうかという生産者、そういった意欲を持たれてる方、結構増えてきています。これは事実です。県としては、そういったことを後押しできる対策、要は鳥取米の生産力を増強するというか、増産するというか、そういった対応を、今、検討しているところです。
○福浜委員
他県では給食の米を、週5日出していたものを2日にするようなことも出ているのですが、県内ではまだそういう動きはないのでしょうか。というのが、日本人の主食である米が今回のように、昨日もスーパーへ行ったのですが、あるところとないところがものすごくばらばらで、ないところは5キロで大体5,000円近い値段だと思います。だからほぼ倍ですよね。結局、米離れにつながっていくという危機意識に対して、打つ手が弱いという気もしているのですが、その辺どうなのですかね。
●中島農林水産部長
ちょっと御説明足りませんでしたが、要は、今、本当に生産力増強しようかという意欲を持っておられる生産者は、面積関係なくいらっしゃいます。実際、今、昨年に比べまして、対前年、4月末時点で、400ヘクタールぐらい増やそうかと、増えるという状況にあります。県としても、何とか増やしていく後押しを検討していきたいなという、今そういったところです。
○福浜委員
最後にします。結局、もうないからというのが消費者の中で蔓延している。やはり安心というか、ちゃんと米は供給できますよと、国も県も、もっとしっかりアピールをしていって、県内の米生産をみんなでしっかり支えていきましょうみたいな、プラスの情報発信。僕もマスコミ出身なので、じくじたる思いをしているのですが、足りない、足りないって言っていたら、みんな買い占めに走っちゃうところも多分にやはり影響しているのかなという気もしています。そういう部分で、やはり県内の米の現状と今後の見通しをしっかりと情報公開していくということなのかな。それが全部とは言いませんが、そういう努力ももっとしていただければなと思いますので、よろしくお願いします。
○前原委員
同じような質問なのですが、現在行われている田植えです。この作付に関して、プラスアルファ、400ヘクタールですか、増えるということが分かったのですが、品種とか、作付状況というのが、まだちょっと早いとは思うのですけれども、そろそろ出てくるという形だと思います。
あと、もう一つ、やはり問題なのは、高温障害があって去年の一等米比率が非常に低い。あの辺もやはり関係してくるのかなと思うのですよね。やはり一等米が少なければ、くず米も増えてくるし、米も少なくなってしまいます。やはり星空舞をはじめ、高温に非常に強い。逆に、コシヒカリは食味がいいのですが、高温に弱い。もともと弱いものを作っているという意味がよく分からないのです。その辺に関して、県として、どのような姿勢で品種を取り扱っていくのか教えてください。
●中島農林水産部長
今、前原委員おっしゃったとおりで、もともと地球温暖化対策で、そういう高温に強い品種転換ということで、当初予算をお認めいただいたのです。今、きぬむすめとか星空舞が増加傾向です。おっしゃるとおりで、もうそういう品種転換を県としても進めてきている状況です。
今、手元に具体の数字がなくて申し訳ないのですが、基本的には増加傾向です。
○尾崎委員
関連で、もう一つ聞かせてください。皆さんが一般に関心があるのはお米だと思います。
先ほど、米を増産しようかという生産者もあって、県も支援をしていくと。400ヘクぐらいは増やせそうだと、県が後押しをすると。具体的にどんなことをされるのか、教えてください。
●中島農林水産部長
米を増産しようとした場合には、やはり省力化や機械化を進めていかなければいけないかなと考えていまして、そういった増産に必要な機械導入といったところを今検討させていただいています。要は、面積があると、どうしても今の機械では対応できない方もいらっしゃいますので、先を見込んで、そういった機械化の応援をできればということで、今、検討しているところです。
○尾崎委員
具体的には、機械を購入したりするのを支援するというようなことで考えてよろしいですか。
●中島農林水産部長
そのとおりです。やはり増産は面積を増やして量を取っていただくことになります。そうなると、今の機械では対応できないとか、増産となると、新たな高性能な機械をこの機に入れていきたいという生産者の御要望も一部伺っています。そういった対応はしていかなければいけないかなと思っているところです。
○尾崎委員
もう一点です。増産するとなると人手も関わってくるのだろうと思います。もっと人手が欲しいといった点の課題はないのか。あれば、どういうふうに対応するのかをお知らせください。
●中島農林水産部長
人材、人手も当然頭には入れておかなければいけないと思いますが、そのために、どうやって省力化して面積を増やしていくかということになろうかと思います。やはり人がなかなか確保するのが難しい、人口減がございますが、例えばコンバイン。やはり能率を上げようと思うと、例えば、現況は3条で、4条コンバインにしようかとか、処理能力を上げていくと。要は処理能力を上げていく。あとは省力化ですね。例えば、これまでは防除なんか動力噴霧器とか使っていたのをドローンに切り替えて、ばっと、集中的に短時間でやっていくと。やはり、そういった機械とかも想定させていただいているところです。
○鳥羽委員
福浜委員の米の価格の質問で、国もですが、県のスタンスをしっかりとそろえておかないと、いろんな打ち手が効果を発揮しないのではないかなと思うので、あえて前提のところを質問させていただきます。これまで一貫して、適正価格について県としては取り組んでいて、フェアいぃみたいなところで、いろんなイベントもしてきている中で、JAさんとしての適正価格とについては、依然として今の価格は別に高くない。むしろもっと高くてもいいぐらいおっしゃる農家の方やJAさんの結構上の方でおっしゃる方はいます。
県として、今の価格について高いと思っているから、生産量を増やすとは思うのですが、では、米について、県としての適正価格をどう捉えるのか。やはりそこを整理しておかないと、打ち手がばらけるというか、瑣末になってしまうと思うのです。その辺り、部長としてどのようにお考えでしょうか。
●中島農林水産部長
適正価格の問題です。ちょっと遡りますと、昨年、食料・農業・農村基本法が改正された中でも適正価格の話は入っています。そういった中で、今、国が、関連法案を2つ出されて、その中にも指標をつくろうかという動きもあります。一方、実務的には、今おっしゃるJAさんが、基本的に毎年、概算金ということでやっています。令和6年度は1万7,000円でしたかね。ただ、それもやはり、今、鳥羽委員がおっしゃったとおり、やはり生産コストの面で云々とかも踏まえながら、多分、概算金を出されると思います。そういった動きを我々も注視はしながら考えたいというか、そこをまず注視したいというところです。
○鳥羽委員
最後の質問です。JAが中に入って、卸や生産者といろんな調整をしていく中で、幾ら生産量を上げたとしても、JAさんがどのような考えなのかによって、小売価格は大いに決まってくる。やはり県とJAとの下詰めの議論なしに、小売価格を下げていくことは不可能だというのは、ほぼ一般論なのかな、間違いないのかなと思うのです。その辺りは、県とJAと、どのような議論をされているのでしょうか。
●中島農林水産部長
価格の面については、そこまでの議論はないのですが、ただ、今の動きは当然JAさんと一緒に注視しています。今後、対応については、JAさんと話はしてみたいなと思っているところです。
○福浜委員
今、鳥羽委員の意見聞いて、ちょっとよく分からない。僕の聞いている範囲では、農家さんの中でも今のは高過ぎると。これまでが1倍だとして、今2倍で、1.5倍ぐらいがフェアプライスぐらいじゃないかと。つまり、それ以上になっちゃうと米離れがさらに進むのではないかという危機感を持っていらっしゃる農家の方も多い。それに対して、JAさんが本当に今おっしゃるように2倍でいいのだという話だと、打つ手がまた変わってくるのかなという気はしているのですよ。実際、マスコミも含めて、消費者に対しては、いや、今は高過ぎるというような状況で一般には言われてますよね。だけど、JAさんは本当に2倍でいいのだという考えならば、それはそれでちゃんとしていかないと、立ち位置が県としてもどっちにつくんだみたいな話になりかねない。今の議論ではあやふやなままで終わっているので、そこは正直どうなのですか。
●中島農林水産部長
価格の面ですが、実は米の流通は、基本的にJA系統がありながら、それ以外に商系というのがあります。要は、お米買は売ることができるので、そこの価格がどうなっているかと、要は流通面のこともやはり加味されなければいけないかなと。
備蓄米の件でも、基本的には落札者、JAグループさん、集荷業者から米卸にきて小売店に行くと。やはりそこの目詰まりというか、その価格面もありますけれども、今、国が、これは備蓄米の話です。今は直に卸に出していく、小売に出していこうかと。要は、価格面、ベースの米の価格はありながら、やはり流通面の価格がどうしてもオンされるので、そこも見極めながらということになろうかと思います。JAさんの話もありますが、ただ、そういった二通りというか、大まかに言ったら二通りになろうかと思います。単純に生産して、これだけというところは、流通面でオンされていく価格があるので、やはりその辺も見ていきたいなと思っているところです。
○福浜委員
最後にします。結局、去年の様子見ていても概算払いが1万7,000円で、今年はちょっと上がるという話も聞いているのですが、県外から来た業者さんは下手したらニ万四、五千円ぐらいで買いたたいていくと。で、県内のJAさんの集荷が4割切って、もう3割も切るのではないかという現状じゃないですか。それで米価が引っ張られて今の状況になってることを考えると、JAさんが二万四、五千円でいいという話であれば、概算払いももっと上げなくてはいけないと思うのですよ。だけど、そこまでいっていないのに今の価格でいいんだというようなところは、ちょっと変だなと。
つまり、何が言いたいかというと、農家さんがちゃんともうかるようにしていかないと県内の米生産ってなかなか難しいと思うのです。結局、県外に買いたたかれていくと、JAが集荷する米が少なくなって、県内の流通も減るような状況にもなりかねない話なので、本当にその辺も含めて、しっかりとJAさんと県とで協議していただきながら、どうしていくんだというところ。
それから、もう一点、重ねて申し上げると、今回、農水大臣もただでお米を配っているとちらっと言われましたが、実際、農水大臣の話だけじゃなくて、親類縁者にただで配っているような話も少なからずあると聞いているのです。結局、それは何かというと、米を生産するときの生産労働力を加味していない。人に、親類縁者にただで配っていることが、全体としての流通の数字を下げているところも遠因として少なからずあるという話も実は米穀店さんから聞いたのです。その辺も含めて今後どうしていくのだというところも考えていただきたい。
それから、重ねて申し上げると、大型の機械は、中山間地になかなか入りませんよね。中山間地の田んぼとは、どういうふうに維持していくのだろうか。ここは僕の中でなかなか答えがない。ドローンとか、いろんなIT技術を駆使していきながら省力化を図っていくのは大規模な圃場だからこそできることであって、中山間地域は逆に、仁多米というのがあるように、特化して高く売っていくような戦略も併せて必要なんじゃないかなと。例えば、若桜米とか智頭米とか、西部でいけば日南米とか、仁多米にも近いところがあります。そういう中山間地域の米に限定して、もっとブランド力を上げていきながら、生産量は少なくても高値で取引をしていく。場合によっては海外にも輸出していくぐらいの勢いでやっていかないと、本当に鳥取県内の米生産は今後どうなっていくのかなと。
長い話になってすみません。この前、皆さんで北海道に行きましたが、高温によって北海道の米がうまくなったという話があって、向こうは、アメリカほどではないにしても、IT技術を駆使していきながら大量に作っていける時代の中で、鳥取県の米生産は今後どういう方向に向かっていけばいいのかというのが見えてこないのですよ。だけど、それをちゃんと県としてやっていかないと、産業がほかにはそこにないわけですから、中山間地域からますます人口が減っていく。だから、そこに本当に本腰を入れて方向性を考えていただきたいというのが僕の思いです。
◎鹿島委員長
福浜委員さん、大分言いたいことはあろうかと思いますが、一般質問でよろしくお願いしたいと思います。答えられる範囲内で、中島部長。
●中島農林水産部長
中山間地の話です。叱咤激励もかなりあったかなと思います。御意見ありがとうございます。今、検討している中身でも、やはり小さい農家さんで、田んぼ1枚、2枚、増やしたい、向かいたいという方々も我々応援したいという形で、機械化の対策は検討をさせていただいています。まず、小さい規模の方でも、米に対しては、これだけ値段もよくなってきて、やはり頑張りたい、増やしたいという方は我々としても応援しなければいけないと思っています。それは規模関係なくやっていきたいと、検討したいと思っているところです。
◎鹿島委員長
部長の最後の話です。日本海新聞を読んでおりますと、これだけ米が食べられないというような話が出ると、休んでいたけれども、もうちょっと頑張って中山間地の田んぼをつくってみようかという方々のコラムがよく載っています。今回、一般質問でたくさん出るかもしれませんが、そういう方の応援も答弁の中にないと、ドローンでやっています、ドローンを増やします、大型農家を増やしますばっかりでは、農家の方は不足が出ると思います。その辺も十分加味して施策をと要望を付け加えさせていただきたいと思います。
いろいろ出ましたが、その他でほかにありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
ないようでございます。
それでは、農林水産部、以上で終わりたいと思います。
執行部の入替えを行いますので、暫時休憩いたします。5分ほど休憩いたします。
午前10時39分 休憩
午前10時45分 再開
◎鹿島委員長
それでは、再開いたします。
引き続き、商工労働部について行います。
執行部の皆様におかれましては、説明は要領よく簡潔にマイクを使ってお願いします。なお、マイクの使用に際しては、赤外線の受発信部分を手で覆わないように御注意いただきますとともに、発言しないときは必ず電源を切っていただきますようお願いいたします。
また、説明または質疑におけるページ等の切替えの際は、委員の端末の操作状況を確認しながら、少し間を置いて説明を開始していただきますようにお願いいたします。
質疑については説明終了後に一括して行います。
それでは、報告5、知事と金融機関トップとのトランプ関税対策金融協議の開催結果について、河野企業支援課長の説明を求めます。
●河野企業支援課長
資料の2ページをお願いします。
知事と金融機関トップとのトランプ関税対策金融協議の開催結果について御報告します。
アメリカの関税措置については、企業の資金繰り支援について折に触れて言及されている状況です。こうしたことから、県内企業の最新の動向や県内経済への影響について意見交換を行い、今後の機動的な対策を検討・実施していくために、先月末日、4月30日に、この会議を行っています。
出席者は3にまとめていますが、鳥取県信用保証協会、地元の銀行、信用金庫に加えまして、日本銀行鳥取事務所、財務省中国財務局鳥取財務事務所からも各機関トップの方に御出席いただいています。
4の会議の概要のところで主な意見をまとめています。金融機関が設置した窓口について、この会議の時点では具体的な相談は寄せられていないものの、受注の減少など、将来への不安の声が寄せられているといった御報告や、一部の金融機関の取引において、米中貿易摩擦の影響で受注の下方修正やサプライチェーンの変更の動き等も出ているといった報告がありました。また、コロナ融資の返済や物価高、人手不足など、様々な厳しい環境があることから、金融機関から行政に対して各種幅広い対応をお願いしたいといった意見が上がっていたところです。
県の対応状況を5にまとめています。(1)の資金繰り支援については4月の常任委員会でも御報告したとおりで、4月7日付で地域経済変動対策資金、アメリカ関税引上げ枠の制度融資を発動していますし、同日に県でも相談窓口を開設しています。
また、(2)です。今回報告の会議の2日前、4月28日に、庁内の情報連絡会議で、関係部局に集まっていただきまして、今後の様々な意見を集約して情報共有を図ること、今後の対策を検討することについて確認を行っています。
今後の対応です。ちょっと飛びますが、6の参考で国の動きをまとめています。国では4月25日に相談体制の整備や資金繰りをはじめとした企業支援の強化、雇用維持と人材育成等の5つの柱を盛り込んだ緊急対応パッケージを決定しています。
また、6の(2)、トランプ関税の動きとしまして、4月3日発動の自動車(完成車)に対する追加関税に加えて、5月3日には自動車部品に対しても25%の追加関税が課せられています。また、鉄鋼、アルミニウムに加えて、今後、医薬品やスマホ・半導体、航空機についても追加関税導入に向けて調査が進んでいるところです。また、中国やイギリスですとか国別で関税の引下げ等に合意した、引下げが決まったという動きもあります。
こうした様々な国の動きや関税施策の動きもありますが、影響が長期化、それから県内中小企業に対して影響が顕在化することを見据えまして、現在、商工労働部内で関係の企業に調査、ヒアリング、聞き取り調査をしているところです。そうしたことも踏まえながら、6月議会に向けて支援の拡充等を検討してまいりたいと考えています。
◎鹿島委員長
次、報告6、海外ビジネス交流に関する最近の状況について、清水通商物流課長の説明を求めます。
●清水通商物流課長
3ページを御覧ください。
海外ビジネス交流に関する最近の状況についてです。
これまでコネクション形成やビジネス交流を契機に、ネットワークを拡大してきたところですが、本年4月以降、香港、英国、タイ、中国等々の経済団体の方々、そして企業の皆様方の来県等がありましたので、状況について御報告申し上げます。
まず1、インテリア・ライフ製品の販路開拓です。本県の民工芸品について高い関心を持っていただきました。
まず(1)、香港の国際展示会「Home In Style」での本県工芸品を出展しました。香港で香港貿易発展局さんとこれまでネットワーク形成、連携を深めてまいりましたが、このたび香港貿易発展局様から国際展示会「Home In Style 2025」という、インテリアの展示会への出展を打診され、本県も様々な民工芸品を出展しました。おかげさまで、香港の土地柄ということもありますが、ヨーロッパあるいはアジア地域からのバイヤー様からの引き合いが多数ありましたので、今後、引き続き商談がまとまるようフォローをしていく所存です。
また、併せまして、本展示会に出展していました大山焼久古窯さんが展示会の中でのデザイン賞を受賞されたことも併せて御報告申し上げます。
続きまして、英国、イギリスの民工芸商社ABASKさんのトーマス・ワトソン・チャップマンさんも来県いただきました。ABASKさんは、世界各国の骨とう品や民工芸品を買い付けられて、幅広く販売をされている会社さんです。ちょうど当時開催されていました県立美術館の鳥取県伝統工芸品半世紀展も御視察されたり、県内の工房を熱心に回っていただきました。おかげさまで大口の商談もまとまりまして、今後、引き続き、ABASKさんの会社とは連携を強化してまいりたいと思っています。
続きまして、2、新たなコネクション形成の動きです。これはタイと中国の関係です。
まずタイですが、タイの中小企業振興庁パニタ・シナワット長官代理と知事が都内で面談しました。中小企業振興庁さんは、日本とのビジネスマッチングを進めるために生成AIによる企業ビジネスマッチングプラットフォーム「Big Advance Global」を推進されていますが、その記者発表のために来日されたときに合わせてお会いさせていただきました。本県とのタイとの中小企業間のビジネスマッチングについても喜んで協力いたしますということをシナワット長官代理様からいただいたところです。
また、今月初旬にタイ商工会議所のイサラ・ウォンクソキット名誉会頭等10名の方が本県にお越しいただきました。意見交換会の開催や、県内経済関係者の方も交えて意見交換をさせていただきましたし、県内観光地や食も広く楽しんでいただきました。非常に喜んでいただきまして、今後、タイで大きく企業グループとして幅広い産業をやってらっしゃる方々ですので、このネットワークも使いながら、本県の観光や食、ビジネスマッチング等をこれから進めてまいりたいと思っています。
(3)です。中国四川省成都市の企業、四川塑所企業管理有限会社の方も来県いただきました。この会社さんは、昨年9月に米子市で山陰企業とのビジネスマッチングイベントを成都市政府さんがされたことをきっかけに、本県にも興味を持たれて来県されたということです。中国でTikTokを使った越境EC販売等を、中国のみならずヨーロッパや東南アジア向けに展開されておられますので、本県のものも、このプラットフォームを使って販売したいという意向を示されたところです。
◎鹿島委員長
次、報告7、県立ハローワークにおける利用実績状況等について、前田鳥取県立鳥取ハローワーク所長の説明を求めます。
●前田鳥取県立鳥取ハローワーク所長
資料4ページ、県立ハローワークにおける利用実績状況等についてです。
県立ハローワークは、県内4か所と東京、関西に拠点を置きまして、求職者と求人企業とのマッチング支援を行っていますが、令和6年度の利用実績等について御報告させていただきます。
県立ハローワークの取組としましては、大きくは職業相談・職業紹介、潜在労働力の掘り起こしとキャリア形成支援、都市部ビジネスの人材の誘致の3つとなっています。
まず1の職業相談・紹介事業です。(1)の年度別推移の表を御覧いただきますと、令和6年度の相談件数が4万9,800件余りで前年度から5%増加していますが、新規求職者数は3,037人と前年度から約2%減少、就職決定者数は2,210人と前年度から約3%減少しています。これは、求職者のうち在職者の割合が増加傾向にありまして、今より条件のよい転職先があれば転職したいとか、複数の民間の求人サイトに登録して、時間をかけて今より条件のよい転職先を探す求職者の方が増加しているものと考えられます。
県立ハローワークとしましては、各種の広報や出張ハローワークによって潜在労働力の掘り起こしに力を入れて、企業や求職者に寄り添った、きめ細やかな支援を念頭に取り組んでまいりたいと考えています。
続いて、2の潜在労働力の掘り起こしとキャリア形成です。キャリアデザインLab(ラボ)は、本県の深刻な人手不足に対応するため、様々な理由から求職活動に至っていない潜在労働力を掘り起こして就業に向けた準備をするもので、鳥取と倉吉、米子の県立ハローワーク内に令和5年7月に開設しています。キャリアデザインLabの支援の対象内容についてですが、求職活動に至っていない子育て中の方、リタイアされたシニア層、就職氷河期世代の方などが集まるイベント等に出向いて対象者を掘り起こす啓発活動を昨年度は135回実施しています。
次に、対象の方が就労に向かっていただけるよう、キャリアコンサルティングを行って、必要に応じて学び直しのため、職業訓練等の提案も行っています。就労の準備が整ってきた方については、県立ハローワークと連携した就職相談、マッチング支援を行っています。昨年度は162名の相談がありまして、62名の就職が決定し、相談者、就職決定者とも増加しています。今後も、この事業をより多くの方に活用いただいて、就業意欲を喚起し、それぞれの適正や能力を生かした就業支援をすることで県内企業の人材確保につなげてまいりたいと考えています。
資料は5ページに移ります。
3つ目の都市部ビジネス人材の誘致です。これは都市部の大企業などで活躍されているビジネス人材を副業という形で県内企業に誘致しまして、経営課題の解決のお手伝いをしていただく取組で、令和元年度から実施しています。この事業は年を追うごとに県内企業や都市部のビジネス人材の方にも認知されるようになりまして、昨年度は180社260人の目標に対して214社327人の実績となっています。
具体の取組実績の一部を御紹介しますので、表を御覧いただきたいと思います。
まず、一番上の鳥取県で週1副社長ですが、大手民間副業サイトに鳥取県の特設サイトを設けまして、そこに県内企業の副業求人を掲載しています。昨年度は110社137件の求人を掲載したところ、3,992人の都市部のビジネス人材の方から応募いただき、先ほど申し上げました実績となっています。
下に移ります。そのほかにも、都市部のビジネス人材の獲得を推進するという側面から、副業・兼業アクセラレータープログラム「とっとりメジャーリーグ」を開催しました。これは、都市部の大企業などで活躍されている3名から5名のビジネス人材10チームと県内企業10社をドラフト会議方式でマッチングして、その後、週1副社長として3か月間、県内企業と協業して企業の課題に取り組んだ成果を発表していただいています。この事業についてはまだ多くの県内企業に活用していただきたいと考えますので、引き続き受入れ企業の拡大等に取り組んでまいりたいと考えています。
◎鹿島委員長
ただいままでの説明について、質疑等ありましたら、受けたいと思います。
○尾崎委員
簡単にですが、3ページの、インテリア製品の販売、販路拡大です。英国の民工芸社のABASK社の創業者ですか、来られて工房に行かれたということで、これは1か所だけだったのでしょうかということ。それから、4ページです。潜在労働力の掘り起こしという取組の中で、令和6年度の実績として、鳥取が相談者数70のうち決定が19、倉吉が相談者数55で15、米子が37人中28が決定と、割合が米子は随分と高い。そして鳥取は低いのですが、原因として何か思われることはありますか。
●清水通商物流課長
ABASKさんですが、1泊2日の短い行程でしたけれども、東部から西部まで走っていただきました。幅広い工芸品に関心を持たれまして、陶芸品のみならず、かすり等についても引き合いがあったところです。
●前田鳥取県立鳥取ハローワーク所長
キャリアデザインLabの、鳥取、倉吉と米子の相談者数と就職決定者数の違いです。特に鳥取、米子だからという理由はないのですが、相談者の中には、すぐに就業に向かえる方と、例えば長期間の離職等によって学び直しが必要な方とか、ひきこもりの方などで専門機関の支援も行いながら就業に向けていく方もおられます。米子ハローワークについては、昨年度の傾向として、すぐに就職に結びつく方が多かったということで就職決定者数が多かったものと考えています。これからも職業訓練機関、例えばポリテクセンターや産業人材育成センター、あと専門の相談機関、若者サポートステーションや青少年ピアサポートといった機関とも連携を図りまして、就職決定につなげてまいりたいと考えています。
○尾崎委員
いろんな工房に行かれたということですが、例えば種類ですね。かすり、陶芸や木工ですか、どんなところに行かれたのか教えてください。それから、東部でも陶芸とかあったのでしょうか。
それから、ハローワークですが、去年の実績を見ても米子はやはり成績がいいですよね。確かにすぐに就職できる方が多かったことが大きな原因かもしれませんが、去年を見ても鳥取は46人中3名ですよね。取組のやり方として、何か米子から学ぶべきことがあるとはお考えではないのかどうか。
●清水通商物流課長
訪問されたところですが、東部では陶芸、陶磁器の関係です。また、中部では木工製品も訪問されました。西部では籐ですね、籐細工とか、レザー、銀細工等にも訪問をされました。
●前田鳥取県立鳥取ハローワーク所長
昨年度のハローワークの相談件数で、米子の相談件数が増えていて、鳥取がほぼ変わっていない理由としましては、米子ハローワークは国のハローワークと隣接しています。米子駅前のイオンの施設の中に設けていますが、双方が隣接しているので、やはり相談者がうまく取り込めているものと考えています。例えば国のハローワークに相談行った後に県のハローワークに寄って帰るといった方もいらっしゃるので、相談する方は増えているのです。鳥取ハローワークは場所が離れていますので、どうしても国のハローワークに行く方をうまく取り込めていないという状況があります。やはりここは県立ハローワークの認知度を高めるといったことが必要ですので、例えば出張ハローワークを月に1回、イオン鳥取北店で実施していますが、そのやり方を趣向を凝らしたやり方、例えば来店される方に適正・適職診断を行っていただくような取組や、例えば子ども向けに、どういった職業が将来向いているのかといったことをゲーム形式でやっていただく取組、あと県立ハローワーク以外の関係機関に参加していただいて、職業訓練といったことを紹介していただくことで、趣向を凝らした催しといいますか、内容を検討していきたいと考えています。
○尾崎委員
よろしくお願いします。
◎鹿島委員長
ほかにございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、ないようでございます。
次に、その他でございます。執行部、委員の方で何かございませんか。
○福浜委員
先日、全日空のインド総代表をされていた片桐さんの講演が米子商工会議所で開かれました。行かせていただきまして、自分が一般質問で片桐さんを呼んだらどうかという話をした関係もあって、多分、県も働きかけをしていただいたのではないかなと思って感謝を申し上げます。その場でも片桐さんがインド北東部に関して、人材はモンゴリアン的で日本人とも非常になじみ、親しみやすいのではないかというような御発言があって、かなり推されていました。
県としても、これまで、オリッサでしたか、行かれたりして、今、インドをあちこち開拓を進めていただいています。これは介護に限らずだと思うのですが、先ほどから人材難ていうのが商工の関係でもある中で、オリッサの人材、そういうところの人材確保に向けて、オリッサで何か手応えみたいなものがあるのかどうかというのが1点と、ちょっと商工とは離れるのですが、今後、特に介護の分野では北東部のほうがいいのではないかとか、農業分野も含めて、そちらもいいのではないかというような御発言もあったので、その辺りのアクションに対して、県としては今後どういうふうに向かわれていくのか。この2点を教えてください。
●清水通商物流課長
オリッサについてです。何回か行かせていただきまして、現地のスキルセンターや、あるいは大学等にも訪問させていただきました。そもそもインド自体、全般的に言えることかもしれませんが、就職難ということが非常にあるので、やはり海外で働きたいという意思の学生さんが目をきらきらさせて我々の話も聞いていただきました。実際、県内企業さんの事業紹介等もさせていただいたら、どういったところなのだとか、あるいは、どういった生活になるのかみたいな具体的な突っ込んだお話もいただいて、非常に関心を持っていただいているのかなと思っています。
オリッサについては、もちろん高度人材もですし、介護にも対応できますともおっしゃいました。まだ、交流はスタートしたばかりということもありますので、これからどういったことができるのかということも引き続きフォローをして、インド全体でどういう枠組みでやるのがいいのかを考えていきたいなと思っています。
北東部については、私も全日空の片桐さんの話も聞かせていただきましたが、介護人材が非常にいいということです。それは片桐さんの話の中でもあったと思います。それぞれ地域によって得意な分野があったり、その地域における産業基盤が様々ですので、どういったところがいいのか、これからしっかり調べていく必要もあるのかなと思います。その有望先の1つとして、北東部が介護というのもあるのかなと思います。
また、デリーには全国の雇用をまとめる組織もありますし、また、インドが拠点で日本にも支社がある、介護に特化した送り出し機関等々もあります。どういったものをつなげると北東部、あるいは、その他の地域から人材が確保できるかみたいなことについても、これからしっかり検討していきたいなと思っています。
○福浜委員
自分は行きませんが、県議会としても、また今年度もインドに6名の方が行く予定になっています。県の執行部側とも情報共有をしながら、人材確保だけではないかもしれませんが、インドとの結びつきがより効率的に、より強まるように、また勉強なり働きかけを県議会と執行部で意見調整をしていきながら行き先を検討していくようなことになっていくと思います。どうか御協力をよろしくお願いいたします。
◎鹿島委員長
ほか、委員のほうから。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、河野商工政策課長。
●河野商工政策課長
1つ御紹介させてもらいたくて、お手元にチラシを1枚配らせてもらったかと思うのです。グローバル経済適応に向けた啓発セミナーというチラシです。
来週の水曜日、28日の午後1時半から、とりぎん文化会館で、激動する国際経済を踏まえて今後の経営戦略をどう考えていくのかを学んでいくためのセミナーとなっています。本日も関係課からトランプ関税や海外ビジネス交流といったことを御報告申し上げたところですが、グローバル化で、世界中でサプライチェーンが張り巡らされています。いずこかの地域で発生したことが身近な地域産業に影響していくといった現状です。このたび、トランプ関税で、今、世界中がかなり混乱していますが、その場合、現状を的確に押さえながら、企業としてどのように立ち向かっていくのかといったことを啓発するためのものです。
このたび、日本を代表するエコノミストの1人で、第一生命経済研究所の主席エコノミスト、永濱利廣さんをお迎えして、激動するこの国際経済環境下で県内企業が今後の経営戦略をどう考えていくのか、そのヒントをつかんでいくといった講演をお願いしているところです。
永濱さんは、マクロ経済に精通されておられまして、データに基づいた国内外の経済に関する長期予測が御専門です。既にトランプ関税についても、様々なメディアでいろいろと御解説されておられまして、非常に分かりやすい説明で定評があります。このたび、そういった著名なエコノミストを鳥取県にお呼びしました。貴重な機会ですので、お知り合いの中でトランプ関税に、どうしようかな、先行き分からないなとお悩みの方がいらっしゃいましたら、ぜひとも御紹介いただければ幸いだというところで御案内を申し上げたところです。
◎鹿島委員長
次、とっとり就職フェア2025・6月ということで、宮田参事監。
●宮田参事監兼雇用・働き方政策課長
来月開催させていただきます就職フェアについて御案内させていただきます。お手元に企業プレゼン合同企業説明会のチラシをお配りしているかと思いますので御覧ください。
6月10日に米子コンベンションセンター、6月12日に鳥取市民体育館エネトピアアリーナにおいて、とっとり就職フェアを開催します。参加企業については現在調整中でして、5月末に決定予定です。それぞれの会場で100社程度が出展予定です。参加対象者は一般求職者、そして令和8年3月以降に大学卒業予定の方です。
なお、今後も企業説明会等を開催させていただく予定でして、8月に倉吉市内で体験型の企業紹介フェア等を予定しております。そちらも併せまして時期が来ましたら御案内させていただきますので、多くの方の御来場をお待ちしています。
◎鹿島委員長
ただいま、その他でいろいろとございましたが、何かございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、意見が尽きたようでございます。以上をもちまして、農林水産商工常任委員会を閉会したいと思います。
午前11時18分 閉会
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