令和6年度農林水産商工常任委員会議事録

令和6年12月17日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
鹿島 功
鳥羽 喜一
福浜 隆宏
坂野 経三郎
松田 正
前原 茂
尾崎 薫
浜田 一哉
浜崎 晋一
欠席者
(なし)


 

説明のため出席した者
  池田商工労働部長、岡垣農林水産部長、原企業局長 ほか各局次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  西村課長補佐  田中(秀)課長補佐  友定係長

1 開会   午前11時4分

2 休憩   午前11時7分 / 午前11時24分

3 再開   午前11時8分 / 午前11時26分

4 閉会   午前11時54分

5 司会    鹿島委員長

6 会議録署名委員     浜田(一)委員  松田委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

会議の概要

午前11時04分 開会

◎鹿島委員長
 ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきたいと思います。
 なお、今回の常任委員会は、執行部の入替えを行うこととし、最初に付託議案の審査を行います。執行部の入替えの後、報告事項について商工労働部並びに企業局、最後に農林水産部の順に行います。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、浜田委員と松田委員です。よろしくお願いします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 これから付託議案に対する質疑を行いますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問とマイクのスイッチの切替えをお願いいたします。
 それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。
 質疑がないようですので、付託議案に対する討論を行っていただきます。
 討論がないようですね。ありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、これより採決に入ります。
 採決については、一括して採決するのがよろしいか、お諮りいたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、本委員会に付託されました4議案を一括して採決いたします。
 原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 全員賛成であります。したがいまして、本委員会に付託されました4議案については、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 それでは、以上で付託案件の審査を終了いたします。
 なお、委員長報告の作成、内容については、委員長に一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議ないようですので、そのようにさせていただきます。
 それでは、執行部の職員の入替えを行いたいと思いますので、暫時休憩いたします。終わりましたら再開したいと思います。

午前11時07分 休憩
午前11時08分 再開

◎鹿島委員長
 それでは、再開いたします。
 商工労働部及び企業局の報告事項に移ります。
 執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いいたします。
 質疑等については、説明終了後、一括して行います。
 まず、商工労働部から、報告1、副業兼業アクセラレータープログラムとっとりメジャーリーグの成果報告について、前田鳥取県立鳥取ハローワーク所長の説明を求めます。

●前田鳥取県立鳥取ハローワーク所長
 資料2ページでございます。副業兼業アクセラレータープログラムとっとりメジャーリーグの成果報告についてを御覧ください。
 まず、これまでの取組を御紹介いたします。
 都市部の大企業などで活躍されている3名から5名のビジネス人材のチームと県内企業をドラフト会議方式でマッチングするイベントを7月に開催し、11組のマッチングが成立しました。県内の参加企業と県外の副業・兼業人材のチームは、真ん中より上の表のとおりとなっております。その後、週1副社長として県内企業と協業しまして、3か月間企業の課題に取り組んだ成果発表会を12月9日に開催しました。
 その成果発表の概要を幾つか抜粋して御紹介します。
 1つ目、山陰松島遊覧は、ライオンの社員から成るチームと協業されました。
 企業の抱える課題として、冬場は波が高くて遊覧船の運航を休止せざるを得ないということで、安定した売上げの確保とか従業員の活動機会の創出という課題があります。チームのメンバーが現地に出向いて、強みとか弱み、売上げが立つ立たないという視点で分析し、方向性を検討されました。
 売上げの確保については、ウェブサイト中のオンラインショップの改善に取り組むとしまして、都市部から人気が高い砂丘らっきょうに集中することとしました。あわせて、オンラインショップへの導線として、インスタグラムを開始することとしました。
 また、従業員の活動機会を創出するため、従業員の日常業務を活用した小学校へのCSR活動、例えば遊覧船の船長さんが乗客に浦富海岸やジオパークの見どころをガイドするといった日頃の活動を小学校の授業にして、地元の自然のすばらしさに気づいてもらうといったようなことに取り組むことになりました。来年3月に岩美町内の3つの小学校で実施しまして、春以降、遊覧船に乗船する体験学習も実施することとしております。また、県外の高校からも依頼が来ておるというふうに聞いております。
 2つ目ですが、ブリリアントアソシエイツは、グルメスターズ☆と協業されました。
 ピンクカレーとかピンクしょうゆといった鳥取県産のビーツを使ったピンク色の商品は有名ですけれども、今回は協業によってピンク色の新商品の開発に取り組まれました。提供されたビーツの粉とかペーストを使って試作を重ねられまして、チームのメンバーが国内最大手のコーヒーショップチェーンの社員という強みを生かしまして、ピンク色のココア、プリン、ドレッシングを開催されました。成果発表会では、その試食が行われております。
 3つ目ですが、県内で美容室を経営するラブアンドピースですが、東急グループまちづくりイノベーター研究会と協業されました。
 テーマは、新商品の開発とマーケティングで、鳥大発のベンチャー企業のマリンナノファイバー社のカニ殻由来の成分を利用したヘアケア商品について市場調査を実施されました。業務用シャンプーの市場が少しずつ伸びているそうでして、40代以上の方が頭皮の乾燥に気をつけているということが把握できました。
 一方で、着手していなかった商品名とかロゴ、パッケージデザイン、販路開拓についての方向性の設定に取り組みまして、商品名を「&SEA」として、ロゴやパッケージも製作されました。販路は、ヘッドスパ向けというニッチ市場を対象としまして、来年春頃からラブアンドピースの店舗にまず導入して県内に広げていくということとしております。
 最後に、今後の展開としまして、県内企業からは、これまで課題は認識していたのだけれども、なかなか実行に踏み切れなかったと。客観的に課題を分析していただいて解決策を提案していただくいい機会になった、これからもビジネス人材と関係を保って継続的に課題に取り組んでいきたいというふうな声をいただいておりまして、今後も週1副社長として活動していかれるものと考えております。
 また、この取組は、ドラフト会議とか成果発表会でビジネス人材同士の顔が見えますので、つながりができるというメリットがありますので、複数チームがそれぞれの得意分野を生かして県内企業の課題解決を応援するといった効果も期待をしておるところです。

◎鹿島委員長
 続いて、企業局から報告2、日野川第一発電所の再整備工事完了に伴う運営開始について、山根経営企画課長の説明を求めます。

●山根経営企画課長
 そういたしましたら、企業局の報告資料をお願いいたします。令和6年11月に鳥取県営水力発電所再整備・運営等事業における日野川第一発電所の再整備工事が完了いたしまして、PFI法第19条第1項の規定に基づき、M&C鳥取水力発電株式会社に対して、令和6年12月1日付で当該発電所の公共施設等運営権を設定いたしましたので、その概要を御報告いたします。
 公共施設等運営権を設定した施設の名称は、日野川第一発電所で、日野町福長に立地をしておりまして、最大出力が4,400キロワットの発電所でございます。運営権者はM&C鳥取水力発電株式会社で、日野川第一発電所に係る運営維持業務を行います。同社は、令和2年9月から舂米発電所、令和5年9月から小鹿第二発電所、令和6年8月から小鹿第一発電所で運営権設定による運営業務を行っております。
 運営権の存続期間につきましては、令和6年12月1日から令和26年11月30日までの20年間でございまして、オプションで、最長、令和52年3月31日までの延長を可能としております。
 再整備工事につきましては、令和4年2月1日から令和6年11月30日までの工期で、取水口、導水路の改修、発電所の新築、水圧鉄管、水車発電機の更新を行っております。
 県の関わりでございますが、運営権設定後の事業運営が円滑かつ適切に遂行されるよう、運営権者の取組について定期的にモニタリングを行ってまいります。このたびの運営権設定をもちまして、予定をしておりました4発電所全てに運営権を設定いたしました。

◎鹿島委員長
 今までの説明について、質疑等はありませんか。

○福浜委員
 週1副社長の件です。11組がマッチングされたそうなのですけれども、参加企業がどのぐらい分母があって、もう一方、参加チームの分母も教えていただけますか。つまりどのぐらいの程度でマッチングができたのかなというのがちょっと知りたかったので。

●前田鳥取県立鳥取ハローワーク所長
 参加企業は、実際もうここに書いております11企業ありまして、参加チームも11ということで、全ての県内企業と参加チームのほうがマッチングをしておりますので、あふれた企業とかチームというのはありませんでした。

○福浜委員
 そうすると、この週1副社長を使っていらっしゃるところというのは、必ずドラフト会議というのを経て決まるのか、それとも個別でやっていらっしゃるケースというのもあるのではないかなと思うのですけれども、その辺はどうなのですか。つまり今、県全体で週1副社長をどのぐらい使っていらっしゃるのかというのが知りたいのです。

●前田鳥取県立鳥取ハローワーク所長
 今回メジャーリーグというものを実施したのは、都市部の副業の人材と県内の企業が目に見える形で実際のマッチングを行うといった初めての取組でありまして、通常のビジネス人材と県内企業のマッチングの方法としましては、県内企業の募集案件を民間の求人サイトのほうに掲載しまして、これを見た都市部のビジネス人材が応募していただいて、その中から募集企業のほうが選択をしてマッチングをするという、これが実際、週1副社長のスキームになりますが、メジャーリーグというのは、今回ちょっと特別な形でといいますか、実際にもう見える形で今年から初めて実施した取組になっております。
 実際のこの週1副社長については、年間4回に分けて募集をかけておりまして、2024年度、今年度の上半期現在ですけれども、応募者数については2,582名で、277人の副業人材と180社のマッチングが行われています。これは2024年の上半期だけということになります。

○福浜委員
 ありがとうございました。

◎鹿島委員長
 そのほかございませんか。

○浜崎委員
 2ページ、メジャーリーグの今の話ですけれども、これは今募集の段階でという話だったのだけれども、言ってみたら、いわゆるよそ者の視点で県内企業の強みを生かしていくと、それで成長につなげるという本当にいい取組であるとは思います。
 今、募集の段階の話があったのだけれども、その後、成果報告というものをまた広く横展開していくということで、多くの県内企業に参加していただける、そういった可能性をしっかり引き出すようにということで思っておりますので、それについて感想なり御意見がありましたらお聞かせいただきたいと思います。

◎鹿島委員長
 どこが答えられますか。

●前田鳥取県立鳥取ハローワーク所長
 先ほど申し上げたとおり、応募者自体は毎回多数を数えておりますし、副業人材を活用する県内企業も年々増加をしておりまして、関心やニーズは高いとうかがえると思いますけれども、やはり課題といたしまして、応募者に対して受皿となる県内企業の数がまだ十分だと言えないと考えておりまして、あと、受入れ企業がどうしても拠点のある東部地区に偏っているという実情がございます。そのため、引き続きこのメジャーリーグの事例とかマッチングした成功事例といったようなものを横展開していったり、情報発信をしていくということで、受皿となる県内企業の認知度といったものの向上を図っていきたいというふうに考えております。

○浜崎委員
 しっかり頑張ってください。

◎鹿島委員長
 ほかはございませんか。
 それでは、ないようでございます。
 次に、その他ですが、商工労働部及び企業局に関して、執行部、委員の方で何かございませんか。

●河野商工政策課長
 ありがとうございます。それでは、お時間を少しお借りさせていただきまして、ちょっと御案内をさせてもらいたいと思っておりまして、お手元のほうにカラー刷りのチラシを1枚、ドローンが描いてあるチラシをお配りさせてもらっています。1月に能登半島地震があったのですけれども、その際に、被災現場のほうでドローンが活用されたということをきっかけとして、鳥取県のほうの危機管理部においても災害時の活用ができないかということで、準備のほうを進められているというのが現状でございます。
 それで、今後、このドローンの活用の広がりが期待されているところでございますので、県内のビジネスベースで活用をどう進めていくことができるのか、そのきっかけづくりとなるようなもので、まずはこういったセミナーを企画させていただいたところでございます。
 プログラムの内容について、チラシの中ほどに書いてございますけれども、実際に能登半島地震でドローン活用の陣頭指揮に当たられました日本UAS産業振興協議会、略称はJUIDAといいますけれども、そちらの嶋本様と、海外の先進事例のほうにお詳しいとお聞きしておりますけれども、物流大手ヤマト運輸から皆地様、昨年は鳥取県のほうに立地していただきましたドローンの活用のほうを進めていらっしゃいます株式会社GEOソリューションズの藤井社長様と、それぞれ御活躍の皆様に今回お越しいただいて御講演をいただく内容とさせていただいております。
 来週の23日の月曜日午後1時から県立図書館のほうで開催させていただくという運びとなりましたので、この場を借りて御案内をさせていただきます。

◎鹿島委員長
 この今説明がございました商工労働部と企業局につきまして、ほかにないようでございます。
 それでは、終わりたいと思います。ありがとうございました。
 暫時休憩したいと思いますが、替わり次第、再開したいと思いますので、よろしくお願いします。

午前11時24分 休憩
午前11時26分 再開

◎鹿島委員長
 それでは、再開いたします。
 農林水産部の報告事項に移ります。
 執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いいたします。
 質疑等については、説明終了後、一括して行いたいと思います。
 なお、報告第6、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については、資料に記載のとおりでありますので、説明は省略いたします。
 報告3、鳥取県農作業死亡事故警報の発令と緊急啓発活動の実施について、門脇経営支援課農業普及室長の説明を求めます。

●門脇経営支援課農業普及推進室長
 2ページ目をお願いいたします。鳥取県農作業死亡事故警報の発令と緊急啓発活動の実施について報告させていただきます。
 12月4日に、日南町において農作業死亡事故が発生しました。鳥取県農作業安全・農機具盗難防止協議会は、鳥取県農作業死亡事故警報の発令と、緊急かつ重点的な啓発活動を全県的に実施します。
 最初に、事故の概要です。発生日時は12月4日水曜日、発見時間が午後0時45分頃となっております。発生した場所は、日南町阿毘縁の山林内です。事故に遭われた方は、日南町在住、男性80代です。
 概要につきまして、事故をされた方がお昼になっても帰宅されなかったため、家族が探しに行ったところ、農業用の動力付運搬車と立木の間に挟まれているのを発見され、通報によって西部消防局が駆けつけましたが、その場で死亡が確認されたということです。
 この事故を受けまして、警報を発令しています。警報の発令日は12月9日月曜日、発令期間は12月9日から22日までの14日間、鳥取県農作業安全・農機具盗難防止協議会が発令しております。
 この警報に伴って実施している啓発活動についてですが、まずメディアを活用した広報としまして、テレビでは日本海テレビ、山陰中央テレビ、ラジオではFM山陰、山陰放送のコマーシャルを活用しております。その他としまして、LINEやYou Tubeにも広告を掲載しております。
 2として、啓発チラシの作成と農業者への配布、伝達を行っております。
 3としまして、市町村においては行政無線、それから県や農協ではホームページに掲載して周知を図っております。それからJAの営農指導員、農業委員会の農業委員の方々、県の農業改良普及員、農機具販売店などによる農業者への注意喚起を行っております。また、出先機関においては、のぼりを掲げたり、公用車にマグネットシートを貼って啓発活動を行っております。
 あと、以下につきましては、参考としまして、鳥取県農作業安全・農機具盗難防止協議会の概要とか、過去の農作業事故、死亡事故の発生状況、それから県の農作業安全に関する支援施策について記載しておりますので、御確認のほうをよろしくお願いいたします。

◎鹿島委員長
 それでは、報告4、令和7年産米の生産数量目標について、安陪生産振興課長の説明を求めます。

●安陪生産振興課長
 3ページをお願いいたします。令和7年産米の生産数量目標についてでございます。
 10月30日に国が公表しました米穀の需給及び価格の安定に関する基本方針におきまして、令和7年産米の全国の適正生産量は、今年の生産実績と同水準となります683万トンと示されております。これは、昨今の需給の引き締まりなどを受けまして、需給安定に向けた適正な在庫水準などを踏まえたものとされております。
 本県の令和7年産米生産数量目標の設定につきましては、11月29日に開催しました農業再生協議会において承認されております。先ほどの国が示した適正生産量からの試算値6万104トンと、各JAの販売計画に基づく生産数量6万3,844トン、これまでと同様にこの2つの値の範囲を生産数量目標としております。面積に換算しますと、全県で1万1,692ヘクタールから1万2,415ヘクタールの間となります。
 なお、来年度に向けましては、表にお示ししているとおりなのですが、目標が増加設定となっております。今年、令和6年の作付面積のレベルですと、面積目標範囲の最小値をも下回ってしまう状況ということになってしまいますので、目標の面積となるよう、各地域におきまして作付調整を進め、面積確保に努めることとしております。
 県の対応ですが、11月26日に、国に対しまして水田関係の適切な施策の構築や予算確保などを要望してきているところでございます。
 また、来年、当初予算におきまして、主食用米の作付拡大推進に向けまして、大型担い手の支援、省力低コスト栽培や特色ある米作りの取組支援、また、イネカメムシ対策などを検討しているところでございます。

◎鹿島委員長
 次、報告5、鳥取県の沖合底びき網漁船の衝突事故について、氏漁業調整課長の説明を求めます。

●氏漁業調整課長
 4ページをお願いいたします。鳥取県の沖合底びき網漁船の衝突事故について報告させていただきます。
 まず、事故が発生いたしましたのは、先週12月12日木曜日の午前4時30分頃でございます。
 発生場所につきましては、島根県の隠岐島、島前の北西約37キロの地点で起こっております。事故に遭った船ですけれども、賀露の沖合底引き網漁船、第二永福丸117トンと、相手の船につきましては、中国・福建省のFU YUAN YU601という船名の敷網漁船857トンでございます。
 事故の状況につきましては、ズワイガニの操業を行っておりました第二永福丸と、太平洋のほうで漁を終えた中国漁船、これが本国へ帰る途中に衝突したものでございます。幸い両船ともけが人等はございませんでしたし、船のほうも浸水と油流出、そういったところもございませんでした。
 事故の原因については、詳しいことは分かっておりません。現在、境海上保安部によって調査が行われております。
 第二永福丸につきましては、自力航行が可能だったということで、当日のうちの夕方に賀露のほうに入港いたしまして、造船所に来ていただきまして損傷箇所の確認を行いました。左舷側に若干傷はありましたけれども、運航に支障はないということで、簡易な修繕を行った後、翌々日の日曜日、14日の日に出航いたしまして、現在も通常操業を行っているというところでございます。
 漁船の事故については、結構毎年毎年起こるものでございますので、一応沖合底曳網漁業協会等には、事故が起こらないように注意喚起を行ったところでございます。

◎鹿島委員長
 ただいま説明がございました。
 これについて、質疑等ございませんか。

○浜田(一)委員
 この船の事故ですが、太平洋で操業していて、帰りにここでぶつかるなどということがどう考えてもおかしいと思うのですが、どうあってもうちの領海内の話なので、この船が何を捕っていたのか、太平洋で捕っているのなら太平洋の魚が入っていないとおかしいでしょう。これは確認されたのですか。

●氏漁業調整課長
 詳しい情報については、今、海保のほうで調査を進められております。私どものほうには、そういった情報は今のところ入っていません。
 ただ、この中国漁船なのですけれども、太平洋、ちょうど三陸の沖合の公海上で操業を行っておりまして、よくテレビとかでも報道されておりますサンマとかサバ、そういったものを捕っている船ではなかろうかということで、最近は、船舶に自分の船の位置を表示するような、そういったシステムが既にもう整っておりまして、それを見る限りですと、きちんと太平洋の航海上で操業を行っていて、そこから津軽海峡を抜け、南のほうにはなるのですけれども、日本海を通って福建省のほうに通っていくという航路が映っておりまして、その中国船、太平洋でやっている船については、ほぼ日本海を通って移動しているということが確認できておりますので、その辺のところは、いわゆる日本海の中で密漁があったとか、そういったようなところはないのではないかなというふうに認識はしております。

○浜田(一)委員
 いずれにしても、この衝突した位置が何で隠岐島の西側でぶつからないといけないのという話なのですよ。福建省は、帰ろうと思えば、もっともっとこの西のほうでしょ。それで、どうんな航路を通っても、わざわざここでぶつかるなどということはちょっと考えられない。なので、こういうような事故があったら本当に漁業者も困るし、どういうふうな理由で衝突したかはちょっと分かりませんけれども、海上保安庁等と連携をしてもらって、万一違法操業をこんなところでされたなどといったら大変なことなので、そこの辺は、原因究明なり中国へ抗議するなり、やはりそういうしっかりとした対応をしてほしいと思います。

●氏漁業調整課長
 ありがとうございます。一応原因については、分かりましたら、境海上保安部のほうとも連携しながら、こちらのほうからも情報収集を進めたいと思っております。
 航路としては、基本的には、一番近距離を通っていこうと思うと、津軽海峡を抜けた後に隠岐島のちょうど際を通って帰るのが一番近いということで、その航路を取っておられるのではなかろうかなというふうには推察されるのですけれども、恐らく鳥取県の漁場にもなってくる部分でもありますので、その辺は、事故が起こらないように、海上保安部と連携しながらになると思いますけれども、そういったしっかりとした対策を取っていただくよう進めてまいりたいと思っております。

◎鹿島委員長
 ほかに。

○尾崎委員
 2点お願いいたします。
 農作業死亡事故の件ですが、これは伊藤議員も非常に怒りを持って、ちゃんと広報しないといけないのではないかというようなことを何度も何度も言ってこられたのですけれども、この残念なことに亡くなられた男性、農業用の動力付運搬車と立木の間に挟まれてということが書いてあるのですが、具体的にどんな動きでこうなったのか、どんなふうな機械の動かし方をすれば危険なのかとか、そういったところがちゃんと伝わるように、私もちょっと分かりませんけれども、それがどうだったのか、教えてください。
 もう1点、米ですが、3ページ、5年水張りルールなどの交付対象水田の見直しが生産者の意欲低下につながらないように対策をと書いてありますけれども、具体的にはどんな対策を考えられるのか、教えてください。

●門脇経営支援課農業普及推進室長
 状況でございますけれども、作業の内容は、山林内の土を採取していたということで、自分のところの畑に入る進入路を少し広げるために、山林内、自分の所有している山から土を取って、畑の進入路のところに持っていく作業をされていたと聞いております。
 この運搬車は、歩行型の運搬車でして、安全装置もついておるのですが、安全装置は操作するところについているのですけれども、挟まれた箇所は、側面で挟まれたようでして、そうすると、安全装置まで届いていたのかもしれませんけれども、間に合わなかったというような感じではないかと推測されているところでございます。

●安陪生産振興課長
 5年水張りルールの関係、国要望は、ずっとこの制度の見直しが発表されてからしてきているところですが、まず、なぜこういったことをやるのかというところの理解がまだ十分されていないというところもございますので、周知というところをお願いしているところでございますし、現場からは、今いろんな声が上げられて来ているところでございますので、例えば水を張ることでマイナスになるのではないかというようなことの意見に対して、ちょっと具体的にどうするというところまでは持ち合わせていないのですが、例外規定を設けるとか、そういったところができないかといったところを含めて要望しているところでございます。

○尾崎委員
 ありがとうございました。特に米作りのほうに関しては、非常にこの見直しというのが不評でしたので、丁寧に皆さんに分かりやすいように、ちゃんといいようになるように国にも要望していっていただきたいと思います。

◎鹿島委員長
 ほかにございませんか。

○福浜委員
 先ほどの死亡事故の件です。80代の男性に心からお悔やみを申し上げたいと思います。
 本当に残念な話で、令和3年とか4年に死亡事故が増えてきて、かなり啓発のほうも頑張っていただいている中で、今年度初めての死亡事故ということで残念だなと思うのですが、自分はメディア出身なのですけれども、メディアはどうしても一報のニュースしかしないのですが、先ほど尾崎委員が言われたように、どういう状況で挟まるような危険性があったのかということこそが、多分同じような事故を起こさないためには物すごく必要なポイントだと思うのですよ。
 だから、死亡事故が起きました、皆さん、気をつけましょうというのではない広報というのを現場に伝わるようにしていただきたいと思うのですが、それができていればいいのですけれども、やはり一つ一つのケースを大事に捉えて、なぜこういう事故が起きたのだという原因究明と、それをしっかりと現場の作業される方にちゃんと伝わっているのかというところをいま一度、その辺いかがでしょうか。

●門脇経営支援課農業普及推進室長
 事故の発生内容につきましては、今回の事故の各内容についてはお知らせをしているところでございます。今回は歩行型の関係の機械ですけれども、歩行型の機械、トラクターも含めて狭い範囲で回転しようとすると、どうしてもそのときに、後ろに物があって挟まれたりだとかいうことがございますので、その辺については、しっかり周りを見ながら作業しましょうという声かけはさせてもらっているところでございます。

○福浜委員
 いろんなケースで事故が起きるのであれですけれども、本当に1個1個を大事にして情報共有をお願いしたいと思います。

○松田委員
 関連してなのですけれども、痛ましい事故ということで、非常に残念に思います。
 啓発活動について先ほど若干ありましたけれども、これは資料を見ていると、テレビ、ラジオは分かるのですけれども、その他LINE、You Tubeの広告というのがあるのですけれども、これは何を検索していたらこのようなやつが出てくるのかなと思うのですが。

●門脇経営支援課農業普及推進室長
 検索という形ではなくて、何かLINEとかYou Tubeを開いたときに広告メニューが出てくるのですけれども、そこにこういうものが出てくるということで、今回の農作業事故が発生していますみたいなところが出てきます。検索という形ではないです。

○松田委員
 普通に生活していたら、なかなかそういったものは出てくるのかなと思うのですけれども、You Tubeというのはどういう感じなのですか。

●門脇経営支援課農業普及推進室長
 You Tubeを何個か見ますと、その間に広告は挟まれるのですけれども、その中に15秒程度とか20秒程度とかいう形でそれが入ってくるという形になります。

○松田委員
 ということは、鳥取県内でYou Tubeを見ていると、無作為に定期的に入ってくるということですか。分かりました。

◎鹿島委員長
 ほかにございませんか。

○浜崎委員
 3ページ、米の生産数量でありますけれども、県の再生協ですか、7年度の生産見通しということが示された。適正生産量だろうというところで報告があったわけですけれども、今、米の販売価格というので感じるところは、割合依然として高止まりということではないかなというふうに思うのですが、そのことについて申し上げると、それが農家の手取りにつながればいいのだけれども、ただでさえちょっとずつ米から離れていっているという今の状況からすると、一方では、消費者のさらなる米離れという部分も懸念されるかなというふうに感じるところがあるのです。米の供給不足対策と併せて、国に対するやはり国民理解の消費者の理解の醸成、また、適正価格を維持していくということに努めていただきたいと思いますが、どうでしょうか。

●安陪生産振興課長
 ありがとうございます。確かに今はまだといいますか、米が高いという状況が続いておりまして、今年の夏から、今、国のほうの見解としては、量的には一定程度はあったというところなのですが、急激な消費というか、買い急ぎの関係で流通のほうが間に合わなかったというようなところが大きかったのではないかというところがあるのはあるのですが、ただ、出来もこの猛暑の関係等で悪かったということがございますので、やはり供給不足という面も否めないのかなと感じているところでございます。そういった中で、価格はまだずっと高いというところで、見通しとしても、今後も高いのではないかというのが予想されているところでございます。
 委員がおっしゃるとおり、消費者離れというところが懸念されるところではございますが、農家レベルでいいますと、この価格高騰というのは大変喜ばれておりまして、これから投資もできるというところで、農林水産部といいますか、生産振興課の立場からいえば、いいなと思っているところではございますが、米離れという面でいけば、最近の状況だと、一旦買いだめされた分がなくなった状況というようなこともあるようなので、まだ消費はされているように聞いておりまして、一定程度はこの価格に慣れてきていただくというところも必要なのかなと思っています。
 ただ、そういった中で、やはり適正価格というところがどういったところでというところで、県でも取り組んでおりますフェアプライスとか、そういったところで米の価格を消費者の皆様にも御理解いただきながら、生産者の適正価格も見ながらやっていくしかないのかなというふうに感じているところで、答えにはなりませんが、消費宣伝を含めてトータル的には取り組んでまいりたいというふうには思ってございます。

○浜崎委員
 心配するのは、米離れということが、その辺が傾向的にやはり潜在的にあるので、そこ部分で、申し上げたということですので、十分その辺を総合的に措置していただくようによろしくお願いしたい。

○鳥羽委員
 同じところで、今年、令和の米騒動という先ほどの議長のお話と近いところがあるのですけれども、本当に南海トラフの警戒アラートが出たとか、盆の輸送の混雑が見られたとか、一時的にいろんな要素が重なって高くなったというところだと思うのですけれども、ちょっと石破総理の施策なので、それについて異議を唱えるのはなかなか申し上げづらいのですけれども、それに合わせた形で、これまでせっかく転作を進めて米の供給を落としてきて、やっとその需要が高まって価格が上がったのに、また供給をこれまで下げてきたものを上げてしまうと、全くちぐはぐな政策になってしまうのではないかなというのを率直に思うのですけれども、国は国として、これまでのその施策と今後の目標の高まりについて、何か現場からどういう声が上がっているか、県としてどういうふうに考えているのかというのをお聞かせいただいてもいいですか。

●岡垣農林水産部長
 ありがとうございます。今、鳥羽委員がおっしゃられた、非常によく分かる話でございます。ただ、ここにも書いてございますけれども、政策目標数値で、県が、やはりいろいろと県とJAの再生協議会でこれぐらい作りたいといった数字にも、それを下回るような感じでずっと今まで来ていました。ですので、実際に我々県としましては、やはり米をもう少し作ってほしいと昨年来からずっと言っていたのですけれども、そこら辺がまだ間に合わなかった部分があると。今回、今年、米不足、米騒動ということで、米の需要が非常に高まったということもございました。そういったこともあって、今回300ヘクタールを超えるという大きな目標数値を設定したところです。
 また、価格につきましては、先ほど浜崎委員からございましたけれども、安陪課長が言ったみたいに、我々としましても、フェアプライスプロジェクトということを国の施策と一緒になってやっていって、適正価格で買ってもらうということでいろいろ進めるということで、米の需要を喚起していく、米の需要を確保していこうということを進めているところでございます。
 また、国のほうも、来年、通常国会で適正価格に関する法律というのを制定されるということを伺っているところです。それに伴いまして、適正価格で農産物をぜひ買っていただいて、農家を守っていただくということも併せて進めていただければというふうに考えるところでございます。

○鳥羽委員
 分かりました。

◎鹿島委員長
 ほかにございませんか。
 ないようでございますので、終わりたいと思います。
 では、質疑がないようでございます。閉会中の調査事項についてお諮りしたいと思います。
 本委員会所管に係る商工業及び農林水産業の振興対策、その他の主要事業については、閉会中もこれを継続調査することとし、その旨、議長に申し出ることに御異議はございませんでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 なしということで、そのようにさせていただきます。
 次に、その他でございます。
 執行部、委員の方でございませんか。
 ないようでございますので、委員の皆様に御連絡いたします。
 次回の常任委員会は、令和7年1月23日木曜日午前10時から開催の予定でありますので、よろしくお願いいたします。
 以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会いたします。

午前11時54分 閉会



 

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