令和2年度議員全員協議会議事録

令和2年9月17日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(35名)
委員

市 谷 知 子        尾 崎   薫
銀 杏 泰 利        坂 野 経三郎
島 谷 龍 司        常 田 賢 二
中 島 規 夫        浜 崎 晋 一
濵 辺 義 孝        福 浜 隆 宏
藤 縄 喜 和        山 口 雅 志
内 田 隆 嗣        斉 木 正 一
澤   紀 男        西 村 弥 子
野 坂 道 明        浜 田 妙 子
松 田   正        森   雅 幹
山 川 智 帆        興 治 英 夫
川 部   洋        由 田   隆
浜 田 一 哉        安 田 由 毅
広 谷 直 樹        西 川 憲 雄
福 田 俊 史        伊 藤   保
語 堂 正 範        藤 井 一 博
鹿 島   功        福 間 裕 隆
内 田 博 長

欠席者
(0名)
なし
  

説明のため出席した者  鍋田中国四国防衛局企画部長、平山航空幕僚監部防衛部装備体系課
            3等空佐、酒井航空自衛隊美保基地第3輸送航空隊渉外室長外
職務のため出席した事務局職員  寺口事務局長外


開  会     午後3時20分
閉  会     午後4時54分
会議録署名議員  斉木議員  福間議員
司  会     藤縄議長
協議事項     別紙協議事項のとおり


会議の概要

午後3時20分 開会

◎藤縄議長
 ただいまから議員全員協議会を開会いたします。
 まず、会議録署名議員に、斉木正一議員、福間裕隆議員を指名いたします。
本日の議員全員協議会の議題は、航空自衛隊美保基地における空中給油・輸送機
(KC-46A)の配備についてであります。
 KC-46Aの美保基地への配備については、平成28年9月に中国四国防衛局から配備についての事前協議があり、知事は平成29年3月に、安全性や住民生活等、一定の事項を満たすことを前提に、配備に向けた準備を行うことについて了承しております。また、その際には、本議会でも議員全員協議会を開催し、中国四国防衛局から配備についての説明を受けております。その後、平成30年12月に次期防衛大綱・中期防衛力整備計画が閣議決定され、KC-46Aの配備の内容が一部変更となった際にも議員全員協議会を開催し、中国四国防衛局から説明を受けております。その後、配備計画等が具体化したとのことで、9月3日、中国四国防衛局から知事に対して改めて実配備に向けた再協議の申入れがありました。こうした経緯や状況を踏まえ、本議会としても理解を深めるため、本件について説明を受けたいと考えております。
 本日は、お忙しいところ、中国四国防衛局から、鍋田克己企画部長様をはじめ関係者の方々においでいただきました。
 それでは、中国四国防衛局から説明を受けますが、質問に際しては事前の取決めにより行っていただきます。
 なお、説明及び質疑応答に当たっては、マスク着用のまま御発言いただくようお願いいたします。
 それでは、概要説明をお願いいたします。

●鍋田中国四国防衛局企画部長
 本日はよろしくお願いいたします。
 失礼します。座って説明させていただきます。
 平素より、航空自衛隊美保基地の運用、活動につきまして、御理解と御協力を賜りまして厚く御礼申し上げます。
 空中給油・輸送機(KC-46A)の配備の計画が具体化してまいりました。本日は、本件につきまして説明の機会をいただき誠にありがとうございます。
 美保基地への配備を予定していますKC-46A初号機につきましては、令和2年10月、来月頃にボーイング社が機体の組立てを終了しまして、米国内におけるテストフライトを経て、令和3年6月ぐらいに日本国内の米軍基地を経由して、同機を美保基地に納入する予定となっております。本日は、資料をもちまして内容について説明申し上げますので、よろしくお願いいたします。
恐縮ですが、資料を御覧ください。1枚目は、航空自衛隊美保基地の空中給油・輸送機
(KC-46A)の配備についてという内容です。
 第1ページ目がKC-46Aの整備計画についてということで、こちらに背景が記されております。1つ目の丸のところから読ませていただき補足させていただきながら説明を申し上げます。
 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、南西地域の防衛体制の強化をはじめ、各種事態における実効的な抑止及び対処を実現し、我が国の防空を全うするためには、海上優勢及び航空優勢の確実な維持、これが必要となっております。
 各国の我が国を取り巻く安全保障の環境が一層厳しさを増すというのは、まさに近隣諸国の軍事力の急速な強化というものが背景にございます。このため、2つ目のところなのですが、平成25年に閣議決定された防衛計画の大綱、これを我々のほうでは防衛計画の大綱ということから、25大綱と呼んでおります。今後10年程度の防衛力の整備方針を定めているものを防衛計画の大綱と呼んでおります。これにおきましては、戦闘機部隊等が我が国周辺の空域等で各種作戦を持続的に遂行し得るよう、空中給油・輸送部隊を1個飛行隊から2個飛行隊に増勢することとされました。これを踏まえまして、中期防衛力整備計画、こちらのほうを中期防と私たちは呼んでいまして、翌年度の平成26年度に策定されましたので、これを26中期防と呼んでおります。すみません、中期防というのは、当面の5年間の装備や組織の整備目標を定めるものとなっています。これにおきまして、航空優勢の獲得、維持のため、新たな空中給油機3機の整備が計画されまして、KC-46A、2機を取得する予算を計上しました。
 続きまして、さらに平成30年に閣議決定された防衛計画の大綱、30の大綱と呼んでいます。これにおきましては、戦闘機部隊、警戒航空部隊等が各種作戦を広域かつ持続的に遂行し得るよう、増強された空中給油・輸送部隊を保持することとされました。これを踏まえ、中期防衛力整備計画、これは平成31年で、31の中期防もしくは令和に替わっていますので01の中期防と呼んでおりますけれども、こちらにおいては太平洋の広大な空域を含む我が国の周辺空域において、戦闘機と、その支援機能が一体となって我が国の防空等を総合的な態勢で行い得るよう、KC-46A、4機の整備が計画され、同4機を取得する経費を計上しました。
 ということで、最初に説明申し上げた25大綱は、その先の10年ということだったのですけれども、防衛大綱は、25年の大綱から30年の大綱ということで、5年間で改定されております。こちらの背景は、1つ目の丸のところにございますとおり、我が国を取り巻く安全保障環境というのがまさに目まぐるしく変わっていくという状況の中で、大綱についても5年間で改定しないと間に合わないと、実際の情勢に合わせていけないという状況が今生じているということであります。
 KC-46A関係の空中給油・輸送機の整備機数につきましては、下の参考の部分に掲載しております。こちらのほうでは、1個飛行隊というところがございますけれども、こちらは小牧基地所属となっており、KC-767、4機の部隊となっております。こちらは第404飛行隊で、平成22年からKC-767の運用を開始しております。小牧というのは愛知県にございまして、愛知県の小牧市と春日井市と豊山町の2市1町にまたがる場所にある航空自衛隊の基地でございます。
 そして、今計画しておりますのが2個飛行隊目ということで、美保基地を予定しております。こちらのほうはKC-46A、6機ということで、この航空隊の名称は、先ほど小牧のほうが404だったのですが、こちらは405という次の番号になる予定で今整備を進めております。ということで、26の中期防で2機取得済みで、31の中期防で4機、予算計上済みということになっております。
 具体的なKC-46Aの配備スケジュールにつきまして2ページで説明させていただきます。
 時間的な流れは一番上の茶色い部分、令和元年から令和6年度までございます。そして、横向きの列のほうでそれぞれのところの動きが入っております。1つ目の段落列はボーイング社、2つ目もボーイング社の内容になっております。そして、この1番目、2番目の製造元のボーイング社に関しましては、一番上の段になりますけれども、初号機の組立てを今実施しているところでございまして、令和2年10月頃終了の予定となっております。そして、ボーイング社のほうでテストフライト等を行います。これが2段落目になっております。そして、耐空証明というものを取得しまして、その後にテストフライトを行うことになっております。
 耐空証明という言葉がなかなか分かりづらい言葉だと思うのですけれども、耐空証明というのは、機体それぞれにおいて空を飛んでいいという証明、車でいえば道路を走る車検を取るような、そのようなイメージのものと思っていただければと思います。
 そうしまして、3段目のところです。米本国において防衛省による安全確認が令和2年度にございまして、これが翌年5月頃承認ということになっております。そして、この承認を受けまして、4段目のところが初号機の納入の予定になっております。1号機、最初の機体が令和3年度6月頃を予定させていただいております。そして、その下が2号機の納入で、2号機は初号機の納入後、おおむね1か月以内程度ということなので、7月ぐらいになるかという予定になっております。
 そして、その後3号機、4号機ですが、こちらのほうは大分先になりますので、予定はまだ前後する部分があるとは思いますが、現時点では3号機、4号機につきましては令和5年度、そして5号機、6号機につきましては令和6年度を予定しております。
 そして、先ほど説明申し上げました、美保基地の第405飛行隊の新編は、令和2年度から準備が整い次第、新編をしていくという予定になっております。
 以上で2ページを終わらせていただき、続きまして3ページを御覧ください。こちらは、
KC-46Aの安全性について、どのような手続が踏まれているかというところを記させていただいております。
 まず、KC-46Aは、民間の航空機、ボーイング767から派生しており、これと同等の安全性を有しております。
 空中給油・輸送機への改修に当たりましては、ボーイング社はKC-46Aの安全性の証明、これはアメリカの連邦航空局(FAA)というところがあるのですけれども、こちらの型式証明を以下のとおり取得しております。
 ここで型式証明という言葉が出てきたのですけれども、先ほどの耐空証明というのはそれぞれの機体に対する車検のようなものというような説明を申し上げました。型式証明というのは、そのシリーズとして認可を得るというようなものとなっております。
 そして、(1)にございますとおり、第1段階として、2017年12月、民間航空機ボーイング767に空中給油システムの搭載及び貨物搭載のためのフライトデッキの拡張等の改修を行い、それを取得しました。
 そして、第2段階としまして、2018年9月、空中給油システム及び通信電子システム等の搭載を行い、空中給油・輸送機として安全に飛行することに問題がないことを証明する安全性の証明を追加で取得しております。ということで、KC-46AはFAAが求める安全性の基準を満たしているということでございます。
 そして、今説明申し上げたのが下のプロセスということで、一部内容がかぶりますけれども、一番左側のボーイング767というところから順次、機体の改修の様子が示されております。まず一番左のところは民間航空機としての型式証明ということで、こちらの767は非常に売れている機体になりますので、今世界各国で数千機が運航しているという状況です。日本国内においても、航空各社は導入しており、米子鬼太郎空港のANA便もこちらの767となっております。
 そして、こちらを貨物機に改修しているのが真ん中になります。こちらは貨物機で、民間の非軍用仕様ということで民間の仕様になります。フライトデッキを拡張して、扉と床を貨物用に改修して増槽タンクを取り付ける。給油システム搭載のための拡張。これで型式証明を改定して、民間貨物機としての資格を取っております。
 そして、最後が一番右側になります。このKC-46Aの空中給油・輸送機で、給油システムを搭載し、軍用搭載通信電子システム、そして型式証明の追加、そして軍用機としての認定ということで、米軍機としての認定がここでなされております。
 続いて、下の囲いの部分を御覧ください。1つ目に、米軍の話が入っており、2つ目が自衛隊の話になっております。1つ目は、米空軍においてはKC-46Aの飛行に必要な安全性を確認しており、また、KC-46Aにおける特定の任務の際に使用する搭載電子機器の安全性確認を実施しております。また、米空軍においては、2019年1月に初号機を納入しており、この初号機の後に現在40機ほどがもう既に納入され、今後約180機を導入予定ということになっております。
 こちらのほうは米軍の話で、次が自衛隊になります。これに加えて、防衛省においては、その後に航空機の安全性の確保に関する訓令という防衛省の中の内部訓令がございます。これに基づき書類上の審査や実際の機体の審査をしまして、KC-46Aが安全性を確保するために必要な技術基準の適合の確認を行い、防衛大臣による承認行為を行うというような流れとなっております。
 恐れ入りますが、1ページおめくりください。4ページ目は、KC-46Aの静粛性ということで、騒音関係の問題が記されております。KC-46Aは、連邦航空局(FAA)の定める騒音の基準を満たす航空機となっております。KC-46Aは、かつて美保のほうで運用していたC-1輸送機よりは静かで、現況運用しているC-2、T-400、またボーイング767は民航として就航しておりますが、それらとほぼ同等の静粛性を有する機体となっております。
 下に、そのときに測定したデシベルというものが入っております。この測定方法と実際の結果につきましては、アメリカ合衆国ワシントン州のボーイング社の飛行場で実際に飛行して測った数字となっております。
 測定点(1)から(3)までございます。(1)につきましては離陸経路直下ということで、離陸開始地点から6,500メートルの地点、そして測定点(2)につきましては離陸経路の側方で、滑走路の中心点から450メートル、ここは騒音のレベルが最大となる点。そして、測定点(3)が着陸の経路の直下ということで、滑走路の端から2,000メートルの地点、大体高度約120メートルの部分で測定しております。
 そして、下の表になりますが、騒音の測定点が黄色の部分、そして、それぞれの機種が青い部分に記されております。そして、現在計画しているKC-46Aが一番右側の赤囲みの部分になっております。
 比較していただきますと、C-1と、一番右側のKC-46Aですと、KC-46Aのほうがそれぞれの点で大体10デシベル程度少ないという結果になっております。そしてC-2と比べてみますと、数デシベルKC-46Aのほうが大きいと。T-400と比較してみても、
KC-46Aのほうが若干数デシベル大きい。そしてボーイング767と比較すると、ほぼ同等。少し大きい部分と、あとほぼ同等というような形になっております。こちらのほうが騒音の状況でございます。
 続きまして、5ページ目を御覧ください。4ページの騒音のデータは実際に実機を飛ばして測っているものではございますけれども、実際には、また地形上の条件等がございます。美保基地で運用した場合はどうなるのかというようなことも、それもまた測定していかなければなりませんので、こちらの5ページでは、美保基地におけるKC-46Aの展示飛行及び騒音の測定について説明させていただきます。
 KC-46Aの展示飛行につきましては、令和3年6月以降、美保基地にKC-46Aが2機納入、配備された後、美保基地の通常の運用経路を使用して、展示飛行を実施したいと考えております。
 また、同展示飛行に合わせて、地元の皆様方の御意見を踏まえながら、当局において同時に騒音の測定をしたいと考えております。下の図でいきますと、緑色の点線の部分が現時点で予定している飛行経路となっています。そして、騒音の測定の予定の箇所ということで赤い丸をつけておりますが、この辺のどこで騒音を測るかということにつきましては、いろんな意見があると思いますので、まさに地元の皆様方の御意見をいろいろ伺いながら、やらせていただきたいと考えております。
 続きまして、6ページ目を御覧ください。KC-46A関連の施設整備の進捗状況等について説明させていただきます。
 その前に、一番左上のほうにKC-46Aの写真と諸元が入っております。全幅は約48メートル、全高が16メートル、全長が約51メートルとなっており、貨物の最大積載量が約30トンとなっています。燃料につきましては、21万2,000ポンドという単位になっていますけれども、ポンドというのがなかなか分かりづらいので、トンで言いますと約96トンになります。そして、航続距離につきましては約9,400キロメートルで、日本列島は北海道から沖縄まで大体3,000キロメートルでございます。大体3回ぐらい行けるような航続距離を有しているという機体となっております。
 続きまして、主な関連施設の整備計画について説明申し上げます。一番上は配備計画ですので、先ほど説明させていただいたとおりでございます。続きまして整備格納庫というのは、機体を入れる整備格納庫でして、1つ目が現在工事中となっております。さらに1個を令和5年度ぐらいから、現在予定しているというところでございます。
 続きまして、その下の駐機場等は現在工事が進んでいるところでございます。配備に合わせる形で工事も終了することになり、残りの追加部分の工事が引き続き続くことになります。
 続きまして、燃料施設です。こちらも燃料を入れる燃料タンクを今工事中で、令和4年度以降に、さらにもう一つの燃料タンクの予定があるというところです。
 そして、特高受電所でして、これは引いてきた電気を変圧するための施設なのですけれども、これは設計が終わり、現在工事中となっております。
 最後に、訓練施設というものがございます。こちらのほうは、今から設計を始め、令和3年度ぐらいに工事に着手する予定でおります。訓練施設という表現が少し分かりづらいのですけれども、これは訓練のためのフライトシミュレーターと、あと実際に空中給油するためのブームというホースみたいなものがあります。このホースをシミュレートするためのシミュレーターの施設、これらを訓練施設と呼んでおります。
 続きまして、その下は美保基地に配備されている現在の機種が記されております。航空自衛隊のC-2輸送機は、平成30年度までに8機、そして令和元年度に1機配備済みで、令和2年度に1機配備予定となっております。
 そして、陸上自衛隊のCH-47、ヘリコプターのチヌークという機体になりますけれども、こちらは平成30年度までに2機配備済みとなっており、令和2年度以降に、もう2機配備予定ですが、これは時期未定となっております。
 そして、最後にT-400という訓練機は令和3年度に静岡県の浜松にある浜松基地に移転する予定になっております。
 続きまして、7ページを御覧ください。現在、報道等をされていますKC-46Aの技術的課題と対応について説明させていただきます。
 KC-46Aは、世界的に運航されているボーイング社のボーイング767をベースに開発され、機体の安全性は同等となっています。報道されている技術的課題は、空中給油や輸送の機能に関連するものとなっております。
 技術的課題を分けますと(1)の飛行の安全に影響する技術的課題と、任務の遂行に影響する技術的課題の2種類に分類されます。そして、(1)の飛行の安全に影響する技術的課題につきましては、既に対策を行っております。そして、(2)の任務遂行に影響する技術的課題は、4件のうち1件は対策済みであります。そして、残る3件は米国が改修計画を策定中ですけれども、運用上の手順を適切に定めるといった対策により、安全な任務を行うことが可能となっております。
 そして、今、説明申し上げた飛行の安全と任務の遂行のイメージは下の図になっております。飛行の安全というのは(1)のほうで、まさにこのような形の離着陸や空域間の飛行ということです。そして、(2)のほうに、空中給油をしている絵がございますけれども、任務の遂行というのは、この任務を行う上で今後制約していく手順を定めて、安全に実施を可能としようとしている、こちらのほうが任務遂行ということになっております。
 最後に、一番下になりますけれども、KC-46Aについて、現時点において、飛行の安全に影響する技術的課題はないということを確認しております。また、任務遂行に影響する技術的課題についても必要な対策を取ることにより、安全に飛行し、任務を行うことが可能となります。したがいまして、美保基地周辺の安全を脅かすような問題ではございません。
 続きまして、1ページおめくりください。8ページになります。こちらのほうが技術的課題で5つほどございます。機体の写真も含めて詳しく御説明申し上げます。
 1つ目が飛行の安全ということで、パレットロック、これは固定器具なのですけれども、こちらの緩みという問題がございました。パレットという言葉は、よくフォークリフトが荷物を積み込むときに、下にフォークの手を入れてトラックに積み込んでいるようなもの、あれもパレットと呼んでおりますけれども、飛行機に物を積み込む場合にも、やはりパレットの上に荷物を載せて、それを機体の中にがらがらがらと入れていくというような荷物の積み込み方をいたします。それをロックするための固定器具に緩みが発生したということです。こちらは固定を強化するような新しい器具に替えて、対策を取っております。実際に、パレットを一回ロックしてしまうと、ロックした部分からぽっちみたいなものがぽちっと上がって、それを押し込まない限り、もう二度とその逆側には回らないというような新しいロックの形式に変えております。
 2番目は任務の遂行で、燃料配管で、燃料配管同士の接続部分から規定値以上の燃料の染み出しが発生したという案件です。こちらは、もともとパッキン部分でしたので、接続部分を新品の新しい部品に替え、対策をもう終了しております。
 そして、3番目が任務遂行で、空中給油ブームです。上の機体の写真を見ていただきますと、3のところ、機体の一番後ろのほうから出ているブームなのですけれども、こちらのブームが機体の重量に対し低推力の機体、これは米軍で使っていますA-10という攻撃機がありますけれども、こちらへ給油中にブームが機体の動きに合わせて作動しないというようなものでございます。この対応としまして、航空自衛隊はA-10のような低推力の、飛行速度が遅い機体は保有しておりませんので、このような技術的な課題が発生する見込みはございません。しかし、米国では、改修計画を作成中でございます。
 最後になりますけれども、4番目、5番目、こちらのほうが空中給油用のカメラに関することでございます。4番目としては、太陽との位置関係により、カメラの画像が不鮮明になる場合があるというようなことと、5番目になりますけれども、その状況で、カメラの画像が不鮮明になった場合に、意図せずブームが受油機に接触して傷をつくることがあるというような内容です。
 これに対する対策になりますが、この技術的課題の発生時には、空中給油を開始しない、中止するという手順を定めることにより、安全な任務を行うことにしております。実際、これ自体も米国のほうで現在、改修計画を作成中でございます。ということで、こちらのほうは運用上の手順を適切に定める対策により、安全に任務を行うことが可能となっております。

◎藤縄議長
 ただいままでの説明に対して、御意見、御質問等があればお願いいたします。

○浜田(一)議員
 御説明ありがとうございました。鳥取県議会自由民主党の浜田と申します。地元の選出ということで、もう3回目の発言となりますけれども、よろしくお願いいたします。
 先ほどの御説明にもありましたように、平成29年3月29日に、知事が配備に向けた準備を行うことを了承した際に、地元への情報提供、万全な安全対策及び騒音対策、生活環境整備や地域振興、民生利用の推進、そして運用等の変更に係る速やかな情報提供などの附帯条件が付されていました。その2日後の3月31日には、中国四国防衛局から安全確保や騒音軽減、周辺の生活環境の整備などに努めるとした回答が提出されておりますが、この条件の遵守に向けたこれまでの取組、そして今後の対応方針についてお伺いします。

●鍋田中国四国防衛局企画部長
 御質問ありがとうございます。
 鳥取県様からいただいた条件が複数ございます。簡潔に説明申し上げます。
 展示飛行や騒音の測定、そして安全面の検証というようなお話をいただいております。そして、生活環境に支障を来さないよう、騒音対策に万全を期するようにというようなお話もいただいております。その点につきましては、KC-46Aの騒音値なのですけれども、平成28年の際はボーイング社の推算値というものにより説明させていただいているのですけれども、平成29年にボーイング社がFAAの耐空証明を取得する際に、先ほど申し上げたとおり米本国のシアトルの工場で実測した騒音値を入手しました。推定値と同程度の騒音値であるということを今確認しているというような状況でございます。
そして、実際、本年5月31日の美保基地での航空祭のときに、米側の協力を得まして
KC-46Aの展示飛行を実施できるように調整していたところではございましたけれども、新型コロナウイルスの影響により航空祭が中止になってしまった関係もあり、また、実は米側のほうでもなかなかいろいろと条件が厳しい面もございまして、実際には派遣はできなかったという状況でございます。
 展示飛行につきましては、美保基地のほうに来年6月以降に配備された後、基地の通常の運用経路を使用しまして、先ほど申し上げたとおりの展示飛行を実施したいと考えております。この展示飛行と実際の騒音測定に関しましては、地元の皆様方の御意見を踏まえながら、当局において実施させていただきたいと考えております。
 続きまして、それ以外にも生活環境整備関係、地域振興関係の交付金等のお話も条件としていただいております。こちらに関しましては、我々防衛省のほうの特定防衛施設周辺整備調整交付金という交付金がございます。こちらは、市町村さんに配付する調整交付金となっており、境港市さんと米子市さんに交付をさせていただいているところでございます。大体、境港市さんに関しましては、毎年1億2,000万円程度の額で交付させていただいており、米子市様に関しましては8,000万円強ぐらいを交付させていただいております。29年以降、29年、30年、元年ということで、いずれも増加の傾向で交付させていただいているというのが現状でございます。
 続きまして、この調整交付金という交付金のほかに、事業に対する補助金も防衛省で有しております。こちらのほうも、やはり米子市様と境港市様のほうに、境港市様に関しましては交流拠点施設の建設費用の一部ということで、補助額として7億円程度をこの3年間で交付させていただいております。
 また、米子市様に関しましては、この3年間では防災行政無線等、また道路の整備等、あと消防施設に関して補助金の申請がございました。この3年間合計で大体5億円程度の補助を出し、執行していただいているというような状況でございます。
 最後になりますけれども、民航に関する御要望もございました。民間航空機の運航及び拡充等ということで御要望いただいております。これに関しては、特にソウル便、香港便等々というお話もございましたが、本年1月に上海便が米子鬼太郎空港に就航しておりますけれども、こちらのほうもまたコロナの関係ということで、今は運休となっているというような状況でございます。

○浜田(一)議員
 附帯条件ということですので、しっかりと遵守していただきますよう、引き続きよろしくお願いします。
 それでは、追及させていただきます。KC-46Aの3機目の配備が令和5年度、6年度に予定されておりますが、その頃には我々もここにいるかどうかも分かりませんし、地元議員もしかり、そして自治会の役員の皆さんも当然入れ替わっているという可能性があります。配備前に改めて地元に対して説明をするお考えはあるのかどうなのか。そして、配備時期の変更など、配備計画に変更があった場合についても、地元住民の理解促進のために、その都度丁寧な説明が必要であると思いますが、どのように対応をされるのか、お考えをお聞かせください。

●鍋田中国四国防衛局企画部長
 現在、1機目、2機目を中心にいろいろと御説明申し上げているところですけれども、我々としては3機目以降の情報が得られ次第、当然正しい情報を詳しく説明申し上げて、地元の御理解を得ながら3機目以降を配備させていただこうと考えております。
 状況として、3機目以降ということになっている場合は、1機目、2機目というものの配備が済んで運用が開始されているという状況になると思います。その場合には当然1機目、2機目で各地の騒音のデータとか、安全に関するいろいろな内容が出てくると思いますので、3機目、4機目の計画に合わせて、1機目、2機目の運用状況等も併せて説明させていただきながら、御理解を得ていきたいというふうに考えています。

○安田議員
 自由民主党、安田由毅でございます。よろしくお願いいたします。
 私の地元であります。そして2世代、3世代前の家は今の美保通信所の中にありました。小学生の頃から同級生には多くの自衛官の子がおりました。今でも多くの自衛官の皆さんについの住みかとして境港を選んでいただき、PTA活動や自治体活動、さらには公民館活動、地域のために共に汗を流していただいております。いわゆる地域の仲間だと私は認識しております。
 そんな中にあって、今回のKC-46Aの配備によって、輸送基地である美保基地が敵からの攻撃対象となるなど、危険性が高まっているのではないかという地域からの御懸念の声がございます。こういった住民の声に対して、中国四国防衛局の御認識をお伺いしたいと思います。

●鍋田中国四国防衛局企画部長
 御質問ありがとうございます。
 美保基地の位置づけということになりますけれども、やはりKC-46Aにつきましては空中給油機能と輸送機能の2つの機能がございまして、これらの機能の任務をするという機体になっています。
 美保基地は、もともとC-2輸送機が配備されているという基地でございまして、これまでも航空自衛隊の輸送基地の性格を有しており、輸送基地としての役割を果たしてきているというところでございます。
 今回のKC-46Aに関しましても、輸送機という位置づけにつきましてはやはり空中給油及び輸送がメインになる機体でございます。こちらの機体が入ったということでも、いずれにしろ輸送の任務につきまして、基地の性格が変わるというようなことでは全くないというふうに我々認識しております。

○安田議員
 世界のパワーバランスが変化することにより、国防上、美保基地の重要性が増してきているのは、地元住民にとっても周知の事実であります。より一層地域振興に積極的に取り組んでいただきたいと思います。お願いします。
 再質問をさせていただきます。計画によると、令和6年度までに計6機の配備計画となっていますが、KC-46Aに関わる部隊として、おおよそ何人程度の増員を計画していらっしゃるのか。また、令和3年度にはT-400に関わる教育隊が美保を去って浜松のほうに異動すると伺っておりますが、それは何人程度になるのか教えてください。

●鍋田中国四国防衛局企画部長
 実際の部隊の人数なのですけれども、こちらは概算要求等が必要で、現在その過程でございます。おおよそ1機当たり30人ぐらいの増員を予定しております。最終的に6機ということになりますので、30名掛ける6機ということで、約200名程度の増員を見込んでおります。
 そして、最初の令和3年度、来年度に関しましては、まだ初号機、2号機の段階にございますので、現在このKC-46Aに関しての増員は約70名を見込んでおります。
 そして、T-400が浜松のほうに去るということとの兼ね合いなのですけれども、そちらに関しまして、まだなかなか数字のほうはないのですけれども、去って異動していく隊員と来る隊員ということで、KC-46AとT-400で数字的にはほぼ同じか、やや多いかというぐらいの形を今見込んでいるというような状況でございます。

○浜田(妙)議員
 今日はありがとうございます。国民の皆様の安心と安全のために日夜御努力いただいていますことに、まずは感謝を申し上げたいというふうに思います。
 私は、今回の配備が必要となるほどエスカレートしていく厳しい国際情勢に対して、本当に不安と不満を抱いています。県民の皆さんにとっての安心と安全対策に神経をとがらせざるを得ないこの状況に、日本の海も空も平和であり続けてほしいということを思い、そのための別の道をしっかりと探らねばならないというふうに一方では願っている人間です。
 今日は、県民の皆様との相互理解を進める上での質問を2点伺わせていただきたいと存じます。
 初めに、情報開示についてです。
 戦闘機警戒航空部隊の作戦が広域かつ持続的に遂行する目的になっております。これからの試験運用、それから訓練、本格運用までずっと計画されていくわけですけれども、いずれの運用についても、安全性の保障と騒音被害の縮小が当面の最大の関心事ではないかとこちらにも報告をいただきました。
 自治体と基地、相互の理解と信頼の下に実行されることが基本であるとすれば、訓練や運用がいつどこで、その回数も併せて知らされていることこそが私は必要だと基本的に考えています。
 現在、鳥取県下東部のほうで問題になっているのですけれども、低空飛行訓練に対して住民不安が起きています。このことに県も動いていますけれども、なかなか理解等は得られておりません。一定の情報共有がされていないと、地元の理解と、それから協力、そして相互の信頼関係が苦しくなってくると思ったりもしております。
 そこで、いつ、何時に、また、その回数と場所についても、計画が決定された段階で情報提示をお願いしたいと私は願っています。仮に情報開示に問題があるとすれば、県に裁量権を持たせた上で、鳥取県に伝えてほしいと願います。県は守秘義務を持ちながら、県民の皆さんの安心と安全のために必要と判断する場合、例えば漁船ですとか船舶ですとかイベントとかいろんなことがあるわけですけれども、それに影響するという場合は、県として判断をして、特定の対象に適正に伝えることが可能になると思っています。あくまでも守秘義務を負いますけれども、安全と安心を保障するためには必要なときにそれを使っていくということが必要だと思いますが、ぜひ訓練計画についての情報提供を県に出すことについて御検討をお願いしたいと思います。伺わせてください。

●酒井航空自衛隊美保基地第3輸送航空隊渉外室長
 御質問ありがとうございます。航空自衛隊美保基地渉外室長の酒井でございます。
 質問の件でございますが、まず航空機の運航につきましては、その日の任務の内容であったりとか訓練の内容であったり、もしくは航空機の整備状況、または美保飛行場の状況、もしくは目的地であったり経路上、訓練空域であったりなどの飛行条件などを総合的に加味しまして、飛行の直前に決定している状況がございます。これを事前に具体的に説明、通知することは美保基地にとってはなかなか困難であると考えています。
 しかしながら、これまでもそうなのですが、例えば特異な国外運航とか、そういった任務が付与された場合には、余裕を持って事前に鳥取県様や境港、それから米子市様に対して事前に通知するようにしております。今後ともそのような情報提供はさせていただきたいと思っておりますので、御理解賜りますようお願いいたします。

○浜田(妙)議員
 当然言えることと言えないことがあるでしょうから、そこの判断は理解をいたしますので、その誠意を尽くしてくださることこそが、信頼関係を結んでいく基礎になっていくというふうに思います。全てを隠されてしまいますと、それはもう疑心暗鬼になって、不安ばかりになってしまい、それが怒りに変わってしまうということも起きてきますので、できる限り情報提供をお願いしたいと。
 追及をさせていただきますが、知らされないままで実行後、住民に不安とか被害があったような場合、そのようなときにはどのような対応をしていただけるのですか。基本的なところで結構ですので、分かれば。

●酒井航空自衛隊美保基地第3輸送航空隊渉外室長
 なかなか難しい質問でございますけれども、航空自衛隊としましては、これまでもそうであったのですけれども、航空機の運航であったり飛行場の運用につきましては、飛行安全を第一に考えてやってまいりましたし、これからもそのような姿勢を貫いていこうと考えております。万一の場合には、これをきちっと地元や自治体さんに対して、原因等、今後の再発防止策等について御説明していく責任があると思っておりますので、そのようにさせていただきたいと思っております。

●鍋田中国四国防衛局企画部長
 先ほどの話に加えまして、騒音の関係につきましては、5ページを見ていただきますと、図の中に青い点で自動騒音測定装置の設置場所とございます。こちらで異常な騒音値とか極めて大きい騒音値などが出れば、実際の騒音状況も今公開させていただいております。そういう情報公開を引き続き行うということで、不安の解消に少しでも役立つように、我々も努力したいと考えております。

○浜田(妙)議員
 ありがとうございます。
 条件によって人それぞれの受け止め方もあります。騒音の受け止め方というのも様々でございますので、きめ細かな対応をというふうに思ったりもいたします。
 次に、2点目です。本当に高度な知識と経験、そして力量が高められた輸送機が用意され、それを操る人たち、隊員の皆さんもとても精鋭が集まっておられるのではないかというふうに思ったりします。この皆さんのノウハウ、経験、知恵、いっぱい詰まっている隊員の皆さんだと思いますが、そういう皆さんの知恵とか経験を、住民、県民の皆さんに提供してくださるようなチャンスを考えていただけたらなと思います。そうすることがお互いの顔が見えて、そして信頼関係もそこに生まれてくるのかなという意味でもあります。今、日頃、災害が多いです。陸自の皆さんには、自然災害時には本当にお世話になっており、力をいただいているわけですけれども、どんな災害が起こるか分からない、どんな困難が起こるか分からない、そのときに、例えば自然災害時だとかの住民教育というのを片方でされていますけれども、その様々な困難に向き合ったときの対処方法ですとか、そういうノウハウもきっと皆さんはお持ちではないかなというふうに思ったりするのです。そうした皆さんの知恵をお借りするというか、提供していただくような、そんなチャンスを視野に入れて組み込んでいただけたらうれしいと思うのですが、いかがでしょうか。

●鍋田中国四国防衛局企画部長
 我々の隊員に関しまして、非常に高評価をいただきましてありがとうございます。
 我々、美保基地に関しましても、当然隊員のほうは地元の皆様方と一体となっていろいろなイベント等にも参加させていただいたりとか、いろいろなことをやらせていただいております。そして、自衛隊の任務の一つであります災害派遣に関しましても、当然いろいろと協力をさせていただいている部分もございます。このような非常によい関係が現在構築されていると考えておりますので、我々のほうもこの関係を引き続き継続的にさらによいものに発展させていきたいというふうに考えております。

○浜田(妙)議員
 ありがとうございます。
 私もチャンスがあるときには基地のほうに出かけさせていただいて、若い隊員の皆さんといろいろお話をさせていただくと、やはりモチベーションが高いですし、そして使命感も持っていらっしゃいますし、地域の皆さんに何かお役に立つことがあれば役に立ちたいというふうに、そのことが自分の存在理由を確かめるチャンスでもあるというふうにおっしゃるものですから、そんなチャンスがもっと積極的に持たれたらうれしいなと思ったりもしております。県民と隊員がじかに触れるチャンスが多ければ多いほど、お互いを知るということで信頼関係も生まれてくると思います。
 ただ、一方で、市民や民間の皆さん方、様々な困難に向き合いますので、その困難に向き合うときの知恵をそのチャンスにプレゼントしていただければ、せっかく人材とノウハウがあるのに、そこの仕事だけというのももったいないというふうに思うものですから、考えていただきたいと思いますので、幅広にその辺を考えていただけますようにお願いします。

○澤議員
 公明党の澤です。よろしくお願いします。ちなみに隣の米子市になりますから、その点、よろしくお願いしたいと思います。
 いろいろとありましたけれども、私からは、空中給油・輸送機のKC-46A、ペガザスと言うのですか、任務遂行に関する技術課題の全体像という観点から少しお話を聞きたいと思います。
 先ほど御説明いただきました。8ページになりますが、5つの課題とおっしゃいました。1つ目、2つ目については解決済みだと。これはおっしゃったように、よく分かりました。問題は3、4番目、この3点目のA-10と言うのですか、サンダーボルトというのが機体の名前らしいのですけれども、先ほど説明があったように、この空中給油のブーム(給油用の管)が機体に合わせて作動しないと。4、5が空中給油機用のカメラが太陽の位置によりカメラ画像が不鮮明、また不鮮明になった場合に、意図せずブーム(給油用の管)が受油機に接触すると、こういう説明がありました。書いてありますように、A-10のような機体を有していないので当該技術的課題は発生する見込みがないと、こういうふうにおっしゃいました。それともう一つ、技術的な課題として発生したときには、空中給油を行わない。中止することで任務遂行が可能としておるということでした。そこで、給油を必要とする機体はそのときにどうなるのか、やはり任務が遂行できないのではないかということも考えられるのですけれども、そういう問題が実は出てくるのではないかと思います。
 そこで質問なのですけれども、この解決策としていずれも米国が改修計画を作成していると、こう言っています。先ほどの説明の中でも、現在納入されているのが40機あるということのようです。改修計画は作成中だということなのですけれども、具体的にいつぐらいを目途にやるのかと。やはり問題があるところは正していかなければ、幾ら運用でやっていてもちょっと違うのではないかと思いますので、そこのところを少し教えていただけたらと思います。
 それともう一つ、これは飛行場の運用ということになると思います。御存じのように、美保飛行場は航空自衛隊美保基地の滑走路を民間航空機が利用する共用の飛行場となっておりますね。先ほども少し話がありましたけれども、コロナ禍以前から国内線ですとかソウル便、香港便、そして上海便が運航する国際空港となっております。
 そこで、将来的なことを含めると、このKC-46Aが6機という大きな飛行隊が出てくると、そういう活動も行われるという中で、今後、国内線や国際線の運航や増便に影響を与える可能性があるのかないのかということを、まず1回目としてお願いしたいと思います。

●平山航空幕僚監部防衛部装備体系課3等空佐
 航空自衛隊の平山と申します。よろしくお願いします。
 まず、1点目の質問についてお答えさせていただきます。
 米国改修計画中のものについてですが、いつ改修できるかについての具体的な情報はまだありません。情報が入り次第、共有させていただきたいと思います。
 また、現在改修中ではありますが、この運用手順は、ある特定の条件で起こることが分かっておりますので、その条件を避ければ運用は可能ということが確認できております。その運用要領については、今後詰めていく予定であります。

●鍋田中国四国防衛局企画部長
 すみません、2点目につきまして少し御説明申し上げます。
 実際には、運用につきましては、どのような形になるかというのは今後決められていくことになりますけれども、実際の運用の頻度を、現在、空中給油機が配備されている小牧基地の例を取り上げて御説明申し上げます。今、小牧基地では、1ページ目で説明させていただいたとおり、KC-767という機体を4機運用しております。こちらで平成22年から運用しておりますけれども、1か月に100回ぐらい任務に出ていますので、そうしますと大体1機当たり1日1回飛んでいって戻ってくるかというぐらいの頻度になっております。ということで、現在の小牧基地の運用状況から考えれば、現在の美保基地において1日1回、そしてそれが6機であれば最大でも6回ぐらい、今のままの比率でいけばそのぐらいになります。それが実際に増えたとしても、またT-400の減少もございますので、今よりも運用がさらに少なくなるということになります。そこの部分において民航に何か影響が出るという可能性としては極めて少ないというか、ないというふうに考えております。

○澤議員
 ありがとうございました。
 それでは、もう1回だけ。先ほど、配備のスケジュールが少し出ましたので、重ね重ね別の質問をしたいと思います。
 C-2もおりますし、このKC-46Aも加わって、将来的には相当大きな重要な飛行場になるということは分かります。特に配備される飛行機、C-2もそうなのですけれども、やはり航続距離が相当長いということは、活動範囲も多岐にわたって、決められた時間帯に活動するとか、そういう定期運航みたいなことにはならないのではないかなと思っています。
 その中で、今後のこういう訓練なのですけれども、夜間の訓練とか、そういう飛行訓練というのを今後考えられているのかということをお伺いしたいと思います。

●鍋田中国四国防衛局企画部長
 先ほど申し上げたとおり、夜間についてはといいますか、これから訓練そのものの訓練計画というのが定められていくという形になりますので、現時点で確たることはなかなか申し上げられないというところでございます。
 現在の小牧基地の状況について少し説明申し上げますと、先ほどのような実際の運用の頻度ではございましたけれども、小牧基地に関しましては、実際には最大で午前7時からおおむね午後10時までの運用を現在行っております。ただ、美保基地においてどのような運用を行うかというのは、今後調整させていただくのかと思います。

○市谷議員
 日本共産党の市谷知子です。
 最初に、申し訳ないのですけれども、抗議させていただきたいと思っていることがあります。
 先ほど発言された澤議員が、昨年6月に防衛局の皆さんが御説明に来られた際に、不具合があったのかと問うているのですけれども、その際に、安全が証明されているのだと言われていて、今日御説明のありました技術的課題について、防衛局も県も認識していたにもかかわらず説明がなかったということについて抗議をさせていただいて、その上で安全性、技術的課題についてお伺いしたいと思います。
 8ページの技術的課題について、先ほど来から説明がありますように、機体本体の安全性とは関係ない、あくまで技術的課題だとしておりますけれども、私は危険性を過小評価しているのではないかというふうに思っております。
 そこで、この技術的課題の4と5の画像カメラの問題ですが、その画像が太陽光などによってブラックアウトしたり、画像の合成パノラマがゆがんだりして、結果カテゴリー1という、死亡または重傷を引き起こす可能性がある不具合だと報道されております。この画像がブラックアウトをしたりゆがんだりすると、どんな状態になって、この死亡をもたらすような、隊員が亡くなってしまうようなカテゴリー1という状況になるのかというのを説明していただきたいですし、この画像カメラに問題が生じたら空中給油は中止するから安全なのだと言われるのですけれども、給油をしている途中に画像カメラがブラックアウトしたらどうされるのでしょうか。油漏れによる引火だとか、衝突して墜落するとか、自衛隊員が命を落とすような危険性はないときっぱりと否定していただけるのでしょうか。
 また、技術的課題の3番目ですけれども、給油する戦闘機の機体が軽い場合は、給油管がうまく刺さらないけれども、そのような軽い戦闘機を自衛隊は持っていないから問題は発生しないとされておりますけれども、米軍への給油も否定しておりませんから、米軍に給油するときにはどうするのでしょうか。断るのでしょうか、断る約束はできているのでしょうか。
 また、技術的課題があるのに、なぜアメリカ航空局のFAAの安全基準、防衛省の技術基準に適合していると言えるのか、その根拠について。
 また、アメリカは、FAAが機体の安全性を認めているのに、なぜ機体改修をされるのでしょうか。日本は、機体改修を求めてからの配備と、なぜされないのか。この技術的課題の話というのは、今回初めて説明を受けました。境港市以外は住民説明をされないのか、積極的にやられる考えはないのか。
 また、安全チェックについて、知事が配備前にデモフライトを求めているのに、配備後にデモフライトというのは約束違反ではないでしょうか。市議会で説明されたようですけれども、配備されていないものを基地で飛ばすわけにはいかないという御説明をされていたと聞いております。先ほど本当は航空祭で飛ばす予定もあったのだというふうにおっしゃられましたし、米軍機がこれまで美保基地にも慣熟飛行訓練などで来られたこともありますから、別に配備を前提にしなくても、デモフライトはできるのではないでしょうか。もしできないということだったら、最初から知事とできない約束をしていたということになると思うのですけれども、御説明いただきたいと思います。

●鍋田中国四国防衛局企画部長
 御質問ありがとうございます。
 また、昨年6月の説明の際には、我々のほうから不具合につきまして説明がなかった部分につきましては申し訳ございませんでした。我々としても、改修作業等、対策等を実際、常に講じていたということもございまして、説明をさせていただかなかった部分がございました。住民の皆様方に御理解をいただくという面では、今回、こちらのほうで詳しく説明させていただきたいと考えており、今回このような資料等を作成させていただいたところでございます。
 あと技術的な内容について詳細を説明いたします。

●平山航空幕僚監部防衛部装備体系課3等空佐
 技術的課題の件について、私から説明させていただきます。
 まず、カテゴリー1の死亡をもたらすものとしては、この8ページの1項目め、飛行安全に係る分類にされているパレットロックの件がカテゴリー1とされております。空中給油カメラの件はカテゴリー1には指定されておりません。
 このカメラについては、もし空中給油している際にカメラがブラックアウトした場合については、ブームオペレーターが操作しており、速やかにスイッチ操作することにより、視覚的にも機構的にも速やかに受油機を外すことができる機能となっております。よって、油漏れ等の心配についても、この段階ではございません。そういった機能を持った上で、また運用いたしますので、その手順を正しく定めることにより、安全な運航は、空中給油も含めて実施可能であると現在考えております。
 あとA-10の話なのですが、推力に対して重量の重い機体に対して発生するものであり、我が国が持っている戦闘機等については、この分類に当てはまらないものとなっております。

○市谷議員
 米軍には、給油することを否定していないけれども、給油を断るのですか。

●平山航空幕僚監部防衛部装備体系課3等空佐
 すみません、もう一度お願いします。

○市谷議員
 米軍はA-10を否定されていないですけれども、米軍については今回限りでもう給油はしないということで断るのですかね。(「きちんとやってよ。きちんと」と呼ぶ者あり)

●平山航空幕僚監部防衛部装備体系課3等空佐
 それについては、まだできない、またできるということについては検討の段階にもない状況であります。

◎藤縄議長
 説明はよろしいですか。以上。

●平山航空幕僚監部防衛部装備体系課3等空佐
 はい。

○市谷議員
 まだ。なぜこの改修を求めないのか。住民説明とか。(「議長きちんとして」と呼ぶ者あり)

◎藤縄議長
 もう一度残りの質問を確認してください。

○市谷議員
 では、いいですか。聞いておいていただきたかったのですけれども、技術的課題については、さっき説明がありました。FAAの安全基準や防衛省の技術基準に適合しているという根拠を示していただきたいということや、FAAが機体の安全性を認めているのに、なぜアメリカは機体改修をされるのか、日本は機体改修をしてからの配備にはされないのか。
 境港市以外では住民説明をされないのですけれども、これは米子市などの市民にも積極的にちゃんと説明される考えはないのか。
 安全チェックについて、知事が配備前にデモフライトを求めているのですけれども、配備後のデモフライトというのは約束違反ではないかと。米子市議会で、配備されていないものを基地で飛ばすわけにはいかないということで、配備前のデモフライトはできないとおっしゃったみたいですけれども、米軍機が慣熟飛行訓練で基地にも来たことがありますから、配備されていないものでも別に飛ばすことはできると思うのだけれども、配備前にデモフライトをされないというのは約束違反ではないかということも言いました。取りあえず、1回目は以上ですけれども。(「2回目だ」「議長、整理して」と呼ぶ者あり)

◎藤縄議長
 安全性ということで、関連しているということでありますので、残余の答弁をお願いいたします。

●鍋田中国四国防衛局企画部長
 すみません、複数にわたりまして御質問がございました。まず、FAAの認証につきましては、技術的課題はございますけれども、それを改善していくということで、もう既にうちのほうの認証は取れております。機体のほうも実際に米軍のほうで運用開始しております。そして、既に40機ほどの機体を運用しているという状況になっております。
 そして、デモフライトを事前にというお話もありました。我々も航空祭で米側の協力を得て展示飛行を実施できるように鋭意調整していたところではございますけれども、新型コロナウイルスの影響により、航空祭が中止になったということ、米側でも実際にコロナウイルスの関係があって、配備前の機体をこちらでというのは調整がなかなか難しかったということもございまして、派遣できなくなったという経緯がございます。
 そのような中で、我々としては配備後にこちらでデモフライト、そして騒音の測定をしっかりやらせていただくということでして、こちらの協議を現在させていただいているというところでございます。

◎藤縄議長
 2回目。

○市谷議員
 今いただいた御答弁も納得できないところでありますが、回数が限られていますので、次に行きます。
 安全性に関わって、先ほども基地の性格変更についてございましたが、私のほうからも尋ねさせていただきます。
 美保基地は輸送基地であり、基地の性格を変更しないことが配備の条件になっており、平井知事が、今回はC-1からC-2というような単純な機種変更とは違う、KC-46Aは従来基地に配備されていなかった空中給油・輸送機というタイプで、当然ながらそれに伴う基地の役割は修正なされているように思うと私たちの前でお話をされたことがございます。
 輸送は輸送、物や人を運ぶことです。給油は今回初めての新たな機能ですし、先ほどありましたように、大変危険が伴うものだと思います。そして、米軍にも給油できるようになっているのが今回のKC-46Aで、物を運ぶだけではなくて、給油して、戦闘機の出撃を支援するという新たな役割機能が基地に加わってくるということでよろしいのか確認をさせていただきます。それは、つまり美保基地は輸送基地から出撃基地に変わるということではないのだろうか、また、敵基地攻撃能力を持つということを今の政権が言っておりますけれども、これは憲法との関係で、敵基地攻撃能力を持つというのは専守防衛ではないのではないかという意見を私は持っておりますし、敵基地攻撃能力を持つこの作戦に、このKC-46Aは参加しないと断定できるでしょうか。

●鍋田中国四国防衛局企画部長
 お答え申し上げます。
 今回のKC-46Aは給油と輸送という任務を行う機体でございます。こちらのほうは空中給油の機能を持ち、さらに輸送機としての任務もございます。こちらの運用に関しては、引き続き輸送機として、美保基地における輸送任務の中の範囲内で行われるものと我々認識しております。
 いずれにしろ、こちらの空中給油機能と輸送機能の2つの機能は、こちらの支援機能ということになりますので、輸送機の位置づけは、こちらの機能があっても変わらないということになっております。
 そして、米軍に関する給油の関係と、あと現在の敵基地攻撃のお話があったと思います。こちらの給油の機能に関しては、基本的には日本の自衛隊の機体に給油するというような機能になっております。また、今、敵基地の攻撃機能というのが、国会といいますか、政府の中でもいろいろ取り上げられております。このKCの空中給油の機能というのは、もう既に小牧基地でも767で実際に平成22年から有しておりますし、また、現在のKC-46Aのほうは、平成25年防衛大綱から実際に始まったお話でございます。今般、イージス・アショアの関係もございまして、敵基地の攻撃の能力というものにつきましていろいろ議論が始まったところでありますけれども、そちらとは関係のない話と考えております。

○山川議員
 6番目の質問になります。昨日も米子市議会での説明、質疑も傍聴してまいりました。そして、昨日の米子市議会での質疑のやり取りを踏まえて、そして前回の鳥取県議会での令和元年6月28日の質疑だとかを踏まえ、今までの5人の議員の質問も踏まえた上で質疑をしたいと思いますので、よろしくお願いします。
 まず、安全性について少し聞きたいと思います。
 防衛省が言われていたのが、アメリカの連邦航空局、アメリカの型式証明、要はアメリカの基準を取ったからというふうに言っておられるのですけれども、やはりここは日本なので、日本の基準、そして防衛省の基準というのが必要だと思うのですね。というのが、航空機の安全性の確保に関して、防衛省として訓令に基づいて、安全性を確保するための必要な技術基準の適合を確認する、大臣の承認を受けると、防衛省自体が訓令に従うとつくられていますよね。その訓令の第2条の技術基準によりますと、附属書に定める基準に従うとあります。附属書の構造だと、航空機の安全な運転上、重要な部分に用いる全ての材料はアメリカの政府の仕様書、アメリカの軍隊の仕様書、そして日本の産業規格など試験によって安全性が証明されたものでなければならないとありますよね。
 そこで伺いたいと思うのですけれども、8ページの技術的課題の全体像を見ますと、これが訓令の第2条、技術基準に言われる重要な部分に該当するのかどうか。そして、アメリカの改修計画の2点、カメラだったりブームというのは、アメリカが改修計画を作成中とありますが、日本の基準だったり日本の防衛省の訓令に基づくと、その時点ではアメリカの資格、基準は取れたかもしれないですけれども、改修計画を受けて、さらに承認が必要なのか、確認が必要なのかどうなのか。
 そして、アメリカの改修計画と言われたのですけれども、先ほど、めどがまだ不明で、いつになるか分かりませんという説明があったのです。ボーイング社のこういう情報は、ホームページとかを見てもやはり機密情報でなかなか載っていないのですけれども、防衛省自体、日本の国自体が、そもそも把握しているのでしょうか。把握した上の資料であったら、8ページのようなものではなくて、もうちょっと精密なものを添付されるのではないかなと思うのです。ですから、今の3点、安全性についてお答えください。

●平山航空幕僚監部防衛部装備体系課3等空佐
 安全性につきましては、防衛省の訓令に基づいて最終的な適合、あるかどうかについては確認をします。ただ、その中において、ブームについては処置がありませんので、カメラは該当しない見込みであります。
 あと、ボーイングの状況については、こちらも逐次情報収集に努めているところではありますが、その情報はまだボーイング社からもなかなか来ていない状況であります。これが来次第、そういったものについては情報共有させていただきたいと思っていますが、まだ我々のところにも、改修計画がいつまでに終わるのかという情報は知らされていない状況であります。

○山川議員
 議事進行。まだ質問が2点、アメリカの改修計画を得た上で日本の規格を通るのかというのと。改修計画というのに答えていないです。

●平山航空幕僚監部防衛部装備体系課3等空佐
 カメラについては、改修……。

○山川議員
 カメラとか給油の部分についてのことじゃなくて、改修計画に、日本の産業規格とかに合致しているかどうかということです。

●平山航空幕僚監部防衛部装備体系課3等空佐
 あくまで防衛省の訓令に基づいて、安全性が確保できているかどうかについては認定を受けるところであります。

◎藤縄議長
 2回目。

○山川議員
 2回目の質問に入りたいと思います。
 やはりいろいろ調べますと、空の安全性を確保するために、アメリカだけではなくて、各国独自で基準が設けられ、認証制度が設けられているということです。日本の基準はアメリカの基準をあくまで準用されているということです。ただ、先ほど訓令を受けると言ったのですけれども、やはりその訓令を受けていただいて、改修計画を受けていただいた上でないと、我々としては本当に安全なのかというのが分からないので、8ページ目の具体的な技術的課題の全体像の内容についてお聞きしたいと思います。
 8ページ目を御覧ください。先ほどの質問でやり取りがあったのですけれども、ブームというのは給油のホースで、概要だと、対策で先ほどからあったのですけれども、KC-767とかは大体1時間当たり1,037キロぐらい走る速度ということで、A-10というのは560キロぐらいというふうに調べたのです。やはり速度が違うものであったりすると揺れが生じるという状況があるというのは認識したのですけれども、ここに対策として書いてあるのは、空自は
A-10を持っていないからという説明があったのですね。ただ、平和安全法制、重要影響事態確保法、周辺事態安全確保法というのを見ますと、その中で後方支援活動として法改正により給油が実施可能になりましたよね。支援対象として米軍、そして外国の軍隊、その他これに類する組織に対しての支援対象、その対応で給油が可能ではないですか。
 そうすると、先ほど、空自自体がA-10を持っていなくても米軍は持っていますし、外国の軍隊、そして民間がA-10を持っているときは受入れの許否というのは決まっていないというふうに言われたのですけれども、外国籍、そして全部決まっていない状況だったりすると不明なのですね。そうなると、ブームが揺れてしまうという本質的な問題、ここが課題だと思うのですよ。だから、主語としては、空自は持っていない、でも米軍、外国籍はどうか、民間はどうか。そこをやはり想定していないので、もし想定していないということでしたら、例えばここの下にアメリカが改修計画を作成中というのを、もともと空自は持っていない、日本は持っていないからと書かないと思うのですよ。それをあえて書いているのは、外国籍だったりアメリカだったり民間機の受入れを前提としているのかどうなのか、それを一応確認させてください。
そして、そのA-10の低推力とありましたが、どれぐらいの差があると結局ぶれるのか。
KC-767だと1時間に約1,000キロぐらい、A-10だと500キロぐらいというふうに言いましたが、その差がどれぐらいだったらぶれが生じるのか。(「何のための質問だ」と呼ぶ者あり)
 安全性を確認するための質問なので、お静かにお願いします。そして、カメラについても、米子市議会で説明されていましたが、天候の具合だったり、一定の条件では給油するところのカメラの画像が不明瞭になると説明されていましたが、具体的にお聞きしたいと思います。
 そのときは、防衛省の対応策としてはストップ、中止するから、だから安全ですよという説明だったのですね。ただ、技術的課題が発生したときに中止する、発生したときに走行中だった場合はどうするのか。天候だったりも、気象庁の予想だったりも当たらない場合もありますし、想定外ということは十分考えられます。先ほども、万一があったときはどうされるのかに対しての説明だったのですけれども、地元とか自治体に対して、再発防止に対しての説明をしますと言ったのですけれども、補償に対してはもう決められていますか。ボーイング社が負担しますか、アメリカが負担しますか。

◎藤縄議長
 山川議員、発言中ですけれども、項目が広がり過ぎておりますので、質問項目を簡潔にまとめてください。

○山川議員
 いや、安全性についてお聞きさせていただけたらなと思いまして。これに書いてある技術的課題の全体像について……。

◎藤縄議長
 まとめてください。(「そこまででいいではないか。十分に聞いているではないか」「今までの中で」と呼ぶ者あり)

○山川議員
 今までC-1、C-2というので騒音対策というのを防衛庁はやってこられましたというふうに言われたのですけれども、これは当局に聞きましたら、昭和60年、呉の防衛局長と知事とのやり取りで美保基地飛行場への輸送機の配備についての依頼、昭和60年2月26日にあって、騒音対策をきちんとやってほしいということでやられたのですけれども……。

◎藤縄議長
 それは騒音対策の質問ですか。

○山川議員
 騒音対策ではないです。安全対策です。それで、先ほど速度が1,000キロ……。(「結論を言え。結論を」と呼ぶ者あり)

◎藤縄議長
 それは、山川議員、騒音対策としか今の時点で受け取れませんので。項目が広がりますので。

○山川議員
 いえいえ、給油対策ではなくて、結局今回、位置づけが教育……。

◎藤縄議長
 山川議員、多岐にわたりましたので、ここで質問を切らせていただきます。

○山川議員
 いや、安全対策に対して聞いているのですけれども。(「だったら結論を言えよ」と呼ぶ者あり)

◎藤縄議長
 広がり過ぎです。項目が広がり過ぎましたので、ここで切らせていただきます。(「答弁してもらわないといけないのか」と呼ぶ者あり)

○山川議員
 いや、答弁してもらわないと困ります。

◎藤縄議長
 答弁のできる範囲で。

●鍋田中国四国防衛局企画部長
 ちょっといろいろとございましたので、私のほうから幾つか説明させていただきたいと思います。
 まず、米軍との給油の関係なのですけれども、我が国、先ほど説明申し上げたとおり、小牧基地のほうにKC-767という機体を持っておりますけれども、基本的にこれは自衛隊に対する給油を行うという機体でございまして、現時点においても米軍機への給油の実績はございません。今後もそちらのほうで、特にA-10のような機体に対するものは今後給油を予定していないということで、こちらのほうは技術的課題が発生する見込みはなしということをこちらに記させていただいておりますが、この機体自体の改修は米側としてはきちっと行っているということを説明させていただくための資料だったということでございます。(「いいんじゃないか」「それ以上できないでしょう」と呼ぶ者あり)

◎藤縄議長
 可能な限りの答弁と判断いたしまして、以上で質問を終わりたいと思います。
 丁寧な御説明、御答弁をいただき、誠にありがとうございました。
 以上で議員全員協議会を終了いたします。お疲れさまでした。

午後4時54分 閉会


 

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