平成28年度議事録

平成28年9月30日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
広谷 直樹
坂野 経三郎
市谷 知子
島谷 龍司
浜田 一哉
川部 洋
浜田 妙子
内田 博長
斉木正一
欠席者
(なし)

 

傍聴議員(なし)

説明のため出席した者
  岸田農林水産部長、森本農林水産部次長、安養寺農林水産部次長、山根農業振興戦略監、  永原生産振興課長

職務のため出席した事務局職員
  田中課長補佐  中島課長補佐  石本主事

1 開  会   午後3時18分

2 閉  会   午後3時40分

3 司  会   広谷委員長

4 会議録署名委員 島谷委員  市谷委員

5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 


会議の概要

午後3時18分 開会

◎広谷委員長
 ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、島谷委員と市谷委員にお願いいたします。
 それでは、引き続いて農林水産部に係る付議案の予備調査を行います。
 質疑につきましては、説明終了後一括して行っていただきます。
 既に政務調査会で説明を受けておりますので、執行部の説明は要領よく簡潔にお願いいたします。
 それでは、岸田農林水産部長に総括説明をお願いします。

●岸田農林水産部長
 議案説明資料を開いていただきますと、1ページが今回生産振興課833万1,000円の補正をお願いするものでございます。これは9月8日からの長雨、それと9月20日最接近しました台風16号の豪雨によりまして、当初は被害がなかったのですが、先週あたりから排水不良による根腐れ、それから黒腐れ病等が蔓延しまして、昨日現在で1.9億円の被害が、JA西部管内で発生しているということで、ブロッコリー農家のブロッコリーの再生産に係る対策について今回お願いするものでございます。
 詳細につきましては生産振興課長から説明いたしますので、御審議のほどよろしくお願いいたします。

◎広谷委員長
 それでは、関係課長から説明を求めます。
 永原生産振興課長の説明を求めます。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 2ページをお願いいたします。事業名ですが、平成28年度ブロッコリー産地再生緊急支援事業でございます。833万1,000円でございます。
 事業の目的につきましては、部長が先ほど申しましたとおりでございます。
 主な事業内容ですが、2つあります。(1)緊急防除支援事業につきましては定植中のブロッコリーの生育を回復させるための緊急防除に対する経費でございます。殺菌剤1,500円、回復させる葉面散布剤700円で、計10アール当たり2,200円を面積に掛けたものでございます。事業費が644万7,000円で、県はこの3分の1の負担ということで予算額214万9,000円でございます。任意としまして今、市町村に3分の1をお願いしておるところでございます。そのあとの3分の1を生産者、JA、生産組織といった事業主体が見るということでございます。
 (2)産地再生緊急支援事業でございます。これにつきましては、今回台風等で被害を受けました圃場につきまして、再生意欲のある生産者に対して、もう一度、次年度以降再生してもらうことに対する費用ということで、苗代、肥料代、農薬代を見積もっておるものでございます。スキームにつきましては、上と一緒でございます。事業費が1,854万6,000円で、予算額は618万2,000円。負担についても同様でございます。
 これにつきましては被害程度別助成でして、農業共済の仕組みを使いまして、80%以上の場合には10アール当たり7万6,000円に0.6を掛けて計算しております。そのあと60%から80%の場合など、順次助成割合を0.4、0.2といたしまして、補助基準額を設けております。
 現状ですけれども、ブロッコリーの販売額は昨年が14億円で、白ネギ、スイカに次いで第3位となっておりまして、非常に伸びている品目でございます。特にこの今の作型が一番難しい作型でございまして、周年型を狙って県下で進めておりますので、一番大事なところで、再生意欲を絶対に保っていただきたいということで、ぜひお願いしたいというものでございます。

◎広谷委員長
 説明が終わりました。
 ただいまの説明について質疑はありませんでしょうか。

○斉木委員
 大変な被害で、早速予算化していただきまして、多分農家も大変安心しているのではなかろうかなと思います。
 ただし、腐ったものはもとに戻らないわけでして、さあ、これから出荷というときに被害に遭ったものですから、生産農家の落胆というのはやはり大きいわけですね。ぜひ次の再生産ができるような支援をしっかりとしていただきたいと思いますし、5年前もそうだったのですけれども、畑に定植する分は問題ないのですが、今、生産を広げるのに次々田んぼに定植しているわけで、そうすると田んぼというのはごらんのとおり水はけが悪いので、これから先少々雨が降っても産地を維持していくということになると、今、試験的に圃場でやっておられますけれども、田んぼに傾斜をつける、そういう基盤整備も順次やっていくような体制をぜひJAとともに取り組んでいただきたいと思うのですけれども、どういう考えをしておられますか。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 レーザーレベラーとか、プラソイラ等の排水対策に非常に効果の高いものを今試作しておりまして、実際に現地を見てもかなり効果が高いということがありますので、農協と一緒になってそういう取り組みを進めていきたいと思います。

○斉木委員
 農家も助成をもらったからといってプラスになるわけではないものでして、やはり生産意欲が落ちるのは出荷ができないということが一番でありますので、そういう面でこれからこういう被害になるべくならないように、ぜひ圃場の分をこれから順次やっていただきたいと。機械が高いものだから、それを順次どこかへ委託してやるとか、そういうようなことでぜひ取り組んでいただきたいなと思いますけれども、よろしく頼みます。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 わかりました。

◎広谷委員長
 ほかに。

○市谷委員
 今回の被害面積というのは、全体の面積に対してどれぐらいの割合になるのかということと、ブロッコリーは共済制度がないということで、前回のときもそうだったのですけれども、こういう防除の費用の助成はあっても本当にわずかですので、共済制度をつくらないといけないのではないかと思っているのですが、その辺の考えも教えていただけたらと思います。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 330ヘクタールのうち現在まで定植が済んでいるのは213ヘクタールで、そのうち59.3ヘクタールが今回の廃棄されている分です。

◎広谷委員長
 被害が59.3ヘクタールということだね。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 はい、被害が。

◎広谷委員長
 それで共済制度の件は。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 共済制度につきましては、野菜については価格安定資金がありまして、共済制度がありません。ということで、きのうも政調政審で部長が申しましたように、収入補償制度を今、国で検討されています。農家の経営所得が、要するに野菜であろうが果樹であろうが米であろうが、下がってきた場合にはこれを補塡されることになりますので、そちらで見られると認識しております。


○市谷委員
 被害面積の割合は、213ヘクタールのうちの59.3ヘクタールだから、西部管内だけで4分の1ぐらいということですよね。それ以外にも先日、政調政審で聞いていたらほかもまだ広がるかもしれないということでしたけれども、その辺ももう少し教えていただけないですか。

◎広谷委員長
 西部管内以外で。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 もう一度訂正させてください。平成28年度の県下全域の栽培面積は576.5ヘクタールです。それでそのうち今の植栽が293ヘクタールございます。今のは全県でございます。被害が59.3ヘクタールです。

○市谷委員
 まだ広がるかもしれない。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 広がる可能性が大きいと思います。今、台風が来ていますし、それから長雨が続く可能性がありますので。

◎広谷委員長
 西部管内だけですか、今のところでは。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 今のは全部です。3農協です。

○市谷委員
 59.3ヘクタールというのは、西部だけではなくて、入っている。

◎広谷委員長
 59.3ヘクタールというのは全県でか。

●岸田農林水産部長
 JA西部管内で59.3ヘクタールの被害面積。八頭町が1.5ヘクタール、北栄町が1.8ヘクタール、琴浦町が1.1ヘクタールで、県全体で63.8ヘクタールの被害面積であります。今現在、定植されている県全体の面積は293ヘクタールでありますので、大体2割という状況であります。


◎広谷委員長
 よろしいですか。

○浜田(妙)委員
 確認ですが、被害に遭われた皆さんというのは、今回のこの補正で全て救われるのですか。

●岸田農林水産部長
 一昨日、斉木議長にも同行していただきまして、知事にJA西部の谷本組合長、JA西部のブロッコリー部会の高見部会長が、平成23年度に同じくブロッコリーが被害に遭ったときに緊急支援をしておりますので、その支援内容と同等の支援策を講じていただければ、農家も大変再生産にはずみがつく、ぜひ平成23年度と同等の仕組みで支援していただけないかというお願いがございまして、その要望の内容を受けまして、今回23年度と同じ支援のスキームで補正をお願いするものでございます。

○浜田(妙)委員
 確認ですが、向こう様がおっしゃるとおりにこちらは応えたということで、それが100%なのか何%なのかわからないということですか。

●岸田農林水産部長
 23年度は、私も西部の農林局長でおりましたけれども、その平成23年の支援内容で農家は大変よかったと、県によくしていただいて、ありがとうという言葉を方々からいただいております。もう少し欲しかったという声は聞いておりませんでした。今回もこの支援をもって再生産へのてこ入れは十分できると認識しております。

○浜田(妙)委員
 確認です。県としてはこれで、意欲を持ってこれから先もずっと続けていかれるという保障つきということですね。

●岸田農林水産部長
 そうです。ただし、来週もまた調査をかけておりますし、今後ずっと調査を実施する中で被害がどんどん広がってくれば、今の対策で足らないというような場面もなきにしもあらずだと思います。そのときについては、また農家が意欲を持って再生産できるような仕組みを検討させていただきたいと思います。

○市谷委員
 共済関係の制度ですけれども、平成23年度のときもブロッコリーの共済の制度がないということで、どのレベルでというのは覚えていないのですけれども、たしかいろいろ議論になっていたと思うのです。それで先ほど国で収入補塡の制度が検討されていると言われたのですけれども、それは今から発動されるものなのでしょうか。そうでなければ私は県独自ででも補塡制度を考えられるべきではないかなと思っているのですけれども、どうでしょうか。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 まだ確約されているわけではありませんけれども、野菜の場合は価格補償制度がしっかりありますので、そこを十分活用していただくことで、今回のようなセットで向かえるのではないかと思います。所得を補償するということではなくて、再生産に向けての制度として今回取り組んでいるということでございます。水稲とか果樹につきましては、きちっと農業共済がありますので。

○市谷委員
 価格補償制度の場合は、販売しないと価格補塡にならないと思うのです。売れないと思うので、実質的に、価格補償制度は使えないと思うのですけれども、どうですかね。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 ですから今回、再生産に向けて補正を組んでいるということでございます。

○市谷委員
 いや、これは防除で病気にならないようにするのと、新しく植えるためであって、今できたものはもう売れないわけですから、減収になることについては何の補償もないということだと思うのですけれども、それはそうですよね。売れないのですから。(「いや、全滅ではないから違うよ」と呼ぶ者あり)

●岸田農林水産部長
 従来、野菜については、所得補償という考え方ではなくて、当然乱高下する市場価格に対してある程度の所得を補償するということで、価格補償制度で国も対応しているということであります。
 ただし、今回のブロッコリーみたいに圃場で被害があって出荷ができないということには価格補償は対応できないので、それを受けて国でも一昨年以上前から収入保険制度の検討をしておりまして、今、全国で数千という農家でデモ的に補償制度を運用しているわけです。その中でいろいろな問題点とか課題とかを探って、それを克服して、今聞いておりますのが、再来年の実施に向けて準備を進めているということでございます。ですので、再来年には全作目に対応した保険制度が網羅されるということで、県としても期待しているところであります。
 なかなか収入保険ということで県単独で整備するということになると大変な原資も出てきますので、県としては国の収入保険の早期の実施を国に要望してまいりたいと思っております。

○市谷委員
 それで、再来年からの本格的な実施になるし、保険制度だから保険を掛けておかないと当然補償はないわけですよね。(「はい」と呼ぶ者あり)
 補塡率がどれぐらい、8割とかでしょうか。9割とか。

●岸田農林水産部長
 今たしか8割のスキームで。

○市谷委員
 大体そんなものですよね。いずれにしてもそれにはもうどっちみち間に合わないという現状ですね。

●岸田農林水産部長
 そうですね。ですから今回こういう形で農家への支援をお願いしているところでございます。

○市谷委員
 それで今、西部管内だけで1.9億円の分が売れないので、農家にしたら減収になると思います。それを収入補塡したりすると額が多額になるとおっしゃったのですけれども、仮に1.9億円の半分をしたとしてもそれは多額なのだろうかなと思うのです。観光に何億円も使っているわけですから。いや、本当に。この制度、今出されているものは、これはこれで必要なものだと思いますけれども、今後、減収でもうどうしても農家が大変だという場合、何か考えられるということでいいですか。

●岸田農林水産部長
 はい、それは考えたいと思います。
 ただし、今ケース当たり3,000円以上しておりまして、全国的に野菜、特にブロッコリーも品薄で高単価になっておりますので、量は少なくなったけれども、価格がある程度高いということで、農家にどう、どのくらい影響していくのかなということも我々も今後も注視してまいりたいと思います。その上でもしも追加の支援が必要であれば、またJA等と検討してみたいと思います。

◎広谷委員長
 よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 ほかにないようですので、次に、その他ですが、農林水産部に関して執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見がないようですので、以上で終わりたいと思います。どうも御苦労さまでした。

午後3時40分 閉会


 

 

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