地域住民による地域安全活動に対する支援の充実・強化の推進について(例規通達)

平成16年12月27日
鳥生企例規第12号
鳥地例規第8号
   対号 平成6年3月15日付け鳥防少例規第3号外共発 地域安全活動の推進について(例規通達)
 地域における犯罪等を防止し、地域住民の安全を守るための活動(以下「地域安全活動」という。)については、対号例規通達により実施してきたところであるが、現下の喫緊の課題である治安の回復には、地域住民による地域安全活動(以下「自主防犯活動」という。)の一層の活性化が不可欠である。このたび犯罪に強い地域社会の再生に向けた各種自主防犯活動に対する支援の充実・強化を次のとおり重点的に推進することとし、平成16年12月28日から施行することとしたので、運用上誤りのないようにされたい。
 なお、対号例規通達は、平成16年12月27日限り廃止する。
                                 記
第1 自主防犯活動の活性化についての基本的考え方
  安全で安心できる地域社会とは、犯罪等の被害に遭うのではないかという不安を誰もが身近に感じることなく生活できる社会である。これを実現するため、平成15年8月、警察庁において、「緊急治安対策プログラム」が策定され、自治体、ボランティア等との連携による街頭犯罪・侵入犯罪抑止総合対策の推進について規定された。また、同年12月、犯罪対策閣僚会議が策定した、「犯罪に強い社会の実現のための行動計画」においても、治安回復のために「国民が自らの安全を確保するための活動の支援」と「犯罪の生じにくい社会環境の整備」が掲げられた。
  こうした動向を踏まえ、平成16年6月、警察庁において、犯罪に強い地域社会を実現するための施策の全体像として、「「犯罪に強い地域社会」再生プラン」(以下「再生プラン」という。)が示された。このような情勢の下、警察は、地域における犯罪等の防止を図り、その効果を挙げるため、以下の再生プランの趣旨に沿って幅広い地域住民が自主防犯活動に積極的に取り組むことが不可欠であり、自主防犯活動に当たる地域住民を支援し、その活性化を図ることが重要である。
第2 自主防犯活動の活性化のための指針
 1 自主防犯活動に対する警察の支援
   地域の安全と安心の確保に資する活動に対し、おおむね次に掲げる内容に沿って必要な支援を行うなど、地域住民の要望や地域の実情に応じて自主防犯活動の効果が挙がるよう臨機の対応に努めること。
  ア 適切な情報の提供
    効果的な自主防犯活動が行われるためには、警察から、地域住民にとって身近な犯罪等の発生状況や犯罪類型別の被害防止方法等、地域の安全確保に必要な情報(以下「地域安全情報」という。)
が提供されることが基礎となることから、地域住民が自主防犯活動に取り組み、一層、その活動を充
実させる契機となるような適切な地域安全情報の提供を推進すること。その際、地域住民の立場に立
った情報提供を基本として、インターネット等のITを活用した新たな媒体と、ミニ広報紙、新聞折込チラシ、口頭によるもの等、従来からの手法とを併せて活用するなど、効果的な情報提供の仕組みづくりに努めること。
 イ 防犯講習・防犯訓練等の実施
   既に取り組りまれている自主防犯活動のうち参考となる例、地域住民が防犯パトロールを実施する際の留意事項、防犯ブザー等防犯用装備資機材の効果的な使用方法等、地域住民が自主防犯活動に取
り組むに当たり必要となる知識及び技能の向上を図るための防犯講習や防犯訓練を積極的に実施する
こと。併せて、自主防犯活動を行う団体との合同パトロールの実施など、実際の活動を通した自主防犯
  活動のノウハウの伝授にも取り組むこと。また、地域における安全と安心の確保のためには、地域住民一人一人の防犯意識の高揚と自らの安全を守るための防犯対策が前提となることから、侵入手口を踏まえた防犯対策の普及のため、犯罪類型、対象者等に応じて、防犯設備士等専門家による防犯教室を
  開催するなど、参加・体験・実践型の防犯講習の機会を確保するよう努めること。
 ウ 活動経費に対する支援
   自主防犯活動は、町内会・自治会、PTA、学生のボランティア団体等、様々な団体・組織により行われているが、これらの団体・組織は経済的基盤が脆弱であることが多く、活動を継続的かつ恒常的なものとするためには財政面の支援が不可欠であることから、被服、防犯用装備資機材の整備やボランティア保険の加入に要する費用等活動経費に対する支援に努めること。
 エ 既存の防犯ボランティアとの連携
   地域において既に活動中の既存の防犯ボランティアに対しても、アからウに掲げるところを踏まえた支援の充実に努めるとともに、必要に応じて地域における自主防犯活動への参加を促すなど、自主防犯活動を行う各主体間の連携が確保されるよう調整に努めること。
 2 地域安全安心ステーションの整備の促進
   自主防犯活動を継続的かつ恒常的なものとするためには、活動のための拠点を確保し、これを中心とした活動を実施することが特に有効であることから、拠点となる「地域安全安心ステーション」の整備を促進する必要がある。このため、公民館、消防団拠点等の公的施設、空き地、空き店舗等既存の施設を活用するほか、利用可能な交番、駐在所のコミュニティルームを活用するなどにより、地域住民、地域の防犯ボランティア団体が管理、運営するための地域安全安心ステーションの整備に協力すること。
 3 自治体や消防との連携
   自主防犯活動に対する支援は、警察のみならず、県や市町村、消防と連携・協力しつつ、それぞれが役割を果たして行くことが必要である。自主防犯活動が継続的に推進されるようにするため、自主防犯活動の支援に係る事業費、防犯協議会その他の防犯活動を行う団体に対する補助金及び防犯灯の設
置等に要する経費の予算措置が講じられるようにするほか、防犯意識の高揚や安全安心まちづくりなど
に関する条例の制定等を提案するなど、警察と自治体との連携態勢の構築に取り組むこと。また、消防
は、地域における災害予防等の活動を行っており、中でも地域に根ざした活動を行う消防団については
、その活動の過程において防犯活動への協力を求めることが可能であり、積極的な連携・協力に取組むこと。
   なお、消防との連携に当たっては、消防機関の本来の目的を逸脱しない範囲内で、業務についてその任務の遂行に支障を来さない範囲内で行う必要があるなど、法令上一定の制約があることに配意すること。
 4 防犯協議会との連携
   防犯協議会は、これまで自ら自主防犯活動の中核となって活動に当たってきたところであるが、最近の自主防犯活動においては、防犯協議会等以外の防犯ボランティア団体が行っているものも目立つようになっている現状を踏まえ、防犯協議会の果たすべき役割の見直しを行うこと。この場合において、防犯連絡所、防犯指導員、地区防犯協議会の各段階を構成する組織やスタッフと防犯ボランティアとの連携の促進及び防犯協議会の行う活動の活性化を図るため、警察から適切な助言、指導を行うこと。
 5 生活安全産業関係者等との連携
   警備業、防犯設備関連業、錠取扱業等日常の生活における防犯システムを構成する生活安全産業
関係者等に対して、業種の特性を活かし、自主防犯活動への参加と支援を行うよう要請するとともに、
防犯講習や訓練、相談、安全・安心まちづくりなどの幅広い活動に際し、その協力が確保できるよう連
携態勢の構築に努めること。
第3 推進上の留意事項
 1 地域安全情報の的確な把握と分析
   地域住民が、真に必要とする情報を提供するため、生活安全部門においては、刑事部門、交通部門、警備部門等との緊密な連携の下に、地域安全情報の的確な把握と分析に努めること。また、迅速な提供を可能とするためのシステム整備に努めること。
   なお、地域安全情報の基礎となる犯罪発生状況の分析に当たっては、小学校区や自治会を単位とするなど、警察署の管轄区域より小さく、地域住民にとって身近で地縁のある範囲を単位とするよう努め、可能な限り地域住民の要望に適合した情報提供に配意すること。
 2 地域における自主防犯活動実態の把握と住民の要望に即した支援の実施
   各警察署において、管内で自主防犯活動を行っている団体・組織の把握に努めること。また、その支援は、地域の特性、住民の要望などに即したものとなることが必要であり、防犯講習会等の会合を開催する場合には、休日、夜間等の開催に考慮するなど、地域住民の立場に立った支援の実施に努めること。
   なお、実態の把握及び支援の実施に当たっては、プライバシー等個人の権利を侵害したり、住民の自主性を損なうものとならないよう留意すること。
 3 支援体制の強化
 (1) 自主防犯活動支援担当者の指定
    各警察署長は、自主防犯活動を行う団体との連絡や指導、各団体間の活動の調整、地域の安全と安心に関する住民の要望の把握等を行うとともに、住民への情報提供、合同パトロール、防犯講習・
   訓練の実施等現場において自主防犯活動の支援に当たる者として、生活安全担当課のうちから自主防犯活動支援担当者を指定すること。
    なお、自主防犯活動支援担当者は、交番、駐在所の地域警察官と協力しつつ、地域住民と一体となった活動に当たるよう努めること。
 (2) 防犯活動アドバイザーの配置の推進
    自主防犯活動支援担当者の活動を補助するものとして、地域住民による防犯パトロールヘの同行、自主防犯活動を行う住民に対する助言・援助その他の協力を行うことを目的とした防犯活動アドバイザーの配置を推進すること。
    なお、防犯活動アドバイザーは、防犯活動について知識、経験を有する者のうちから、警察署長の申請に基づき警察本部長が委嘱するものとし、申請手続等については、別途定める。
 (3) 表彰の実施
    自主防犯活動に関する表彰を積極的に実施すること。この場合においては、自主防犯活動の支援に功労のあった生活安全部門を始めとする地域安全活動に従事する警察職員のみならず、自主防犯活
動を行っている地域住民や防犯ボランティア等の個人又は団体の積極的な賞揚に努めること。

  

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