令和3年度農林水産商工常任委員会議事録

令和3年12月1日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
松田  正
西村 弥子
浜田 妙子
斉木 正一
福田 俊史
中島 規夫
由田  隆
山口 雅志
山川 智帆
欠席者
(なし)


 

説明のため出席した者

  西尾農林水産部長、池田商工労働部長 ほか各局次長、課長、関係職員

 

職務のため出席した事務局職員

  堀場課長補佐  小川課長補佐  河田主事

1 開  会   午前1000

 

2 休  憩   午前1022分 / 午前1153分 / 午後1時39

 

3 再  開   午前1025分 / 午後1時00分 / 午後1時45

 

4 閉  会   午後2時25

 

5 司  会    松田委員長

 

6 会議録署名委員     福田委員  由田委員

 

7 付議案件及びその結果

  別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 


会議の概要

 

午前1000分 開会

 

◎松田委員長

 ただいまより農林水産商工常任委員会を開会します。

 本日の日程は、お手元のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。

 なお、今回の常任委員会は、最初に企業局、次に商工労働部、その次、農林水産部の入替え制としまして、労働委員会については議案等がないため、出席を求めないこととしておりますので御承知ください。

 初めに、会議録署名委員を指名します。

 本日の会議録署名委員は、福田委員と由田委員にお願いします。

 それでは、付議案の予備調査に入りたいと思います。

 まず、企業局に係る付議案の予備調査を行います。

 執行部の説明は、マスク着用の上、要領よく簡潔にマイクを使ってお願いします。

 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。

 それでは、まず、総括説明を求めます。

 

●松岡企業局長

 企業局は、このたびの議会に継続費を1件、そして、債務負担行為につきましては、業務委託ですとか、システム改修のものを上げています。御審議のほどよろしくお願い申し上げます。

 

◎松田委員長

 続いて、関係課長より順次説明を求めます。

 

●寺崎経営企画課長

 資料3ページをお願いします。加地発電所制御装置更新事業についてです。

 継続費としまして、1億4,100万円余をお願いするものです。事業の目的・概要で、加地発電所の制御装置は設置から25年を経過しまして、主要機器が老朽化しており、メーカーによる機器製造及び保守が終了し、故障時の修繕対応ができない状況になったことから更新するものです。

 事業内容としましては、発電所運転の心臓部となります発電機、制御盤及び出力盤の更新を行うもので、令和3年度から5年度まで継続費でお願いするものです。写真は、現在の制御装置の部分になります。更新する箇所は枠内の部分です。

 4ページをお願いします。先ほど申し上げました継続費について、令和4年度以降の支出予定額を、記載のとおりお願いするものです。

 続きまして、5ページをお願いします。電気事業の西部事務所の土木施設、水力発電に係る月例点検業務委託に要する経費について、令和6年度までの限度額を1,980万円とし、新規ブラウザーに対応する企業局財務会計システムの改修に係る電気事業分の令和4年度の限度額として、1683,000円をお願いするものです。

 続きまして、6ページをお願いします。議案第5号、債務負担行為で令和4年度以降の支出予定額等について、工業用水道事業のうち、日野川工業用水道運転監視及び保全業務委託料について、令和6年度までの限度額を7,7418,000円とし、同じく西部事務所の土木施設・工業用水道に係る月例点検業務委託料について2,718万円とし、また、企業局財務会計システム改修事業分、工業用水道事業分としまして、令和4年度限度額を9万4,000円とし、それぞれお願いするものです。

 続きまして、7ページをお願いします。議案第6号、債務負担行為で、令和4年度の支出予定額等についてです。こちらは埋立事業分になりますが、企業局財務会計システム改修事業について、令和4年度限度額を9万4,000円としてお願いするものです。

 

◎松田委員長

 ただいままでの説明について質疑等はございませんでしょうか。

 

○斉木委員

 これ水力発電再生可能エネルギーはどんどんやらないといけないということもよく分かっていますし、やらないといけないのですが、今まで25年間、実質利益はどれぐらいもうかったの。費用対効果ではないですけれども、これを設置してどれぐらい売上げがあったということは分かりますか。

 

●松岡企業局長

 売上げが幾ら上がったとかというのは出せるのですが、損益計算の部分、お時間をいただいて計算をさせていただきたい。個別の発電所に分けて収支計算をしていないという面でいいのかな。太陽光とかで分けているのですけれども、この加地ということになると、お時間をいただいて収支させていただきたいと思います。収入面は売上げ、売り先にお幾らで売らせていただいていたかは把握しているのですが、例えば人件費の部分とかは、もう発電事業全体でやるみたいなことになっていますので、その辺を腑分けしていく必要がありますので、少しお時間をいただきたいと思います。

 

○斉木委員

 分かります。それで、これは委託しているわけではないでしょう、県直かな。

 

●松岡企業局長

 これは県直です。

 

○斉木委員

 でしょう。

 

●松岡企業局長

 はい。

 

○斉木委員

 それを年間どれだけもうかっているか、幾ら金が支出で出ているかというのは、もう今まで遡って調べないといけないような仕事だったら、何の仕事をしているのだということになるのですよ。きちんきちん毎年一つの基金に対してこれだけの儲けを稼いでいるから設置するのだと。これからやらないといけないのですけれども、どんどんどんどんもっとやってもらわないといけない、もう水が流れているところはみんな発電所を造ってもらわないといけないぐらいなのだけれども、ただ、流れているから設置するのではなくて、私は、その辺はちゃんと考えてやっていただきたいなと思いますので、また後から数字を教えてください。

 

●松岡企業局長

 はい、かしこまりました。

 

◎松田委員長

 では、後ほど数字をお願いします。

 それではよろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)

 引き続きまして、報告事項に入りたいと思います。

 執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いします。

 質疑等については、説明終了後、一括して行います。

 では、報告1、令和3年度第2・四半期各事業実績について及び報告2、令和3年度上半期の企業局の経営状況及び決算見込みについて、寺崎経営企画課長の説明を求めます。

 

●寺崎経営企画課長

 企業局資料の2ページをお願いします。

 初めに、令和3年度第2四半期各事業実績について御報告させていただきます。

 電気事業の販売電力量について、全体での実績は目標に対して97.5%、対前年比で78.7%という状況になりました。これは水力発電で、雨量は多かったものの、小鹿第2発電所の故障による運転停止等によりまして、目標に対して97.4%となり、前年稼働の舂米発電所が昨年9月から運営権移譲を行ったことから、対前年比で77.3%と下回ったことなどによるものです。(2)販売電力収入においては、第2四半期の全体での実績は太陽光が好調でしたけれども、水力と風力が目標発電量を下回ったことから、目標に対して98.7%、対前年比でも80.0%と下回りました。続きまして、工業用水道事業についてです。日野川工業用水は、契約数、契約水量とも前年に比べ増減はありませんでした。また、鳥取地区工業用水は、対前年比で1社の契約水量の減等によりまして、契約水量は5,900立米日量と50立米減となりました。また、埋立事業についてでございますが、新規売却としまして、今年7月に竹内団地で2社に売却したところです。内容につきましては、表中に記載のとおりです。

 3ページをお願いします。令和3年度上半期の企業局の経営状況及び決算見込みについてです。

 初めに、電気事業の今年度上半期の経営状況についてでございます。営業収益は水力発電で降雨量が少なかったことなどにより、販売電力量が前年同期費29.5%減の約5万9,000メガワットアワーとなったことから、売電収入の減によりまして約8億7,100万円となりました。一方、営業費用は舂米発電所リニューアルに伴う減価償却費の増等によりまして、約7億1,100万円となったことから、営業損益は約1億5,900万円の黒字となりました。また、営業外損益は200万円の赤字となったことから、経常損益及び純損益は黒字幅が約2億1,700万円縮小したものの、約1億5,700万円の黒字となりました。上半期の損益計算書の内訳は、表中の記載のとおりです。

 4ページをお願いします。上半期実績を踏まえた今年度決算見込みについてです。営業収益は、今年度順次開始しますPFI・コンセッション、3発電所のリニューアル工事に伴う運転停止による売電量の減少に伴い、販売電力量が減となるため、約151,000万円の見込みとしました。また、営業費用につきましては、舂米発電所の減価償却費の増等により約149,600万円の見込みとしたことから、営業損益は約1,400万円の黒字見込みとしました。また、営業外損益は約3,400万円の黒字の見込みとしたことから、経常損益及び純損益は、黒字幅は約5億1,500万円縮小するものの、約4,800万円の黒字の見込みとしました。主な増減要因につきましては、損益計算書に記載のとおりです。

 5ページをお願いします。今後の収支見通しにつきまして、今後コンセッションに移行する3発電所のリニューアル工事に伴う運転停止により、令和4年度から6年度においては一時的に赤字となりますが、それ以降はコンセッションの運営権対価約6億5,000万円により収益が増加しまして、資金収支の黒字化、内部留保資金の増加となり、より安定した経営が確保できる見込みです。また、残る17発電所のうち、FIT適用の14発電所については、引き続き安定的な収益が確保できる見通しであり、その他FIT適用外の水力3発電所については、容量市場や非化石価値市場等、電力システム改革による新制度を通じまして収益の確保に努めていくこととしています。

 なお、各年度の科目別金額の推移等は表中に記載のとおりです。

 続きまして、6ページをお願いします。工業用水道事業の今年度上半期の経営状況についてです。営業収益は契約水量の減に伴う基本料金の減があったものの、利用水量の増に伴う超過料金の増によりまして、約1億8,200万円となりました。一方、営業費用は減価償却費の減等により約2億700万円となったことから、営業損益は約2,500万円の赤字となりました。また、営業外損益は約1,900万円の黒字となったことから、経常損益及び純損益は赤字幅が約1,300万円縮小したものの、約600万円の赤字となりました。

 7ページをお願いします。今年度決算見込みについてです。営業収益は1社の減量があるものの、新規ユーザー1件の給水開始によりまして、約3億7,100万円の見込みとし、営業費用は減価償却費の減があったものの、日野川の漏水予防対策工事等の増により、前年度比約4,000万円増の約5億6,500万円の見込みとしたことから、営業損益は約1億9,500万円の赤字の見込みとしました。また、営業外損益は約6,000万円の黒字の見込みとしたことから、経常損益及び純損益は約1億3,500万円の赤字の見込みとし、赤字幅は約200万円拡大としています。

 8ページをお願いします。今後の収支見通しについてです。令和3年度、今年度中途からのバイオマス発電会社1社の新規供給開始や、令和4年度中途の2社の新規供給開始及び1社契約水量の増量開始に伴う増収、支払い利息等の減によりまして、収益的収支の赤字幅が縮小し、また、企業債償還金の減もありまして、資金収支は改善される見通しとしています。内部留保資金は令和6年度には約1億5,000万円まで減少しますが、一番下の表の右端、下から2行目に2,700万円と記載しておりますけれども、令和7年度には資金収支が黒字に転じる見込みです。引き続き商工労働部局等と連携しまして、工業用水需要の確保、拡大と、その長寿命化に取り組むことにより、内部留保を蓄積し、日野川工水の管路更新に備えることとしています。

 9ページをお願いします。埋立事業の今年度上半期の経営状況についてです。営業収益は竹内工業団地において、新規の土地分譲2件がありましたが、長期貸付土地分譲に伴う貸付料の減によりまして約1億6,600万円となりました。一方、営業費用は土地分譲に伴う土地売却原価の増によりまして約9,100万円となったことから、営業損益は約7,500万円の黒字となりました。また、営業外損益は約100万円の黒字となったことから、営業外損益及び純損益は黒字幅が約1,800万円縮小したものの、約7,600万円の黒字となりました。

 10ページをお願いします。今年度の決算見込みについてです。営業収益は竹内工業団地において、新規の土地分譲2件でございますが、土地売却収益は昨年度と比べて減少し、また、長期貸付料も減少するため1億7,100万円の見込みとしました。一方、営業費用は土地売却原価が減少することなどにより1億1,000万円の見込みとしたことから、営業損益は6,100万円の黒字の見込みとしました。また、営業外損益は200万円の黒字としたことから、経常損益及び純損益は黒字幅が3,200万円縮小するものの6,300万円の黒字の見込みとしました。

 11ページをお願いします。今後の収支見通しについてです。土地売却や長期貸付けによる安定的な収入を見込んでおり、収益的収支は各年度黒字が確保できる見通しです。内部留保資金はおおむね3億円程度で推移し、安定経営が見込まれ、また、一般会計からの借入金残高25億円は未分譲地の売却によりまして返済できる見通しです。引き続き県商工労働部局等と連携しまして、土地売却に向けて営業展開を行うとともに、竹内工業団地の貨客船ターミナル背後地の分譲については、分譲を求める企業の声、産業振興を期待する地元の意向等を踏まえまして、にぎわいづくりにも配慮しながら、新たに区割りを行いまして、分譲を進めることとしています。

 

◎松田委員長

 それでは説明は以上です。

 ただいままでの説明について質疑等はございませんでしょうか。

 では、ないようでございますので、次に、その他でありますが、企業局に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。

 意見がないようでございますので、企業局については以上で終わります。

 暫時休憩します。25分に再開します。

 

午前1022分 休憩

午前1025分 再開

 

◎松田委員長

 それでは、時間となりましたので再開します。

 引き続き商工労働部について予備調査を行いたいと思います。

 初めに、付議案の説明を求めます。

 執行部の説明は、マスク着用の上、要領よく簡潔にマイクを使ってお願いします。

 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。

 それでは、まず総括説明を求めます。

 

●池田商工労働部長

 それでは、商工労働部です。議案説明資料の説明をさせていただきます。

 おはぐりいただきまして、2ページ、3ページ、商工労働部11月補正関係予算、議案第1号、令和3年度一般会計補正予算です。補正額の合計は4,200万円余です。コロナ禍からの県内経済の回復に向けて、無利子無保証料融資制度の延長、境港発着の外国貿易定期コンテナ航路を利用する荷主への支援といった取組を進めるとともに、燃油価格の高騰により影響を受ける事業者への支援、県内企業のSDGs経営推進に向けた取組に対する支援をお願いするものです。

 もう一つ、予算関係以外でございますが、報告第2号、議会の委任による専決処分の報告についてです。

 詳細はそれぞれ担当課長が説明申し上げます。御審議のほどよろしくお願いします。

 

◎松田委員長

 それでは、続いて、関係課長より順次説明を求めます。

 

●佐々木商工政策課長

 商工労働部資料の4ページをお願いします。燃油高騰対策事業者支援事業で3,000万円の補正です。国内外で原油高騰が継続しています。国内の燃油価格も高止まりが続いているところです。本予算につきましては、原油価格の高騰に伴いまして経営上の影響を受けた事業者の皆様方の緊急的な支援を行うためお願いするものです。

 事業の内容は、2に記載のとおり、主に4点です。

 1点目が、資金繰り支援の強化です。既に1025日、原油高騰で経営上の影響を受けた事業者の皆様方の資金需要に対応するために地域経済変動対策資金、令和3年度燃油価格の高騰対策枠を発動しています。発動の概要については、中ほどの表のとおりでして、融資利率は、最優遇金利の1.43%を適用いたしております。今回御提案申し上げます予算は、この融資利率につきまして最長3年間、また、最大無利子まで引き下げる、市町村が補助を行った場合にその半額を助成するという内容です。

 2点目が、(2)の運輸事業者に対する支援です。これは、運行距離が非常に長い、燃油の使用量が多いとされますバス、トラック事業者の皆様方の燃油負担の軽減対策です。具体的には、エコタイヤ、燃費性能の高いタイヤへの買換えを助成するための予算です。

 また、3点目が、農林漁業者に対する支援で2点ございます。1点が既に発動しております漁業経営財務基盤強化資金につきまして、現在基準金利1.6%のところを利子補給1.3%行っています。末端金利は0.3%です。このたび追加でさらに0.3%利子補給を行いまして、末端金利をゼロとしようというものです。また、そのほか農業者、漁業者の皆様方へ行います省エネ対策、こういった助成なども行ってまいりたいと考えています。

 そして、4点目が一般公衆浴場に対する支援です。いわゆる銭湯と言われているものでございますが、そちらで使う燃油代の支援を行うための予算です。市町が補助した額とございますが、具体的には米子市と倉吉市を想定しています。そちらの市町2市が一般公衆浴場に対して助成を行う場合、その2分の1を県として助成を行うというものです。

 そのほかの支援としまして、この対策予算、枠予算的な扱いで執行してまいりたいと考えています。今後の燃油動向を踏まえまして、必要な対策は随時機動的に発動したいと考えています。また、記載のとおり、燃油高騰のワンストップ窓口、県内3か所に1125日に開設をしました。県内の金融機関ですとか商工団体と連携をしながら、引き続き事業者の皆様方の相談に対応していきたいと考えています。

 続きまして、5ページです。全国初!県版SDGs企業認証パイロット事業です。150万円お願いするものです。今回、このたび県版SDGs企業認証制度を検討しています。さきの委員会でも御報告申し上げましたとおり、6月に商工団体、金融機関とともに検討会を立ち上げまして、現在4月の本格運用に向けて検討を進めています。今回のパイロット事業につきましては、制度の練り上げですとか、認証の申請に向けて意欲をお持ちの事業者の皆様方の円滑な認証への移行をお手伝いすることを目的にしまして、年度内に実施したいと考えています。この予算につきましては、その事業に必要な予算としてお願いをする内容です。

 事業の御説明の前に、簡単に今の検討状況を御報告申し上げたいと思います。下の3に記載しています。

 まずは、この認証制度の検討案でございますが、県内の事業者の皆様方、広く対象にしたいと考えています。また、認証の視点としましては、SDGsを実現する3側面、環境、社会、経済、こういった側面がございますが、それぞれのお取組の状況を審査して、適否を判断する形で進めてまいりたいと考えています。そのほか、この制度の特徴としまして、大手や中堅企業だけではなくて、小規模な事業者の皆様方でもお取組がしやすい伴走支援の仕組みですとか、あるいは認証の内容の取組をどんどん拡大させていくと、そういった資金需要への対応ですとか、そのようなインセンティブの導入なども今後検討してまいりたいと考えています。

 また、スケジュールでございますが、一番下に書いておりますとおり、パイロット事業は1月から3月に実施をします。その前段としまして、パイロット事業に意欲、関心をお持ちの事業者の皆様方の公募を先日1125日に開始したところです。4月の本格運用に向けて試行を進めてまいりたいと考えています。

 事業の内容でございますが、2に記載のとおり、主に2点です。

 1点が、認証取得支援事業です。これはパイロット事業に申請をされた方の皆様方の申請書の練り上げを図っていくとか、あるいは申請内容の課題実現に向けた取組をしていくための、例えば専門家による伴走支援、サポートを行うための体制を整えていきたいと考えています。具体的な内容としましては、中ほどに記載のとおり、例えば環境に配慮した経営をされたい場合に、エネルギー使用の把握などを行うケースがございます。そういった場合に、環境経営の専門家のアドバイス、サポートを受けながらそういった把握をしていくとか、働き方改革を進められたいということで就業規定を見直したいというときに、社会保険労務士さんのサポートをいただくといった支援などを想定いたしています。

 2点目が、SDGs経営転換支援事業です。これは県内の事業者の皆様方がSDGs経営に転換をしていくための例えばセミナーの開催ですとか、この認証制度自体のPRといった取組に必要な予算としてお願いするものです。このパイロット事業を通じまして、制度の4月の本格運用に向けまして準備を進めていきたいと考えています。

 

●岩田企業支援課長

 6ページをお願いします。新型コロナ克服特別金融支援事業です。ゼロゼロ融資の制度改正をお願いするものです。9月補正先議分で12月末までの延長をお認めいただきましたが、依然として飲食、宿泊など、売上げは回復していないという現状を金融機関からも伺っておりますし、変異株などによる影響も懸念されるところでございますので、さらに3月末まで延長をお願いするものです。その他融資条件等の中身については変更ございません。

 融資実行実績についてですが、11月末時点で1,887億円、件数は1万351件、今年度だけでいきますと159億円、1,253件で、月に10億円から20億円ペースの融資実行となっています。また、一番下に記載しておりますが、6月補正でゼロゼロ融資の後継制度として利率1%のコロナ克服伴走支援資金の予算をお認めいただいています。このたびこのゼロゼロ融資を年度末まで延長することに伴いまして、この資金の発動は休止させていただきたいと思っています。

 続きまして、12ページと13ページをお願いします。鳥取県産業成長応援条例の改正について専決処分の御報告です。

 改正理由でございますが、中小企業等経営強化法の改正に伴いまして、この条例第2条で言葉の定義を定めている部分に条ずれが生じたために条例改正を行ったものです。具体の改正内容は、13ページ、新旧対照表の下線を引いた部分になりますので、御覧いただければと思っています。

 

●田口通商物流課長

 議案説明資料の7ページをお願いします。補正額1,100万円にて、境港新規コンテナ貨物獲得緊急対策事業に関して御提案申し上げます。

 こちらは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、昨年非常に落ち込んだ境港のコンテナ貨物の荷動きが今現在回復し始めているところから、この回復傾向を加速させるために新規貨物や利用促進を図るための事業となっています。具体的には、新規の境港発着の外国貿易定期コンテナを利用する荷主さんに対して1TEU、1TEUは20フィートコンテナ1つという意味です。その荷主さん、1TEUにつき2万円、上限50万円の補助及び利用を増加する荷主さんに対して1TEU1万円、上限200万円の補助をするものです。どちらとも、境港貿易振興会にて申請受付をさせていただく予定としています。

 今回の補正に併せて、境港の利用促進に向けて取組を強化することとしております。具体的には取組状況・改善点の欄に記載しておりますが、コロナでなかなか実施できておりませんでした首都圏や関西圏での商社、船主や運送、通関事業者、メーカーさんの貿易事業者さんといったところを対象とした説明会、懇談会を、今後コロナの状況を見つつも予定していきたいと思っています。また、境港利用促進の関係機関が連携した荷主開拓、特に県外方面を推進するために、月2回情報共有会議のようなものを開催するなどして、今のコロナ禍や、コロナ後を見越した効果的な荷主へのポートセールスを今後実施していきたいと思っています。

 

●谷口雇用人材局長兼とっとり働き方改革支援センター所長

 11ページをお願いします。債務負担行為です。令和3年度若者サポートステーション運営事業です。中身としましては、イオン米子駅前店内にございます、よなご若者サポートステーションの警備業務の委託に係るものです。

 

◎松田委員長

 ただいままでの説明について質疑等はございませんでしょうか。

 

○福田委員

 5ページですね、佐々木商工政策課長に、SDGs企業認証のパイロット事業について伺います。

 県版SDGsの認証制度に先立ってのパイロット事業ということで大変いいことだと思っています。例えば商工会議所の常任議員さんなど、ほとんどはSDGsのバッジをつけられていますが、今の時点で例えば鳥取商工会議所とか、米子商工会議所とか、倉吉商工会議所といったところでどれぐらいの見込みがあるのですか。

 

●佐々木商工政策課長

 今、既に検討会を開催しておりまして、その中には商工会議所連合会ということで、鳥取商

工会議所様にお入りいただいています。商工会議所、特に鳥取商工会議所さんなどは、SDGs

をテーマにしました例えば環境大学と地元の企業をつなぎ合わせるような取組を進めていらっしゃいます。会員企業の皆様方にもかなりいろいろ積極的に御案内いただいている状況でして、まだまだこれから手は挙がってくるかと思います。事前にいろんな企業を御訪問していますが、非常にその感触はございます。ですので、数百ということではないと思いますが、数十ぐらいの御申請などはいただけるのかなとは見込んでいます。

 

○福田委員

 僕は、今できるものもいっぱいあると思っています。児嶋商工会議所会頭がネットワークの代表を鳥取県でやられていますが、そんな構えてやるようなことではなくて、今、既にもうできることはいっぱいあると思うのです。例えば二酸化炭素を減らすということでいえば、例えば常任議員の企業が、できる範囲で社員に公共交通をもっと使ってもらうとか、例えばいなば環境さんなどは、八頭郡内の生ごみを液肥化して製品化しています。それをやはり飲食業の会員の方がもっともっと会議所などがもっと旗を振って、使ってもらって、フードリサイクルをしっかり進めていくとか、できることがまだまだ全然県内できていないことが山ほどあるなと思っています。胸にバッジをつけることが目的ではなくて、それは手段であって、やはり今もう既にできることをやってほしいなと思うのです。だからこういうパイロット事業などより、もっともっと入ってもらって、できることをもっともっとやってほしいなと思っていますので、ぜひとも課長にはしっかり頑張っていただきますようにお願いして終わります。

 

◎松田委員長

 では、答弁はいいですね。

 

○山口委員

 4ページの2の(4)、公衆浴場の補助なのですが、もう対象は決まっていて、今言われた米子と倉吉で、例えばこれから追加的に発生するような案件に対してはどう対処をされるのですか。

 

●佐々木商工政策課長

 この公衆浴場の助成といいますのが、そもそも国でルールがあります。地元で民間主体でやっていらっしゃる銭湯ですね、そういったところにいわゆる経営的な支援を行うための助成金を地方自治体が出すという制度がもともとあるようです。例えば具体的には鳥取市さんは既に中核市になっておられまして、独自にやられることがもう決まっています。それ以外、中核市以外の市町村はあまねく県がサポートすることになっているのですが、今運営されている県内の公衆浴場でいわゆる民間主体でやっていらっしゃるところが、米子市と倉吉市と湯梨浜町だけのようです。湯梨浜町につきましては、燃料に重油ですとか、いわゆる化石燃料を使っていらっしゃらないということで支援対象ではないと伺っておりますので、支援対象となる米子市、倉吉市は全て対象になるということになっています。

 

○山口委員

 (2)、タイヤ1本につき2,000円を補助する、これはどれぐらいのインパクトがあるのですか。大体、2,000円は分かるけれども、それはどれぐらい負担軽減になるのか。替えることが前提ですよね。だけれども、その2,000円というのはどれぐらいのインパクトがあるのですか。

 

●佐々木商工政策課長

 一般的に市販されているタイヤで、これは相場が変わっていたり、新商品が出たら変わるものかもしれません。一般的に例えば低燃費タイヤと言われているのが一般用で例えば3万2,000円、ただ、これは時期が異なってまいります。私が思っている商品と若干違うかもしれませんが、大体3万2,000円ぐらいのがあるとして、通常タイヤの相場が3万円ということで、差額、価格差が大体2,000円ぐらいというのが一般的とされておりまして、その相差を見させていただくということでこの価格を設定しています。

 

○山口委員

 要は、安全性も加味しながら、いわゆる冬用タイヤに替えること、なおかつそういう効果を狙っているということ。

 5ページ、SDGs、やることはいっぱいあるのですけれども、この事業を推進するためでも、SDGsを推進するための事業なのですけれども、いわゆるファイナルゴールはどれぐらいの目標を置いているのか。それに対するパイロット事業としてどれぐらいの割合というか、パイロットをするための目的というか、それはどんなものですか、教えていただけますか。

 

◎松田委員長

 最終的に何社ぐらい目標にしているかということですか。

 

○山口委員

 はい。

 

●佐々木商工政策課長

 今ある現行の制度で、委員も御承知かと思いますが、SDGsのパートナー制度というのがございまして、非常に多くの事業者の皆さんに御登録いただいています。これが今、既に400を超えたと聞いています。ただ、先ほど、福田委員からもございましたように、まだまだ裾野は広いと思って、どんどん増やしていく方向にはございます。例えば、パートナー事業で400あるとするならば、その中でも特にやはり取組をバランスよくしていただける企業というのは、例えば10分の1あるいは3分の1ぐらいはぜひとも増えてほしいという希望は持っておりますので、例えば年間30社とかいったところで増えていく傾向が出てくるのであれば、非常にいいのかなとは考えています。ただ、これもあくまで裾野をどんどん広げていくことが目標ですので、400が例えば1,000になれば、当然そのパイは増えていきますし、数はどんどん増やしていきたいとは考えています。

 

◎松田委員長

 よろしいですか。

 

○山口委員

 パイロットとしての位置づけがいまいち不明確なのです。どんな効果を狙って、要は、例えば運用のそごはあるとして、それを掃っていくか、それを見つけるとか、こういうさっき言ったアドバイスがあって、いわゆる運用の穴を埋めるための事業をやるとか、そのパイロットをやるための目的について、いまいち分からなくて……。

 

◎松田委員長

 目的ですね。

 

●佐々木商工政策課長

 すみません、説明が不足しておりました。委員おっしゃるとおり、まずは制度の穴を埋めていくことが一つの大きな目的としてはございます。具体的には、例えば審査をどのようにしていくのか、どういった視点で審査をしていくのかという視点もございますし、後ほど報告事項でも説明申し上げたいと思っておりましたが、御申請いただくためのチェックシートを出していただく予定にしておりまして、その項目立てがこれで本当に皆様方の取組を評価する内容になっているのかどうかとか、もちろん伴走支援の在り方も含めてなのですが、そういった観点で制度の洗い出しをしていきたいということが1点ございます。

 あとは、4月早々にすぐにでもスタートしていきたいと考えておりまして、意欲のある事業者の皆様方、スムーズに申請にいける御準備をしていただくという効果もこの中で出していきたいとは考えています。

 

○山口委員

 パイロット事業者として認定されるのは、今言われたような意欲のある事業者が対象になって、それはいわゆる今、現状はパイロットだけれども、4月以降、本チャンにスムーズに移行するための経過措置みたいな感じで考えたらいいのですか。

 

●佐々木商工政策課長

 おっしゃるとおりでして、もちろん4月になりましたら、本格的な公募も開始しますが、準備ができることは間違いありません。スムーズな移行はこれで図られるのではないかと期待をしています。

 

◎松田委員長

 まだある、そろそろほかの方もありますので。

 

○山口委員

 7ページ、今結構、海運というのは逼迫している。遅延もあったり、値段も高騰したりしているのですが、境港の状況は今現在どうなっているのですか。

 

●田口通商物流課長

 今の状況は、例えば2年前、コロナの前、2019年を100とした場合に、昨年が77、今年が今現在、83まで戻ってきています。具体的にどういう荷が戻ってきているかといいますと、境港からはやはり外交貿易港としてゲートウエーとして直接韓国と上海に船便が出ています。外交貿易コンテナ航路としてですね。こちらの上海や釜山という直接の航路の荷物はどんどん今増えてきているというか、大丈夫なのですが、実際に今国際的な運輸の不安定で非常に難しいのが、そこからトランシップで、釜山から、次にベトナムに行くとか、台湾に行くとか、上海まで行った後に載せ替えてフィリピンに行くといったところが非常に今混雑というか、載せ替えというのが非常に難しくなっている状況です。

 ですので、そういった形で今、逆に言うと直行の航路はまだ空いていますので、ぜひそこに新規であったりとか、利用増加を図る、そういったときに基幹港である神戸とかに持っていかれずに、この時期に今やろうではないかという形で今回出している状況です。

 

○山口委員

 例えば国交省などは、国内フィーダー船によって、博多とか神戸とか横浜の荷の数を増やそうとしている。その方針と比べると何か逆行するようなと言ったらおかしいけれども、韓国とか上海を喜ばせるだけの方策のように聞こえるのだけれども、その点はどうなのですか。

 

●田口通商物流課長

 おっしゃったのは、多分フィーダー船の話だと思うのですけれども、実際にそれで例えば福岡に行って、その後に釜山に行ったりとか、上海に行ったりとか、神戸に行った後にフィリピンに行ったりといった多様化する路線という形では、荷主さんの目線にとってはいろいろと選択枠が増える形になっておりますので利便性は高まる形になっています。ですので、そちらはそういう形で認証していただければいいと思いますが、私たちとしても、やはり利便性も含めて境港の利用促進を検討していきたいと思っておりますので、その辺調整しながらという形になると思っています。

 

○山口委員

 ありがとうございます。

 

◎松田委員長

 終わりですね。

 そのほかございませんか。

 

○浜田(妙)委員

 教えていただきたいと思います。4ページ、燃油高騰対策です。低燃費タイヤに替えるということの差額相当額なのですが、それ以外にも、あと2つ、3つ、4つと、この3,000万円の中に組み込まれているわけですね。それで、特にトラック、バス事業者の皆さん方が低燃費タイヤに替えることによって燃費がどれぐらいアップするのかというのが1つと、それから、その事業者さん、持っているバスやトラックの数はすごく多いと思いますが、それに全て対応できるような金額になっているかどうかを教えていただきたいと思います。

 

●田口通商物流課長

 通商物流課で、この一部のトラック業界の関係を担当させていただきますので、私からお答えしたいと思います。

 基本的には、燃費向上率としては、基本的には2~3%という形にはなろうかと思います。実際には転がり抵抗を削減することによって燃費向上に寄与するので、エコタイヤを推奨させていただくという形になっています。実際にこれで大丈夫かどうかと、トラック事業者さん、鳥取には約310社ありまして、台数としても5,000台規模ですが、大体年間タイヤの買換えというか、この機会に買い換える量というのがあります。大体これで踏まえられるかなというところがございますので、その際にエコタイヤに替えていただくという形でこの中でできるかなとは思っています。

 

○浜田(妙)委員

 走行距離によってタイヤのちび方は全然違うでしょうから、どうしても替えなきゃならない、そのときを狙うと理解したらいいですね。どんどんこれを替えなきゃ損だとこぞって替えると、皆さんが思っていらっしゃるわけではない。

 

●田口通商物流課長

 おっしゃるとおりです。年間的に大体この台数だといったものがございますので、それに合わせた形で数は推計しています。

 

○浜田(妙)委員

 何とか回ると、足りなければまた予算をつけるということで理解しました。

 7ページ、コンテナ、境港ですね。境港がどれだけ利便性が高いかというPRをどんどんしていきましょうということで、これまで随分努力をされたと思っています。境港の名前が荷主さんたちに知れ渡ったのかどうか心配しています。随分時間がたちましたが、海外職務に対しては境港を使うことがずっと利便性が高いのだよということの理解度、どの程度名前が知れたかを教えてください。

 

●田口通商物流課長

 非常に境港、もちろん関西圏では非常に。あと、やはり、特に関東圏の商社さんとか、フォワーダーといわれる大手の物流事業者さん、運輸事業者さんの方々にも非常に認知をしていただくべく、大分浸透はしてきているとは思うのですけれども、さらに浸透させるべく、そういった皆様を集めた懇親会、情報共有会議とか説明会とかをしている次第です。そういった効果もありまして、特にフォワーダーさんからの利用が増えているのも、やはり認知度が高まっている、つまり荷主さんだけではなくて、そういった商社さんであったりとか、海運事業者さんからの紹介といったところから、いろいろと境港を使っていただこうという取扱い、動きが出ております。そういったところも踏まえますと、やはり認知度は高まっているのではないかなとは思っています。

 

○浜田(妙)委員

 ぜひ頑張っていただきたいと思います。今コロナのときがチャンスだと思っています。こういう支援をすることで大PRができると思っていますので、周知徹底させるためのチャンスにしていただくという意味では頑張っていただきたいと思います。

 

●田口通商物流課長

 では、最後に。先ほどの東京でのそういった説明会や懇談会も、コロナの中でずっとできていなかったのですが、もちろんコロナの状況を踏まえてになりますけれども、今回2月に実施して、また、船主やいろんな方々に境港をPRしていきたいと、利用促進を図っていきたいと思っています。

 

○斉木委員

 関連して7ページで教えてください。太平洋側はこの前、経済が非常に急に動き出してコンテナが不足しているということで、1週間、10日、1か月とかいう沖待ちが発生していると。そういうお客さんを何とかして境港に誘導する手だてがないのだろうかと思って、あれだけ待っておられるのに、境はすぐだろうにと思うのだけれども、そういうことはあまり考えられないのですか。

 

●田口通商物流課長

 本当にそういった形でこの補助金も使っていきたいなとは思っているのですが、正直言うと、やはり難しいという現状はございます。特に先ほど申しましたように、境港から今、外交貿易コンテナとして釜山、上海、そこからアメリカであったりとなると、やはりトランシップという載せ替えが必要になってきますし、別の船会社になったりしますので、そういった荷は、どうしても少し優先順位が低くなってしまう傾向もございます。大口荷主さんの場合には非常にその辺はスムーズになるというのも現状あるのですけれども、なかなか少ない荷の量ですと、そういった状況もあります。おっしゃるとおり、こういった状況もチャンスと捉えて、やはり神戸の荷が今非常に混んでいる、しかも神戸はドレージ料という陸上の費用も高いので、そういったところも含めて情報収集をしながらやっていきたいと思っています。

 

○斉木委員

 要するに境がもうちょっと活性化するためには、物をもっと集めないといけないということですよね。船ばっかりではなく、地上からのものを集める努力をやっていただきたいと思います。経済が動くようになると、やはり道路は空いているほどではない、結構あそこは混み出したけれども、そういうところで陸上と海上とを兼ね合わせて物が動くようにやってはもらっておりますが、広島方面、岡山方面から何とかして境に集めるようなことも必要だろうと思います。よろしくお願いします。

 

●田口通商物流課長

 おっしゃるとおり、コロナの状況もありまして、そういったところのポートセールスが今現在なかなかしにくかった部分がありますが、こういった好転をし始めている状況もありますので、ぜひそういったところにもセールスをかけていきたいと思っています。

 

◎松田委員長

 よろしいでしょうか。

 そのほかございませんか。

 

○山川委員

 4ページ目と5ページ目についてお伺いしたいです。先ほどまでの議論があったときに、通常タイヤと燃費が2%ぐらい良いというタイヤの買換え、耐用年数が来る前に買い換えるということなのですが、それは逆に言ったら、SDGsの観点から見ると、捨てるタイヤが増えるわけですよね。業界の方から、「捨てるタイヤの有効活用を考えないと」と結構指摘されたりするのですが、鳥取県で例えば捨てたタイヤの有効活用とかはけ先とかということまでは考えられているのですか。今の時点で答えられなかったら、またでいいです。

 

◎松田委員長

 答弁できますか。

 

●佐々木商工政策課長

 いわゆる廃タイヤの問題だと思うのですけれども、正直、そこの再生利用ですとか、処分に係る様々な工夫というところを把握はしておりません。もちろん事業者の皆様方は、もうできるだけそういったものは、プラスチックも含めて出ないように努力されていると認識はしておりますので、そこは業界の皆さん方の状況の確認といいますか、御意見を伺ってみたいと思います。

 

○山川委員

 結局燃費がいい、でも、かつSDGs、持続可能なということで廃タイヤの有効活用もやはり今後検討してもいいと思うのですね。実際にアメリカの建築家で、日本の壁は薄いのですけれども、捨てたタイヤを壁にしている例があります。普通の車よりもトラックとかだとやはり大きいので、壁の厚さが厚くて、夏でも冬でも結局冷暖房をつけなくて21.5度が保てるという事例が公共建築であって、日本でもやっているところがあるのですね。なので、そういうことも含めて持続可能な鳥取県、燃費のことも考えつつ、捨てるタイヤの持続可能性も考えて環境にも優しいですよ、その建物には県産材のこういうものが使われていますよというストーリーだったりを今後検討されてもいいのではないかなと思います。今後また内々で、資料提供もしますので、検討されてみてください。要望です。

 

◎松田委員長

 そのほかよろしいですか。

 それでは、報告事項に入ります。

 説明は、要領よく簡潔にお願いします。

 では、最初、報告3、新型コロナウイルス感染症にかかる対応状況について及び報告4、県版SDGs企業認証制度の検討状況について、佐々木商工政策課長の説明を求めます。

 

●佐々木商工政策課長

 商工労働部資料の2ページをお願いします。新型コロナウイルス感染症に係る対応状況についてです。

 これまで9月補正予算などでお認めいただきました予算の執行を含めまして、コロナ対策、経済対策予算の執行など各種取組を進めています。その概要について本日は御報告申し上げます。

 1点目が、コロナ禍事業継続緊急応援事業です。これは9月の本議会におきまして先議予算としてお認めいただきました。

 1つ目が、コロナ禍緊急応援金です。これは第六弾となる県の応援金です。10月1日から申請の受付を開始しまして、来週の1210日までが申請期限となっています。現段階の御申請の状況ですが、表に記載のとおり、4,000件を超える申請をいただいています。申請額は5億2,000万円余です。内訳としましては、飲食店が大体3割程度、そのほか関連する卸小売、理美容、宿泊、観光など、対面でのサービスを中心としまして非常に多くの御申請をいただいているところです。残り10日となりましたので、まだ申請されていない皆様方へのPRも含めて努力をしてまいりたいと考えています。

 2点目が、コロナ禍緊急交付金です。これは市町村の皆様方が独自にお取組になる県内事業者の皆様方の事業継続の応援をするための予算、そのうち2分の1を県が支援をしようと、協調支援のための予算です。現在14の市町村から御申請をいただいておりまして、表に掲載のとおり、13の市町村で既に予算が執行されています。いずれも業種を限定するですとか、地域の特性に応じた給付的な事業といったものを中心に進められています。本件も12月末が申請期限でございますので、市町村の御意向もよく確認しながら、引き続き協調支援を続けてまいりたいと考えています。

 3ページ、2点目、国への政策提言です。

 1121日、全国知事会におきまして緊急提言取りまとめが行われました。また、先週の金曜日、全国知事会議で改めて緊急提言の取りまとめが行われたところです。その中で地域経済再生に向けた主な提言項目、記載のとおりです。先般、政府で決定されました経済対策の早期執行、地方創生臨時交付金の2兆円規模での増額、いわゆる持続化給付金の後継事業と言われております事業復活支援金などの迅速な支給といった点などを中心にしまして、取りまとめを行ったところです。

 地方創生臨時交付金の増額など実現をした項目も多数ございますが、まだまだ実現されていない項目もございますので、引き続き全国知事会を通じて要望を続けてまいります。また、県としても必要な経済対策、今後検討してまいりたいと考えています。

 続きまして、4ページです。県版SDGs企業認証制度の検討状況です。

 本件につきましては、先ほど議案説明の中でも御報告を申し上げましたので、重複を避けて簡潔に御説明を申し上げます。

 まず、SDGs企業認証制度の検討状況は1に記載しています。先ほど御説明申し上げましたとおり、6月に立ち上げました検討会、これまで3回開催をしましたが、そこで制度の枠組みの検討を進めています。枠組みは中ほどの表に掲載のとおりです。認証主体は県でございますが、認証の適否につきましては、外部の有識者の皆様方、第三者による審査会を立ち上げて審査を行いたいと考えています。

 また、認証の内容でございます。申請書に2点考えていますが、特に(1)の認証チェックシートが中心となります。先ほど申し上げましたように、社会、経済、環境の3側面で30項目取組内容を掲載しまして自己チェックを行うとともに、目標設定を行う形で申請いただきます。それに基づいて審査を行うことを想定しています。現在想定しております認証チェックシートの項目の一覧のイメージ図を下に掲載しています。

 例えば「社会」で申し上げますと、労働災害、ハラスメントの防止、女性や障がい者の多様な人材の活躍、地産地消の推進などの企業活動を通じて社会に貢献をしていくといった取組項目を想定しています。また、「経済」に関しましては、BCPの策定、セキュリティー対策のような守りの対策、法令遵守、情報公開など企業としての社会的責任を果たす取組、コロナ後を見据えた対応、生産性向上といった企業活動の持続可能性を高めるような項目を位置づけたいと考えています。また、「環境」側面で申し上げますと、今一番話題となっている気候変動リスクといったものへの対応、燃料や電力の削減、そのほか環境面での社会貢献など、企業活動を通じた気候変動リスクの低減といった取組などを位置づけたいと考えています。

 PDCAに関しましては、取りっ放しにはならないように3年に1回更新をします。年1回進捗報告を義務化するようなことも現在検討しています。また、制度の特徴としましては3点ございます。先ほど御案内申し上げましたとおり、小規模事業者の皆様方でもお取組がしやすいような伴走支援、いわゆる認証支援事業者制度の導入を検討してはどうかと考えています。また、チャレンジ意欲を喚起するものということで、資金調達、ビジネスマッチング、取組の充実につながるような支援なども今後検討していきたいと考えています。そのほかPDCAで御案内申し上げましたとおり、品質保持はしっかりと取り組んでまいりたいと考えています。

 続きまして、5ページです。パイロット事業の実施に向けた取組です。議案説明でも御案内を申し上げましたとおり、このパイロット事業は、4月からの本格運用に向けた試行的な取組として進めてまいります。試行的とはいいながらも、限りなく本番に近い形で運用をしていきたいと考えておりまして、現在公募をしていますが、試行審査を行った上で、1月の中旬頃に取組企業を選考したいと考えています。その後、本議会で提案中の予算をお認めいただきましたら、パイロット事業を1月から3月にかけて実施しまして、4月の本格運用につなげてまいりたいと考えています。

 最後に、今後の予定でございますが、パイロット事業でいろいろと課題なども浮き彫りになってくるかと思います。そういったものの課題整理をしながら、制度の練り上げを図るとともに、引き続き関係機関、あるいは事業者の皆様方の御意見などをよく伺って、制度の検討、準備を進めていきたいと考えています。

 

◎松田委員長

 続いて、報告5、「とっとりワークプレイス」の東部拠点の開設について、河野立地戦略課長、説明をお願いします。

 

●河野立地戦略課長

 6ページをお願いできますでしょうか。「とっとりワークプレイス」の東部拠点の開設についてです。

 国のテレワーク交付金を活用させていただきまして、県内3か所で民間事業者が整備を進めているところでございますが、サテライトオフィスといったものを提供するとっとりワークプレイスの東部の拠点、「ToBelmo(トベルモ)」をこのたび開設しましたので、御報告するものです。ToBelmoとは、整備運営を行っております株式会社エステートセンター様が命名された造語です。鳥取の「と」と、イタリア語の「すてきな時間」という

「Belmoment」をつなげた言葉と聞いています。

 施設の概要については、ここに記載しているとおりでございます。鳥取市湖山の鳥取大学前駅の斜め前にあるアパマンショップの横に立地しております。鳥取大学から非常に近いという立地環境を生かしまして、運営事業者は今後、大学、企業との結びつけを強めながら地域の活性化につなげていくことができるよう、そういった施設でやっていきたいというところです。施設につきましては、隼Lab.さんと比べれば非常にコンパクトな施設でして、作業スペースのあるコワーキングスペースといった形で30席程度、専用利用のブースも5ブース程度といったものでございます。大学生等も例えば創業を目指されるといった方も気軽に利用できるように日額の料金を300円程度に抑える工夫もされておられるところです。これまで事業者は施設整備に注力してこられまして、コロナもございまして、広報等はこれから力を入れて取り組んでいくところでございます。県も連携して誘致活動を今後取り組んでまいりたいと考えているところです。

 ワークプレイス全体につきまして、3番、今後の展開に書かせてもらっておりますが、中部と西部でも施設の整備を今進めているところです。中部の施設につきましては年内をめどに、西部の施設につきましては年明け1月末までにそれぞれ開設して運営していこうと思っているところです。県としましても、この運営事業者様と連携して、施設のプロモーション等を図りながら、県外の事業者様に県内進出の足がかりの拠点として利用いただくなどといった形で活用を促してまいりたい、そういった施設にしたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。

 

◎松田委員長

 続きまして、報告6、第10回北東アジア産業技術フォーラムの開催結果について及び報告7、とっとりバイオフロンティア開設10周年記念式典・シンポジウムの開催結果について、そして、報告8、とっとり宇宙産業ネットワーク設立記念フォーラムの開催結果について、佐々木産業未来創造課長の説明を求めます。

 

●佐々木産業未来創造課長

 7ページをお願いします。10月、11月に実施しました3つの事業の結果報告をさせていただきます。

 7ページは、第10回北東アジア産業技術フォーラムの開催結果です。これは平成20年から、鳥取県と友好関係にございます韓国の江原道、中国・吉林省、本県との産業技術関係の交流事業として行っているものです。今回は韓国の江原道が主催でございましたが、コロナ禍ということで、完全オンライン開催とさせていただきました。1020日にオンラインにて開催しています。

 内容ですが、各地域からの基調講演、現状等の報告、各地域の技術者の方によりますオンライン研究発表がございました。今回、テーマとしましては、「ポスト(アフター)コロナ時代を見据えた科学技術・産業構造のパラダイムシフトへの対応」という、仰々しいタイトルではございますが、各地域で取り組んでいるコロナ対応の技術的な課題等についての発表がございました。江原道からは、デジタルヘルスケアについての発表がございました。例えばセンサーを活用したバイタル、生体情報の取得ですとか、医療、投薬の情報等を活用した新たなヘルスケアの取組についての報告がございました。吉林省からは、中国らしいといいますか、漢方薬を用いまして、コロナ、COVID-19に対してどのくらい効果があったかというような治験についての発表がございました。鳥取県からは、鳥取県産業技術センターの研究員が、レーザーを用いて物の振動の状況、強度の状況などを把握するといった非接触型技術の発表を行いました。

 開催結果です。なかなか対面でお話しすることができない環境ではございましたが、オンラインで有意義な交流ができました。特に来年、今度は吉林省で行う順番になっておりますので、できればコロナ禍が明けたうちに、皆さん各研究者、それから我々行政関係者もそちらで対面でできればということを伝え合ったところです。

 8ページをお願いします。とっとりバイオフロンティア開設10周年記念式典・シンポジウムの開催結果です。

 平成23年に鳥大医学部、米子市内のキャンパスに、本県のバイオ産業創出拠点としまして、とっとりバイオフロンティアを開設しています。開設から10年を迎えまして、これまでの10年の振り返り、それから、次の10年に向かっての決意を新たにする機会を設けさせていただきました。1024日にANAクラウンプラザホテルにて開催しています。

 大きく2つの内容です。一つは、記念式典ということで、バイオフロンティアの技術的な内容に非常に貢献いただいております押村光雄鳥取大学医学部名誉教授のこれまでの10年間の取組の発表等を中心にした式典を行いました。後半は、シンポジウムということで、米子市御出身で、京都大学のウイルス・再生医科学研究所の教授でございます戸口田先生をオンラインでお招きしまして、特に再生医療についての最新の情報を御発表いただきました。

 その後、パネルディスカッションを行いました。テーマは、「とっとりがいなバイオドリーム」という名前でございます。押村先生、戸口田先生のほか、鳥大医学部の中村学部長さん、また、米子東高の高校生、2年生の高校生お二人にも参加いただきまして、これまでの研究者プラス若い高校生のお考えなども発表していただきながら、これからの10年間、バイオ産業を鳥取県でどのように育てていくのかというあたりにつきまして意見交換をしたところです。参加者は全部で136名です。会場はコロナの関係で制約をしましたので38名でございましたが、You Tubeライブを同時に活用しまして、約100名の方に見ていただくことができました。

 現在バイオフロンティアに3つのバイオベンチャー系の企業が入居をしておりますけれども、なかなかその成果を発表する機会がございませんでした。今回この10周年記念式典、シンポジウムを通じまして、今回使いましたYou Tubeでも成果も披瀝することができたということで非常に成果があったと考えています。

 9ページをお願いします。とっとり宇宙産業ネットワーク設立記念フォーラムを1121日にとりぎん文化会館の小ホールで開催しました。まさに鳥取県の新たな産業として、宇宙産業を創設していこうということで、そのための組織としてとっとり宇宙産業ネットワークをこのたび設立しました。その記念のためのフォーラムという形で開催をしています。

 基調講演としまして、東京に今駐在していらっしゃいますアメリカ航空宇宙局NASAのアジア代表、ガーヴィー・マッキントッシュさんをお招きしまして、日本語をお話しになりますので、日本語で御講演いただきました。その後、9月、10月に実施しました鳥取県の宇宙産業創出アイデア募集の概要等の報告等をさせていただきました。また、トークセッションとしまして、県内外で鳥取県の宇宙産業に関わっていただいております企業様、教育機関、また、NASAアジア代表のガーヴィーさんにも入っていただきまして、これから鳥取県の宇宙産業をどのように進めていくのかというあたりにつきまして、意見交換、事例発表等をしたところです。

 写真を掲載していますが、最後はネットワークの一部のメンバーに壇上に上がっていただきまして、フォトセッションということでネットワークの設立を宣言したところです。

 参加者ですが、これも会場は約100名ということで制約をしておりますので、106名、また、You Tubeライブでも同時発信しまして、延べ300名弱の方に見ていただくことができました。

 このとっとり宇宙産業ネットワークは、1121日時点では27団体、県内は23団体、県外4団体で構成しましたが、新たな加盟の希望がございましたので、本日現在で36団体が参加している状況です。情報共有の場ですとか、あるいはネットワークをつなげていく場、そして、連携したプロジェクトを何とかここで起こしていけないかということで、県もこのネットワークをいろいろサポートしてまいりたいと考えています。また、翌日にNASAアジア代表のガーヴィー氏は、鳥取市内の2つの学校、青翔開智中学校、鳥取城北高校に講演に行かれまして、若い高校生とも交流を果たすことができました。

 このとっとり宇宙産業ネットワーク、これからまた募集をどんどんしていきまして、新たな事業展開も考えていきながら、宇宙産業の基盤として育てていきたいと考えています。

 

◎松田委員長

 続きまして、報告9、企業在職者向け共通講座に係る受講者受付完了メールからの個人情報の流失についての説明を求めます。

 

●天野産業人材課長

 10ページをお願いします。企業在職者向け共通講座に係る受講者受付完了メールからの個人情報の流失について御報告します。

 このたび当課の不適切な事務処理によるメールの誤送信によりまして、社内メールアドレスの個人情報の流失の事案が起こりました。このことにつきまして、個人情報流失により御迷惑をおかけしました企業の方、また、県民の方に御心配をおかけしましたことをおわび申し上げます。以降、説明をさせていただきます。

 在職者のステップアップの研修、共通講座をポリテクセンターと連携して実施していますが、この参加者の受付完了メールを当課職員が誤って別の企業の担当者に送信したことから、個人情報が流失しました。

 経緯を説明しますと、1014日午前11時に受講申込みの受付完了メールを、資料右中ほどのイメージ図のように、本来宛先はA社担当者とするところを誤ってB社担当者を宛先として送信したもので、正午過ぎにB社から誤送信との指摘のメールがあり、午後4時過ぎに当課職員が御指摘のメールに気づき、個人情報の流失が発覚したものです。

 発生原因は、メールの宛先のダブルチェックによる確認を怠ったことであり、流失した情報は受講企業A社の担当者の社内メールアドレス2名分とA社の受講者3人の氏名がB社に流失し、また、誤送信先、B社の担当者の社内メールアドレスがA社に流失したものです。被害につきましては、現在のところ報告を受けておりません。

 事案判明後は、直ちに参加者が所属する企業と誤送信先の企業に対しまして、経緯の説明と謝罪をし、メールの削除をお願いし、削除を確認しました。

 再発防止策としましては、メールの送信に当たってはダブルチェックを徹底するとともに、課内で研修を行い、個人情報の適切な管理について周知徹底しました。また、12月6日から共通講座の申込みにとっとり電子申請サービスを活用することとし、自動で受付完了メールを送信するようにしました。

 今後このようなことが発生しないよう、個人情報の管理を徹底してまいります。誠に申し訳ございませんでした。

 

◎松田委員長

 以上ですね。

 続きまして、報告10、職業能力開発総合大学校との連携による取組についての説明を求めます。

 

●岸田商工労働部参事

 11ページをお願いします。職業能力開発総合大学校との連携の取組について御報告します。

 7月にも1回御報告させていただいたところですが、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の職業能力開発総合大学校と連携して進める成長分野の職業能力開発体系の整備につきましては、職業大の高度訓練開発室が、鳥取市のポリテクセンター内に移転した平成30年度から3年をかけまして、令和2年度に自動車分野の職業能力開発体系を整備したところです。令和3年度から令和5年度にかけまして、医療機器分野の職業能力開発体系の整備を行うこととしておりまして、初年度の職業能力体系の整備につきましては、第1回委員会を6月22日に開催し、第2回委員会を1021日に開催しました。その内容につきまして御報告します。

 6月22日の第1回委員会では、職業能力の体系の整理に向けて、医療機器分野に必要となる職務内容などについて、職業大と外部委員との間で意見交換を行いました。製造分野につきましては、企業が保有する自社技術に併せて、整備済みの職業能力体系を活用できることから、医療機器特有の部分に着目しまして、企画・設計開発や安全管理などの職務能力について、支援機構の指導員8名から成る内部委員におきまして、業務の流れ図、職務構成表、職務分析表から成る職業能力体系の素案を検討することとなりました。

 2回目の1021日に開催した第2回委員会におきましては、第1回での外部委員からの意見を踏まえて、内部委員が作成しました職業能力体系の素案の業務内容とそれに伴う職業能力について、職業大が7名の外部委員に再確認と意見交換を行ったものです。

 なお、この第2回委員会から協和ファインテック株式会社とアトムメディカル株式会社が新たに外部委員として参加しました。

 主な内容でございますが、職務分析に係る品質管理部門におきましては、不具合発生時における製品や原因の特定に必要となる作業要素が必要であるとか、安全管理サービス部門におきましては、市販後の安全管理体制と業務遂行に必要となる作業要素が必要であるなどについて確認をしたところです。

 3、今後の予定でございますが、今月16日に第3回委員会を開催予定としておりまして、そこで職業能力の体系の修正案の確認と意見交換を行う予定としています。今年度内には、職業能力の体系の最終案を取りまとめて、来年度には訓練コースとカリキュラムの開発につなげていくこととしています。

 

◎松田委員長

 では、最後、報告11、伝統産業(民工芸品、地酒、因州和紙)のオンライン展示会等の開催についての説明を求めます。

 

●渡邉商工労働部参事

 最後の12ページを御覧ください。伝統産業のオンライン展示会等の開催につきまして御説明させていただきます。

 長期化しているコロナの影響を受けております伝統産業につきまして、オンラインを中心とした展示会として支援しておりますので御説明させていただきます。

 まず、伝統工芸についてです。伝統工芸につきましては、県内の工芸品店に着目し、オンライン展開の可能な東・中・西、鳥取市、倉吉市、米子市にございます工芸店と協力しまして、オンラインの展示会を順次開催してきています。詳細は1項目、とっとりの民工芸オンラインギャラリーの項目に記載しています。

 次に、お酒、地酒です。清酒を中心に旅行ですとか外食の機会がコロナで減っていることで需要が減退しています。現在できるささやかな取組としまして、これも県内の酒販店の協力を得まして、オンラインでライブイベントとして県産酒の魅力を知っていただいて、家飲みを促進するためのイベントを順次開催中です。

 最後に、特に因州和紙についてです。この3番目につきましては、オンラインではなくて東京での展示会の試みです。

 今後、コロナ後の先を見ました試みとしまして、今後有望なアートの分野で東京の本県のアンテナショップを舞台にしまして、佐治、青谷両産地の因州和紙の素材としての魅力をアピールしていくイベントをやることにしています。

 

◎松田委員長

 説明は以上です。

 ただいままでの説明について質疑等はございませんでしょうか。

 

○山川委員

 11ページについてお伺いしたいと思います。これは医療機器分野の人材育成ということで、やはり期待しているのです。協力してくださった委員の皆さんには感謝しています。ただ、すごく大事なのは、行政の方針がぶれないことだと思うのです。資料の2の(6)の委員会の概要ということで、第1回委員会で結局職業能力体系のたたき台、素案を作成されて、それに基づいて意見交換されたということです。主な内容として、品質管理、安全管理・サービスということですが、要は欠陥品があった場合、何の原因なのか、どう対応するかということだと思います。これはある意味、お客様サービスセンターではないですが、そういうことに対応できる人材を育てるのかなとも逆読みできますけれども、そこら辺どうなのですか。

 

●岸田商工労働部参事

 これについては、医薬品、医療機器につきまして、薬事法、薬機法ですか、いろいろ絡んできますので、単なるコールセンターということではなく、薬機法に基づいた安全対策を取れる人材を育成するということです。

 

○山川委員

 普通の機械と違って医療用の機械なので薬機法の制約もある。実際にそういう品質管理もしないといけないという課題も分かるのですけれども、何か日本の企業が医療機器で一番弱いところは、企画とか設計の部分を医工連携でどうつなげていいかというところと聞いたりします。その一番弱いところを強めた課題を解決するために医療機器の人材を育成するという、職業能力体系の素案、たたき台はやはりすごく大事ですよね。なので、私が今の現状を知らないところが多々あると思うのですが、何が弱点で何を強めるためにどういう人材を育成したいかという、その本質のところだけ教えてもらえますか。

 

◎松田委員長

 いけますか。

 

●岸田商工労働部参事

 日本におけます医療機器分野については、薬機法の関係で厚生労働省も含めまして、諸外国と比べてなかなか開発しづらいという面もあります。それとあわせて、世界にも出していきたいということもあります。世界の医療機器の事情を知ることだったり、当然薬機法の関係で制限されることもありますので、薬機法とかその辺を、開発においていかに調査して開発していくかということになると思います。

 

○山川委員

 やはりこれは鳥取県から医療機器に関わる人材を育成して世界に発信していきたいというコンセプトでされていると思います。職業能力体系のたたき台がすごく大切だと思いますので、でき次第、議員にも開示いただきたい。あと、実際に国内及び海外での医療機器の人材育成の有効事例は、もう参考に既にされておられますか。あれば、こういうのが参考資料としてありますよと、委員の皆さんにもお知らせするというのも。世界に出すために鳥取県がやるのであれば、やはり行政が果たす役割が本当に大きいと思いますので、その2点よろしくお願いします。

 

●岸田商工労働部参事

 すみません、今現在は把握しておりません。まだ体系もできておりませんし、その内容については今後第3回、第4回で検討していく内容となっておりますので、御承知いただきたいと思います。

 

○山川委員

 第3回、第4回で把握されるということですので、国内、海外も含めて、医療機器、人材育成で、実際こういうのがありますよというのを実際に行政の方が調べた上できちんと意見交換していただきたいと思いますし、資料ができ次第配付いただきたいと思います。よろしくお願いします。

 

◎松田委員長

 よろしくお願いします。

 

●岸田商工労働部参事

 その辺は職業大と連携しながら取り組んでいきたいと思います。

 

○山川委員

 よろしくお願いします。

 

◎松田委員長

 そのほかよろしいでしょうか。たくさん上がったぞ。では、副委員長は最後に。

 

○山口委員

 9ページ、いろんなアイデアが出たのだけれども、これから具体的にどうやって進めていくのですか。

 

●佐々木商工政策課長

 鳥取県の宇宙産業創出の御提案を128件いただきました。一部は会場で御報告もさせていただきました。中には、非常に示唆に富んだといいますか、これから鳥取県の宇宙産業に本当に役立つなという提案もございまして、まずは、このとっとり宇宙産業ネットワークの中で形にできるかどうかを検討していきたいと思っています。本来であれば、知的財産にもなり得るような、本当に現実的なものもあったりしまして、私ども大事に一つ一つ扱っていきたいなと思っております。まずは鳥取県の中でネットワークの会員の皆さんの中で、まず物にしていくことを最初に優先で取り組んでいきたいと思っています。

 

○山口委員

 今、鳥取県の中で検討していくという話があったのですが、では、具体的にどういうメンバーでどうやって具体的に詰めていくのか、そこについて何かアイデアがありますか。

 

●佐々木商工政策課長

 鳥取県と申し上げましたのは、鳥取県が主体となってということではなくて、あくまでもネットワークの民間の企業様でこのアイデアを活用いただきたいというスタンスで取り組みたいと考えています。

 

◎松田委員長

 よろしいですか。

 

○福田委員

 私も9ページです。参加者、どういった方々が来られたのですか。

 

◎松田委員長

 お客さんということですか。

 

○福田委員

 そういうことです。

 

●佐々木商工政策課長

 全部で会場106名の方がいらっしゃいました。これは告知が遅くなりましたので、実は委員会の委員にもお配りしたのですが、まず、ネットで基本的に公募させていただきました。反応いただきましたのは、もともとこういった関係に興味をお持ちの方、特に製造業を中心とした企業の方です。それから、高校にもお声がけしまして、鳥取城北高校さんは20人近くの高校生の方が参加に手を挙げていただいたということです。基本的には県内の企業様、若い高校生の方々中心で会場に入っていただきました。オンラインはまだ、そこは登録しておりませんでしたけれども、視聴数で大体把握をしているところです。

 

○福田委員

 もともと、星取県とか宇宙といったものを知事に提案されたのは、鳥取商工会議所青年部だと私認識しています。鳥取商工会議所の裏方含めて、何か打ち上げたのはいわゆる商工会議所なのだけれども、結果として、いろいろ観光面でも、こういう産業面でも非常に県に依存型ではないかなと思っています。それは鳥取商工会議所がもともと言い出したことなのだから、もっと工業部会などが積極的に参画すべきことなのではないですか。ここ近年、何かすごくそれを感じています。下町ロケットではないけれども、今もう既にできるような企業だって本来あるはずで、もともと言い出しっぺは経済界、商工会議所なのだから、もっと主体的にやるべきだなと僕は思っていまして、それで今どういった方が来られたのか聞いたわけです。だから、課長、もっと経済界にも責任持ってもらうようにしてほしいなと思います。ありますか。

 

●佐々木商工政策課長

 商工会議所にもお声がけしまして、フォーラムには参加いただいています。これからもしっかり連携取っていきながら、やはり企業様主体で動かしたいと思っておりますので、会議所さんの力もぜひお借りしてやっていきたいなと考えています。

 

○福田委員

 すみません、引き続きなのですけれども、あともう1個いいですか。青翔開智と鳥取城北、一生懸命やられている学校として参画されていると分かりますが、例えば文科省が認定しているSSHみたいな学校も県内にありますよね。米子東高校とかそうだったのではないかな。そういったところの子どもたちなどは参加されたのですか。

 

●佐々木商工政策課長

 周知の関係もありまして、当日に限りますと城北高校さん中心になりましたけれども、この後、鳥取東高校さんの先生から、ぜひ鳥取東高もかかってみたいというご相談を受けております。米東さんとかにもつながりはありますので、声かけはこれからしていきたいと思います。恐らく反応はいただけると思っています。

 

○福田委員

 高校生にこういうものはやはり、なかなかいい機会ではないですか。なかなか鳥取県内でこういうイベントは少ないですし、やはり職業観を醸成するためにも、本来であれば、半分ぐらい県内高校生に、なかなかない機会をぜひとも体験してほしいなと思っていますので、その辺りも含めて今後よろしくお願いします。

 

◎松田委員長

 よろしいですか、そのほかいいですか。

 

○西村委員

 お願いします。3点あります。まず、4ページの県版SDGsの認証制度の、先ほど佐々木課長から御説明があった、制度の特徴の(3)、認証制度としての品質保持というところです。まさにSDGsの企業認証制度を持続可能なものにするために、この品質保持というのは多分非常に大事な点だと思います。ここのKPI設定・進捗報告にPDCAサイクルを構築するという御説明でしたが、もう少し具体的に教えていただきたいなというのが1つ目です。

 2つ目が、8ページ。さっき宇宙産業のお話が皆さんからあったのですが、このバイオフロンティアの講演会をYou Tubeで発信されたということです。まだ今でもYou Tubeでこういう講演会、見ることができるのでしょうか。私も、すみません、機会を逃して、見ていないですし、ぜひこれ、たくさんの高校生や興味のある方に見ていただきたいので、You Tubeでの発信はしているのでしょうかというのが2つ目。

 最後に、12ページの日本酒オンラインのセミナーです。これは私も谷本酒店の谷本さんからお話は伺っていました。これ1127日が1回目で、2回目、3回目とそれぞれ造り手が替わってやられるのですが、3回で終わりですか。4回以降はあるのかなというところをお伺いします。お願いします。

 

◎松田委員長

 そしたら、順番にいきましょうか。では、SDGs。

 

●佐々木商工政策課長

 品質保持に向けた具体的な取組内容です。

 まずは、皆様方御申請いただくときに、この30項目の取組、それぞれマル・バツみたいなことをしていただこうと想定しています。丸がついた項目について、現在どういったお取組をされているか、また、今後どうそこを引き上げていきたいか、充実させていきたいかということを目標立てて記載いただくことを今予定しています。案件によっては、KPIといいますか、数値目標も出していただくと。例えば女性の登用率をどれぐらい上げたいかとか、エネルギー消費削減量をどれぐらい上げたいかとか、そういったことを促すようなチェックシートにしたいと思っています。その内容に関しまして、毎年毎年、簡易なものを想定していますが、進捗報告のようなものを出していただくことを予定しています。その内容を外部の有識者の第三者委員会で、適切に実行されているのかどうか、本当にその取組が進んでいるのかどうか点検をさせていただく仕組みを考えています。ケースによっては、改善指導ではないですけれども、ただ単に指導するだけの専門家のアドバイスなどもさせていただくような形で、1年1年、点検、改善、実行という形で図っていくことを現段階では予定しています。

 

◎松田委員長

 続いて、バイオフロンティアは、佐々木産業未来創造課長ですね。

 

●佐々木産業未来創造課長

 バイオフロンティアのシンポジウムはYou Tubeライブの期間が決まっておりまして、期間過ぎますと、閲覧はできないのですが、実は中海テレビさんに番組化をお願いしております。中海テレビさんで、確か15分番組ぐらいで何回か周回でやっていただける予定になっている、私も番組の日程、今確認しておりませんけれども、そちらで確認できるようでしたら、視聴いただくことは可能です。

 

◎松田委員長

 最後、オンライン展示会は。

 

●渡邉商工労働部参事

 このオンラインのお酒の取組は始めたばかりでして、3月まで続けてやりたいと思っていますが、この後になりますと、年度が替わる話になります。当然今年度やった試みのやり方がどうだったか、内容がどうだったか、効果はどうだったか評価をした上で、在り方も含めて検討して支援をしていきたいと思っています。

 

○西村委員

 まず、最初のSDGsの認証制度は、外部有識者、それから改善指導などお伺いできました。多分数値目標が必ず要ると思うのですが、これ、あまり高過ぎても低過ぎても難しいですよね。なので、ここは私がつべこべ言うことではなくて、そういった専門家の方とやはりしっかり練っていただいて、やっただけ、掛け声だけで中身があまり伴っていないみたいなことにならないように、ぜひいい形で品質を保持していただきたいなという要望で、気になりましたのでお伝えをさせていただきます。

 講演会の件は分かりました。中海テレビさんの番組の件、こちらでも調べられますが、ぜひもし何か情報があれば教えてください。

 最後の日本酒なのですが、もちろん見直しをされながら、4回目以降、来年度どうなるかというのを検討されるのだと思います。久米桜さんと、2回目が梅津酒造さん、3回目は千代むすびさんということで、ほかにも県内に造り酒屋さんありますので、県下の造り酒屋さんをそれぞれ紹介していくような企画が、全国に向けてオンラインでもしできるのであれば、全部やっていただいたら、これ例えば今もうコロナも大分収まって、行き来もできるようになると、鳥取県に訪れて日本酒の造り酒屋巡りをしたいなといった顧客の開拓にも非常につながると思います。3社と言わず、ぜひ全部巡れるような企画にしていただけたらなという要望ですが、お伝えをさせていただきます。

 

◎松田委員長

 答弁はいいですか。

 

○西村委員

 はい。

 

◎松田委員長

 そのほかございませんでしょうか。

 

○山口委員

 4ページ、SDGs。取り方によっては収益悪化要因にもなるかもしれないなと。やはり経営の観点から企業に対してどれぐらいメリットがあるかという観点でいわゆる指導が出されないといけないと思うのですが、その辺をどう考えているのか聞かせてもらっていい。

 

●佐々木商工政策課長

 SDGsというのは、2030年というのが一つの目標期限となっています。今、ESG投資という言葉がしきりに言われています。環境だとか、社会貢献とか、以前はどちらかというと、コスト要因とも言われる時代が続いていたのですが、近年ではそれがまさに新しい投資だと、資金需要を、資金を生み出していくと前向きに捉える向きが広がっています。それは市場だけではなくて、消費者、あるいはこれから勤めたいという学生さんといった様々な皆様、見る目が大きく変わってきています。今後いかに取引先との関係を維持していくか、資金を調達していくか、働き手を確保していくか、様々な観点でこういったお取組をされることがメリットになることを皆様方によく認識していただくことを、並行して皆様にお知らせするような形でやりながら、この認証制度もやはり動かしていきたいと考えています。

 

○山口委員

 今メリットの話があったのだけれども、メリットというのがいわゆる募集の段階ではなかなか見えにくい。でもその対象となる企業を集めて進めていかないと話にならない。いわゆる直接的なメリット、インセンティブとして、県としてどんなことを用意されているのか聞きたい。

 

●佐々木商工政策課長

 取組をできるだけ進めていただくような何らかのインセンティブというのは、やはり準備していく必要があろうかと思います。例えば都道府県レベルでは実は全国初なのですが、政令市レベルでは既に動いている市がございます。具体的には、横浜市、さいたま市あたりなのですが、そちらではやはり企業の皆様方のPRを優先的にするとか、あるいは資金繰りの御支援をするといったことを組み込みながら、インセンティブを付与する形で実行されているケースがございます。

 先の9月議会で知事からも申し上げましたとおり、やはりインセンティブというのは非常に重要だと考えておりますので、そういったお取組なども御参考にさせていただきながら、県としても何らかのインセンティブは予算の中で考えていきたいと思います。

 

○山口委員

 4月から具体的に始まるとさっき話があったのだけれども、そのときまでにはそういうインセンティブも含めて用意されるという話として受け取っていいですか。

 

●佐々木商工政策課長

 これはまた、議会とも御相談しながらになりますが、4月の本格運用に向けて現在準備を進めているところであります。

 

◎松田委員長

 よろしいでしょうか。

 それでは、その他でございますが、商工労働部に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。

 では、御意見ないようでございますので、商工労働部については、以上で終了したいと思います。

 暫時休憩します。再開は13時からとします。

 

午前1153分 休憩

午後1時00分 再開

 

◎松田委員長

 では、再開したいと思います。

 引き続きまして、農林水産部に係る付議案の予備調査を行います。

 なお、本日の農林水産部の説明、質疑は、新型コロナウイルス感染症対策の観点から、関連する所属に区切りまして、2部入替え制で行いますのでよろしくお願いします。

 1部が、農林水産政策課、経営支援課、農地・水保全課、水産振興局、中部総合事務所農林局、2部は、畜産振興局、森林・林業振興局、市場開拓局の順に行いますので、あらかじめ御承知ください。

 執行部の説明は、マスク着用の上、要領よく簡潔にマイクを使ってお願いします。

 質疑につきましては、説明後、一括して行っていただきます。

 なお、報告第3号、長期継続契約の締結状況について、お手元に配付の資料のとおりであり、説明は要しないこととします。

 それでは、まず、総括説明を求めます。

 

●西尾農林水産部長

 農林水産部の議案説明資料、1枚おはぐりいただきまして、全体総括に記していますが、予算関係につきましては、2,760万円余の増額をお願いするものです。事業としてはその下にございます、新規事業で立ち上げます松くい虫被害緊急対策事業のみです。ほかは公共事業の繰越明許の案件、そして、施設管理等に関します債務負担についてです。

 予算関係以外につきましては、2ページに記載しておりますように、公用車事故に関します専決処分報告です。2件も報告させていただくことになりますが、きちんと交通安全遵守徹底してまいりたいと思います。詳細はそれぞれ所属長から説明をさせます。よろしく御審議のほどお願いします。

 

◎松田委員長

 続いて、関係課長より順次説明を求めます。

 

●藤井経営支援課長

 資料の11ページをお願いします。農業金融利子補給等総合支援事業に係る債務負担行為です。当事業は、農業者等が農協等から農業経営のために制度資金を低利で借入れを行うための利子助成を行う支援事業です。今回補正として上げておりますのが、近代化資金の電算処理システムに係る保守管理業務委託契約の債務負担行為です。平成31年から令和3年までの委託契約が切れるに当たって、令和4年から令和6年までの3年間の債務負担行為として1782,000円をお願いしているところです。

 

●森田農地・水保全課長

 資料の8ページ、9ページをお願いします。繰越明許費に関する調書と繰越理由一覧です。土地改良費及び農地防災事業につきまして、3事業4地区の繰越しをお願いするものです。理由としましては、災害とかコロナの関係で用地買収の境界立会等が遅れ、工事全体が後ろ倒しになったものです。あと、入札の不調といったこともございます。

 

●細本水産課長

 10ページをお願いします。債務負担行為です。令和3年度水産業企業振興事業、水産課の債務負担でございます。資源管理を適切に行うため、現在、各漁協の魚種別、漁業種類別の漁獲量と金額を自動的に集計します情報処理システムがございます。この運用を安定させることを目的に、保守管理及び賃借業務について債務負担を3年間行うものです。その下の水産試験場管理運営です。これは、水産試験場でホルマリンを取り扱っている部屋の換気装置の検査及び浄化槽の保守点検に係る3年間の債務負担です。

 続きまして、13ページをお願いします。公用車による物損事故の報告です。日頃から交通法規の遵守や運転中の注意の徹底を職員へ指導しておりましたけれども、このような報告をしなければならないことについて非常に残念に思っています。今後身を引き締めて、さらに注意を徹底してまいりたいと思っています。おわびを申し上げます。

 内容について御説明します。令和3年11月2日に専決処分しました、公用車による物損事故の損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定について、議会に報告するものです。

 内容は、令和3年5月12日、早朝6時15分、御来屋漁港で水産試験場職員が仕事をした帰りに、公用車でバックをしたところ、後ろに止めてあった保冷車に衝突しまして、双方の車両が破損した事故です。県側の過失割合が10割でして、県は損害賠償金437,030円を支払うことについて和解をしました。

 水産試験場もそうですけれども、水産課、公用車を使った県内出張が非常に多い職場です。今後も引き続き、交通事故、交通法規、注意の徹底を職員にしっかり指導してまいりたいと思います。

 

●妹尾中部総合事務所農林局長

 12ページをお願いします。同じく交通事故による損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定について、専決処分の報告をさせていただきます。

 事故の概要ですが、令和3年8月26日に倉吉市内、倉吉市役所の駐車場において、中部総合事務所農林局の職員が公務のため運転中、駐車場内で駐車枠に入庫しようとして後退した際に、隣の駐車枠から出庫のため後退して出てきた和解の相手の所有の軽貨物自動車と接触し、双方の車両が破損したものです。この事故の和解で、県側の過失割合を5割とし、損害賠償金1万4,476円を支払うものです。この報告のような交通事故、違反がないように、職員一同、安全運転に取り組んでまいります。このたびは誠に申し訳ありませんでした。

 

◎松田委員長

 それでは、ただいままでの説明について質疑等はございませんでしょうか。

 

○山口委員

 13ページも12ページも直接県が支払うのか、いわゆる保険に入っていて支払われるのか、そのお金の流れを教えてもらっていいですか。

 

●細本水産課長

 13ページ、参考欄にも書いておりますが、相手方の損害賠償金437,030円のうち、保険で支払われる額が407,030円、保険契約による免責が3万円ということで、この部分が県費支出に当たります。

 なお、県側の車両、公用車につきましては、県の実質負担になりまして、212,051円を県側が負担することになります。

 

○山口委員

 県側の支出は県の実費ということで、はい、いいです。

 

○山川委員

 関連で、両方とも12ページ、13ページとバックしたときにぶつかってしまったということなのですが、バックモニター、もうつけておられるのですか。つけていないですか。もしあれだったら、つけるとか、今後検討されてはどうですか。

 

●西尾農林水産部長

 この事故の場合、いずれも軽自動車、軽貨物自動車です。公用車は私も限られた範囲でしか運転したことないのですけれども、普通車には大体ついているようですが、軽までは整備されていないです。また、整備計画があるかどうかは、農林水産部では掌握しておりません。おっしゃるとおりかとは思いますが、軽自動車ですので、そもそも車幅感覚等をちゃんと認識した上で運転すべきかなとは思います。

 

○山川委員

 軽自動車なのでと言われたのですが、今後もこのようにバックしたときに事故が増えるようで、県負担が増えるようでしたら、バックモニターをやったほうがはるかに安全に運転できますし、検討される余地があるかなと思いますので、要望します。

 

◎松田委員長

 そのほかよろしいでしょうか。

 それでは、次に行きますよ。

 報告事項に入ります。

 執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いします。

 報告12、農林水産部試験研究課題にかかる令和3年度外部評価委員会の結果について。

 

●安陪農林水産部参事

 資料の2ページをお願いします。農林水産部試験研究課題に係る令和3年度外部評価委員会の結果について御報告します。

 これは、各試験場で行う試験研究が手前勝手とならないように、外部有識者、大学の先生をはじめ、市場関係者、生産者、消費者の代表など10名の方々の御意見を伺いまして、効率的な試験研究の実施などにつなげていこうとするものです。

 今年度につきましては、新型コロナウイルス感染症防止の観点から、例年開催しております対面での開催ではなく、書面での審査で行っています。評価対象課題につきましては、来年度から新たに取り組もうとする事前評価課題が8課題、研究期間が4年以上となる長期の研究の中間年となる中間評価課題が14課題ということで行っています。

 結果ですが、おおむね課題の必要性等を御理解いただいて、事前評価課題につきましては、8課題全てが研究を実施するという評価をいただいています。中間評価課題につきましては、12課題が研究を継続する、2課題が研究内容、方法を見直して実施するという評価をいただいています。

 2の(3)に委員の方々の主な意見をまとめています。研究内容、方法を見直して実施するという評価につきましては、委員の方々の御意見を踏まえて、研究課題を整理した上で実施することにしています。

 今後の取組につきましては、御意見を踏まえ、試験研究の効率的な実施や普及可能な技術の確立を目指して行いますし、今回の結果をホームページなどでも公開しまして、広く試験研究への理解促進を図ることとしています。

 次の3ページには、評価を受けました全ての評価結果を載せています。

 

◎松田委員長

 それでは、続いて、報告13、第12回中海会議の開催結果について、森田農地・水保全課長の説明を求めます。

 

●森田農地・水保全課長

 資料4ページ、5ページをお願いします。第12回中海会議の開催結果についてです。

 中海会議は、中海の水に関する諸問題を協議、検討する場として平成22年4月に設置されたものです。鳥取県、島根県両県知事及び米子市、境港市などの中海沿岸の4市長、及び国の関係機関を代表メンバーとして構成されています。その下に、ワーキンググループを含めて4部会ありまして、それぞれの関係機関が連携を図りながら、協議、検討を進めているところです。

 1013日に開催されました中海会議のうち、農林水産部が関係する水産資源の現状並びに中海沿岸農地排水不良対策の取組について報告します。

 5ページ目の(3)を御覧ください。中海の水産資源の現状についてです。両県が保有する漁獲量や漁業者数のデータについて報告されたものです。報告の概要としましては、漁獲量については年々減少傾向にあるということ。これにつきましては、漁業者の減少や高齢化といったものも要因として考えられますが、一方で、中海の利活用として各魚種の養殖試験等の取組が行われており、引き続き関係機関で取組を進めることが報告されました。あわせて、昨年度の中海会議の中で、水質と水産資源との関係を調査、分析する水産部会を設けてはという意見が松江市長からありましたが、部会は設けず、現行の中海の利活用に関するワーキンググループの中で水産資源に関する情報収集等を行うことが確認されたところです。

 続きまして、(4)中海沿岸農地の排水不良についてです。この中海沿岸農地の排水不良につきましては、ワーキンググループで、排水不良農地を優良農地に変えるためにどうしていくのかということを検討しています。現在、米子市の崎津地区において3.3ヘクタールのモデル圃場を設置して、公共残土を利用して農地のかさ上げを行い、排水対策に取り組んでいるところです。さらに、令和元年度から彦名で同様の事業に取り組んでいます。事務局である米子市からは、崎津モデルの状況が報告されました。令和2年度には0.19ヘクタールの公共残土によるかさ上げが行われ、全体で進捗率59%となったところです。また、彦名につきましては、全体0.7ヘクタールのうち、令和2年度に0.18ヘクタールのかさ上げが行われて、進捗率として26%となったことが報告されました。現在、かさ上げ農地では白ネギ等が栽培されていますが、耕作者の方からの声では、水はけがよくなったというような声が聞かれているところです。今後も引き続き関係機関に協力をお願いしまして、公共残土の情報共有を図って、受入れでの促進を図っていきたいということが確認されたところです。

 

◎松田委員長

 すみません、こちらが進行を間違っていました。報告15、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告についても森田課長お願いします。

 

●森田農地・水保全課長

 資料の8ページをお願いします。新規分になります。1件目、東伯地区基幹水利施設更新工事です。この工事は、国営東伯地区かんがい排水事業で整備されたダム関連の警報局や水位計の現場系設備の更新工事です。国庫補助事業として令和3年度に採択され、本工事で事業完了する予定です。契約金額は2億7,797万円で、工期が令和3年1210日から令和4年1116日までとなっています。

 続きまして、西谷地区地域ため池(上堤)改修工事(2工区)です。この工事は、八頭町の西谷の水田約5ヘクタールを受益とするため池の改修工事です。国庫補助事業として、平成31年度に採択されたものです。事業目的としましては、耐震対策が主でして、工事に伴い、洪水吐きや取水施設の整備を行うものです。契約金額は1億3,871万円で、工期が令和3年1020日から令和4年9月5日までです。

 続きまして、9ページです。変更分になります。般若ため池改修工事(その1)です。この変更は、9月議会で審議いただいた増額によるものです。7月の豪雨によって現場外から土砂等がため池等に流入しまして、仮設施設が流失するということが生じましたので、これを復旧する費用と併せまして、工期の延伸を行うものです。

 

◎松田委員長

 それでは、ただいままでの説明について質疑等はございませんでしょうか。

 では、ないようでございますので、その他に移ります。

 農林水産部の第1部に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。はい、その他。

 

○山口委員

 6月議会で由田委員が質問した用途に準じて、用水路の話、あれは考えるって知事も西尾部長も言われたのだけれども、仕組みとしては、市に申請というか、お願いして、どういう流れでその費用分担を審議するのか、確認するのか。予算は組んであるのか。いわゆる流れをちゃんと確立しているのか。今現時点でどうなっているのか、お聞きしたいです。

 

◎松田委員長

 大丈夫か。答えられますか。

 

●西尾農林水産部長

 おっしゃっているのは、河原地区での農業用水路の件でしょうか。

 

○山口委員

 由田委員の質問だったら、あれは倉吉市も入っているのだよね。(発言する者あり)一般論、一般論として、河原でいいのだけれども。

 

●西尾農林水産部長

 一般論で言うのか、個別で言うのか、あれでしょうけれども、それぞれの現場の状況に応じて大幅な改修が必要であるならば、どういう方法が好ましいのか。また、例えばそのときに必要な事業規模等がございます。そのときに、県営でやるにしても、活用できる国事業に乗るためにはという個別の相談等、地元としていくことになろうかと思います。その際、当然市町の担当の方も含めたところで、地元の意向に沿ってという話になるのかなと思います。ただ、国事業の場合ですと、往々にして担い手への農地集積が課せられてまいりますので、その辺の要件がクリアになるのかというところになろうかと思います。

 以前に少しお話し申し上げたと思いますが、その際に、中山間地の場合、なかなか農地集積は難しいところがございます。その部分で必要な支援を基盤整備と同等に考えていくことは必要なのかなと思います。それに照らして、今現在の河原での状況でいきますと、それぞれの受益地区の皆さん方の話合いの進捗がまだ横並び一線で、そろっていないところもあります。東部の地域整備課が中心になると思いますが、鳥取市と一緒になっていろいろと地元の方々と御意見を交わしているところだと認識しております。森田課長で補足があれば。

 

●森田農地・水保全課長

 今、部長からお話があったように、現在もまだ引き続き関係集落と調整を進めているところです。実際、お話の中で地元負担が大変だというお話も聞いております。議会等でも質問がございましたとおり、県としてもやれる支援があるのであれば、一緒に汗をかいていくところでお話ししているところですけれども、やはり地元でもここまでは頑張ってできるというところを頑張っていただきたいとは思っています。

 

○山口委員

 大きな枠組みとして、地元負担をなるべく少なくする。いわゆる地元負担の点で、3つの情報が、意見がばらばらになっているところがあって、まずはどれぐらい費用負担があるのか。そこを固めないと、それが第一優先ではないのかなと思うのです。今の話を聞くと、まず計画ありきで、その残った分を、今、町村別にいわゆるそごが出ているような状態で、まとまりがないのだけれども、費用負担をしてもらえるかどうかを判断するのが先ではないのかなと思うのですが、それについてどうですか。

 

●西尾農林水産部長

 大事な観点かなと思います。個別の案件で恐縮ですが、河原の当該地区でいきますと、地元の方で整備したい受益の一部が農振の白地になっているところがございますので、公的投資を入れるに当たって、そこが一番大きなハードルになるのかなと思います。ただ、白地から青地に切り替えることにつきましては、地元の方の中でもいろんな思惑もあるのだろうと思います。まずは、そこの意見統一を図っていただいた上で、地区全体でも協議をしていくという。複層的に協議をしていく場面が想定される難しさもあるとは思いますけれども、おっしゃるように、地元負担についてもシミュレーションして御提示することはできると思いますので、それと併せて判断をお願いすることになろうかなと思っています。

 

○山口委員

 これが終わってから、こうするという、今言われたようにね。やはり並行して話が進まないと、なかなか判断ができないのではないかと思うので、そういうシミュレーションが出せるのであれば、ぜひ一緒になって考えてやっていただければと思うのですが、どんな感じでしょう。

 

●西尾農林水産部長

 話合いをスムーズに展開していく努力は精いっぱいさせていただきたいと思います。

 

◎松田委員長

 しっかり寄り添ってやってください。よろしくお願いします。

 そのほかございませんか。

 

○中島委員

 局長がいるから聞くけれども、沿岸漁業ね、魚が海流のせいかどうか知らないけれども、ここの1~2年本当に悪いですよ。今までの漁獲量で新造船を造って、それを償還していかないといけないのだけれども、苦しいだろうと思うのね。そこの声は伝わってきていないか。

 

●國米水産振興局長

 償還の話が直接というよりは、新造船の値段が上がっているので、困るなという話をよく聞いています。造船所が減ってきておりまして、新造船の値段が上がってきている。で、新規の就業者の方も、県も補助を入れて漁協さんから漁船のリースをして漁業に就業するのですが、借りる金額が今決めている金額で足りるか足りないかという議論が最近よくあります。たくさん貸してあげるように制度を変えたらいいではないかって、やろうとしたときに、返せないから、上げてもらっても困るという意見も出て、今、実はどうすればいいのか、もう500万円とか金額を上げたほうがいいのかとかを、漁協と2年ぐらいやっている状況です。それから、返せるだけの漁獲があるのかというのは非常に重要な問題でして、捕れていただかないと困るのですが、そこが海の状況なので、なかなか難しい。我々は何ができるかといったら、なるべく経費をかけずに、スマート漁業と言っていますが、無駄な出漁をなくすとか、何とか試験場で頑張って魚の様子をよく調べていくみたいなことでの支援を今取り組んでいますが、それ以上の妙案がなかなかなくて、苦しんでいるところです。

 

○中島委員

 本当に死活問題で、後継者など、漁業だけではなくて、県がいろんな業種の人たちに働きかけるのだけれども、よく見てあげてよ。我々はこうやって議論すればいいといえばいいのだけれども、彼らは生活がかかっているのだからね。お願いします。

 

●國米水産振興局長

 はい、分かりました。

 

◎松田委員長

 よろしいでしょうか。

 

●國米水産振興局長

 今まで以上によくお話を聞いて、いい知恵を出していきたいと思います。

 

◎松田委員長

 よろしいでしょうか。ありますか。

 

○由田委員

 先ほどの山口委員、私の質問した趣旨の一つが、あそこは石碑を見たら、大正13年に先達が、先人が岩肌をくりぬいて水路を造ったという経過がありましたね。そういう石碑が建っていました。現場を見たときに、親水公園もあり、地域の防火用水、生活用水の用にも供している。加えて、それに今言う田んぼの利水というようなところで、ある意味、多面的な重要な水路ということ、ただ農業だけではないぞというところをやはり行政は認識すべきだと思います。関係市町とそこらのところも十分協議した上で、大事な水利なのだと。ただ農業用水だけではないということもしっかり地元と協議をして、事を進めていってほしいなと意見として言わせてもらいます。

 それと、先ほど説明があった一定額以上の工事で、私の地元、盤若の部分が出てきていました。7月豪雨で工事外から土石が流入して、道路や水路を塞いでしまったという。山の財産区の管理の関係で、私も何度かそこを通っています。よくずっと見ていました。ここまでのこととは思っていなくて、見過ごしていましたが、もともとこういう工事のときに、例えばいわゆる出水期、6月、7月、8月のときに事業者にどういう指導をするのか。規模は小さいとはいえ、これは河川ですよ、ため池ですから。土石が流入するのは容易に想定できるはずだと思うのです。これでも、840万円、850万円ぐらいの増嵩になっています。行政がこういう工事のとき、これは福井土建といえば、一級ですよ、何十年、先代からずっと工事をした専門的な事業者。こういう増嵩で余分なお金が必要になってくることはめったにないとは思うのですよ。プロですからね、一々指導しなくても分かるわと思うのかも分からないけれども、行政側がどういう指導、どういうキャッチボールしていたかなと疑問に思ったもので、これは教えてください。

 

●森田農地・水保全課長

 御質問ありがとうございます。当然業者と行政との間は契約関係にございまして、常日頃、当然現場の安全管理、災害時における対応等、話をしていますし、今回の雨が降る前に、予想されるような場合、例えば台風であれば、事前に業者に看板の状況とか現場の確認といったものは指導しています。通常、工事の中で予想される雨に対して、例えば排水管といったものを入れるのですが、そういったものも、いわゆる工事期間は1年か2年なので、そのときに対応する大きさのものしか入れておりません。ですから、こういった不可抗力的な大きな雨が降った場合は、設計で見ておりますそういった管でも流し切れないことがどうしても生じます。そういった不可抗力の場合におきましては、設計の中で計上して、復旧をしていくと。当然業者がその現場管理を怠っていたわけではございませんので、そういった部分については計上しているところです。

 

○由田委員

 ありがとうございました。そうだろうと思いますよ。相手もプロだしね。よくよく分かります。ただ、私が危惧するのが、この秋で、工事期間が一月延びたぐらいでいいのだけれども、これが来年の稲作に影響があるようなことではいけないわけですからね。だから、そこらの行政指導というか、では、今回も福井土建にはしっかり対策を講じるように指導していたという認識でいいのですか。

 

●森田農地・水保全課長

 詳細までは聞いておりませんが、こういった手戻りが生じれば、業者もそれだけ余分に時間もかかり、当然地元にも迷惑がかかってきますので、その辺については常日頃、業者と話をしながら、こういった工程でやっていきましょうと。特に、先ほどもございましたが、ため池の工事は結構長くかかります。土仕事ですから、大体1作はお休みをお願いしまして、いわゆる夏場の時期のいいときに工事ができるような形で現在発注をしておりますので、時期の中でこういった梅雨とか台風時期をどうしてもかんでしまうと。以前は土の仕事だということは度外視をして、冬の工事にして、植え付けまでに水がためられるようにとかやっていました。それでいきますと、やはり土工事でいい仕事にならないので、現在は協力をお願いして、夏場に土仕事ができるようにやっております。どうしても時期的にはそういったことが生じることがあるかもしれません。

 

○由田委員

 最後にしますが、当然、工事ですから、1作はできないことは分かります。それが2作にならないように、ちゃんと指導をしないといけないですよという思いを持っています。地元の業者ですから、地元って、私、倉吉ですから、福井土建を傷めてもいけません。こういう風水害の場合、実害があれば、瑕疵がなかったら、それを増嵩として認めるのは当たり前だと思うのです。ただ、いずれにしても、その下流域で水田を耕作した、稲を作られる人に迷惑がかからないようにすることが大前提ですからね。それから、もっと言えば、洪水調整にもなるわけですから、この地区はいつも大雨が降って大変な地区なのです。だから、早くため池も完成を見たいと地元の思いもありますしね。だから、そういうところでしっかり行政指導をしながら、行政も言い分を聞いて、今後とも対応をしっかりしていただきたいという。850万円って、少ない金額ではないですよ。どこも出水期にこのくらいの増嵩があるかというと、そうそんなにないわけですから、しっかり指導をお願いしたいと思います。

 

◎松田委員長

 よろしくお願いします。

 そのほかよろしいですか。

 では、意見も尽きたようでございますので、暫時休憩したいと思います。再開は1345分でお願いします。

 

午後1時39分 休憩

午後1時45分 再開

 

◎松田委員長

 時間になりましたので、再開します。

 引き続き農林水産部の第2部について、付議案の予備調査を行いたいと思います。

 執行部の説明は、マスク着用の上、要領よく簡潔にマイクを使ってお願いします。

 質疑は、終了後、一括で行います。

 それでは、関係課長より順次説明を求めます。

 

●田中畜産課長

 10ページを御覧ください。債務負担行為に関する調書の追加分に関してです。

 一番上の家畜保健衛生所管理運営費になりますが、家畜保健衛生所の保守点検、廃棄物の適正処理等に必要な経費をお願いするものです。

 

●前田県産材・林産振興課長

 8ページをお願いします。繰越明許費に関する調書です。県営林道事業及び林道施設災害復旧事業の計7事業について繰越しをお願いするものです。

 9ページに繰越しの理由の一覧を掲げています。主な理由としまして、立木や用地の補償交渉、近接するほかの工事などの施工工程等に関しまして調整の難航があったというようなことで、関係機関との調整に時間を要し、年度内の工事完了が困難となったものです。

 

●中尾森林づくり推進課長

 4ページをお願いします。松くい虫被害緊急対策事業について、2,700万円余をお願いするものです。被害は主に県の中部、東部の海岸部で、特に北栄町の北条砂丘、鳥取砂丘周辺等の松林で対前年比1.3倍の被害が発生しています。緊急的な対応が必要と考えておりまして、被害拡大を防ぐための伐倒駆除を行う経費、有識者を交えた現地調査及び対策の検討を行う検討会の経費をお願いするものです。

 今年の被害量の増加要因でございます。松枯れは、5月下旬以降に成虫となったカミキリムシが健全な松から松へと飛び回り、体内に持っているセンチュウを媒介して被害を拡大させるわけですが、7月に気温30度を超えた日数が中部で昨年の8倍、東部で約4倍でして、活発に移動したものと考えられます。一方、8月は、例年に比べて降水量が多くございました。このおかげで、内陸のナラ枯れ被害は昨年の3分の1に収まっているわけですが、松枯れについては、保水力の乏しい海岸砂地を中心に被害がある傾向がございます。特に北栄町は増加傾向でして、内陸部から海岸部の松林に被害が移っていくおそれがございます。有識者を交え、関係者とともに合同調査をし、対策を練り、被害跡地における治山事業等の導入、広葉樹の混植や樹種転換といった幅広い検討を行ってまいります。

 次に、5ページをお願いします。補正額の支出科目です。まず、有識者の報償費、旅費、それから県発注分の委託料、検討会の会場使用料、市町村発注分の2分の1補助金です。

 6ページと7ページも同様の内容です。

 

◎松田委員長

 ただいままでの説明について質疑等ございませんでしょうか。

 

○斉木委員

 今の4ページの件ですが、この前も予算の説明のときに話しましたように、ぜひしっかりとやってください。ただ、3番目の下からポツ2つ目、状況を踏まえ、精通した有識者を交えてと書いてあるのですが、松枯れが発生してから40年近くになるのですけれども、このノウハウはないのですか。もうこういう状況は、こうなのだと、あなたたちのほうがよっぽどプロで、一々こういう先生にもう来てもらわなくてもやるというようなことはないのですか。これはふっと思ったものだから、お聞きする。それと、北栄町ばかりではなくて、この前の境の竹内工業団地の入りがけ、431と承水路の間がもうずららに松枯れになっているのです。ちょうど信号機で入るところで、出入口ですから、あれは観光的にもよろしくない。431と承水路の間にある土地は県有地と違うのかな。もうずららになっていますから、あまり観光のためによくないと思いますので、ぜひあの辺も検討してみてください。

 

●中尾森林づくり推進課長

 有識者の件ですが、もともと本県では、伐採した跡地に抵抗性クロマツという松くいに強いクロマツを植えてきた経過がございます。ただ、実際には治山事業で被害跡地に植栽をするというケースが主でして、あとは、一般造林でも一部は使われています。ただ、全体の松林の面積に対して、抵抗性松林に置き換わっている面積は1%にも満たない状況がございます。ですので、跡地に対して治山事業で積極的に抵抗性松林や林地転換を図っていくこと、山間部のまとまった松は早期に収穫をしていただいて、跡地には抵抗性を植える、または樹種展開を図っていくような誘導をさせていただきたいと思っています。

 工業団地周辺の、弓ヶ浜周辺の松林についてですが、先ほど委員もおっしゃったように、観光地として有名なところですので、あそこは特に薬剤の樹幹注入というような形で特別の対策を取っています。ですので、今回、中部、東部に比べれば、被害は昨年並みでございました。引き続き防除に努めてまいりたいと思っています。

 

○斉木委員

 いやいや、この書いてあるのが、精通した有識者というのは、今の話でこれを聞いていると、よっぽどあなたたちのほうが精通しておられる。よく分かっておられる方が、専門家を呼ばないでも、あなたたちで対処できないかと思ったものですから。

 

●中尾森林づくり推進課長

 有識者についてですが、鳥取大学農学部の山中准教授にお願いをしてきています。山中先生はもともと島根県の県職員の方で、森林病害虫、森林生態に非常に精通されています。こういう場合はこういう対策を取っているよというような全国的な知見をお持ちの先生でして、理想論でなくて、現実的な、非常にいい御意見をいただいている現状でございますので、そういった方の知見も加えたいという趣旨です。

 

◎松田委員長

 よろしいですか。

 そのほか。

 

○浜田(妙)委員

 この松枯れ対策は私ももう本当に長いわけですが、空中散布が子供たちの体にも影響したり、プールに舞って下りたりということもあって、それはやめにしましょうとか、でも、もうどうしようもないからまきましょうとか、大変苦労をなさってこられたのです。それと、耐性松のことがどんどん前面に出てきましたが、耐性松になってしまうと、この松くい虫被害は本当になくなるのですか。それとも、最初もう追っかけっこだ、耐性松に強いまた虫が出てくるということも聞いていたのですが、それに替わってしまえば、完全に防除できるのですかね。専門家の皆さんは、どう考えておられるのでしょうか。

 

●中尾森林づくり推進課長

 そうですね、山中先生にお尋ねをしたところ、鳥取県の特に中部の海岸域、あれだけの延長で、あれだけの林帯幅が残せているというのは、全国的にも非常に優秀であるとは聞いています。ただ、その理由としては、やはり地域の方々の理解と協力を得て、空中散布ができているところが大きいだろうという御見解でございました。当然薬剤の散布をすれば、効果があることは過去から実証されているわけですが、一番の松枯れの要因は、幾ら薬を注入しても、その年の気象条件、高温であること、少雨であることといったところで、松にかかるストレスの大小が大きく影響してきます。ですので、ナラ枯れも一緒ですが、これは気象要因が非常に大きいところです。

 

◎松田委員長

 よろしいですか。

 

○浜田(妙)委員

 コロナでないけれども、共存共栄していかなければ仕方がないと、そのときそのときにやれることをやっていくしかないということですね。

 

●中尾森林づくり推進課長

 特に海岸の最前線においては、冬に葉を落とさずに、高木であって、塩に強いという樹種は松に置き換わるものがなかなかないというのは共通的な理解だと思います。ただ、その周辺については、発生源にしないように林種転換を図っていくことも当然考えていまして、県としても8割補助の事業をつくっているところです。ですので、両輪としてやっていく必要があると理解しています。

 

○浜田(妙)委員

 松ではない木ということですね。

 

●中尾森林づくり推進課長

 そうです。広葉樹というところです。

 

○浜田(妙)委員

 広葉樹ですよね。一時期、試験場で、それも試験場の周囲、周辺に、早く育って、それで、松ではないのをって植えていましたよね。その効果はどうなっているのですか。

 

●中尾森林づくり推進課長

 例えば、農業試験場とかでイスノキという広葉樹を植えられた経過がございました。一定の効果はありますが、一番の問題点は、虫がつきやすいと。それで、最終的にはそういう方向にいかなかったと聞いています。虫がつきやすい原因は、やはり広葉樹を単植するのではなくて、混植をしないといけないというのが大前提にありまして、そこが単一の垣を作るところの問題点かなと考えています。

 

○浜田(妙)委員

 もう1点だけ、大体現状は分かりましたが、白砂青松といって、松は日本人の文化につながりますよね。だから、松林をほかの木に替えてはいけないのだという話もあったと思いますが、そこの部分の意識転換はできたのでしょうか。

 

●中尾森林づくり推進課長

 それは、これから情報を共有しながら、地域の皆様と考えていく課題ではあります。松に置き換わる樹種がなかなか難しいという以上は、例えば地面の熱を抑えるための要は低木の広葉樹を混植していくと。そういうことも一つの手法であると山中先生からも御指導いただいておりますので、そういったことも含めて検討してまいりたいと思っています。

 

○浜田(妙)委員

 頑張ってください。

 

◎松田委員長

 頑張ってください。

 そのほかよろしいでしょうか。

 それでは、報告事項に移りたいと思います。

 報告事項は、残り1点、報告14、国内外における鳥取県産品(松葉がに、星空舞、鳥取和牛等)の情報発信について。

 

●上月販路拡大・輸出促進課長

 報告事項の資料の6ページをお願いします。国内外における鳥取県産品(松葉がに、星空舞、鳥取和牛等)の情報発信について御説明させていただきます。

 まず、国内でございますが、松葉ガニ等につきましては、1119日から12月2日までの間、六本木ヒルズでレストランフェアを初めて開催しています。これは鳥取県食材を使用したスペシャルメニューを提供するもので、雑誌やテレビ、ネットのニュースなどにたくさん取り上げていただきまして、情報発信をしているところです。

 2つ目、鳥取かに食べようキャンペーン、去年に続きまして2回目になります。これは11月7日から1月31日まで長期でやっております。首都圏、中京圏、関西圏のとっとりゆかりの店、県産かに販売協力店と連携しまして実施中です。

 3つ目、蟹取県ウェブカニキャンペーンということで、ネットショップでのカニの販売をやっています。これは1119日から1月31日ということで、今回は47CLUBとペイペイモールJU米子高島屋店の2か所でやっています。

 2つ目に、星空舞でございます。これはYou TubeによるPRということで、今回はタレントのギャル曽根さんの公式You Tubeチャンネルで、平井知事とギャル曽根さんが一緒に様々な具材を入れた星空舞のおにぎりを作って、その魅力を全国に発信しています。これまでに5万回ほど視聴されて、大変大きな反響を得ていると考えています。

 最後に、FMラジオによるPRでございます。これは、東京FMを中心に、FM山陰とも連携しながら、CM等をずっと流して、首都圏、山陰の方々に耳で星空舞を刷り込んでいくということを考えてやっているもので、10月4日から2月28日まで、購買層が聞いていただく時間、朝の時間帯と夕方の時間帯を中心に放送しているところです。

 隣の7ページでございますが、今度は海外での実施です。これは国ごとにいろいろ分けておりますが、中国では、今回は寧波阪急百貨店というところでジャパンブランドをやっておられまして、ここに1016日から17日で出品しました。それと同じく、この百貨店内の飲食店で地酒のPRもやっています。それと、同百貨店内のスーパーでも県産品の販売を同じ期間でやっています。

 2つ目、これも初めての取組になりますが、国内に在住していらっしゃる中国人のインフルエンサーを鳥取県に招聘しまして、情報発信していただく取組もやろうと計画しています。これは、1214日から17日の間に来県いただきまして、発信していただきます。

 3つ目、ABCクッキングスタジオの深圳というところでやるものと連携しまして、カニや小豆雑煮といった鳥取の郷土料理を使いまして、鳥取県のPRを実施する予定です。これは、1218日に実施予定です。

 台湾では、「T-Life」という台湾高速鉄道の雑誌があり、これが貨客の前のシートの辺りに入るようです。12両、約1,000人分の席があり、全てに配架して見ていただくのですが、上から2つ目の写真、和牛の記事がその雑誌の中に載るようになっています。これは1月いっぱい、1日から31日まで掲載されたものを置く予定です。

 2つ目、昨年も実施して好評でしたライブ配信による和牛オークションを1月から2月の間に2回実施しようと計画をしています。

 3つ目、例年やっておりまして、今回が5度目になります、裕毛屋での鳥取県物産フェアということで、星空舞や鳥取和牛などを2月18日から20日の間で計画をしています。

 韓国に向けては、これも先ほどのインフルエンサーの招聘と同じく、初めてですが、国内在住の韓国人インフルエンサーを招聘しまして、情報発信をしていただいています。これは、11月5日から7日に来県いただき、その直後にYou Tubeに発信していただきまして、一晩で3万人超えの視聴を得て、好評に情報発信ができています。

 香港でも同じように、国内在住の香港人インフルエンサーを初めて招聘しまして、カニやお酒、和牛などにつきまして情報発信していく予定です。これは、12月6日から9日に来県予定です。

 シンガポールでは、ABCクッキングスタジオでの県産食材のプロモーションということで、輝太郎を使ったメニュープログラムを皆様に体験いただきまして、鳥取県のPRを実施しました。これは、1018日から29日の間です。

 最後に、タイでは、今、これも12月の中旬と書いていますが、高級百貨店の中のサンフレッシュ・タイランドというところで富有柿を販売する計画をしているところです。これも去年に続きまして2回目でございますので、同じように継続して情報発信してまいりたいと思います。

 

◎松田委員長

 ただいままでの説明について質疑等はございませんでしょうか。

 

○福田委員

 上月課長に質問ですが、私も先般、六本木ヒルズのイベントに少し顔を出して、にぎやかな雰囲気を見てきました。たくさんのマスコミの方がお越しになられていて、大成功だったと思っています。

 平井知事の手法として、こういうやり方はこれまでずっとすごくやってこられて、食のみやこ鳥取県ももう何十年来の政策になっているわけです。これまで中央でマスコミを中心にこういうプロモーションをやってこられて、その結果がもっとついてこないといけないのに、私はまだそこまでになっていないような気がするのですよ。というのが、私もこういう市場調査とか県産品の状況を調査するのがライフワークになっていまして、都内のいろんなところへ行くのですが、ほとんど鳥取県産のものを見ることがありません。一部高級フルーツ店で大栄町のスイカ、東郷の梨、八頭の柿、この程度は見ますが、百貨店の地下の食料品売場で、デパ地下で鳥取県産を見ることがほとんどないのです。こういうプロモーションをずっとやってこられて、その結果として、今回、カニの印象度は鳥取県が何か1番になられたということで、近年のやはり努力の積み重ねの結果だと思っているので、それはそれでやはり大事だと思うのだけれども、鳥取県のものってロットがもともと少ないではないですか。だから、白ネギなども、ごめんなさい、それプラス、白ネギはよく見ます。海産物などほとんど見ませんし、牛肉などはもう間違いなく見ないし、だから、例えば新宿高野とか、京橋千疋屋さんといったところとの信頼関係がもう既にできているのだったら、その百貨店の横のつながりとか生産関係とかもつながりがあるようなので、例えば以前、私が関わっていたときに、大田市場で千疋屋さんが主催されて、JAの関係組合長とか、関係常務さんとかを招聘してもらって、いろんなスーパーとのミーティングなどやられていました。そういった今既に信頼関係のあるところを軸に、地道な、何ていうのだろう、こういうパフォーマンス的な取組の努力も大事なのだけれども、もう一方では、ロットが少ないものをどうして少しずつじわじわやっていくかみたいなことが重要だと思うのです。いかがですか、上月課長。

 

●上月販路拡大・輸出促進課長

 おっしゃるとおりだと思っています。やはりポイントは、量がもともと少ないという声があります。出る量は限られておりますので、なかなかたくさんは持っていけません。やはりこういった、鳥取といえばこれ、カニとか梨、スイカというイメージをイベント的につけていくものと併せまして、今おっしゃいました、地道に扱っていただいたところで次の品目をということで品目を増やしてといった取組も必要だと思っておりますので、これは継続して取り組んでまいりたいと思っています。

 

○福田委員

 あと、星空舞です。大分少なくなりましたが、デイリーヤマザキのおにぎりとか、あと、何でしたっけ、埼玉県が本社の武蔵野フーズさんが何かセブン-イレブンのおにぎりの首都圏のかなりシェアを持っておられるらしいのですけれども、そこにも何か星空舞に御協力をいただいているのだそうですね。今はどうか分からないですけれども、ローソンとかで、シールで山形県産つや姫使用とか、前にそういう商品がたくさんありました。例えば武蔵野フーズさんなどに頼んで、鳥取県産星空舞使用みたいなことを、そのシールは鳥取県が持てばいいわけでね。そういういわゆる地道なプロモーションってできないものですかね。

 

●上月販路拡大・輸出促進課長

 そういった取組もぜひしたいと、いろいろ模索はしているところでございますが、まだ形にはできておりません。スーパーとかでは星空舞を使用したおにぎりなどにシールを貼って販売はしておりますが、今おっしゃったコンビニとか、そういうところにはまだできていないという現状は認識しています。

 

○福田委員

 せっかく首都圏の何かセブン-イレブンなどのおにぎりに星空舞を使っていただいているのであれば、六本木ヒルズで一過性のをどんとやるのも大事ですが、もう既に扱っていただいてるのですから、やはり地道に買っていただく方に目に触れるような取組もぜひともやってほしいなというお願いです。

 

◎松田委員長

 では、よろしくお願いします。

 そのほかございませんか。いいですか。

 

○西村委員

 今の福田委員の御質問に関連して、同じ6、7ページですが、幾つかあります。まず、2点。私も実は六本木ヒルズの物産展、2日目に足を運ばせていただきました。それで、レストランフェアはまだあしたまでということですが、集客状況はどうだったのかなというのが一つ。

 2点目は、今、福田委員から、やはりまだまだその結果がついてこない、量が少ない中でどうやって普及していくかという、私もすごく同意するお話があったのですが、まさに販路の新規開拓、まだまだ道半ばだと私は感じています。東京にも以前勤務をしていて、住んでもいましたし。

 ということで、2点目ですが、私も実際に新規開拓をしてまいりました。1個はリッツ・カールトンホテル東京、それから、千疋屋総本店、物産展があったので、この2つに足を運びました。職員さんもちょうどおられたので、この六本木ヒルズのレストランフェアや、県産品の御紹介を、意見交換しながら一緒に訪問させていただきまして、大変興味を示していただいたのです。こうしたやはりまだまだ知られていない、で、御紹介すれば、大変興味を持っていただいて、ぜひ見てみたいとか、足を運んでみたいというお声もいただいていますが、こうした新規開拓について今後の展開はどのようにしていかれるのか。あと、せっかく訪問しましたので、そのフォロー状況ももし何か分かれば、教えてください。以上、まず2点。

 

●上月販路拡大・輸出促進課長

 六本木でのレストランフェアの集客状況でございますが、今おっしゃいましたとおり、これはまだあしたまでやっておりまして、最終的な結果はいただいておりませんので、分かりません。ここでは、メニューを食べた方が応募するキャンペーンとかもやっておりまして、これは現在までに130件以上来ていますので、ある程度の方が来ていらっしゃる。あとは、行かれた方が情報発信とかで、どこでこんなの食べましたよといったものもSNSで出ているのも拝見して、数字までは分かりませんが好評な感じは得ているところでございます。

 次に、販路開拓の関係で、まだ半ばで、これからどうしていくかということです。これについては東京本部もいろいろと営業活動をやっていますし、私どももこれまでのつながりを生かして、いろんなところに開拓はしていっているところでございますが、なかなか思うようにはできていないところです。今、委員がおっしゃいましたリッツ・カールトンとか千疋屋総本店といったところも、私どもにまたつないでいただけるということであれば、またそこを手がかりに売り込んでいくということをやってまいりたいと考えています。

 それで、こういった場合に、いろいろ御紹介をいただくと、相手方と直接連絡を取らせていただきまして、具体的にサンプルを送ったりだとか、興味を持っていただけるならば、こちらに来てもらうといった取組をして、ぜひ継続した取引につなげていくようにこれまでも取り組んでおりますし、これからもそのようにしていきたいと思っています。

 

○西村委員

 私もまだまだ行きたいところはたくさんありますので、そういう意味では、今、フルーツはもうシーズンがそろそろ終わりで、あと、冬のイチゴぐらいになっちゃったのですが、来期に向けてぜひどんどん御紹介ができるところを増やしていければなと。なので、やはりまだまだ新規開拓ができるので、胸を張ってぜひ頑張っていただきたいです。

 それで、レストランは、私も東京の友人などにいろいろ御紹介して、やはり鳥取県の食材って、食べてみたいという人はすごく多いのですよね。カニをその場で売っているよとか言うと、ある意味、高くても買っちゃうよというようなことも言いますし、いろんなレストランで紹介されたメニューは和洋中それぞれいろんなものがあって、興味を持っていただけると思います。コロナもあり、まだまだこれからだと思っていますので、どんどんこういうのを、ぜひもっともっと、もっとやっていただきたいなというところです。

 あと、ごめんなさい、もう一つ、2つぐらいあります。この情報発信なのですが、国内、海外、いろいろなキャンペーンや、いろんなところで展示会を発信されています。一つ提案なのですが、クレジットカードのブラックカード、いわゆる富裕層だけが持っているカードの顧客情報というのをそういう会社が持っていて、実はこういう情報なども含めて、会員さんに向けてコンシェルジュが電話でどんどん案内するのです。私、実はそういった仕事を以前していました。あとは、ホテルにもコンシェルジュさんがおられますし、例えばどこか近隣でいいレストランないのって言われたときに、六本木ヒルズでこういうレストランフェアをやっていますというようなことなども、案内をしたりですね。ということで、実はそうした世界があって、クレジットカードの富裕層、特にこういう高額のものに興味を持って、すぐ買いに行くようなお客様に訴求ができる、そういう顧客情報を持っている会社などもあります。そうしたところへの鳥取県産品やこういうフェアの御紹介、これは実は国内だけではなくて、海外でもできるのです。海外にもありますから、そうしたところへの発信というのもこれから視野に入れていただきたいなと。これは東京事務所の所長さんにも一応御提案はしましたけれども、こういった方法もありますので、ぜひもうどんどん、まだまだやっていないことはたくさんあると思いますので、お願いしたいなと思います。これは要望として、以上です。

 

●上月販路拡大・輸出促進課長

 いろいろと御提案いただきましたので、今回に限らず、幅広く、狭めずに、これしかしないとかではなくて、いろんな手法を検討しながら、効果的な取組をずっと考え続けていって、実践につなげていきたいと考えています。ありがとうございます。

 

◎松田委員長

 そのほかございませんでしょうか。

 

○山口委員

 今のに関連して。来年度に向けて、輸出促進の改定の作業が進んでいて、多分4月に改定になって、例えばある一定の品目を決めて、それに利益が出るまでは国が費用を負担するとか、いろいろメリトリアスな法律改正に、一層促進するための改正が今進んでいるのですが、見ていたら、地域などはある程度固定化しているのではないかと。ターゲットは広げて、どこってよく言わないけれども、例えばヨーロッパとか、そういうのもターゲットに入れてもいいような気はするのですが、どんな感じですか。

 

●上月販路拡大・輸出促進課長

 今、私どもは直接、よく中国、韓国とか香港、台湾とかを申し上げております。食の輸出はもちろんなのですが、インバウンドも一緒にやっている関係で、今は飛んでおりませんけれども、航空便とかがあって、この食材を見て、来ていただくということで台湾とか香港とかはよくやっております。実際に個別の業者様は、そこに限らず、ヨーロッパとかも視野に入れてちゃんとやっていらっしゃいますので、そういったのは個社の支援とかもありますので、やっています。

 先ほどおっしゃいました輸出の法律の改正につきましても、国の動向を見ながら、利用可能な制度は積極的に利用して、輸出をより広げていきたいとは考えています。

 

◎松田委員長

 そのほかございませんでしょうか。

 では、次に、その他に移りたいと思います。

 農林水産部第2部に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。

 すみません、最後に1個だけ、お願いします。

 この間、上月課長にはお電話させていただいたのですが、島根県の米価対策の増量キャンペーンのことです。これは、県が5キロのお米に2割ですね、1キロ足して6キロで売るというキャンペーンを始められるのですが、その部分を県が負担して、増量する分は米卸業者に県が助成するというスキームらしいのです。これをやられると、鳥取県の米卸業者は勝負にならないというお話でして、恐らく誰がどう見ても、同じスーパーに6キロと5キロを同じ値段で売っていたら、6キロのほうを買いますよね。これは何か対策しないと、具合が悪いのではないかと思うのですが、いかがなものでしょうか。

 

●上月販路拡大・輸出促進課長

 この件も委員長から教えていただきまして、実際に米を生産して出していらっしゃいます

JAの方々といろいろお話をさせていただいたところです。そうしましたところ、島根の現状も理解はされましたが、実際に鳥取の米を安売りするような状況というのは、安く売った後の反動でありますとか、一定期間が10キロで足りるやつが12キロを買うのだったら、次に買うのは先に延びてしまうだけとか、安売りした後、キャンペーンをやめてしまった後の反動がすごく心配されるので、積極的に取り組める環境にはないというような回答がございました。県としましてもいろいろと話をしていく中で、JAさんの同意もない中での実施はなかなか難しいのではないかなと考えています。増量とかのキャンペーンはない代わりに、先ほども御説明しましたが、ギャル曽根さんのPRとか、今、パンを食べている方が、これ見たら、あっ、米を食べてみたいなとか、新しく販路を開拓できるような形でのPRとかを支援をしていけたらなと考えているところです。

 

◎松田委員長

 しっかりいろいろとお話を聞いて、どんな感じかな。米の卸屋の話も聞いてみてください。よろしくお願いします。

 

○西村委員

 今、米の値段の話が出たので思い出したのですが、ある県民の方から御意見といいますか、情報があって、あるスーパーで星空舞の今年の新米が10キロ3,980円で売っていましたと。通常は10キロ5,000円ぐらいで売っているのではないかと。名前を出すと、あれなのですけれども、私も聞いたらば、実際、わったいなさんでは5,100円で売っていたと。あと、2キロの分は、ネットや共同購入などでは通常2キロは1,100円ぐらいで買える。ただ、実はとある鳥取市内のスーパーさんでそういう3,980円という大変お安いお値段で10キロを売っていた。星空舞をブランド米として県がいろんな今PRをしながら売っていく中で、県内のスーパーでこんなにお安く売っているのはいかがなものでしょうかという御意見が実はあったのですが、どうですか。

 

●上月販路拡大・輸出促進課長

 すみません、そういった事実を今把握できていなかったものですから、御報告はできないのですが、おっしゃるとおり、ブランド化に向けて、今、先ほど私も言いました、安売りというようなことをせずに、星空舞として適正な価格で、ブランドを保っていって売るという方向性はございます。なぜこうなっているのかは分かりませんが、県としてもそういった方向、JAと同じように歩調をそろえて、安売りでたくさん売っていくのではなくて、適正な価格でブランド化をしていって、いい価格で売っていくというスタンスは守っていきたいと考えておるところです。

 

○西村委員

 業者さん、販売店さんもやはりたくさん在庫があって、売れないと、当然在庫はどんどんたまるだけなので、お値段がそれだけ安くなってしまうというのは市場としてはやはり仕方がないことなのかもしれません。今おっしゃったように、価格をこの値段でもう強制的に売らないといけないということはできないとは思うのですが、ぜひ一度実態把握等を調査していただいて、あと、そうした促進をしていただければと思います。

 

◎松田委員長

 よろしいでしょうか。

 では、意見も尽きたようでございますので、以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会します。

 

午後2時25分 閉会

 



 

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