令和6年度福祉生活病院常任委員会議事録

令和7年3月5日会議録(確定版)

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出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
西村 弥子
河上 定弘
市谷 知子
前田 伸一
興治 英夫
島谷 龍司
福田 俊史
内田 博長
欠席者
(なし)


説明のため出席した者
  中西福祉保健部長、中西子ども家庭部長、若松生活環境部長、広瀬病院事業管理者ほか 各局長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  濱口課長補佐、福永主事、吉村主事


1 開会   午前11時08分

2  閉会   午前11時24分

3 司会   西村委員長

4  会議録署名委員  内田委員、市谷委員

5  付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

会議の概要

午前11時08分 開会

◎西村委員長
 ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、内田委員と市谷委員にお願いします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 付託議案は、日程に記載の3議案であります。
 これから付託議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問とマイクのスイッチの切替えをお願いします。
 それでは、質疑のある方は挙手をお願いします。

○市谷委員
 議案第22号の一般会計補正予算の3つの事業について質疑をさせていただきます。一つ一つ事業ごとに質疑いたします。
 1つ目は、強度行動障がい者支援体制総合強化事業です。この事業の中に、サービスの安定利用ができない在宅者に対して、指導者がバックアップする事業があるのですけれども、それが半分減額となっています。聞くところによると、在宅の強度行動障がい者の方が90人いらっしゃるとのことです。そのうち、このサービスの安定利用ができない方というのが何人おられて、そのうち何人を今、支援しているのでしょうか。また、こうした在宅でのサービスの安定利用ができない方の支援に当たっている職員さんが何人いらっしゃるのか、お尋ねします。

●谷口ささえあい福祉局長兼福祉保健課長
 まず、90名の在宅の強度行動障がい者の方のうち、サービスの安定利用ができていない方については、令和5年度に実態調査を行って、その中でお話を伺った人数としては25名でした。現在、そのうち何名を支援しているのかということについて、今のところは、この事業においては16名の方を支援させていただいております。
 また、支援に当たっている職員ということでした。私どもは、先導的支援事業の中で、支援の経験の豊富な事業所の職員さんに、指導者として各ケースに対する指導助言などをお願いしているところです。今現在は、指導者の方10名という状況でございます。

○市谷委員
 在宅の強度行動障がい者の方で支援を必要とする方は90人のうちの25名、そのうち今16名を支援している、それから支援に当たっておられる指導者の方は10名ということでした。これは、本当に丁寧に支援していこうと思ったら、やはりこの支援に当たる指導者の方を増やすということが必要ではないかと思います。その育成計画はどうなっているのか、お尋ねします。

●谷口ささえあい福祉局長兼福祉保健課長
 指導者の方には、基本的には国の指定する基礎研修や実践研修に加えて、本県における独自の研修として専門研修というのを行っています。令和6年度も16名の方が専門研修を修了予定でして、過去7年間で71名の方がこの専門研修を修了されています。先導的支援事業の指導者には、基本的にはこの専門研修を受けられた方、一番研修のレベルの高いところを終了された方になっていただいています。今10名ということです。具体的に何人というような計画はございません。ただ、実際、専門研修を受けられた方は事業所にお勤めの職員が結構多くいらっしゃいますので、仕事もしながら我々の先導的支援事業にも関わっていただいているというところもございます。県独自の専門研修を今度ともしっかりと受けていただきまして、先導的支援事業についても関わっていただき、丁寧な支援ができるような仕組みにしていきたいと思っています。

○市谷委員
 分かりました。
 では、次に、2つ目の事業です。ICT活用による認知症行方不明防止支援事業です。これは、200万円の予算のうち190万円減額で、ほとんど使われていないのですが、その理由をお尋ねします。

●谷口ささえあい福祉局長兼福祉保健課長
 まず、予算の設定の考え方を簡単に説明させていただきます。令和6年当初予算においては、行方不明の方が年間大体60名以上、多いときは100名近い行方不明者がいらっしゃいました。潜在的にまだ多くの行方不明の方がいらっしゃる可能性もあるので、県内で200人程度の申請に対応できるだけの予算を確保するべく、予算額としては200万円を計上し、議決もいただいたところです。実際に申請があった件数でいうと15件でして、9万5,000円の交付決定というような状況で、かなり少ないというのはおっしゃるとおりです。
 この事業について電子アンケートなどを行い、御自身が認知症になったとき、認知機能が低下したときにこの事業を使いたいと思いますかとお尋ねした際は、95%の方が必要性を理解する、使いたい、と回答されました。また、県警など捜査機関も含めて関係機関の方々からも、こういった予防支援事業は非常に有効だというお声もありますので、非常にこの事業自体の必要性はあるかなと思っています。ただ、実情として、申請がやや少ないという現状はおっしゃるとおりです。やはりこれは、自分のこととして捉えていただくような、県民の皆様への啓発なり周知が、いま少し上手くできていないのかなという反省がございます。市町村の広報紙などに上げていただくなど、周知についてもう少し工夫のあるやり方をすることが必要なのかなというふうに反省しているところです。

○市谷委員
 この事業をどう改善するのかと次に聞こうと思っていたのですけれども、今ので分かりました。
 では、3つ目の事業について質疑します。介護サービス事業者の生産性向上や協働化を通じた職場環境改善事業です。この事業の減額が大きい理由をお尋ねします。

●谷口ささえあい福祉局長兼福祉保健課長
 この事業は9月補正予算で上げさせていただき、また、11月の追加提案の11月補正でも上げさせていただき、お認めいただいた事業ですが、最初の9月補正のほうで上げさせていただいた事業については、国の繰越しの事業の関係もあり、今年度中の執行が基本になっています。9月の補正予算計上に当たり、各事業所から要望をいただくのですが、そのときにはとにかく予算の確保ということもあり、各事業所からも比較的多く手を挙げていただきました。しかし、9月に補正予算を議決いただいて、実際の執行等々が10月以降、実際の納品なども年度内ということになると、なかなか難しいようなこともあるように聞いていました。このたび9月補正で上げさせていただいた金額の半分ぐらいが減額という形になり、このたびの大幅な減額になったというのが現状でございます。

○市谷委員
 私も事前にさっきお答えいただいたようなことを聞いておりました。とにかくこの事業を使うかどうかの手挙げをしてもらう調査期間が1か月しかない中、たくさん手も挙げてもらったとのことでした。けれど、いざ使うとなると、これは一応生産性向上が前提になっているので、手挙げしてやる事業が本当に生産性向上になるのだろうかという判断が必要になったり、サポート相談体制を強化しなければならず、制度運用上、介護助手の方を入れるというようなことも求められていたりするようでした。介護助手を入れようと思うと人を確保しないといけないので、いよいよ介護の事業に当たられる職員さんに対する国の処遇改善ということが必要なのだけれども、なかなか処遇改善ってされていないよね、というようなお話も聞きました。
介護の仕事に当たる方の処遇改善については、県のほうでも求めておられると思うのですけれども、国の処遇改善の支援、改善状況というのは結局どうなっているのかお尋ねします。

●谷口ささえあい福祉局長兼福祉保健課長
 国の処遇改善の動きに関連し、県もこのたびの令和7年度当初予算において、介護人材の確保、職場環境改善事業ということで6億3,000万円余の予算を上げさせていただいているところです。国制度に基づき福祉介護職員の1名当たり5万4,000円に相当する額として、報酬に一定率を乗じた額を補助する、というようなお話をさせていただいたと思います。国においては、県がこの当初予算に上げさせていただいている処遇改善の動きというのはあるのですけれども、これ以外は、まだ詳細な情報が入っていないというのが現状です。引き続き県としては要望していきたいと思っています。

○市谷委員
 分かりました。そういう職員さんの処遇改善が図られることで、この事業もさらに利用が進んでいくと、職場の環境が改善されるということで希望したいと思います。

◎西村委員長
 では、質疑が出尽くしたようですので、付託議案に対する討論を行っていただきます。

○市谷委員
 では、討論を行います。
 まず、議案第22号、鳥取県一般会計補正予算です。通常、この2月補正予算というのは、年間の予算の最終調整をするもので、今回はトータルで81億円を減額する補正予算となっています。その中で、本常任委員会所管の事業では、大きく増額となっている主な事業があります。保育士奨学金の貸付原資を国が増額し、約1.2億円。障がい者などの医療や介護の給付金約3.3億円。後期高齢者医療の増額2.9億円。子ども・子育て支援交付金3.1億円。子どもの教育・保育給付費3.8億円。子どもの医療費完全無料化1.5億円。児童措置費5.3億円。障害児施設給付費2.6億円。補正予算全体が減額であるところ、今紹介したこの常任委員会所管の事業は大きく増額になっています。これは命や暮らしに直結する事業でして、予算が増えているということは本当にそれだけ必要な事業だと思いました。
 同時に減額になった事業で、幾つか質疑をさせていただいた障がい者のピアサポート活動、障がい者差別解消のための民間事業者の合理的配慮の促進、障がい者の工賃向上、在宅の強度行動障がい者支援、訪問介護事業所の維持、それから介護サービス事業所の職場環境改善、これらはせっかく事業を組んでいるのに、支援が住民のところに行き届いておらず、減額ということになっています。この減額にはいろいろな要因があるところです。やはり命が守られたり、安心して自分らしく暮らせる、そのことが本当に鳥取県の真の活力だと思いますので、これら事業について引き続き制度の改善を求めて、議案第22号、補正予算には賛成をいたします。
 次に、議案第24号、令和6年度鳥取県国民健康保険運営事業特別会計補正予算です。基金約9,500万円の増額は、市町村から県が集めた納付金が残って、翌年度以降、市町村が納める納付金を減らすことに使われるということでした。このことは市町村の負担軽減、ひいては住民の負担軽減にも資することから、賛成です。
 最後に、議案第30号、令和6年度鳥取県営病院事業会計補正予算です。児童手当の支給額の確定、それから給与改定に伴う給与費の増、病院経営に必要な支援サービスや病院の医事会計、それから外来クラークなどの業務委託など、いずれも必要な予算であり、賛成です。

◎西村委員長
 討論が出尽くしたようですので、これより採決に入ります。
 採決については、一括して採決するのがよろしいか、お諮りをいたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、御異議がないようですので、付託議案を一括して採決いたします。
 なお、本委員会に付託された議案は、議案第22号、議案第24号及び議案第30号であります。
 それでは、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員であります。したがいまして、本委員会に付託されました3議案については、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上で付託議案の審査は終了いたしました。
 なお、委員長報告の作成、内容については、委員長に御一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようですので、そのようにさせていただきます。
 次に、その他ですが、執行部、委員のほうで何かございませんか。
 御意見がないようですので、以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会いたします。

午前11時24分 閉会



 

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