平成30年度福祉生活病院常任委員会議事録

平成30年5月21日会議録(確定版)

出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員

銀杏 泰利
中島 規夫
福浜 隆宏
市谷 知子
浜田 一哉
川部 洋 
浜田 妙子
稲田 寿久
内田 博長 
 

欠席者
(なし)


説明のため出席した者
  藤井福祉保健部長兼健康医療局長、酒嶋生活環境部長、中林病院事業管理者、
  ほか各次長、局長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  安養寺課長補佐、片山係長、池原係長

 

 

 

1 開  会   午前9時59分

2 休  憩   午前11時58分

3 再  開   午後1時01分

4  閉  会   午後2時00分

5 司  会   銀杏委員長

6  会議録署名委員  浜田一哉委員、浜田妙子委員

7  付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 


会議の概要


午前9時59分 開会


◎銀杏委員長
 ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 今回の常任委員会は、最初に福祉保健部及び病院局、そして交代をして次に生活環境部の順に行います。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、浜田一哉委員と浜田妙子委員にお願いいたします。
 それでは、報告事項に入ります。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いいたします。
 なお、質疑等については、説明終了後に一括して行うことといたします。
 報告1、鹿野かちみ園・鹿野第二かちみ園及び皆生尚寿苑に係る財産評価審議会の結果について、小林福祉保健課長の説明を求めます。

●小林福祉保健課長
 福祉保健部の資料の1ページをお願いいたします。総務部所管ではありますけれども、民間譲渡を前提に手続を進めている、鹿野かちみ園、鹿野第二かちみ園、皆生尚寿苑に係る財産評価審議会が先日開催されましたので、その出された答申について、概要を報告いたします。
 まず、鹿野かちみ園、鹿野第二かちみ園でありますが、四角で囲っているところです。諮問のほうは、これまで常任委員会にも提出していた資料の中で記載しておりました7億4,800万円でありましたが、答申のほうが4億8,700万円ということで、2億6,100万円ほど減額になっております。それから皆生尚寿苑につきましては、諮問のほうが1億9,600万円余りでありましたけれども、答申のほうは逆に180万円ばかり増えて1億9,840万円です。
 その理由、1の(2)のところですが、鹿野かちみ園と鹿野第二かちみ園の評価額が減になった要因ですけれども、土地面積が広大、広過ぎるということと建物用途が限定的であるということに加えまして、劣化や損傷の度合いを重視して大幅な減額となっております。それから皆生尚寿苑の評価額が増となった要因ですけれども、これまで土地の面積につきましては建築図面による面積を使用しておりましたが、登記簿面積のほうを使用した関係で約160平米余りふえたということで、その増による見直しです。
 この登記簿面積ですけれども、これは実測面積ではありませんし、あと、いわゆる青線、赤線がこの登記の中に含まれていないということですので、実測して赤線や青線の面積も確定した上で実際の譲渡ということになります。また、その赤線とか青線につきましては、それぞれ米子市や鳥取市の所有でありまして、例えば鳥取市の所有につきまして青線や赤線が出てきた場合には、県の鹿野かちみ園の土地と交換ということもあり得ますので、単純に面積を増とするものでもないということを御承知いただきたいと思います。

◎銀杏委員長
 報告2、平成30年度第1回低所得者のくらし安心対策チーム会議の開催結果について、上川福祉保健課くらし応援対策室長の説明を求めます。

●上川福祉保健課くらし応援対策室長
 2ページをお開きください。高齢者、障がい者等、各分野の低所得者対策を全庁横断的に展開していくために、低所得者のくらし安心対策チームを、4月27日に今年度第1回の会議を開催し、本年度の取組方針について確認しました。
 内容ですが、4です。4つの検討チームを設けまして予算化に向けた検討を行っていくということです。1つ目の住まいの確保ですけれども、既存の家賃債務保証制度が利用できない方向けに、今年度、生活環境部のほうで新しい債務保証制度を予算化されておりまして、これを速やかに実施しつつ、見守り等、金銭面以外のサポートについて市町村と連携しながら検討していくこととしております。
 2つ目、子どもの居場所づくりです。こども食堂等、子どもの居場所につきまして、継続的な運営の支援をしていくのとあわせまして、中山間地域等の取組を増やすために、1つは、スタッフ不足という現場の声に応えるため、大学等と連携して学生ボランティアの人材確保の仕組みをつくっていくと。2つは、企業や生産者からの支援の食材をこども食堂に提供する仕組みをつくっていくというものです。
 3つ目、課題を抱える子ども・家庭の支援です。子どもや家庭の地域での孤立防止、学力向上や不登校、高校中退防止に向けまして、1つは、こども食堂や学習支援の場で地域との交流を進めていく。2つは、スクールソーシャルワーカーの人材確保、育成、活動支援を進めていくということです。
 4つ目、就職困難者への支援です。中高年や若者の就職困難者への就業支援、職場定着、社会参加に向けた支援を県立ハローワーク等と連携をしつつ、企業に業務の切り出しなどを提案しながらマッチングを進めていくという取組を検討していきたいと考えております。

◎銀杏委員長
 報告3、中部地区における障がい者の共同作業場「地域はたらくセンター」の開設について、小澤障がい福祉課長の説明を求めます。

●小澤障がい福祉課長
 中部地区における障がい者の共同作業場「地域はたらくセンター」の開設について御報告したいと思います。
 資料の3ページをお願いいたします。障がいのある方の就労支援につきましては、4月に改定した工賃3倍計画に基づきまして、就労継続支援事業所における工賃の向上に向けた取組を推進していますが、今回、日本財団との共同プロジェクトとして、日本財団から施設の改修費等の御支援もいただきまして、中部地区初の共同作業場となる地域はたらくセンターが開設されたところです。
 この地域はたらくセンターですが、実施主体となる社会福祉法人慶光会が倉吉市関金町の旧クリニックを改修いたしまして、県中部地域の就労支援事業所の利用者の方を対象に、施設外就労の受入や作業外注による利用者の方の工賃増を実現するということで、共同作業場として開設したものです。この共同作業場で複数の事業所の利用者の方による作業を可能といたしまして、安定した作業や、高い工賃を提供するということで、中部地域の利用者の工賃増の展開をしていくことを目指しています。作業内容は、現状としましては、主にペットフードであるとか、100円ショップの商品等の袋詰め作業などを行っています。
 先週の5月16日、中部の事業所や取引先企業などへの幅広い周知を兼ねて開所式が実施されたところです。こちらのセンターですが、共同作業場といたしましては、東部地区のワークコーポとっとり、西部地区の御崎漁港に続いて県内3カ所目となる共同作業場となっています。県としましては、本年度も振興センターのコーディネーター配置による取組の強化や、共同作業場における実習に新たに参加した事業所に対して、支援する奨励金などを通じて共同作業場の取組を後押ししていくことを予定しております。また、今後は、共同作業場間での連携を深めて、就労支援事業所の参加、工賃増に向けた取組を進めていきたいと考えているところです。

◎銀杏委員長
 報告4、平成30年度地域医療介護総合確保基金(介護分)に係る事業量見込みについて、長岡長寿社会課長の説明を求めます。

●長岡長寿社会課長
 資料の4ページをごらんいただきたいと思います。平成30年度地域医療介護総合確保基金(介護分)に係る事業量見込みについて御報告いたします。
 当基金は、平成26年に消費税の増税分を活用して創設されたものですけれども、平成27年に医療分に加えて介護分も対象になったものです。2のところに書いてありますけれども、29年9月以降、介護人材対策協議会や、市町村、高齢者の介護関係団体に照会した要望額を踏まえまして、本県における事業量を2億円と見込んで、国に報告いたしました。
 大きな内訳としましては、1のところをごらんいただきたいと思います。介護施設等の整備に関する事業として0.4億円、また、介護従事者の確保に関する事業として2億円ということで、大体昨年ベースの要求額です。
 主な事業としましては、次のページの3をごらんいただきたいと思います。まず、介護施設の整備に関する事業ですけれども、今年度は、特養の多床室のプライバシーの保護のための改修の経費を計上しております。施設整備はゼロですけれども、30年度に過年度の基金を活用して実施する事業として、認知症の高齢者のグループホームを1カ所、小規模多機能を1カ所、また、それに伴う開設準備経費等を計上しております。
 2、介護従事者の確保に関する事業です。ア、基金の整備ですけれども、介護人材確保対策協議会等に関する事業として100万円。参入促進につきましては、中高生の夏休み介護事業の仕事体験や介護のイメージアップ事業、また、就職支援コーディネーターの配置によるマッチング強化、また、今年度導入した介護助手の導入支援事業等で4,700万円。また、資質の向上ですけれども、若手介護従事者の研修会や、医師、薬剤師、歯科医師等の専門職の各種研修に9,900万円。最後に、労働環境・処遇の改善として、介護ロボットの導入支援や、職場環境の改善研修経費等で900万円を計上しております。介護分野につきましては、例年大体要望額どおり国の内示をいただける見込みですので、既に当初予算で2億円を計上しております。今後、市町村や関係団体と連携しながら適切に事業を執行してまいりたいと考えております。

◎銀杏委員長
 報告5、森と自然の育ちと学び自治体ネットワークの設立について、及び報告6、鳥取県子ども・子育て支援事業支援計画の改訂について、稲村子育て応援課長の説明を求めます。

●稲村子育て応援課長
 資料の6ページをお願いいたします。森と自然の育ちと学び自治体ネットワークの設立について御報告いたします。
 森の自然の育ちと学びとは、いわゆる森のようちえんを初めとした自然保育の取組のことであります。全国でも森のようちえんの取組に積極的、熱心な自治体である長野県、広島県、そして本県の3県知事が発起人となり、このたび森のようちえんなど自然保育に関する情報発信や各種調査、指導者などの人材育成、国への提言などを行っていくために自治体のネットワークを立ち上げ、この3県以外にも広く参加自治体を募っていこうという趣旨です。ネットワークの設立につきましては、先月17日の全国知事会の後に3県知事による設立宣言と記者発表を行いまして、設立の運びとしております。
 その後の活動としましては、先日、5月12日から13日に東京・日比谷公園において行われた「第28回の森と緑の祭典」に発起人3県がブース出展を行って、各県の森のようちえん活動や自然保育についてのPR活動を行っております。また、本日になりますけれども、3県知事連名による来年度実施予定の幼児教育の無償化について、森のようちえんも対象となるよう国への要望活動を長野県の阿部知事以下、各県の担当者も参加しまして内閣府の少子化対策担当大臣である松山大臣を初め、文部科学省、厚生労働省などに要望活動を行っております。
 設立宣言以降、各都道府県や発起人3県の市町村へのネットワークへの参加を呼びかけているところです。5月17日現在ですが、既に秋田県、滋賀県の2県から参加表明が届いておりまして、3県の30市町村も取組に賛同するという趣旨を表明いただいております。本年の9月をめどに設立総会を開催する方向で検討しておりまして、記念講演や自治体担当者の交流会などをあわせて開催したいと考えております。また、森と自然の育ちと学び自治体ネットワークの活動や情報発信については、本年11月に大山で開催予定の森のようちえん全国交流フォーラムにおいてもPRしていこうと考えております。
 続きまして、資料の7ページをお願いいたします。鳥取県子ども・子育て支援事業支援計画の改定について御報告いたします。
 子ども・子育て支援事業支援計画は、平成27年度から実施されている子ども・子育て支援法において市町村の子ども・子育て支援事業計画の達成に資するために、県として、市町村に対して教育、保育、地域の子ども・子育て支援事業の提供体制確保のため、県の支援などに向けて施策推進のための必要事項を定めるものです。現在の支援計画は平成27年度から31年度までの5カ年の計画期間となっています。昨年度の平成29年度が5年間の中間年に当たるということで、これまでの計画達成状況や市町村の計画見直しを踏まえて中間見直しを行ったものです。
 見直し案については、昨年12月から本年1月中旬までパブリックコメントを実施、本年1月末から2月頭まで県政の電子アンケートなどを行って意見聴取を行い、それらの意見も反映させて改正を行ったところです。
 1の改定の概要で、(1)の教育・保育の量の見込みと確保策については、市町村の計画を踏まえて市町村の量の見込みや確保策を反映して積み上げた見直し後の数値です。1号認定というのは、満3歳以上の就学前の子どもで幼稚園や幼稚園型の認定こども園に通うお子さんの人数の見込み数です。2号認定、3号認定については、いわゆる保育に欠けるために保育所や保育所型の認定こども園に通われるお子さんの人数の見込みという形です。
 (2)に、(1)の量や確保策以外の見直し内容を掲げております。表の2段目に(新)新たな保育の受け皿の活用について書いておりますけれども、新たに制度化された企業主導型保育や、県、国の子育て安心プランによる幼稚園での2歳児受入、一時預かり事業と言っているものの活用など、新たな保育の策としての項目を追加しました。このたびは、認定こども園の普及に関する基本的な考え方などについて時点修正を行って、平成30年度当初の施設数を追加し、31年の年度末の設置目標などの見直しも行っております。
 このほか、保育士、幼稚園教諭等の人材確保の項目では、平成28年から県社協に委託して実施しております保育士・保育所支援センターによる取組を記載したところです。
 その下、社会的養護体制の充実について、平成30年8月とありますが、こちらは記述ミスで、平成29年8月に国から示された新しい社会的養育ビジョンに基づき、こちらの記載についても時点修正を行っております。訂正をお願いいたします。
 その下、障がい児施策の充実等についてですけれども、保育所や放課後児童クラブなどにおける障がい児の受入体制が充実しつつあることや、医療的ケア児に対する医療的サービス、看護師などの医療人材の確保ですとか、医療型ショートステイ、訪問看護の医療サービスの充実などの記述もあわせて今回盛り込んだところです。
 各取組に係る具体の事業については、子ども・子育て支援事業支援計画も包含している子育て王国とっとり推進指針の改定において事業計画を見直し、そちらのほうで読みかえることとしております。また、見直しに係るパブリックコメントの実施概要や県政の電子アンケートの実施結果については、主な意見などを含めて2、3として掲載しておりますけれども、詳細な説明については省略いたします。
 また、子ども・子育て支援事業支援計画の改訂版の全文につきましては、本日、別冊の資料としてお手元にお配りしておりますので、ごらんください。

◎銀杏委員長
 報告7、世界禁煙デー関連イベントについて、高橋健康政策課がん・生活習慣病対策室長の説明を求めます。

●高橋健康政策課がん・生活習慣病対策室長
 9ページをごらんください。世界禁煙デー関連イベントについて御案内したいと思います。
 世界保健機関が5月31日を世界禁煙デーと定めております。これに呼応しまして、「世界禁煙デー記念イベント2018in鳥取」、並びに全国禁煙推進研究会、あわせて世界禁煙デーパネル展も実施いたしますので、御案内したいと思っております。
 会場は、倉吉未来中心です。まず1、世界禁煙デー記念イベント2018in鳥取です。厚生労働省と県の主催で、5月27日の日曜日12時30分から14時20分の時間帯で、倉吉未来中心の小ホールで倉吉東高校の放送部の方を司会に、オープニングパフォーマンスを倉吉東高校のオーケストラ部の演奏によってスタートいたします。産業医科大学の大和浩先生の「世界標準のタバコ対策が人類を救う」という講演をいただいた後、「2020年、受動喫煙のない社会を目指して~たばこの煙から子ども達をまもろう~」という題でトークセッションを行い、クロージングとして、鳥取中央育英高等学校の書道部の書道パフォーマンスで終了するということです。このトークセッションには、タレントの麻木久仁子さん、先ほどの講演をいただく産業医科大学の大和先生、若者の代表として鳥取看護大学の矢倉友樹さんという学生さん、これに加えて藤井福祉保健部長が参加したいと思っております。
 続きまして、第18回全国禁煙推進研究会が鳥取県医師会の主催で開催されます。会場は、引き続き未来中心の小ホールで、14時30分から16時20分の予定です。座長である米子医療センターの長谷川院長の取りまとめのもと、鳥取大学医学部社会医学講座環境予防医学分野の尾﨑教授から「加熱式タバコを含めた受動喫煙対策」という基調講演をいただき、その後、鳥取県における受動喫煙対策というシンポジウムを、中部医師会の河本先生、中部歯科医師会の濵吉先生、とっとり喫煙問題研究会の長谷川さん、健康政策課長の植木、特別参加として、基調講演をいただいた鳥大の尾﨑先生という参加者でシンポジウムを行っていきたいと思っております。
 当日、5月27日の11時半から17時までの1日の間、倉吉未来中心のアトリウムでは、世界禁煙デーのパネル展も実施します。禁煙パネルの展示や、禁煙標語の展示、受動喫煙や禁煙に関するチラシの配布などを行っております。そのほか、世界禁煙デー及び禁煙週間、5月31日から6月6日の1週間なのですが、こういったものにあわせまして、県及び市町村においてイベントの開催、喫煙防止対策、禁煙対策に関する取組を実施予定ですので、また御参加などしていただければと思います。
 あわせて、本日、お手元にカラーのチラシをお配りいたしております。今日、御説明させていただきました倉吉未来中心で行われる3つのものを1枚にまとめておりますので、御活用いただけたらと思います。

◎銀杏委員長
 報告8、平成30年度地域医療介護総合確保基金(医療分)の国への要望額等について、萬井医療政策課長の説明を求めます。

●萬井医療政策課長
 10ページをお願いいたします。先ほど長寿社会課のほうからも御説明いたしました地域医療介護総合確保基金について、医療分の本年度要望規模、事業概要等を、去る4月11日に厚生労働省へ報告しましたので、その概要を報告いたします。
 総額としては、1の平成30年度の国への要望額というところに記載しているとおり、14.6億円を要望しております。主なものは、隣の11ページのほうをごらんいただきたいと思います。3本柱ということで、地域医療構想の達成に向けた事業、居宅等における医療の提供に関する事業、医療従事者の確保に関する事業、この3本で14.6億円ということです。主な大きな事業としましては、1の枠の中の○の2つ目、3つ目ですが、県立中央病院の建てかえ費用のうち、高度医療機能の集約化に係る施設整備に関する補助金、鳥取赤十字病院における頭頸部がん等の放射線治療等に対応できる放射線治療等の整備費用などで、合計14.6億円ということです。
 この要望額につきましては、2の表の中に掲げているような経過でありまして、県内の医療機関等に事業の要望照会等を行い、事業者からの要望額13億円に、将来の事業要望に備えた地域事業枠1.6億円を加えて、鳥取県の要望額として、地域医療対策協議会や医療審議会で御審議いただいた上で国に要望したものです。この4月11日の事務的な要望に先立ちまして、去る4月9日には平井知事から担当の事務次官に直接国要望も行っているところです。
 最終的な基金の規模、事業内容につきましては、国のヒアリング等を経て、6月ごろ内示が決定する見込みです。この14.6億円のうち、1の※に書いておりますが、年度当初から予算措置が必要である病院内の保育所の運営や、医師の診断書等を補助する医療クラークの配置等の事業については、5.6億円を当初予算で認めていただいております。これ以外の額につきましては、国の配分等が決定した時点で、また御審議いただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

◎銀杏委員長
 報告9、平成30年度第1回県・市町村国民健康保険連携会議の検討結果について、金涌医療・保険課長の説明を求めます。

●金涌医療・保険課長
 12ページをお願いいたします。今年度第1回目の市町村との連携会議を開催しましたので、その結果を報告いたします。
 この会議は、市町村担当課長と国保改革に関する事項について協議、検討する場ですけれども、今回の会議での主な協議事項としては、平成31年度、来年度の納付金の算定に向けた作業や、国保事務の標準化に向けた取組について、その方向性について確認したものです。
 1番目は(1)のアですが、平成31年度に向けた納付金算定ということで、年間スケジュールとしては、国から10月ごろ、秋ごろに仮係数が示されますので、それまでに医療費係数や激変緩和などのシミュレーション、試算をしながら検討することを確認しております。
 2番目のイですが、被保険者証、保険証のことですけれども、その統一と市町村標準事務処理システムの導入ということです。国におきましては、平成32年度から保険証を現在の世帯ごとから個人ごとの発行に切りかえる予定です。これにあわせまして、国が市町村事務の効率化や、コスト削減の観点から開発した市町村標準事務処理システムの導入について検討することとしたものです。このシステムにつきましては、現在、市町村のほうが独自で住基と連動したシステムを組んでおり、制度改正があるたびに多くの手間と多額の改修費をかけて整備をされているものですが、これを解消しようとして国が整備したものです。市町村で導入されればコストの削減が見込まれるということですので、平成32年の大きなシステム改修の時期に合わせて検討してはということで提案したものです。○の2つ目ですが、検討に当たりまして、市町村で各システムの現状等について十分調査を行って、導入する際のメリットですとかデメリットを踏まえながら検討するということで合意しております。
 また、2の主な報告事項としては、平成30年度保険者努力支援制度の評価結果について説明しております。この制度には、下のほうで説明しておりますが、特定健診や健康づくりの推進など、インセンティブのある取組として保健事業などを頑張っているところに対して国の交付金が配分されるものですけれども、これについて、平成30年度の市町村の評価状況について説明し、今後の取組を向上させるための方策等について意見交換いたしました。全般的なこととして、取組の底上げをしていくことを確認しております。
 その他、国保事務の標準化として、平成30年度以降に検討するとして先送りしていたものがありますので、これについて鋭意進めていくことで方向性について確認したものです。

◎銀杏委員長
 それでは、今までの説明について質疑等はございませんか。

○市谷委員
 まず1ページのかちみ園や尚寿苑の財産評価のことについてですけれども、この報告を聞いたときに、最初にやった鑑定額と評価額が、かちみ園の2つの施設と土地について2億6,000万円も差が出るということ自体がちょっと何なのかなと。では、最初の鑑定は何だったのかなと評価そのものに対する不信感を持ったのですけれども、なぜその差が出たのかというのは当然書いてあるのですが、最初の鑑定は何だったのかなと。
 もう一つ、尚寿苑のほうですけれども、含まれていない土地があったということなのですけれども、鳥取市の持ち分のものがあれば、それについての譲渡というか、権利をもらうことも含めてやっていかなければいけないというお話があったのですが、これは今回の評価に伴って初めてわかったことなのでしょうか。こういう手続を踏まえるということになると、今後どういうふうにやっていくのかもきちんと示していただかないといけないと思いますけれども、以上のことについて御説明をお願いしたいと思います。

●小林福祉保健課長
 正直、私どももこの金額に戸惑ったところですけれども、最初の財産評価審議会をする前の鑑定のやり方が、不動産鑑定士の方お一人に鑑定していただいて、財産評価審議会は専門家6名で構成されているのですけれども、そこに諮って最終的に審議会のほうでいろいろな観点から審議していった結果ということでありまして、いろいろ鑑定の方法もあって、審議会のほうでその方法にのっとってやられたということです。
 皆生尚寿苑のところですが、いろいろな方法と申しますのは、まず土地とか建物を原価による原価法という積算をした上で、今度は収益的にどうあるべきかといったものを算定して、それをミックスして鑑定をされるそうです。私ども、詳細部分は専門知識を持っていないので大変申しわけありませんが、そういったことによって財産評価審議会で審議していただいたと。
 あと、尚寿苑のほうで市谷委員からお話がありましたけれども、交換とか譲渡というのは、鳥取市の鹿野かちみ園と米子市の皆生尚寿苑にありまして、いわゆる法定外公共物である青線、赤線がそれぞれの施設の中に入っているといったことで、譲渡を検討する前から青線、赤線があるというのは我々も把握したところです。
 この青線、赤線の計算につきましては、実際に登記簿の中の面積に入っておりませんので、実際に実測してみないとどれほどの面積があるかというのはわかっていないというところであります。今後、実測を行って面積を確定した上で、例えば鹿野かちみ園であれば敷地内に水路が流れており、その水路の管理道として今は県有地になっているのですけれども、そういったところを青線、赤線が出たときに鳥取市と交換することも可能性があるといったところです。交換などができなければ、鹿野かちみ園については鳥取市のほうから有償で譲渡を受けるような交渉をしていくことになります。これは米子の皆生尚寿苑についても同様です。米子市のほうにもし交換等ができるような土地がないということであれば、単純に米子市のほうから買い取るといったことになります。
 今後のスケジュールですが、スケジュールのほうは資料に記載しているとおりですけれども、まだ実測の面積が確定していないということですので、公告時におきまして面積の確定がまだといったこともお知らせした上で、公募を進めたいと考えているところです。

○市谷委員
 そういった評価について、はっきり言って、森友学園ではないですけれども、評価がこんな曖昧で大きく変わって、またこれからも変わるかもしれないという状況だと今聞いたのですけれども、もう5月が終わりますが、今の話を聞いていると、変わるかもしれないという前提で譲渡先の選定作業にかかるなどということはやってはいけないと思うのですよ。とてもではないですけれども、手を挙げることにもならないというか、前提条件がこんな整っていない状況で手続を急いではいけないと思いますけれども、いかがでしょうか。

●宮本ささえあい福祉局長
 評価額が変わるかもしれないということで申し上げたのは、あくまでも、これから実測をしていきますので、登記簿に書かれた面積と実測の面積というのは違うものですから、その差額について精算行為が発生するという意味で申し上げております。
 もう一つは、赤線、青線といって国有地や水路などがありますので、そのようなものを交換すべきものは交換し、交換できない場合は、今、登記簿の中に含まれておりませんので、その分がプラスの要素となり、その面積分を後で精算していただくことになるということで、面積に関して評価額が変わるという意味で課長のほうから申し上げました。
 その大もととなる評価ですが、評価額そのものが変わるというよりも、評価の方法そのものは、前回の諮問に要した金額と今回答申でいただいた金額は考え方としては変わってはおりません。むしろ全く一緒と考えていただいてよろしいかと思いますが、先ほど課長もちょっと申し上げましたけれども、大きくは三段論法でできているとお考えいただければと思います。
 1つ目は、建物と土地の評価について、現在の評価額を評価していくもの。市場流通性や劣化なども評価して、それで不動産の価値に着目して評価するというのが1個目で出しています。
 2つ目は、今度は収益に着目して、現在の評価額は幾らなのかを計算で出していくという方法があります。以前の常任委員会でお伝えしましたように、かちみ園でしたら、おおむね収支の単純な差額ですけれども、9,000万円程度の黒字が出ている。皆生尚寿苑の場合でしたら、ざっくり言って5,000万円程度の黒字が出ている。年間それくらいの黒字が出るならば、不動産の大もとの価格は、市場価値はこれくらいだったであろうというのを、ある一定の割合を掛けて割り戻して、大もとの不動産価格はこうだったのだろうと推測する方法です。それによって、これは収益還元法と呼ぶようですけれども、不動産価格は幾らぐらいのはずだというのが出てきます。
 3番目ですけれども、1個目に出した不動産の純粋な評価と、2個目に出した収益から導き出される不動産の価格、これを割合で四六でいくとか七三でいくとか、そういった割合によって評価をかけていくことになります。その合算が、結果としてこの2億6,100万円の減ということにあらわれたものでありまして、評価の方法ががらっと変わったりとか、この金額の考え方が変わるといったものではありません。

○市谷委員
 その3段階の2段階で収益とおっしゃいましたけれども、収益は、今、厚生事業団が行うことによって得ているものを参考にして試算されたということですが、公募をかければ県外業者も含めて、それはあくまでも今の事業者がやっているからできている部分だと思うのですよね。それを前提にして試算していくということ自体、ちょっと間違いではないかなと私は思いますし、先ほど言われましたけれども、何段階で評価だと、いろんな評価の方法で最初の鑑定と今回の評価は評価の仕方が違うという話だったと思います。ただ、いずれにしても、精算行為が生じるというのは、公募をかけて契約したにもかかわらず、後で精算するとうたうとはいっても、やはりこういう大きな買い物をするということは申し込む事業者にしてみたら本当に大きな判断になってくるわけですから、その精算行為がどれだけの額になってくるかということがよくわからないまま、手を挙げるということにはなかなかならないのではないかと思うので、こういう曖昧なまま公募をかけていくというのは非常に失礼な話ではないかと思います。最低でも、幾ら差額が生じるのかということぐらいはちゃんと示すと、それぐらいするのがエチケットではないでしょうか。

●宮本ささえあい福祉局長
 まず、2本目の柱の収益還元法によるものですが、これは実際に現在の運営でどれくらいの収支差額が、黒字が生じているのかというのは、今の厚生事業団にお任せしている数字で見るほかはないのでありまして、仮にほかの法人がとった場合にどうなるのかというところを何か加味して計算するというようなことは、事実上不可能ではないかと思います。
 あと、面積によって精算する行為というのは、これから実測をかけて、どれくらいになるのかはこれからわかっていくものです。ただ、現在でも登記簿の公簿はあるのでありまして、そこに表現されている図面を見ますと、赤線や青線というのは非常に小さなものです。色鉛筆1本分とか、そういったもので表現されているものですので、そうそう変わるものではありません。なお、申し上げておきますが、皆生尚寿苑に関しては、あの辺りは地籍調査が行われた形跡がありまして、こちらのほうはそう変わらないのではないかと考えております。

○市谷委員
 時間がないので、文章では説明してありますが、最初の鑑定額と評価額とで差が出たということを、数字でどういうことなのか示してください。また、今、口頭であった部分、赤線や青線というお話がありましたけれども、そこがこれからの変動部分にもなってくるかなと思いますので、その辺りもきちんと文章にして地図も示して資料を出していただきたいと思います。
 あと、これは土地と建物の評価ということでの話ですが、それ以外にも公募をかけるに当たっては、働いている人たちは継続雇用ですよとか、利用しておられる方々の処遇がきちんと担保されるためのいろんな条件もつけていると思うのです。それから県としても、強度の高度障がいの方に対しての支援制度も別途つくったりしていて、要はこれは単なる建物の扱いではなく、重度の障がい者の方や、生活に困難を抱えておられる高齢者の方の処遇をどうしていくのかという問題であるわけですから。今回は建物や土地の評価についての話でしたが、評価はこれだけではなくて、利用者の処遇についてもいろいろ条件をつけているということをここで言っておかないと、何か建物のことだけのように聞こえるので、そこはちょっと言わせていただきたいと思います。また、今求めた資料については早いうちに出していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

●宮本ささえあい福祉局長
 資料については、お渡しできますので。
 今回は、財産評価審議会の結果として数字が大きく動いたものですから、報告させていただきました。かねてより、市谷委員がおっしゃっておられるような処遇の関係での利用者環境の激変緩和ですとか、福祉施設としての運営の継続ですとか、今まで県立施設として担ってきた機能の継続などといったところは、先月の常任委員会でも申し上げたとおり、譲渡条件として公告したり、あるいは契約書の中に盛り込んでいく所存であります。

◎銀杏委員長
 ほかに。

○稲田委員
 まず簡単なものから。2ページで、このいわゆる低所得者層の中に、高齢者、障がい者、子ども、若者、女性というジャンルが書いてあるわけですが、子どもというのは低所得者なのか。ここのところはどうなのかということを1点お伺いしたい。
 次はちょっと突っ込んだ話になると思いますが、6ページに自然保育認証制度というのがあるのですけれども、この認証制度を設けることについて、一体その意味は何なのだということの意味合いをわかりやすく教えていただきたい。
 また、保育所、幼稚園等とっとり自然保育認証制度の実施要綱があるのですね。担当課はその実施要綱を今ここに持ってきていますか。持ってきていないか。(「はい」と呼ぶ者あり)そうか。いいわ、ちょっとわかる範囲で答えてほしい。
 8ページ、パブリックコメントで、ここに結論だけが出ているわけですね。どういう形でパブコメの問いかけをしたのか、それをまず教えてください。
 9ページ、これは以前、前の伊藤議長と私が副議長のときだったのですが、常任委員会で論をしたことがあるのです。いわゆる世界禁煙デー、これに各種イベントをするわけですからお金がかかっていますよね。お金をかけているのでしょう。全くお金がかかっていないのか。

●高橋健康政策課がん・生活習慣病対策室長
 今回、県費はかかっておりません。

○稲田委員
 お金はかかっていない。

●高橋健康政策課がん・生活習慣病対策室長
 県費は出しておりません。

○稲田委員
 県費は出していない。
 そうか、そうすると、余り質問する意味がないのか。わかった。では、これは今までの答弁を聞く間に考えるから、まず今の私の質問に答えてください。

●上川福祉保健課くらし応援対策室長
 2ページの1行目に、高齢者、障がい者等、貧困リスクに陥りやすい属性の方々を列挙しておりますが、子どもにつきましては、子ども自身は所得があるわけではありませんし、世帯の貧困ということになるかと思うのですけれども、子どもの貧困問題というのが最近課題になっておりますので、子どもの貧困問題についても取り扱うという意味で特出しにして書いているということです。

○稲田委員
 説明の意図はわかるのだけれども、各分野の低所得者対策という言葉にひっかけていくのでしょうが、それにしても子どもがこの範疇に入るというのはやはりおかしいと思う。今聞いた答弁ではそうかなと思える節もないことはないけれども、基本的にはやはり間違っているような気がする。子どもは低所得者ではない。普通の子どもは無産者なわけだから、この中に子どもを入れ込むということはいかがなものかという疑問だけ投げかけておきます。

●稲村子育て応援課長
 自然保育の認証制度につきましては、下の参考のところに書いておりますけれども、(1)のとっとり森・里山等自然保育認証制度は、いわゆる森のようちえんそのものでありまして、園舎を持たない形で野外活動で保育を行っている保育所、認可外の保育所という形です。智頭にある森のようちえんまるたんぼうですとか、鳥取市内の風りんりんについては、園舎を持たないで自然のフィールドワークの中でこういう活動を行うということです。認証制度の中には、例えば通常の森のようちえん等は国の制度でも何もありませんので、きちっとした基準はありません。鳥取県では、そういったことでは普及が進まないということで、県独自で保育士の配置基準や野外活動の総時間数といった基準を定めております。詳しい認証の中身は、また後ほど稲田委員に資料をお持ちしたいと思います。

○稲田委員
 ちょっと質問の趣旨が違う。私が言っているのは、問いかけが抽象的だったかもしれないけれども、なぜ保育園や幼児教育や子育てなどに認証制度というもので、一つの団体や施設といったものを認証するのか、その一体認証制度というものにどういう意味があるのと、そういう問い方をしているのです。そういう意味で答えてください。

●稲村子育て応援課長
 県としましては、何か県が認証することで権威づけるということではなくて、県がきちんとした基準をもって認めることで利用者の方が安心して使っていただける、そういう意味合いで県としての認証制度を設けております。県の基準等に沿った形で運営されているものについては当然県としても支援を行っていきますし、利用者の方も安心してお子さんを預けていただけると、それがひいては森のようちえん等の自然保育への理解や普及につながるという意味合いで一応県の認証制度というものを設けているという趣旨です。

○稲田委員
 冒頭に課長は権威づけということをちょっと排除したような感じがあったけれども、やはり私はこれもあると思うのですよ。これは以前、今からもう10年ぐらい前に質問したことがある。この認証制度というものの出走りのころに、一体認証制度とはどういう意味があるのだ、認証を受けた施設や団体にどういうメリットやデメリットがあるのか、認証することによってどういう波及効果を呼ぶのかというような、そういう問題についての質問でした。私は今の答弁で納得するのだけれども、ある種の権威づけや基準、皆さんが認知するとか、さまざまな意味合いがあってこの認証制度というものをつくるのだけれども、1点だけ前々から問題があって、今ちょっと資料を取り寄せたのだが、正式な名称では、保育所、幼稚園等とっとり自然保育認証制度実施要綱なるものがあるわけですよ。前々から疑問に思っていたことが1点あるものだから、私は今、議会事務局から取り寄せたのです。この中の別表ですよ。これが条例になっていると議論するのにもっとおもしろいのだけれども、条例でなくて要綱だから余り突っ込んだ議論にもならないが、この中で問題なのが、この認証制度をやって保育所や幼稚園やこども園や、そういう施設を行ってはならない者が書いてあるわけです。ちょっと見せてあげてください。その別表のところを見てほしいのだ。見ていますか。

●稲村子育て応援課長
 はい、見ております。

○稲田委員
 別表の「実施者」のところの大きな2の(1)、「宗教活動若しくは政治活動又は特定の公職を有する者若しくは政党を推薦し、支持」云々、これらを主たる目的とする者はできませんよと、こう書いているわけだ。今度(2)は、暴力団にかかわったり云々というのが出てきますよ。私は、その中、(1)の冒頭の宗教活動をやる者、これがなぜいけないのだろうと思うわけです。何でこれが禁止されているのだろう。
 これは日本の憲法上も大きな問題があるわけだけれども、政教分離、いわゆる宗教のあり方の問題について世界に大きな流れがあって、例えばイギリスとかヨーロッパ系は国と宗教とのかかわり合いについてはかなり緩やかなのですね。アメリカは非常に厳しい。日本はその中間形態で、言葉は聞いたことがあるけれども、そのかかわり合いは、目的効果論というのがあって、目的効果というものを調べて、その宗教が一体どこまで公の施設とのかかわりを持つのだろうという、そういうことを調べていくのだよね。
 今の流れとしては、比較的緩やかな流れになっているわけですよ。宗教や慈善事業や、そういうものに対して公の施設が金を出すことについては非常に緩やかになってきている。例えば宗教団体が非常に福祉的な活動をすることもあるわけで、それを政教分離ですといってばっさりと切るというのは余りにも極端な解釈ではないのかという動きになってきて、ある程度、政教分離というものが緩やかな解釈になりつつある中で、この要綱には宗教活動をやっている者はできませんよと、こういう書き方になっているわけです。これはおかしいと思う。やはり、今の大きな日本の政教の問題や福祉の問題などの中でこの文言がここにあるというのは、おかしな話なのですよ。宗教団体の中でも、確かにカルト的な宗教をやるところはおかしな宗教もあるのだけれども、まさに宗教によってきちんと国民や住民の福祉というものを考えていくと、宗教活動というものが非常に穏やかな形で人間の心の問題としてなされていく団体であるのに、これが何の注釈もなく排除されているというのはおかしな気がするわけです。
 森と自然の育ちと学びの自治体ネットワーク設立などという麗々しいような文言で知事が集まって議論するのであれば、むしろこういうようなことについて突っ込んだ議論を知事同士でしてほしいのだよね。そういうようなことをやらないで、ただ単に自治体のネットワークで今後こういうような活動をしましょうね、PRをしましょうねみたいな、こんなことに知事が集まって論をするのは無駄なことだと私は思っている。それをやるのであれば、もっとこういう問題点のようなものを少しずつ精査して、おかしいと思うところはやはり直していってほしい。これはもう前々から疑問に思っておったことで、今日これを見たらたまたま出てきたから、もう一回その要綱を取り寄せてみたのですよ。これをちょっと、今日初めて見たと思うから検討してみてください。ここで結論を出さなくて、いずれ返事をいただきたいと思います。

●稲村子育て応援課長
 はい、わかりました。

◎銀杏委員長
 ちょっと一言いいですか。今、幼稚園でキリスト教系の幼稚園があるのです。そういうものは、対象にならないということなのか。あと、神社総代や寺院、寺の檀家総代や檀家さんとか、ああいうものも一応責任役職があって宗教活動をやっていることになっていると思うのだけれども、そういう方が経営しておるのはだめなのかとか。その辺りも今のお話の中だとよくわからないのですけれども、またわかるように教えてください。

○稲田委員
 この本当に宗教と公のあり方は厄介な問題があるわけですよ。例えば、遺族会は宗教団体かというような議論を裁判所もやっているわけですよ。それから慰霊碑、忠霊塔などがよくあるよね。その忠霊塔は一体宗教施設なのかどうか、ただ単なる記念碑なのか、宗教施設の一つなのかというような論もしています。それで、それなりに判例、結論を出している。今、委員長が言われるように、檀家総代が一体宗教家なのかどうかということは、ある程度結論めいたものが出ているのです。けれども、私が言っているのは、それもそうなのだけれども、ここのところに宗教活動というのが、暴力団などと一緒に同列に並べられているというのはおかしいと思っているわけです。ですから調べてもらってから結論をいただきたいと思います。

●稲村子育て応援課長
 また確認しまして、委員長と稲田委員に御回答したいと思います。

○稲田委員
 それでは、次、3番目にパブコメのこと。

●稲村子育て応援課長
 パブリックコメントの実施方法につきましては、基本的には、今日付けている改定案の全文と、そのエッセンスを抜粋した概要版をつくりまして、ホームページ、各総合事務所の窓口、また市町村の関係課の広報窓口等にお配りして意見照会を行った形になっております。アンケートの回答用紙もつけて意見募集し、お寄せいただいた意見が8ページの(4)に書いている主な意見等という形です。ホームページ等も含めて改定の全文と、その概要版の両方をつけてパブリックコメントを行ったという形になっております。

○稲田委員
 それでは、それを見せてください。パブリックコメントの概要版でいいですから、見せてください。
 私が何でそんな質問をするかというと、子育て支援事業の改定で内容を少し変えておられるのだけれども、子ども・子育ての問題は基本的にもう周知のことですよ。今回、その改定をするためにやっておられるとすれば、もっと愚かなことだと私は思っておりますよ。どんなことかということはわかり切ったことなので、それを改めて問わなければならないという貧しさを私は感じるわけですよ。この主な意見を読んでみても、当たり前のことが書いてあるから、どんな問いかけをしているのだろうと、ついつい疑問が起こってしまうわけです。だからそれを見せてください。それから議論をしたいと思います。
 それで、世界禁煙デーですが、やはり一言言うことにしたいと思いますけれども、私は、今はたばこは吸いません。もうたばこをやめて5年になるわけですけれども、手術後にやめています。けれども、以前した議論は、私は、やはりたばこは嗜好品だと思っているわけですよ。これを世界禁煙デーで、こういう形でたばこを吸ってはいけない、それだったら最初からもう法令で禁煙をしたらいいはずなのですよ。けれども、それがなぜできないかというと、やはりそれは憲法第13条に由来があるわけですよ、幸福追求権に由来しているわけですね。だから余りこういうようなことを大々的に県が後ろ盾になって、これは予算でもついていたら私はもっと言うのだが、予算がついていないというからそうやかましくは言わないけれども。常任委員会の席で、私と前の伊藤委員と大激論になったことがあるのですよ。執行部を置いておいてこのことで議論した。
 たばこをやめた今でも、喫煙というのは、やはり嗜好品ですよ。その人の自己決定であるし、たばこを吸う吸わないというのもその人の自己決定。だからそれは、浜田妙子委員は多分また稲田が言い出していると思っているかもしれないけれども、やめろやめないということを改めてこういう形でキャンペーンを張るということについて、私はこれはそっとしておくべきだと思うということをあえて言いたい。もしそうでない、絶対にそうだというのであれば法律でもつくって禁止したらいいのですよ。禁止できないのだから。禁酒法と同じなのですよね。かつてアメリカが失敗をした禁酒法と同じことになる。こんなものは闇に潜るだけなのですよ。だから嗜好品として認めればいい。あと、それが健康にいいか悪いか、それは大人の判断ですよ。それをどんどんそういう雰囲気づくりをして喫煙者を真綿のようなもので包み込んでいくというやり方は、私は余り好きではないということを言っておきたいと思います。

◎銀杏委員長
 では、稲村課長、パブリックコメントの資料を後で提出してください。

●稲村子育て応援課長
 はい。

◎銀杏委員長
 禁煙デーについては、提案、文句を、一言でいいということなので。

○市谷委員
 稲田委員が言われたことでいろいろ思うことがあったので。禁煙の問題は、受動喫煙の問題があるので、確かに本人の嗜好の問題として認められていますが、そこをきちんと法律で規制ということもあるのでしょうけれども、現実には受動喫煙の問題があるので、野放しにしておくことは今日的にはよくないということで今こういう取組になっているということだと思います。一言それは言っておかなければならないと思いました。
 2ページの低所得者対策の関係で、子どもの扱いについては、稲田委員が言われたことは私ももっともだなと。子どもの貧困の連鎖を解消というか、何とかしなければいけないということで、島谷議員だったでしょうか、質問されたことが契機でこのチームをつくるということになったのですけれども、そもそもは子どもの話だったわけなのです。やはり大人と違って子どもというのは、働いたり生産するということにならないわけで、だからこそ特別に対策を打つことが必要なのです。ちょっと同列には扱える問題ではないし、本当はこれがきっかけだったのに、みんな一緒になってしまっているというのがちょっとどうなのかということについて、稲田委員が言われたのはそのとおりだなと思います。
 中身についてですが、(2)で子どもの居場所づくりについて書いてありまして、継続的な運営または取組の少ない中山間地域等での実施の拡大と書いてあります。以前、質問や質疑でもさせてもらいましたが、県が3年間のモデル事業でこの子どもの居場所づくりの事業をされてからもう3年が来るわけで、この制度をなくしてはならないということを私は以前言わせてもらいました。なくさないが、ここに書いてある中山間地域などの支援の制度にシフトしていくのだとおっしゃったのですけれども、ただ、今日のこの文章を見ますと継続的な運営ということも書いてあります。県の制度を3年間で終わらせてしまうと、今までやっていたところがやはりやりづらくなる、継続ができなくなるということがありますので、従来どおりの制度を継続していただくことが継続的な運営に寄与すると思いますけれども、ここで書いてあることはモデル事業との関係ではどういうことになったのかを確認したいと思います。
 もう一つ、(3)では子どもの学力向上で、貧困家庭の場合はなかなか勉強ということも十分手当てがしにくく、無料塾や学習支援を行っていくと。このこと自体は大事なことだと思うのですけれども、問題は、せっかく勉強したのに進学しようと思うと、特に大学ですよね。生活保護の御家庭で進学しようと思っても、要は大学生の場合は生活保護世帯から分離されてしまうということで、家庭そのものの生活支援がなされないことによって、幾ら勉強しても進学のためには、生活そのものが生活保護から外されるということで、生活の基盤が崩されてしまえば進学そのものができない。
 ひとり親家庭の場合、通常といいますか、そうではない家庭と比べても進学率が非常に低くなっているということについては、もっと施策を充実したり、国に対しても生活保護の削減はやめるべきだとか、母子加算の削減はやめるべきだとかということをきちんと言っていかないと、絵に描いた餅というか、せっかく県が取り組んでも実っていかないと思うのです。その辺り、国に対してどう物を言うのか、それから県としても、国がやらないのだったら、きちんと大学生が生活し、学ぶことができる制度としてもっと充実していくということをどう考えているのか。そういうことがないと書いてあることが実現していかないと思いますけれども、その辺りについて説明していただきたいと思います。

●上川福祉保健課くらし応援対策室長
 まず、最初のモデル事業の存続の件です。子どもの居場所づくりの推進モデル事業を当初3年間ということでやってきたわけですが、こども食堂の数もかなり県内で増えてきております。この制度をつくった時点では県内で3カ所ぐらいだったのですが、今時点で31カ所ということで、モデル事業の目的の一つであるこども食堂、子どもの居場所をふやしていくという目的についてはある程度達成ができているのかなということがあります。あと、ネットワークといいますか、こども食堂をネットワークして食材の確保などの後方支援をしていくような動きも、鳥取市や倉吉市、それから全県でも子ども未来サポートネットワークという団体でサポートの仕組みができてきているというような状況があります。そのため、県の支援としては、全県のネットワークに対して事務局の人件費の支援を行うなどしておりますが、個別のこども食堂に対する支援から少しずつネットワークへの広域的な支援のほうにシフトをしていきたいという考え方を持っております。ただ、中山間地域などまだこども食堂の少ないところがありますので、そういうところについては、基本的にはこの制度を残していくというような考え方でいるのですけれども、いつまでどういう形で残していくかということについては、今後、財政当局や市町村の御意見なども聞きながら検討していきたいと考えております。
 子どもの学力向上ということで、学習支援等は大事だけれども、大学に入る段階で支援が受けられなくて諦めてしまうというようなことがあるということです。これについては、国のほうも給付型の奨学金制度を昨年度から試行的に立ち上げて今年度から本格的に実施されておりますし、生活保護世帯につきましても、大学入学のときに特別なお金が必要なことにつきましては、お金が支給されるような制度ができたり、世帯から離れていくときの世帯分離についても住宅扶助からは除くような取り扱いもされていると聞いております。国のほうでも制度の改正がされてきておりますので、そういった状況を見守っていきたいと考えております。

○市谷委員
 子どもの居場所のこども食堂の支援についてですけれども、まだこれからだということでしたが、ただ、ネットワークのほうにシフトしていくというお話もありまして、非常に不安定といいますか。ネットワークそのものはお互いに交流しながら相互で発展していこうということではいいと思うのですが、運営するに当たっての財政基盤がないと、それがあって運営できてネットワークが組めるわけですから、一つ一つの居場所なりこども食堂なりの運営が継続できる状況を県がちゃんとサポートすることが大事だと思います。従来どおり支援をするし、さらに中山間地域でもできるように、そこはもう加算するぐらいなつもりでやっていただきたいと、要望しておきたいと思います。(「関連」と呼ぶ者あり)

○稲田委員
 上川室長、ちょっと、この「第1回低所得者のくらし安心対策チーム会議の開催について」という名前が、大上段に振りかぶり過ぎではないかと思うのだ。くらしの安心対策ということになると、これはもう県政万般にわたることになるのだよね。確かにそれは地方行政というと福祉と言われるぐらい密接なものがあるわけだけれども、くらしの安心というと、前に、くらしの安心局長に、私は、あなたがおりさえすれば県政が全部成り立つよといって冷やかしたことがあるぐらいなのですよ。住まいの確保にしても子どもの居場所づくりにしても、課題を抱える子ども、家庭の支援、就職困難者への支援、これらは全て一つの独立した大きな課題ですよ。それを低所得者のくらしの安心と、低所得者という枕言葉がついているから所得の低い人たちに対する支援を検討するのだろうと思うのだけれども、余りにもこの会は大上段に振りかぶり過ぎだと思う。私は、今、市谷委員の質問を聞いていてそう思ったのだよね。全部それぞれ大きな課題ですよ。細かい項目なのだけれども、大きな課題なのですよ。だからこの名前と中身とをもうちょっと検討したほうがいいように私は思います。(「関連して、では私も」と呼ぶ者あり)

◎銀杏委員長
 では、後でまとめて責任ある方が答弁いただくとして、浜田妙子委員。

○浜田(妙)委員
 済みません、時間が気になっておりますけれども。

◎銀杏委員長
 手短に要領よく。

○浜田(妙)委員
 はい。私は現場の人たちとここのところで連携をして何かできないだろうかということを探っているわけですけれども、結局、一番は基礎自治体のところ、特に義務教育ですね、小・中学校に通っている子どもさんの家庭の背景や困難さ、困り感が把握できているわけです。私は米子ですから米子市の担当課ともいろいろ話をしますが、米子市は、自立へ向けてということで、できるだけ補助だとか支援をもらわないような形で、何とか家庭が子どもたちの健全さが保たれていく方向で努力して、パーソナルな支援を充実しておられます。
 学校に行っている子どもたちの中で困り感を持った子ども、困難を抱えた子どものことがわかるのは、担任の教師、職場のスクールソーシャルワーカーですね。それから民生委員さんだったり、その家庭の中のことがわかっていないとできないので、福祉と教育などがきちっと連携をできているかどうかが一番気になっています。先ほどおっしゃいましたけれども、市町村との連携、その中でも特に福祉と教育現場との連携がどこまで探られているかということが大きいと思います。
 それで、行政がやる分は、税金を使ってある程度たくさん支援があります。けれども、民間が思いだけで立ち上げたようなところがありますね。そこがどういう困難さを抱えているかということが、現実の社会の中では困難を抱えているわけです。しかし、あわせて、そこに行きたいと行っている子どもたちもいたりということもあります。大事なことなので、もう少し現場をきちっと把握した上で取り組んで、子どもに特化していえばそのことをつけ加えさせていただきたいので、よろしくどうぞお願いします。答弁は要りません。

◎銀杏委員長
 私も1点言いたいのですけれども、市町村という話が出ました。鳥取市のほうだと思いますけれども、県議会の中で多分この2月議会の頃ではないかと思うのですが、議員との議論の中で、こども食堂の食材費に対して支援を行うのはどうなのかといった疑問が出されて、鳥取市では、そういったことが県議会で議論されたということもあって、それを担当課のほうから聞いたのでしょうか、予算を減らそうかというふうな話が今起きているようです。私は何か記憶にないのですけれども、例えば政調政審や他の常任委員会、また、一般質問の中であったかなと思うのですが、担当課はどう思っておられますか。担当課のほうから話があったように聞いているのですけれども、それについてもあわせてお聞きしたいと思います。
 最初に、チーム会議の名称については宮本局長。

●宮本ささえあい福祉局長
 まず、この低所得者のくらし安心対策チームという名前なのですけれども、実は今回の今年度の第1回の会議のときにチーム長が副知事で、実は副知事のほうからもこの名前はいかがなものかというところがありました。議論のメーンではなかったのですが、名前を考えないといけないなというところがチーム長からあったところです。まさに委員のほうから複数御意見もいただいておりますとおり、中身も確かにおっしゃるとおりで、(1)から(4)まで非常に大きな案件です。また、子どもを1つとってみても、困窮していらっしゃる御家庭の子どもだけではなくて、その子ばかりではなくて一般のお子さんもどうぞ来てくださいという方針で来ていますし、そこに御老人も来ていいですよという方向にいっているものですから、貧困家庭のお子さんだけを対象にしているというものではなくなってきている。当初はそうだったのですけれども、今はそうではなくなってきているという実態もあります。
 就職困難者に関しては特にそれが顕著でして、いわゆるひきこもりの方とか、元気な御老人の方で、もう少し生きがい対策で働いてみたいとか、そういった働き場の業務を切り出してもらって、そこで働いてもらうということもこの中で考えていくということになっているものですから、一つ一つが大きな話ではあります。なので、これを低所得者という名前で一くくりにするというのはいかがなものかというのは、我々も実は思っているところでした。ただ、PTの名前として、また改選があれば変わっていくのだろうと思います。4年に1度PTがかわりますので、ひとまず今年度中はこの名前でいかせていただいて、という気がいたします。
 あと、補助のあり方なのですけれども、補助金そのものとして立ち上げの時点で3分の2、ランニングコストとして2分の1を見るという、割と高率な補助率で出させていただきまして、これをいつまでも続けていくのかというと、余りそれも望ましい形ではないのだろうと思っています。それで、当初3年間ということでやらさせていただいたということがあります。ただ、打ち切ってしまってそれでおしまいというわけにもまいりませんので、各教育委員会の今後のお子さんの進学の度合いや、各家庭と学校とをつなぐスクールソーシャルワーカーのあり方となどについても、教育委員会にも入ってもらって議論をしているというところもあります。
 おっしゃるとおり、何より重要なのは現場のニーズを把握してくるということで、補助金についても今の補助金は市町村に向かって補助するシステムですので、これをどうしていくのかということを今考えているところです。これは多分政策戦略予算になっていくでありましょうから、今ここでどうなりますということはなかなか言いづらいものがありますが、補助金をやめたとしてもネットワークづくりということで、先ほど室長のほうが言いました。これは別にひ弱なものでも何でもなくて、大切なのは、今あるこども食堂、子どもの居場所というのをなくしていかないことだと思っています。そのためには、人的なサービスがこれからも恒常的に供給されるように、あるいは食材なども恒常的に供給されるように、大学とタイアップしたり、スーパーさんとタイアップしたりということを今やっているところであります。
 食材費に関しては室長のほうからお答えします。

●上川福祉保健課くらし応援対策室長
 こども食堂の食材費の支援がいかがなものかという県議会での議論があって、鳥取市が予算を減らしているというような話でした。これにつきましては、昨年の2月定例会でしたか、坂野議員のほうから議場での質問の中で、こども食堂というのは貧困家庭の子どもたちだけではなく、一般世帯の子どもも含めて広く受け入れているところが多いという中で、食材費を公費で見ることにはちょっと違和感があるという質問をされまして、知事のほうが見直しをするというような答弁をしました。それを踏まえて、今年度モデル事業の補助金を出す際に食材費の上限を設けようということを今検討しておりますが、この動きと鳥取市が予算を減らしているということがリンクした話なのかというのは、そもそも鳥取市が予算を減らすという話も正確には私どもは聞いておりませんので、どういう経緯かはちょっとお答えができないです。

◎銀杏委員長
 では、私のほうから。市議会議員のほうに鳥取市当局からの説明があって、食材費がどうも削減をされると。それは鳥取県議会での議論でそういうものがあって、鳥取県の担当から市に話があったと言うのですね。今、全国でも、このこども食堂は大変問題点等が話題になっているのですが、いかに食材を集めるかというのが大きな問題になっておりまして、こうしてネットワークも広がっている中で、なかなか公費も投入してもらわないと非常に運営が厳しいということも現場ではあるようです。そういうことを考えないで、現場のことが本当にわかっているのでしょうかということが、実は市議会のほうから話があったものですから、今日、どういう実情なのかということをお聞きして、現場に即してそれは考えていただきたいということがあるのです。そのことをもう一回、担当課として検討してほしいということで申し上げました。

●上川福祉保健課くらし応援対策室長
 また鳥取市のほうにも事情をお聞きして、検討したいと思います。

◎銀杏委員長
 それぞれ質問が、理念などを長くおっしゃって、質問の内容はそんなに長くないのですが、一人一人の持ち時間が長くなっていてもう11時半になりますので、質問を端的におっしゃっていただくようにお願いいたします。

○市谷委員
 この低所得者の子どもの関係の途中だったので、済みません。
 こども食堂の関係の食材費のことについては、私は削減するなということで2月議会の質疑や質問で言わせていただいて、そのときの到達点としては実態に合わせて出すという話でしたので、一方的にそれが足りないような支援額にはしないというところの到達点は下げないでいただきたいと思います。
 子どもの学力向上に関して、先ほど国に対して、国の制度の改変について見守るとおっしゃったのですが、大上段に構えたチーム名をつけているわけですから見守るのではなく、もっと支援を充実するようにきちんと国に意見を言われるべきだと思います。
 次に行きます。4、5ページの医療介護の確保基金の関係です。介護従事者の確保に関するものについてということで一定の予算を組まれていますが、結局、処遇改善そのものはこの基金の対象ではないわけです。この基金でやるのは、処遇改善について事業所が加算金をとれるように研修しますよと最後に少し書いてありますけれども、実態としては、この処遇改善の加算金が事業所には一定程度行き渡っていますが、労働者一人一人には行き渡っていないという実態があるわけです。このたび処遇改善の加算が幾ら出て、労働者まで行き渡るために県としては特別の努力をし、きちんと調査もされるべきだと思いますが、基金をもらって終わりではいけないと思いますけれども、その辺りの見通しはどう立てておられるのか、教えてください。
 7ページの子どもの支援計画についてですが、(2)のところで新たな保育の受け皿の活用ということで、企業主導型保育についても計画の中に盛り込むということが書いてありますが、前回の計画のときには、同じように書いてはあったのですけれども、数値には反映されていないと。市町村の出してきた数値を合計しているのが県の計画になりますので、実態としては市町村段階から企業主導型保育については計画には入っていなかったのですけれども、今回はその分がこの中に入っているのか、確認したいのです。ただ、企業主導型保育というのは、国に直接事業所が申請しますから、計画が県や市町村を通らないと。だからなかなか把握がしづらいと思いますが、それがこの計画の中に入ったのかどうかを教えてください。
 関連して、この計画本体のほうなのですけれども、14ページの一番上に社会的養護の体制充実という項目があります。ここの説明でもありましたが、国の新しい社会的養護ビジョンが発表されたということで、基本的には社会的養護を必要とする子どもについては里親でいくと国が打ち出しているのだけれども、実際には施設養護というものも県内ではかなり先進的に行われていて、そこを否定してはならないと。この間もシンポジウムのようなものが開かれて、この社会的養護の施設を営んでおられる方々からも、国の方針は実態に合わないという指摘がありました。県としてはどういう立場でこれに臨んでいるのか。この文章を見る限りでは、施設養護についてもきちんと対応していく、充実させていくということで書いてあるのかなと思いますが、きちんと説明していただきたいと思います。
 計画の17ページの(2)、仕事と子育ての両立のための基盤整備ということで、放課後児童クラブを充実させていくとは書いてあるのですけれども、実際には鳥取市などで専用施設をつくってもらえないと。体育館の倉庫みたいなところを使っていたり、施設が足りないので家庭科室を使わないといけないということですが、家庭科室では授業があり、特に高学年の子どもが使うので、放課後になって専用施設ではないので荷物の出し入れをしないといけないとか、6年生しか使えないとか、そういう施設整備が足りないということが出てきているのです。その辺りの実態をよく聞いていただかないと、市町村の計画だけを積み上げたら本当に実態に合って施設整備が進むのかというように単純ではないのですよね。だからもう少しその辺りの聞き取りもしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

◎銀杏委員長
 それでは、最初が上川室長ですか、教育について。

○市谷委員
 そこはもういいです。

◎銀杏委員長
 いいですか。
 では、長岡課長、処遇改善について。

●長岡長寿社会課長
 介護処遇改善加算がされているのかというお話でした。29年度も1万円相当の処遇改善がされているのですが、実際に処遇改善がされているかどうかというのは、県にちゃんと届出があって、給与が実際にアップしているのかどうかを県が確認するシステムになっています。まだ100%ではなくて大体86%の事業所が加算を行っていますので、県としては、まだ加算をとっていらっしゃらない事業所について研修を重ねて、ぜひ100%に近づけていきたいと思っております。

●稲村子育て応援課長
 子ども・子育て支援事業支援計画の中に企業主導型の利用も含まれるかということですが、一応企業主導型についてはこの保育の量の見込みの中には入っていないと。市谷委員が言われたように、企業主導型については国から直接補助等が出るということで、市町村の関与が今現在ない状況ということであり、あくまでもこの支援計画の中には企業主導型の量は含まれておりません。それについては、国に対しても、企業主導型の量について市町村が関与できるような体制をとるようにということは要望しているところです。

●木本子育て王国推進局長
 社会的養護につきましては、委員が御指摘のとおり、国のほうから新しい社会的養護の基準を出しておりまして、なるべく子どもたち一人一人がよりよい育ちをするために、家庭的な環境の中で養育をされるべきという理念でのビジョンです。県の計画としては、今年度、施設の皆さんや里親の皆さんと、意見交換をかなりの回数積み重ねて、このビジョンを受けての鳥取県の計画をつくっていきたいとは思っておりますけれども、当然個々の子どもたちの状況によって必要とされる支援の形は変わってくるものだと思います。家庭的な環境の中で育つということがよい方向だということについて、県として、それが間違っているということは全くありません。家庭的なものは担保すべきと思っております。ただ、丁寧な支援をするために当然施設養護も重要です。施設養護は里親を支援するためにも必要なものと思っておりますので、先ほど申しました県の計画の見直しの中で、しっかり現場の皆さんと意見交換を行いながら検討を進めてまいりたいと思っております。

◎銀杏委員長
 あと、放課後児童クラブについて。

●稲村子育て応援課長
 放課後児童クラブの実施場所は、基本的には学校等の空き教室等を利用して実施しているケースが多いかと思いますけれども、先ほど言われたような家庭科教室等が、どうしても高学年の授業との兼ね合いで使えなくなったりという実情があるということは承知しております。放課後児童クラブの施設整備については、もちろん専用施設を整備する場合も含めて県のほうで支援等を行っておりますけれども、この辺りの児童クラブ実施の視点や状況については、市町村の御意見も伺いながら、適宜新たな整備等も含めて検討をしていきたいと思っております。

○市谷委員
 介護の基金の関係ですけれども、処遇改善に取り組んでいる事業所が8割ぐらいということで、それを100%にしていくというのは当然だと思いますけれども、要は使っている事業所の中でも労働者みんなに行き渡っているかというと、必ずしもそうではない。だから、やっている事業所でも例えば半分ぐらいしか労働者に充てられていないとか、そういう実態まで調査しないと本当の意味でこの処遇改善加算が生かされたことにならないので、事業所だけではなくて、労働者のところにまでどの程度処遇改善策が行き渡っているかというところまで調べていただきたいという趣旨だったのですけれども、その辺りはどうでしょうか。
 放課後児童クラブの関係ですけれども、県も施設整備などにも取り組んでいるということですが、基本的に今、国のほうが、この専用施設が足りないということで、補助率を引き上げて今継続している最中だと思うのです。その残り分を県と市町村が半分ずつ出しているというフレームの中でしか今やっていないわけですから、一気に国の補助率が高いうちに進められるように、もっと県としても補助率を上げて市町村分をとってやるぐらいの感じでないと、今6年生まで受け入れるということになっていますからなかなかニーズに追いつかない状況ですので、もっとその辺りは考えていただきたいと要望しておきます。市町村から出ればいいですけれども、市町村も自分のところがお金を出さなければいけないので、できる範囲のことしか言ってこないと思うので、もっと聞いていただいて、支援策を充実していただきたいと思います。

●長岡長寿社会課長
 労働者ごとに差があるのではないかというお話がありました。例えば29年度の報酬改定のときには、介護福祉士等が対象に含まれていなかったということもあって、介護事業所のほうからの声もあって、国のほうで今回、次の消費税の増税時に合わせて、介護福祉士についても10年以上勤務の方については8万円相当の賃金アップを図るという方針も出ております。県としましては、そういう報告を受けたときに実態をもう少しよく把握して、足りない部分の職種については、把握した上で国への要望等をまた考えていきたいと思っております。

○内田(博)委員
 5ページ、これは答えはいいから、介護従事者の確保に関する事業の詳細をください。後でいいから。
 それと、12ページだけれども、金涌課長、この標準処理システム導入ということですが、今、市町村で差があると思うのでかなりの金がかかるのではないかと思うのだけれども、これはどのぐらいかかると思うのか。

●金涌医療・保険課長
 この標準システムの導入に限りましては、国のほうが10分の10の補助を出していますので、導入についてはメリットがあります。これは35年度までの措置ですので、それまでにこの制度を導入すると、基本的には負担なしで導入ができるということです。

○内田(博)委員
 それはいいのだけれども、逆に言うと、一斉にやらないと市町村の中でばらつきが出てきますよね。そうすると、数字が合わなくなってくると思うのだけれども、その辺りはどうなのか。

●金涌医療・保険課長
 実際、平成30年度からこのシステムを導入している市町村はあります。鳥取県はありませんけれども、全国では250幾らの市町村が導入をされています。その市町村につきましては、県一斉にやっているところではなくて市町村が取り組んでいるというところだとか、または同じベンダーが、例えば3市町村があるならその3市町村だけでやっているとかということでばらつきはあります。それに伴って不都合等は聞いていませんので、導入時期が異なってもそれは問題ないと思っております。
 ただ、やはりこのシステムの導入につきましては、導入するときには負担はかからないのですけれども、今現在、市町村のほうで住基や税などと連動したシステムになっております。そういうところと連動しなくなるというところで、そのときに例えば、今までは当日に保険証を発行していたものが翌日発行になるなどというようなことも考えられますので、そういうメリット、デメリットについては検討したいということです。

○内田(博)委員
 結局、住基ネットなどと連動させようとすると、そういう番号もひっついてくるだろうし、その辺りをきちっとやっておかないと、先ほど言ったように、ばらつきが出てくると大変なことになるので、それは県できちっとまとめられるでしょう。

●金涌医療・保険課長
 この取りまとめは、県のほうがこういうシステムを導入したらどうかという形で推奨しておりますので、それについてよく協議しながら進めていきたいと思っています。

○内田(博)委員
 前に言っているように、いろいろと賦課や課税に関するところでばらつきがかなりあるようだから、そこを平準化するとすれば、きちんとしたシステムをつくらないと公平、不公平が出てくるので、その辺りは十分注意しながらやってほしいと思います。

○市谷委員
 私も12ページの国保に関することですけれども、平準化とか統一とかいう声が市町村からも上がっているということは聞いてはおりますけれども、ただ、同時に自治の問題というのがあるのです。保険料とかいろんな事務が、それぞれの自治体に住んでいる住民にとってどうするのがいいのかということで、これまでは市町村ごとにいろいろ対応してきたものが、統一される、統一しなければいけないというようなことになってくると、自治が、自分たちのところで決めるということが非常にしづらくなるということを、今度、県がこの国保の運営に関与するに当たってはよく留意しておく必要があると思うのです。
 このシステム導入によって簡易にはなったり、いろいろ便利になるということはあるかもしれないけれども、住民のためにと思っていろいろしていたことができなくなってしまうということがあるのではないかと思うと、このメリット、デメリットを出すと言われるのですけれども、デメリットと考えられるところは何があるのだろうかと、ちょっと紹介していただきたいと思います。
 あと、この連携会議ですけれども、公開されていたのだろうかと。国保運営協議会で最終的には決めていくのだけれども、この県と市町村の担当者会議のところで物事が大体決まっていくわけなのです。公開された会議なのか、これからも参加できるのかどうかということを確認したいです。それから保険料について、納付金と書いてありますけれども、これから今後の分の試算を行うと。試算の結果について、今まで出したり出さなかったりということがありましたけれども、今後も公表していただかないと、住民の目でどういうことになろうとしているのかがわからないので、今後その都度公表されるのかどうかを教えてください。

●金涌医療・保険課長
 システムのデメリットにつきましては、また市町村とよく話をさせていただきたいと思っています。今、国のほうでこのシステムの導入について全国に照会された中のネックと言われているところにつきましては、先ほど紹介しましたとおり、住基と情報連携が即日ではできないということから先ほどの住民サービスのことについても言及されていますし、また、このシステムの導入に係る負担自体が大きいのではないかということも言われております。また、事務処理が複雑になるのではないかということも市町村へのアンケートの中で言われておりますので、そういうところも含めて検討したいと思っております。
 また、この連携会議の公開についてですが、これは担当課長との内部会議ですので、私たちのほうでさせていただきたいと思っていますが、会議の結果につきましては、毎回こうして結果について御報告したいと思っております。また、ホームページ等にもこの結果について載させていただこうと思っています。
 最後に、試算の結果です。各試算に応じて、国のほうからそれぞれ公表するようにという指示がありますので、それに沿って対応したいと思っています。

○市谷委員
 この連携会議ですけれども、これは要旨ですから、やはり公開しないと、本当にいろんな意見が出ていると思いますし、今、県がきちんと題目をつけてやっている会議で公開していない会議は本当に少ないと思います。きちんと公開していただきたいと思いますし、議事録を出していただきたいと思います。これは要望しておきます。

◎銀杏委員長
 ちょっとこの点、いいですか。
 この12ページですけれども、被保険者証の統一なのですが、今の裏面に臓器提供意思表示欄というのがあるのですけれども、これは残す方向でぜひ検討していただきたいなと思います。よろしくお願いいたします。

●金涌医療・保険課長
 はい。

○市谷委員
 次に行きますが、10ページ、11ページの医療介護基金の医療分なのですけれども、10ページの真ん中に国への要望額と書いてありまして、29年度の居宅関係の分は県としては1億円を要望したのに0.1億円しか来なかったという実績なのですよね。にもかかわらず、30年度は0.1億円でいいのかと。当初は、本当はやりたいというものを要望しないといけないし、国は居宅だ在宅だと言っているのに、要望額に沿って出してきていないという実態についてはきちんと言っていく必要があるのではないかと思います。ほかの事業で拾えているからとおっしゃるかもしれませんけれども、では、なぜ1億円を要望したのかということになりますので、なぜ0.1億円になってしまっているのかということについて御説明いただきたいと思います。
 地域医療構想に基づく病床の再編についてこの基金が当たるということですけれども、この基金は基金なのですが、要は病床の医療構想ですね、医療構想で決めた必要数が現状のベッド数より大体2割少ないものを決めさせられていて、あくまで参考値と国は言っているにもかかわらず、国のほうで、今度その参考値のところを超えているようだったら、もう病床の増床は認めないということを今言ってきていると思います。
 もし病院などが言うことを聞かなかったら、知事が病院に勧告できるというところまでして、この地域医療構想で掲げた必要量のところまで病床数を持っていこうというような新しい提起をしているということは、私は問題だと思いますけれども、そのことについて御紹介いただいて、県としてはどういうスタンスなのかということも述べていただきたいと思います。

●萬井医療政策課長
 まず、居宅の医療提供事業が昨年度の実績からいくと、1億円に対して0.1億円の配分であり、今年度は0.1億円で足りるのかという御質問だったと思います。基本的には国の財政事情等もあって昨年度は結果として0.1億円であったということですが、委員もおっしゃられたとおり、他の事業等でこの部分についてはカバーしながら支障のない程度で事業が行えるように県としても配慮は行っていると。ただ、今年度の要望につきましては、御説明の中でも申し上げましたが、昨年の事業者からの要望等をお聞きしながら、こちらで取りまとめた数字と、あと、昨年度の実績に応じて継続的な事業につきましては、県のほうで、一般財源等で確保しているところです。
 あと、病床数について、少し私どもの認識と少し違うのかもしれませんが、国は参考値と言われているのですが、医療構想の中で定められた病床数は、国の計算方式に基づいて便宜的に出された数値と認識しており、県としては、それを参考値として認識をするということでありまして、それに近づけるように県から何か強制的な指導を行うことは考えていないところです。

○市谷委員
 つまり国のほうは、参考値なのに、そこに近づけるように知事が勧告まで出せるようなことをしてきているけれども、今の答弁は県としてはそういう立場に立たないということでよろしいでしょうか。

●萬井医療政策課長
 県としては、必要な医療が提供できるような体制を構築していきたいという姿勢で今後も臨んでいきたいと思っております。

◎銀杏委員長
 それでは、以上でよろしいですか。
 次に、その他ですが、福祉保健部及び病院局に対して、執行部、委員の方で何かございませんか。

●藤井福祉保健部長
 先ほど稲田委員から喫煙対策について御意見をいただきまして、ちょっと答弁をする機会を逸しましたので、県としての考えを一言申し上げさせていただきたいと思います。よろしいでしょうか。

◎銀杏委員長
 はい。

●藤井福祉保健部長
 喫煙が例えばがんとか動脈硬化とか、健康にさまざまな障害を来しているということはやはり事実ですので、県としては健康づくりの上で大きな課題と認識をしております。委員からも御指摘がありましたが、最終的に吸うか吸わないかの御判断は本人かと思いますが、県としては、そのようなたばこと健康にかかわる情報をしっかり提供していくということが責務だと考えております。
 なお、鳥取県がん対策推進条例の中でも、そのような正しい情報の提供や、禁煙しようという方の支援や、受動喫煙の防止について推進することとなっております。そういう趣旨も踏まえて喫煙対策については取り組んでまいりたいと思いますので、ぜひ御理解いただきますようお願いいたします。

○稲田委員
 承っておきます。

◎銀杏委員長
 ほかにございますか。
 それでは、意見が尽きたようですので、福祉保健部及び病院局につきましては以上で終わります。
 執行部入れかえのため暫時休憩といたします。再開は午後1時といたします。よろしくお願いします。


午前11時58分 休憩
午後1時01分 再開


◎銀杏委員長
 再開いたします。
 引き続き生活環境部について行います。
 それでは、報告事項に入ります。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いいたします。
 質疑等については、説明終了後に一括して行うことといたします。
 報告10、風力発電事業に係る環境影響評価審査会(5月14日)の審査状況について、若松環境立県推進課長兼星空環境推進幹の説明を求めます。

●若松環境立県推進課長兼星空環境推進幹
 資料の1ページをごらんいただきたいと思います。5月14日に本年度第1回目となる環境影響評価審査会を開催しましたので、その概要について御報告申し上げます。
 今回の議題は、1の事業概要のところに書いておりますが、NWE-09インベストメントが行う(仮称)鳥取風力発電事業、(仮称)鳥取西部風力発電事業、この2つの事業を一括して議題として審査を行ったところです。
 審査会の概要は、2に書いているところです。まず、あらかじめ提出された意見。一般からの意見は、縦覧場所、郵送、ネット等で一般の県民の方からいただいた意見に対する事業者の考え方。また、関係市町等からの意見は、県が関係市町に意見照会を行ったものですが、こういった意見に対しての事業者の考え方について、まず冒頭説明があったところです。
 一般の皆さんからの意見の概要としましては、そこに記載しているとおりですが、まず、今の縦覧方法では住民が少しわかりづらいと。その内容等についても容易にわかるような説明を行っていただきたいということ。また、工事による濁水による生態系への影響の懸念、大山の景観の毀損、隣接して別の事業者が行う風力発電事業との調整、こういった意見が寄せられたところです。
 また、関係市町につきましては、住居や小学校と風車との距離に十分に配慮していただきたい。また、里山の自然環境を損なうことから、本当は賛成、反対の意見を問うているものではありませんが、風力発電施設の設置に反対するという南部町からの意見もありました。また、集落単位での説明会の開催など丁寧な説明の実施や、鳥類や埋蔵文化財の調査等について意見が寄せられたところです。
 こういったことを踏まえまして、委員から下に掲げているような主な意見が出されたところです。当該事業者の2つの事業計画につきまして、計画の熟度が非常に低いため審査を行うにも限界があると、早急にこの辺りを詰めていただきたいという形で意見があったこと。また、風車からの騒音は、環境省が一つの指針を出しているところですが、事前の予測に対して事後のモニタリングの実績がどうであったか、こういった内容があったら出していただきたい。また、風車の設置位置は大まかに決まっているところですが、取り付け道路の設置位置が示されていないということで、こういった景観の変化等にも配慮する必要がある。また、先ほど申し上げましたとおり、実際に反対する町もあるが、どのように対応していくのか、などの意見が出されたところです。
 委員の意見の冒頭にもありましたが、計画の熟度が非常に低い、また、事業者からの回答につきましても、これから環境影響調査を行いながら検討していくというような発言もあったところであります。県としましても、早急に事業内容を詰めるとともに、住民に丁寧な説明を行っていただきたい旨、常々申し上げているところですが、改めて意見を申し上げたいと考えているところです。
 2ページ、今後の手続で、5月14日に先ほどの審査会を開催したところですが、6月にも審査会を開催し、7月18日が経産省への提出期限になっておりますので、これまでに知事意見を取りまとめて提出したいと考えているところです。
 なお、3ページ目以降に、数ある意見の中から関係市町の意見を分野別等にまとめた資料を添付しておりますので、また後ほどごらんいただきたいと思います。

◎銀杏委員長
 報告11、鳥取県における今夏の省エネ・節電の取組について、松本環境立県推進課次世代エネルギー推進室長の説明を求めます。

●松本環境立県推進課次世代エネルギー推進室長
 8ページをお願いします。鳥取県の今夏の省エネ・節電の取組について御説明いたします。
 まず、1の電力需給対策の状況ですけれども、今年の夏も一応安定供給される見通しということです。このような中、2の取組方針としまして、県の温室効果ガスの削減目標の達成に向けて、無理のない範囲で省エネ・節電対策を促してまいります。特に右の円グラフにありますように、夏季の家庭での電力消費の約6割を占めるエアコン使用の抑制に重点を置いた取組を行ってまいります。
 3、取組内容として、環境省が推奨しているクールシェアを推進していくこととし、節電のために暑さを我慢するのではなくて、涼しい場所に行く、集まるなど、家庭や地域で楽しみながら家庭でのエアコンの省エネ、節電につなげていただくような取組を広げるようにしたいと思っております。
 具体的な県の取組内容は、(2)に書いてありますが、クールシェアの呼びかけを行うキャラバンの実施や、星取県ライトダウンキャンペーンということで、県庁舎の消灯を率先して行ったり、夜空を楽しむイベントなどにも参加しながら、必要のない照明を消すことの呼びかけ、あるいは民間との協働・連携によるクールシェアスポットの拡大及びイベント開催など、クールシェアの取組を広げてまいります。さまざまな啓発を通じまして、無理のない範囲で省エネを呼びかけてまいりたいと思っております。

◎銀杏委員長
 報告12、星空観測機材の貸出について、米山環境立県推進課星空環境推進室長の説明を求めます。

●米山環境立県推進課星空環境推進室長
 星空を生かした観光や教育活動を推進するため、天体望遠鏡等の貸出を5月1日から開始しましたので、御報告いたします。
 貸出の対象は、県内で星空観察会等を開催する団体やグループ等を対象として、個人の方が鑑賞のために借りられるという場合は対象外としております。また、貸出は無料とさせていただきまして、観察会等の営利、非営利は問わないこととしております。また、貸出機材は、県内の4カ所、県庁、中部・西部総合事務所、日野振興センターに天体望遠鏡1台、双眼鏡3台を整備して貸出を行っております。
 貸出状況につきましては、3に記載しているとおりですが、5月18日の倉吉市関金町の分については、残念ながら天候不順のため中止となっております。今後も貸出の周知を図りまして、県内の県民の皆様に御利用いただくように利用促進に取り組んでまいりたいと思っております。

◎銀杏委員長
 報告13、淀江産業廃棄物管理型最終処分場計画に係る条例手続等の状況について、山根循環型社会推進課長の説明を求めます。

●山根循環型社会推進課長
 資料の10ページをごらんください。淀江産廃処分場計画に係る条例手続等の状況について御報告いたします。
 まず、条例手続の状況です。手続条例の意見調整申出を受けまして、これまでに意見調整対象となる関係住民の方と、意見調整会議の論点の整理、開催日程の調整等を行っておりまして、日程が調った関係住民の方と意見調整会議を開催したところです。
 具体的には、1の(1)の表のとおり、5月9日と5月13日の2回、9日は営農者の関係住民の方、お一人に出席いただきました。13日は営農者2人と居住者3人の方の5人を予定していたところですが、当日、急遽、居住者の方3人のうち2人は欠席、1人の方が代表として出席されまして、13日は3人の関係住民の方に御出席いただいて西部総合事務所で意見調整会議を開催したところです。会議は、事前に関係住民の方から事業計画に対する御意見等をいただきまして、それに対するセンターの回答を得て、それらを県が論点ごとに整理した資料を作成して、その資料をもとに会議では論点ごとに関係住民の方から御質問等をいただき、センターが回答するといったことで、双方の主張内容の理解促進に努めたところです。
 会議での主な質問と、それに対するセンターの回答を表にまとめております。例えば処分場の建設に使う資材の品質について、センターで独自の試験等をしないのかといった御質問に対しまして、センターは、JIS規格への適合やメーカーの試験表を取り寄せて確認し、場合によっては工場で検査に立ち合って確認すると回答しております。
 今後の予定ですけれども、営農者1名の関係住民の方との日程調整が調いましたので、5月22日の午後5時半から調整会議を開催する予定としております。そのほか2つの自治会などの関係住民の方とは、会議開催日程の照会等を行っておりますが、日程照会に対して新たな御質問とか要望等をいただいております。県としては、要望に沿えるよう可能な対応を行って回答と再度の照会等を行っておりますが、なかなか進展がなく、調整に時間を要しているところです。条例でも関係住民の方は必要な協力をいただくということになっておりますので、御協力いただければと思っておりまして、今しばらく会議開催に向けて日程調整等を行うということとしております。
 2、漁業者への説明の状況です。先月の常任委員会でも説明会の概要等を御報告しましたが、昨年センターが開催した説明会では、事業計画の説明を聞いていただけないまま散会となったことを踏まえまして、改めて説明の場を設けたところです。先月の4月15日の説明会は、傍聴者から事業計画以外の質問が続くなど、漁業者の方への事業計画に関する説明の場という趣旨とは異なった会議となった部分もありますので、漁業者の方への事業計画の説明となるような環境であれば、説明会を再度実施するという方向で漁業者側と調整を行っているところです。

◎銀杏委員長
 報告14、第30回全国「みどりの愛護」のつどい開催に向けた機運醸成について、山本緑豊かな自然課参事の説明を求めます。

●山本緑豊かな自然課参事
 11ページをお願いいたします。平成31年春に鳥取市で開催される全国「みどりの愛護」のつどいの機運醸成等の取組状況を、3点ほど御報告いたします。
 1点目ですが、4月の常任委員会で報告しました、みどりのリレーです。こちらのほうを、4月29日に鳥取市の「はなのまつり」で、5月11日に智頭町の「智頭どうだんまつり」で行いました。キックオフとなった鳥取市では、鳥取県の造園建設業協会長や日本植木協会鳥取県支部長、鳥取市公園愛護会等の御出席もいただきながら、最初にコンテナガーデンの記念植栽を行った後、深澤市長から智頭町の金児副町長へ移植ごてをリレーいただきました。智頭どうだんまつりの会場では、寺谷町長による記念植栽の後、移植ごてが次のリレー地となる大山町の竹口町長へ引き継がれました。
 なお、移植ごての写真をそこに掲載しておりますが、柄には丈夫で親しみのある桜の木を使っております。金属部分は玉鋼を使用しておりまして、智頭で刃物鍛冶を営まれる大塚さんという方に特別に製作していただいたものです。なお、現在、移植ごては、次回リレー地、大山町役場で展示いただいております。
 2点目です。5月4日のみどりの日に、つどいの会場となるコカ・コーラ・ボトラーズジャパンスポーツパーク、布勢総合運動公園で横断幕を設置しております。当日は鳥取市都市整備部長、酒嶋部長、布勢総合運動公園の唐島園長の3名に横断幕を設置いただきました。なお、横断幕ですが、国道沿いの第1駐車場から見える場所に現在設置しております。あわせて、当日はナチュラルガーデンマイスターの皆さん、一般のボランティアの方、約50名に県立体育館横の緑地の手入れを行っていただきました。緑に触れ合う機会ということと、つどい当日に向けて定期的に緑地の手入れを行っていくこととしております。
 3点目です。4月25日に県と市の関係課で連絡調整会議を開催しております。事務局から行事のこと、運営体制のこと、機運醸成の取組等を説明いたしまして、今後、本番に向けて連携して取り組むことを確認しております。
 資料の説明は以上になりますが、関連しまして、今週の土曜日、26日ですが、滋賀県の長浜市で、本年度の全国「みどりの愛護」のつどいが皇太子殿下御臨席のもと開催されます。当日は、先週、新聞に出ておりましたが、鳥取市美萩野のあじさい公園愛護会が功労者国交大臣表彰を受賞されます。私どもも滋賀県に出向きまして、来年度のつどい本番に向け、しっかり調査してまいりたいと考えております。

◎銀杏委員長
 報告15、鳥取県民泊運営要綱及び民泊事業のガイドラインの最終案について、坂口くらしの安心推進課長の説明を求めます。

●坂口くらしの安心推進課長
 それでは、別冊の資料をお願いします。昨年度から住宅宿泊事業法に基づく民泊の適正運用を図るためガイドライン等の検討を行ってまいりましたが、このたび民泊事業に対する県の対応方法を定めた民泊適正運営要綱、そして民泊事業者の方の遵守事項を定めるガイドラインの最終案を取りまとめましたので、報告いたします。
 要綱、ガイドラインの骨組みにつきましては、4月の常任委員会で御報告をさせていただきました。その後、4月25日からパブリックコメントを行い、その結果については、2ページの下側に記載しておりますが、農泊を推進してほしい、それから騒音やごみ出し等のトラブルがないようにしてほしいという御意見がありました。これまでのガイドライン等の方針におおむね肯定的なものでありましたので、最終案としては、これまでお示しした内容に肉づけを行ったということになります。
 また、1点変更を加えていることがありまして、1ページの中ほどになりますけれども、ガイドラインの最終案の概要の(1)のところをごらんいただきたいと思います。これまでこの規定はありませんでしたが、民泊の届出を行おうとする者に対して、届出の書類やガイドラインに沿った形になっているかということで、事前の確認を総合事務所で受けていただくといった規定を新たに設けることといたしました。それ以外につきましては、これまで御説明をさせていただいたとおりです。
 今後の予定につきましては、今月の下旬にこのガイドライン、要綱の公表を行いまして、来月15日の法律の施行に間に合わせたいと考えております。
 なお、1点訂正をお願いしたいと思います。資料のタイトルにつきまして、「民泊運営要綱」と記載をしておりますけれども、正しくは、本文中に記載をしておりますとおり、「適正」を入れていただきまして民泊適正運営要綱ということで定めたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

◎銀杏委員長
 報告16、平成29年度消費生活相談の概要について、堀田消費生活センター所長の説明を求めます。

●堀田消費生活センター所長
 資料は12ページをごらんください。平成29年度の消費生活相談概要ですが、県の相談窓口への相談件数は3,500件で、前年度から369件増加しております。
 主な相談内容として、資料の4に記載しておりますが、アダルト・有料情報サイトからの料金請求などを含む放送コンテンツ等が平成28年度と同様に最も多く718件。次いで、身に覚えのない請求、不審電話などを含む商品一般が679件となっております。こちらは主に昨年から急増している架空の訴訟案件を記載したはがきの送りつけに関する相談、約450件が含まれており、平成28年度に比べて537件増加しております。また、市町村消費生活相談窓口への相談件数も平成28年度から924件増加して3,556件となり、初めて県全体での相談割合が50%を超える結果となりました。年代別では、資料の3にお示ししていますとおり、60歳代の方からの相談が最も多く、続いて50歳代、70歳代となっており、いずれも前年度より増加しております。
 以上のような状況を受け、今後も消費者トラブルに関する速やかな情報収集と情報提供に努めるとともに、消費生活相談員の資質向上と消費生活相談に係る体制の充実を図ってまいります。また、特に高齢者や障がいのある方を架空請求等の特殊詐欺被害から守るための取組を強化するとともに、若年層を中心とした消費者教育の実践について関係機関への働きかけを行うこととしております。

◎銀杏委員長
 報告17、東郷池でのコノシロ斃死と対応について、田中水環境保全課長の説明を求めます。

●田中水環境保全課長
 13ページのほうを御説明したいと思います。
 4月23日に東郷池でコノシロの斃死が確認されまして、相当量の回収と斃死要因を調査しましたので、その概要について御報告いたします。
 まず、4月23日に住民の方から非常にたくさんの魚が浮いているという連絡がありまして、その日に回収に着手しております。その後、池の中心部にいた魚が風によって南岸のほうに打ち寄せられたりしたものですから、4月26日以降、連休を挟んで5月3日までの間に、湯梨浜町と中部総合事務所が中心となり早期パトロール及び回収を実施しております。回収量は13.6トンということで、近年においては25年7月に湖山池で37.4トン、これは塩分導入を始めたころに貧酸素を起こしてのことだったのですが、それに次ぐ規模になっております。斃死要因については、不明ということですが、前日の4月22日に水温が急激に変化しておりまして、これが一つの要因になっているのではないかと思っております。
 2の斃死要因ですが、今御説明しましたように、午前3時に13度だった水温が午前9時には22度まで9度上昇しておりまして、午後11時にはまた16度まで下がるということで、この辺りの水温変化についていけてないのではないかと思っております。このコノシロという魚ですが、コイやフナなどは死なない中で比較的弱い魚だと認識されており、中海や湖山池でも時々斃死を起こしておりまして、水温が異常に低くなる時期には斃死が見られております。
 この春先なのですが、産卵後の疲弊ということで、その辺りも疑いまして栽培漁業センターで漁業検査を実施しております。菌的なものは確認をされておりませんし、写真をつけておりますが、産卵についても確認をしているのですけれども、産卵前だということで、産卵後の疲弊ではないことまでは確認しております。衛生環境研究所のほうでは、有害なプランクトンや水質の異常という辺りも確認をしておりますが、こちらも異常はありませんでした。溶存酸素につきましても、このコノシロという魚は産卵するときに比較的底層に潜っていって産卵をするという習性があるものですから、表層、中層、底層でいずれも酸素濃度をはかっておりますが、3ミリグラム/リットル以上確認されておりますので、酸欠でもないということです。
 3の今後の対応ですが、今御説明しましたように、コノシロという魚が比較的弱いということで、何か対策をということができないものですから、水温変化等を監視した上で、もし斃死が確認されるようであれば、引き続き初動の回収体制の確保を図るということで取り組んでいきたいと思っております。

◎銀杏委員長
 報告18、ラムサール条約登録湿地「中海・宍道湖」の環境保全等の取組について、阿部水環境保全課参事の説明を求めます。

●阿部水環境保全課参事
 来る6月10日の日曜日に、中海のワイズユースの一環として中海・宍道湖一斉清掃を実施しますので、その内容を御報告いたします。
 資料の14ページをごらんください。この一斉清掃ですが、平成17年11月に中海・宍道湖がラムサール条約湿地に同時登録されたことを契機として、条約の趣旨である環境保全と賢明利用、ワイズユースの取組の一つとして、平成18年度から毎年、環境月間の6月の第2日曜日に鳥取・島根両県及び関係する5つの沿岸自治体などとの両県連携事業として、地域住民の皆様との協働により毎年実施しており、今年で13回目になります。
 実施の概要は、1の(1)のとおりで、一斉清掃の場所と実施時間となっております。
 開始式につきましては、(2)にありますとおり、今年は鳥取県で行うこととしております。会場は、境港市の夕日ヶ丘メモリアルパークの南側で8時40分からの開始としております。昨年も御参加いただいた委員の方もいらっしゃるところですが、今年度も最寄りの会場にお越しいただければ幸いに存じます。
 また、この一斉清掃ですが、毎年7,000人から8,000人の住民の方に御参加いただくなど、非常に地域に定着した活動として広く根づいております。このことから、今年度より開催市を中心とした取組として両県知事の参加を見送ったところです。今後、両県知事の参加につきましては、節目の年度において出席する方向で調整を行っております。
 4に参考資料として、直近3年度の実績を記載しておりますので、ごらん願います。

◎銀杏委員長
 報告は以上でありますが、ただいままでの説明につきまして質疑等はありませんか。

○市谷委員
 1ページの風力発電事業についてですけれども、規模が書いてあり、単機出力が4,500キロワット程度と書いてありますが、それが32基というのは国内でも今までないような大規模な風力発電の施設になっておりますし、国の風車による騒音のガイドラインというのがありますが、それは1基当たりが2,000キロワットのものでしか試算されておりませんので、この4,500キロワットのものというのは、音がどういうことになるのかというのも含めて大変未知の世界になっているかなと思います。
 そういうことが前提になっているのですけれども、この1ページの委員からの主な質疑内容の冒頭のところに、風車の詳細な設置位置等が示されていないなど計画熟度が低いため審査にも限界があるということが指摘されております。私も審査会に出席したりしたのですけれども、風車の位置や、山の中を開削することになりますので、その取り付け道路がどのようになるかによっても工事の規模が変わってくるのですが、そういう資料が住民の方にきちんと手元に残る形で示されていないのです。資料が回収されたり、審査会もそうですけれども、傍聴者には配られませんでした。それからネット上で、一旦公告縦覧するときには示されていますけれども、それが終わったら消えてしまうということで、非常に計画熟度が低いし、一体この計画はどうなるのかというのがよくわからないし、住民にも十分周知されていない中でどんどん審査を進めていくということ自体に問題があると思います。
 次、来月に審査会が開かれる予定になっていますけれども、少なくともそのときには必ずどこに風車をつけるのか、取り付け道路はどこになるのか、今の計画段階のものを示して、みんなの手元に残るような形にしていただくというのが最低条件ではないかと思いますが、それを事業者に求めていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
 10ページの淀江産廃の関係ですけれども、先ほども話がありました(2)の今後の予定というところに、なかなかこの意見調整会議に住民の方などが応じていただけていないという状況が書かれています。手続条例でも関係住民は必要な協力を行うこととなっており、日程調整に応じていただけない状況が続けば県として必要な判断をせざるを得ないと。条例上そう書いてはありますけれども、若干おどしとも取れるような書きぶりになっていて、ちょっとこの書きぶりもどうかなと思いますが、この間開かれた意見調整会議の中でこんなことがあったということを聞いております。
 ある農家の方が出られました。夫さんだったのですけれども、耳が聞こえづらいということで、夫がそういう状況なので妻のほうが、自分が代わりにいろいろやりとりをと言ったら、当事者ではないからということで発言を制限されたということがあったと聞いていますけれども、その事実関係についてまず確認をさせてください。

●若松環境立県推進課長兼星空環境推進幹
 風力のアセスについてのお話でありました。私どもの思っている内容とは多分ほぼ一緒だと思っています。先ほど知事意見の提出期限のお話をさせていただきましたが、これはもう法律で日数が決まっており、7月18日までに回答しなければならないというのが法律に決まっておりますので、何らかの知事意見は出す必要があろうかと考えています。ただ、おっしゃいますように、風車の設置位置もよくわからない、今回は影響調査の手法を審査する段階ですけれども、取り付け道路がなければどう影響があるかといった調査内容についても審査ができない、そういった問題がありますので、当然事業者に対してはそう求めていきたいと思っていますし、例えばそれがないような状況で期限を迎えるということになったら、やはりそれなりの意見を出さないといけないと私自身は考えております。
 実はこの事業者は、鳥取県のこの32基×2箇所のほかに、隣の島根県におきましても同程度、少し規模は少ないのですが、島根のほうは12基、兵庫県の新温泉町では21基という形で、この山陰で4カ所の風力アセスが同時に今進んでいるところです。島根県と兵庫県の担当課とも連携を密にしまして、事業者に対するものは求めていく、また、その計画内容がずさんであったり、住民についての説明が不足するような状況であれば、改めてもらうよう申し入れたいと思っています。
 実は島根県や新温泉町の状況を我々自身もネットなどで資料を見ようとしても、どこにつくられるかがわからないという状況でして、この14日の審査会でも委員から意見がありました。事業者は、国土地理院の地図に風車の位置等を記載してつくっているものですから著作権の問題をおっしゃっていましたが、では、それがクリアできる例えば著作権に関係ない部分は全部開示したらどうかというような会長からの意見もありましたので、そういったことも含めてより広い情報公開と、あと、住民への説明ですね。例えば、鳥取風力発電事業、東部のほうですが、住民説明会は回数はとりぎん文化会館で1回行ったのみでして、参加者も20名弱と、当然これで住民説明が終わっているとは我々もちょっと考えたくないと思っておりますので、引き続き事業者に対してはそう求めていきたいと考えております。

●山根循環型社会推進課長
 市谷委員から、先般行った意見調整会議で農家の方が来られましたが、耳が聞こえづらいと、代わりにやりとりをということで発言を制限したのかどうかという御質問でありました。
 会議に至るまでに、関係住民の方ということで、営農されているかどうかを確認して、条例に基づく関係住民ということを確認させていただいた上で出席をお願いしたところです。
 会議当日になりまして、その方がいらっしゃって、ちょっと耳が聞こえづらいので、奥様が代わりというような御趣旨でおっしゃいましたので、耳が聞こえないということであれば、隣に座っていただいて、発言や会のやりとりも伝えていただいて配偶者の方と話をしていただきながら御発言いただくということで、隣に座って実際にもやりとりをしていただいて、その方からも、こういうことだよというようなことで御質問いただいたところですので、発言を制限したということではありません。関係住民の方から御意見をいただくために同席していただいて、御本人もかなり御発言をされていましたし、その方を通じて御質問や発言をしていただいたところです。

○市谷委員
 風力発電の関係は、先ほどお話があったように、事業者に求めていただきたいと思います。
 淀江産廃の意見調整会議での出来事なのですけれども、当事者の方は非常に制限されたと言っておられるし、そういう印象を持っておられます。冒頭私も文章を読み上げて紹介させていただいたのですけれども、住民のほうには協力を要請しているもかかわらず、意見調整に出席しようとしておられる方に対して、そういう発言を制するような非常に失礼な対応が一部あったということについては、反省していただく必要があると思います。
 今の話は、当日突然に来られたのかもしれないのですけれども、ただ、念のために言っておきますと、この妻のほうも農地の所有権利を持っておられるようでして、突然に来られたからというのもあったかもしれませんけれども、誰が関係者であるかという範囲で、農地の地権者であるということがあるわけですね。妻もそうであったと。だからきちんとその辺りのことも把握してこの意見調整会議をしないと、関係住民というものが限定されているものですから、誰が対象で誰が対象でないかということの事前の調査をきちんとしておく必要があるのではないかなと思いましたけれども、その点の改善はいかがでしょうか。

●山根循環型社会推進課長
 市谷委員から、事前の農地の所有者等をきちんと調べるべきではないかというような御質問、御意見をいただきました。
 少し整理したいと思うのですけれども、条例上は、営農していらっしゃる方ということで、営農していらっしゃって、生活環境の影響について御意見をいただくということになっておりますので、地権者ということではなく、あくまでも農業をしていらっしゃるということです。土地を持っているだけでは関係住民にならないという規定ですので、営農しているかどうかというのは、米子市のほうの農業者台帳等を確認させていただいて、営農者ということで確認させていただいているところです。

○市谷委員
 営農をしている方の妻で、夫のほうが耳が聞こえづらいということの話なので、家族にしてみれば夫婦で一体だと思うのですよね。だから変な線引きをしないでいただきたいと思います。意見を言っておきます。

◎銀杏委員長
 ほかに御意見、御質問。

○川部委員
 毎度、民泊で申しわけないです。今回は資料を大分まとめていただいてわかりやすくはなったとは思うのですけれども、以前からこういう区分けがいいかどうかというのはいろんな議論があるので、そこではないところで。手続というか、法と条例、それからこの要綱、ガイドラインの関係において、法では住宅を宿泊サービスに使っていいよということで広げている中で、今回ガイドラインではエリアを定めて少し制限しようとするということで、民泊適正運営要綱最終案の7ページでうまく分けてあるのですけれども、法でいけばこういうものはなくて、そのままずっと同じように来るわけですよね。家主不在型に関して、住居専用地域、学校等周辺は平日以外の営業にしてほしいというような制約をかけようとしているということで、やはりこのガイドラインで制約ができるのか。お願いすると言われるのですけれども、今回事前届出制まで出てきて何を事前確認するのかという辺りで、この中身のいい悪いではなくて、手続において、法との関係においてこういうことがいいのかについての見解をもう一度お聞かせ願いたいのですが。

●坂口くらしの安心推進課長
 法の規制と、要綱、ガイドラインによる指導についての有効性というか、そういうお尋ねだったと思います。これも以前からの繰り返しのお答えになってしまうかもしれませんけれども、やはりまず、立法事実たる民泊による悪影響というものがまだ顕在化していない状況において、いきなり条例で規制するのはいかがかという判断のもとに、まずは行政指導という形で進めていきたいという考えで、要綱、ガイドラインという形でこの民泊の指導を行っていこうと考えているものです。

○川部委員
 行政指導という言い方なのですけれども、行政指導にも根拠が要るのではないかと思うのです。法なり条例なりの根拠があって、それに沿った指導というようなものが適正ではないかと思うのですけれども、今回は法を狭めて制限して指導しようとしている中で、それを手続として行政指導としてやっていいのかという辺りをずっとお聞きしているのですけれども。何となく、こちらが言いたいことと答えられていることが若干ずれているかなと思うのですけれども。

●坂口くらしの安心推進課長
 この住宅宿泊事業法の目的というものは、やはりその大きな要素としては適正な民泊運営の確保ということだと思います。それを実現するための手段として条例があると思いますし、また、もう一つの事前のツールとして行政指導があると理解しておりますので、本県といたしましては、要綱、ガイドラインによる行政指導という形で法律の目的を実現しようと考えているということです。

○川部委員
 ずっと平行線なので、これについては、私が正しいのかどうかはわからないですが、やはり法は、一応住居を宿泊サービスに使っていいよ、それで観光をどんどん進めていきましょうという趣旨で、それで適正に運用しなさいという流れだと思います。ただ、エリアを定めて制約、制限しようとしているので、そのガイドラインというのは行政指導の枠を超えてしまうのではないかと思います。もうこれ以上言っても平行線だと思いますので。
 1つ教えてほしいのですが、ここで制限される住居専用地域、学校等周辺は具体的にどのエリアになるのか、地図に落とし込むなり何かしたものはないのでしょうか。もしあれば教えていただきたいと思います。

●坂口くらしの安心推進課長
 住居専用地域の色の話だと思いますけれども、県のホームページにも縮尺が粗いものであれば色がついたものが公表されておりますが、実際ここの番地のものがどうかということになりますと、やはり大きな縮尺の地図でないと確認できないと思いますので、そういったものは実際事務所等に御相談に来られたときに、担当課が所管をしている住居専用地域のマップで確認していきたいと考えております。

○川部委員
 個別で相談しろということだと思うのですけれども、私の希望ですけれども、どこが制限されるのかというのは示していただけたらと思います。これは希望です。お願いします。

◎銀杏委員長
 それは番地まで含めてということですか。丁番全部。

○川部委員
 ざっとエリアでわかると思うのです。この辺り、色づけもわかると思いますし、これは学校から100メートルでしたっけ。

●坂口くらしの安心推進課長
 住居専用地域は、まさにその指定をされた地域ですし、学校等の周辺については、周辺100メートルということですので。ただ、学校について個々にプロットしていくのはまた膨大な作業になるかと思いますが、可能な限りそういったものはお示しします。

○川部委員
 教えてください。

◎銀杏委員長
 ほかに。

○福浜委員
 3点ありまして、まず1ページです。先ほど市谷委員と若松課長のやりとりもあったのですけれども、少し教えてほしいのですが、手続的な問題で、多分環境アセスをやった後でないと、正確にここに建てますよという具体的なものは出てこないのではないかと思うのです。環境アセスを1年なり1年半かけてやられた後で本当に詳細な計画が上がってくると思うのですけれども、その時点で今回のような意見聴取とか、あるいは知事が何か言えるような機会というのは今後どうなっていくのかを教えてください。漠然とした中でこういうものが、本当に法令上そうなっているからということで行ってしまうというのは、どうも一般感覚として釈然としないものがあるので。逆に言えば、1カ月ぐらいでそういう詳細な計画などが出てくるとは思えないので、中・長期で、今後どういうスケジュールになるのかというところを教えていただきたいのが1点目。
 10ページです。僕も詳しくないのでぜひ教えてほしいのですが、質問とセンター回答要旨の中で、遮水シートに50年以上の耐久性があるというのはわかりました。処分場は水処理しなくても放流できるようになってから廃止となっているのですが、大体こういう最終型の場合で、何年ぐらいでそういうめどが出てくることになるのか。水処理しなくても放流できるようになるというのは、多分数値上の問題なのかなとは思うのですが、その辺りの判断基準はどうなるのかというところを教えていただければと思うのです。計画そのものに反対しているわけではありませんが、ちょっと確認させてください。
 9ページです。天文協会の方とお話をした中で、過去ハレーすい星とかすい星ブームがあったときに、実はうちもそうなのですけれども、家に望遠鏡を買ってそのままほこりがかぶっているようなものが結構ありはしないかということです。かなり年数がたっていますので、レンズの状況とか、例えば拭き取り等で済むのか、もう劣化してしまって使えないのかというのはあるとは思うのですけれども、そういう家に眠っているようなものを、県として音頭をとっていただいて出してもらうようなことができないか、というのを天文協会のある方がおっしゃっていました。それが、ある程度東・中・西でプールができれば、貸出も容易になる。
 というのが、長野県のほうでは、スキー場の夏場対策として、これも多分天文協会関係の方だと思うのですけれども、リフトで上がっていけば、そこに何十台という望遠鏡が置いてあって、ガイドの方が取り扱いの説明をしたら、あとは好き勝手にそれぞれが見ていただくと。もう完全に木星や土星を向いているというのがありつつも、やはり自分で使ってみるということが物すごく原体験として残り、すごくいいのではないかという話をされていて、そのとおりだなと思いました。もしそういう取組ができるのであれば、ぜひ本県としても取り組んでいただければと。
 ただ、ごみみたいなものを持ってきてもらっては困るので、ある程度、1カ月なら1カ月間持ってきてもらって、天文協会の方か業者の方にチェックしていただいて、これはだめだよということに関してはお引き取りをいただくという形で、ごみはそれぞれが始末するというような、そういう枠組みみたいなものができないのかなというのが3点目です。

●若松環境立県推進課長兼星空環境推進幹
 今後の風力アセスの大まかな流れにつきましてですが、資料の2ページをごらんいただきたいと思います。そこの一番下のほうに書いてあるのですが、環境アセスにつきましては、配慮書、方法書、準備書、評価書、この4段階があります。現在は、方法書について審査をしているところです。
 まず、配慮書は、大まかな計画の段階で何に配慮すべきかということを伺うもので、方法書は、環境影響調査、こういったものを調査しますよといった内容を審査するもの。そういった環境調査を行った上で、実際に配慮した工事、こういった工事を行いますよというのが準備書で、そこでさらに意見が出ましたら、最後に評価書で確定することになります。ですから、委員がおっしゃいますように、環境アセスのプロセスを通じて事業計画も当然動くものですし、最終的に位置の決定などは、当然このアセスをもとに変更もしてもらわないといけませんし、変わり得るべきものだと思っています。
 今、方法書ですが、先ほど申し上げたとおり、どういったものに配慮すべきかというときに、そうはいってもこの位置に工事用道路がつくとか、大まかな風車の位置はこの位置ですということがないと、そうはいっても、ここからだったらこういう景観、例えばこれだと河川に流入するおそれがあるものもあるので水質の調査、そういった調査項目についても最低限は決める必要があろうかと思います。それをもとに、水が流れ出ないような仕組み、出るのであればモニタリングも含めて今後こういうことを事後的にもやっていく、例えばそういった事業者の計画が準備書段階で出てくると思っていますので、どのレベルであれば適正な事業計画かということは現段階では私もわかりづらいところもあります。しかし、少なくとも今の状況、NWE-09のインベストメントのこの2事業につきましては、風車の大まかな位置は1回目の会議で示されましたが、非常に大きな風車ですので、工事中にこれをどうやってどう山頂まで輸送していくのか、本当に尾根まで輸送していくのか、道路はどうするのか、山をどう切っていくのか、そういった計画が全く見えない段階では、その審査もさすがにしづらいのだろうなと思っているところです。
 こういったことを踏まえて、実際に調査に入るのは、今度はこの方法書に対する経産省の勧告という形になり、知事意見を出してから大体2週間から3週間以内に出るとは思うのですが、生態系にも影響がありますので、事業者は環境影響調査を最低でも1年、長ければ1年半などの調査を行われます。その間、この準備書の作業も同時並行で進めていかれますので、次のステップに移るのは早くても1年半後という形になります。この準備書の段階でも、もう一度知事意見を出す機会があります。ですので、知事として、今度は影響調査について今の調査手法についての意見、さらに、次の工事内容についての準備書段階での意見、まだこの2回を出す機会がありますので、当然その段階で計画の熟度であったり、環境配慮の状況などを総合的に勘案して知事意見を出すことになろうかと考えています。

●山根循環型社会推進課長
 福浜委員から、最終処分場の排水基準等についてどれぐらい管理期間があるのだろうかというような御質問をいただきました。
 御案内のとおり、処分場は廃棄物を埋め立てまして、オープン型ですと、水が流れて洗い出しという作業があって、その水を水処理をして放流基準に合致した水を流すということですが、淀江の処分場の場合は、上水道でも使われるような高度な水処理をして流すという計画になっております。廃止基準というのは、普通に流れてきた水が水処理をしなくてもそのまま流せることが廃止基準ということになっております。
 どれぐらいのめどかということですが、先般2月23日に行った専門家会議で専門家の先生から大体こういうことだというのをいただいております。固体、入っているものの約3倍以上の水が流れると洗い出しが完了するという御意見をいただいておりまして、その処分場の規模とかいろいろあるので、何年たったらということはないと思うのですが、淀江の処分場については、管理期間中、埋め立てを37年間して、その後10年間管理をすると。それで大体水処理をしなくても流れるようなことになるだろうと事業者は見込んでいますけれども、先生の意見としても、その管理期間とその10年の間に4倍を超える水が流れると計算されているので、10年ぐらいで水処理をしなくてもいいようになるだろうと考えられるという御意見もいただいているところです。

●米山環境立県推進課星空環境推進室長
 家庭で眠っている望遠鏡の活用を県が声かけをしてできないかという御質問だったかと思いますが、まずは天文協会さんのほうとお話をさせていただきまして、おっしゃるように、そのまま壊れたような望遠鏡を持ってこられても私どもも困ってしまいますので、使えるものかどうかというチェックをどこでどういう形でできるかという辺りも天文協会さんとまず御相談をしてみまして、県が中心となってそういう取組ができるかどうかも御相談しながら今後検討したいと思っております。

◎銀杏委員長
 よろしいですか。
 ほかに。

○市谷委員
 民泊のガイドラインで、別冊の1ページなのですが、一番下の1の(7)のところに条例による実施制限ということで、法施行後に民泊による生活環境への悪影響が顕在化した場合、条例規制の検討を行うと書いてあるのですけれども、悪影響が顕在化した場合とは、どういう内容になってくるのですか。悪影響が顕在化して、それに見合った条例規制が必要になってくると思うのですけれども、では、条例で規制できる内容というのは何なのかというのを御紹介いただけないのでしょうか。

●坂口くらしの安心推進課長
 条例による実施制限に関して、まず、条例を検討するまでの悪影響とは何かということだと思いますけれども、具体的に言いますと、騒音や、ごみ出しによるトラブルなどが住民との間で生じるといった場合については、その地域の生活環境が保たれていないということになろうと思いますので、そういったものが頻発をして常に認められるというような状況になれば、条例で制限を行うということになります。
 次に、その制限とは何かということになりますけれども、この住宅宿泊事業法で認められている制限できることとしては、区域を定めて、かつ期間を制限するということですので、場所と実施可能日数を条例で定めて規制をするという形になると思います。

○市谷委員
 要するに内容的には条例規制で考えられることを今度ガイドラインで規制しようとしていると思うのですけれども、ガイドラインどおりに日数制限や区域制限もしていたけれども、悪影響が顕在化したというような場合、これ以上の規制ができないのではないかと思うのですけれども、どうされるのでしょうか。

●坂口くらしの安心推進課長
 実際、今、住居専用地域で平日の営業規制をしようと考えておりますけれども、あくまでも行政指導という中で、多分指導に応えていただけない状況が生じて、騒音などのトラブルが生じるものだと思いますので、次に条例の規制ということになれば、法律上の権限が使えますので、そこで厳しく指導、処分をしていくということになるのだと思います。

○市谷委員
 実態がいろいろ起きてこないとわかりにくいと思うのですけれども、立法事実というものが今のガイドラインとの関係で少しややこしくなるのではないかなと思っております。そのことを言っておきたいと思います。

◎銀杏委員長
 ほかに御意見、質問はありませんか。
 それでは、質疑も尽きたようですので、次に、その他でありますが、生活環境部に関して執行部、委員の方で何かございますか。
 意見がないようですので、生活環境部については以上で終わります。御苦労さまでした。
 以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会いたします。


午後2時00分 閉会
 

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