令和3年度議員全員協議会議事録

令和3年11月25日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(35名)
委員

市 谷 知 子        尾 崎   薫
銀 杏 泰 利        坂 野 経三郎
島 谷 龍 司        常 田 賢 二
中 島 規 夫        浜 崎 晋 一
濵 辺 義 孝        福 浜 隆 宏
藤 縄 喜 和        山 口 雅 志
内 田 隆 嗣        斉 木 正 一
澤   紀 男        西 村 弥 子
野 坂 道 明        浜 田 妙 子
松 田   正        森   雅 幹
山 川 智 帆        興 治 英 夫
川 部   洋        由 田   隆
浜 田 一 哉        安 田 由 毅
広 谷 直 樹        西 川 憲 雄
福 田 俊 史        伊 藤   保
語 堂 正 範        藤 井 一 博
鹿 島   功        福 間 裕 隆
内 田 博 長

欠席者
(なし)


説明のため出席した者  平井知事、亀井副知事、西尾総務部長、木本地域づくり推進部長

職務のため出席した事務局職員  寺口事務局長


開  会     午後2時00分

閉  会     午後3時13分

会議録署名議員  斉木議員  福間議員

司  会     内田(博)議長

協議事項     別紙協議事項のとおり


会議の概要

 

午後2時00分 開会

 

◎内田(博)議長

 ただいまから議員全員協議会を開会いたします。

 まず、会議録署名議員に斉木正一議員、福間裕隆議員を指名いたします。

本日の議員全員協議会の議題は、航空自衛隊美保基地における空中給油・輸送機(KC-46A)の配備に係る国への回答についてであります。KC-46Aの美保基地への配備については、1117日に議員全員協議会を開催し、中国四国防衛局から説明を受けました。

 本日は、KC-46Aの配備に係る国への回答について知事から説明を受けたいと思いますが、それぞれ予定もあるようですので、おおむね1時間を目途に終了したいと思います。

 なお、執行部の説明等に当たっては、自席で着座にてマスク着用のまま御発言をいただくようお願いいたします。

 それでは、知事に説明を求めます。

 

●平井知事

 今日は、皆様の大変貴重なお時間をいただきまして本当にありがとうございます。

 このたび御相談申し上げるのは、航空自衛隊美保基地におきますKC-46Aという空中給油・輸送機の配備についてであります。この件につきましては、今、議長がおっしゃいましたとおり、皆様にもその状況につきまして関係機関からお聞き取りをいただいたところであります。私自身も内容をお伺いし、さらにこの日曜日、21日に、実地で現実のKC-46Aを拝見させていただきました。いろんなやり取りをさせていただき、あわせて、米子、境港両市の市長と協議をさせていただきました。その協議に基づきまして、翌22日に、米子市長、また境港市長から私のほうに回答が寄せられております。結論から申し上げれば、私たちは広域団体でございますので、最も影響を受ける米子、境港両市の考え方を基本に回答すべきものだと考えております。そういう意味で、本日皆様のお手元に配付しております資料の回答書を申し上げたいと思います。

 考え方といたしましては、両市の考え方に基づいて、また騒音の調査、展示飛行等を行って、それを調べてまいりました。また、度重ねて先方と、例えばこういう不具合があるのではないかと、過去の指摘に基づきましたその対処方針、対策等を問いただしてきているところでございます。そういう様々な調査、そして特に両市の意向、これを踏まえまして一定のくぎを刺した上での了解を与える、そういう考え方で今日皆様に協議をさせていただこうというものであります。

 どういう点についてくぎを刺す必要があるのかといえば、いわゆる技術的課題と先方が言っています幾つかのクリアすべきポイントがございました。それにつきましては、これまで議会の皆様にも私どもにも説明のあるように、しっかりとした対応をしていただくということが重要でございます。また、やはりこれは訓練を積まないとなかなかできない技術だろうと拝見しました。そういう訓練につきましては、海上で行うということが重要ではないだろうか。例えばそうした様々な諸点、こういうことを考えていただく必要があるだろうと。それで、安全な運航だとか地上における燃料タンクの安全だとか、こういうものに十分配慮する必要があるということを、まず一つはくぎを刺さなければいけないということだと思います。

 また、現時点で分かっていない新しい技術的課題等があれば、これについても速やかに私たちのほうに協議をし、そして結論を得るということが必要になってくるわけでございます。また、この場合に、もし我々が要請する、地元が要請するというときには、この運用については見直しを検討することもあり得るよと、こうしたくぎを刺しておく必要があるのではないかということです。

 さらに、3点目といたしましては、騒音の問題でございます。現行のC-2運用のレベルであるということは、一応データ上確認はされているところでございますけれども、騒音対策に万全を尽くしていただくことは言うまでもないことであります。あわせまして、昭和54年の閣議決定にありますように、周辺地域につきまして、その生活環境の整備あるいは騒音対策について特段の配慮を行い、そして対策を取っていただく。これは具体的には交付金などの事業もあります。そうしたことを申入れする必要があるだろうということであります。

 さらに、4点目といたしましては、私どもの共用空港としての役割がありまして、民航、民間飛行機がございます。この飛行機の現状でのダイヤ、さらには今後あり得るべき新しい就航路線、こういうものに影響がないように、やはり防衛省としてはきちんと考えてもらう必要があるだろうということでございます。

 また、5点目といたしまして、実際にこの美保基地の運用を一部変更するとか、あるいは配置する機材、今回のKC-46Aの機数を例えば変更するとか、そういうときには速やかに遅滞なく地元と連絡、協議をしていただくということもくぎを刺しておかなければいけないことだと思います。

 あと最後に6点目といたしまして、この美保基地につきましては長い間の地元との話合いがあり、覚書等も交わされています。その中で確認されている基地の性格、これについては変更がないように、そのことも一つくぎを刺しておく必要があるだろうと。

 以上、6点の条件といいますか、項目を私どものほうで提起をさせていただき、その上で了承をするという形にさせていただきたいと思います。詳細につきましては、担当部長からお話を申し上げたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

 

◎内田(博)議長

 それでは、木本地域づくり推進部長に詳細説明を求めます。

 

●木本地域づくり推進部長

 地域づくり推進部でございます。私のほうから詳細について御説明させていただきます。本体資料の前に、経過のほうをおさらいということで少し御説明させていただきたいと思います。

 別冊資料を添付しておりますけれども、それの資料1を御覧ください。自衛隊美保基地における空中給油・輸送機の配備に係る事前協議の経緯についてでございます。この件につきましては、平成28年9月に、中国四国防衛局のほうから美保基地への空中給油・輸送機の配備について協議の申入れがございまして、同じボーイング767を母機とするKC-767によるデモフライト、騒音測定でありますとか、米子市、境港市におきます住民説明会、市議会での議論も踏まえまして、2月に、米子市、境港市から県に対しまして配備に関する意見の回答をいただいております。この際の回答といたしましては、意見なり要望を付してということでございますが、同意するという内容でございました。

 3月に入りまして、県議会議員全員協議会を開催し、執行部のほうの回答案について御説明させていただいております。この際には実機が開発中であったということでございまして、判断材料が不十分ということで、安全性の検証の条件を満たすことを前提として配備に向けた準備を行うことについて了承と、実配備前に再協議を行っていくように回答をしたところでございます。

 この後、令和2年9月に、KC-46Aの自衛隊の納入が近くなってきたということで、改めて中国四国防衛局からの再協議がございました。県議会、市議会、住民説明会などを行っていただきましたが、この時点でも自衛隊のKC-46Aは製造中でございまして、国内には実機がない状態であったということで、29年の回答と同様、引き続き配備に向けた準備を了承するが、最終同意については保留という回答をしたところでございます。KC-46Aの製造につきましては、新型コロナの影響を受け納入が遅れておりましたけれども、今年1029日に初号機によります展示飛行、騒音測定が行われまして、これを受けて、11月1日には中国四国防衛局から再協議の申入れがございました。

 先週、1117日には、先ほどからございます県議会議員全員協議会におきまして、議員の皆様にも防衛省のほうから説明を受けていただいたところでございますが、同じ週の15日から19日にかけまして、米子市、境港市の両市議会、地元住民に対しましても同様の説明が行われております。地元への説明が終わりましたことから、1121日、これは日曜日でございましたけれども、両市長と平井知事によりますKC-46Aの視察、そして配備に係る意見交換を行いました。両市長さんからは、配備には同意だが、安全の徹底などを求めたいといった意見が出されたところでございます。翌日、公文書の形で回答もいただいております。いただいた回答につきまして、本体資料の2ページ、3ページにつけておりますが、29年に同意した内容に変更がないというような回答でございまして、幾つか条件のほうも付していただいているところでございます。

 次に、本体資料の1ページをお願いいたします。こちらが、今回、県から防衛局へ回答をしたいという案でございます。航空自衛隊美保基地における空中給油・輸送機(KC-46A)の配備につきましては、安全性の検証だとか展示飛行、騒音測定など、そして米子市、境港市の意見を踏まえまして了承しますとさせていただいております。その上で、米子市、境港市の意見、昭和54年の閣議了解の趣旨を尊重して、その下、記のほうに記載をしております事項について、最大限の誠意のある対応を要請いたしますとしております。記の部分、条件につきましては、先ほど申しましたように、両市長との意見交換、それから、両市からいただいております文書の条件などを踏まえて作成したものでございます。

 1つ目といたしまして、やはり県といたしましても住民の安全確保のため、安全運航、それから地上施設の安全対策に万全を期すことと、これを一番に考えております。防衛省からの説明のほうで、不具合が解消されていない技術的課題につきましては、運用面での対策をきちんとしていただくことで安全運航が可能という説明を受けております。きちんと説明をされた対策を徹底していただくことや、空中給油訓練は海上で行うこと、このことにつきましても防衛局のほうから説明を受けている内容になりますけれども、こうしたことなどを例示をいたしまして、徹底した安全確保を求めたいと思っております。

 2つ目でございます。今後、新たな技術的課題が判明するなど安全上の課題が発生した場合には、速やかな情報提供、誠実な対応を求めます。また、地元が要請するときには、必要に応じて基地の運用見直しも検討することとさせていただきました。

 3以降は継続的に申入れをしている事項でもございますけれども、3つ目といたしまして、今回、騒音測定のデータは示していただきましたけれども、引き続き騒音対策に万全を期していただくこと、また、生活環境整備や地域振興につきまして一層の対策を講じていただき、交付金や整備事業を十分措置していただくこと。また、4といたしまして、民間航空機の運航及び拡充等に配慮いただくこと。5点目といたしまして、美保基地の運用や航空機の機種変更等を行う場合には、速やかな情報提供と事前協議を行うこと。6つ目といたしまして、美保基地の位置づけ、性格を変更させないことの6項目をしております。

 防衛局に対しましては、この本体の回答文と併せまして、2ページ、3ページにつけております両市からの文書も添付をいたしまして回答させていただきたいと考えております。

 また、先ほど少し見ていただきましたけれども、別冊がついております。細かい内容につきましては省略させていただきますが、ざっと御説明させていただきます。

 めくっていただきまして2ページ、資料2は、今回、防衛局からもらっております再協議の文書でございます。

 3ページから7ページは、28年度以降に、国、県、市の間でやり取りをした文書でございます。

 この中で、9ページ、10ページ、両市の文書がついております。これが平成29年にいただいている両市の回答でございまして、配備については同意をしますという回答となってございます。

 13ページからの資料8につきましては、先日17日に防衛省のほうから御説明があった資料でございます。

 続いて、25ページ、横長の資料になりますけれども、資料9でございます。こちらは防衛局が行った騒音測定と併せまして、鳥取県が独自に行った騒音の測定データをまとめて表示させていただいたものでございまして、一番右端が県の測定データでございます。2か所で測定をしております。県の測定地点でもC-2輸送機と同程度の騒音という状況でございます。また、当日、展示飛行中に飛んでおりました民間航空機のデータも下のほうに記載しております。ただし、飛行経路などが異なり単純比較はできませんので、参考値ということで見ていただければと思います。

 27ページからの資料10でございます。こちらは、鳥取県から防衛局に対しまして文書により確認を行った事項に関する回答でございます。配備の目的でありますとか基地の性格、安全確保、騒音などの生活影響がある訓練の状況、地域振興などについて確認を行いました。個別の説明は省略させていただきます。

 33ページは、昭和54年の閣議了解の内容です。

 34ページ、35ページは、機種変更についての事前協議の根拠となる文書となります。

 

◎内田(博)議長

 それでは質疑に入りますが、議員の皆様には、中央のスタンドマイクまで移動の上、マスク着用のまま御発言いただくようにお願いいたします。

 ただいままでの説明に対して御意見、御質問等があればお願いをいたします。

 

○浜田(一)議員

 県議会自由民主党の浜田でございます。

 このたびの空中給油・輸送機(KC-46A)の配備につきましては、先ほども御説明がありましたけれども、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、国防、防空の観点からも推進すべきであると考えております。

 平成29年2月に境港市長及び米子市長が配備に同意を示されたとおり、地元住民や議会を含め地域全体が配備について、条件を付してでありますが、了承されていると認識しております。県におかれましては、これまで騒音レベルや安全性の検証が必要なため、配備については保留するとの判断が示されてきました。1117日に議員全員協議会が開催され、騒音レベルはC-2と同程度であったことが紹介され、また、安全性についても、KC-46A自体の安全性に加え、パイロットの技量検定や飛行前後の点検、定期的な整備の徹底など万全の対策を講じるなど、納得のいく説明がありました。

 美保基地は設立60周年を経過し、国防だけではなく、防災対応等の救難、救助、復旧に貢献するとともに、地域住民への安心安全に大きく貢献をしており、地域に欠かせない存在となっております。空中給油・輸送機(KC-46A)の配備により重要性が増す美保基地がその任務を果たしていくためには、今後とも安全対策や騒音対策等について地元に丁寧な説明を重ねるとともに、地域に根差した活動を行うことにより、しっかりとした信頼関係が構築されていくことが必要不可欠であると考えますが、県としてどのように働きかけていくのか、平井知事にお尋ねをいたします。

 

●平井知事

 浜田一哉議員からお尋ねがございました。これにつきましては先ほど御説明申し上げましたが、騒音につきましては3点目、それからまた、安全対策については1点目、2点目といったところで、しっかりとくぎを刺してまいりたいと思います。この点につきましては、当方から回答をするに当たりまして、これが重要なポイントだと、これまでの県議会の皆様、あるいは地元から寄せられた意見の集約でございますので、そのことを強く申入れをさせていただきたいと思います。

 前回のやり取りの往復文書の関係では、こうした項目を設けますと、恐らく防衛局側からそれぞれに向こうのコメントが付されると思います。そういう内容をもって、我々としては覚書のような担保を取らせていただきたいと思います。今後も折に触れまして、騒音であるとか安全対策につきましては、基地側の運用状況につきまして我々もしかるべき調査を進めてまいりたいと思います。

 

○安田議員

 県議会自由民主党、安田由毅でございます。

 今日、中国による我が国周辺の海空域における活動の拡大、北朝鮮による新型の弾道ミサイル開発、中国とロシアの軍事交流などの我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、必要な空域全般、特に緊張度の高い南西地域への迅速な進出を可能とする戦略的位置づけから、美保基地に空中給油・輸送機(KC-46A)を配備することは、我が国の防衛力を強化する上で必要なことだと考えております。

 しかしながら、そのためには地元の理解や協力は不可欠であります。地元の皆様が一番心配されているのは安全性の問題です。先日の中国四国防衛局の説明でも、また、先ほど知事も少し触れられましたが、残り5つの技術的課題等のお話もありました。こうした安全性の担保について、県としてどのように求めていくのか、これについても先ほど丁寧に御説明をいただいたところであります。

 また、騒音等の生活環境上の負担を強いられる地元住民の理解を得るためには、今回の回答案の条件にもあるように、一定の生活環境整備や地域振興策は必要だと考えます。地元での説明会で県民から出ていた意見を今回の回答案に大部分盛り込んでいただいたことは、大いに評価したいと考えております。

 これまでの交付金や整備事業の状況、KC-46A配備に係る地元企業への発注状況、さらに今後一層の対策の強化について、県としてどのように求めていくのか、知事に伺います。

 

●平井知事

 安田県議からお尋ねがございました。

 地元で非常な苦労というものも持ちながら基地と共存されておられます住民の皆様に、感謝を申し上げたいと思います。

 その上で、今お話がございました安全、それから騒音、また交付金をはじめとした地域の環境整備、これらは全て重要なポイントでございます。今回の中にも盛り込んでございますが、このたび、この点も改めて確認を取ってまいりたいと思います。そして今後も、言わば不断の監視といいますか、地元の住民の皆様の声に基づきまして、基地側に懸念を伝える段階があれば懸念を伝えさせていただき、その都度、解決を目指してまいりたいと思います。今回の申入れの中でも、そうした誠意ある対応というものを求めさせていただいております。

 また、議員のほうからお話がありました地元の事業者への発注や活用につきましても、この場での貴重な御意見として伝えさせていただきたいと思います。

 

○浜田(妙)議員

 失礼します。浜田です。丁寧な説明をしていただきまして、ありがとうございました。それぞれの皆さんがそれぞれのお立場で、県民の皆さんの安心と安全、これを保障するために何が必要なのかということについて丁寧に御検討いただいたということについては、感謝を申し上げたいと思います。

 先般、防衛局の説明を伺いました。そのときに申し上げたのですけれども、その上で、安全のための覚書を交わすと知事はおっしゃいました。その中にどういうものが組み込まれていくのか、これはもう少し丁寧にやっていただきたいというふうに思います。

 といいますのは、空の上からいろんなものが、落下物がいっぱい落ちてきます。民間の航空も含めて年間の数をいいますと、2020年で1,005個、これは欠損した部分の部品も合わせます。飛行機が上を飛びますと、どこへ落ちたか分からないというような数も含め、年間これだけ落ちてきます。それは小さなものから大きいものまでいろいろあります。

 あわせて、昨日のニュースでオスプレイからの水筒落下が報じられました。ステンレス製のものだったと思いますけれども、沖縄だったのですが、オスプレイから何で水筒が落ちてくるのか。へしゃげた状態で民間の土地に落ちていたのです。これはもう、本当に当たり前に落ちてくるのを前提にしなければならない。

 この問題についてのリスク管理がどれだけできているか。私は、航空自衛隊の整備士の皆さんと意見交換をさせていただきました。そうしますと、チームで、しかもすごく高いレベルの整備士の方々が、本当に丁寧に丁寧に整備をしていらっしゃいます。それで、むしろ自分たちから見れば、民間航空のほうが心配だと思うくらい高いレベルをやっているのだというお話を伺って、それを聞いただけでもとても力強く思わせていただいたのですが、そんなふうに整備をしてでもです、整備をしても落ちてきますね。すごいスピードと風圧の中でそれは動かないのがおかしいということです。だから前提にしなくてはいけない。前提にしなくてはいけないこの落下物に対して、下で普通に生活している人たちに影響がないわけはないということで、今まで大きなけがなどはこちらのほうではありませんでしたけれども、これから先、絶対保障できるということは考えられないと。そのことも防衛局の方とも共有させていただきました。

 それで、もちろん運航する前の情報公開、これは必ず確認できるようにしていただかなければいけませんし、騒音だけではなくて、むしろそちらのほうにもしっかりとそのレベルで共有していただきたいと思いますし、それから、そうした情報公開が、前もってルートとかそうしたものがどこまで開示されるのか。そこのところも確かめていただきたいなと思いますし、一旦事故が起きたときの補償の問題です。補償の問題は国のほうで用意されていると、法律があるのだとおっしゃいました。時間の関係で細かいことが伺えませんでした。そうした部分も、どのような補償がどういう人に対してどのレベルであるのか、そこを明らかにしておいていただきたいというふうに思います。そのことを地域の皆さんにまでもきちっと情報公開することが必要ではないかと思いますので、それを付け加えて御検討いただきたいということを申し上げたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 

●平井知事

 浜田妙子議員からお尋ねをいただきました。

 まず、安全のための覚書ということでありますけれども、先ほども御説明申し上げましたが、お手元にある6項目の申入れをすると。これに対しまして、これまでの慣例として、先方から回答が来ます。こちらの別冊のほうにもその回答の例がありますけれども、そうした形で交換文書を行うということで、これが覚書の作用を果たします。このことは、行政庁同士でお互いに了解をしたというものになりますので、一定の将来的な効力があるだろうと考えております。ですから、今後の手続も慎重に、今日の皆様の御意見、御議論、背景などもしっかりとお伝えをしながら回答を求めていく。場合によって、不足があれば私どものほうで再度申入れをするということもさせていただくかもしれません。趣旨を徹底できるようにさせていただきたいと思います。

 落下物につきましては、今日お示しをしました2項目めのところに、安全上の課題を生じた場合という中に含まれてまいります。この際には速やかに情報提供を行う。また、地元に対して誠意を持って対応していただく。こういうことが求めるところでございますし、事象によっては、地元のほうで要請があれば必要に応じて基地における運用を見直すというようなことも求めているところであります。こうしたことを一つ入れておくことで、議員がおっしゃるような不測の事態に対して対応できるのではないかと思いますし、こうしたことを、また境港の市長も日曜日におっしゃっておられました。そういう意味で、ここにその趣旨を盛り込んだところであります。

 いずれにいたしましても、一つ一つのものについては、これまでの実務からしますと、落下物がある等があれば報告が来ます。我々のほうで直ちに抗議などを行わせていただいているというのが、今までの慣例的な事務の流れになっております。今後もそうしたことで、我々地元としての監視の目をしっかりと光らさせていただきたいと思います。

 最後の補償につきましては、詳細を部長のほうからお答え申し上げたいと思います。木本のほうで手続等、射程範囲のことなどお話をさせていただくかと思いますけれども、一般論として申し上げれば、国の管理する飛行機によって何らかの被害が生じた場合には、それは損害賠償ないしは補償の問題になります。それについては国家賠償法の下での手続も当然ございますし、これについては我が国の法体系の中で担保されているものだと考えております。問題点としては、その円滑な運用、真に被害があった場合には速やかに誠意を持って対処していくことが大事でありましょうから、その辺についても臨機応変に対応してまいりたいと思います。

 

●木本地域づくり推進部長

 それでは、事故があった場合の補償の関係について補足をさせていただきます。

 先ほど知事からもございましたように、自衛隊を要因とします事故の補償につきましては、国家賠償法に基づきまして、さらにその下に訓令ということで、防衛省の損害賠償に関する訓令がつくられております。この中で、療養、休業、障害、遺族賠償、葬儀費、慰謝料、財産賠償などの賠償が規定されておりまして、損害賠償の請求の方法、様式でありますとか提出方法などや、事故調査の実施方法、賠償額の策定方法などを定めてございます。個々の事案によって、金額などはそうした算定に基づいて算定されますので、幾ら幾らということでこの場では当然申し上げられませんけれども、こうしたように、万が一の事故の場合には訓令に基づいて適切に賠償する仕組みが整っておりまして、見舞金の制度などもあると聞いているところでございます。こうした内容につきまして、17日に浜田妙子議員のほうから御質問がございましたので、防衛局のほうは御質問の趣旨は承知をしていると思いますけれども、改めまして、こうした議論があったこと、住民の方に対する周知をしっかりしていくことなども重要なことと思いますので、申し伝えてまいりたいと思っております。

 

◎内田(博)議長

 ほかに。

 

○市谷議員

 共産党の市谷知子です。

 これは大事な判断に関わってまいりますので、たくさん質問させていただきますが、まず、騒音については3点、それから機体の安全性については5点、それから訓練について2点、基地の性格変更に関わって1点ということで確認させていただきたいと思います。

 先ほどから、こういう要望書、覚書につながるようなものでくぎを刺されたということを言われたのですが、実機による展示飛行もなされましたが、騒音、安全性、基地機能の変更について検証したので配備を了承したいというのが冒頭に書かれております。そこで、本当にきちんと検証されたのか、要望すべきことが要望されたのか、確認させていただきたいと思います。

 まず、騒音についてです。今回、デモフライトをして測定し、C-2輸送機とそう大きな違いがないというような評価になっておりますが、例えば境港市の三軒屋町会館、57デシベルから67デシベルと、10デシベルも大きくなっております。大根島のほうでもやはり10デシベル以上大きくなっているところがありますけれども、これについて知事はどのように評価されたのでしょうか。

 

●平井知事

 この点につきましては、部長の木本のほうからお答え申し上げます。

 

●木本地域づくり推進部長

 確かに今回の測定データにつきましては、測定地点、それからそれぞれ4回ずつ飛行しておりますけれども、それぞれによりまして大きさが異なっているということでございます。ただ、音のほうは、そのときの気象状況でありますとか風の状況、そうしたことに大きく影響されて音の強弱は出るものとお聞きしておりまして、個々のデータを見ながら、それぞれの測定箇所全体を見渡しながら評価をすることがふさわしいと考えております。今回のデータ全体を見たときには、C-2輸送機とほぼ同程度の音であると考えております。

 

○市谷議員

 その時々で違うということですけれども、こんなに10デシベル以上も大きくなっていることについて、私は過小評価ではないかと思いました。

 次に行きます。先日、野坂議員がタッチ・アンド・ゴーの場合はどうなるのかと聞かれました。これに対して防衛局は、騒音について、燃料が重いとか、タッチ・アンド・ゴーでも、今回のデモフライトは最大出力でやったから音の大きさはそう変わらないのだと。私は事前に防衛局に尋ねていたのですが、今回のデモフライトは給油もしないので、燃料の最大搭載量は96トンですが、満タンのままだと着陸が困難になるので、デモフライトの場合は96トンではなく70トンで行うと。満タンで離陸する場合には、どうしても重くなるので離陸まで時間がかかり、音もうるさく感じられますねと防衛局の方が言っておられました。

 そこで、満タンで離陸する場合の騒音について確認されたのか、お尋ねします。

 

●平井知事

 木本部長のほうからお答え申し上げます。

 

●木本地域づくり推進部長

 県のほうからも、燃料が満タンになった場合にはどうかということについて確認しております。先ほど市谷議員から御説明がありましたように、防衛局からは、騒音測定をした際にはフルパワーを使っているので、機体の大きさは音の大きさには影響がないと聞いておりますけれども、機体重量が大きければ、同じフルパワーを使った場合でも地上を走って加速する時間が長くなったり上昇率が少し悪くなって、発生音の大きさは一緒でも、結果的に音が大きく感じられる可能性はあるという説明は受けております。

 

○市谷議員

 音が大きくなるということは確認していると。ですが、それについては特に意見は言っておられないということだと思います。

 また、音について、航空機騒音の環境基準値は知事が指定することができます。例えば出雲空港などは島根県知事が指定していますが、鳥取県はこれを指定しておりません。その理由について担当課が、指定していないのは目標値をクリアしているからなのだと言われましたが、国の基準値は、7日間平均で住宅地は57デシベル、飛行場付近は62デシベル。今回の騒音測定では、KC-46AもC-2も住宅地は70デシベルを超えて、飛行場は86デシベルと、大きく国の基準値を超えています。では、うるさいという基準は何ですかと担当課に聞きましたら、80デシベルだと言われました。飛行場は86デシベルになっていて、県の担当課が言われるうるさい基準を超えておりますけれども、これについてどう評価されたのか。また、今後、県として航空機騒音の環境基準値を設定して、今回の要望書にも書いてありますが、騒音を抑制する意思というのはありますでしょうか。

 

●平井知事

 重ねて部長の木本からお答え申し上げます。

 

●木本地域づくり推進部長

 航空機騒音の環境基準につきましては、夜間の場合は音が少しうるさく感じるというようなこともございますので、そうした夜間の音を少し大きめに補正をするなどして24時間の平均を取った、Lden値という基準を使っております。先ほど御紹介されました57デシベルとか62デシベルといいますのは、このLden値での表示でございまして、今回行いました騒音測定値とは単純には比較できないものでございます。航空機騒音につきましては、毎年、年4回、生活環境部のほうで基地周辺の騒音の測定をして確認しておりますけれども、ずっと環境基準を下回っている状況でございます。

 今回、騒音測定をいたしまして、現在配備をされておりますC-2輸送機と騒音の状況は同程度ということでございました。また、このLden値を測る場合には、騒音が発生する回数だとか、先ほど言いました時間帯なども関係するわけですけれども、運用時間は現時点では示されておりませんが、説明の中では、基本的には現在の運用時間に収めるように努力するというふうにおっしゃっております。また、10月末で浜松に移転しました第41教育飛行隊、T-400という飛行機でございますが、こちらの教育飛行隊の飛行回数はかなり多く飛行をしておりまして、こうしたものを総トータルで考えた際には、KC-46Aが配備をされた以降も環境基準を上回る懸念は少ないと考えております。

 環境基準をクリアしているかどうかにつきましては、引き続いて環境測定、測定監視を続けてまいります。

 

○市谷議員

 音については質問を終わります。教育隊はもう移行していなくなりましたけれども、ただ、今回のデモフライトで86デシベルというかなり大きな音が出ておりますし、それから、県としての基準値は設けるのかと聞きましたが、設けると言われませんでした。そんなことでいいのかなと思います。

 次に、機体の安全性について5点質問します。アメリカの連邦航空局が機体の安全性について確認をして、その後、防衛省の訓令の技術基準に適合していることを確認したと言われておりますが、それは米空軍やボーイング社の技術資料で確認したということです。以前、防衛局は、ここに来た説明のときに、資料を見るだけではなくて、試験飛行を段階的に行って十分検討すると回答していましたが、今回の説明でも、米軍が安全確認はした、米軍のその資料で防衛大臣に説明をして了承を得たと。防衛局自身が段階的な試験飛行をやると言っていましたけれども、その段階的な試験飛行を防衛局がやられたということを知事は確認されたでしょうか。

 

●平井知事

 部長の木本から御答弁申し上げます。

 

●木本地域づくり推進部長

 確認の状況でございますけれども、KC-46Aにつきましては、アメリカにおきまして、先ほどございましたFAAによります型式証明などが行われておりますし、実際にアメリカでのテストフライトも実施されております。そうしたものも総トータルで判断されまして、防衛大臣による部隊使用承認というものが出ているとお伺いしております。

 

◎内田(博)議長

 市谷議員に申し上げます。時間が限られておりますので、まとめて質問してください。

 

○市谷議員

 今の段階的なテスト飛行を防衛局自身がやるのだと私たちは説明を聞きましたが、その防衛局自身についての段階的な試験飛行は行われていないという御答弁だったと思います。これは約束違反だと思います。

 安全性について、まとめて言います。平井知事は、機材の開発があるが、そのテストについても、私どもも入らせていただきながらチェックしていくことが必要と以前言っておられ、知事は中に入られましたね。どんな安全チェックをされたのか、お尋ねいたします。

 技術的課題の対応についてお尋ねします。空中給油用カメラのブラックアウトについて、防衛局は、機体改修は2023年以降だが、運用上の手順を適切に定めることで安全に任務を行うことが可能と考えると回答されました。つまり、運用上の手順どおりにできなかったら安全確保も任務遂行もできないということになりますが、運用上の手順に基づいたテスト運航が行われたことを確認されたでしょうか。

 次に、飛行管理システム、高度や経路が突然表示されなくなり自動操縦できなくなる問題ですが、これも改修については2023年になる。それまでは操縦士が自動操縦から手動操縦に切り替えて対応するとのことですが、そのテスト運航が行われたことを確認されたでしょうか。

 また、このように、機体や技術的課題に対する安全性についてきちんとテストが行われていないということだと思いますが、こうなってくると、配備の安全の前提条件を満たしていないと私は思います。安全をというのなら、機体改修後に配備の是非を再検討すべきだと思いますが、知事、どうでしょうか。

 次に、まとめてということでしたので、訓練について2点質問します。給油訓練は住宅地の上ではやらないといいますが、飛行訓練は住宅地や学校の上空で実施されます。防衛局は以前、小牧基地の空中給油機の飛行訓練は月に1機が100回行い、美保基地でも同じになると言われました。つまり、6機配備を予定されております。住宅や学校の上空で飛行訓練が月に600回、行われることになります。これまで、先ほどもありましたC-2輸送機も部品落下事故を繰り返しております。本当にこういうことの被害から住民を守るのは、補償ではありません。住宅や学校の上空の飛行訓練ルートを変えるように言うべきではないでしょうか。また、飛行訓練の時間、防衛局は、朝の7時から日没後2時間半といいながら、別の場で給油訓練をして帰ってきたら夜の10時になることがある、夜間訓練もあると言っておられました。こういう危険でうるさい夜間訓練はやめるように言うべきではないでしょうか。

 最後に、美保基地の性格変更についてお尋ねします。知事は11月2日の記者会見で、自衛隊は専守防衛であり、美保基地の性格を変えないことをよく確認して最終判断したい、また、折に触れ、戦闘機とか攻撃機能があってはならないと言ってこられました。先日、防衛局も、美保基地は輸送機能の基地だと、戦闘機は配備しない、戦闘や攻撃機能も持たないと言われました。しかし、現在の中期防衛力整備計画では、敵基地攻撃能力を持つステルス戦闘機を使い、改修した護衛艦「いずも」に搭載するとしました。これは従来の政府見解では、専守防衛ではない、自衛のための必要最小限の範囲を超え、憲法上許されないというのが従来の政府の答弁でありました。安倍さんは違いましたけれども。それで、先日、防衛局に、KC-46Aがこうした日米共同訓練や敵基地に攻めていくステルス戦闘機に給油することはあるのかと聞いたところ、給油の可能性はあると、はっきりとおっしゃいました。

 令和元年6月28日の議員全員協議会の場で防衛局は、安保関連法に基づいた新3要件があれば、その中で運用することは否定されるものではないと答弁しておられます。つまり、専守防衛ではない。集団的自衛権行使、こうした戦闘行為にもこの空中給油機が利用されるということです。確かに美保基地に戦闘機が配備されるわけではありませんが……

 

◎内田(博)議長

 市谷議員、時間が限られておりますので、まとめてください。

 

○市谷議員

 はい。もう最後です。自衛隊の位置づけが今大きく変わっております。必ずしも専守防衛ではない。そういう役割を今自衛隊が担わされている中で、この空中給油機、他国に攻めていく戦闘機に空中給油をする。この空中給油機を配備することは、美保基地が戦闘機能を共有することだと私は思います。戦闘機能を共有すれば、相手国から敵視され、攻撃される危険性が高まります。中国から北朝鮮、いろんな問題があるということをおっしゃいましたけれども、だからといって軍事対軍事の対応をしていたら……。

 

◎内田(博)議長

 市谷議員、まとめてください。

 

○市谷議員

 はい。鳥取県は大変危険な立場に置かれるというふうに思います。知事は、他国に攻めていくステルス戦闘機に給油をすることや集団的自衛権行使に空中給油機が関与することは、美保基地が戦闘機能を共有し、危険な立場に置かれることになる、基地の性格が変わってしまうというふうには思われませんでしょうか。

 

◎内田(博)議長

 答弁しますか。

 

●平井知事

 詳細につきまして、部長の木本より御答弁申し上げます。

 私のほうからは、1点、実地に見たKC-46Aの説明につきましてのお話がございました。そこの機材のまず周辺のほうから、どういうふうに給油がなされるのか、それには一つ、金属製のパイプをつけて、それでやるやり方と、あともう一つのやり方がある。それぞれにつきまして、その方法等についてお伺いをしました。

 中のほうにも入らせていただきまして、技術的課題と言われている、そういう項目として指摘のありましたことについての、その機材の中での対応方針につきまして、現物に即しながら御説明を伺いました。

 また、実際に接続して給油するというものを見る、一つの機能ですね、そういう隊員の操作方法や、あるいはそれの使用する機材等につきましても実地で拝見させていただいたり、コックピットの中についても確認させていただきました。

 総じて申し上げれば、機材は、ほぼ普通の航空機、ボーイングの我々が乗っている航空機をベースにしておるわけであります。そこに輸送機能もありまして、かなりの収納スペースがあるということでありますし、また、非常に特徴的なのは、給油のときに接続をして、それで給油を果たすということであります。これについては技術的なレベルが高くないといけないのではないでしょうかということなどをやり取りさせていただき、それはやはり大分訓練が必要だというようなお話がありました。そういう意味で、もし給油の訓練をするのであれば、やはり海上で行う等のことが必要ではないか。こうしたことから、こういう項目をつくらせていただいたところでございます。

 その余の諸点につきましては、木本のほうからお答え申し上げます。

 

●木本地域づくり推進部長

 まずは、カメラのブラックアウト、それから自動操縦の不具合につきまして、テスト運用を確認したかというような御確認がございました。県のほうでは、やはり技術的課題につきましては、ここをしっかり安全に運用していただくということが非常に重要と思っておりまして、その都度、県のほうで必要と思われることについては確認させていただいております。例えばカメラの不具合が出た場合の手順につきましては、マニュアル等を作成して隊員に示し、訓練などでも徹底をしていくというようなこと。それから、自動操縦の問題につきましては、自動操縦から手動に切り替わる際に警告が出て、きちっと速やかに対応できるかどうかということ。これにつきましては、音と表示で警告をされるということでございました。また、コックピット内での態勢についてお尋ねしましたところ、パイロットのほうは常に操縦桿を握れる態勢を取っていて、そういう警告が鳴ろうが鳴るまいが見ておられて、すぐ対応ができるというようなことも確認しております。

 こうした技術的課題、未解決のものも含めまして、徹底した対応、安全対策を取っていけば安全に飛行が可能とお聞きしておりますので、そこは防衛省に対しましても、今回条件の中で御説明された内容について、徹底していただくようにお願いしたいと思っております。

 飛行の関係でございます。先ほど御質問の中で、小牧での飛行回数が1機当たり100回というようなことがあったかと思いますけれども、私のほうで聞いておりますのは、小牧のKC-767の運航回数は4機で月100回とお聞きをしております。ちなみに、教育飛行隊、T-400につきましては、全体で月に650回程度とお聞きしております。

 夜間訓練について、やめるべきということでございます。確かに運航時間についてはまだ検討中ということで、確定した御説明はなかったわけですけれども、実際には現在の美保基地での運用時間、朝7時から、日没から2時間後までということにつきましては、できる限り守っていくという説明を受けております。ただ、先ほど議員からございましたように、小牧基地の場合は、美保に参りますKC-46Aも全国の訓練空域で訓練をするわけですけれども、そうした訓練空域から帰ってくるときに少し遅くなる可能性があるというようなことはお聞きしております。ただ、県のほうからは、そうしたことも含めまして、今、民間の飛行機、米子空港に離発着しているものも9時半ぐらいの飛行機が一番最後でございますので、そうしたことも踏まえて、住民の生活に影響がないようにとお願いをしているところでございます。

 また、基地の性格についてでございます。空中給油・輸送機は空中給油と輸送という2つの機能を持っておりますけれども、これはいずれも部隊の支援に当たる機能だというふうにお聞きしております。これにつきましては、KC-46Aが配備になりましても美保基地の性格は変わるものではないとお聞きしておりますけれども、今回の条件の中でもその点を改めて確認するようにさせていただいているところでございます。(「最後に意見」と呼ぶ者あり)

 

◎内田(博)議長

 時間が限られておりますので。時間がございません。

 

○市谷議員

 最後に意見を、私の意見を述べさせてください。

 

◎内田(博)議長

 別のところでやってください。

 

○市谷議員

 いや、意見を言わないと。では、後で意見を言う機会を与えていただけるのでしょうか。

 

◎内田(博)議長

 本会議でやってください。

 

○市谷議員

 いや、この場で、配備の了承をどうするかと我々は問われているのですから、意見を言わせてください。(「進行」「ほかの議員もある」と呼ぶ者あり)

 私は配備に反対であるということを改めて申し上げて、終わります。

 

◎内田(博)議長

 野坂議員、時間が限られておりますので、短時間でお願いします。

 

○野坂議員

 ありがとうございます。

 先週の中国四国防衛局の議員全員協議会での御説明、そして本日の知事、執行部からの説明を聞き、また、先ほどのやり取りも聞かせていただきました。私からは、知事の方針に賛同を申し上げたいと、このように思っております。

 その上で、1点。今後の協議の中で知事のほうから強く申し入れしていただきたいのが、地域の振興についてであります。これは中国四国防衛局の皆さんにも要望させていただきましたが、2008年から人口減少が始まりまして、中でも少子高齢化が加速しているところであります。これは、基地というのはその周辺地域に一定の面積を占有することから、やはり地域の振興、発展に少なからずの制約がかかっていくと、こういう懸念があるわけです。そういう中で、米子市においては小学校統合の方針が答申されました。境港市においては周辺の誠道小学校が廃止ということでありまして、今後のまちづくりにいろんな課題があるところであります。

 地域振興は調整交付金や民生安定事業等々あるのですが、従前の回答は、法律に基づき予算の範囲内において助成に努めてまいりたいと。それはそうなのでしょうが、これらの状況を踏まえて、私は、この支援の在り方というのは一層柔軟に、地元自治体と協議に応じるべきだと思っております。鳥取県、平井知事におかれましては、その点を十分フォローアップしていただきたいと、このように思っております。私からはその意見を申し上げさせていただきます。

 

●平井知事

 野坂県議からお話がございました点については、昭和54年1月の閣議了解から、政府側とのお互いの了解があるものだと考えております。そういう意味で今回、3番目の項目の中に、環境整備と地域振興につきましては特段の配慮と一層の対策を求めると、このようにさせていただきました。重要な指摘でございますので、これにつきましては、予算の範囲内等々の国の事情よりも、やはり地元の事情というものを最優先すべきであると強く申し入れたいと思います。

 

◎内田(博)議長

 山川議員、時間がありませんので、まとめてください。

 

○山川議員

 無所属の山川です。常日頃、多分野にわたって県政に仕事いただきまして、ありがとうございます。

 今日は、鳥取県と中国四国防衛局のこの案について、2点お伺いさせていただきたいと思います。下記の項目で技術的課題とありますけれども、1項目めと2項目めにおいて技術的課題はありますが、1項目めは既に技術的課題が判明したものです。2項目めは新たに技術的課題が判明した場合と書いてある。既に技術的課題がある1項目め、地元に説明、対策を徹底するようにというふうな形であるのですけれども、前回、令和2年9月に防衛庁が説明に来られたときの技術的課題よりも、今回また来られたとき技術的課題って増えていましたよね。そこで、自動操縦というのが機能しないということを言われまして、米子市議会の質問のやり取りの中で、ソフトウエアは2022年に更新というふうに言われましたが、そのソフトウエアは一部の不具合ですか、それとも複合的な原因ですかと言われたときに、情報提供は受けていないと言われていたのですね。未定のものが多々ありました。そこで、給油カメラだったり受け口だったりは2023年に改修予定となっています。既に技術的課題というのは判明しているかもしれませんが、やはりいまだ未定の事項が多々ありますので、地元に説明した対策を徹底すると同時に、技術的課題で未定事項の改修状況並びに更新状況に応じ随時情報提供、報告、必要に応じて説明をいただきたいということを1項目めに追加検討をいただけませんでしょうか。どうでしょうか。

 

●平井知事

 これにつきましては、我々の趣旨としては、2項目めのほうで新たに判明したものということで、その後の経過も含めて読み込もうと思っておりました。今日の指摘は非常に重要なことでもあり、自動操縦の問題については、先方はマニュアル操縦をするということで対処できるという、当たり前といえば当たり前の話をされているのですけれども、私どものほうでは、それは改修した後、新しい機材になったときどうなるのかとかもありますので、念のため、この2番目で新たな技術的課題というふうにつけさせていただきました。山川議員の趣旨は、しっかりと先方に申し入れてまいりたいと思います。

 

○山川議員

 技術的課題についてはよろしくお願いします。

 あと1点なのですけれども、地元説明について、この条文案でも出てくるのですけれども、地元とはとか、あと住民というのがそもそも誰を指すのでしょうか。やはり境港市だったり米子市の意見を踏まえてとありますので、両市だったり両市の市民を指すものだと思っています。そこで、別冊の資料1にありますけれども、境港市の市民説明会はあるのですけれども、米子市の市民説明会というのがないです。振興協議会をしているからというふうに言われるのですけれども、やはり地元の振興協議会と地元の市、市民説明というのは立ち位置が違う、位置づけが違うと思います。米子市議会でも上がっていましたが、やはり市民説明をと求めていまして、防衛庁としてはいいよというふうな形で言っておられました。住民にも伺ったら、やはりしっかり状況を把握したいから、ぜひ市民説明会をしてほしいということでしたので、米子市のほうで市民説明をする機会をつくるよう県からも要請いただけたらなと思うのですけれども、いかがでしょうか。

 

●平井知事

 今回の経緯につきましては、部長の木本のほうからお話を申し上げたいと思います。しかしながら、山川議員の御趣旨、地元での説明の機会というものについて県議会でしかるべき御議論があったということは、米子市側にも伝えてまいりたいと思います。

 

●木本地域づくり推進部長

 米子市におかれましては、過去からの経緯を踏まえて、半世紀にわたって基地対策について地元の皆さんを中心に協議をされてきた協議会に話をされた上で、市民の代表である市議会へ説明されたとお伺いしております。市によってそれぞれの状況は異なりますので、住民の皆様への説明をどういう形で行われるかというのは、一義的に米子市さんが判断されることではないかなと思っております。

 なお、住民説明会の開催について、米子市の市議会のほうでも同様の御説明があったとお聞きをしておりまして、その際に米子市の執行部のほうからは、経緯を踏まえての判断ということも御説明をされた上で、住民説明会の開催が市議会の総意であれば考えていくべきというふうに回答されたとお伺いしております。米子市には御質問の趣旨はお伝えしてまいりたいと思いますし、適切に対応をしていただきたいと思っております。

 

○山川議員

 市議会の総意でというふうに言われたのですけれども、防衛だったり原発で、市議会で総意ということはあり得ないと思います。やはりいろんな方の代表として送り出されたので。ですので、やはり原発だったりも一緒で、立地自治体、周辺自治体とあるのですけれども、お金の交付の具合、そして説明だったりは、やはりその関係者に説明というのが必要だと思いますので、ぜひとも県から要請をいただけたらなと思いますので、よろしくお願いします。(「議長」と呼ぶ者あり)

 

◎内田(博)議長

 時間がないのですけれども。

 

○福浜議員

 30秒ください。すみません。海上での訓練を是とするということなのですけれども、県として訓練空域の設定を要望されるようなことはあるのでしょうか。空中給油って非常に難しい技術が必要だと。1機当たりどのぐらいのスパンで767、いわゆるKCが飛ぶのか、その間で1機当たり何分ぐらいで給油ができるのかというのを想定すると、ある程度空域というのは限られてくるのではないかなと。つまり、何が言いたいかというと、そこを航行する船舶に対して、ここは訓練空域だよということが分かれば、下にいる船に対して落下物があるというのは多分、天文学的数字の割合でしか当たらないとは思うのですけれども、そうはいってもリスクを完全に低下させるには、その辺りを事前設定しておけば安心にはつながるのではないかと思いますが、いかがでしょう。

 

●平井知事

 詳細は部長の木本からお答えを申し上げたいと思いますが、これを加えさせていただいた趣旨は、先方とのやり取りもありますけれども、やはり万が一のことがあってはいけないので、訓練については海上で行うという考え方もあったということであります。したがいまして、そういうふうに、これは例示の例えばというところで書いてあるのですけれども、例えばそういうふうなことなど、安全に万全を期すというような姿勢が重要であるので、このように申入れをさせていただこうというものであります。

 

●木本地域づくり推進部長

 訓練空域の設定につきましては、お配りをしております別冊資料の31ページをお願いいたします。28ページの8というところが訓練空域を確認させていただいた質問でございまして、KC-46Aの訓練につきましては現在検討中という回答ではございますが、既に訓練空域というのは定まっておりまして、31ページでいきますと境港の近くのUというところからNr6という辺り、それから32ページでいきますとX-12という辺りが訓練空域となると思います。

 空中給油につきましては、全国の基地との連携ということになりますので、そのほかの訓練空域も使用しながら訓練をされるとお聞きしております。

 

◎内田(博)議長

 御意見も出尽くしたと思われますので、以上で終了いたします。

 知事におかれましては、本日の議論を踏まえて鳥取県の方針を決定していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上で終了いたします。

 

午後3時13分 閉会

 

 

Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000