平成30年度福祉生活病院常任委員会議事録

平成30年7月3日会議録(確定版)

出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員

銀杏 泰利
中島 規夫
福浜 隆宏
市谷 知子
浜田 一哉
川部 洋 
浜田 妙子
稲田 寿久
内田 博長 
 

欠席者
(なし)


説明のため出席した者
  藤井福祉保健部長兼健康医療局長、酒嶋生活環境部長、中林病院事業管理者、
  ほか各次長、局長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  安養寺課長補佐、片山係長、池原係長
 



1 開  会   午前10時10分

2 休  憩   午前10時50分、午後0時17分

3 再  開   午前10時54分、午後1時16分

4 閉  会   午後2時04分

5 司  会   銀杏委員長

6 会議録署名委員  浜田一哉委員、浜田妙子委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり 


 
  

会議の概要


午前10時10分 開会


◎銀杏委員長
 それでは、ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。
 本日の日程はお手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、本日は常任委員会終了後、議会運営委員会が開催される予定ですので、委員、執行部の皆様におかれましては、円滑な進行に御協力いただきますようによろしくお願いいたします。午後2時半ぐらいに議運の開会が予定されておるようですので、御協力いただきますようお願いいたします。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、浜田一哉委員と浜田妙子委員にお願いをいたします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 付託議案は日程に記載の3議案であります。
 まず、付託議案に対する質疑を行っていただきます。

○市谷委員
 3つの事業について質疑をしたいと思います。
 まず1つ目ですけれども、議案第1号の優生手術被害者支援事業について質疑します。これは被害者の訴訟などを支援する事業なのですけれども、その前提として当事者をきちんと把握していくということが必要だと思います。そこで議場での答弁で、旧法第3条、本人同意の手術の内訳は、この第3条1号から3号の障がい者よりも、第3条第4号、第5号の母体保護のためのものがほとんどだったという答弁だったわけですけれども、具体的な数字を示していただきたいと思います。

◎銀杏委員長
 どちらになるのですか。所管はまだかわっていないのですよね。

●藤井福祉保健部長
 福祉保健部参事が、説明の答弁をいたします。

◎銀杏委員長
 よろしいですか。

●稲村福祉保健部参事兼子育て応援課長
 はい。先日、議会でも質問のありました旧優生保護法の昭和24年から昭和30年までの第3条に基づく優生手術の状況について、市谷委員から質問があったところですけれども、その内訳というお尋ねですが、昭和24年から30年の合計数値で報告いたします。旧優生保護法の第3条第1号に基づく24年から30年の合計件数が5件、第3条第2号に基づく優生手術が0件、第3条第3号に基づく手術が2件ということで、第3条第1号から第3号に基づく手術が計7件となっております。第3条第4号と第5号に基づく、いわゆる母体保護に根拠を置く優生手術は、昭和24年から30年の統計に残っている5カ年間に限りますと、1,457件となっております。

○市谷委員
 今、御紹介ありましたように昭和24年から昭和30年の間の、本人同意のもとでの優生手術というのは、障がい者の優生手術は7件、母体保護のための優生手術は1,457件で、答弁があったように、本人同意の優生手術というのは圧倒的に母体保護のものが多いということはわかりました。しかし、今ちょっと紹介がなかったのですけれども、内訳がわからない年が、27年、28年と、どれだけ障がい者の方があるのか母体保護の関係なのかというのがわからない年が2カ年含まれていることや、また、本人同意があったとはいえ、障がいを理由にした優生手術が7件あったということは、私は問題だと思っていますし、本当に本人が同意していたのか、それとも強制手術だったのか、引き続き調査が必要だと思いますけれども、そうした調査についてどうされるのかを確認させてください。

●稲村福祉保健部参事兼子育て応援課長
 この第3条に基づく優生手術の実態につきましては、基本的には県のほうに件数のみが報告される事案ですので、基本的には県としてどの方が対象者なのかを特定しづらいということで、今現在、県のほうで相談窓口を開設しておりますけれども、そちらで関係者の方、当事者の方からの申し出をお待ちする以外、方法がないのかなと考えております。

○市谷委員
 今のところ、なかなか把握が難しいというお話だったとは思いますけれども、ただ、医療機関において本人同意といいながら、実際には強制手術だったという事例が他県でもありますので、引き続き医療機関への調査も継続いただきたいと思います。
 次に、議案第1号の県立かちみ園等譲渡関連費について質疑させていただきます。この費用は、かちみ園を売却することが前提の予算ですので、売却条件にかかわることで議場で尋ねたのですけれども、答弁がなかったことについて改めて尋ねさせていただきます。
 20年来、地元の勝谷地区の自治会とかちみ園が合同運動会や合同避難訓練をしたりとか、買い物支援などをしてきているのです。この営みの財産というものを県はどのように評価をして、どのように引き継ぐつもりなのかをお答えいただきたいと思います。

●小澤障がい福祉課長
 市谷委員から、かちみ園に関して質問をいただきました。合同運動会とか買い物支援などがあるということでしたけれども、基本的には、これから公募をしていくに当たって、その対象は社会福祉法人になっていくと。社会福祉法人であれば、そういう地域の交流などに努めていただくのが義務であるというふうに思っているところです。公募に当たって、そういった地域での交流のようなことを明確に求めるということまではいたしませんけれども、利用者の処遇の一つの要素として評価をしていくということはあり得るのかなと考えているところです。

○市谷委員
 わかりました。
 それでは、次に、議案第6号について質疑をいたします。県立中央病院とほかの病院との機能分担を一層進めるために、今回、紹介状のない患者への加算料を引き上げると聞いています。そこで加算料、現在2,700円の現状において、ほかの病院からの患者の紹介率がどうなっているか、まずお答えください。

●松岡病院局長兼病院局総務課長
 紹介患者の推移でございます。紹介状をお持ちの方、つまり、紹介患者の割合は、この非紹介患者加算料を設定した平成8年度には22.9%でありました。それが平成29年度におきましては、紹介患者の割合は91.5%まで上がっております。現在といいますか、平成29年度においては中央病院にかかられる方のほとんどが紹介患者という状況となっております。

○市谷委員
 今御紹介がありましたように、現状の紹介患者の割合は91.5%ということで、既に中央病院のほとんどが紹介患者になっておられます。ですから、今回、加算料を引き上げるということなのですけれども、私はもう引き上げる必要がないと思っております。
 また、新聞でもちょっと紹介されていましたけれども、紹介状がなく中央病院に来た患者さんを窓口で断っているということがあるのかどうか、お尋ねしたいと思います。

●松岡病院局長兼病院局総務課長
 まず、条例改正の必要性についてお答え申し上げます。まず、このたびの診療報酬の改正に伴いまして、厚生労働省令である保険医療機関療養担当規則というものが改正されました。これによりますと、400床以上の地域医療支援病院は、紹介状をお持ちでない患者様に対しては、厚生労働大臣が定める金額、これが条例改正の金額ですが、以上の金額を求めることと、そういう措置を講じなさいということが規定されたところです。この条例改正につきましては、確かに御指摘のように紹介患者の数はふえておりますが、必須のものであると考えております。なお、国の厚生局に確認しましたところ、措置を講じない場合には保険医療機関の指定を取り消される可能性もあるというところで、取消を受けた場合には、中央病院が医療機関としての機能を果たすことができなくなるということであり、今回の提案をさせていただいております。
 新聞記事につきましては、まず、この紹介状を持参しておられない患者様への対応ですが、医師の数が限られる診療科では、確かに紹介状を持参しておられない患者様には、お近くの診療所などのかかりつけ医でまず受診していただくようにお願いしているところです。なお、救急医療に関してはそのような措置はとっておりません。このような措置は、心臓内科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科等9科でこのような対応をとらせていただいております。念のために申し上げますと、これは医療、介護需要が今後非常にふえてまいります。それに対応して、持続可能な医療提供体制を維持するために、医療機関の役割分担と明確化が進められておりまして、その中で中央病院は高度救急医療、専門的な治療、検査を提供する医療機関としての役割を担っております。
 医師が非常に限られている中でこのような対応をとるためには、やむを得ず、紹介状をお持ちでない患者様につきましては、先ほど申し上げましたように、かかりつけ医での受診をまず行っていただくようにお願いしているところです。特に小規模な科、医師が限られる外科等につきましては、現在、午後に手術や専門的な検査に集中するということを行っておりまして、やむを得ず午前中の外来につきましては、このようなお願いをしております。

○市谷委員
 御答弁がありましたけれども、今回の加算料のことについては義務化されていて、取らないと厚生労働省から指定病院の取消をされてしまうと。このこと自体が本当にひどいやり方だなと私は思います。それから紹介状がない患者さんを断っている場合があるし、9つの診療科でそれをやっていると。救急の場合は別ですけれども、ということでありました。
 ただ、新聞記事にもありましたけれども、紹介状がないとかかれない病院だと知らない県民の方もまだ多いと思いますし、病気になって初めて病院に行って、初めてそれを知るという場合も多いのではないかと思います。しかも今回は紹介状なしの加算料が倍の5,400円にもなるということですから、この制度や料金設定について県民や患者さんへの説明、周知徹底ということをどういうふうにされるのか。また、来られた患者さんの受診を断るときに、どの病院に行ったらいいのかということまで案内されるのか、その辺りをお答えいただきたいと思います。

●松岡病院局長兼病院局総務課長
 やはり広報というのが非常に大事だと考えております。まず、既に院内掲示を行っておりまして、紹介状をお持ちでない患者様につきまして、そのような対策、対応をしている趣旨等の院内掲示を既に行っております。それと同様の内容のチラシも配架したところです。また、受付での口頭の告知にあわせてそういうチラシも配布していくということで、まず、紹介状をお持ちでない患者様への説明を十分行っていくよう今考えております。院外向けの広報としては、県政だよりのお知らせに今、掲載していただくような調整を行っております。中央病院のホームページですが、ホームページのトップページに、紹介状がないと受診ができない場合がある診療科があることを掲載すると。東部医師会等の協力も得まして、各医療機関に文書を配付する。また、公共施設においてチラシを配布していただくということで、市町村や図書館など、そういう幅広い広報も行っていくということも考えているところです。

○市谷委員
 受診を断るときに、ほかの病院の紹介は。

●松岡病院局長兼病院局総務課長
 そこにつきましても、特に市内のかかれる病院等を御紹介していくことは行っていきたいと考えております。

○市谷委員
 この制度については今るる述べられましたけれども、受付、院内掲示、ホームページ、チラシや県政だよりなどで徹底していかれると。それから受診を断る場合について、事前に聞いた段階では、最寄りの病院を紹介するということはちょっとできないとおっしゃっていたのですが、していただけるということで、丁寧に相談に乗っていただきたいと思います。

◎銀杏委員長
 そのほか質疑ございますか。
 ないようですので、付託議案に対する討論を行っていただきます。討論のある方。

○市谷委員
 反対討論を行います。
 まず、議案第1号の保護行政費です。このシステム改修費は、10月から始まる生活保護費の見直しにかかわるものです。安倍政権はこの間にも生活保護基準を10%も引き下げ、今回さらに今年10月から3年かけて全体で生活保護費を5%削減します。特に子どもの貧困が言われているときに、子育て世帯への削減が多くあるというのは問題です。生活保護の児童養育加算は3歳児未満1万5,000円、それ以外は1万円であるものが、今回、対象年齢が中学校から高校まで拡大されますが、加算額が全て低い1万円に統一され、小さな子どもを持つ世帯への支援額が大きく減ります。また、生活保護の母子加算は月平均2万1,000円から1万7,000円と月額4,000円も減額され、特に貧困が激しいひとり親世帯に冷たい仕打ちとなっています。
 安倍首相は生活扶助費が上がる世帯も下がる世帯もあると言われますが、上がる世帯は26%しかなく、それ以外の約7割、多くの世帯で保護費が下がります。安倍首相は、相対的貧困率が低下したから貧困は改善していると言いますけれども、相対的貧困率というのは国民全体の可処分所得が下がれば、貧困の基準にしている貧困ラインも下げられてしまい、実際に貧困ラインも1999年は157万円だったものが2014年には133万円に下げられ、どう考えても可処分所得157万円は貧困だと思いますが、今は貧困にも入れてもらえず支援が受けられません。また、所得が低い層10%の可処分所得は、1999年の162万円から2014年は134万円と約30万円も減っています。安倍総理が言うように、貧困が改善するどころか、国民全体の貧困化が進んでいて、OECDの中で貧困ラインが下がっているのは日本だけです。この中で、さらなる生活保護基準の引き下げは一層の貧困を招き、生活保護基準の引き下げは住民税、保育料、介護保険料、就学援助、最低賃金に連動しますから、広範な国民生活に重大な悪影響を与えます。よって、生活保護基準引き下げ実施につながる本事業には賛成できません。
 次に、議案第1号の県立かちみ園等譲渡関連費です。これは県立かちみ園の譲渡売却を前提とした予算であり、私は県立施設として残すべきと考えるため、今回の予算事業に賛成できません。かちみ園は唯一の県立の成人の障がい者施設です。しかも重度の強度行動障がい者、自傷、他傷行為があり、自分や他人を傷つけてしまう。だから、なかなか各家庭やほかの施設での受け入れが難しい方を受け入れているのがかちみ園です。ですから、かちみ園は単なる箱物の扱いではなく、どうすることが利用する重度障がい者の処遇改善につながるかを考えるのが県の福祉行政ではないでしょうか。
 ところが、県は当たり前といいましたけれども、今後も福祉施設として使う前提で資産鑑定を依頼しておらず、そのことは後の財産評価審議会でも批判が出ていました。また、財産評価審議会では、建物が傷んでいると評価額を下げました。つまり、今後、建物改修が必要で、経営が懸念されますけれども、現在、指定管理を受けている厚生事業団が利益を上げていることを理由に、財政支援しないと県は言います。でも、今回の売却は公募です。今、受託し、利益を上げている厚生事業団が買い取るとは限らないのに、それを基準にしたらだめなのではないでしょうか。そして県は財政支援をしないのに、買い取った事業所に従来どおり重度障がい者の受け入れや職員の継続雇用を求める。虫がよ過ぎます。現在でも体制がとれず、受け入れを断らざるを得なくなっている中で、経営のしわ寄せが障がい者や職員に行きかねません。利用者家族の皆さんが一番望んでいるのは、なれ親しんだ厚生事業団の職員さんがかわらないでほしいということです。
 そして、この地域の勝谷地区の元自治会長さんからは、先ほども紹介しましたけれども、当初、かちみ園ができるときには地域で壁をつくろうかという議論もあったのだけれども、そうではなくて、地区とかちみ園で合同運動会をしたり、買い物の見守りをして、20年来、信頼関係を築いてきた。これをどう評価しているのか、これがどうなるのか、心配だと言っておられました。
 今回のかちみ園の売却は、利用する重度障がい者の処遇改善につながる保障がない、本当に浅はかな判断です。そして、これが平井知事の福祉行政です。厳しく糾弾いたします。
 以上の理由から、これら事業を含む議案第1号補正予算には反対です。
 次に、議案第3号と第6号は、県立中央病院に来られた、紹介状のない患者さんへの加算料を引き上げるものです。
 県立中央病院は県医療審議会に申請し、地域医療支援病院、つまり、ほかの病院からの紹介状がある患者さんに医療提供する病院と位置づけられています。ですから、県立中央病院は今までにも国の診療報酬で200床以上なら認められてきた紹介状のない患者への加算料2,700円を徴収していました。そして今回、国が今年度の診療報酬改定で400床以上は加算料徴収を義務化し、500床以上となる中央病院の場合は医科では5,000円以上、歯科では3,000円以上の加算料徴収が義務化されたため、これまでの2,700円の倍額の医科5,400円、歯科3,240円の料金設定が今回提案されています。国は、この診療報酬改定は、団塊の世代が75歳以上となる2025年に医療、介護費がピークになるので、医療の役割分担を明確にし、医療提供体制を整えるためとしています。しかし、県立中央病院は、先ほども御紹介いただきましたけれども、これまでにも紹介状のない患者への加算料引き上げを繰り返し行い、既に紹介患者率は実に91.5%にも上り、もう十分、病院の役割分担が進んでおり、加算料を引き上げる必要がありません。国はこうした実態を見ずに、一律に加算料引き上げ義務化を押しつけるのは問題があるというふうに思います。
 また、診療科によっては紹介状のない患者さんを断っているのは問題ではないでしょうか。紹介状が必要な地域支援病院だとはいえ、県立病院です。県民の税金の入った病院です。国の医療費抑制策に振り回されるだけでなく、県民に病院がかかりやすくする。県民の受療権を保障する立場に立つべきです。
 よって、加算料引き上げとなる議案第3号、6号には反対です。

◎銀杏委員長
 そのほか討論はありませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ないようですので、採決に移りたいと思います。
 採決につきましては、議案全てにつきまして反対の討論もございましたので、それぞれ議案ごとに採決することとしてよろしいか、お諮りいたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 よろしいですか。では、御異議がないようですので、そのようにさせていただきます。
 まず、議案第1号、平成30年度鳥取県一般会計補正予算(第1号)について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、議案第1号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、議案第3号、平成30年度鳥取県営病院事業会計補正予算(第1号)について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、議案第3号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、議案第6号、鳥取県営病院事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、議案第6号は、原案のとおり可決すべきものと決定をいたしました。
 それでは、次に、請願・陳情の審査を行います。
 今回は新規分の陳情3件の審査を行います。
 まず、陳情30年福祉保健第6号、鳥取県受動喫煙防止条例の制定について、審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○中島副委員長
 不採択であります。
 理由は、平成22年6月に定めた鳥取県がん対策推進条例において、がん予防施策として分煙、喫煙の制限による望まない受動喫煙防止の推進を定め、従来より施設の認定や県民への啓発活動に取り組んでおり、さらに今年度を初めとして第三次鳥取県がん対策推進計画、第三次健康づくり文化創造プランにおいて目標数値を掲げ、受動喫煙対策を一層強化することにしていること。また、受動喫煙対策を基本的な考え方とした健康増進法の改正法案が今国会で審議されているところであり、県においては改正法に沿って適切に対応することとしているから、不採択が妥当と考えます。

◎銀杏委員長
 そのほか。

○市谷委員
 私は採択を主張します。
 国立がん研究センターの発表では、受動喫煙を受けている人が肺がんになるリスクは受けていない人の1.3倍、虚血性心疾患で1.2倍、脳卒中で1.3倍、乳幼児突然死症候群で4.7倍とされ、受動喫煙を原因とする国内の死亡者は毎年1万5,000人、交通事故死の4倍もあります。それなのに、日本はたばこ規制枠組み条約を批准しているにもかかわらず、屋内全面禁煙を義務づける法律を持っていません。しかし、批准している世界186カ国のうち、55カ国では医療施設、大学、学校、行政機関、事業所、飲食店、飲み屋、公共交通機関といった公衆の集まる場所全てで、屋内全面禁煙を義務づける法律が整備されています。2010年にはWHOと国際オリンピック委員会がオリンピック・パラリンピック開催国でたばこのないオリンピックを推進すると合意し、日本を除く全ての五輪開催国、開催予定地で喫煙への罰則を伴う法整備が実施されています。これらを見ると今、日本は受動喫煙禁止後進国となっています。
 先ほども紹介がありましたが、今国会で健康増進法改正法案が審議されていますが、自民党から店舗面積100平米以下の小規模な飲食店は喫煙可能とすべきという意見が出され、非常に不十分な法案となっています。飲食店の全面禁煙はお客が減るとの意見もありますけれども、WHOが実施した国際調査では収入減はないと結論づけ、愛知県や大阪府が実施した全面禁煙を行った飲食店調査でも、売り上げはほとんど変わらなかったという結果です。国民の健康を守り、たばこ規制枠組み条約批准国であり、オリンピック開催予定国として国際的義務を果たすためにも国の受動喫煙対策の抜本的強化が急がれます。
 同時に鳥取県での取組も必要です。鳥取県では県がん対策条例に受動喫煙対策を明記し、灰皿を置いていないなど、認定基準を設け、1,965施設を認定しています。また、今年度開始の第三次がん対策計画では、対策強化の目標数値も設けられました。しかし、取組に罰則がなく、実効性が担保されていません。県民の健康を守るためにも、県が掲げたオリンピックのキャンプ地招致に貢献するためにも、国の法案のように対象施設を狭めたりせず、実効性を担保する罰則つきの受動喫煙防止条例の制定が必要と考えます。よって、陳情の採択を呼びかけます。

◎銀杏委員長
 そのほか意見のある方。

○浜田(妙)委員
 私は趣旨採択を主張させていただきます。
 たばこの害についてはもう言うまでもないわけでして、鳥取県も本当に徐々になのですけれども、意識も変わり、そして社会の状況も変わっていっています。その状況を加速する意味でも、そしてこの受動喫煙防止という問題については、提案された提出者の方の思いというものを共有していきたいと思いますので、趣旨採択を主張させていただきます。

◎銀杏委員長
 ほかに御意見ございませんね。
 確認をいたします。御意見は採択、趣旨採択、不採択であります。
 それでは、初めに、採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成少数であります。
 次に、趣旨採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成少数であります。
 次に、不採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、陳情30年福祉保健第6号については、不採択と決定をいたしました。
 続いて、陳情30年生活環境第8号、地方消費者行政に対する財政支援(交付金等)の継続・拡充を求める意見書採択について、審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○中島副委員長
 結論から述べます。趣旨採択であります。
 理由は、平成30年度に地方消費者行政推進交付金から地方消費者行政強化交付金への国の制度改正が行われたが、県においては、消費相談件数の増加に伴い、今後ますます地方における消費者行政の果たすべき役割が重要となるため、国に対して消費者行政推進のための事業計画が可能となるなど、地方消費者行政推進交付金の活用に関する事業や地方消費者行政強化交付金のメニュー充実や交付率の引き上げを要望していく予定であることから、趣旨採択が妥当と考えます。

◎銀杏委員長
 そのほか。

○市谷委員
 採択を主張いたします。
 陳情にも書かれているように、平成30年度の国の地方消費者行政強化交付金が減額され、特に鳥取県が先導的事業としてやってきた特殊詐欺対策等の取り組みは、交付金が廃止されたことで実施に苦慮しています。また、人口5万人以上の鳥取市や米子市に設置が呼びかけられている消費者安全確保地域協議会は、県内未設置のままです。消費相談は増加傾向であり、施策を後退することがあってはなりませんし、引き続き対策強化が必要です。先ほど趣旨採択の趣旨として、当局のほうから国に意見を言うのだからというお話もありましたけれども、ここは議会としての意思を示すものであり、議会として趣旨採択にとどまれば国に意見書を上げないということになります。ですから、私は国に意見書を上げるべきだと思いますので、この陳情の採択を求めたいと思います。

◎銀杏委員長
 ほかに御意見ありますか。

○浜田(妙)委員
 私も採択を主張させていただきます。
 実際の消費者行政に大きな支障が出るのではないかと思っていますので、行政側の応援という意味でも採択を主張させていただきます。

◎銀杏委員長
 ほかに御意見はございますか。ないようです。
 それでは、採決に入ります。
 確認をいたします。御意見は採択と趣旨採択であります。
 それでは、初めに、採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成少数であります。
 次に、趣旨採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、陳情30年生活環境第8号については、趣旨採択と決定をいたしました。
 続いて、陳情30年福祉保健第9号、青少年健全育成基本法制定を求める意見書の提出について、審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○中島副委員長
 採択であります。
 理由は、青少年の健全な育成を目的にした条例は、本県含め全都道府県で既に制定されておりますが、これを一層推進するために、国、地方公共団体、その他関係機関が一体となった取組が必要と考えております。青少年が健全に育っていく環境を整えることを主眼とし、青少年の健全な育成に関する基本理念を明らかにして、その方向性を示し、国、地方公共団体、保護者などの責務を明らかにするとともに、施策の基本となる事項を定めることなどにより、総合的に推進することを目的とした基本法の制定が必要であることから、採択が妥当と考えます。

◎銀杏委員長
 そのほか御意見。

○市谷委員
 私は不採択を主張いたします。
 これまで青少年健全育成法案は審議未了で廃案になっています。それは審議過程の中で大人が上から押しつけるのはよくない、子どもの権利を一番に考え、大人はそれを支援すべきだという声が上がり、健全育成を押しつける青少年健全育成法ではなく、子どもを支援する子ども・若者育成支援法へと変更されていったからです。そして、こうした経過をたどったのは、子どもを権利の主体として見るのではなく、国家の道具として扱い、子どもたちを戦争に導いていった過去の戦争への痛苦の反省が国民の中にあるからです。それは、まさに前回のこの委員会でも稲田委員が指摘したようにヒトラーユーゲント、若者をファシズム体制に組織する青年団への参加を法律で義務づけ、最後は戦争へと若者を駆り立てていったこのヒトラーユーゲントに対する違和感と同類のものだと思います。
 日本国憲法は前文で政府の行為によって再び戦争が起きることがないよう決意し、その具体化として主権が国民にあることを宣言し、憲法第13条では個人が最大限に尊重される必要があるとしています。主権者たる国民の個人が最大限に尊重されるためには、これが健全育成の姿なのだという一つ価値観を一方的に法律に押しつけることは間違いですし、価値観の押しつけはかえって若者の健やかな成長にゆがみをもたらします。政治がやるべき仕事は価値観を押しつけ、統制するのではなく、子どもや若者が生きやすい社会をつくり、主権者としての能力が発揮できる社会をつくることです。現在の自民党案というのは現在の子ども・若者支援法と違い、法の目的からは若者支援の言葉が消え、大人が子どもを健全育成することが義務づけられ、法の基本理念からは子どもの権利や子どもの利益最優先という言葉も消え、まさに権利の主体である子どもを支援するものから子どもを縛るものへと変質し、以前、問題ありと廃案になった法案に先祖返りしています。
 自民党がどうしても青少年育成健全を言いたいというのであれば、先にすることがあるのではないでしょうか。安倍総理が政治を私物化し、それを隠すために国民に平気でうそをつく。この安倍総理、自民党の反道徳的な態度こそ、真っ先にただされるべきではないでしょうか。そうしなければ、青少年に示しがつきません。また、法案は自民党内の調査会での検討レベルであり、まだ具体的な法案の姿がまとまっておらず、その可否が判断できる段階でもありません。よって、本陳情の不採択を主張します。

◎銀杏委員長
 ほかに御意見はありますか。

○稲田委員
 私の名前が登場しましたので、一言、反論をしたいと思います。
 前回申し上げましたのは、確かにこの青少年健全育成基本法については、いわゆる国家の家産的な、財産的な扱いを青少年にするのではないかという疑問を呈したわけでありまして、現実にこの青少年健全育成の会の会長さんもそのことに気をつけつつ、この運動を推進していくのだということを大会でも申されておるわけであります。だからだめだということではなくて、このことを推進していく上で気をつけながらやっていくのだという意味合いで、前回のヒトラーユーゲントの話をしたようなことでありますので、くれぐれも誤解がないようにお願いいたします。

◎銀杏委員長
 御意見はありますか。
 では、意見が出尽くしたようでございますので、採決に入ります。
 確認をいたします。御意見は不採択と採択であります。
 それでは、初めに、不採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成少数であります。
 次に、採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。
 したがいまして、陳情30年福祉保健第9号については、採択と決定いたしました。したがって、国に意見書を提出することになります。
 それでは、中島副委員長からさきに提出されていた意見書案を皆様にお配りいたします。

◎銀杏委員長
 意見書案はお手元に配付されたもののとおりであります。
 それでは、意見書案を議題といたします。
 ここで内容を熟読していただくために若干5分間ほど休憩をとりたいと思いますが、よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 それでは、暫時休憩といたします。再開は10時55分といたします。よろしくお願いします。


午前10時50分 休憩
午前10時54分 再開


◎銀杏委員長
 再開いたします。
 提案者である中島副委員長の説明を求めます。

○中島副委員長
 では、提案理由を申し上げます。
 青少年健全育成基本法の制定を求める意見書についての提案理由を申し上げます。
 次代の日本を担う青少年が誇りと責任を自覚し、輝かしい未来を自らひらき希望に満ちて生きることは、我が国社会の将来の発展につながるものであり、そのためには青少年の健全な育成が欠かせません。これまでも青少年の健全な育成のための様々な取組が進められてきましたが、青少年をめぐる問題は、家庭、学校、職場、地域等のあらゆる分野にわたるものであり、施策をより効果的に推進していくためには、国、地方公共団体その他の関係機関等の協力と密接な連携のもと、国民的広がりを持った一体的な取組が必要であると考えられます。また、少子高齢化や人口減少がますます進展する中にあって、地方創生や社会保障問題が課題となっており、青少年が果たすべき役割はいやがうえにも大きくなっております。
 つきましては、青少年が健全に育ちゆく環境を整えることを主眼とし、青少年の健全な育成に関する基本理念を明らかにしてその方向を示し、国、地方公共団体、保護者等の責務を明らかにすることとともに、施策の基本となる事項を定め、総合的に推進することを目的とした青少年健全育成基本法の一日も早い制定を要望するため、国に対し本意見書を提出するものです。
 皆様の御賛同をお願いして、提案理由の説明といたします。

◎銀杏委員長
 それでは、質疑を行っていただきますが、質疑のある方はいらっしゃいますか。

○市谷委員
 意見書案の4段落目なのですけれども、ここに書いてあります青少年の健全な育成に関する基本理念というものは一体どういうものなのか。それから国、地方公共団体、保護者、国民及び事業者の責務を明らかにするとありますけれども、その責務というものはどういうものを想定しておられるのか。基本施策となる事項を定めるとしていますけれども、施策の基本となる事項とはどういうものを想定しておられるのか、お答えいただきたいと思います。

◎銀杏委員長
 4段落目ですか。ついてはというところですね。(発言する者あり)よろしいですか。

○中島副委員長
 これは、今いろいろ子どもがさらされていますね、情報社会のいろいろな誘惑とか、健全とは言いがたいようなものにたくさん。我々大人もですけれどもね。それは我々大人社会がちゃんと守って、こういうふうに考えるのだよという、そういうものが必要だろうと。人のものは盗まないとか、人が嫌がることはしないとか、人の命を大切にする。これは僕らには基本ですけれども、それ以上に今は、今の子どもはマスコミもあるし、携帯とかいろいろなものでいろいろな情報に触れて、ともすればそちらの誘惑に負けたりすることもある。だから、そういうことのないように、大人社会が少なくとも18歳か20歳までは守ってあげようと、こういうことが基本理念だと私は考えておりますけれども。

○市谷委員
 あと2つ、責務。

○中島副委員長
 だから、これは子どもがそういう心配するような状態、少なくとも成人になるまでは守ってあげるというのが我々大人だったり、国だったり、地方公共団体もですけれども、これが責務だろうと、そうやって考えております。

◎銀杏委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 施策の基本となる事項。

○中島副委員長
 これは文章のつづりですけれども、最初の基本理念と、国、地方公共団体、保護者、国民及び事業者の責務、この2つのことと同じようなことだと私は考えております。

◎銀杏委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 今伺いましたけれども、はっきり言ってわけがわかりません。青少年の健全育成に関する基本理念というのはいろいろ言われたのですけれども、一体何のか。それから国、地方公共団体、保護者、国民及び事業者の責務を明らかにするって、何だか意味がわかりませんでした。守ってあげるのが責務なのだと言われるのですけれども、具体的にどういうことなのか。施策の基本となる事項についても具体的におっしゃられていなくて、はっきり言って、この青少年健全育成基本法なるものの姿、形がよくわからないのに、こういう曖昧な規定でもって法律をつくれなどということを大体求めること自体がおかしいと思いますし、今のお話を伺っていても青少年を守るものだと、大人が守るものだといって一定のものをやはり押しつけて、青少年自身の主権者の成長を保障するという立場ではない法案を求めているということがわかりましたけれども。いずれにしても、こういう曖昧な規定のまま法案をつくれなどということは間違っていると思いますので、反対したいと思います。

◎銀杏委員長
 ほかに質疑はございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、質疑が出尽くしたようですので、討論を行っていただきます。討論のある方は挙手をお願いいたします。

○市谷委員
 今申し上げたとおりです。反対いたします。

◎銀杏委員長
 討論はほかにないようですので、採決に移りたいと思います。
 青少年健全育成基本法制定を求める意見書を、本委員会で発議することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。よって、青少年健全育成基本法制定を求める意見書は、本委員会で発議することに決定をいたしました。
 それでは、報告事項に入ります。
 執行部の説明は要領よく簡潔にお願いをいたします。
 なお、質疑等については、説明終了後に一括して行うこととします。
 報告1、旧優生保護法に係る被害者実態調査の進捗状況について、及び報告2、平成30年度第1回子育て王国とっとり会議の開催概要について、稲村福祉保健部参事兼子育て応援課長の説明を求めます。

●稲村福祉保健部参事兼子育て応援課長
 報告事項1、旧優生保護法に係る被害者実態調査の進捗状況については、福祉保健部参事としての立場から御報告いたします。
 資料の1ページをお願いいたします。旧優生保護法に係る被害者実態調査の進捗状況についてですが、1の被害者等の実態調査の進捗状況については、本県において、旧優生保護法の優生手術について現在23件の実施件数が確認されているところです。そのうち21件につきましては、県の保管資料や県職OBからの情報提供により、個人名、住所等の情報を把握しているところです。鳥取県では個人情報のある21名の方の現況を把握するため、ワーキンググループなどでの検討の上、5月23日に県の個人情報保護審議会の承認を得て、県が所有する個人情報を各市町村に提供して、該当者の現況把握に努めているところです。
 市町村を通じた調査の結果、本日現在、2市町村から回答があり、対象者3名がお亡くなりになっていること、1名の方が御存命であることを確認いたしました。生存者1名の方につきましては、御本人、御家族の御意向として現時点で県との直接の面会等を希望しないということであり、今日現在での直接の面談は実施しておりません。今後は救済等に係る国の動きの情報提供などを行いながら、引き続き御本人の現況把握に努めたいと思います。
 2の福祉保健課に開設している相談窓口への相談状況ですが、窓口への相談状況は本日現在2件でありまして、いずれも御本人以外からの御相談です。御本人ではないこともあり、詳しい内容が聞き取れていないため、引き続き調査中となっております。
 3、厚生労働省からの調査依頼を受けて新たに発見された資料がありました。これまで優生保護法関係や子育て応援課引継簿冊を中心に簿冊調査を行っておりましたが、国の調査依頼を受けて改めて関係課の簿冊も含めて調査した結果、精神衛生法関係という簿冊名になっているつづりの中から5件の関係文書を確認いたしました。これを含めて、国に資料の残存状況を報告するとともに、発見した資料については、個人情報など非開示情報を被覆してコピーしたものを県の公文書館で閲覧可能な状態としております。
 続きまして、報告事項2、子育て応援課として御報告する平成30年度の第1回子育て王国とっとり会議の開催結果についてですが、6月22日、子育て王国とっとり条例に基づいて設置している子育て王国とっとり会議の本年度の第1回会議を開催いたしました。例年5月ごろに第1回会議を開催しておりますが、委員任期が本年の5月中旬までとなっていたことから、委員改選を行った後、新委員による第1回目の会議としたため、この時期の開催となりました。
 主な議論ですけれども、2の(1)にある平成30年度の県の取組に対する御意見として、より未婚者が気軽にえんトリーに行ってみようと思うようなイベントの実施やPRが必要といった御意見、地域全体で子育てを応援する取組はもちろんであるけれども、子育てしている親たちに対しても子育てを一人で抱え込まないように、特に若い親御さん、保護者の方に対してもっと周りに頼っていいというようなメッセージを、明確に行政としても発信していくことが重要との御意見をいただきました。
 また、(2)、子育て王国とっとり推進指針の改訂については、平成30年度の新規事業を追加して、平成30年度版としたものを御説明したところです。こちらについては、個人、団体、企業等と、登録いただいているとっとり子育て隊をもっと活用するような働きかけの検討や、公の支援だけでは手の届かないところに地域の力をもっと積極的に活用するような仕掛けづくりを考えていってほしいといった御意見をいただきました。また、放課後児童クラブの取組等についても、低学年から高学年まで異年齢の交流が図れる放課後児童クラブをもっと活用してほしいといった御意見もいただいたところです。
 いただいた御意見については今年度の事業実施に生かしていくとともに、必要なものについては来年度当初予算にできるだけ反映させていきたいと思います。
 あわせて国の地域少子化対策重点推進交付金事業については、事業実施の要件に外部有識者による事業評価が必要であるということから、平成29年度の実施事業について報告し、適切に実施されているという各委員からの評価をいただいたところです。今後、年度内に3回の王国会議を開催し、来年度事業への課題や予算要求への御意見等を頂戴する予定です。

◎銀杏委員長
 報告3、米国バーモント州との姉妹提携について、松岡病院局長兼総務課長の説明を求めます。

●松岡病院局長兼病院局総務課長
 お手元に病院局の常任委員会資料をお願いいたします。交流推進課との連名資料です。鳥取県はこのたび米国バーモント州との姉妹提携を調印することとなりました。この機会に病院間の交流を進めようとするものです。時間の関係がありますので、1の経緯、2、姉妹提携の意義につきましては、説明を省略いたします。
 3の姉妹提携行事ですが、(2)バーモント大学メディカルセンターとの交流です。平成16年からバーモント大学医学部と鳥取大学医学部との交流は行われておりまして、人脈が形成されてきたところです。このたび、両地域の姉妹提携を機に交流の幅を広げることを目的として、バーモント大学メディカルセンターと鳥取県立病院の交流について協議するため、関係者が訪問するものです。
 4の知事訪米日程ですが、7月17日に知事がバーモント大学医学部を訪問いたします。

◎銀杏委員長
 報告4、風力発電事業に係る環境影響評価審査会(6月21日)の審査状況について、若松環境立県推進課長兼星空環境推進幹の説明を求めます。

●若松環境立県推進課長兼星空環境推進幹
 生活環境部資料をお願いします。1ページをごらんいただきたいと思います。6月21日に本年度2回目となる環境影響評価審査会を開催しましたので、その概要について御報告申し上げます。
 今回の審査対象は、事業の概要のところに掲載しておりますが、事業者、NWE-09インベストメントが行う鳥取風力発電事業及び鳥取西部風力発電事業、この2事業について審査を行ったところです。
 審査の概要は、2のところに掲げておりますけれども、今回、事業者側から工事用の取り付け道路の位置、切り土、盛り土の面積、量の数値等が示されたことを受けて、審査会での主な質疑内容等につきましては、そこに掲げておりますが、地すべりや土砂崩れ等の危険性、伐採木への対応、工事に伴って発生する濁水の防止対策、景観への配慮などの意見が出されたところです。いずれにつきましても今後の環境影響調査を踏まえて、次回の準備書の段階に向けて、事業計画等を精査していくというような事業者の回答でした。
 今後の手続ですが、3に掲げておりますが、6月21日は4回目の当該案件に関する審査会でしたが、経産省への法定の提出期限が7月18日に迫っております。これまでに知事意見をまとめて、経産大臣のほうへ知事意見を提出する予定にしております。
 参考までに2ページのほうに、これまで4回の審査を通じた審査会での意見、出された意見の概要について掲載しております。総括的な事項としましては、事業者側が掲示すべき情報、縦覧の方法、地元住民への不十分さ、十分な審査や検証ができるような具体的かつ詳細な事業計画が示されていないという事項や、東部、西部それぞれ個別の事項にはなりますが、イヌワシやオシドリの生態系への影響、また、濁水等による湖山池漁協、日野川水系漁協といった漁業者への説明などを丁寧に進めるほか、景観に対する影響などが懸念として出されたところです。
 現在、審査会では、知事へ提出する意見案を取りまとめ中でありまして、これを受けて知事に意見を提出することになります。また改めて御報告申し上げます。

◎銀杏委員長
 報告5、鳥取県環境家計簿webサイトへの不正アクセスによる登録情報漏えいについて、松本環境立県推進課次世代エネルギー推進室長の説明を求めます。

●松本環境立県推進課次世代エネルギー推進室長
 報告5の鳥取県環境家計簿webサイトへの不正アクセスによる登録情報漏えいについて御説明いたします。
 県からの受託会社が民間のデータセンター内に設置、運営している鳥取県環境家計簿webサイトが悪意のある何者かに不正アクセスされ、利用者の登録情報が漏えいした疑いがある事案について報告いたします。
 1の発覚の経緯としては、6月25日に、漏えい事件のデータを解析中の東京のITセキュリティー会社から、情報が漏れている可能性があるとの情報提供があり、直ちに受託会社に連絡し、原因調査を指示しました。これはインターネット上で当サイトの登録情報と疑われる名簿をITセキュリティー会社が発見したためです。翌26日の朝、受託会社から連絡がありまして、3月に不正アクセスを受けていたことが判明しました。
 2の不正アクセスの概要です。不正アクセスを受けた日は3月19日から20日で、受託会社が民間のデータセンター内に設置していたウエブサーバーに対して攻撃が行われ、漏えいした疑いのある情報は、氏名またはニックネーム、メールアドレス、暗号化されたパスワードなど、資料に記載している項目の情報です。
 漏えいの疑いのある件数は436件でありまして、調査の結果、当サイトの登録情報については、漏えいした証拠は得られておりませんが、不正アクセスされた状況からしますと、漏えいの可能性は極めて高いと考えております。
 かぎ括弧の部分になりますけれども、情報漏えいした可能性がある件数は本県を含む6団体の7,977件で、残りの5団体は、鳥取県と同じサーバーの環境家計簿システムを利用しておりました埼玉県、滋賀県、東京都小平市、京都のNPO法人、神奈川県にある公益財団法人です。通報者から提供された名簿には本県の登録情報は載っておりませんでしたが、7,977件のうち、5,064件の他県市の情報が載っておりました。本県に関するリストは現在のところインターネット上で発見されておりませんが、存在している可能性は否定できないところです。
 次に、不正アクセス者の手口ですけれども、ネット上に公開している当サイトにアクセスし、不正な要求文を書き込み、利用者登録情報を表示させ、読み出されるようにしたものでありまして、発生原因は、受託会社がシステム開発時に行ったセキュリティー対策の設定を適切に行っておらず、ウエブの脆弱性に気づかないままでいたということです。
 3のこれまでの対応状況ですが、県では2次被害を防止するため、サイトの停止はもとより、実施事業者として直ちに全登録者に対し、おわびと迷惑メール等への注意喚起をメール連絡し、県ホームページ上でも呼びかけました。警察への通報も行っております。現在のところ、他県も含め被害があったという登録者からの申出はありません。受託者においては警察の通報、全登録者に対する謝罪と経緯説明、注意喚起の連絡などを行って対応しているところです。
 4の再発防止策と今後の対応ですが、他のプログラミングのミスがないか、全て点検を受託会社に指示しております。当サイトにつきましては、十分な安全対策がなされたと確認できるまでは停止いたします。また、名前やメールアドレスなどの個人情報をとらなくても利用できる手法を検討したいというふうにも考えております。
 次の4ページには参考としまして、環境家計簿の説明、受託会社と通報者の概要を記載しております。なお、全庁的な対応として、外部業者に保守を委託しているサイトが他にもありまして、現在、総務部の情報政策課において緊急に実態調査を行って対応しているところです。
 このたびは受託会社の設定ミスで起こったことではありますが、御心配と御迷惑をおかけし、大変申しわけございませんでした。今後このようなことが起こらないよう、再発防止対策を徹底してまいります。

◎銀杏委員長
 報告6、鳥取県星空保全条例に係る取組状況について、米山環境立県推進課星空環境推進室長の説明を求めます。

●米山環境立県推進課星空環境推進室長
 5ページをお願いいたします。日南町の星空保全地域の指定及び星空案内のできる人材の育成などの取組につきまして御報告いたします。
 まず1、日南町の星空保全地域の指定についてですが、6月12日から25日の2週間、日南町の全域を対象とした星空保全地域の指定及び照明基準案について公告縦覧を行ったところ、特に意見等は出されませんでしたので、平成30年6月28日付けで星空保全地域に指定しまして、照明基準を定めました。
 なお、照明基準につきましては、前回の常任委員会で報告したものから変更はありません。6ページのほうに御参考までに添付しております。
 なお、今回の地域指定は、鳥取市佐治町に続きまして県内で2例目となり、また、市町村全域を指定するということでは今回、初めての事例になります。
 なお、指定地域の認定証の交付式を、7月7日、日南町の井上靖記念館で行う予定にしております。
 2の人材育成に関する取組ですが、7月8日に星空案内研修会、また、7月12日に星空ビジネス研修会として、人材育成の取組を行うこととしております。
 まず、星空案内研修会ですが、今後、夏季シーズンに向けて、さらに星空観察等がふえていくという状況を迎えるに当たり、星空を案内できる人材の育成を図るということを目的としております。対象は、一定程度、天文や星空観察の知識、経験を持っておられる方ということで、内容は、いかに星空観察会等で参加者に興味を持っていただけるような、星空の魅力を伝えられるかというような学習をしていただくという内容にしております。
 また、星空ビジネス研修会は、県内の観光、商工事業者の方を対象に、国内の先進事例を通じて、今後、星空を活用したビジネスを検討される際の参考としていただくことを目的として開催いたします。
 今後もこれらの研修会を通して、星空に関した人材の育成と確保に努めていきたいと考えております。

◎銀杏委員長
 報告7、大山自然歴史館のリニューアルオープンについて、池内緑豊かな自然課長の説明を求めます。

●池内緑豊かな自然課長兼「山の日」大会推進課参事
 資料7ページをお願いします。国立公園満喫プロジェクトの取組の一環として展示改修を進めている大山自然歴史館のリニューアルオープンの日程が決まりましたので、報告いたします。
 このリニューアルにつきましては、開館から13年が経過ということで、その後、新しいニーズとして、例えばインバウンド対応などに十分対応するために進めていたものです。スケジュールの開館と書いている平成30年8月4日、この日の午後に関係者による記念式典を予定しており、この後、開館という形にしたいと考えております。
 また、2に書いていますが、既に開館しているKOMOREBITO、また、大山ナショナルパークセンター、そして大山自然歴史館、この3つで大山の自然体験館等の機能分担を行い、これが全て開館としたということで今後の大山の誘客促進につながるものと考えております。
 また、下のほうに3とありますが、1300年祭を契機にさまざまな施設が大山のほうにできております。ですので、ぜひ一度全体的な大山寺周辺をごらんいただきたいと考えております。 リニューアルの内容につきましては、開いていただきまして8ページ、こちらに書いておりますので、またごらんいただきたいと思います。

◎銀杏委員長
 報告8、「第3回『山の日』記念全国大会in鳥取」の開催概要等について、郡「山の日」大会推進課長の説明を求めます。

●郡「山の日」大会推進課長
 資料の9ページをお願いします。今年の8月10日、11日に開催する「第3回『山の日』記念全国大会in鳥取」です。登山者等、詳細が決定してきております。その概要等につきまして御報告したいと思います。
 まず、大会の概要です。事業概要で、8月10日でございますが、早朝、「山の日」記念大山登山というものを開催する予定にしております。これは鳥取県の大会で、初めて設定をしたものです。全国から登山者の方を募りまして、登山を行うというものです。
 10日の夜には、県外からの招待者をお招きしてレセプションを開催したいと思っております。
 8月11日です。記念式典は、9時15分から10時45分、大山総合体育館で、ナビゲーターにとっとりふるさと大使の瀧本美織さんをお迎えして、メーンアトラクション、それから次期開催県へのリレーセレモニー等を開催します。
 トークセッションは、午後2時からの予定ですが、米子市公会堂で開催します。出演者として、檀ふみさん、貫田宗男さん、山田桂一郎さんにお越しいただき、全体進行を山と渓谷社の萩原さんにお願いして、トークセッションを開催したいと思っております。
 そのほかにも8月10日、11日にかけまして、米子市内でエクスカーションを設定しています。
 次のページで、大会の会場周辺でも鳥取県の魅力等をPRする催しとして、大山町のほうでは森の恵み感謝祭、米子市のほうで里の恵み感謝祭という催しを検討しております。主な内容はステージ、体験、実演、展示、物販等、そこに記載しているとおりで、各団体の皆様にも御協力いただき、鳥取県のPRを進めていくところです。委員の皆様の御参加もお待ちしておりますので、ぜひよろしくお願いします。
 続きまして、協賛の状況について説明します。企業協賛もたくさん御支援いただいており、このたび鳥取県漁業協同組合様と美保テクノス様から協賛金のお申し込みがありまして、協賛金の贈呈式を実施しました。鳥取県漁業協同組合様におかれては5月8日、隣のページで、美保テクノス様は6月15日に贈呈式を行い、そこで感謝状を贈呈しております。
 なお、資料には書いてありませんが、このほかに日本水産グループ様と鳥取トヨペット様にも大きな支援をいただきまして、日程調整ができましたので、今日、協賛金の贈呈式を行う予定にしております。
 たくさん御支援をいただきまして、皆様には感謝を申し上げたいと思います。

◎銀杏委員長
 報告9、ユネスコ世界ジオパーク再認定に係る現地審査日程について、岸本山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長の説明を求めます。

●岸本山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長
 12ページをお願いします。ユネスコ世界ジオパーク再認定に係る現地審査についてです。
 先回の常任委員会で、審査の日程が8月6日から9日ということと、審査員について報告いたしました。詳細が固まりましたので、改めて報告するものです。
 1の審査日程のところは前回と同様ですが、8月6日から9日までです。
 視察場所ですが、8月6日に鳥取に入られまして、夕方、鳥取砂丘を視察されます。8月7日は、朝、最初にホテルで概要説明ということで、山陰海岸ジオパークの組織のことや前回の指摘に対する対応等について説明し、それから現地視察に出向くことになります。エリアの一番西の端の施設のあおや郷土館からということで、8月7日はおおむね鳥取県の視察です。8月8日が兵庫県、8月9日が京都府で、9日の午後、また豊岡に戻って講評をいただいて、記者会見を行い、夕方までには一連のスケジュールが終わる予定になっております。
 3の審査員のところですが、アイルランドのキャロル・グリーソンさんと中国の盧琴飛(ルー・チンフェイ)さんです。
 審査のポイントですが、やはり一番大きなポイントになりますのが、4年前の世界審査のときの指摘事項に対してどのような改善がなされているかということになります。ここに書いていますように、外国人の受入体制の整備ということで、概要説明でも説明をするのですが、例えば(2)のほうにはガイドアプリと書いていますけれども、スマートフォンをかざすと解説が表示されるようなものですが、視察をする際にも実際に見ていただくことにしております。また、交通網整備のところは、山陰近畿自動車道について実際に移動の際、使用いたしますので、この4年間の間に供用開始したところの説明も加えることにしております。また、青谷とか鹿野の拡大エリアについて解説パネルや施設の充実という指摘があったわけですが、現地視察の一番最初があおや郷土館ですので、そこで山陰海岸ジオパークの展示コーナーを設けたこと、また、移動の途中で解説看板等を見ていただくことにしております。
 13ページをお願いします。上の表は、昨年の日本審査の指摘事項に対する対応の方向と進捗状況ですが、これは7日の朝の概要説明のところで説明を行うものです。管理運営体制の強化ということで、マネジャーや事務局長の雇用といったような話を説明するということです。
 表の下、5のところですが、審査結果発表の時期です。未定としておりますが、昨年夏の隠岐ジオパークなどの審査では、今年の2月に発表されています。少し遅いということで、早くしてほしいという声があちこちから上がっているようですので、若干早まるかしれませんが、おおむねこの1月か2月というところかなと思っております。現在、視察の場所が確定いたしましたので、動線、説明内容、タイムスケジュール等について詳細な詰めを行っているところです。確実に再認定が得られるよう、万全な準備を行いたいと考えております。

◎銀杏委員長
 報告10、「消費者教育教材資料表彰2018」における優秀賞受賞について、堀田消費生活センター所長の説明を求めます。

●堀田消費生活センター所長
 資料14ページをごらんください。このたび公益財団法人消費者教育支援センターが実施する「消費者教育教材資料表彰2018」におきまして、本県から応募した教材資料2点が優秀賞を受賞したことを御報告いたします。
 まず、当該表彰についてですが、学校における消費者教育の充実、発展に寄与することを目的に、行政、企業、業界団体、消費者団体、NPOなどが平成30年3月までに作成した教材資料のうち、学校で効果的に活用できるものが対象とされています。今年度は応募数60点のうち、28点が最優秀賞を受賞し、今後、全国の評価教員による授業での活用、評価を経て、来年4月に内閣府特命担当大臣賞が決定される予定となっております。
 次に、教材資料2点の概要です。
 まず、視聴覚資料の特別支援学校向け消費者教育教材は、特別支援学校高等部の軽度の知的障がいのある生徒が学校卒業後に社会に出ていくことを想定し、その自立を支援することを目的に、学校現場の御意見や御要望を伺いながら、国の交付金を活用し、消費生活センターで制作しました。内容は、生徒が身近に感じる事例等を通し、金銭管理や賢い買い物の仕方、ネットや訪問販売によるトラブルとその対処法、トラブル発生時の相談先等、8つの題材で構成しており、生徒の実態に応じて加除や修正が可能なパワーポイント資料としております。
 次の「おかねのつかいかた あいうえお」ですが、幼児期に実生活でのお金の使い方の知識等を定着、応用させることを目的に、鳥取県金融広報委員会が制作したものです。テキストには、幼児にも理解ができるお金の使い方等に関する短文をおさめ、すごろく式のワークシートとあわせた活用により、遊びを通して、お金に関する正しい知識と生活態度等が学習できるようになっております。こちらは、金融教育では全国的にも先駆けた幼児向けの教材資料として今後、広くPRすることとしております。

◎銀杏委員長
 報告11、大阪府北部を震源とする地震に対する鳥取県の支援状況について、及び報告12、コンクリートブロック塀の安全対策について、藪中住まいまちづくり課景観・建築指導室長の説明を求めます。

●藪中住まいまちづくり課景観・建築指導室長
 15ページをお願いいたします。6月18日に大阪府北部を震源とする地震により、応急危険度判定士を派遣したことを報告いたします。
 表にあるとおり、6月18日の発災日から26日までの9日間、派遣隊も含めて延べ64名を派遣しました。派遣先としては大阪府茨木市内です。
 活動実績は、判定件数として大阪府全体としては9,358件、うち鳥取県の班としては345件を行っております。
 被災の特徴としては、瓦のずれ、外壁のひび割れ、浮き及び建築物の基礎の割れによる被災ということでした。
 引き続き、18ページをお願いします。コンクリートブロック塀の安全対策についてです。大阪府の地震によって犠牲者が発生したことを受けて、県有施設にあるブロック塀の緊急点検を実施するなど、安全対策を行っているので、その概要を報告します。
 (1)ですが、県営住宅のブロック塀で、102団地がある中で点検したところ、16団地にブロック塀がありました。13団地は問題がありませんでしたが、残りの3団地において隣接する民地のブロック塀に不備が確認されたということで、隣接の所有者に対して改善を行っていただくよう要請をしているところです。
 (2)ですが、市町村の所有するブロック塀の調査を行うよう6月21日付けで通知しております。技術的な判断が必要な場合にあっては、県内の特定行政庁に相談するよう依頼しているところです。
 資料にはありませんが、市町村から聞き取った内容を報告します。19市町村の中で、1次調査が完了したところが15市町村あります。残りの4市町は、調査中となっております。完了している15市町村の中で、危険なブロック塀等がないところが6町あります。危険と判断して専門家による2次調査を行っているところが2町、そのほかには集計中も含めて対応を検討中というところです。
 (3)、学校施設及び通学路のブロック塀です。7月10日までに施設を点検して教育委員会に報告するよう、教育委員会から通知されております。各学校で調査した結果に基づき、転倒のおそれがあるブロック塀については、今回、緊急点検の協力の申出がありました(一社)鳥取県建築士会の建築士会員による2次点検の実施について協力を依頼しております。建築士会員の方には、建築技術職員がいない町村を優先して点検していただくことにしております。
 (4)です。県有施設のブロック塀ということで、営繕課でやっている内容を御紹介します。93施設にブロック塀がありました。うち、40施設と書いてありますが、済みません、修正がありまして、41施設になっております。1次点検の基準を満たさないため、2次点検を6月25日から29日で完了しております。2次点検を行った結果、撤去または補強の補修が必要であるという部分がありまして、道路に面する位置にあるブロック塀について16施設、隣地境界線上にあるブロック塀について11施設、これらについては速やかな補強や撤去を講じる旨の連絡がこちらに入っているところです。
 2ですが、県民向けの相談窓口を設置しております。県内特定行政庁にブロック塀に関する相談窓口を設置し、県民からの相談に対応しています。各窓口には県内のブロック塀診断士15名の名簿を備え、必要に応じて相談者に専門家を紹介できる体制を整えているところです。県内特定行政庁は、4市と県の出先機関となります。ブロック塀診断士というのがありまして、既存のブロック塀の性能評価を行い、危険箇所を見つけて改善する役割を担う民間資格です。
 6月28日までの相談件数ですが、県内で29件ありました。
 主な内容としては、町所有の公民館のブロック塀は大丈夫ですかとか、自己所有のブロック塀は大丈夫か、通学路沿いにあるブロック塀は大丈夫か、というようなことがありました。
 最後に、ブロック塀の安全点検、転倒防止等の対策の周知ということで、県のホームページにおいてブロック塀の安全点検の実施、転倒防止対策について御紹介し、周知しております。
 参考で右側のページですが、このような国土交通省が出しているチェックポイントをもとに自主点検していただければと、県民の方には伝えているところです。

◎銀杏委員長
 それでは、ただいままでの説明につきまして、質疑等はございませんか。

○市谷委員
 先ほどのコンクリートブロック塀の安全対策のことですが、いろいろ点検して実態がわかってきたということですけれども、これから撤去したりなど対応が求められると思うのです。県有施設の関係は県がすることだから、県がお金を出してやるのですけれども、市町村の関係とか、個人のものについては何というか、今、市町村だと、財政を理由にしてやらないということはないのかもしれないのですが、危険な状態というのは早期に改善する必要があると思うのですけれども、どれぐらい費用がかかるものかわかりませんが、市町村や個人の塀を撤去したり、改善したりするのに何か支援したほうがいいのではないかと思うのですけれども、その辺りは何か制度でもあるのでしょうか。なければ、何か提案する必要があるのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

●藪中住まいまちづくり課景観・建築指導室長
 支援のお話でございますが、社会資本整備総合交付金というのがありまして、その中で、鳥取県の場合は建築物本体のほうで耐震改修等を行っていく中で、その住宅にあるブロック塀なども補助対象とすることができるという制度があります。

○市谷委員
 それは市町村とか個人のものも対象になると考えたらいいのでしょうか。

●藪中住まいまちづくり課景観・建築指導室長
 はい、その範囲の中であれば対象となります。

○市谷委員
 範囲の中というのはどういうことですか。

●藪中住まいまちづくり課景観・建築指導室長
 その住宅を直すのが主たる目的ということの中で、附帯設備、施設である塀も直せますということで、その範囲と言ったまでです。

◎銀杏委員長
 もうちょっと具体的に。もしも要綱等があれば、また資料で配付していただきたいのですけれども、それでいいですか。

○市谷委員
 いいです。

●藪中住まいまちづくり課景観・建築指導室長
 はい、わかりました。要綱等の資料を提出いたします。

○福浜委員
 済みません、関連で。
 通学路の点検も今行われているところで結果を待ちたいと思うのですけれども、今の話にちょっと絡めてなのですが、要するに耐震化工事というか、簡単に言えば、住宅本体のほうをてこ入れしないと補助金はないということですよね。(「はい」と呼ぶ者あり)ということになると、例えば通学路以外のところでも仮に地震が起きた場合に、救急車も入れないような状況というのが起き得るようなところは結構あるのではないかと考えると、その地域の防災力という面で、やはり市町村を含めて全体的な点検というのは通学路以外でも必要だと思うのですよ。今回、民間の住宅であっても、それが仮に崩れてしまった場合には、救急車両が通れないとか避難できなくなるようなことが起き得るということをやはり考えていくという大きな教訓を得たと思うのですが、その辺りはどういうふうにお考えでしょうか。

●藪中住まいまちづくり課景観・建築指導室長
 県民の方から御相談があったところから、県の職員及び特定行政庁の職員が出向いて状況を確認していきたいと考えております。

○福浜委員
 いや、待ちではなくて、やはり行政側からそういうチェックをしていくべきだと思うのですよね。決して住まいまちづくり課にお願いをしますというわけではなくて、やはり全庁的に、あるいは市町村と連携しながら、ここが崩れてしまったらまずいよねというところを、やはり洗い出すということをしていくということが行政の役目ではないですか。
 答えにくいと思うので、ぜひ検討してください。(発言する者あり)よろしくお願いします。

◎銀杏委員長
 ほかに答えられる方はいらっしゃいますか。

●酒嶋生活環境部長
 今、福浜委員のほうからも御意見がありました。今のこの資料は断片的に書いておりますが、当然そういう視点で現在、トータル的に行っていくようにしております。それから民間の方がされる分の補助制度のあり方についても少し検討したいと考えており、これは当然、市町村と一緒にセットでやることですので、少し御意見を伺いながら考えていきたいと思っています。

○浜田(妙)委員
 関連して。
 私も非常に今、福浜委員がおっしゃったとおりだと、総点検が必要だと思います。といいますのは、建築家の方に伺ったのですが、家そのものは耐震構造になっているかどうかということは、今は厳しいですから、住民の皆さん方も非常に神経質になってきちっとされるのですけれども、家を建ててしまった後に塀が欲しいと言って、同時に塀をつくるのではなく、後から個人的につけたりということで、耐震構造になっているかどうかのチェックなしに塀がいっぱいつくられているのだそうです。それが怖いということなのですね。それがどれくらいあるかというのは、想像もつかないとおっしゃっていました。今おっしゃったとおりに総点検をきちっとやるということと、それが起きてしまってから、命が奪われてしまってからでは遅いので、なるべくスピード感を持ってそれを全市町村でやってほしいと、それを主導的に県がやっていただきたいなと思います。専門家が見ないとわからないというところがあり、専門家の皆さんの手が足りるかどうかということも不安に思っていますので、そこも含めてよろしくどうぞお願いしたいと思います。要望だけいたします。

○川部委員
 私もやはり民間の案件が気になりまして、19ページのブロック塀の安全点検について見ているのですけれども、ブロック塀だったら全てが危ないというわけではないですよね。ただ、では、例えば根入れ基礎など見られないものがあるとすると、これをどういうふうにチェックしていくのか。それから一応これは法令で、施行令でこの基準を定めて、満たしていなければ違法建築ということになるのでしょうか。では、その場合は、どこがどういうふうに対応をとるのか。まずは実態の把握等があるとは思うのですけれども、対応の部分について教えていただけないでしょうか。

●藪中住まいまちづくり課景観・建築指導室長
 まず、法律的なお話ですけれども、このブロック塀の法律の条文ができましたのが昭和46年です。その昭和46年以前の塀については、いわゆる既存不適格ということでありまして、その後、昭和56年に今の3メートルから2.2メートルの高さというような条件ができました。そういった築造年がわかれば、そのことで判断はできるのですが、現地等の点検をしていく中で適正な維持管理を行っていただいて、整備不良ではありませんが、劣化が激しいとか、ひびが入っているとか、鉄筋からさびが出ているというようなことについては、建築基準法上の厳しい違反ではないのですけれども、維持管理に問題ありということで何らかの対策をとってくださいというふうに、お願い、助言を行っていこうと考えております。

○川部委員
 だから、既存不適格の場合は違法ではないと言われるのでしょうけれども、危ないことには変わりないですね。それを誰がチェックするのか。市町村なのか、県なのか、その役割が明確でない限りは動きようがないのかなと思うのですけれども。では、県がやるとなって、1軒1軒、そんなものをチェックできるわけがないとしたら、先ほどあったように、どのようにそれをチェックしていくのか。例えば地域防災組織や自治会などがあるとすると、その辺りの協力を得て、ブロック塀についてどういうふうな状況なのかを上げてもらって、危険なものを判断していき、危険ということがわかれば、指導なり、きちんとした流れをつくるべきではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。

●藪中住まいまちづくり課景観・建築指導室長
 確かに、一義的には専門のブロック塀診断士を紹介することとしておりますが、到底それでは間に合わないというふうに考えておりますので、何らか、地域に入っていくようなことも考えていきたいと考えております。

◎銀杏委員長
 済みません、関連で私からも。中部地震のときにブロック塀が壊れた分に対する補助について、ある一定程度、他に及ぼす影響等を勘案して補助等が行われたりしたのですが、実際、地震によって被害に遭った中部地震のブロック塀に対して、事前に危険性がわかりながら、所有者が適切な対応をしていなかったというふうことは勘案されたのでしょうか。そういうものはあったのでしょうか。

●酒嶋生活環境部長
 私のほうから。その当時、くらしの安心局長でしたので。
 今、委員長がおっしゃいましたけれども、今現在、鳥取県の生活、被災者住宅再建支援の制度の中では、ブロック塀の損傷に対しての補助はありません。あくまでも中部地震のときに設けたのは擁壁です。住宅が乗っているあの擁壁が損傷して、住宅に影響を与えるようなものに対して補助しようということで、倉吉市と三朝町がされる部分について、県のほうもその半分を負担するという形で制度化し、先ほどの条例改正で全県に及ぶ恒久的な制度にしたという経緯があります。したがって、ブロック塀のほうについては中部地震では、現在もそういう制度はありません。基金を活用したものではありません。

◎銀杏委員長
 はい、わかりました。
 そのほか質疑はございますか。

○市谷委員
 3ページのこの不正アクセスの件ですけれども、(6)の発生原因のところに受託会社がセキュリティー対策に係る必要な設定を適切に行っていなかったと書いてあるのですけれども、これは何か約束違反ということになるのではないかと思うのですが、どうなのでしょうか。受託会社に対する対応を考える必要があるのではないかと思いますけれども、どうでしょうか。

●松本環境立県推進課次世代エネルギー推進室長
 契約上どうだったかという話であると思いますが、受託会社のセキュリティー対策がもともと十分できていなかったと、基本的にはそういった対策をとるようにという契約等の内容にはなっておりますので、その辺りの業者の責任などにつきましては、今現在は漏えいの疑いのある方々の対応等に当たっておりますので、すぐにはないと思いますけれども、その辺りを県としても法的な立場を、法制的なところと相談しながら考えていきたいと思います。

○川部委員
 今の分で。今回の被害といいますか、漏えいが見つかったということであって、特に被害等はまだ確認できていないということでいいのでしょうか。もし例えばこれは自分の情報が漏れていたということで、本当に責任問題、損害賠償等があったときの県としての責任というのはどうなっていくのかということ。それから、再発防止と今後の対応ということで、点検するということは当然なのですけれども、安全対策がなされたと確認できるまで停止するということですよね。個人情報を登録しなくても利用できる手法を検討するとなっていますけれども、これは、登録しなくても利用できる手法ができるまで停止ということになるのでしょうか。そうなった場合、このサービスは提供できないわけで、それこそ受託内容ですね、費用や期間などという辺りのことはどういうふうになっているのでしょうか。

●松本環境立県推進課次世代エネルギー推進室長
 流出した情報については、鳥取県の場合、説明しましたけれども、0件と確認がとれておりません。一応疑いがあるということです。ただ、他県、埼玉県、滋賀県、小平市につきましては、そこから出ている情報と一致したということがありますので、流出したということです。基本的には、そういった疑いがあるということへの対応ということで、県としても再発防止策について検討しているということですが、基本的には、法的な責任、委託契約上で個人情報の特記事項等も定めておりますので、その辺りにも反するということがありましたら、契約の解除ですとか、損害賠償の請求ということもできるということになっております。その辺りは、今後、法制的なところと相談しながら対応について考えていきたいと思っています。今のところはどうするかは考えてはおりませんけれども、そういった対応をしていきたいという方向で考えております。

○浜田(妙)委員
 同じ内容なのですけれども、これ、かなり高度な知識と対応が必要ですよね。もう世界がこういうものにさらされていて、だからリスク回避ができるのかどうなのかということについては保障がないと思ったほうがいいということなのですかね。

●松本環境立県推進課次世代エネルギー推進室長
 委員がおっしゃられたように、幾らセキュリティー対策をとっても、それを上回るというか、そこを破ってくるというイタチごっこのような状態がずっと続いております。どちらかといえば、セキュリティーも大事なのでしょうが、個人情報をなるべくとらないような形でやることができないかということで、県としても検討していきたい、やっていきたいと思っています。

○浜田(妙)委員
 そうすると、個人情報を登録しなくても使用できるようにするということ……(「検討」と呼ぶ者あり)というふうに考えていいわけですね。

○福浜委員
 この環境家計簿って、すごくいい取り組みだと思うのですよね、個人でチェックできるということなので。実際、県内の方だと思うのです、438名などいう数字が載っていますけれども、実際やってらっしゃった方々というのは、積極的に環境について考えようという非常に意識の高い人たちではないわけではないですか。これによって風評被害にならないといいなと思っていて、まだ発覚から1週間なので、そこまではいっていないとは思うのですけれども、ぜひ、これとはちょっと切り離す形で、この環境家計簿というのがもっと広がるように、また改めてねじ巻きの部分をお考えいただければと思います。これによって縮小に向かうということがくれぐれもないように。これはもうお願いですけれども、いかがでしょうか。

●松本環境立県推進課次世代エネルギー推進室長
 環境家計簿につきましては、環境を意識した行動や実践を行う上で非常に便利なサイトでありまして、そういった形で、また似たような個人情報をとらないような形で、例えば他府県ではエクセルファイルに入力することによって、自分で二酸化炭素の排出量等がわかるとか、そういったこともあります。ちょっと他県の状況等も見ながら、別な形でできるかどうかということで検討していきたいと思います。

◎銀杏委員長
 済みません、委員長からも一つお願いがあるのですが、先ほど、もし実害が出た場合にどういう補償などができるかどうか、法制と検討したいというふうなことをおっしゃいましたし、また、書いてありますけれども、十分な安全対策がとれたと確認できるまでは停止するといったことで、その停止期間の間、実際、このシステムを稼働しないということで、県も不利益をこうむるわけで、それに対する補償はどうなのかと、これも多分法制と検討されると思うのですね。その結果について、また資料にして配付をお願いしたいと思いますが、できますか。

●松本環境立県推進課次世代エネルギー推進室長
 また、常任委員会のほうで報告いたします。

○稲田委員
 整理した話ししますと、結局2段階あって、1段階は委託契約の債務不履行なのですよね。だから、そこをやはりちゃんと相手方と、本当に委託契約の内容が履行されたかどうかということを見てみる必要があると思いますよ。この民間のデータセンターの中に入れられておる情報について管理がしっかりなされたか、過失があったかなかったかということがまず第1点として問題になるわけですね。2段階として、今度は、それに伴うところの損害があったかなかったかということで、損害賠償の問題が起こってくるわけですね。ですから、当然これ、法制とちゃんと検討しなきゃだめだと思いますよ。

◎銀杏委員長
 では、よろしくお願いいたします。
 そのほか。

○市谷委員
 1ページの風力発電事業にかかわることなのですけれども、この中でも、環境影響評価の関係で、土砂災害の関係だとか、景観だとか、あとジオパークの関係とか指摘されています。この間、一般質問の中で、そういうところには設置してほしくないということで、県のほうでゾーニングするということができるのですけれども、その回答のほうで、ゾーニングというのは規制ではなくて、推進するものだから、そういう手法はとらないとおっしゃったのですが、実は、私、環境省のほうにも確認していて、規制するだけのゾーニングもできるのですよ。だから、その点、環境省のほうにも確認していただいて。今、こういう危険なところに設置してほしくないと思っても、一定の影響を評価して、大丈夫だというような話になると設置できてしまったりするので、県独自でそうやって、ここはつくってはほしくないということをやっておく必要があると思います。もう一度、環境省のほうにも、規制だけのゾーニングもできるということを確認していただきたいと思います。このジオパークも、これからいろいろ手続もあるのですけれども、そんなところも入っているし、きちんと規制したほうがいいと思いますけれども、いかがでしょうか。

●若松環境立県推進課長兼星空環境推進幹
 一般質問で、まず、具体的な例を出された2団体は規制のためのゾーニングではなく、推進のためのゾーニングと御回答したところです。
 環境省を御訪問されて、実はその様子も環境省から伺っておりまして、おっしゃるように、規制のためのゾーニングというのは可能です。これは、例えばほかの景観法などといった規制法がありますが、それに単県で上積みなどといった形でできる場合もあるのだと思います。ただ、その対象を風力発電に特化するとか、それ以外に例えば鉄塔とか建物、ほかの構造物、工作物への影響もあります。では、どういったエリアを指定するか、これも当然県だけでは決めることはできませんし、地元自治体を初め、パブリックコメント等、民間等の意見も集約していく必要があろうかと思います。既にそういった推進のためのゾーニングをやる場合であっても、1年とかそういう短期間で終わらず、2年などかかっているようですので、それを行うよりは、個別に、例えば風力発電に対して、賛否を、地元としては例えば反対だとか、そういった意見を言っていくほうが近道だという趣旨で発言等したものです。ただ、どういった規制ができるのか、知事も答弁のほうで、今の景観形成条例でも高さ制限をしているエリアなどもあります。そういったもので設置ができない場所もありますので、その辺りについては、引き続き勉強をしていくとともに、お話もございましたが、今回要望することにしておりますけれども、風力発電建設に関して地元が意見を申すというのが、建設に関しては、実は直接ではなく、あくまでもアセス手続上、知事意見を経産省に出すのみという形になっております。こういった制度改善もあわせて国のほうに要望していくつもりでもありますので、また、そういった流れの中で今回のこの風力発電事業をどう取り扱っていくか、また意見を申し上げていきたいと思っております。

○市谷委員
 ゾーニングについての認識は一致しているというのはわかりました。
 ぜひ、地域の住民の方の意向が反映できるような仕組みをぜひ求めていただきたいと、できるようにしていただきたいと思います。要望しておきます。

◎銀杏委員長
 そのほか質疑ありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ないようですので、次に、閉会中の調査事項についてお諮りいたします。
 本委員会所管に係る社会福祉の向上及び生活環境の保全、病院事業、その他の主要事業については、閉会中もこれを継続調査することとし、その旨、議長に申し出ることに御異議ございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようですので、その旨、議長に申し出ておきます。
 なお、委員長報告の作成内容については、委員長に一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようですので、そのようにさせていただきます。
 次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。

○市谷委員
 済みません、議場で、子どもの医療費無料化のことを取り上げた際に、局長のほうから、小児医療費の無料化はコンビニ受診による医療現場の負担増が懸念されるというふうに答弁があったのですけれども、子育て中の方が心配で子どもたちを病院に連れていくということってありますよね。このコンビニ受診ということを理由に、何か医療費の助成や無料化のことを規制するような発言というのは今まで余りなかったのです、過去の課長などでもなかったのですよ。それで、ちょっとこれは、今の電話相談などもありますし、本当に子育て中のお母さんたち、お父さんたちの不安が、病院に行って安心したいという面もないこともないので、この発言については今後気をつけていただきたいなと思います。また、無料化によってコンビニ受診になって、負担増になっているのかどうかって、懸念されるって言われて、実際、そんなこと検証していないと思うのですよ、そういう不安はあるかもしれませんけれども。実際、そのことによってどんどん患者さんが来て、現場が回らないとか、無料化したことによって、それは検証されていないと思うのです。なので、今後、これについては、言い方を気をつけていただきたいなと思います。

●木本子育て王国推進局長
 御指摘をいただきました。
 医療費の関係の適正な受診につきましては、子育て中の方につきましても、例えば子どもさんにたびたび薬を出されたりとか、そういったことで、体のほうに負担があるということもあり得るかもわかりませんし、先ほど委員のほうから御紹介ありました電話相談の部分もありますので、今、夜になって熱が出て心配だというようなところに対して、不安を軽減するような仕組みをしっかり活用いただくということが必要かなと思っております。言葉の使い方については、ちょっと私自身、再度点検させていただきたいと思います。
 また、医療費の無料化に伴う増加につきましては、全国の事例を答弁でも御紹介しましたが、老人医療のほうでは、一時的に非常に多くなったので、負担金を設けたという経緯もありますし、他県の例など、無料化をしておられるところがありますので、そういったところも参考になるかなと今、お話を伺いながら考えていたところです。勉強のほうはさせていただきたいと思います。

○市谷委員
 私は、県での制度化を求めていて、他県もぜひ参考にしていただきたいと思いますが、やはり子どもが病気になることへの不安を解消していくための手だてとしても、無料化というのは大事なことだと思うのです。県内の実態を調べないまま、コンビニ受診によって医療現場にたくさん患者さんが来て、懸念があるということを言われる、検証のない話をされるというのは、やはりよくないと思います。また、答弁がありましたけれども、ほかの自治体の実態はぜひ調査していただいて、現実のものとしてどう対応したらいいか考えていただきたいと思います。

◎銀杏委員長
 そのほか、その他でございますか。

●植木健康政策課長
 健康政策課です。お手元の健康健民マイレージ事業の実施についての資料をお願いします。前回の常任委員会で報告した本事業の運営につきまして、御指摘、御助言をいただいた後の対応状況の御報告です。
 資料の下線部分が対応状況となりますが、応募の目安となるポイント数の設定ですとか、景品の内容、当選者数、その通知方法などについて明らかにすべきという御意見をいただきました。基準の設定や通知方法を定めたものです。詳細は、5の内容の3つ目の丸、景品贈呈に記載のとおりです。これらの内容をホームページに掲載しました。また、参加者に報告様式を送付する際、個別に周知を図っているところです。
 また、この事業につきましては、民法の懸賞広告、優等懸賞広告に該当するということで規程も確認いたしました。この事業については、NPO法人未来に委託しておりますが、運用状況、進捗状況を確認しながら、適正に事業を進めてまいりたいと考えております。

◎銀杏委員長
 ほかに。(「委員長」と呼ぶ者あり)
 ちょっと先にいいですか、報告をさせていただいて。

●松本環境立県推進課次世代エネルギー推進室長
 星取県スペシャルマッチのお知らせでございます。
 星取県ライトダウンキャンペーンのうちわと、あとチラシをお配りしていると思います。前回の常任委員会で御説明させていただきましたけれども、7月7日の七夕の日、ガイナーレ鳥取のナイトゲームにおきまして、省エネ・節電の呼びかけなどを星取県の取組と連携しまして、各種セレモニーを実施するスペシャルマッチを開催いたします。委員の皆様は、御都合がつきましたら、鳥取バードスタジアムに、涼しく過ごすクールシェアとしてぜひお出かけいただければと存じます。よろしくお願いいたします。

◎銀杏委員長
 報告について、質問があったようですので。

○稲田委員
 健康健民マイレージ事業ですけれども、幾つかポイントを書き加えていただきましたから、これはこれでいいと思うのですけれども、この前もちらっといいましたが、もともとが行政手続、行政行為と、商品交換の体系、要するに行政行為、行政手続の中に市民法的な民法や商法の原理を中に入れ込んだ形の事業になっているわけですね。こういう施策について、余り商品交換、物品交換という思想が全面に立つと、それは一体行政行為なんだろうか、行政手続なんだろうか、行政処分なんだろうかという悩ましい部分があって、多分、そのことが全体的にトーンが落ちているのだろうと、私は一番最初に見たときにそう思ったのですね。
 今回もこう見てみて、民法上の優等懸賞広告の要点だけは一応書き出ておるわけですから、これはこれで結構なことなのですけれども、県庁という法人が、あるいは公の施設が商行為を行ったり、民事上の行為を行ったりするということはあり得るわけですよね。ですから、余り懸賞広告である商品交換の体系があるのだという基本原理をこの中に浮き出させるということがいいことではないとは思わないほうがいいと思うのですよ。これは取引なのですから、懸賞広告という債権債務の関係の取引なのですよね。ですから、そういう取引関係がやはり公の施設にもあるということの意味合いからすると、もう少し、懸賞広告、優等懸賞広告という意味をこの中から浮き出させたほうがいいように思っております。余りにも、行政がやることだから、行政行為だ、行政手続だ、行政処分だということにこだわらないほうがいいと。言っていることはわかるのだろうか。ねえ、そう思わない。そうだと思うのですよ。一番最初にその部分が消極的だったのはなぜかというと、これが行政処分であり、行政行為だと思っていたから、懸賞広告というものが沈んでおったわけですよね。そういうニュアンスが沈んでおった。それをやはり今回、新たに何点かそういうニュアンスが出てきた。商品交換の思想が浮き出てきたということは、それなりに評価をしておるわけです。でも、余りそこにこだわる必要がないというように私は思うということ。余りわからないかな。

◎銀杏委員長
 よろしいですか。
 それでは、次回の常任委員会ですが、8月21日火曜日、午前10時から開催予定でありますので、よろしくお願いいたします。
 ここで、暫時休憩いたしまして、再開後に、第1回県外調査に係る執行部への提言について意見交換を行いたいと思います。意見交換会は、関係者と委員のみで行いますので、まずは、福祉保健部の方から行います。各委員及び意見交換していただく関係部、課の皆さんだけお集まりいただきたいと思います。再開は、午後1時15分から行いたいと思いますので、よろしくお願いします。では、休憩いたします。


午後0時17分 休憩
午後1時16分 再開


◎銀杏委員長
 それでは、再開します。
 第1回県外調査を受けて、各委員からの意見を取りまとめた提言をもとに、執行部の皆様と意見交換をしたいと思います。
 初めに、福祉保健部に関するとっとり版ネウボラ推進事業の充実について、私から提言内容の概要を説明したいと思います。
 お手元に1枚物でお渡ししていると思いますけれども、読まさせていただきます。とっとり版ネウボラ推進事業の充実について、山梨県では、妊婦や出産後の母親を対象としたニーズ調査や産後育児支援のあり方検討委員会開催の結果、県内市町村との協働により、民立民営方式の健康科学大学産前産後ケアセンターを開設し、産後支援事業を行っています。
 このセンターでは、産後4カ月以内、原則4カ月以内でありますけれども、その母親が宿泊しながら、助産師等による育児指導や心身のケアを受けることができる宿泊型産後ケア、これは施設利用料の8割程度を県と市町村で構成する山梨県産後ケア事業推進委員会が負担し、利用者負担は2割ということになるわけですが、この実施や、県受託事業として、24時間365日対応の産前産後育児に関する電話相談を実施をしており、核家族化などで孤立しがちな母親に必要な精神面、身体面のサポートを受けることができる場所として重要な役割を果たしていました。
 本県におきましても、とっとり版ネウボラ推進事業を構築し、妊娠期から子育て期にわたるさまざまな支援ニーズに対応した総合的相談窓口と各種支援サービスをつなぐワンストップ拠点として、とっとり版ネウボラ、子育て世代包括支援センターといいますが、この設置を行っておりますが、こういった各市町村のネウボラに寄せられた相談内容等から、母親が求めるニーズを把握し、各市町村とも連携を図りながら、妊娠、出産、子育てに関するさまざまな支援策の充実について検討していただきたいと思います。
 こうした提言でございます。
 今、私のほうから概要を説明しましたけれども、委員の皆様でほかに補足等はございますか。

○浜田(妙)委員
 ちょっと皆様の御意見を伺いたいのですが、宿泊型ケアというのが非常に大きな力を発揮していたので、ただの相談ではなくて、宿泊型のサービスができる等とか、何か一言具体的にそういうものを入れていただくといいのではないかなと。宿泊型というのがとても力になるということ、それを含めた支援策の充実というぐあいにしていただくとうれしいなと思います。宿泊型というのがありますけれども……。

◎銀杏委員長
 ちょっと、その後の段階に今来ているのですけれども。
 もう1回持ち帰って、執行部の方に退席いただいて検討してもいいのですけれども。

○浜田(妙)委員
 ああ、そうですか。済みません、失礼いたしました、十分把握しておりませんで。

○内田(博)委員
 いいですか。
 日南町には子育て支援センターあるのだけれども、現実問題として、鳥取県内はどういう形になっているの、県内全体を眺めてみて。

●藤井福祉保健部長
 今の御提言について、県内の状況を御説明してよろしいでしょうか。

◎銀杏委員長
 そうですね、お願いいたします。

●藤井福祉保健部長
 では、今回、ネウボラ推進事業に御提言をいただきまして、ありがとうございます。
 御指摘のように、妊娠期から子育て期の支援は非常に重要でありまして、特に産前産後というのは、体調的にも非常に精神的にも不安定でいらっしゃるので、その後の子育てのためを考えても非常に重要な時期だと思います。妊娠中から育児まで切れ目をなく支えるということでネウボラ体制ということで県内で取り組んでおりますが、全国的には、平成32年度までに実施となっていますけれども、本県の場合、この4月から全市町村でその体制が整っております。今後はさらにスタッフのスキルアップや、内容の充実を図っていきたいと考えております。
 少し具体的な御指摘が山梨県の例でございましたけれども、宿泊型の産後ケアでありますが、これについては、国の制度もありまして、県内でも3市7町が宿泊型のものを実施しております。これは、医療機関等に委託をする形でやっておられます。このほか、昼間預けるデイサービス型とか、家庭訪問していただくような形での産後ケアを実施している市町村もあります。
 電話相談のお話がありました。ここは、24時間365日ということでやっていらっしゃいますが、明確にそういう看板ではありませんけれども、県内では医療機関でもさまざまな御相談をいただいておりますほか、行政機関では保健所や市町村のほうでも対応しております。それから、民間では、県の事業で助産師会のほうでも御相談に乗っていただくようにしておりますし、望まない妊娠への対応ということで、今年度事業で民間への委託による相談事業を予定しておりまして、近々、受けていただく事業者も決めて、相談窓口を開設し、行政では相談しにくいというようなケースも含めて、相談窓口を設置するようにして、体制の充実を図っていきたいということで進めているところです。
 全体像は、大体そういうところです。

○市谷委員
 済みません、その3市7町がやっている宿泊つきの支援というのはどういうものなのか、教えてください。
 さっき紹介があった望まない妊娠の電話相談ですけれども、議案が提案されたときは、何か看護協会か……(「協会も候補でした」と呼ぶ者あり)にということだったと思うのですけれども、それがどうなってたのかと。また、そこに寄せられた相談が施策に反映することがやはり必要だと思うのです。こういう相談にはもっとこういう施策を充実しないといけないということがあるのですが、寄せられた相談を子育て支援センターのほうにフィードバックというか出していって、施策化していくという流れがどうなっているかというのも教えてください。

◎銀杏委員長
 では、いいですか。

●木本子育て王国推進局長
 まず、宿泊型の産後ケアです。まずは、子育て、出産が終わられてすぐということで、子どもさんも夜、たびたび起きられたりとか、非常に体調的にも、精神的にもお疲れの時期ということで、ゆっくり夜寝ていただいてリフレッシュをしていただくということが、宿泊型の部分については必要かなと思います。産後ケア自体としては、母体のほうのケア、同じことになりますが、精神的、肉体的、また、母乳が上手に出るようになるとかですね。それから、赤ちゃんとのかかわりの中での育児支援と、こういう子育ての仕方をしたらどうですかとか、困り事を聞いたりとかというような相談業務であるとか、そういったもの。また、赤ちゃんの状態を、体重をはかったりとか様子を見たりとかということで赤ちゃんを見たりということ、そういうトータルのものを、宿泊型であれば、サービスとして御提供ができるかなと思います。
 相談で、妊娠SOSの関係ですけれども、妊娠SOSでしたかね、助産師会の相談……(「SOS相談」と呼ぶ者あり)

○市谷委員
 そういうのが相談窓口。

●木本子育て王国推進局長
 相談業務ですね。

○市谷委員
 看護協会のもそうだし、看護師会、助産師会のもそうです、そういうものがどういうものかと。

●木本子育て王国推進局長
 いろいろ県が施策を検討していく中で、まず一つは、市町村との関係。市町村もいろいろな御相談を受けられますし、ネウボラについても非常に新しい仕組みですので、実は市町村のほうもどういう形で事業を充実させていこうかということで悩みを持っておられます。ですので、市町村同士の情報交換ということも含めて、母子保健の担当者が集まっていただいて、意見交換をするような会は設けております。その中で、県のほうが新しい施策を考える上で、市町村の困り事などをお尋ねをするというような機会を設けてはいるのですが、御提言の内容にありましたような、どういう相談があってというようなところまでは、少し今時点では踏み込めてませんので、そういったところに確かに現場の課題といいますか、どういう手当をするべきかというところは隠れているなと思います。既に設けている会の中で、どういう相談があったかというようなものも御披露していただきながら、市町村と一緒に考えていくようなことが必要かなと思います。
 あわせて、今既に女性の健康に関しての電話相談を受けていただいている助産師会とも年に最低1回は意見交換の場を設けております。その場では、助産師会のほうからさまざまな御提言を、助産師会としての目線で母子保健の充実に向けての御提言をいただいておりますので、そうしたものも組み込みながらやっていきたいと思っております。例えば、祖父母手帳というか、祖父母世代の方に子育ての情報を提供して、子育て支援しようというような事業は、実は助産師会のほうから御提案をいただいて、事業化したというようなものもあります。毎年、さまざまな観点で御提案をいただいておりますので、参考にしながら施策をつくっていきたいと思っております。

○市谷委員
 いろんな相談だとか、いろんなところが窓口になってやっていたりするものについて、いろいろあるのだけれども、それを施策化するということについては、今まで、余り十分連携していない点があったので、私たちの提言する内容が施策を進めていくという意味では意味があるなと思いました。
 それであと、産後ケアの宿泊つきの分ですけれども、山梨県内の分は、出産後に病院に戻って少し体を休めてとか、母乳の指導とか、小さなものではなくて。施設の中で何人ものお母さん方が来られていて、保健師さんがおられて、非常に専門的に対応していただいています。また、母親同士の交流、相談の中で、自分の子育てについて、間違っていないし、安心して子育てしたらいいんだよということを、泊まって、ほかのお母さんたちと交流したり、専門家の意見を聞く中で安心感が生まれてきて、また家に帰って子育て頑張ろうというような、そういう取組ですごくいいなと思っていたのですけれども。
 今、3市7町でやっているものというのは、多分、出産の直後に病院でちょっとケアしてもらう、援助してもらうという範囲なのかなと思って、もう少しこの辺りを充実できるといいかなと思って。

◎銀杏委員長
 課長から、では、手が挙がったようですので。

○市谷委員
 ああ、済みません、今の実情を。

●稲村福祉保健部参事兼子育て応援課長
 常任委員会のほうで視察に行かれたこの山梨県の例も、先ほど藤井部長のほうから説明させていただきましたうちの産後ケア事業も基本的には同じ事業であります。母子保健の医療対策総合支援事業の中で、産後ケア事業というものを国がメニューの一つとして持っておりまして、鳥取県では各市町村が個別に産後ケアをする事業所を指定して、そこと委託契約を結んで、自分のところの市町村の利用者の方をそちらに御案内するというか、そちらの事業所のほうで宿泊型の産後ケアを受けていただくという形でやっているところです。
 山梨県のほうでは、こちらの健康科学大学と協働で箱物をつくって、一括して産後ケア事業の提供を行っておられるという形態なのかなと考えております。

○市谷委員
 どこで宿泊型の産後ケアをやって、どれぐらいの感じでと、さっき山梨県を例に出したのですけれども、少し何かボリュームが違うとか、イメージが違う感じがして聞くのですが、もうちょっと具体的に、県内でやっているのがどんな感じなのかを。

●稲村福祉保健部参事兼子育て応援課長
 鳥取県内の産後ケアの実施医療機関、各市町村が契約されている医療機関については、例えば東部ですと、鳥取市立病院や鳥取産院など、産婦人科の医院になります。中部は産科自体が少ないので、今のところ、産後ケアに関連されている医療機関としては、打吹公園クリニックや、中部医師会立の三朝温泉病院。西部のほうでは、各個人の産婦人科が主でございまして、約7つの産婦人科の医療機関がこちらの産後ケア事業の対象機関に登録されておられます。

○市谷委員
 何か病院の入院の延長みたいな感じかなと思ったり、個々対応ですよね。だから、山梨のように何人もお母さんたちがいて、交流があるわけではないと。

◎銀杏委員長
 行かれたことがあるかどうかわからないのですが、結構高いのですよ、本人負担も結構かかるのです。そのかわり、本当にゆっくりできる、ホテルのようでもあり、ちょっと老人とは違いますけれども、ケアハウスのような格好でもありということで。子どもも経験者の職員の方がいらっしゃって面倒を見てくださるし、非常に勉強しながらもゆったり過ごして、もう何週間でもいてもらえるような、そういう施設になっているのです。雰囲気を一応伝えておきます。これを伝えておいて、どなたが。

●藤井福祉保健部長
 私のほうが。定員はかなりたくさん入られるところですか。定員が10人とかそんな感じですか。済みません、見たことないので。(「7部屋ぐらい」と呼ぶ者あり)7部屋。(「6部屋」と呼ぶ者あり)ああ、済みません。
 多分、山梨県は、専用の施設で同じような立場の妊婦さんが入られるという形でありますが、残念ながら鳥取県は専用の施設はないですから、現状は、さっき課長が申し上げましたような、中心は診療所、クリニックですけれども、そういうところが空いているところを使ってというような形で、基本は個別の対応が中心かなと思います。本当は、その立場だとか対処だというと、さっきのようなお話も出てくるかと思いますが、また、ただ、デイケアとか昼間に通われる機会とか、あるいは市町村でそういう産後の教室をしたりとか、そういう機会。また、育児の関係の集まりとか、そういう機会を通じての情報交換。ゆったり宿泊してということにはならないかもしれませんが、そういう意味では機能を部分的に代替しているところはあるかなと。限られた資源の中でそういう活動をやっているのが、鳥取県の場合、今現状かなと認識しているところです。

●木本子育て王国推進局長
 では、補足で。
 今、鳥取県はとっとり版ネウボラ推進事業ということでパッケージにしておりますが、その中には、大きなところは産後ケア、産前産後のサポート事業というようなところで、今、部長が申したような子育て支援のために母子に集まっていただいて、そこで集団で相互話し合って、そこに助産師が支援に入るというような事業も、実はメニューの一つでございます。多くの市町村がそういったところに取り組んでおられます。
 先ほど、内田委員がおっしゃいました子育て支援センターは、少し年が大きくなるかなとも思いますけれども、各市町村にありますので、そうしたところでも子育ての悩みなどをお母さん同士で共有して解消するというように、そういったものを多角的につなげていくのがネウボラかなというふうに思っております。どこの場面でないと、産後ケアの場面でないとそれができないということではなくて、いろんなステージごとにそういう場面が設けられているという状況ではないかと思います。

○福浜委員
 以前、一般質問で産後ケアというようなこともあったのですけれども、あのときに問題だなと思ったのは、鳥取市は委託している委託先の民間の助産師がやってらっしゃるところは、そこに通うには、市の助成がおりるので、ある程度利用料金は減額にはなるのですけれども、本当にあなたはしんどいですかみたいなところを根掘り葉掘り聞かれてと。そうではなしに、さっき言われた、ちょっとゆっくり疲れを癒やすみたいなイメージがまさに具現化されていたのが山梨の例だったので。
 どうしても、医療機関にかかるというのは敷居が高いのですよ。それも医療機関も、結局余計な施設で、ぶっちゃけて言えば、全国的にも医療機関附属のこういう施設はあるのですけれども、運営は実際そこにいらっしゃる助産師さんや看護師さんが片手間にやっているというのが現状で、専属スタッフは恐らく県内どこもいないと思うのですね。そうではなくて、やはり独立したものでしっかりやれる仕組みが望ましいということを今回改めて痛感させられました。それをどういうふうに実現するかどうかというのは別の話ですけれども。大きな課題があるなというのは、もう山梨の事例を見て、結局はお金なのですよ。独立採算制ではとてもではないけれども、独立採算でやるためには、1泊3万円だったかな、何かそういう金額が設定されている。とても1日3万円なんて払う人などいるわけなくて、1週間もいたら20万円飛んでいくような話ですから。けれども、あの雰囲気というのかな、本当にお母さん方が気軽に集えるサロンというような形で。確かに今、局長がおっしゃったように、鳥取市でいえば、Go!郷!キッズというように、月1回か2回、公民館に集まって、お母さん方が孤立しないようにという取組をやっているのですけれども、それだけではないのではないかなという気がしていて。今日、常任委員会の資料の中で、子育て王国とっとり会議のお話が出ていた中で、地域の取り組みというところがちょっとひっかかったのですよ。
 例えば民生児童委員さんとか、健康推進員さんとか、あと青少年育成員さんというのは、各地域に必ずいるではないですか。けれども、子育てというふうになったときには、民生児童委員の児童って何かというと、やはり学童になってしまい、もっとちっちゃな乳児に関しては、本当にケアされているのかというのは見えないし、責任の所在がいま一つ明確ではないなという気がしていて。だから、行政だけでこの問題を解決するのは非常に難しいので、提言とはずれるかもしれませんけれども、本当に地域をどうやって巻き込むんだということ。ここにも、もっと周りに頼っていいんだよというメッセージを発信することが大事とは書いてありますけれども、では、誰が発信するのとか、誰が地域でそれを請け負うのとか、全くそのところが明確になっていない今の現状は絵に描いた餅だなと。ちょっと厳しい言い方をすると。
 本当に仕組みとしてしっかりと落とし込んでいかないと、県が言われていることは本当に最もなのですけれども、それを具体化したときに、形としてはあると思うのですけれども、本当にそこが利用者にとって行きやすい場所なのか、いつでもそこを頼れるのか、市町村によってははねられないのか。本当にきめ細かいことをやっていかないと、子どもの数って僕はふえていかないのではないかなと。本当にしんどいお母さん、またお父さんももっと子育てしろというふうにあっちから言われるかもしれませんが、委員2人がすごく印象的なことをおっしゃってて、こんな施設が鳥取にあったらよかったのにというのが、本当にお母さん方の正直な思いなんだろうなと、あのとき、僕は改めて感じさせられました。
 だから、どうやったらできるのかというのを、本当に知恵を絞ってもう1回考えていただきたいなというのが、この行間に書いてある思いだと思って受けとめていただけると非常にありがたいと思います。あるのはあるのですよ。施設とかなんとか、いろんな取組をされているのだけれども、本当にそれがお母さん方のところまで落とし込みができているのかと。だから、ある面、もったいないというのかな。
 それとあと、大きな課題は、こういう施設をどうやって維持していくのかというところを本気になって考えないと、山梨の二の舞になってしまうというのを痛感させられました。
 済みません、ちょっと何か範囲が広がってしまって。

◎銀杏委員長
 施設のことまで、大分範囲が確かに広がりましたが。(「いいですか」と呼ぶ者あり)

○内田(博)委員
 私もいろいろ皆さんの発言を聞いていて、県内の具体例をちょっと調べて我々に報告してください。県内の市町村でどこかやっているところあると思うのですよ。

●木本子育て王国推進局長
 産後ケアですか。

○内田(博)委員
 まあ、いろんなことでやっているだろうと思うのですよ。そこを具体的にちょっと我々にも教えてください。

●木本子育て王国推進局長
 済みません、市町村がやっている子育て支援全般ですか。

○内田(博)委員
 そうそう、全般だよ。

◎銀杏委員長
 子育て支援というか、産前産後の……。

○内田(博)委員
 いやいや、全体の流れとして、産前産後のみではなくて。

◎銀杏委員長
 ではなくて。

○内田(博)委員
 うん、さっき言ったように、要するに何かやっているはずなんだ。どこかでは、具体的に動いているところあると思うんだ。全然、そういう情報がこっちへ上がってこないから。

●木本子育て王国推進局長
 内田委員がおっしゃっているイメージと合うかどうかわかりませんが、市町村の子育て支援については、このネウボラの推進事業もそうですし、それから市町村の子育ての応援の交付金がありまして、そういったもので、各市町村が何をやっているかというようなものを一覧にしておりますので、とりあえず、それを御提供したいと思います。

○内田(博)委員
 要するに何もベースがないもんだから、こっちに。県内の状況が全くわからない。ただ、これを見てしゃべっててもどうしようもない。

○福浜委員
 施設ごとの利用率はどのぐらいになっているのか、課題はないのかということを教えていただけると。結構全国的に、こういう施設は維持費が大変だという話をよく聞くのですよ。県内、附属の機関が多いのでニュースになっていないのかなというのがすごく気になっていて。

●木本子育て王国推進局長
 一つ、産後ケアの話で申しますと、実は先ほど課長が申しましたけれども、国の制度でありますので、国が産後ケアのガイドラインをつくっておりまして、先ほど御指摘がありました根掘り葉掘り聞かれるだとか、そういった部分は、身体的、心理的にケアを必要とするレベルの方であるというような指摘があって、それを市町村ごとでどう判断していくかというようなところかなと思います。まず一旦ゆったりしてもらうことがまず第一だというふうに考えられる市町村については、対象の方が少し広めに出てきて、実際に産婦人科の先生方とお話をすると、どこの市町村は少し軽い方も来られるし、どこの市町村は少し限定的に来られるというのは見てわかるような状況はあるようです。それは、市町村ごとに個々の面談でしっかりお話を伺いながら、当然、産後ケアだけではなく、市町村側としての支援もありますので、そういったことで根掘り葉掘りお聞きされているかなと思います。
 この産後ケアについては、圏域を越えて委託をしています。医療機関が例えば鳥取市、米子市に集中をしておりますので、郡部の市町村はその医療機関で委託をする形で実施をしております。ですので、医療機関ごとの利用者数というのもあると思いますし、各市町村がどのような運用をしているかというところにも少し差はあるのではないかと思っています。

○福浜委員
 ぜひ各施設が、採算がちゃんと合っているのかどうなのかということを。ボランティア的になっていると、どうしても維持費が取りにくいという部分があると思うので。具体名を出して申しわけないですけれども、やわらかい風さんに、ちょっと前にお聞きして、やはりしんどいとおっしゃってました。それが正直なところなんだろうなと。あそこは、岩美町などの委託も多分受けているのではないかと思うのですけれども、具体的にそういうことを現場の声としておっしゃっているので、ぜひ継続するにはどういう形がいいのか、望ましいのだろうかというのを、また市町村のほうとも御相談いただいて。こういう施設が2つも3つもできていくというのが望ましい形だと思うので、よろしくお願いできたらと思います。

◎銀杏委員長
 ということで、各委員よりお話をいただきました。
 もう少し鳥取県の中でも、現場の状況と我々が見てきたところの状況との実感が、少し雰囲気がわからない部分がありますけれども、大分、委員の皆様からも具体的な発言もございました。情報等もまたいただきながら、引き続き、内容の向上に向かって進みたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
 宿題については、よろしくお願いいたします。

●木本子育て王国推進局長
 また御提出いたします。

◎銀杏委員長
 いいですかね。(「はい、いいです」と呼ぶ者あり)
 それでは、福祉保健部の皆さんは御退席いただいて結構です。ありがとうございました。
(執行部入れかわり)
 引き続き、生活環境部に関する大山憲章の制定について、私から提言内容の概要を説明したいと思います。
 今、お手元のほうにお配りさせていただいております。先日、常任委員会で県外視察に行ってまいりました。富士山世界遺産センターというところに行ってまいりました。このビジターセンターで日本で一番入館者の多い施設だということで行ってきたのですが、そちらのほうでは、富士山に関する憲章といったものをつくっておられました。
 ということで、大山憲章の制定についてということで提言をさせていただきたいと思います。
 山梨県と静岡県では、日本の象徴である富士山の豊かな自然や美しい景観を守り、その恵みを後世に引き継ぐための原点として、平成10年度に富士山憲章を制定し、その憲章をベースとした環境保全や環境教育に取り組んでいます。
 本県においても、大山開山1300年を記念して、美しい大山の景観保全や環境教育をより一層推進するため、シンボルとなる大山憲章の制定について検討していただきたい、という内容でございます。
 私以外で、委員の皆様のほうから補足の説明なり、お願い等がございましたら、発言をお願いします。
 よろしいですか。いいですか。
 それでは、ないようですので、この提言内容に関して、本県の取組状況、所管など、酒嶋生活環境部長より発言をお願いいたします。

●酒嶋生活環境部長
 委員会の調査活動を通じましたこの貴重な御提言、まことにありがとうございます。
 この大山をめぐる宣言、あるいは憲章というものですが、昭和41年、皆さんもう既に御承知かもしれませんが、昭和41年に鏡ケ成で開催されました第8回の国立公園大会を発端とする自然保護憲章が昭和49年にできております。これはもうある意味、全国版の憲章になりますけれども、自然保護憲章というのができておりまして、これに始まります。次はちょっと新しいのですが、平成25年に大山環境宣言も採択しております。それらをベースに環境保全、あるいは環境教育にかかわる憲章、宣言については、以前より全国に先駆けてそういった取組を行い、発信をしてきているという状況にあります。
 御提案の大山開山1300年を記念して、また、山の日記念全国大会を記念してということです。まさに1300年という節目の年でありますし、ちょうど伯耆の国大山開山1300年祭のメーン事業として山の日全国大会を開催をすることにしております。非常に大きな節目となる、記念となる年でもありますので、一つのレガシーとして、レガシーとなるような宣言を県としてもやっていきたいということで、現在、西部総合事務所と生活環境部が中心になって、その宣言の内容について検討をしている、今まさにその最中です。思いとしては、特に大山への感謝の思いを広く伝えるとともに、この非常に豊かな自然、さらには歴史、文化を未来につないでいくという、そういった趣旨の宣言を考えております。
 2つの式典が、8日、9日、10日、11日と続いてまいりますので、どういうふうな形でメッセージを発信していくかというやり方は、関係団体も国の関係もありますので、少し調整させていただこうと思いますけれども、しっかり、この大山1300年祭の記念式典、それから山の日の記念全国大会の記念式典の中で宣言をしていこうということで、今、調整を進めているところです。

◎銀杏委員長
 ただいま部長より、大変前向きで具体的な御発言がありましたが、委員の皆様から御質問、御意見等ありましたらお願いします。

○市谷委員
 平成25年の大山環境宣言というのはどういうものなのか、もう少し詳しく教えていただきたい。また、宣言と憲章だとどう違うものなのでしょうか。私もどう違うのかなと思って、もし説明していただけたらありがたいです。

●酒嶋生活環境部長
 まず、大山環境宣言ですが、これはエコツーリズム国際大会というのを開催した年でして、そのときに関係団体と県と大山町、伯耆町、江府町の辺りだったと思いますけれども、大山環境会議というのを設けまして、そこが制定したという形の宣言になっております。エコツー大会がベースなのですが、基本的に名前のとおり環境をベースにした宣言で、また何かありましたら、皆様にこの宣言をお出ししたいと思います。
 憲章と宣言の違いですが、まあ、憲章というと、ちょっと重みのある言葉ですが、そこで上か下かというような議論ではないような気がするのですけれども。私ども今考えていますのは、大山開山1300年祭と山の日記念全国大会をきっかけとする宣言ということを今、考えています。
 まだまだ検討しなければいけませんが、自然保護憲章というのはやはり日本全体で宣言しているものですから、まず、それがあって、次に、大山環境宣言というものがありますから、それについても少し調和もとりながら、この1300年を記念するような宣言、メッセージにしていけたらと、今、考えております。

◎銀杏委員長
 ほかに質問、御意見。

○浜田(妙)委員
 質問でも何でもないのですけれども、何で宣言をつくったのですかと、富士山のところで聞いたのですね。そしたら、やはりたくさんの人が観光にやってこられて、とめどがないほどどんどん広がりそうで、それで、自然に対することを学んでいないため、間違った山との向き合い方などがあって、これではいけないというので危機感を持ったそうです。危機感から発生したものとおっしゃっていました。
 基本的に山とどう向き合っていくのかということがベースにあって、そのためには、学ぶということがすごく大事なので、教育のいろんな催し物がすごく多いです。子どもから大人に至るまで、とりあえず富士山に来られたら、まず学んでもらうと。山のできた生まれから始まって、歩みから始まって、どう人間が向き合ってきたのかということも含めて、学ぶということを柱に置いて、今もやっておられるのですね。そのもとに憲章があって、憲法みたいなものですね、こういうふうな位置づけだとおっしゃっておりましたので、もし参考になれば。

◎銀杏委員長
 ほかにございますか。
 それでは、今出ました意見等につきましても十分参考にしていただきたいと思います。
 以上で意見交換会を終了したいと思います。どうも御苦労さまでございました。ありがとうございました。(「ありがとうございました」と呼ぶ者あり)
 委員の皆様には、この後、御相談がありますので、その場にお残りください。よろしくお願いします。
(執行部退席)

◎銀杏委員長
 続いて、平成30年度第1回県内調査及び出前県議会について協議したいと思います。
 日程は、前回の常任委員会後に御相談をさせていただきました。8月1日に実施する予定にしております。調査テーマ等について、今、御希望を伺った後、詳細について取りまとめさせていただきました。
 詳細については、事務局から説明をさせていただきます。よろしくお願いします。

●安養寺議会事務局調査課課長補佐
 前回の常任委員会の際、出前県議会の県内調査のテーマについて、委員の皆様からいただきました。その中で、委員長一任ということでしたので、協議して決めさせていただきました。
 まず、出前県議会のほうですが、テーマとしまして、介護職の処遇改善対策、人材確保で、担当課は福祉保健部の長寿社会課になります。まだ出前県議会の内容等、詳細は決まっていないのですが、県内の介護士不足の現状の聴取、介護士の報酬単価が上がらない現状と解決策の模索、介護人材の育成・確保、職場定着、処遇改善に向けた諸課題の把握と解決策の模索などを予定しております。
 出前県議会の参加者は、またこれから調整いたしますが、介護士の当事者、雇用側の介護施設、養成機関として専門学校、各種関係者等に集まっていただければと考えております。
 あと、県内調査ですけれども、御提案いただきました原子力環境センターです。こちらは危機管理局と生活環境部の共管の施設になるのですけれども、衛生環境研究所の隣にあって、そちらの方でお話を聞きたいなと思っています。
 調査内容としましては、平常時のモニタリング状況や緊急時のモニタリング体制等の計画状況、風向調査といったところについてお話を聞けたらと考えております。
 場所としましては、大体中部を予定しています。

◎銀杏委員長
 以上、説明させましたけれども、委員の皆様から御意見等ございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 よろしいですかね。
 では、このとおりに第1回の県内調査及び出前県議会を行わせていただきたいと思います。
 調整をこれからしてまいりますが、多少、調査内容等、多少変更になることもあるかと思います。委員長に一任をさせていただきたいと思います。詳細は後日、事務局から連絡しますので、よろしくお願いいたします。

○市谷委員
 済みません、これ、1日でこの2つですね。中部で。

◎銀杏委員長
 そうなのですよ、日にちがないので。

●安養寺議会事務局調査課課長補佐
 午前中は原子力環境センターのほうで、午後から皆さんに集まっていただいて出前県議会かなと思っております。

◎銀杏委員長
 去年は午後に2つやりましたけれども、今回は、午前と午後に分けますから、多少時間はとれるかなと。
 いいですか。
 それでは、次に、平成30年度第2回県外調査についてお諮りしたいと思います。
 日程は、これも前回の常任委員会後、相談させていただきまして、8月29日から8月31日までの2泊3日で予定をしております。調査のテーマ等については、さきに委員の皆様から御希望を伺いましたけれども、それをもとに詳細を決定させていただきました。
 説明を事務局からさせます。よろしくお願いします。

●池原議会事務局調査課係長
 県外調査先でございます。たくさんの提案をいただきましたが、四角括弧で囲ってある5項目、2カ所とさせていただきたいと思います。詳細は2枚目のほうに書いてありますが、1枚目のほうで説明いたします。
 北海道は民泊条例をつくっておりまして、札幌市もつくっておりますが、同じ内容の条例をつくっていて、全道を規制していると。小樽市と函館市などの都市部や、あと富良野市などの農村部と、この両方を見られるので、本県でも参考になるのかなと思っております。
 障がい者雇用については、全国2位の工賃月額となったこともあり、本県より上位にありますが、近年、頭打ちの状況もあったりして、逆に課題なども聞けるのかなと思っております。
 稚内市につきましては、風力発電の新しい施設がこの5月にできまして、1基が3,000キロワットと、営業運転しているものとしては非常に大きいものです。あと1,000キロワットですがそれが57基というものが宗谷岬の近くにあり、非常に参考になるかなと思います。
 あと、稚内病院については、ほぼ中部の厚生病院と同じ規模で、しかも市立の病院ではありますが、市外の方を4分の1から3割ほど受け入れられていると。また、分娩できるのはここしかないということなので、中部のあり方などの参考になろうかと思います。
 さらに、北海道総合在宅ケア事業団というのは、医師会、看護師会、道や市町村との第三セクターで、道内全域でケアプランや訪問看護の事業をしております。地域においてどのように安定的に介護ケアをしていくかということで参考になるかと考えております。

◎銀杏委員長
 委員の皆様から御意見等ございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 いいですかね。(「はい」と呼ぶ者あり)わかりました。
 それでは、案のとおり、第2回の県外調査を行います。
 これから調査先等の調整を行わせていただきますが、若干、調整の結果、調査内容が多少変更になることもありますが、そのときは、委員長に御一任をいただきたいと思います。
 詳細は、後日、事務局から連絡をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会とさせていただきます。


午後2時04分 閉会
 

 

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