地域警察官による高齢者保護活動等の推進要領の制定について(例規通達)

平成2年5月2日
鳥勤例規第4号
 改正  平成4年鳥務例規第8号、平成7年第9号、第11号、平成30年鳥地例規第5号 
 
 対号 昭和61年8月11日付け鳥防少例規第3号 鳥取県警察長寿社会総合対策要綱の制定について(例規通達)
 警察における長寿社会対策については、対号例規通達の趣旨、施策等に沿って、その推進に努めているところであるが、これらの諸施策を具体的に推進していく上で、地域警察の果たすべき役割は極めて大きい。
 このため、別添「地域警察官による高齢者保護活動等の推進要領」を定め、地域警察官による高齢者に対する保護活動等のより効果的推進を図ることとしたので、実情に即した施策を講じ実効が挙がるよう格段の努力をされたい。

別添
   地域警察官による高齢者保護活動等の推進要領
1 趣旨
  この要領は、地域警察が常に地域住民に密着した活動を行い、住民の日常生活の安全と平穏を守ることを任務とすることにかんがみ、地域警察官がその勤務を通じて、管内の高齢者の生活実態、要望・意見等を十分掌握し、それに応じたきめ細かな世話活動その他の保護活動等を推進するため必要な事項を定めるものとする。
2 高齢者の生活実態、要望・意見等の掌握
  巡回連絡等による訪問活動をはじめ、あらゆる地域警察活動を通じ、また、町内会、老人クラブの役員等のほか関係機関・団体等との連携により高齢者の居住、生活等の実態、各種要望・意見等はもとより、社会参加活動の可能な高齢者の実態、それらの者の意思能力等を掌握するとともに、他の行政機関等が実施している社会参加活動や老人クラブ等の高齢者で組織している団体の結成状況、活動実態等の掌握に努めるものとする。
3 訪問による世話活動等の推進
(1) 訪問による世話活動等の推進
   高齢者(おおむね65歳以上の者をいう。)については、巡回連絡等を通じてこれらの家庭を訪問し、各種の世話活動を行い、高齢者の要望・意見等を十分に汲み取り、その悩みや不安感等を取り除くとともに、その生活実態に応じて緊急時における連絡方法の教示、犯罪や事故の防止のための指導その他関係機関や親族への連絡等の措置を講ずるものとする。
(2) 独居高齢者等に対する訪問活動
   高齢者のうち、一人暮らしの高齢者、共に高齢者である夫婦、親子、兄弟姉妹、他人同士等の二人暮らしの世帯、その他特に保護を行うことが必要と認められる高齢者(以下「独居高齢者等」という。)については、おおむね次の事項を勘案し、要保護性の程度に基づいて訪問の頻度等を設定して積極的な訪問(災害時等における電話パトロールを含む。)による保護活動を推進するものとする。
 ア 近親者等身寄りの居住地までの距離、所要時間、音信の状況
 イ 災害等の発生時における危険回避能力
 ウ 健康状態(持病の有無、程度等)
 エ 犯罪の被害を受けやすい要因
 オ 過去における保護歴等
(3) 訪問活動実施計画の策定
   (1)及び(2)により高齢者の訪問活動を実施するに当たっては、あらかじめ実施計画を立て、計画的な推進を図るものとする。
   この場合において、通常の巡回連絡実施計画の策定においてもその着意をもつとともに、巡回連絡以外の諸活動を通じた随時訪問も考慮するなどにより、効率的な訪問活動の実施に特に配意するものとする。
4 各種街頭活動における保護の推進
  高齢者は、一般的に肉体的機能や判断力が低下しているので、屋外等における単独行動の際には、事故・事件に遭遇する危険性が高いことから、交通事故、火災、水難等各種の災害事故等の被害防止のために、警ら、警戒等のあらゆる街頭活動を通じ、高齢者に対し、現場における介護その他の保護措置や具体的な指導・助言等を行うとともに、保護者、関係機関・団体等に対し、必要な連絡・指導を行うなど的確な保護を推進するものとする。
5 警察安全相談等の適切な処理
  訪問活動時等における高齢者からの警察安全相談や諸願届に対しては、相手の立場を思いやって親切に応対するとともに、特に何らかの措置を要すると認められる事項については、その内容を本署地域幹部に報告させ、当該地域幹部又はその指示を受けた所管区勤務員において、必要に応じ、他の警察部門やその他の関係機関との連携を図りつつ、適切かつ迅速な処理に努めるものとする。
6 近隣協力者等の設定による応急の救護
  独居高齢者等に係る事故・事件等の緊急の事態が発生し、又は発生するおそれがある場合に通報、応急の救護措置等が講ぜられるようにするため、必要に応じて自治会役員、民生委員、独居高齢者等の近隣居住者等へ協力を依頼することにも配意するものとする。
7 社会参加を促進するための基盤づくりの支援
  高齢者の年齢、健康状態、生活実態等から社会参加することが望ましい高齢者に対しては、その者の意思等を勘案して、交番・駐在所連絡協議会の構成員に高齢者の中から適格者を委嘱するなどのほか、他の警察部門や関係機関・団体等と連携を密にして、地域における防犯活動、交通安全活動等の社会奉仕活動、スポーツ・文化活動等の社会参加活動への積極的な参加を促進するための基盤づくりの支援にも配意するものとする。
8 広報啓発活動の推進
(1) 高齢者に対する広報啓発活動の推進
   高齢者向けの記事を登載した交番・駐在所ミニ広報紙の発行に努めるほか、他部門との連携により、高齢者が参加する防犯、交通教室等の各種会合に地域警察官を積極的に出席させ、身近な犯罪や交通事故等の予防対策、高齢者の地域活動事例等の紹介による各種行事・活動への参加の呼びかけ等を行うなどして高齢者に対する広報啓発活動を積極的に推進するものとする。
(2) 地域住民に対する広報啓発活動の推進
   交番・駐在所ミニ広報紙のほか、市町村の広報紙等あらゆる広報媒体を活用し、また、各種会合等にできる限り地域警察官が出席するなどによって、地域住民が高齢者の保護活動に進んで参加、協力するような地域基盤を醸成するための啓発活動を推進するとともに、警察の推進する高齢者の保護活動等への理解と協力が図られるように努めるものとする。
9 施策の総合性への配意
(1) 署長寿社会総合対策委員会との関係
   警察署における長寿社会総合対策委員会の方針に沿った活動の推進に努めるとともに地域警察の意見を同委員会に反映されるものとする。
(2) 地域警察各活動単位の相互の連携
   所管区勤務員、警ら用無線自動車等地域警察の各活動単位相互の連携を強化し、警ら用無線自動車勤務員による警ら活動を通じての異常の有無の確認、受理した困りごと相談の所管区勤務員への通報を徹底するなどにより、地域警察として一体的な活動の推進を図るものとする。
(3) 他部門との連携の確保
   他部門との連携を強化し、積極的に情報交換を行うほか、状況により他部門への引き継ぎ又は他部門との共同実施等により総合的な推進を図るものとする。
(4) 関係機関等との連携
   各種施策及び活動の推進に当たっては、県、市町村等の関係機関のほか、民生委員、家庭奉仕員等高齢者の福祉活動に直接携っている関係者や老人クラブ、婦人会、青年団等の関係団体と必要により連絡会を開催する等により意見交換を行うなど、連携を密にして施策等の効果的な推進に努めるものとする。
10 活動の管理
(1) 資料の管理
   地域警察活動によって掌握した高齢者に関する実態については、交番・駐在所、警察署のそれぞれの段階において、おおむね次の事項に関し資料化し、それを整備、管理して管内の高齢者の実態を常に明らかにしておくものとする。
 ア 人定事項
 イ 居住、生活等の実態に関する事項
 ウ 扶養義務者、平素の介護者等及びこれらの者の連絡先と連絡方法に関する事項
 エ 福祉関係機関・団体及びその担当者との連絡方法に関する事項
 オ 民生委員、ボランティア等地域協力者に関する事項
 カ 警察に対する要望・意見等に関する事項
 キ 警察措置を必要とする事情、訪問活動の頻度等の必要とされる警察措置に関する事項
 ク その他高齢者の保護に関し必要な事項
(2) 活動状況の管理
   地域警察による保護活動等の実施状況を常に把握、分析し、これに基づく活動の管理を行うものとする。
   この場合において、高齢者に対する保護活動等が永続的に推進されるようにするため、地域警察活動の重点、高齢者に対する諸活動のうち優先度等を勘案して、活動計画を策定するものとする。
(3) 教養
   地域警察官に対し、高齢者に対する保護活動等の目的、重要性と地域警察の果たすべき役割等について認識を高めさせるとともに、事案別取扱要領、高齢者との対話要領、関係機関等の所掌事務と連携の在り方、活動上の留意事項等について、機会あるごとに具体的な教養を行い、その理解を深めさせるよう努めるものとする。
(4) 適正な実績評価と賞揚の実施
   高齢者に対する保護活動等は地道な活動であるだけに、地域警察官個々の活動実態を的確に把握し、適正な評価に努めるとともに、適時適切な賞揚を行い、活動に対する地域警察官の意欲と士気の高揚に努めるものとする。

様式 略

  

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