令和元年度農林水産商工常任委員会議事録

令和元年12月18日(確定版)

開催概要、資料はこちらです

出席者
(9名)

委員長
副委員長
委員

島谷 龍司
鹿島  功
西村 弥子
山川 智帆
安田 由毅
濵辺 義孝
福間 裕隆
内田 隆嗣
西川 憲雄

欠席者
(なし)


説明のため出席した者
  吉村商工労働部長、西尾農林水産部長、松岡企業局長、森本労働委員会事務局長
ほか各局次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  鳥飼課長補佐  堀場課長補佐  有間係長

 

1 開  会   午前9時59分

2  閉  会   午前11時26分

3 司  会    島谷委員長  鹿島副委員長

4 会議録署名委員     山川委員  内田(隆)委員

5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり


 
会議の概要

午前9時59分 開会

◎島谷委員長
 時間になりますので、ただいまから農林水産商工常任委員会を開会します。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりですので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名します。
 会議録署名委員は、内田委員と山川委員にお願いします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 付託議案は、日程に記載の4議案です。
 これから、付託議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問とマイクのスイッチの切りかえをしっかりとお願いします。
 それでは、質疑のある方は挙手をお願いします。いかがですか。
 それでは、ないようですので、この付託議案に対する討論を行っていただきたいと思いますが、いかがですか。
 討論もないようですので、それではこれより採決に入ります。
 採決については一括して採決しますが、よろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、本委員会に付託された4議案を一括して採決します。
 原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員です。したがいまして、本委員会に付託されました4議案につきましては、原案のとおり可決すべきものと決定しました。
 それでは、次に、報告事項に移ります。
 執行部の皆様におかれましては、説明は要領よく簡潔にマイクに向かってお願いします。
 なお、質疑につきましては、説明終了後に一括して行っていただきます。
 初めに、商工労働部から行います。報告1、地方独立行政法人鳥取県産業技術センター「とっとりロボットハブ」の開所式について、村上産業振興課長の説明を求めます。

●村上産業振興課長
 商工労働部資料1ページをお願いします。5月21日に開催された常任委員会でも報告しましたが、鳥取県産業技術センターでは、AI・IoT・ロボット実装支援拠点、通称とっとりロボットハブと呼んでいますが、これを来る12月24日に開所されますので御報告します。
 開所式については、農林水産商工常任委員会の委員の皆様にも御案内のことと思いますが、そのほか中国経済産業局、学術機関、商工団体、金融機関等、約40名を御招待して開所式が開催されます。開所式では、実機を使いましたデモンストレーション等が行われます。
 このロボットハブの整備は、総事業費8,500万円で経済産業省の10分の10の補助金を活用して整備されています。模擬ラインを設けることになりますが、その模擬ラインの様子は、一番下に図をつけています。自動搬送ゾーン、それから材料受け入れゾーン、そしてそれを検査・組み立てゾーンに流し、最終のこん包ゾーンという形で、ゾーンごとにロボットが導入されており、当日皆さんに御紹介させていただくこととしています。
 開所に向けた現在の産業技術センターの取り組みについては、7月からロボット導入に関心のある企業80社を企業訪問して、このロボットハブの活用について御紹介しているところです。
 また、あわせて、ロボット導入に向けたセミナーを11月から開催しているところです。ロボット等の導入を検討している企業さん向けのロボットハブの導入により、模擬製造ラインにおいて実機を用いた検証ができるようになりますので、ロボット等の実装支援、人材育成等に推進してまいる所存です。

◎島谷委員長
 続いて、報告2、企業紹介フェアの開催等について、西村商工労働部参事監兼県立鳥取ハローワーク所長の説明を求めます。

●西村商工労働部参事監兼鳥取県立鳥取ハローワーク所長
 2ページをお願いします。企業紹介フェアの開催等について、年末に向けての今後の動きとして報告します。
 まず、企業紹介フェアは年末に県内に帰省する3回生以下の学生さんを主な対象として、企業を紹介するという趣旨で開催しています。ことしで5回目になりますが、昨年度までは鳥取会場だけに集約して開催していました。ただ、年々参加企業さんもふえてきましたので、今年度から米子でも開催することにしました。ことしは鳥取産業体育館と米子市のワシントンホテルプラザで開催したいと考えています。企業ブースは鳥取会場で100社程度、米子会場で50社程度として、準備を進めているところです。
 真ん中に、昨年度の実績を記載しています。昨年度は鳥取会場だけでしたが、参加企業は85社、参加学生は140名でした。大阪方面などからバスを運行しまして、64名がバスを利用して帰省し、フェアに参加しています。
 2の県立ハローワークの年末年始の開所の状況ですが、県立ハローワークは土曜日も開所しているため、今年度は今月28日土曜日が仕事納め、年明けの1月4日を仕事始めとして開所しています。そういったことを新聞広報などでも御案内しており、年末の帰省中の方のUターン就職などでの活用を期待しているところです。

◎島谷委員長
 それでは、続いて、農林水産部に移ります。
 お手元に農林水産部の資料を御用意ください。
 それでは、報告3、グローバルGAPの取組について、地原農業大学校校長の説明を求めます。

●地原農業大学校長
 農林水産部資料の1ページをお願いします。グローバルGAPに係る本校の取り組みについて御報告します。
 農業大学校では、平成30年度から国際感覚を備える農業人材を育成することを目的に、農業生産工程管理の国際基準であるグローバルGAPの取得と、その手法を用いた農場管理を実践してきています。昨年度、日本梨で認証を取得したところです。
 先日12月3日に、認証継続のための審査機関であるSGSジャパンによる書類審査と現地審査を受けました。受審したのは果樹コースの学生4名です。学生たちは緊張しながらもしっかり受け答えをしまして、彼らにとって大変大きな自信につながったものと思っています。現地審査で多少指摘事項もありましたけれども、早急に対応することとして、認証の継続の通知を待ちたいと思っています。
 続きまして、2のGAP食材を使ったおもてなしコンテストへのエントリーについてです。
 これは、オリンピック・パラリンピック東京大会に向けて、日本の食材のよさ、おもてなしの心を発信するために高校生等を対象にオリパラ推進本部が実施しており、GAP食材を使った料理、スイーツのコンテストです。本校で認証を取得している日本梨を使って、ジャマイカ選手の応援スイーツを開発し、エントリーしました。審査はウエブサイトにある人気投票と、選考委員の審査によって行われます。このウエブの投票は12月16日から1月15日まで行われており、ぜひとも委員の方にも、このサイトにアクセスいただいて投票していただければと思っています。

◎島谷委員長
 続いて、報告4、令和2年産米の生産数量について、妹尾生産振興課長の説明を求めます。

●妹尾生産振興課長
 資料2ページをお願いします。令和2年産米の生産数量について報告をします。
 昨日開催された鳥取県農業再生協議会で、令和2年産米の生産数量目標が提案され、決定されましたので、その概要について御報告します。
 まず、1の概要をごらんください。国から米穀の需要及び価格の安定に関する基本方針が各都道府県に通知され、令和2年産米の生産数量目標数量は708万トンから717万トン、令和元年産米に比べて9万トンから10万トン減らして設定されました。この数量は、人口減少と1人当たりの米の消費量の推計値を踏まえて算出された米の需要量、また、令和3年6月末における民間在庫量の安定水準を確保できるよう、幅を持って設定されたものです。
 次に、資料中ほどの2の本県の米生産の基本的な考え方については、基本的には元年産米と同様の取り組みを考えています。まず第1に、農業者やJA等が販売先の確保に努めて、需要に応じた米づくりに積極的に取り組むこととしています。第2に、米の作付面積が減少していますので、各市町村の地域農業再生協議会で計画的に作付推進を行っていただいて、水田農業の維持拡大を図っていただきたいと考えています。このために、県の農業再生協議会では、今後とも県産米の需要動向を踏まえた生産の目安としての生産数量を各市町村の協議会に提示し、農家やJAが生産量を判断する環境づくりを進めていきたいと考えています。
 次に、3の本県の具体的な米の生産数量の設定について御説明します。
 まず、(3)の令和2年産米の生産数量目標の表をごらんください。下段の全国数量は、最初に御説明したとおり708万トンから717万トンであり、この量から本県産の需要量を試算しますと6万2,304トンから6万3,096トンになります。本県では、JAグループの販売計画を基本として、生産者の作付意向、国の需給見通し等も勘案して、生産数量目標を設定しています。
 具体的には、各JAの次年度の販売計画に基づく生産数量6万6,815トンと、国の情報に基づいて試算した本県の需要量、そして前年産の実績6万4,800トンを加味して検討した結果、最終的には本県の令和2年産米の生産数量目標は6万4,800トンから6万6,815トンに決定されました。
 最後に、4の今後のスケジュールについてですが、昨日の協議会総会で生産数量目標が正式に決定されましたので、直ちに各市町村の地域再生協議会に通知されています。さらに、各市町村の協議会の判断により、集落、あるいは生産者に生産数量目標が通知される、または座談会等で説明され、今後作付推進が行われる予定です。

◎島谷委員長
 続いて報告5、「鳥取県有和牛種雄牛精液の適正流通に関する検討会」開催概要について、田中畜産課長の説明を求めます。

●田中畜産課長
 3ページをごらんください。鳥取県有和牛種雄牛精液の適正流通に関する検討会を開催しましたので、その概要について報告します。
 4ページ以降には会議の資料を添付していますので、後でごらんいただければと思います。
 今回の検討会の概要としては、前回の常任委員会でも説明した新たな契約について協議いただいたというものです。
 まず、3の概要の(1)の報告事項です。国は、きょうの日本農業新聞にも出ていましたけれども、10月から専門部会を設置し、和牛遺伝資源の知的財産的価値の保護強化といった制度検討を進められています。これは、次期通常国会での関連法の改正を考えて対応されているところです。
 次に、県ではこれまで遺伝資源を守ることの意識醸成を図るため、広報誌や広報番組等を通じて広報しており、まずは契約の見直しについて検討を進めてきたという報告をさせていただきました。また、9月から12月にかけて県内の和牛生産者や関係者と意見交換をしてきたといった、その概要についても報告したことと、取り扱い制限が新たに生じるといったこと、また、その影響の意見を関係者、生産者の方に聞いて、その内容を計画案に反映したという報告をしています。新たな契約の内容については、前回の常任委員会でも説明させていただいたとおりですけれども、特定精液と一般精液と分けて契約を新たに結んでいくという内容になっています。
 (2)の協議事項について、契約の考え方については、使用権の許諾契約は初めて聞く取り組みで、遺伝資源の保護に関し、工夫された契約であるということや、当事者の合意で受精卵等の共有持ち分を2分の1ずつにするのは理にかなっているといった評価も委員からいただいていますが、契約の中身について、まだ不十分なところもあるため、再度整理が必要だという御意見をいただいています。
 そのほか、契約の運用面においても、契約前に譲渡されている精液もあります。それについての対応や、人工授精師に対して適切な流通についての意識を高める取り組みも必要との御意見もいただきました。
 知事からは、これを機に業界の協力と県民の理解をいただいて、地域ぐるみで適正流通を行っていくよう対応していきたいと最後に話をされています。
 今後の予定ですが、契約の中身を現在詰めています。関係者に説明して、ある程度整理がついた時点で来年1月以降に契約を進めていきたいと考えています。

◎島谷委員長
 それでは、次に、報告6、「五輝星」ギネス世界記録への挑戦!及び「とっとり松葉がに世界一(せかにいち)記念キャンペーン」の実施について、鈴木販路拡大・輸出促進課長の説明を求めます。

●鈴木販路拡大・輸出促進課長
 13ページをごらんください。「五輝星」ギネス世界記録への挑戦!及び「とっとり松葉がに世界一(せかにいち)記念キャンペーン」の実施についてです。
 11月29日に開催された本委員会において、五輝星が初競りにおいて500万円で落札されたということと、マスコミでの反響、さらにギネス世界記録への登録を申請中であること、またそれを記念したキャンペーンを実施する計画について御報告しました。それらの内容が固まってきましたので、改めて御報告します。
 2のギネス世界記録への挑戦!結果発表会を東京会場及び鳥取会場の2会場で12月23日に行う予定としています。東京会場においては、とっとり・おかやま新橋館の催事スペースにおいて知事、それから島谷委員長にも御参加いただきます。蟹取県の応援ゲストとして、タレントのひょっこりはん、ガンバレルーヤのお二人にも参加いただき、メディア関係者を集めて、ギネス公式記録認定員がその場でチャレンジの結果を発表する発表会ということにしています。
 さらにちょうどクリスマス前ということにもなりますので、記念イベントとして、アンテナショップでは、買い物や食事をされた方に特産品が当たるプレゼント抽せん会を実施することにしています。
 また、(2)の鳥取会場では東京会場と生中継でつないで、落札されたかねまさ・浜下商店様の店頭での東京での発表会の様子のライブビューイングと記念イベントを実施する計画にしています。
 また、3に「とっとり松葉がに世界一(せかにいち)記念キャンペーン」の概要を記載しています。
 現在、蟹取県ウエルカニキャンペーンとして、9月1日から2月29日までの期間に、鳥取県においでいただいて宿泊されるとカニが当たるというキャンペーンを展開中です。これに加えて、さらに世界一記念として内容を拡充し、年明け1月6日から2月末まで、県内のキャンペーン参加店舗でカニを食べていただいた方、あるいはカニを買っていただいた方に抽せんで県内特産品が当たるというプレゼント企画も実施する予定としています。

◎島谷委員長
 続いて、報告7、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、前田農地・水保全課参事の説明を求めます。

●前田農地・水保全課参事(水資源・防災担当)
 資料14ページをお願いします。一定額以上の工事又は製造の請負契約について報告します。
 変更分となります。対象工事は松谷第1ため池改修工事(その1)で、第3回変更となります。変更内容は、ため池堤体の盛り土として再利用する予定の箇所を掘削したところ、その一部に軟弱質のために再利用ができない土が確認されました。このため、この土の残土処分と盛り土材として土取り場からの掘削運搬などを追加しました。また、ため池堤体の不透水性盛り土として改良使用を計画していた盛り土材の一部が良質であったために、そのまま使用できることが判明し、盛り土材改良工を減じました。
 これらにより、差し引き34万2,000円余の増額変更としました。また、これらの変更に伴い、工期を令和元年11月29日から令和2年1月31日に延期しました。

◎島谷委員長
 ただいま執行部の説明が終わりました。
 ただいままでの説明について、質疑等のある方は挙手の上、発言をお願いします。

○内田(隆)委員
 済みません、商工労働部の資料2ページの企業紹介フェアの開催等についてです。
 取り組みとしては、米子も含めて2カ所にふえてきていいのかなという評価をされているのかもしれないですけれども、私の知り合いの大学生からクレームがあったのです。何でクリスマスに開催するのかということをまず言われました。率直に言うと、都会にいて、クリスマスは彼と過ごしたいから帰ってこられない、お母さん、お父さん、ごめんなさいという話だったのですけれども、この日付の設定のセンスのなさというのは何なのだろうかということがまず1点。
 それと、この参加者140人の実績に対して、ふえてはいるのだけれども、県外に出て、いろいろなことを勉強したりしている全学年対象のフェアですから、学生の総数を考えたら、非常に少ないと言わざるを得ない。だから、ここをふやしていくためには、日付も、アクセスの仕方も考えなくてはいけないと思います。
 実際に企業紹介フェアに参加している企業の方とよく話をするのだけれども、業種や業界によってまばらであると。一括2回の募集をかけても、いろんな地域の専門学校に行くのだけれども、福祉関係の企業ではブースに学生が全然入ってこないねという声も聞きます。横連携はどうなっているのかなというのが2点目です。県外で今就活している、特に業種を絞ったフェアなどはQUOカードを配っています。3ブース、4ブース回ったら1,000円もらえますというような、そこまでやらないと人は動かないという現状を認識していらっしゃるのかなと思います。今後どういうふうにこの取り組みについて考えておられるのか。いいことだから発信はしていかないといけないと思うのだけれども、せっかく全学年を対象にやるのだったら成人式の前後に設定するとか、方法はいろいろと考えられると思うのです。
 ちょうど今まさに、12月の初めぐらいからリクナビやマイナビなどさまざまな媒体で企業の登録受け付けを開始している時期なのですね。企業が21年度卒の学生に向けたエントリーをしていく、もちろんそこに合わせて学生がアクセスしてきますから、時期的には非常にいいのだけれども、県内登録企業数を見ると、そのことをわかっていない企業が多いから、1月、2月になって登録を始めるということになるのです。そうすると、企業に対する周知、12月に入ったら、もうすぐ登録しましょうねと。その後、こういうフェアをしますから、そこでアクセスができるようにしておきましょうねというような、いわゆる買い手市場ではなくて売り手市場ですから、それくらいきめ細やかなニーズの把握、もちろん企業からのニーズもだし、学生さんからのニーズの把握をしていかなくては、県内に帰ってくるはずの人も、景気がよくなればよくなるほど帰って来ないという話になると思うのです。以上何点か言いましたが、それぞれについてお願いします。

●西村商工労働部参事監兼鳥取県立鳥取ハローワーク所長
 まず、日付なのですけれども、やはり年末の仕事納めもあり、それまでにということもありますし、これまでも大体この時期に開催していまして、日付を変えたほうがよいというお話はこれまで聞いていなかったのです。今5回目になったところですから、毎回いろいろと改善を重ねながらこれまでやっています。ただ、そういったお話があるということも含めて、日付については、また定住機構とも相談していきたいと思います。
 県内での企業説明会への誘引という趣旨だったかと思いますけれども、わずかなものですけれども、鳥取でしたら実はブースが100近くあって、そこを4回ぐらいの入れかえ制でやっていますから、そこでスタンプを押してもらって、それに若干のステーショナリーグッズのようなものを差し上げることは行っています。ただ、タイミングの問題もいろいろとおっしゃられましたし、それから学生さんへの情報提供など、さらなる改善に今後努力していきたいとは考えています。

○内田(隆)委員
 これくらいにしますけれども、やはり改善すべきことがいろいろと多いと思います。実際に出展された企業さんの声も聞きますし、うちも出たことがありますけれども、3回出展して2人とか、業種によっては全く来ないということもあり得ます。だから、その横連携なども含めて、あとは特定の企業さんに集まっているというところも含めて。だから、座っているのだけれども、アピールする機会もない、掲示物も制限される。では、何か持っていってアピールしようかなと思っても、いろんな形でアピールすることもできないというように、会場に対して出展する業者さんからのニーズという、こういうことをやりたいとか、こういうアプローチをしたいとかということも含めて、改善点は非常に多いのではないかなと思いますので、ヒアリングを含めていろいろ検討してください。よろしくお願いします。

○鹿島副委員長
 ほかにありませんでしょうか。

○福間委員
 農林水産部の2ページについて、よくわからないので教えてくださいませんか。
 国が令和2年産米にかかわる米穀の需給及び価格の安定に関する基本方針を定めて、生産量の目標を一応設定されたと。この概要の(2)番になるのですけれども、算出方法が1人当たり消費量(推計値)に人口を乗じて算出していることになっていますね。
 すると、例えばJAが外国に向けて日本の米を輸出していこうとか、いろんなことをやりますよね。それは民間が抱えている180万トン前後の在庫で賄っているということなのでしょうか。結局、1年間の人口の消費量に乗じて算出しているということに、納得ができないのです、わからないのですよね。もう少し日本の農産品を外国にも輸出していくというスタンスがあるとするなら、もっと生産量がふえてきてもいいのではないかという気がするのですけれどもね。
 それに伴って、鳥取県の生産数量目標も6万4,800トンから6万6,815トンとなっていますが、これは県外に販売する数量も入っているのですか。例えば、鳥取県の人口に1人当たり消費量を乗じて算出したものがこの数字なのか、そのあたりをもう少しわかりやすく説明をしていただけませんでしょうか。

●妹尾生産振興課長
 御意見ありがとうございます。
 まず、少し説明不足でしたが、まず生産数量について、人口減少傾向と1人当たりの消費量を乗じて算出ということですが、これについては、まず人口の減少について、この1年間ぐらいで45万人ぐらい減るという推計値を国が出されています。その45万人分の減少がまず一つ加味されています。それと、消費量についても、1人当たりの消費量が、今57.6キロということで、これも国が統計的に推計値を出されていますので、この2つの要素の減少分を兼ねて約9万トンから10万トンぐらい減るという数字が出てきています。
 先ほど、外国に売る云々という話がありましたが、これについては外国に売る数量自体、国内で生産される数量に対してごくわずかなものですから、今手元に数字を持っておりませんけれども、そういった数字は余り加味されていません。先ほどの人口の推計と、あと消費量の推計値から純粋に算出しているところです。
 あと、県の生産数量目標については、それぞれ3農協が販売計画を出されますので、それに基づいた生産数量目標をこの中で設定しています。ですので、県外で売ることを前提に、その数量を含めて設定しています。

○福間委員
 いいです、勉強をしてからもう一度。

○内田(隆)委員
 和牛について、気になったポイントだけ簡潔に質問します。
 和牛についてなのですけれども、まず、5ページ、6ページ、7ページを比べて、「違約罰等」と書いてあるところの金額の100万円なるものが、1個だけ「請求することができる」と書いてあるのですよ。これはただの書きぶりが違うだけなのか。どうせなら全部に100万円と書かなかった理由がよくわからないというのが1点。また、違約金の100万円の設定が高いのか低いのか。その前提として、これまでずっと説明を受けてきたのだけれども、説明を受けるたびに内容が変わっている。例えば、妊娠したお母さん牛を市場に出して県外に売ることについて、前回の説明では全くだめだよと言っていたのに、8歳以上は認めるという形になった。ほかにも細々変更はあると思うのです。それは協議を経られて、いろんな意見を経られて変更してきたというところなのだけれども、それらについてもう少し丁寧に説明するべきだと思う。少なくとも、前回の資料と今回の資料はたった何日かで違っていますからね。
 もう1点聞いてみたいのは、ずっと前の案と今回の案とでは変わっているのですよね。だから、ここで何か発言をしたり、勉強会で何かこれが違うのではないのかと言ったりしたら、変更する余地があるのか。この案はこれで通してくださいという話なのか。どちらなのかということ。以上3点お願いします。

●田中畜産課長
 まず、契約書の内容について、5ページ、6ページと7ページの違約罰のところの金額を請求することができるとしているかどうかの違いについて、一般精液については、基本的には従来の譲渡契約を踏襲しており、これまでも請求することができるという内容だったものですから、それにとりあえず合わせているというところです。特定精液についてかなりの制約をかけるということもあるので、一般精液についてはそこまでは求めていないというところです。

○内田(隆)委員
 つまり違うということですか。

●田中畜産課長
 特定精液については、きちんと保護していこうという姿勢を見せるのと、一般精液については、現在県外にも販売している精液もありますので、そういったところもあって、がちがちの規制までは求めていないというところです。

○内田(隆)委員
 よくわかりません。また後でゆっくり話をすればいいと思うのですけれども、では先にあと2つについて答えてください。

●田中畜産課長
 前回の説明と今回の説明が違うというお話だったと思うのですけれども、基本的な考え方は同じままです。生産者や関係者への説明会をずっと開催させていただいています。前回の常任委員会で説明させていただいた内容からは、基本的には変わっていないのですけれども、確かに、妊娠牛については基本的に県外に出さないでほしいという内容にしており、そのときも県外の預託や、例えば、もし廃業する場合など、どうしようもない場合は認めますよという内容にしていました。ただ、妊娠牛を県外に販売するのは全くだめだよという形になると、生産者からもやはり厳し過ぎるという御意見があり、意見交換をさせていただくと、年齢制限をある程度緩め、あと産肉能力について、能力の高い雌雄が県外で産まれる可能性が低い妊娠牛については販売できる形にしてもらえないかという意見もあって、少し内容を見直したというところです。変わっているのは、そのあたりだけではないかなと思っています。

○内田(隆)委員
 最後は。

●田中畜産課長
 最後というのは。

○内田(隆)委員
 意見を言ったら変わることあるのか。

●田中畜産課長
 この場で意見をお伺いして変わることがあるかということですね。

○内田(隆)委員
 そうですね。

●田中畜産課長
 それについては、内容にもよるのですけれども、お伺いした意見について、生産者の方にも再度意見を伺った上で、反映させるかどうか考えていきたいとは思っています。

○内田(隆)委員
 もちろんそうでしょう、それは理解しますよ。理解しますけれども、我々がこれをこの場で通さなくてはいけないのですよ。わかりますか、これを認めなくてはいけない。変わっていたら、それがこのまま罰金も含んで県の制度ですよということをしなくてはいけないのですよ。
 仮に、ではこういう意見がありましたと、意見をまた生産者に戻して、また変わったといったら議決できないではないですか、違ったものを議決することになるから。(「報告事項」と呼ぶ者あり)済みません、報告を受けることになるから。ただ、確かに報告事項であって議決案件ではないかもしれないけれども、報告も受けていないことを、それを是として通したことになるのですよね。その辺はどういうふうに考えていますか。

●田中畜産課長
 確かに委員のおっしゃるところもわかるのですが、基本的にはこれ以上変える予定はないのです。もし変えることがあれば、その場合は再度説明を差し上げる形になろうかと思います。

○内田(隆)委員
 私は議会軽視だと思うよ。生産者に意見を聞くことはいいことだけれども、ころころころころ変わる。一方で、我々にはこれで変えることはないと思うけれども通してくれとあなたは今言ったよね、違いますか。

●西尾農林水産部長
 決して議会軽視という考え方、軽んじているとは思ってはいないのですけれども、あくまでも、これまでの契約は人工授精師さんと結ぶ方式。今回そこを見直して人工授精師さんとの契約に加えて、生産者との契約を県が結ぶという形になっています。
 したがいまして、一定程度生産者の意見を踏まえて、契約条項に不都合があれば変えていくということはいたし方ないし、すべきことかなと思います。当然そのたびにマイナーチェンジの部分をどこまで御報告差し上げるかということはまた別の判断になるとは思いますけれども、方向性が違うのであれば、当然その都度、御報告させていただきたいと思います。
 あくまでも今回の報告は、契約の見直しの方向性について検討会にお諮りして、意見がこのように出ましたということでして、ひとまず事務局の案として御報告しているというところです。

○内田(隆)委員
 そうだと思いますよ、やはり説明するべきところはきちんと説明して、重要な変更があれば再度諮るというか、報告することを必要とする案件だと思いますし、このことはもしかしたら条例案件に引き続くかもしれません。条例に基づいたときに、今度は量刑が科されることになるのです。多分この案が前提になっているから、100万円という量刑です。
 私は意見としてはっきり申し上げます。これは意見ですから、しんしゃくするということではなく、明確に100万円の違約金を科すべきだと私は思います。だから、人工授精師さんに請求することができるということではないのです。一方では請求することができるとしてあって、こちらは必ず取ることにするかということを明確に説明できなければいけなくなりますから。わかりますよね、どうして取る、取らないの明確性が担保されないものだったら、同じように科したほうがいいと私は思うのです。あと100万円という根拠を聞かせてくださいよ、何が根拠になっているのですか。

●西尾農林水産部長
 根拠については、田中課長から説明させます。
 御指摘ありがとうございます。おっしゃるとおりだと思います。先ほども申し上げましたけれども、今回、契約の見直しの大きなポイントは、生産者と県が直に契約を結ぶという方式が1つ加わるということです。人工授精師さんとの契約も、これまでは家畜改良協会との間で結んでいただいていましたけれども、所有権を有する県が直接結ぶという形になりました。
 したがいまして、議場でも議論がありましたけれども、周知がきちんとされていないとか、そういうことがないようにしなければいけませんので、先ほども言いましたように、十分に意見を伺うというたてつけのもとで、周知を図っていくことに努めていきたいと思っています。

●田中畜産課長
 100万円の根拠については、これまでの譲渡契約では50万円としていました。今回は、明確な根拠を設定していないのですけれども、考え方として、今、子牛1頭が100万円程度ということもあります。大体それぐらいでよろしいかなという判断で100万円としたところです。

○内田(隆)委員
 あのね、契約です。先ほど部長が言われたとおり、違約金には、やはりそれなりの根拠が必要になるのです。根拠はありませんけれどもね、何だったら100万円くらいで売買されています。ではこれは何を守るための契約であり、何を守ろうとしていたのかというと、知的財産ですよね。知的財産の価値をどう捉えるか、契約することを考えたら100万円ですかということになるのです。どう考えているのですか。

●田中畜産課長
 そこについては、確かに委員のおっしゃるとおりかもしれませんが、例えば1,000万円にしたらいいのかというところもあったりはします。基本的な考え方として、額をたくさん上げることによって規制色を強くするのではなくて、生産者の理解も得ながらやっていきたいというところもあります。確かに根拠の説明ができていないので何とも言えませんけれども、金額をいたずらに上げずに、従来より高目の設定にして理解を得ながらやっていきたいという意識もあり、余り高い金額に設定していないところです。

○内田(隆)委員
 私は全く納得いきませんね。入札契約とか業務委託契約では積算しませんか。

●田中畜産課長
 確かに積算はします。ただ、今回の金額の設定は確かに難しいところもあります。何が適当なのかという判断ができていないため、先ほど説明した形にしかなっていません。

○内田(隆)委員
 これも意見ですからね、意見として私はそれは正しくないと思う。土地も土地家屋調査士に評価してもらうではないですか、だから、これは知的財産権がどれぐらいなのかという客観的評価は出せば普通に出ますよ。どうですか。

●西尾農林水産部長
 まさしくそこが議論になるところだと思います。おっしゃるとおり、まさしく知的財産として位置づけようとして今、国の法律も改正されようとしています。現時点においては改正されていませんので、和牛精液、受精卵は知的財産に当たるかと言えば当たらないことになってしまいます。このため、これまでも契約でやってきた。ただ、そこにもほころびがあるので、このたび見直しをしますというところです。
 確かに100万円の根拠はと言われると、もごもごとしてしまう実態はありますけれども、一つどこに置くかということは、課長が説明した先ほどの考え方のとおりですので、根拠といえばそれになると思います。
 では、第三者による客観的なものが存在するかといえば、恐らくないのだろうと思います。ただ、委員も言われるように、そこを説明する責任が我々には当然ありますから、そこはもう少し固めた上で、疑念のない御説明ができるようにしていきたいとは思います。

○内田(隆)委員
 農家さんに相談しながら進めることは大切なことですし、とにかく違約しなかったらいいのですからね。極端な話をすれば、違約したらだめだから100万円でも1億円でも変わらないのです。そのための規制をするための契約です。もう1月には国会に法律が出るではないですか。そうしたら、これはすぐ見直すのですか。

●田中畜産課長
 契約の内容については、実際、国も法改正に向けて検討されていますけれども、県で考えている、例えば妊娠牛の取り扱いなど、そういった具体的なところまで出てくるかというと、まだ不透明なところもあります。県としても契約を固めて、早いうちに対応していきたいとは考えています。国は基本的には国外流出をメーンで考えておられるところもあり、スタンスの違いもありますので、県としては法改正を見てというよりは、県の考え方でできる形の契約を進めていきたいと思います。

○内田(隆)委員
 委員長、しつこくてごめんなさい。
 知的財産権の保護という意味では、国外も国内も変わらないのですよ。違いますか、違ったら補足してください。
 これは意見ですよ。そのことを考えたら、100万円が高いか安いかといったら、安いと思います。ただ、私もこの規制を伴った契約に関しては、できるだけ速やかに契約すべきだと思います。今の私の発言は非常に重要なところだと思うので、別にこの契約で進めてもいいのだけれども、ここは注意して検証したり検討すべきだと思います。この価値が実際に幾らあるかということは、県民としても同じ財産ですから、それは客観的に把握してもいいことだと思います。部長、どうでしょう。

●西尾農林水産部長
 おっしゃるとおり、知財としての位置づけを、国内ですけれども、日本としてするという趣旨での法改正ですので、国外、国内関係ないかなと思います。国として和牛の精液をどう捉えるかというところです。
 けさのテレビの報道の内容でいきますと、精液に受精卵も加えられるのかなと思います。今、私どもが考えている雄子牛ですとか妊娠牛であるとかといったところは、法の網からは漏れてしまうのかなと思います。このため独自の契約となるかと思います。
 法改正の中身を把握しながら踏み込んでいかないといけないかなというところは正直に言って、あります。このため、周知期間も必要ですし、その状況もにらみながらということになると思います。
 あと、違約金については、もう一度少し考えてみたいと思います。現時点で第三者的にどう考えるかというのは、なかなか建値というのですかね、根拠となる金額が出るかというと、恐らく難しいのかなと思いますが、詰めておきたいなと思います。

◎島谷委員長
 ほかの方で、何かありますか。

○福間委員
 1点確認させてください。
 今の和牛の特定精液についてですけれども、今までは家畜改良協会と人工授精師の間での契約だったわけですよね。今回出されているのは、県が2分の1の財産を持つことから、県とも契約することになるわけですね。そのときに、この違約金の100万円が妥当かどうかは今、論を避けますけれども、そういう違約金をかませたり何かするというのは、県行政のほかの場合でも、罰金制度などはあるわけですか。
 例えば、罰金、罰則みたいなことは、大体条例で決めていくのですよね。だから、条例ではない、こういう格好でやっていくことは、ほかでも、例えば土木の契約をしたのに、契約不履行だった場合は違約金を幾ら払いますというようなことは、何かで決めてあるのですか、ほかの例があるのかということを聞きたいのです。それはできるのですよということであれば、それはそれでいいです。だから、その100万円が妥当かどうかは次のステップでいいと思うのですけれども、いわゆる扱いの仕方。僕も不勉強でいけなかったけれども、わかりやすく言うと、今までの家畜改良協会と人工授精師が契約をされている部分については、県は直接関与していないわけですから、団体と個人との契約で、県は若干外側にいるのですけれども、多分問題はないと思います。そこでのトラブルの話だから。しかし、知事も絡んだ中で、県が公式に契約していくことになると、さっき内田委員から指摘があったけれども、例えば違約金が生じたときに、その違約金を徴収するということは、契約違反だということで縛ってしまうわけでしょう。こういうやり方でいいのかなという、そのことのルール上の扱いを少し尋ねたいのです。それは問題ないということで、過去にも例がある、土木関係でも公共事業の違約金などのケースがあるよということなら、それはそれでいいのかなと。そのようなことができますか。

●中西農林水産部次長兼農林水産総務課長
 あくまでも今回の契約の関係ですけれども、条例も今検討していますし、国も知財も絡めて法改正も考えておられるようです。そういったかっちりとした枠組みができるまでに、県と人工授精師や生産農家などとの民民の契約として、一定の取り扱いの規制ができないかということで考えているものです。民民の契約ですので、契約の自由がありますので、基本的に違約金などを定めることは、県と業者との間の契約でも例がありますし、一般的な民法の考え方として、違約金を定めるということは自由にできるものだと思っています。あと、金額についても、特に制限はありません。
 また、100万円が妥当かどうかということについては検討させていただきたいと思いますけれども、1つ若干補足しますと、特定精液と一般精液と分かれていますが、特に特定精液については、非常に重要な、例えば白鵬ですとか、そういった特に保護すべき牛について、より強力に規制をかけようということで、違約金も定めています。それよりも肝になるのは、精液というものについて、県と生産農家とで所有権を共有するという形にしています。ですので、例えば契約に違反してそれを譲渡したりした場合には、所有権に基づく横領や窃盗、そういった刑法上の罪に問えることになりますので、この契約とはまた別のところでもきちんとした制約がかかるということで、違約金そのものに頼って規制をかけるというものではないと認識しています。
 あと、一般精液については、それよりもランクが下がる規制でして、違約金は100万円がいいかどうかということについては、また検討させていただきたいと思います。

○福間委員
 私の疑問に思っていること、4ページでわざわざ今回は県が関与しますよということを書いておられるでしょ。今までは家畜改良協会と人工授精師とのいわゆる民民の取引でしたよと。だから今回改良するのは、県がかむのですよということをわざわざうたってあるわけでしょう。そうすると、県がかむのは官民になるのではないですかということを僕は指摘しているのです。官民となるのなら、ほかの部署でも官民の契約の場合で、こういう似たケースで、独自に進める可能性があるのですか、前例があるかどうかを問うているのです。官民であれば、悪いけれども、それは議会を通さないといけないのではないですかということがあるのです。この100万円が、500万円になったり200万円になったり10万円になったりと、その時々で誰でも流動的にできるのではないですかという気がしないでもない。だから、そこの手続上のことが私はわからないものですから、危惧して聞いているのです。そう思っているのです。

○西川委員
 少し確認したいのは、私は100万円が妥当かどうかというのはいろいろあるのだろうけれども、結局これは県の精液の優位性を保つというのが基本的な考え方でしょう。そうすると、例えば100万円を払ってでも、10頭分を売ってしまえば900万円もうかるという考えにもなれるわけです。私は本来ペナルティーというのは、それをすることによってできなくなる、例えばその精液は取得できないなど、金額だけではなく、そういうことがあったほうが、優位性を鳥取県が保つにはより有益かなと思うのです。そのあたりについて考え方としてはどうでしょうか。

●西尾農林水産部長
 検討会の資料5ページです。資料のページでいうと9ページの一番下にあります「違約罰等」と記載していますが、先ほども中西次長からも説明したように、違約金が全ての違約罰ではありません。使用期間の停止、要は精液の取り扱いを一定期間停止するということも含まれています。無期限ということではないのですけれども、一定期間、1年以上5年以下の範囲内とさせてもらっていますし、それ以外のものもあります。当然契約の解除というものも視野に入れた違約罰としていますし、県の所有権の2分の1がありますので、先ほども言いましたように、横領罪、背任罪の適用も可能ではあるというところです。

○西川委員
 それをお聞きして安心しましたけれども、やはりもう少しそのあたりを重点的に説明してもらいたい。本来の目的は違約金がどうこうではないのですね。ですから、こういう悪いことをすると、今後、商売ができないということ。そういうことを主体にやったほうが私はいいのではないかなと。詳しいことを私も余り知りませんけれども、この問題は、結局いつまで優位性が保てるかという県外との競争なのです。僕は国外と国内とは意味が違うとは思うので、それは別にいいのだけれども、やはり優位性をいかに担保するのかという目的でやられているので、もう少し方法を考えられたほうがいいのかなと指摘しておきます。

◎島谷委員長
 指摘でいいですね。

○西川委員
 はい。

◎島谷委員長
 そのほかの方でありますか。
 それでは、報告事項についての質疑等はこれで終了したいと思います。
 次に、閉会中の調査事項についてお諮りします。
 本委員会所管に係る商工業及び農林水産業振興対策並びにその他の主要事業については、閉会中もこれを継続調査することとし、その旨議長に申し出ることに御異議はございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議ないようですので、その旨議長に申し出ておきます。
 なお、委員長報告の作成、内容については、私、委員長に一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 異議がないようですので、そのようにします。
 次に、その他ですけれども、執行部、委員の方で何かありますか。

●前田県産材・林産振興課参事(林産物利用推進担当)
 お手元のとっとり115フェアのチラシをごらんください。原木シイタケのブランド化の取り組みの一環として、業界関係者で組織する鳥取県原木しいたけブランド化促進協議会の主催で行われるこのフェアは、平成28年の第1回から今回で第5回目となります。例年同様に、年明けの1月15日から2月15日までの1カ月間、県内の飲食店31店舗で県内産原木シイタケを使って、プロが考案したシイタケ料理を提供いただいています。和食、洋食、中華、カフェなどの幅広いメニューが準備されています。お食事をいただいてアンケートにお答えいただきますと、抽せんで原木シイタケ等の県産品がプレゼントされます。
 各店舗で提供いただくメニューは県のホームページに掲載しており、スマートフォン等でチラシのQRコードを読み取っていただくとごらんいただけます。委員の皆様もぜひ鳥取県産原木シイタケの料理を味わってみてください。

◎島谷委員長
 そのほかの方でありますか。

●岸田食のみやこ推進課長
 とっとりジビエフェス開催の御案内をします。
 来年1月21日火曜日午後7時から、米子ワシントンホテルにおいてジビエの普及推進を目的としてジビエフェスを開催します。県内の和洋料理人が腕を振るわれます。今回は、果実酒等協議会と連携し、県産ワインも試飲できます。また、前段に、6時からアスリートフードマイスターの長田先生によるジビエ促進セミナーもありますので、ぜひ委員の皆様に御参加くださいますようお願いします。
 なお、予約フォームはまだ開設されていません。来週からになるという情報が入っていますので、委員の皆様、御臨席いただける場合には、岸田まで御一報いただけると非常に助かります。

◎島谷委員長
 では、そのほかの方で。

○西村委員
 ジビエフェスについて質問です。
 これは私もぜひ参加したいですし、参加者をたくさん募りたいなと思っているのですけれども、何点か教えてください。
 まず、この集客見込みは何人ぐらいを想定されているのかということ。それから、このフェスの西部での広報。どういったところに、例えば掲示しておくとか、そういった宣伝活動について。
 厳選ワインの引きかえ券がプレゼントと書いてあるのですけれども、この果実酒等協議会の何種類のワインがどのくらい飲めるのか。4,000円払ってジビエとワインが楽しめるということだと思うのですが、参加者の方って結構そういうことを気にするのですね。そのことと、あと、もう一つ。生産者、県に8ワイナリーぐらいあると思うのですけれども、実際に参加されるのかどうかについて教えてください。

●岸田食のみやこ推進課長
 集客見込みですが、一応200人を想定しています。実は昨年度の冬にも全日空のホテルで開催しましたが、そちらは司厨士協会さんにお客さんを非常にたくさん連れてきていただき、満員以上になっているという実態もありますので、恐らく200人は超えるのではないかなという見込みです。
 PR方法については、皆様、口コミで非常にたくさん御紹介いただけるのかなと考えていますので、ホームページやSNSでの発信でほぼよいのではないかと考えています。
 ワインの出展ですが、まだ確定していない部分が非常に多く、たくさん出していただきたいとは思っていますが、またワイン協議会と話したいと思っています。
 ワインの生産者の出席はこのたびはごく少ないのではないかと。先回、モナークでワイン協議会さんが試飲会を開かれまして、全生産者に出ていただきましたが、このたびはそこまで多く出展されないと聞いています。

○西村委員
 ありがとうございます。
 昨年は200人ぐらいたくさん集まられたということですが、昨年の料金と、これは1月21日火曜日の平日の夜ですので、昨年のたくさん集まった状況と日程的に同じ条件で、4,000円で集まっているのかどうかということ。というのは、実は、私も鳥取のワインフェスに、11月に参加して、そのときに1月にもあると少し聞いたので、そのような話を近場の人にしていましたら、やはり平日の夜、なかなか出にくいという方も結構いらっしゃいました。そのあたりを少しお伺いしたい。それから、ワインなのですが、実は少し耳の痛い話なのですけれども、鳥取県産ワインが勢ぞろいします、ジビエとのマリアージュで、ぜひ来てくださいと、ワイン好きの愛好者の方々に少しお話ししていたところ、もちろん参加したいわという方もいらっしゃるのですが、鳥取県のワインはまずいとおっしゃるのです。そこを何とかこれから応援していきたいと、一緒に応援してくださいという話をして、ぜひ試してみてくださいよとお話しするのです。ワイン好きの方でも、鳥取県のワインが、しかもワイナリーがあるということすら知らない方もやはりまだ結構いらっしゃるのです。そのあたりについて、昨年、私はジビエフェスに参加していないので、昨年はどういう形だったのか。ジビエフェスということで開催されたと思うのですけれども、鳥取県産ワインとのコラボということではなかったのではないかとは思いますので、少しそのあたりをお伺いできますか。

●岸田食のみやこ推進課長
 まず、平日の夜で出かけにくいということなのですが、ワシントンホテルで開催しますが、実は料理をワシントンホテルがつくられるのではありません。惣和会さんなどの和食、それから司厨士協会さんの洋食という格好で、それぞれの料理人が持ち寄りで料理をしてきていただきます。この1月21日の火曜日というのは料理人さんの参加予定に合わせて開催しており、一般の方には大変出かけにくいということで申しわけありませんが、まず料理人さんの交流も含めて、こういう日程にしています。
 ワインがおいしくないということで、今のところ大変残念です。一昨年ぐらいに協議会を設立はされていますが、活動が始まったのがやっとこの先般からという形ですので、これからどんどんとおいしいワインをつくっていただくように支援もしていきたいと思いますし、ワインのPRも食のみやこ推進課としてもどんどん支援していきたいと考えています。

○西村委員
 ありがとうございました。
 料理人さんの予定でということで、納得しました。私も伺ったら参加者の方々にもそういったことをぜひお伝えして、さらに一般のお客さんが、調理人の方、料理人の方との交流も深められます。できればそういうことももっとPRされてもいいかなと思いました。
 ワインについては、鳥取県のワインはポテンシャルが非常に高いと私は思っていますので、これからもっともっとそこを強く、私自身も押していきたいと思っています。これからも県としても、そういった魅力が伝わるような後押しをしていただけたらなと思います。これは要望になりますけれども、よろしくお願いします。

○西川委員
 先ほどの意見で1点。おいしいかおいしくないかは主観ですね。だから公式の常任委員会の席で鳥取県のワインがおいしくないというのは訂正されたほうがいいと思います。そういう意見もあるのだけれどもというぐらいにしておかないと、全てがおいしくないというイメージになってしまいます。

○西村委員
 まさに嗜好は主観ですので、おっしゃるとおりです。もちろんそういった感想をお持ちの方もいらっしゃるかもしれない。それは全てのワインではないですし、中にはお好みに合わないものもあるということで、その方とはしっかりお話もしました。済みません、この場で断定する言い方をしたのは申しわけないので訂正したいと思います。意味合いとしては、嗜好の違いでそう感じる方もいらっしゃるということで訂正をします。西川委員、ありがとうございます。

○福間委員
 いわゆる和牛の精液の問題について、その後の途中経過について質問したいのです。
 12月6日に伊藤保議員が一般質問でこの問題を質問しました。そのときの知事の答弁で、人工授精師への処分については、早急に見直したいという旨の発言があったように思っているのです。この人工授精師への処分については、その後どうなったのかということをお伺いしたい。これが1点です。そこを少し教えてくださいませんか。

●田中畜産課長
 人工授精師への処分についてですが、家畜改良協会とその後すぐ協議しました。協議会の最終的な結論としては、白紙撤回しようという形になりました。今、人工授精師さんとは話をするという形で……(「聞こえない、聞こえない」と呼ぶ者あり)聞こえませんか。処分は取り消すという形で、人工授精師さんと話をすると。当然、県の落ち度もあったというところもありますし、こういった騒ぎを早目に抑えたいということもあって、そういう形にはなっています。

○福間委員
 わかりづらいのですよ。要は、白紙撤回をする、取り消しをすることを家畜改良協会が決定されたということでいいのですか。

●田中畜産課長
 役員会において、そういう方向の結論が出ています。

○福間委員
 交通整理して、はっきりしてほしいのです。個々がやっているのではないですよ。議会の議場において知事が答弁で早急に見直しと発言されたわけでしょ。それについてどうなっているのですかと僕は問うているわけですから、それについて執行部側として、こういうことだと言い切ってもらえませんか。できたとか、途中経過だとか、できていないということではなく、どうなったのかと聞いているわけですから。
 例えば、どこでしたか、協会の役員会で決定されたというぐあいに聞いていますという話ではいけないと思うのです。それは答弁になっていないと思います。この責めをどこが負うのかということです。そこをはっきりしてもらわないといけない。

●西尾農林水産部長
 6日の議場でのやりとりも踏まえて、こういう御意見がありましたということを、協会の役員会の場で県からお伝えをしたところです。それについて協会の役員会で対応の方針を決められたということです。まだ協会として当該人工授精師さんとの間できちんとした話ができている状態ではありませんので、先ほどのような言い方になりますが、協会として方針は決められたということです。
 決められた背景としては、議場でのやりとりもありましたけれども、処分手続の仕方に協会としても瑕疵があったということです。それは当然反省した上でということは私も申し上げたとおりです。
 それと、反省いただくまでの間、県有雌雄牛の精液の取り扱いをとめていたということがあるので、もう処分をしているのと実質何ら変わらないという状態でもあり、このままずるずるといたずらに長引くことは協会としても好ましくないと判断されたということです。何よりも生産現場が大きく混乱しているので、そこをおさめたいというのが小前会長の強い御意見だったと把握しています。一応その方向で当該授精師さんと話をされるということで、まだその日時等は決まっていないと聞いていますけれども、そうしたいと聞いています。

○福間委員
 そうすると、再確認しますが、協会では知事答弁を踏まえて方針を決められたと、内容としては白紙撤回だという方針を協会として決められたという理解でいいですね。その決められた内容について、授精師の方と今協議中であると、だからきょう時点で授精師とはまだ正式に全体合意はしておらず、継続中であるという理解でいいですか。

●田中畜産課長
 きのうの時点で確認しましたけれども、まだ人工授精師さんときちんと話ができていないというところです。

○福間委員
 ごめんなさい。その授精師さんも所属しておられる協会として処分を決定しておいて、その処分は通告されるだけでいいのではないですか、違うのですね。何となくそこがよくわからないですね。まあ、それはいいです。
 もう一つは、8月21日にいわゆる処分をしているわけでしょう、事が起こっているわけでしょう。それからかなり時間が経過してきている。だから、やはり早い対応が私は必要だろうというぐあいに思います。
 白紙撤回ということになるならば、この授精師の名誉回復はどのように考えていらっしゃるのかお伺いしたいのです。

●岡垣農林水産部農業振興戦略監(試験場統括本部長兼務)
 今までいろいろとお話いただきましたけれども、先ほどの授精師さんとのお話ということでは、おっしゃられるとおり、いろいろと家畜改良協会さんと契約を結んでおられる人工授精師さんということで、そういう処分を下したということでしたが、今現在、実際に会うことがなかなかできないという状態で……(「本人とね」と呼ぶ者あり)本人と。いろいろと連絡しているのですけれども、なかなか会えない、お互いの都合がなかなか合わないという状況です。
 今回の8月21日の処分というのは、家畜改良協会として処分したというところです。先ほど部長もおっしゃいましたけれども、その間、今に至るまでさまざま県の種雄牛の精液が入手できなかったということで、そういった面でのいろいろな不都合、ふぐあいはあったと。ただ、人工授精という行為、あるいは受精卵移植という行為自体は継続してずっとされていたという状況です。
 そういったことで、先ほども田中課長からも話がありましたけれども、県も家畜改良協会会員の一人ですので、そういった形でいろいろとお話をしていったというところです。
 どうやって名誉回復するかということですけれども、今回の経過等をいろいろと文書で謝罪等をしていこうと今、会長ともお話をしているところです。

○福間委員
 一連の大体の流れ、今後の考え方というのはわかりました。
 繰り返しませんけれども、21日に伊藤議員がいろんなこの間の事柄について話をしています。今回の事柄というのは、農林水産部もやはりかかわりがあると思うのです。僕は直接的なことはないとしても、やはり協会のメンバーでもあったり、県がかかわり合いを持っていることはやはり事実なわけですから。その畜産業というところをさらに大きく発展してもらわなければいけないし、どこかでぎくしゃくこじれたこともあることも事実ですから、これを含めて次の鹿児島全共に向けてさらに一丸となって向かっていかなければいけないわけです。どこかのところでやはり鳥取県の農政担当者、責任者として、僕は農林水産部長がどこかできちっと終着をつける対応をされないといけないのではないかという気がします。どういう発言をしてきたのかわかりませんが、わかりやすく言うと、今回の事柄について、農林水産部長としてはどのようにお考えなのかというのを聞きたいのです。どういう思いで決着をつけようという思いを持っておられるのか。

●西尾農林水産部長
 人工授精師さんに対する処分に関してということでよろしいでしょうか。

○福間委員
 はい。

●西尾農林水産部長
 当然のことながら、協会として行ったことではありますけれども、その意思決定には県も強くかかわっていることは事実ですので、協会としての処分が拙速であったり、手続が十分でなかったりということについては、県も同様に反省しなければいけないことだろうと思います。そのことについては議場でも申し上げたかと思います。
 今、私も小前組合長さんとは直接にお会いして話をさせていただき、今後の方向についても私も意見を言わせていただいているところです。当然人工授精師さんに対する謝罪や名誉回復のことについても、協会の役員会の場面で県としての姿勢もお伝えしているところです。協会の会長さんが御当人さんと会う段取りをしておられるところですけれども、そこには県も同席するという考えですし、そこで最終的にどういう判断になるかというところは、行動を受けてのあちらの反応も見たいと思いますので、同席する考えをしているところです。

○福間委員
 結構です。

○内田(隆)委員
 私は、福間委員の意見もあったのだけれども、粛々と組織として意思決定、機関決定をされたのなら、通知してしまったらいいと思うのです。白紙撤回というか、処分を解除しますと。そこにおいて謝るべきは、組織論からいって協会であって、一会員の県が何で謝らないといけないのですか。

●西尾農林水産部長
 県が謝るという言い方にはなるかな。(「ですよね」と呼ぶ者あり)同席はしますので、当然同様に協会の意思ということをお伝えすることになると思います。同席するだけのことですけれども。

○内田(隆)委員
 そうですよね。確認ですけれども、これが例えば、今度制度が変わって、県との契約ならわかるけれども、そこは筋違いだから、農林水産部長としてちゃんとしてくださいね。

●西尾農林水産部長
 はい、協会としてということです。

◎島谷委員長
 よろしいですね。
 そのほかの方でありますか。よろしいですね。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見も尽きたようですので、委員の皆様に御連絡します。
 次回の常任委員会は1月21日午前10時から開催の予定ですので、よろしくお願いします。
 以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会します。

午前11時26分 閉会




 

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