会議の概要
午後2時00分 開会
◎安田委員長
ただいまから地域県土警察常任委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
初めに、会議録署名委員を指名いたします。
会議録署名委員は、伊藤委員と中島委員にお願いします。
それでは、ただいまから所管事項に係る参考人の方からの意見聴取を行います。
本日は、航空自衛隊美保基地における空中給油・輸送機(KC-46A)の配備について、参考人の皆さんから意見を求めることとしております。当該案件の関心の高さを鑑みて、本委員会以外の議員の皆さんにも幅広くお声がけをしたところであります。
また、前回の委員会でお諮りし、御異議ございませんでしたので、委員外議員の発言を許可することといたします。
それでは、議事の順序等について申し上げます。
まず、参考人の方から議題について御説明をいただき、続いて、事前に御提出いただいた質問への回答、その後、質疑を行っていただきます。質疑については、地域県土警察常任委員会の委員を先に受け付け、その後に委員外議員の皆さんからの質疑を受け付けます。全体でおおむね1時間程度を予定しております。
質疑応答は、限られた時間の中でなるべく多くの方に質問してもらうため、また、時間切れで答弁できないといった状況を回避するため、原則、一問一答形式で質問していただくようお願いをいたします。
委員及び委員外議員の皆さんに改めてお願いを申し上げます。
参考人に対する質疑は、航空自衛隊美保基地における空中給油・輸送機(KC-46A)の配備についての疑問点を解明することにありますので、この件とは関係ない発言をしないようお願いいたします。
また、委員会が要請して出席していただいているものですので、参考人の意見が意に沿わないものであっても、非難するなど礼儀を失した発言をすることがないよう、また、不規則発言などで議事の進行を妨げることのないようお願いをいたします。
それでは、参考人から意見聴取を行います。
お手元の日程にもありますように、本日は中国四国防衛局企画部長、有賀元宏様、航空自衛隊美保基地監理部長、大西真治様に参考人として御出席をいただいております。
それでは、参考人の皆様におかれましては、事前にお伝えしております航空自衛隊美保基地における空中給油・輸送機(KC-46A)の配備について、15分をめどに説明をしていただきまして、続けて各委員からの事前質問に対して15分以内をめどに回答をお願いします。質疑については、説明終了後、一括して行います。よろしくお願いいたします。
●有賀参考人
それでは、中国四国防衛局の企画部長の有賀と申します。
それでは、早速でございますけれども、説明に移らせていただきます。着座して御説明をさせていただきます。
まず、資料の1ページ目をおめくりください。こういった資料がお手元にございますと思います。まず、空中給油・輸送機を増機する理由でございます。空中給油・輸送機KC-46Aにつきましては、これまで平成25年及び平成30年に閣議決定をされました中期防衛力整備計画におきまして計6機の整備が計画をされ、これに基づきまして、6機を取得をさせていただいております。現防衛力整備計画におきまして、周辺国が航空戦力を増強する中、我が国の防空体制に万全を期すため、戦闘機部隊を増勢することとしているところでございます。それらが我が国周辺空域等で高烈度化する各種航空作戦におきまして粘り強く戦闘を継続するには、空中給油・輸送機の増機が必要であるという考えでございます。これによりまして、令和7年度予算案におきまして、KC-46A、4機を取得する経費を要求をさせていただいております。
続きまして、2ページ目をおめくりください。美保基地に配備する理由ということで記載をさせていただいております。これまでに、美保基地に配備するため、KC-46Aを6機取得をしているところでございます。令和7年度に新たに要求いたしました4機の配備先につきましても、戦闘機による我が国防空任務の支援のため、必要な空域全般への進出、これについて有利な位置にありまして、所要の給油能力が発揮できること。また、増勢する4機の運用に必要な施設整備の地積を基地内のほうに確保できると、こういった観点から、美保基地にすることを考えてございます。
続きまして、3ページ目でございます。具体的な配備スケジュールについて記載をさせていただいております。令和7年度に要求します4機につきましては、令和11年度中に配備する考えでございます。これら4機の配備により、美保基地には10機のKC-46Aが配備されることとなり、現時点ではこれをもって美保基地へのKC-46Aの配備は完了となる予定でございます。KC-46A増勢に伴う施設整備につきましては、令和7年度に駐機場や格納庫などといった整備に着手する計画でございます。
なお、3つ目でございますけれども、令和6年度に2機配備予定でございましたKC-46Aにつきましては、製造企業、ボーイング社でございますが、大規模なストライキ等によりまして、納入遅延により、令和7年度の配備となる見込みでございます。
駆け足でございますけれども、説明については以上でございます。よろしくお願いいたします。
◎安田委員長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明について、まずは、委員の皆さんから質疑があれば、お願いいたします。
◎安田委員長
すみません、申し訳ございません。進行が間違っておりました。
事前質問に対する回答も併せてお願いを……。
●有賀参考人
申し訳ございません。事前に御質問をいただいている質問に対しまして、先に御回答をさしあげたいと思います。
事前にたくさんの御質問をいただいておりまして、誠にありがとうございます。時間の都合上、恐縮ではございますけれども、なるべく簡潔な回答とさせていただきたいと思っております。
まず、1番目の配備の必要性・稼働状況・騒音についての(1)番目でございます。
防衛省では、防衛力整備計画に基づきまして、令和5年度から令和9年度の間に段階的に防衛力を整備することとしております。KC-46Aにつきましても、この防衛力整備計画に沿って、令和7年度予算案に取得経費を計上したものでございまして、配備まで不当に時間を要しているものではないということで考えております。
それから、(2)番目でございます。他国へのKC-46Aの導入状況についてでございますけれども、お答えする立場にはございませんが、令和7年度予算案に計上しております4機のKC-46Aは、令和11年度に納入される予定でございます。
それから、(3)番目でございます。4機のKC-46Aの離着陸回数については、1か月当たりおおむね50回程度でございますが、これ以上の詳細につきましては、まさに自衛隊の運用に直結する事項でございますので、申し上げることは困難であります。戦闘機の機能、能力を最大限発揮するためには空中給油機能の強化が必要でございまして、この増勢が必要と考えてございます。
それから、(4)についてでございます。空自のKC-46Aは、現時点でオスプレイへの空中給油実績はございません。今後の運用につきましては、必要な検証等を行った上で、検討をしてまいります。
それから、(5)番についてでございます。空自のKC-46Aは、米軍機への給油実績はございません。日米共同訓練につきましては、本年2月、グアムにおきまして、日米豪共同訓練、いわゆるCopeNorth25に1機が参加をいたしました。
海外展開につきましては、昨年の12月でございますが、1機がアメリカ合衆国の空軍基地への長距離洋上航法訓練を実施をいたしました。これ以降の国外訓練や米軍との訓練につきましては、現時点で具体的な計画はございません。
それから、(6)番目でございます。(3)でも申し上げたとおり、4機のKC-46Aの離発着回数につきましては、1か月当たりでおおむね50回程度でございました。今後の訓練等に伴う運行回数、これにつきましては、時々の所用によりまして決まるものでございますので、確たることは申し上げることはできませんが、機数増加に伴いまして、離発着回数も増加をする可能性もございますので、地元の皆様への影響を最小限にできるよう努力をしていく所存でございます。
続きまして、大きな2番でございます。2の安全性・技術的課題への対応の(1)と(2)につきまして御説明させていただきます。飛行管理システムにつきましては対策済みでありまして、残りの4件につきましては、製造企業による設計、試験等が実施されているところでございまして、2025年度中に全ての試験が終了する見込みであると承知をしております。
それから、(3)番目についてでございます。御指摘の技術的課題につきましては、現在、製造企業でございますボーイング社が恒久的な対策につきまして検討中でございます。
それから、(4)でございます。昨年8月の事案につきましては、ブームを操作する隊員による通常であれば行わない操作の結果発生したものでございまして、人的要因によるものと考えてございます。
なお、空自のKC-46Aに関し、不意にブームが空中給油口から分離している状態を示すような表示となることはこれまでも発生したことはなく、また、製造元に確認したところ、これまでKC-46Aにおいて不具合が発生したことはないことを確認をしております。よって、現時点で改修の予定はございません。
それから、(5)番についてでございます。承認取消しに係るお話でございます。承認取消しに係る規定につきましては、存在はしませんが、承認後に何らかの技術的課題が生じた場合におきましては、その課題の内容に応じまして、製造企業と共に必要な対策を講じております。
それから、(6)についてでございます。KC-46Aに関しましては、技術的課題が8件ございます。1つ目は、飛行の安全に影響する技術的課題でございますが、1件は対策済みでございます。2つ目の任務遂行に影響する技術的課題、これは、7件のうち2件は既に対策済みでございます。残りの改修を実施するまでの間につきましては、運用上の手順を適切に定めるといった対策によりまして、安全に任務を行うことが可能でございます。
最後になりますが、大きな3番でございます。美保基地の設備・装備・規定・経費についての(1)番についての御説明でございます。6機のKC-46Aの取得に係る経費は、合計で約1,849億円となってございます。これに伴いまして、駐機場や整備格納庫などの整備をしております。また、基地北側の6ヘクタールの用地につきましては、現在、地権者のほうと調整を行っているところであり、これまでに要した経費につきましては、約1,760万円となっております。今後の追加配備に関しましては、令和7年度予算案におきまして、機体4機の取得経費として約1,921億円を計上しております。また、駐機場等の整備に係る経費といたしましては、約16億円を計上しております。令和11年度の配備までに完了をすることを目指しております。
続きまして、(2)番でございます。平成19年の10月の日米合同委員会合意に基づきまして、同年11月に自衛隊及び米軍の航空機による在外法人等の輸送訓練が行われたところでございます。
なお、本件合意につきましては、引き続き日米共同訓練の実施のため、必要な合意でございますので、現時点で解除を求める考えはございません。
最後の(3)番目についてでございます。PFOSに関してでございます。美保基地におきましては、PFOS及びPFOAを含む泡消火剤は保有をしておりません。
以上、大変長くなりましたが、私からの回答は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
◎安田委員長
ありがとうございました。
それでは、まず、ただいまの説明について、委員の皆さんから質疑があれば、お願いいたします。
○東田委員
説明ありがとうございます。
私は、点検体制につきまして御質問させていただきたいと思います。
私は、我が国を取り巻く安全保障環境が一段と厳しさを増している中で、KC-46Aの追加配備は必要だという具合に認識しておりますけれども、地元住民の皆様が不安に感じておられるのは、やはり騒音と安全性の2点ではないかと思います。今後の着陸回数につきましての方向性については、先ほど御説明がございましたけれども、安全性を確保するためには、しっかりとした点検整備が不可欠という具合に考えておりまして、追加配備に併せて、点検整備体制の増強も予定があるのかどうか、その辺りを聞かせていただきたいと思います。
●有賀参考人
御質問ありがとうございます。
令和7年度に配備予定の2機でございます。これにつきましては、令和6年度に所要の操縦者及び整備員といたしまして、60名の増員、これを行うこととしておるところでございます。また、点検整備の徹底も含めまして、KC-46Aの運用に万全を期してまいります。
また、令和11年度に配備予定の4機、これにつきましても、もちろん安全に運用できるよう、点検整備に万全を期していく所存でございまして、今後、具体的な体制の在り方、これにつきましてもしっかりと検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
◎安田委員長
よろしいですか。
ほかにございますか。
○斉木委員
ありがとうございます。
私からお聞きしたいのは、中国やロシアが航空能力を非常に今、増強して、頻繁に領空侵犯を繰り返しております。このKC-46Aの追加配備の必要性は理解できますが、追加配備されることによって、飛行経路や、現在、自主的に制限している離発着の時間が変更されたりなどする可能性はあるのでしょうか。
●有賀参考人
御質問ありがとうございます。
KC-46Aの運用、これにつきまして、追加配備前後で大きく変わるものではございません。その上で、離発着時間につきましては、全国に配備されております戦闘機への空中給油、これを行う必要がございますので、最大で7時から22時までとなることが見込まれているというところで御理解賜りたいと思っております。
◎安田委員長
よろしいですか。
ほかに。
○伊藤委員
御苦労さまです。
この給油機が配備されることによって、発着回数も増えるのですけれども、一方で、民間の併合空港でありますので、民間機も海外便などが増えていますし、県民の皆さんもかなりそういう部分で心配しておられますし、最近ちょくちょく発着の事故が発生しておりますので、その辺の配慮を十分していただくとともに、やはりその辺の地域の皆さんのそういう不安を取り除くというか、そういう努力をしっかりとお願いしたいと思いますが。要望ですけれどもね。
●有賀参考人
ご質問、御要望ありがとうございます。
まずは、KC-46Aを今現在4機ということでございますけれども、これが10機になったからといって、決して何も変わることはございません。基本的には周辺への影響というのはしっかりと軽減できるように、引き続き安全な運用に努めていくというところでございまして、これは基地のほうでもそういう理解の下、しっかりと対応していくということで御理解賜りたいと思っております。ありがとうございます。
◎安田委員長
ほかにございますか。
○銀杏委員
今の御質問に重ねてでありますけれども、山陰地方の中心空港でもありまして、これから国際便もさらに増えることが予定されています。そうした中で、民間空港への影響というのは何か考えておられますか。
●有賀参考人
今、10機になって、さらに民間への増便も、これが今後あり得るというようなところで、どうなっていくのかという御質問だったと思いますけれども、基本的に私ども、航空自衛隊のほうで官制もやっておりますので、しっかりとそういう計画を踏まえた上で、我々としては適切に対応していくということになるだろうなと思っております。民航とかの具体的な計画を踏まえまして、しっかりと対応していくということに尽きるのだろうなというふうに思って……。
○銀杏委員
影響がないように努めていくということでよろしいですか。
●有賀参考人
すみません、影響がないようにということで、しっかりと進めさせていただきたいと思っております。
◎安田委員長
ほかにございますか。よろしいですか。
では、委員外議員の皆様から質疑があれば、お願いします。
○河上議員
御説明いただきまして、ありがとうございました。
1点質問させていただきたいと思います。
まず、説明をお伺いして、KC-46Aの追加配備につきましては、我が国の防空上、必要であることは分かりましたし、また、地理的特性や基地の地積のことも言われ、美保基地に追加配備されることに関しては理解させていただきましたけれども、やはり地元住民への説明というのは大変重要であるというふうに思っております。追加配備の必要性はもちろんですけれども、特に先ほどからも発言がありましたとおり、一番やはり関心が高いのは、安全性ですとか騒音対策についての説明だと思っておりますので、しっかりと地域住民にはそのことを説明いただきたいというふうに思っております。
それと、やはり美保基地が共存しております周辺地区に対しましては、やはり今、民生安定助成事業や交付金などについて、応分の拡充を検討することも必要ではないかなというふうに思っておりますけれども、その件についてお伺いさせていただきたいと思います。
●有賀参考人
御質問ありがとうございます。
1つは、住民説明会のお話がありましたけれども、地元の皆様への説明につきましては、地域住民の代表でございます議会への説明、それから住民説明会の開催も予定をさせていただいております。これは地元の自治体の皆様とよく相談した上で、適切に対応させていただいているというところでございます。
また、民生安定事業のお話がちょっとございました。これにつきましては、まさに地元の自治体のほうからの具体的な御要望をお聞きしながら、障害の実態と兼ね合いまして、しっかりと適切に対応していきたいというふうに考えてございます。
以上でございます。
○河上議員
地元としますと、心配な部分もありながら、やはり協力したいということで、前向きに検討いただいていると、昨日の議会の話もありましたけれども、やはりそれに応える対応はぜひしていただきたいというふうに思っておりますので、しっかり地元の声を聞いていただいて、対応をお願いしたいと思います。
●有賀参考人
ありがとうございます。
◎安田委員長
ほかにございますか。なければ、では、よろしいですか、皆さん。
市谷議員、一問一答でいきましょう。
○市谷議員
御回答いただきまして、ありがとうございます。
私はこういう、要するに戦闘機に給油をするようなものを美保基地に配備すればするほど、やはり補給するところというのは非常に攻撃対象になりやすいというふうにも思いますので、そういういろいろな防衛上の環境が厳しい状況になっているとはいえ、やればやるほど、かえって危険性が増すのだという、そういう防衛の在り方について非常に疑問を感じているということを前提にお話をさせていただきたいと思います。
その上で、そういう厳しい防衛環境にあるので、最終的には10機配備という、今、計画が示されているところなのですが、ただ、これだけ厳しいって言いながら、先ほど御回答があった中で、4機、今配備されているものについて、どういう活用がされているのかなと。そんなにこれ以上増やす必要があるのだろうかという疑問があったものですから、こういう質問をさせていただきました。先ほどのお話では、離着陸訓練が1か月に50回と、それから、海外展開したのが、先ほどのお話でいくと、2回ということで、つまり訓練は訓練で必要なのかもしれませんけれども、これを増機して、対応する必要がある環境に今、日本の防衛環境が本当にあるのだろうかということを疑問に感じたのですが、その辺について、まずお聞きしたいなというふうに思います。
●有賀参考人
御質問ありがとうございます。
周辺環境というのは厳しさを増しているということで我々のほうが説明をさせていただいた上で、その上で、この空中給油機につきましても、今、追加で4機を配備させていただきまして、それで10機体制ということで考えているという御説明でございました。具体的に他国、この国がどうこうというのはちょっと差し控えさせていただきますけれども、日本を取り巻く安全保障環境というのは非常に今、現時点で厳しいというのは、何を取ってというと、周辺国というのは、例えば戦闘機でいきますと、非常に増勢が拡大をしているというのは間違いないところでございます。その上で、防衛省といたしましては、そういった周辺国が防衛体制をしっかりと整えることによりまして、抑止力を日本国政府としてちゃんとしっかりとつくっていく必要があるということを考えた上で、この安全保障環境についてもしっかりと対応するということで、それの一つのものといたしまして、今回のKC-46Aの増機というのも考えているところでございます。これは現在、KC-46Aだけが増機するということではございませんで、ちょっと御説明にもありましたけれども、戦闘機の増勢というのもしっかりと検討した上で、それに対しても対応できるようにと考えているというところでございます。直接的な御説明にならなかったかも分かりませんけれども、我が国を取り巻く安全保障環境というのは厳しさを増しているというのは、最後付け加えさせていただければと思っております。以上でございます。
○市谷議員
そうしますと、戦闘機も国内で配備が増えていて、そこに給油をするということになるわけですよね。給油機も増えるということになりますと、この離発着の回数なのですけれども、今、1機当たり月50回という……。
●有賀参考人
違います。4機で1か月当たり50回というところでございます。
○市谷議員
そうしますと、10機になると、どうなるのですかね。
●有賀参考人
すみません、繰り返しになりますけれども、具体的にそのときの所用によりまして、これは変わってくることでございますので、4機から10機になって、では、何回になるのだというのは、ここで確定的なことは申し上げることはできませんけれども、いずれにしても、10機体制にすることによって、周辺への影響というのも、我々は影響が出てくる可能性というのは十分考えられるものでございますので、そこは第一に、周辺への影響、これをしっかりと軽減できるような運用にも努めていきたいというふうに考えてございます。
○市谷議員
それで、最初に配備の話があったときに、例えば小牧基地のKC-767が4機で月に100回という、こんな感じになるのかなというようなことで当時説明を受けたのです。今、4機で月50回で、どうなるか分からないというお話でしたけれども、単純に考えても2倍以上になって、最初、4機で小牧基地のように767の月100回というものを超えてくる……。
◎安田委員長
市谷議員に申し上げますけれども、そこにこだわりますか。回数を今日は聞きたいのですか。
○市谷議員
およそ、ちょっと分からないという……。
◎安田委員長
今、このまま多分議論は進まないと思うのですよ。私が聞いている範囲で。
○市谷議員
回数はもう言えないという。
◎安田委員長
いえ、言えないというか、まだ決まっていないわけですから、そういう御説明、当初もされていましたので、そこにこだわるのであれば、そこに終始していただいてもいいですけれども、ほかの質問がおありだったら、ほかの質問されたほうがいいと思います。
では、まとめてください。
○市谷議員
まず、答えていただければ……。
●有賀参考人
今、委員長のほうからもお話ありましたが、繰り返しになりますけれども、体制が10機になったところで、どれぐらいになるかというのは、今、確定的なことはお示しすることはできません。繰り返しになりますけれども、しっかりと周辺への影響というのは軽減できるように、運用については努めていきたいというふうに考えてございます。
○市谷議員
それで、回数増えますと、騒音だとか、住民の皆さんの不安が広がるということになるので、やはりその回数については制約されるべきではないかなというふうに、今お話を聞いて思いました。
次に、さっきお答えいただいた米軍との関係です。米軍への給油は念頭にないということで、そもそも導入の際にお話を聞いていたのですけれども、先ほど、運用の中で、2月にグアムに行って、アメリカも含めた日米豪ですかね、そこに1機行かれたと。それから、12月にはアメリカですかね、訓練されたということで、これはアメリカの戦闘機などに給油をしたということなのでしょうか。当初は米軍への給油は想定していないと、念頭にないということだったのですけれども、これはどうですか。
●有賀参考人
当時の御説明の詳細については、ちょっと私、今、発言は避けさせていただきますけれども、まず、米軍への給油そのものを排除されるものではないというのをまず一つ申し上げたいと思っております。これは、日米で共同対処をしていくということも考えられることでございますので、これを全て排除しているというわけではございません。
今、KC-46Aを配備をさせていただいている最初の導入の経緯につきましては、もちろん日本側の戦闘機への給油を念頭に置いた形でやっていきますよということを前提にした御説明をさせていただいたのだろうと思っております。その上で、米軍機への給油につきましては、実績等はございません。
○市谷議員
分かりました。当時のやり取りでも、この米軍との関係というのは、要は敵基地攻撃能力みたいなことになってはならないということもあり、その点については念頭にないとか、否定はしないと言いながらも、そこは制約的に対応されるのかなというふうに思っていましたので、今日はその点については一つ確認できたかなというふうに思います。
その次に、技術的課題への対応についてなのですけれども、この(1)と(2)について、いろいろ技術的課題があって、今まで聞いた説明では、2023年には飛行試験ということだったのですが、今日の御回答では、2025年度中に全てのテストを完了するというお話だったかなというふうに思います。ただ、つまりこういう技術的課題がまだ残っていて、機体そのものが改修されていない、この状況がさらにずれ込んでいると。2025年ですから、今年ということなのですけれども、本当にこのたびも給油ブームの操作のことで大変な事故になったということがある中で、こういう改修されるべきことがまだ改修されていない状態で増強していくとか。それから、今、4機と、あと2機追加配備もまだこれから、今年ですかね、ある予定なのですけれども、これは少なくとも改修をされてからでないと、また同じことが繰り返されるのではないかというふうに思うのですが、少なくともまず改修をされてからというふうに、今後の配備については考えられる、そういうお考えはないでしょうか。
◎安田委員長
部長、すみません。今、市谷議員は、給油機としての機能をかなりクローズアップされていますけれども、輸送機としての機能があることも少し加味しながら御説明いただければと思います。お願いします。
●有賀参考人
まず、技術的課題についての御質問がございました。
もう一度ちょっと整理してお話をさせていただきますと、今、技術的課題というのは8件ございます。そのうちの3件というのが、部品の換装であったりとか、システムの改修とか、これはもう全て終わっております。それで、残りですね、5件ございます。そのうちの4件につきましては、今、先ほど来御説明申し上げたとおり、既に今、製造企業のほうで試験をしているところでございまして、これが2025年度中に全て完了する見込みでございます。残り1件につきましては、年末のほうで御説明をさせていただきましたけれども、高高度で飛行しているときに圧縮空気、これの配管が亀裂を生じるというような意見がございまして、これについては、ボーイング社のほうでまさに恒久的な対策というのを検討中であるというのが、これが全ての今の状況でございます。こういった技術的課題があるのにもかかわらず、運用は大丈夫なのかという御質問なのかなというふうに理解いたしましたけれども、先ほど来申し上げたとおり、これはしっかりと対策を取って、全ての技術的課題につきまして対策を取れば、安全な飛行は可能であるというところで、これまでも御説明させていただいているとおりでございます。
それから、ちょっと委員長からも話ございましたけれども、全て空中給油のためにこのKC-46Aがあるわけでございませんで、例えばいろんな形で、急患空輸であったりとか、例えば在外法人等への、何ていいますかね、在外法人等の救出のために使ったりとか、こういったところで、何か戦闘機との空中給油だけがクローズアップされるような形ではないということで御理解賜りたいと思っております。
○市谷議員
輸送のところには、今お話ありましたように、大丈夫だということなのですけれども、ただ、給油ということについては、美保基地でこの間、大きな事故になりました。結局、モニター画像がアメリカでは大丈夫だったという、不具合は発生していないという話でしたけれども、では、なぜこのモニター画像が給油中なのにもう給油が終わったかのような表示だったのですかね。それで隊員の方も慌てて対応したら、ブーム管がパァンと跳ね上がってしまって、ブーム管がもう収まらなくなって、美保基地にやってきたときにはガアっとなって、美保基地というか、米子空港ももう封鎖した状態になって、民航機も影響を受けたと。ですから、操作のことについては、隊員の方もいろいろ訓練もしたり、改善していただいたということはあるのですが、実際にこの給油という場面でモニター画像が正確に表示されなかったことによって、こういう事故にもなってきているわけですから、給油そのものではないかもしれないけれども、それに関連するこのモニター画像の問題というのはやはりきちんと直していただいてからでないと、また同じことが繰り返されるのではないかという不安なのですよ。それで、このモニターについては、先ほど、改修予定はないというお話だったわけです。輸送訓練だけならいいのですけれども、訓練だけならいいというか、給油の訓練もこれからされるわけですから、やはりこういうものについては改修をして……。
◎安田委員長
簡潔に質問をしていただくようにお願いいたします。
○市谷議員
はい。給油については、ぜひ改修をしてからの運用としていただきたい……。
●有賀参考人
御質問ありがとうございます。
先ほどの御説明とかぶるところもございますけれども、改めて御説明させていただきます。
今回のブームの機体が格納できないままの状態で美保基地に着陸をするというような事案がございました。この件につきましては、先ほど来申し上げましたように、隊員のほうが本来であれば行わないような操作を無自覚で行ってしまったというのがございます。これはもう確実に、その状況を見たときに、そういう状況になっているというのがもう明らかでございます。そういった事象が仮に発生したとしても、先ほど来申し上げましたけれども、しっかりとその教育を、こういったものが出たときには、ちゃんとしっかりとやるのですよというようなことで教育をした上で、再発防止策としましてですね。
ちょっともう少し詳しく申しますと、米国のほうで今、シミュレーターがございます。そういったモニターにぱっと出たときの実際の実現をしたような形にやった上で、シミュレーションをやるとか、そういった訓練も米側のほうでやってきて、しっかりとそういうものに対処するようにすると。もちろんこれまでもKC-46Aの運用に当たっては、整備マニュアルに基づきまして、整備もしっかりやらせていただいています。その上で、機体の点検もしっかりとやっていくと、こういったことで安全に、こういったことが起こらないような措置を取っているということで御理解賜りたいと思います。
◎安田委員長
市谷議員、そろそろまとめてください。
○市谷議員
すみません。それで、だから、モニターの改修だとか、いわゆる装備というか、そういうものについては、結局、改修はせず、空中給油の訓練なりはしていくというお話で、これではいけないなというふうに思いました。
さっきお答えいただいた中で、こういう技術的課題が多発する場合については、配備承認の取り消し、そういう規定がやはり必要ではないかと思ったのです。そういう規定は設けないし、必要な対応をするというふうにおっしゃったのですけれども、必要な対応というのは、やはり承認取消しを防衛大臣がしっかりされるということを私はしてほしいなと思うのですが、もう一度その点どうでしょうか。
◎安田委員長
有賀部長にお聞きするには、お答えの範疇を超えていると思いますが……では、有賀部長。
●有賀参考人
申し訳ございません、繰り返しになるかも分かりませんけれども、我々といたしましては、KC-46Aの安全性につきましては、最初の導入の段階で、防衛省におきまして、航空機の安全の確保、これに関する訓令というのが定められておるのでございますけれども、それに基づきまして、しっかりと航空幕僚長のほうから防衛大臣に対して承認申請をやりまして、その後、防衛大臣のほうがしっかりとそれに対する承認をしているというようなところでございます。もちろんその後にしっかりとパイロットの教育訓練とかもしっかりやりますし、その上でこの運用をしてきているという状況でございます。
承認取消しに係る規定というのは、繰り返しになりますけれども、さっき、存在しないということでお話はさせていただきましたけれども、仮にそういった承認後に、先ほど来御質問もありました技術的課題の部分について、何かあったときにどうするのだということになると、これも先ほどの繰り返しの答弁になるのですけれども、その課題の内容に応じてしっかりと対応することで、安全の確保というのはしっかりと担保できるのだということ。我々としてはこれまでもしっかりと運用してきておりますので、引き続き安全の確保に最大限の努力をしてまいりたいと思っております。以上でございます。
◎安田委員長
もうよろしいですよね、今、まとめてくださいとお話ししましたけれども。では、手短にあと1問だけ。
○市谷議員
すみません。最後に、美保基地の関係なのですけれども、日米地位協定の24Bの規定で、米軍の使用ということができるのですけれども、それについては取消しはしないというお話で、ということは、つまり、美保基地を使って日米の共同訓練というようなことがあり得るということを確認をさせていただけたらと思います。
●有賀参考人
御質問ありがとうございます。
日米共同訓練については、現時点で具体的にこの日、いつからやるとかというのはございません。もしそういったお話がありましたら、しっかりと地元の皆様のほうにも御説明をさせていただきたいというふうに思っております。
◎安田委員長
ほかにございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
なければ、すみません、私も地元の人間として1点。
本当に今日はありがとうございました。また、明日、あさって、境港市民に説明会を開いていただけるとお聞きをしております。しっかりと市民の声を聞いていただきたいと思っておりますが、私ども、私も子どものときから、C-1の時代から空を眺めておりますけれども、C-2になって本当に静かになったなと実感をしております。機体が大きいので、近くに見えるのですけれども、音は本当に民航機と全く変わらない、逆に静かなぐらいだなと思っているのですけれども、これは技術の進歩なのでしょうか。
●有賀参考人
C-1の飛行機につきましては、私、勤務先が東京都のほうでございましたので、埼玉県の入間基地にもC-1という機体がございます。今、C-2に徐々に換装していっているところでございます。機体の大きさがちょっと大きいのでございますけれども、まさにC-2というのは、制振性、騒音性についても、民間の飛行機を母体にしていますので、非常に静穏性が高いというところで、私自身も勤務で離島に行くときに乗せてもらったりとかしていますけれども、非常に安定感のある機体だというふうに認識しております。皆様ももし機会がありましたら、ぜひC-2にも乗っていただければなというふうに思っております。
◎安田委員長
ありがとうございます。
C-2もそうだし、空中給油機も飛んでいるのを間近で見ていますけれども、本当に静かになったというのを地元の人からも聞いております。
もう1点なのですけれども、今回の格納庫等の周辺環境の整備ですね、令和7年度予算で造るとされている、これは引き続き、今までどおり地元の業者も使っていただけるということでよろしいでしょうか。
●有賀参考人
施設整備のことにつきまして御質問ありました。
基本的に一般競争入札が基本でございますので、それに基づいてということでございますけれども、もちろん入札を行うに当たりまして、防衛省のほうといたしましては、地元のほうの業者の皆様にもなるべく配慮できるような、入札の制度の中に配慮できる項目もございますので、ルールに基づいてしっかりと対応させていただければと思っております。
◎安田委員長
ありがとうございました。
それでは、予定された時間ともなりましたので、これで参考人からの意見聴取を終わりにしたいと思います。
参考人の有賀様、大西様をはじめ、中国四国防衛局及び航空自衛隊美保基地の皆様、本日はお忙しい中に御対応いただきまして、ありがとうございました。
では、以上をもちまして地域県土警察常任委員会を閉会いたします。
午後2時49分 閉会
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