令和元年度農林水産商工常任委員会議事録

令和元年10月7日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです

出席者
(9名)

委員長
副委員長
委員

島谷 龍司
鹿島  功
西村 弥子
山川 智帆
安田 由毅
濵辺 義孝
福間 裕隆
内田 隆嗣
西川 憲雄

欠席者
(なし)


傍聴議員(なし)

説明のため出席した者
  吉村商工労働部長、西尾農林水産部長、松岡企業局長、森本労働委員会事務局長
ほか各局次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  鳥飼課長補佐  堀場課長補佐  有間係長

 

1 開  会   午前9時58分

2  休  憩   午前11時26分

3 再  開    午前11時32分

4  閉  会   午前11時34分

5 司  会    島谷委員長

6 会議録署名委員     安田委員  濵辺委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり


会議の概要

午前9時58分 開会

◎島谷委員長
 ただいまから農林水産商工常任委員会を開会します。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりですので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名します。
 会議録署名委員は、安田委員と濵辺委員にお願いします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 付託議案は、日程に記載の3議案です。
 これから、付託議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問とマイクのスイッチの切りかえをお願いします。
 それでは、質疑のある方は挙手をお願いします。いかがでしょうか。
 質疑はないようですので、付託議案に対する討論を行っていただきます。
 討論がある方は挙手をお願いします。
 討論もないようですので、これより採決に入ります。
 採決については一括して採決してよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、本委員会に付託されました3議案を一括して採決します。
 原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員です。したがいまして、本委員会に付託されました全ての議案については、原案のとおり可決すべきものと決定しました。
 それでは、報告事項に移ります。
 執行部の皆様におかれては、要領よく簡潔にマイクに向かって説明をお願いします。
 なお、質疑については、説明終了後に一括して行います。
 初めに、商工労働部から行いますが、報告1、日米貿易協定の最終合意については、農林水産部からの報告事項でもありますので、農林水産部から説明していただくことにします。お手元に農林水産部の資料を御用意ください。
 それでは、報告2日米貿易協定の最終合意について、山本とっとり農業戦略課長の説明を求めます。

●山本とっとり農業戦略課長
 日米貿易協定の最終合意について説明します。
 これは、ことしの4月から交渉が行われていたところですけれども、先般、9月25日に日米首脳により日米貿易協定の共同声明に署名が行われました。現在、協定の正式な署名に向けて両国で法的な確認作業が行われているところです。新聞報道によると、近日中には協定の正式署名に向けた閣議決定を行う方向で調整中でして、閣議決定後、速やかに署名式を行う予定とのことです。
 発効の日付は、アメリカは来年1月1日を想定しており、日本も異論はなしということで進められています。
 その後、10月中旬にも協定の承認案が臨時国会に提出される予定となっています。
 1に最終合意のポイントをまとめています。
 農林水産分野では、基本的にはTPP協定の範囲内におさまる内容となっています。
 まず、牛肉です。関税はTPPと同じで16年かけて9%まで下がるという内容になっています。発効した時点でTPP参加国と同じ率になるということで、TPPの場合の2年目の率が適用されます。一定量を超えた場合に発動するプラスの関税のセーフガードについては、2020年度は24.2万トンで昨年度のアメリカからの輸入量の25万5,000トンを下回る量で設定されています。ただし、TPPでは牛肉のセーフガードはアメリカの復帰も見込んで、アメリカも含まれた数量となっているために、ダブルカウントにならないようTPP参加国の修正協議を求めることとされています。
 豚肉については、現行では価格によって関税に差がつけられていまして、1キロ当たり524円を境界として、それより安い肉には1キロ482円の関税、それより高い肉には4.3%の関税をかけているところですが、これをTPPと同じ内容に引き下げるというものです。
 乳製品については、脱脂粉乳とバターにはTPPでは設置されていた低関税輸入枠を設定しないこととされました。チーズはTPPと同様に16年で段階的に撤廃とされました。
 米については、今回は対象外となっていますので影響はありません。
 果樹と野菜については、ブロッコリー、リンゴ等はTPPと同様に関税が撤廃されますが、スイカ、梨、ブドウなどは対象外とされましたので影響はありません。
 輸出についてですが、牛肉では、TPPでは日本産の3,000トンの無税の枠が設定されていましたが、今回は国を特定しない低関税枠で6万5,000トンが確保されて、実質的には輸出枠は拡大されました。今回は林産物や水産物は交渉の中に入っていません。
 次に、商工分野です。
 自動車と自動車部品の輸出については、TPPでは乗用車は25年かけて撤廃、部品については8割以上の即時撤廃でしたが、今回は継続協議となりました。追加関税の発動は回避されました。
 その他の工業品については、貿易量が多い高性能な工作機械や日本企業がアメリカで事業を行う際に必要なエアコン部品などの資機材、それから3Dプリンターなどの先端技術の品目、楽器や眼鏡などアメリカの消費者ニーズがある品目は関税が撤廃、または削減となっています。
 また、今回、デジタル貿易でも協定が締結されて、動画や音楽等、電子データの関税を課すことが禁止されました。
 2に今後の県の取り組みをまとめています。農業分野では、あした、県内のJAの組合長さんなど、農業団体に合意内容を説明して、懸念される影響等についてお聞きし、今後の県の対応について御意見を伺うことにしています。その上で国への要望等、対応策を検討することとしています。
 下に参考としてこれまでのTPP11と日EU・EPAに関する影響額を示していますが、追って国から影響の試算額が示された際には、今回も速やかに県の影響額を試算して御報告させていただきたいと思います。

◎島谷委員長
 それでは、報告3、主要農産物の生産販売状況について、報告4、鳥取県米ビジョンの改定について、妹尾生産振興課長の説明を求めます。

●妹尾生産振興課長
 資料の2ページをお願いします。主要農産物の生産販売状況について御報告します。
 最初に、水稲です。作柄の概況ですけれども、6月に低温、7月梅雨明け以降に天候に恵まれ、また、8月中下旬には日照不足と、変動がありましたが、気象災害の影響も少なく、国が9月30日に公表した9月15日現在の鳥取県の作況指数は平年並みの100でした。
 収穫や品質検査の状況ですが、まず、わせ品種のコシヒカリやひとめぼれはほぼ収穫が終盤となっています。新品種の星空舞については先週ごろ、そしてなかてのきぬむすめについては今週から来週ごろが収穫の最盛期になろうかという状況です。品質検査の成績ですが、まだ1割程度の検査しか終わっていませんので、確かなことは言えませんが、1等米比率は4割から5割程度と伺っています。全体的には前年産と同様と思われます。星空舞については、1等米比率が7~8割と伺っており、非常に髙い品質を期待できる状況です。引き続き品質検査の結果を注視してまいりたいと考えています。
 次に、梨です。主要品種の露地の二十世紀梨の販売は、9月19日でおおむね終了しました。ことしは水稲と同様に大きな気象災害もなく平年並みでまずまずの成績と伺っています。出荷量は前年対比90%と減っていますが、貿易需要により販売環境がよかったため、単価は過去2番目の高単価の、キロ当たり374円で、前年比105%、販売額は95%という結果でした。
 次に、新甘泉ですが、出荷数量が前年対比95%、単価は103%、販売額は98%という実績でしたが、これは市場出荷分だけで進物等が含まれていませんので、出荷量は100%以上になっていると伺っています。また、ことし初めて、花芽のつきが少なかったという課題が現場で多く聞かれましたので、冬にかけての剪定方法の指導等を徹底するように関係者で申し合わせたところです。
 最後にわせ柿の輝太郎ですが、梨と同様に大きな気象災害もなく、平年並みでまずまずと伺っています。初販売が10月1日から始まって10月下旬まで出荷される見込みです。
 続いて、資料の4ページをお願いします。鳥取県米ビジョンの改定について御報告します。
 鳥取県の米生産の推進方策を定めるために、平成20年度に鳥取県米ビジョンを策定しました。25年度に見直して30年度が目標年とされ、さらに令和元年度から新たに改定された鳥取県米ビジョンに取り組むこととしています。このたび7月の県の農業再生協議会総会におきまして、改定案が承認され、課題として残っていた星空舞等の品種別の目標面積等も調整できましたので、このたび概要を報告します。
 まず、4ページ上の表をごらんください。前回のビジョンで目標とした項目の達成状況です。2項目を設けており、最初の項目、きぬむすめの作付拡大については、品種構成を見直す中で、耐暑性の強いなかてのきぬむすめを推進し、作付面積は3,586ヘクタール、品種構成割合でいいますと28%となり、いずれも目標をクリアしました。また、きぬむすめは日本穀物検定協会の特A評価でも5回特Aを取得しており、品質評価が高まり、定着しつつあります。2番目の項目の県外での産地名の表示販売については、鳥取県産米が、ブレンド米に使用され、産地名をなかなか出していただけない実態がありましたので、産地名表示販売数量1万トンを目標として設定しました。実績は全農取り扱いで7,079トンでして、目標まで届かなかったという状況でした。
 次に、鳥取県米ビジョン本冊を、5ページ以降につけていますので、概況等について簡単に御説明します。
 まず、8ページをごらんください。稲作の生産状況で、品種別の作付割合を下の棒グラフにまとめています。平成30年産ではコシヒカリ41%、ひとめぼれ24%でわせ品種を合計しますと65%ですが、令和3年には既存のわせ品種を5割程度に圧縮し、その減少分を高品質が期待できる星空舞に置きかえたいと考えています。
 次に、9ページをごらんください。上に折れ線グラフで品種別の1等米比率の推移を示しています。特にコシヒカリ、ひとめぼれという品種は温暖化の影響で極端に1等米比率が低下しており、30~40%程度となっています。一方で、三角形の折れ線のきぬむすめですが、70%以上をキープしており、収穫期が分散できることから、各JAとも重点的に推進してまいりました。
 10ページをお願いします。上の表ですけれども、県内で米づくりをされている農家の規模別に取りまとめています。大規模経営の方がかなりふえており、特に5ヘクタール以上の戸数をごらんいただくと、平成17年が68戸、22年が155戸、27年が202戸と着実にふえています。一方で、30アールから1ヘクタールの農家が減って30アール未満の農家がふえています。
 戻っていただいて、4ページをお願いします。以上のような状況を踏まえて、令和元年からの新たな米ビジョンについては主に2点の見直し内容を考えています。1点目がきぬむすめの取り組みを継続しながら県のオリジナル新品種の星空舞を核にして関係者で新たなブランド化推進協議会を設置して、販売促進等を重点的に取り組んでまいりたいと考えています。2点目は、人・農地チーム会議を中心に、担い手の育成確保を目指して、農地の面的集積や効率的な水田営農を推進することを考えているところです。
 3番目に目指すべき方向としましては、基本的には前回のビジョンと大きくかけ離れておりませんが、特に(1)の(2)のところに販路確保に向けてということで書いていますが、これからはやはり卸業者や小売店といったところと連携して、売り先を確保しながらつくっていくということが重要と考えています。それと(2)の(1)に書いていますが、わせ品種の品質がどうしても上がらないため、やはり1等米比率が上がる品種構成へ誘導していきたいと考えています。それと3番目が担い手の農地集積支援で、やはり高齢化や農家の減少がありますので、大規模経営、あるいは集落営農等への農地の集積支援を強化していきたいと考えています。
 4番目に具体的な目標と取り組み方策を、5つに整理しています。
 1点目が、星空舞についてブランド化推進協議会を設置して、星空舞を核にして県産米の販売方針を決定し、有利販売の戦略を構築していきたいと考えています。
 2点目が、販売対策です。ここで具体的な目標数値を考えており、星空舞の販売数量を平成30年は5ヘクタールで実質ほとんど販売はされていませんが、令和5年にはこれを1万トンにしていきたいと考えています。これにはやはり販路確保ということにも引き続きこれからも取り組んでいかなければならないと考えています。
 3番目が生産対策の展開です。先ほども言いましたが、ひとめぼれ、コシヒカリといったわせ品種の品質が悪いため、星空舞の作付を拡大して、目標数値としては、令和5年には3,000ヘクタール、品種構成では約4分の1に当たる23%まで高めていきたいと考えています。これとあわせてスマート農業等で新しい技術を加えながら、作付の拡大等を支援してまいりたいと考えています。
 それと、4番目、5番目については、前回から引き続き取り組みたいということで、同じ項目を掲げている状況です。特に星空舞を中心として、これからの米ビジョンの5年間を進めていきたいと考えていますので、よろしくお願いします。

◎島谷委員長
 続いて、報告5、「日本伐木チャンピオンシップin鳥取」の開催について、伊藤林政企画課長の説明を求めます。

●伊藤林政企画課長
 22ページをお願いします。日本伐木チャンピオンシップin鳥取の開催について報告します。
 まず、開催目的ですが、林業技術等の向上と林業の魅力を一般に広め、新規就業者数の拡大等を目指すことです。
 チャンピオンシップについて少々御説明しますと、林業の現場作業を競技化したチェーンソーの競技大会でして、平成26年度から2年に1回、青森県で開催されている全国大会です。鳥取県の選手がこれに参加し、昨年度は好成績をおさめられました。その選手たちが鳥取県でも全国大会を開催し、林業を盛り上げていきたいと要望されたことをきっかけに、西日本で初の全国大会を開催することになりました。
 開催日は、競技が11月9日から10日の2日間、開会式はその前日の8日に開催します。
 競技会場は、鳥取市の砂丘オアシス広場です。
 主催は下の括弧内がメンバーとなる実行委員会です。
 5の開催内容ですが、まず、世界基準で5つの伐木競技を争います。参加選手は全国公募の62名でして、プロフェッショナルクラスとビギナークラスにクラス分けして競技します。県内からは16名の選手がエントリーしています。
 次に、一般来場者向けの催しとしまして、林業・木材産業振興に向けた取り組み内容を紹介するとともに、県東部地区各市町の飲食コーナー等を設置して盛り上げたいと考えています。詳細は添付のチラシのとおりです。
 委員の皆様方におかれましても、会場にお越しいただき、選手の頑張りをごらんいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

◎島谷委員長
 続きまして、報告6、ハイブリッド無花粉スギの開発と苗木生産者への説明会について、田村森づくり推進課長の説明を求めます。

●田村森林づくり推進課長
 25ページをごらんください。鳥取県では平成24年度から花粉症対策に資するハイブリッド無花粉杉の開発に取り組んでまいりました。平成30年度末ですが、無花粉杉が85個体開発されましたので御報告します。
 中段の写真をごらんいただきたいのですけれども、県外にある無花粉遺伝子を持つ杉と県内のすぐれた特徴を持った優良品種、成長のすぐれた品種や、根曲がりをしない品種、それからスギカミキリという虫害に強い品種、これらを交配し、日本海側に加えて瀬戸内、太平洋側でも植栽可能な無花粉杉を開発したところです。杉には、林業種苗法という法律がありまして、杉苗の配布区域が制限されています。大まかに申し上げると、西日本では日本海側から太平洋側には移動できるのですけれども、太平洋側のものは日本海側へ持ってこられないという仕組みになっています。そのような中、日本海側で開発ができたというところです。
 今後ですが、今年度末には採穂台木用の苗木を山林樹苗協同組合、苗木生産者さんにそれぞれ配付して、形質特性等を調査しながら採穂台木をつくってまいりたいと思います。令和6年度には苗木として試験供給ができるものと考えています。その配付に先立ち、来週、10月15日、生産者に対する無花粉杉の説明会を行う予定としています。

◎島谷委員長
 続いて、報告7、とっとり賀露かにっこ館の運営状況について、平野水産課長の説明を求めます。

●平野水産課長
 26ページをお願いします。とっとり賀露かにっこ館に指定管理制度を導入して半年が経過しましたので、運営状況について報告します。
 まず、入館者の状況ですけれども、上半期、4月から9月までの入館者数は19万6,000人余りで、前年同期より4万9,000人余り増加し、平成15年の開館以来、過去最高となりました。その要因としては、世界一の価格がついた200万円の五輝星を飼育していること、ゴールデンウイークが10連休だったこと、黄金のナマズ、ドジョウ、アマガエルといった展示をしていて、それが新聞、テレビなどで頻繁に取り上げられたことがあると考えています。
 収入の状況ですが、新たに始めたミニミュージアムショップや自動販売機、体験イベントの参加料などによる収入は、目標を上回る400万円余りとなっています。こういったものを財源として、利用者サービスの向上を図っているところです。
 主な行事ですけれども、4月の初めにすさみ町立エビとカニの水族館との連携協定を行いました。また、繰り返しになりますが、ミニミュージアムショップですとかゴールデンウイークや盆のイベント、黄金ナマズの飼育展示などを行ったところです。引き続き観光事業団と連携し、かにっこ館の魅力向上を図っていきたいと考えています。

◎島谷委員長
 続いて、報告8、香港、台湾での県産品の販売促進について及び報告9、首都圏アンテナショップ「とっとり・おかやま新橋館」開設5周年記念イベント等の実施について、鈴木販路拡大・輸出促進課長の説明を求めます。

●鈴木販路拡大・輸出促進課長
 27ページをごらんください。香港、台湾での県産品の販売促進について報告します。
 梨を中心とした県産品の販売促進を図るため、梨の時期に香港、台湾でプロモーションを実施しています。
 まず、香港での県産品の販売促進です。イオン香港と連携した、イオン香港での鳥取岡山徳島観光物産展でして、ことしが4年目となります。従来、鳥取、岡山2県で行っておりましたが、ことしは徳島も加えた3県でのプロモーションを実施しています。県内からは14社が出店、うち3社が渡航して現地での実演販売を行っているところです。二十世紀梨を中心として非常に好調な売れ行きでした。香港、台湾では、特に梨については中秋節のギフト需要が非常に大きいのですけれども、ことしの中秋節は9月13日で早かったため、それが終わってからの物産展ということで心配した面もありましたけれども、その影響を余り感じさせない売れ行きでした。
 あわせて、鳥取和牛のレストランフェアも4年目になりますけれども、鳥取県牛肉販売協議会が中心となり、香港への鳥取和牛の輸出、それから高級レストランでの鳥取和牛フェアを開催しています。香港ではデモが非常に心配な情勢で4カ月目に突入というところです。レストラン関係者に伺いましても、土日のたびにデモがあって、売り上げにもかなり影響があるという声も多数ありました。また、特にデモが頻発するような立地にあるレストランでは、本当に死活問題だというところでした。幸いなことに鳥取和牛レストランフェアを行った店舗については、直接的な売り上げの影響はありませんでしたけれども、和牛焼肉純では、フェア開始に先立ち、マスコミを呼んだプロモーションとして、メディア発表会等を計画していたのですけれども、デモの影響がやはり懸念されるということで、中止になったという影響がありました。
 28ページをごらんください。台湾での新甘泉プロモーションです。
 新甘泉の国内での生産量が非常に大きくなってきたということもあり、国内価格の安定という側面からも、安定的に海外に輸出していくという道をつくっていくため、新たな新甘泉の市場を台湾で獲得することを目的にしまして、昨年からプロモーションを行っています。
 新光三越においてメディア発表会を行ったり、それから昨年、友好交流提携を結んだ台中市にある高級スーパーの裕毛屋でのPR試食宣伝会等を行っているところです。また、台中市の裕毛屋においては、今月25日からの鳥取県物産展で、県内事業者10社の商品も販売していただけることとなっています。
 続きまして、29ページをごらんください。首都圏アンテナショップとっとり・おかやま新橋館開設5周年記念イベント等の実施について報告します。新橋にあります、とっとり・おかやま新橋館は、平成26年9月にオープンしまして、ことしの4月26日に運営事業者を変えてリニューアルオープンしますけれども、ことしが開設5周年の記念する年となります。開設5周年記念イベントとして、10月29日に両県知事、それから両県ゆかりのタレント等の参加により、イベントを盛大に開催する予定としています。また、大体、年間50万人前後の来館者が続いており、恐らく今週木曜日ごろ250万人を突破するのではないかと見込まれます。その際には来館者250万人突破記念セレモニーを開催しまして、くす玉割りやちょうど250万人目のお客様への記念品贈呈といったことを計画しています。
 30ページ、31ページに5周年祭の店舗でのイベント等を掲載していますので、ごらんいただければと思います。

◎島谷委員長
 報告10、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、前田農地・水保全課参事の説明を求めます。

●前田農地・水保全課参事(水資源・防災担当)
 資料32ページをお願いします。一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について説明します。
 まず、変更分となります。対象工事は、松谷第1ため池改修工事(その1)です。第2回変更となります。変更内容は、契約書第39条に債務負担行為に係る契約の特則として記載している平成30年度及び令和元年度の各会計年度の支払い限度額等に変更が生じたことによるものです。
 次に、次の変更分となります。対象工事は、天神野地区ため池(横谷ため池)改修工事(その1)で、第2回変更及び第3回変更となります。第2回変更の内容は、先ほどの工事と同じく平成30年度及び令和元年度の各会計年度の支払い限度額等に変更が生じたことによるものです。第3回変更の内容は、ため池の堤体の下部の床掘りのときに、大量の湧水が確認されたため、湧水処理工を追加施工して工事費が増加したもので、468万6,000円余の増額変更としました。また、床掘り掘削残土を処分するに当たって、天日乾燥により含水比を下げて搬出する必要があることから、工事の期間を確保するために工期を令和元年9月17日から令和元年12月17日まで延期しました。

●平野水産課長
 資料33ページをお願いします。対象工事は境港の高度衛生環境型市場の整備事業のうち、2号上屋の解体工事になります。
 当初契約額は1億8,300万円余りでしたが、壁に使われている吹きつけリシンの中にアスベストが混入していたことがわかったために、飛散防止措置等を行ったことによる増額を行ったものです。

◎島谷委員長
 それでは、執行部より報告の説明を受けました。
 ただいままでの説明について、質疑等はありますか。

○内田(隆)委員
 済みません、鳥取県米ビジョンについてお願いします。
 ざっと説明していただき、わかりました。その中で、資料16ページ、18ページについてなのですけれども、令和5年の販売数量として1万トンを目標にするということでした。数字の確認からさせていただきたいのですけれども、大体のイメージとしたら、一反8俵くらいですね。そうすると、2反で大体1トンくらいのイメージになります。そうすると、2,000ヘクタールは要りますよと、単純に理解すればいいのかなと思うのですが、18ページでは、星空舞の作付面積は令和5年度で3,000ヘクタール、23%というところです。大体この23%という基準は平成25年から30年にかけてきぬむすめの作付面積を20%くらい伸ばしているので、それ以上の普及策を実施したらここに届くかなというところです。令和3年に1,750ヘクタールで構成割合は13.7%とあります。これだとちょうど1万トンを切るぐらいの8,500キロになってきます。令和5年に3,000ヘクタールにしますよと記載されているので、2,000ヘクタールはクリアできるかなという現実的な目標なのかなとも思ったりもします。一方で、令和5年の目標として作付面積の構成割合は23%くらいなので、3,000ヘクタールくらいになるということだと思うのですけれども、実際に3,000ヘクタールで栽培すると1万5,000トンくらいを収穫できるかなというところです。では、5,000トン分はブレンド米にでもするのでしょうか。もっと言うと、きぬむすめは鳥取県のパテントではないのですが、星空舞は鳥取県のパテントなので、それは県民として、県としても星空舞をふやしていこうという思いは非常によくわかりますし、そうしていただきたいのです。一方で、きぬむすめもこれまでふやされてきたというところですので、わせ種のコシヒカリ、ひとめぼれを減らして、星空舞に充てていくというイメージなのでしょうか。
 そこで、コシヒカリは最たるものですけれども、きぬむすめなどは島根などもつくっておられ、いわゆるブランド化のための流通量をふやすために、他県でも生産していってもらうという戦略をとっています。星空舞については、例えば白鵬85の3のように県内でしか栽培できませんという制限をつけていくのか、百合白清のように県外にも提供していきますよというようにするのかということがどこに書いてあるのかなと思って見ると、書いていないような気がしているのです。そのあたりについて、今の生産者及び農協等の組織との検討状況とどういう方向性で話が進んでいるのかお知らせいただけますか。

◎島谷委員長
 妹尾生産振興課長、たくさんありましたので、簡潔に説明してください。

●妹尾生産振興課長
 まず1点目に、星空舞の作付面積を3,000ヘクタールとして1万5,000トンぐらいつくったときに5,000トンをどうするかという御質問だったと思います。これについては、系統出荷される目標数量が1万トンと考えており、5,000トンについては飯米もしくは個人出荷で販売されるものと御理解いただきたいと思います。
 2点目に、星空舞の振興については、コシヒカリやひとめぼれは1等米比率が低く、単価も上がらないということがありますので、やはり面積を減らして、星空舞にある程度変えていきたいと考えています。
 それと、ブランド化を考えて、他県での栽培についてどう考えているかということについてですが、当面の間は、まずは県内でつくって、販路開拓やいろんなことをこれから5年間で集中して実施していかないといけないと思っています。そのため、まだ県外に出すのは少し早いかなと農協等と話をしているところです。まず県内でしっかりつくって面積をふやしていきたいということを、今申し合わせているところです。

○内田(隆)委員
 はい、わかりました。当面はそういう販売方針で進めていくというところなのですけれども、そうしたら、やはりしっかりとPRしていかないといけません。きっと、全国のほとんどの人には米が届かないという状況ですから。県内消費者に回した分、県内では有名で星空舞ってできたよねとなるけれども、では、実際に消費地に行くと、星空舞って名前も知らないし食べることもできないしということになってくるというのは織り込み済みで進めるということですね。

●妹尾生産振興課長
 全国に届かないという御意見でしたが、やはりこれからもPRは強化していかないといけないと思っています。10月5日には大阪でPRをしていますし、18日には、首都圏でPRすることを考えております。これから生産量がふえていきましたら、そういうPRの取り組みもおのずと拡大させていきたいと考えています。

○内田(隆)委員
 わかりました。では、例えば令和5年度に想定されている県内の流通量はどれぐらいですか。

●妹尾生産振興課長
 済みません、令和5年度の流通量まではまだ詰め切れていません。卸業者にどれぐらい買っていただけるか、そういう話をしたときに、令和5年までの話は難しいということでした。あとやはり実際のところまだ十分に食べていない方がおられて、まだはっきり評価をしていただけていなくて流通量をどれぐらいにするというような話をいただけていないのです。今年、まとまった数量ができましたので、これを食べていただいてこれからある程度県内流通も広げていきたいと考えています。

○福間委員
 私は、鳥取県米ビジョンが農業関係の皆さんと県が一体になってつくられていることは高く評価をしたいと思っています。その上で、何点かこれはもう少しこんなぐあいにどうだろうかなという部分もあります。今実は初めて読んだもので申しわけないなという気がするのですけれども、それはお許しいただいて、特に私がこだわりたいのは、やはり中山間地で農地を守っている人ということにも配慮が必要ですねということがあるのです。農業が持つ多面的機能が全体的に余り反映されていませんね。鳥取県の米を星空舞にシフトして、それをしっかり売っていこうということを基本とした鳥取県米ビジョンでしょうから、そのことに余りにこだわっていると違ってくるのかなという気がしないでもないのですけれども、ただ、農業が持つ多面的機能が、そのことで農業を守れるし、農地を守ることで地域が守られるということにつながっているという非常に大きな課題をいかなることがあっても絶対に見失ってはならないという気がするのです。
 そういう意味で、一つは鳥取県の農業生産者の平均年齢がいくつなのか、今よく把握していませんが、少なくとも65歳以上であることは間違いないと思うのです。その人たちにそれぞれ責任を持ってあなたたちで販路を拡大しなさいよというような話であってはならないと思うのです。農業一筋で70歳ぐらいまで一生懸命土地を守り地域を守ってきてくれた者に、6次産業化もあるから販路拡大をあなたたちで頑張ってやりなさいよというような話では、なかなか販路拡大はできない。そこにしっかり配慮してほしいということが一つ。
 その関連になると思いますけれども、星空舞の積極的な販路拡大は、その一方で、さっき申し上げたようにそれにすかっと乗り換えられない人もある。例えば星空舞にシフトした経過は、夏期の高温によるひとめぼれ、コシヒカリの品質低下があり、このことが一番大きな理由だろうなと私は思っています。そうはいっても、ひとめぼれやコシヒカリを70歳ぐらいになってからつくっている者は、県が星空舞だって言われるからそれなら乗り換えるかとなかなかいけない。それで中山間地で、2町、3町ぐらいで細々と頑張っておられて、地域を守ってくれているということがあるわけです。そのあたりに対して、私はやはり気遣い、配慮してほしいなと思います。
 もう一つは、販路拡大といいながら、国全体での自給率向上を最近農林水産省も言わなくなったなと何となく思います。主張のトーンが落ちてきたのではないのか。鳥取県も自給率をどうしますかということを言っても余り意味がないからやめているのかと言いたくなるぐらいです。やはり、今世界の状況は見当がつかない状況になってきているでしょう。そのことを含めて、やはり何かあっても国民がやっていくための自給率向上には、常に配慮しておかなければいけないのではないかという気がするのです。そういう自給率向上ということを含めて、私は販路拡大が県外だけに向けられているのではないかなという気がするのです。見落としがあったらごめんなさいね。県内で星空舞にシフトしていくという中で、県内での販路拡大を考えるのなら、やはり給食も例えば星空舞に変えますよと。それから県内の企業には、星空舞を使ってくださるのを県がバックアップしますと。星空舞を売っていこうとするなら、特段のプラスアルファ的なことを何かしてあげないといけません。この間、例えば岐阜の何とかが一番うまいと言って、目の前で食べさせるテレビを、民放で3日ほど前にやっていた。あんなのをやられたらみんな飛びつくのですよね。私は星空舞が出るかと思って見ていたけれども残念ながら出なかった。やはりそのようなことからいくと、星空舞を売っていこうとするなら、鳥取県として生産農家の皆さんが取り組んでメリットがあるように、げたを履かせるぐらいのことが必要ではないのかなという気がするのです。以上、そのあたりが要望にもなるのかもしれませんし、意見、質問みたいなものにもなるかもしれない。

◎島谷委員長
 福間委員から幅広い御意見、御質問だったと思いますので、西尾農林水産部長に答えをお願いします。

●西尾農林水産部長
 まとめて私のほうでお答えします。要望的なものもありましたので、そこについては踏まえて今後検討させていただきたいと思います。
 あくまで米ビジョンは田んぼを使って生産する主食用米を中心として米に関して定めたものですので、委員が言われるように、中山間地の農地対策、農地保全などについては、メーンではなくプラスアルファのところになるというのは御容赦いただきたいなと思います。巻末のほうに若干触れる程度でとどめています。そこに焦点を当てたものは別の計画でして、例えば農業生産1千億円達成プランの中で触れていると思います。事あるごとに触れるようにしているところです。
 星空舞に関しては、先ほど内田委員とのやりとりの中にもありましたように、今まさに本格販売になって、消費者の評価も受けつつ、獲得しつつの並びで動いておりますので、それをある程度にらんで販売戦略を立てていくという段階に今あるというところです。評価を得て生産量がふやせる段階になれば、当然、県内にまずはという声ももう既に関係団体からは出ております。御指摘を踏まえた上で、ことしの結果を踏まえて立てられる来年度の販売戦略の中に盛り込んでいくことになるのかなと思いますし、盛り込んでいかねばならないと思っています。いただいた御意見を踏まえた上で、この秋の販売の結果も加えて検討してまいりたいと思います。

○内田(隆)委員
 済みません、決意をありがとうございます。そうしたら、今給食調理業務をどういう業者さんが受けられているのかということから具体的に調べないといけないと思うのです。給食調理業務は、今、鳥取県給食会以外の指定管理を募集されているところは東洋食品やいろんな県外の業者さんがほぼ受けていらっしゃる状態です。その場合、何が起こるかというと、指定管理料というのが設定されて、給食の仕入れを市町村がする場合と業者が単独でする場合があります。民間の介護施設等の場合は業者が単独でしますし、それ以外の地方自治体の給食調理業務の場合は多分公がしていると思うのです。そのあたりについて産業振興条例も勘案した上で、どのようなものを使っているのか調べないといけないと思います。なぜこういうことを言うかというと、子どもがやはり食べるべきだと思うのです。新潟がコシヒカリはうちの県の米だからねと思われるように、星空舞っておいしいねって言って育っていくべきだと思うのです。
 そうすると、先ほど福間委員が言われたように、民間ですから、利益を出そうと思えば仕入れを抑えますから、何らかの理由でブレンド米を使う状況があるのかないのか。僕は数字までは追っていないので定かではないのですが、今聞いていて、もしかしたらあるのかもしれないと思いました。そのあたりの調査をしっかりされるべきではないかなと思います。調査されてみませんか。

●西尾農林水産部長
 来年度の販売戦略の中で、県内の子どもたちにしっかり食べてもらおうということが関係者の中で共有されてそれに向かうのであれば、当然調査をしなければいけないだろうと思います。今も市場開拓局で県産米の消費拡大の取り組みの中で押さえているものもあるでしょうけれども、ただ、もし予算等を伴うようであれば、そこから調べていかねばならないのかなと思います。その中でどういう形の支援ができるのか、また検討していきたいと思います。

○内田(隆)委員
 支援の前に数字を見せてください。

●西尾農林水産部長
 どういう数字ですか。

○内田(隆)委員
 どういう状況になっているか。だから、支援を考える前に前提条件としてどうなっているのということがわからないと判断もできないのではないですか。だから、支援も含めて検討するのだろうけれども、その前提となる調査をしてみて、支援は必要ないよということになるかもしれないですが、数字を見せてくださいよ。

●西尾農林水産部長
 わかりました。県内の学校給食で取り扱うお米のことですね。

○内田(隆)委員
 そうですね、民間のお金のこと。

●西尾農林水産部長
 民間。

○内田(隆)委員
 第1段階としては小学校とか中学校とかとなります。あとは高校の学食などですね。これはできればの要望なのですけれども、多く食べられるのは日々出されている民間の介護施設の給食で、そこで例えば80歳を過ぎて特養に入っている方がどういうものを食べているのかということは、単純に知りたいなというか、せっかくだったら新しくできた星空舞をおいしく食べていただけているのかどうなのか。そういう可能性があるのか、それとも県外からブレンド米を仕入れて普通に出せばいいという状況になっているのかというのを調べてください。

◎島谷委員長
 内田委員、今のは要望でいいですね。

○内田(隆)委員
 後半は要望で前半はしていただけるということでしたので。

◎島谷委員長
 だから要望でいいですね。

○内田(隆)委員
 はい。

●西尾農林水産部長
 わかりました。

○西川委員
 米の関係なのですけれども、内容が違いまして、10ページをお願いできますか。生産体制の変化なのですけれども、これはある程度、集落営農と大地主化も含まれて、方向としては生産性の向上なのですけれども、私が一つ心配するのは、販売目的に作付された水稲面積規模別農家数が書いてあり、30アール未満がむちゃくちゃふえていますが、1ヘクタール未満の耕作面積は相当数減ってきています。ところが、5ヘクタール以上で面積の減った部分を吸収し切れていないのですよね。そうすると、これから農地が将来本当に利用されるのかということと、一番心配なのは30アール未満がこれだけふえたら、普通に考えて販売目的でも採算が合うわけがないので、これがなくなっていく可能性が高くなりますよね。そのときに本当の受け皿があるのかなということです。農地保全の意味では厳しい数字かなと思うのですけれども、そのあたりの御認識はどうですか。これは数字だけの話なのでしょうけれども、近い将来、あり得る数字ではないかなと思うのです。いかがでしょうか。

●妹尾生産振興課長
 10ページの農家の農地についての御意見、御質問でした。まず、今回、5年間で特徴的なのは、30アールから1ヘクタールの農家が激減し、その部分、5ヘクタール以上と30アール未満がふえているということです。やはり規模拡大をする農家が30から1ヘクタール未満の方の農地を吸収した部分と、受け入れられなかった部分がもとの農家に返されている部分が30アール未満の農家がふえたということに表れているのかなと思っています。このままいけば吸収し切れないではないかという議員の御心配のとおりで、そういうことも考えていかなければならないと考えており、今、人・農地チーム会議などで、その点を地域で考えていただきながら、必要な施策が出てくれば、県でも支援施策を考えていかなければならないと考えています。人・農地チーム会議等の議論の状況を見ながら支援対応を考えていきたいと思います。
 また、30アール未満の農家がなくなってしまうと本当に受け皿があるかということについては、私どももそのことについては非常に危惧しているところです。やはりこういった30アール未満の方が農地を使えなくなったときの対応は、これから現場の実情等を聞きながら対策を考えていきたいというところで、具体的にどうするかというところまで今持ち合わせておりませんが、考えていかなければならない非常に重要な課題と思っていますので、引き続き検討してまいりたいと思います。済みません、抽象的な回答になりました。

○西川委員
 御認識を持っていただいていたら結構ですけれども、30アールでは販売目的となっていること自体が基本的に無理なわけです。本来であれば、例えば自家消費米で頑張ってもらうとかという対応も可能なのです。今考えておられるということなので期待します。

◎島谷委員長
 そのほかの方でありますか。

○西村委員
 おはようございます。同じ鳥取県米ビジョンについてお伺いします。
 この中で、県産米や星空舞のブランド化、そして地域の自然環境を生かしたブランド力のある米づくりとあり、今後、ブランド化に向けて協議会も立ち上げられて推進していくということなのですけれども、私は鳥取県が目指す県産米のブランド化、特に星空舞のブランド化は具体的にどういうブランド化を進めたいのか、どういうブランドを消費者に伝えたいのかということがよくわからないのでお伺いしたいと思います。

●妹尾生産振興課長
 今考えている方向としては、主力であるコシヒカリやひとめぼれでは、やはり2等米が多く出るということから、県産米のブランド化ということを考えたらなかなか打ち出しにくいところがあります。その中で星空舞については1等米の比率が高く、コシヒカリよりも1等米が多く出るということから、農家の所得向上にもつながるという期待を持っているところです。おいしくて消費者の方に受け入れていただけるものとなればいいということから、まず、当面の間は多くの方にたくさん食べていただくことでよさを知っていただくと。その上で、今、コシヒカリ、ひとめぼれに偏重しているところを星空舞に切りかえていくような流れをつくっていきたいと考えています。どうしても鳥取県はロットが少なく量で勝負するのにはやはり難しいので、こういった星空舞や特色のあるところを打ち出し、ロットとしては少なくても高単価で取引できるようなところに向かっていきたいと考えています。そういうブランド化を目指していきたいと思っています。

○西村委員
 コシヒカリ、ひとめぼれよりも1等米がよくとれると。暑さに強くてそういう品質のいい米がとれることはわかりました。それをブランド化につなげたいということなのですけれども、ずばり言うと、食べる人にとってはコシヒカリ、ひとめぼれよりも1等米が多くとれるとか暑さに強いということは関係ないわけですよね。星空舞をブランドとして構築するときに必要なことが、やはりなかなか伝わりにくいのかなと思っています。例えば食味の検査などもされていますが、おいしさを伝えるといっても、皆さん、おいしいという味覚は人それぞれ違うわけです。なので、例えば糖度やうまみなどについて数字で表示する、おいしいのはなぜかという品質の裏打ちをすごくわかりやすく消費者に伝えていく。あとはほかのコシヒカリ、ひとめぼれとどういう味の違いがあるのか。それから県外に売っていく場合には、全国にはすぐれたお米がいっぱいある中で、いくら数量が少ないといっても高く売るのはそんなに甘くないと思うのです。なので、具体的な数字や、あと、うまみがすごく多いとか、冷えてもとっても甘いとかいう味をわかりやすい言葉でしっかり伝えて、差別化することがすごく大事だなと思っています。
 あとは鳥取県ならではということも伝えていかないといけないと私は思っています。済みません、少し話してしまいますけれども、やはりブランド化するために、品質が高いという品質保証と、もう一つすごく大事なことがあると思うのです。商品がどうすぐれているかが伝わるストーリーがないのですよね。鳥取県産品がいかにすぐれているかということを伝えるストーリーをつけて届ければ、必ずそのよさはわかっていただけると思うのです。星空舞はほかの県やほかの品種とどう違ってどうすぐれているのか。値段はそこそこ高いのです。この間、前年の星空舞を買って、たしか500グラムで750円とか800円ぐらいでした。そういう価格で今後も売られると思うので、やはり価格に裏打ちされた、消費者にわかりやすい納得感をぜひ訴求していっていただきたいと思います。
 星空舞は鳥取県の農業試験場でたしか30年ぐらいの時間をかけて開発されたのですよね。30年間というと人間が1歳から30歳になるまでの物すごく長い時間をかけて星空舞を開発されたということも一つ、私はすごく大きなストーリーになると思っています。なので、そうしたことをもっともっとアピールして、わかりやすく、ぜひブランド化に向けて取り組んでいただきたいなと思います。
済みません、もう一つ質問なのですけれども、先ほど皆さんもお話しされていましたけれども、販売されている場所がよくわからないという声を私もいただいているのです。今年度の令和元年産の星空舞は今ちょうどPRされていると思います。ぜひそういったことをPRしていただきたい。どこで売っているのですかと質問をすごく受けるのです。多分、県としてはわったいなやアスパルなど方々で販売していますよということだと思いますけれども、そのことが県内の消費者に伝わっていないと思います。そのあたりはいかがでしょうか。

●西尾農林水産部長
 ありがとうございました。ことし本格販売といいながらも、県下で300ヘクタールほどの面積しかありませんので、集中して販売するところを定めているというのが今の状況です。消費者の反応を見ているということです。これを3,000ヘクタールで栽培し、1万トンを売っていこうと思うと、委員御指摘のことも当然織り込みながら取り組んでいかなければいけないと思います。
 お米の場合、日常、毎日毎日食べるものですから、とっぴな味といいますか、余り特異な味がないのです。その中で違いを打ち出していくのは、非常に難しいのですけれども、大事なことだろうと思っています。その中でわかりやすく数字で見える客観的な指標などの打ち出しも大事なのだろうと思っています。そういう意味で、穀物検定協会というところが格付を実施していますけれども、そこの評価をいずれ受けていきたいと思います。ただ、猫もしゃくしも評価を受けることができるわけではなくて、一定の面積がないと受け付けないというようなこともあるようです。そこはまたそちらと調整をしながら早い段階で評価を受けるようにしていきたいと思います。またいい評価が得られるようにこちらも頑張らなければいけませんので、そこはしかるべき調整を行ってからということになろうかと思っています。
 あと、説明でもありましたように、JAさんや販売関係の方とブランド化推進協議会を立ち上げています。その中では生産と販売の両面の委員を選定して協議することにしています。その協議の場にきょういただいた意見を出してまいりたいと思います。

○西村委員
 ありがとうございました。県内でも大分、星空舞が話題になり、私の周りでは食べたいという方がふえてきているとも思います。ここで買えるよということや、逆に鳥取県に住んでいれば早く星空舞が手に入るよということをぜひぜひアピールしていただきたいなと思います。ブランド化に関しても県外にまだたくさん出していないけれども、非常にすぐれた売りになる点があると思いますので、ぜひそうした点を加味して戦略を立てていただきたいと思います。済みません、要望になりますが以上です。

○安田委員
 かにっこ館について教えてください。大変恥ずかしながら、私はまだ行ったことがないのですが、資料26ページ、2番の収入の状況のところに自動販売機、出前かにっこ館収入というものがありますが、この内訳はおわかりになりますか。

●平野水産課長
 自動販売機と出前かにっこ館の収入が8月、9月に上がっているところですけれども、その中で出前かにっこ館は8月と9月に1件ずつとなります。鳥取市のこどもの国と燕趙園でして、1万8,000円と2万2,000円という収入を除いたものが自動販売機による収入となっています。

○安田委員
 合算で4万円が出前かにっこ館でよろしい。

●平野水産課長
 はい、そのとおりです。

○安田委員
 わかりました。この自動販売機は新規に何台か設置されているのでしょうか。

●平野水産課長
 自動販売機は屋外に3台新たに設置をしました。

○安田委員
 9月の収入は恐らく8月の売り上げだと思います。4万円引いて約7万円のバックマージンとして、恐らく4倍ぐらいの売り上げがあると思います。そうすると、鳥取県内の自動販売機の設置のロケーションとしては、非常に優秀だと思います。ですので、ここに着眼されて新たな収入源を設けられたということだと思います。もしかしたらほかにもこういう施設があるのではないかなと思うのです。赤字になるようでは置く意味がないと思うのですけれども、ぜひ自動販売機を置いてプラスの収益が出て、それが利用者さんに還元されるようなサービスになるのであれば、またぜひ検討していただきたい。自動販売機は東日本大震災で石原都知事に批判され、それ以降、省エネ機能が物すごく発展して、ランニングコストがかなり下がっています。収益が上がる見込みがあるのであれば、収益源の一つとして考えていくのも一つの手だてではないかと思います。利用者サービスに還元できるのは一番いいことだと思いますので、検討してみていただければと思います。要望です。

○西川委員
 25ページの無花粉杉の件は時代の流れなのだろうと思います。表示の仕方について、例えばとっとり沖の山杉ですが、杉の種類によってこういう根曲がりが起こると書かれているのですか。それから北陸の品種と交配させたということですけれども、この無花粉杉はA材を目標としているのか、それともB材、C材も含めて考えておられるのか。例えばA材を目標とした場合、北陸の杉の8割以上が葉節という苗なのです。そうすると、A材に向かない杉なのですね。そこら辺は検証されておるのか、そこの2点。

●田村森林づくり推進課長
 A材かB材かというそこまでの議論は実は余りないのです。ただ、県外からの遺伝子が入ってはいますけれども、もとが県内で選ばれてきた精英樹であるとかとっとり沖の山のように県内由来の遺伝子を持って、なおかつ無花粉だと整理しています。A材、B材という優良材を目指すというようなセレクションについては今後進めていくことになります。試験供給の中で形質特性調査をこれから行ってまいりますので、その中でセレクションをしていくことになると考えています。

○西川委員
 このとっとり沖の山の根曲がりの原因は、苗が原因か地形が原因か雪が原因か。そのあたりを検証して書かれているのですか。

●田村森林づくり推進課長
 今おっしゃっていらっしゃるのはとっとり沖の山で、雪で根曲がりをしない品種のことと思います。これについては、正確な時代は私も記憶が定かではありませんが、かなり古い時代に選抜した品種を検定する検定林というものをつくっています。その中でずっと雪害に強い品種が特定されまして、これについては種苗法の品種登録を行っています。実はこの写真の場所は若桜町のかなり標高の高いところなのですけれども、そこの試験林の中で親が同一のものについて、周りに植えてある対照品種は曲がっているのに、1系統だけ曲がっていなかったということで品種登録したものです。

○西川委員
 検証の上で書かれているのでしょうけれども、基本的にはどんな木であれ杉でなくても雪害でこういう曲がりは発生するわけです。
 最初の質問に戻りますけれども、A材にするかB材にするかわかりませんと言われました。植林していくのにいい木をつくりたいという方も結構おられます。では、つくって30年後、50年後に切ってみたら、A材に対応しにくい葉節がいっぱい出るような木ではだめなわけで、これから県が補助したりするのに、やはりそのあたりは検証しておくべきだと思うのです。特に北陸の材については、私の経験では幾らいい木でも葉節があって建築用材には向かないという判断が今までもありました。例えば合板とかバイオマス用であればそのあたりは別に関係ないのですけれども、もしA材に使われると見込まれるのであれば、やはりそのあたりを検証しておくべきかなとは思います。その点をもう一度お願いします。

●田村森林づくり推進課長
 その点については、今後検討させていただきたいと思います。おっしゃるように、現在、いろんな林木品種改良があります。機能性というのでしょうか、花粉が出ないとか、あるいは成長特性のいいもの、また、現在国が進めているのは、従来の杉品種に比べて約1.5倍以上の成長量があるという品種でして、ずっと選ばれつつあります。かなりの数が開発されているところですが、その検証の中で、材にしたときのいわゆる強度や成長以外の部分についても見させていただければと思います。

◎島谷委員長
 そのほかの方でありますか。

○濵辺委員
 済みません、2ページの二十世紀の出荷量が前年度比の90%とあります。その上に成育状況について、多少天候の不安定な時期もあったけれども、総じて気象の災害もなく平年並みに果実は仕上がったとあります。平成30年度は東日本の豪雨とか災害が結構多くあって、これは自分の記憶が間違っていたら申しわけないのですけれども、そのときにいろんな作物にも被害があったように思っているのですね。私は、その年と比べて90%の収穫だと認識したのです。そうした場合に、かなり収穫量が落ちてるいのではないかなと感じるのですけれども、その原因など、いろいろそのあたりのところを少し教えていただきたいと思います。

●妹尾生産振興課長
 二十世紀梨について収穫量が落ちているのではないかという御質問ですが、まず、二十世紀梨は、残念ながら農家の方が高齢化で減っていったり、あるいは新甘泉に切りかえられたりということで、栽培面積が減ってきており、出荷量自体が減ってきています。先ほどお話のあった昨年度の気象災害は鳥取県の梨については余り影響がなかったと思っており、この90%というのは純粋に農家が減って栽培面積が減ったことによる数字ではなく、あくまでも全農が取りまとめられた数字です。このほかに各果実選果場が進物として直接販売された数字をまだ把握できていません。そういった出荷量を含めればこの90%よりは多くなると思います。ただ、やはり面積が減っているため、二十世紀梨については何らかの対策を打ち出していかないといけないと考えています。そこで、梨のプランを関係者で今考えており、その中で二十世紀の栽培をふやすための方策としてどういったことがあるかということも議論していますので、それがまとまったらまたこの場で報告させていただきたいと思います。

○濵辺委員
 わかりました。ただ、今の答弁で、まだまとめ切れていないと。この90%の数字がふえるという答弁があったと思います。では、この90という数字を載せていいのかなと私は感じました。何かしらの数字についてのコメントというか、そういうこともこの資料の中に入れていただかないと、純粋に90%だと自分は捉えてしまいます。そのあたりはいかがでしょうか。

●妹尾生産振興課長
 この数字については、1年間に何度か主要農産物の生産販売状況について報告していますが、基本として全農の数値を上げるようにしています。やはり前年との比較といったことができる確からしい数値で早くいただける数値が全農の数値ですので、こういった形で毎回、全農の数字を上げています。進物等の状況は、別途各果実選果場等から情報をいただければある程度わかると思いますので、そういったものを踏まえてまた御報告させていただければと思います。

◎島谷委員長
 私からその点で1つ質問です。平成30年度の欄の数値には進物用も入っているということ、それとも全農だけの数字ですか。

●妹尾生産振興課長
 全農だけの数字です。

◎島谷委員長
 ということは、平成30年度が全農だけだったら令和元年だって全農だけで、先ほど進物がふえる可能性があるからパーセントが上がると言われていたけれども、客観的に比べる要素が違うのではないですか。

●妹尾生産振興課長
 済みません、きちっと説明できておらず申しわけありません。純粋にはこれらの数字を比較して、どういったことからこの数字になるかという要因を分析します。例えば気象災害でしたら気象災害の対策、農家が減って栽培面積が減っているということでしたら、そういった対策を講じていかないといけないと思います。基本的にこの数字をベースに判断していきたいと思っております。

◎島谷委員長
 そうでないとおかしい話になるので、曖昧なことを言ったらだめですね。上がる可能性がありますなどと言ってはだめだと思いますよ。

●妹尾生産振興課長
 はい、申しわけありません。

◎島谷委員長
 それでは、ほかの方で、よろしいですか。

○内田(隆)委員
 済みません。手短に資料の要求です。先週弓浜の圃場を歩いていたら、農地管理機構の運営状況について問い合わせがありました。前年の春くらいから整備を開始した和田のエリアであるとか、岡野農場さんが撤退した後、契約が進ばれていない農地が結構あるよと地元から言われています。そのあたりの農地についてどうなっているか状況調査と報告をお願いします。

◎島谷委員長
 それは内田委員にということでよろしいですね。

○内田(隆)委員
 はい、私でいいです。

◎島谷委員長
 では、そういうことでよろしくお願いします。
 それでは、そのほかの方はないようですので、次に、閉会中の調査事項についてお諮りします。本委員会所管に係る商工業及び農林水産業振興対策並びにその他の主要事務については、閉会中もこれを継続調査することとし、その旨、議長に申し出ることに御異議はございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議ないようですので、その旨、議長に申し出ておきます。
 なお、委員長報告の作成、内容については、委員長に一任していただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議ないようですので、そのようにさせていただきます。
 それでは、次に、その他の項目ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。

●北村雇用政策課長兼とっとり働き方改革支援センター参事
 お手元に働きたくなる職場づくりセミナーのチラシを1枚用意しています。これは県内事業所さんでの、働き方改革の取り組みに対する意識を高めていただくことを目的に県、国の主催で開催するものです。
 日程は11月6日水曜日です。会場はJR倉吉駅舎内にあるエキパル倉吉で開催します。セミナーの内容ですが、県内外で働きやすい職場づくりや、あとは生産性向上に取り組まれて成果を上げていらっしゃる企業さんをお招きしまして、講演や事例発表をいただくこととしています。
 裏面に御発表いただく企業様の取り組みなどについて紹介しておりますので、また御確認いただけたらと思います。
 多くの事業者様に御参加いただきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いします。

◎島谷委員長
 それでは、以上ですが、委員の皆様方には御相談が少しありますので、この場にお残りください。
 執行部の皆様は御退席いただいて結構です。お疲れさまでした。
(執行部退席)

午前11時26分 休憩
午前11時32分 再開

◎島谷委員長
 それでは、再開します。
 お残りいただきましたのは、今年度の出前県議会及び県内調査について皆様にお諮りしたいと思っています。お手元に出前県議会、そして県内調査の行程を配付しています。行程表のとおり調査初日は30日で、西部地区の皆さんについては午前9時50分、米子駅発のスーパーまつかぜ6号で10時半までに倉吉駅まで来ていただきたいと思います。なお、事務局から照会事項がありますので、閉会後、しばらくお待ちください。
 以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会します。

午前11時34分 閉会



 

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