令和元年度議員全員協議会議事録

令和元年6月28日会議録(確定版)

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出席者
(34名)
委員

 市谷 知子     銀杏 泰利
 坂野 経三郎    島谷 龍司
 常田 賢二     中島 規夫
 浜崎 晋一     濵辺 義孝
 福浜 隆宏     藤縄 喜和
 山口 雅志     内田 隆嗣
 斉木 正一     澤  紀男
 西村 弥子     野坂 道明
 浜田 妙子     松田  正
 森  雅幹     山川 智帆
 興治 英夫     川部  洋
 由田  隆     浜田 一哉
 安田 由毅     広谷 直樹
 西川 憲雄     福田 俊史
 伊藤  保     語堂 正範
 藤井 一博     鹿島  功
 福間 裕隆     内田 博長

         

欠席者
(1名)

  尾崎  薫

説明のため出席した者  防衛省中国四国防衛局 本多企画部長 地方調整課 有木室長外
            航空自衛隊美保基地 酒井室長外
職務のため出席した事務局職員  細羽事務局長外


1 開会       午前11時30分
2 閉会       午後 0時13分
3 会議録署名議員  斉木議員  福間議員
4 司会       藤縄議長
5 協議事項     別紙協議事項のとおり


会議の概要

午前11時30分 開会

◎藤縄議長
 ただいまから、議員全員協議会を開会いたします。
 まず、会議録署名議員に斉木正一議員、福間裕隆議員を指名いたします。
 本日の議員全員協議会の議題は、空自美保基地における空中給油・輸送機、KC-46Aの整備計画についてであります。
 KC-46Aの美保基地への配備については、平成28年9月に中国四国防衛局から事前協議があり、知事は、平成29年3月に、安全性や住民生活等一定の事項を満たすことを前提に、配備に向けた準備を行うことについて了承しております。
 またその際には、本議会でも議員全員協議会を開催し、中国四国防衛局から配備についての説明を受けております。
 その後、昨年12月、次期防衛大綱・中期防衛力配備計画が閣議決定され、KC-46Aの配備の内容に一部変更があったようであります。このことについては、米子市議会、境港市議会、さらには松江市議会において、中国四国防衛局から説明を受けておられることから、本議会としても理解を深めるため、同様の説明を受けたいと考えております。
 本日は、お忙しいところ、中国四国防衛局から本多宏光企画部長様をはじめ関係者の方々においでいただきました。
 それでは、中国四国防衛局から説明を受けますが、質問に際しては事前の取り決めにより行っていただきます。
 まず、概要説明をお願いします。

●本多企画部長
 本日は説明の時間をいただきまして誠にありがとうございます。それではお手元の資料に基づきまして御説明させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 まず資料の1ページ目をごらんください。概要でございます。空中給油・輸送機、
KC-46Aの美保基地への配備については、平成28年9月、鳥取県知事に対し協議を申し入れ、同年9月及び12月、議会に対して3機を整備する計画である旨説明させていただき、平成30年度までに2機を取得する経費を計上しております。
 昨年12月に閣議決定された新たな防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画において、太平洋側の広大な空域を含む我が国周辺空域において、戦闘機とその支援機能が一体となって我が国の防空等を総合的な体制で行い得るよう計画しています
 資料の2ページ目をごらんください。我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増しており、国家間の相互依存関係が一層拡大深化する一方、パワーバランスの変化が加速化・複雑化し、既存の秩序をめぐる不確実性が増しています。例えば中国機やロシア機などを対象とした平成30年度における緊急発進回数は約1,000回となり、前年度に比べ約100回増加しており、また、資料2ページ目の右側に記載しておりますが、中国軍用機による我が国太平洋側への飛行が急増していることなどが挙げられ、平成29年8月には中国軍の爆撃機が紀伊半島沖まで進出しております。
 我が国の防衛体制について、過去においては我が国領空に接近する恐れのある航空機を発見した後、戦闘機を地上から発進させることで、これに対処することが基本的に可能でありました。
 しかしながら、レーダーによる探知が困難な航空機のステルス化や、搭載ミサイルの長射程化が進んだ現在においては、あらかじめ空中での警戒のため戦闘機を継続的に待機させ、目標発見後、より遠方で直ちにこれに対処し得るよう空中警戒待機の体制を整えることが、我が国の防空を全うする上で不可欠となっております。
 資料の3ページ目をごらんください。このような状況下において、新たな防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画では、日本海側や太平洋側の広大な空域を含む我が国周辺空域における防空体制の充実等のための取り組みを進めることになりました。航空自衛隊においては、戦闘機部隊の強化や戦闘機部隊が能力を発揮できるよう支援機能を整備することとされ、我が国防衛力の空中給油・輸送機能を強化するため、KC-46Aを4機整備することが決定されました。
 資料の1ページ目に戻ってください。美保基地に配備する理由でございます。防衛省、自衛隊としては新たな防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画を着実に実施するため、全国において任務を行うに当たり、必要な機数を精査し総合的に勘案した結果、美保基地において配備を計画しているKC-46A2機では不足しており、新たに4機を整備する必要があると考えております。また、美保基地は地積や地理的等の観点から総合的に検討・評価を行った結果、KC-46A配備基地として適していると考えております。
 導入時期等についてでございますけども、資料4ページ目をごらんください。これまでに予算を取得し米国政府と契約が完了している2機のKC-46Aのうち、初号機については令和2年度における導入を、2号機目については令和3年度に予定しております。中期防衛力整備計画で決定されたKC-46Aの4機の追加整備については、地元自治体や議会の皆様から御理解と御協力を得ることが前提となりますが、いまだ計画段階であり導入時期等は未定でございます。当局といたしましては、今後とも情報が入り次第速やかに、関係自治体や議会の皆様方に説明させていただきます。またKC-46Aの4機の追加整備に伴う必要な関連施設整備についても、現在実施している工事に継続して実施する考えでございます。
 最後になりますが、航空自衛隊美保基地における空中給油・輸送機KC-46Aの配備について、平成28年9月、当局から鳥取県知事に対し協議を申し入れ、平成29年3月、知事から配備に向けた準備を行うことについて了承いただきましたので、今後空中給油・輸送機KC-46Aの配備計画が具体化した際、当局から改めて配備に関する再協議の申し入れを予定しているところでございます。4機の追加整備を含むKC-46Aの配備について、防衛省といたしましては、地元の御理解を得るべく方策を尽くしていく所存でございますので、引き続き御理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

◎藤縄議長
 ただいままでの説明に対して、御意見、御質問等があれば、お願いいたします。

○浜田(一)議員
 本日はありがとうございます。県議会自由民主党の浜田一哉と申します。よろしくお願いいたします。
 それでは、いくつか質問をさせていただきたいのですけれども、美保基地と言いますと、これまで、第3輸送航空基地として、輸送基地としての役割を担っているわけですけども、こうした空中給油機の配備がこれから後もどんどん高まって、その性格というものがこれまでの性格とは変わってしまわないかという点について御質問させていただきたいと思います。
 あと、先ほども説明がありました。地域住民に対して丁寧な説明を行っていくということですけども、やはり地元の地域の皆さんというのは、そういった配備については一番敏感でありますし、丁寧な説明というものが必要かと考えますけども、取り組みについて所見を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。

●本多企画部長
 今議員から御案内がありますように、美保基地においてはこれまでも輸送機能の部隊の基地として、現在もC-2を配備しております。今回配備されるKC-46Aについても、空中給油機能と輸送機能という2つの機能がございますけれども、本質的には輸送機能という意味で変化はないと考えておりまして、位置づけについても変化はないという認識でございます。
 地元の方の説明の状況ということでございましたけれども、先ほど議長から御案内していただきましたとおり、米子市、境港市、松江市の首長さん及び議会に説明させていただいております。特に境港市及び米子市においても、周辺の協議会や自治会連合会にも御説明させていただいております。引き続きまた地元からの御要望があれば、我々としては現地まで赴いて説明させていただきたいと思っておりますので、地元の行政や議会等と連携をとりながら今後も丁寧な説明を心がけたいと考えております。

○浜田(一)議員
 ありがとうございます。これまでもそうした真摯な取り組みをされていると認識しておりますけども、やはりなるべく早い段階での説明をお願いしたいと思います。
 今回新たに機数がふえるわけですけれども、配備の日程がまだ決まっていないということで、議会や周辺住民の皆さんに現時点でだいたいどれくらいを目途に、いつこういった計画を実行していきます、というような説明をされる御予定なのか、そのあたりのことを教えていただきたいと思います。
 もう一点は今御説明がありました、本当にこの頃、韓国の海軍がレーザー照射をしたりだとか、尖閣の方でも緊張感が高まる中、空中給油機が増となりますけれども、今のところの緊張感というものに対しての御認識は、どう思っておられるのか、あらためて伺います。

●本多企画部長
 まず前段の御質問の、配備の日程なのですけども、現段階では明確にお示しすることはできませんけれども、中期防衛力整備計画は、令和元年度から5年度にかけての予算の計上の中で、4機分が認められたということでございまして、元年度から5年度の間の概算要求等に向けて、その中で計上されると考えております。当該概算要求の計上等が定まった段階で、また地元の方にお知らせしたい、今後速やかな形で情報提供を考えたいと思っております。
 2点目、後段の緊張が高まるということでございます。当然安全保障につきましては、外交等の努力ということもあって必ずしも武力が前面に出るというのは好ましいことではないと思っておりますが、いざというときのための備えということで防衛力の整備をさせていただいているところでございます。いずれにしましても、今回空中給油機という機能を、強化と言いますか、追加するということに関しましても、今の航空自衛隊の既存の装備につきまして、敵地への攻撃能力などの新たな機能を付加したという認識ではございませんので、憲法の枠の範囲内の最小限の自衛力の整備という認識でとらえている、というところでございます。

○森議員
 私は2点お話を伺いたいと思うのですが、まず配備の目的。これまで2機配備するということで説明を受けてきたのですけども、日本の領空を守るということで、スクランブルの回数が1,000回を超えている。常に戦闘機が領空、領海上を警備している。そういった状況を作っていくのだというお話だったのですけども、KC-46AとKC-767を比べてみても、何か私は米軍機へ給油するためのものを入れるのではないのか、そういう気がしてですね、本当にそういったことを考えての配備なのかどうか、警戒時も常に給油を行うような、何時間くらい戦闘機が飛んでおれるのか私もわからないですけども、そんな長い時間の任務を戦闘機のパイロットにさせていくといった考え方なのかどうなのかということ、それが有事のための給油機を入れるということでないのかどうか、ということですね。
 それと2点目ですけども、美保基地に決めた理由。総合的にここがいい場所だというお話なのですけども、前回の説明でも今回の説明でも南西、太平洋が一番のところで、なぜ美保基地が空中給油機の基地になるのかというのが、ちょっとわかりにくくて、要するにここの基地が一番だっていう理由は地元としてもはっきり聞きたいのですね。総合的にここですよという話をされても、今いろんなところでイージスアショアの問題もここが一番の適地ですよという説明だけども、そこのところのはっきりとした、美保基地がこういう理由でここが一番いいのですよ、というようなお話をいただきたい、2点です。

●本多企画部長
 今2問御質問をいただきました。前段の配備の目的ということなのですけども、先ほども説明しました、憲法の中で最低限の自衛の戦力と言いますか、装備を、というところが大前提になっており、その上で戦闘機の機数等を定めておりまして、それを効率的に運用するために必要になるということでございまして、現段階で常に空中待機をとるということを念頭に置いているわけではございません。当然我が国周辺の状況とか、そういったものが高まった段階でそういった態勢をとる、そのときにそういった態勢が必要になるということでございまして、今後、必ずしも常日頃から待機させる前提ではないということでございます。
 美保の理由なのですけども、確かに南西や太平洋の緊張が高まっているのですけども、他方で、北方、最近はロシア軍の方も活発で、必ずしも南西だけのためということではなく、戦闘機部隊につきましては、北は北海道の千歳から南は沖縄の那覇まで、満遍なく緊急部隊を配備しておりますので、それぞれの戦闘機部隊との所要の訓練というのは必要になると認識しております。北へも南へも展開ということを考えると美保は適地になる、ということで、輸送部隊等も置いておりますけども、その延長線上で考えていただければやはり適地なのかな、という認識でございます。

○森議員
 常に上空にいて警戒を行うということではなくて、そういったときには、ということで理解が進みました。それとあと1点、前にも質問があったと思うのですが、空中給油というのは非常に危ないことだと思います。船でも、船から船に給油するのは非常に危険な行為で、それがましてや空中で、気流がないところでされるのだと思うのですけども、給油をどこの空域でされるのか。もちろん日本の領海、領空内だと思うのですが、公海上ですることもあるのか。例えば今後、先ほどから憲法の範囲内でとおっしゃっているのですけども、中国ないしロシアあるいは北朝鮮とかということを想定したときに、日本海での給油をされることがあるのかどうか、その場所と自衛隊以外の機に給油することがあるのかということだけ、お願いします。

●本多企画部長
 まず空中給油につきましては、御案内のとおり非常に練度が必要なものというところで、それぞれの戦闘機部隊と訓練を行うことを想定しております。どの空域というのは運用に関わることなのでお示しすることはできませんが、基本的には自衛隊が持っている訓練空域の中で、という認識でございます。米軍というかそこに関しましては、訓練等でのあれについては否定はしておりません。当然、安保法制等に基づいた新三要件とかそういったものがあれば、その中で運用することは否定されているものではないという認識でございます。

○澤議員
 安全ということが聞きたいのですけども、前、C-2でオーバーラン等がありまして、質問の中で操作ミス等があったということをお聞きして、専門マニュアル云々というお話はお聞きした記憶があるのですが、それと同じではないのですけども、今度導入される空中給油機、これはアメリカの方ですでに導入されているということをお聞きしているのですけども、その中で、今までに全く何もなかったのか、あるいはどこか不具合があったのか、一つお聞きしたい。
 それともう一つは、2ページ目の国を取り巻く安全保障の環境というのが大分変わってきている、そういった意味では昔と違って一触即発と言いますか、何か不測の事態が起こらぬとも限らぬという感じがしております。特にこの前ニュースで、韓国のレーザー照射の問題、こういう問題も密接に、微妙に航空自衛隊として関わりがあるのではないかと思うのですけども、特に美保基地が今まで民間と共用しておりまして、美保基地が突発的な事故に巻き込まれるという可能性がないとも限らない。安全面の意味からそういう恐れがあるのではないかと危惧しております。その辺についてお聞かせ願いたいと思います。

●本多企画部長
 まず前段のKC-46Aの問題につきまして、KC-46Aは多くの民間航空会社が使用していますボーイング767をベースに、空中給油を行うための装置を取り付けて、米軍の方で開発したというところでございます。その開発の部分については、当然米連邦航空局FAAの方から安全性に係る確認を受けておりまして、昨年の7月には開発に係る全ての試験を終了し、昨年9月には機体の安全性を証明するための追加型式証明というものを取得しており、本年の1月から米空軍の方で導入が開始されたと聞いております。開発段階でさまざまなあれはあったということは想定されますけども、全部クリアになって、米軍でそういった証明が出て、運用が開始されたものと認識しております。
 航空自衛隊に納入されるのに当たりましても、防衛省の方で国交省が定めた安全に関する基準ですとか、防衛大臣が定める安全性に関する基準に基づいた飛行試験を段階的に実施しまして、安全性について十分検討することとしております。当然日々の機体点検とか、隊員の教育等を徹底させて、安全な運航に万全を期したいと考えております。
 美保基地への危険性ですけども、まず空中給油訓練は先ほども申しましたとおり訓練空域等を想定しておりまして、美保基地の上空ですとか、市街地の上空は想定していない、ということでございます。飛行経路とかにつきましても、基本的には現在C-2が飛んでいる飛行コース、飛行ルートと同一になると認識しておりまして、現状では、KC-46Aの導入に伴って経路が変わるとか、進入コースが変わるとか、そういったことはないと認識しております。

○市谷議員
 ちょっと冒頭に、議会の方には3月27日にうちの部長から通知があったのですけども、それからきょうに至るまで本当に時間がかかっておりまして、私も通知一遍で説明にも来られないのかなと思っておりまして、非常に憤慨しておりましたので、まずそのことを述べておきたいと思います。
 それで訓練に関係してお聞きしたいのですけども、先ほど美保基地については輸送機能が今までの役割だったのですけども、それはあまり変わらないとおっしゃいましたけども、空中給油をするということが付け加わっていて、先ほど強化ということもおっしゃいましたけども、給油っていうのは、兵站とか給油するというのは戦争行為の一環になっているわけで、そうなってくると、これまで給油訓練、それからC-1やC-2の輸送機の輸送訓練との、内容や性格、役割の違い、これまでの訓練と違うと思うのですよね、その辺についてと、それから夜間訓練の有無、米軍でしたけどもオスプレイに空中給油していたときに夜間訓練で墜落事故を起こしているわけで、夜間訓練をされるのかどうか。それから給油訓練、場所は言われないということでしたけども、海上でやれば漁船だとか民航機だとか、接触だとか墜落だとかのときに非常に危険があると思いますけれども、給油訓練するときに漁船とか民航機への連絡はどういうふうになるのか、以前しないと聞きましたがそんなことではいいと思いませんし、訓練についてお尋ねしたいと思います。

●本多企画部長
 冒頭でございました3月の通知から今回の説明が遅いというところにつきましては、我々としては真摯にその御意見を承り、今後は速やかな情報提供を行いたいというふうに心がけたいということで、今後ともよろしくお願いしたいと思っております。
 夜間の飛行というか訓練ということでございましたけども、基本的に現在美保基地で運用しているC-2から大きな変化はないと考えております。他方、今後の検討において、KC-46Aは全国に配備されている戦闘機等と空中給油を行うことから、KC-767を現在運用している小牧基地と同様に、最大で7時から22時までになる可能性はあると考えております。いずれにしましても基地周辺の住民の皆さんの過度な負担となることのないよう努めてまいりたいと考えております。

○市谷議員
 漁船だとか民航機に連絡されるかどうかということと、もう一つ、先ほど他の議員から住民説明会についてありましたけども、3年前の配備の話のときには米子市では公民館ごとに6カ所、説明会がなされていましたが、今回は飛行場周辺地域協議会での説明会が1回だけ。境港市では3年前は3カ所説明会されてましたけども、今回は中浜の自治会長を集めた1回だけ。説明が十分ではないと住民の方からも米子市議会からも、境港市議会からも出ていますけども、これに対して防衛局は追加配備だけのことだからとか、先ほどもお話ありましたけども、地元と連携しながらという言い方をされて、市長が求めたら住民説明会はするけれども、直接住民が防衛局に求めても説明会はやらないという態度だったと私は聞いているのです。さっき紹介がありましたけども、中期防衛力整備計画の中に、装備品の配備に当たっては地元に対する説明責任を十分に果たしながら、地元の要望や情勢に応じたきめ細やかな調整を実施する、と書いてありますけれども、住民が直接言っても説明会に応じないというやり方は、中期防の計画に書いてある内容と全く違うと私は思うのです。ですから市長ではなくて、住民自身が直接防衛局に説明会開催を求めた場合であっても、説明会を開催すべきだと思いますけど、これについて、最初の訓練の分と説明会の開催についてお尋ねします。

●本多企画部長
 まず、今後は、訓練を行うときに連絡をされるかということなのですけども、繰り返しになりますが、今のところまだ配備されておりませんけども、そういった訓練自体は当然自衛隊が持っております訓練空域で行うことを考えておりまして、これまで訓練空域において自衛隊が活動するときに何か連絡とかそういったものはされておりません。そもそも訓練空域自体は航空路とかそういったものと確実に国交省とも調整の上切り離しておりまして、民航機への影響がないところをそもそも(「海があります、船」と呼ぶ声あり)ですからこれまでもそういうところでやっておりますので、基本的にはこれまでと同様の形で行ってまいる、例えば訓練空域では実弾等の訓練を行いますけども、やってないということでございますので、(「されないですね」と呼ぶ声あり)はい、そういうところでございます。
 住民説明会についてということなのですけども、いろいろなやり方があると思っていますけども、我々としては一義的に地元の自治体と御相談させていただいて対応させていただきたいと考えておりますが、当然住民から防衛局に要請があった際にも、地元の自治体や自治会と調整させていただいた上で対応させていただきたいと考えております。

○山川議員
 戦後70年以上経過して、世界は米ソの冷戦構造から民族・宗教紛争、中国の覇権主義、アメリカのトランプ政権による一国主義など、世界構造は大きく変わってきています。今や朝鮮半島を初め中国などの東アジア情勢を取り巻く緊張度合いが増していると思われ、我が国の安全保障を考える上で、極めて重要な分かれ道だと思います。我々国民一人一人が我が国の安全保障はどうあるべきか真剣に考える必要があると思います。私たちが住むこの鳥取県には航空、陸上、レーダーサイトなど、重要な軍事、防衛機能が整備されています。そこで国民の安全安心を守る防衛省の立場として、今後どのように向き合っていかれる考えなのかお聞きしたいと思います。まず防衛省、防衛局の皆様とお話する前には、平成30年12月、半年前に作られた防衛計画大綱、並びに中期防衛力整備計画を読む必要があると思いまして、読んだところ、中期防衛力整備計画の別表によりますと、陸自、海自、航空自衛隊、整備種類並びに整備規模が記載してあります。空中給油・輸送機は、日本国内全部で、我々美保基地に4機配備とあります。しかしお配りの資料によりますと、美保基地に整備予定は3機、予算計上が2機、さらには、この計画を着実に実施するために新たに4機ふやされるということで、4機から6機にふえたのが、もともとの中期防衛力整備計画に基づいてふえたのか。そもそもこの計画で日本国全部で4機と言っているのは、当初から美保基地だけを予定されていたものか、計画変更によるものなのか、それによって美保基地の位置づけ、役割というのは大きく変わってくると思いますが、いかがお考えでしょうか。

●本多企画部長
 今回の中期防衛力整備計画で4機整備されて、前に説明した内容とどう変わったのかという御質問だと思います。御案内のとおり平成28年に我々が最初御説明したときは3機というところで御説明させていただきました。そのうち実際に、先ほどありましたとおり令和元年度と2年度、2機については予算がついて実際に契約して発注して今製造しております。3機目についてはまだ予定だけでいつの配備か予算的な裏づけはついておりませんでした。今回、中期防衛力整備計画を策定するに当たって、令和元年度から5カ年の防衛予算の中でどういう装備品を調達するかという計画の中で、残りの3機のうちの1機と、他に3機、という形で、都合、トータルで6機必要だということで中期防衛力整備計画には4機と記載されたというものでございます。
 当初から美保基地ありきではなかったのかという御質問でございますけども、我々としては美保基地の施設設備等は現状の3機の整備としておりまして、追加的に必要な施設は改めて整備しなければならないという認識でございまして、必ずしも最初に美保ありきではない、というところでございます。他方で先ほどありました一元的な整備・運用が望ましいという運用の観点、あと地積ですね、実際に美保基地において6機の運用ができるかというところを総合的に勘案した結果、残りの3機と言いますか6機の運用について、美保基地で一元的にやることが望ましい、という結果になったものでございます。

○山川議員
 今お話では一元管理が望ましいということで、美保基地が日本国全部の中期防衛力整備計画によると4機空中給油機がふえるということで、美保基地が6機になるわけです。燃料機、ガソリンスタンドの役割がふえる。そして戦闘機F-35が45機ふえるうち、18機は短距離で離着ができるようにということ。私たちが住む鳥取県の近くには島根原発があります。中国、ロシア、北朝鮮から見ても、攻撃対象ともなり得ますから、だからこそ防衛力強化というのはわかるのです。ただそれに基づいて安全対策をしっかりやらないといけないと思うのですよね。今回議員に対して配付された資料と防衛計画大綱、中期防衛力整備計画というのが簡略化されている感がありまして、中国、ロシア、韓国の情勢というのも、大綱によりますと、中国は透明性を欠いたまま、従来から核ミサイル戦力、海上航空戦力の強化に加え、宇宙、サイバー、電磁波という新たな領域における能力の強化に取り組み、その軍事行動は我が国を含む地域と国際社会の安全上の強い懸念となっている。北朝鮮においては重大かつ差し迫った脅威となっている。ロシアにおいても極東の軍事活動を活発化させている、とあるのですね。記載方法ももちろんなのですけども、日本国の全体の中で美保基地の役割というのが大きく変わってくると思うのです。それについての記載がこの資料にはなくて、例えを出すのですけども、家だったら家の配置図があって間取りがあってガスの給湯器、キッチンがあってという形なのですけども、今の状況だとガス給湯器しか書いてないのですね、ガスボンベがどこにあるのか、隣にある島根原発というガスボンベ群だったりはどこにあるのか、(「簡潔に」と呼ぶ者あり)今後において県並びに地方自治体においても同意がなければ予算が組めないとも言われていますので、その際には、県民の皆さん、市民の皆さん、国民の皆さんを守るためには、日本全体の中の美保基地の役割、そして県民の安全を守る、市民の安全を守る、安全対策を踏まえた同意を求める説明並びに理解を求める説明資料の提示が求められると思いますが、いかがでしょうか。

●本多企画部長
 貴重な御意見だと認識しておりまして、我々としてはできるだけわかりやすい資料で御説明というところで、いろいろなところで御批判を受けて恐縮なのですけども、そういった観点も必要だと、もう少し部隊配置とかですね、戦闘機部隊とか必要だという御意見だと認識しておりまして、資料づくりについては、そういった観点で今後検討させていただきたいと思います。

◎藤縄議長
 質疑は終了いたしましたので、以上で中国四国防衛局からの説明は終わります。
 中国四国防衛局及び美保基地の皆様には、御説明、御答弁をいただき、誠にありがとうございました。
 以上で議員全員協議会を終了いたします。

午後0時13分 閉会


 

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