芦津渓谷のみち

 千代川の支流である北股川に発達した渓谷の中で、芦津から三滝ダムまでの渓谷を「芦津渓谷」と呼んでおり、氷ノ山後山那岐山国定公園の中に位置しています。花崗岩地帯にV字型に深く刻み込まれた渓谷は、両岸に垂直に切り立った崖が連なり、河床には崩れ落ち堆積した巨岩が多く見られます。巨岩の間をぬって続く清流は瀬淵や滝を形成し、中でも名勝「三滝」の眺めは素晴らしいものです。ミズナラやスギなどの自然林の中を清流が奏でる音、野鳥たちのさえずりを楽しみながら歩いてみましょう。

 倒木等があることがあります。足下に注意して歩きましよう。

  

森林セラピー ~鳥取砂丘を育む源流の森~

 智頭町の総面積の9割以上を占める森林の癒し効果に着目した「森林セラピー」が、芦津渓谷で展開されています。森林セラピーは、科学的に検証された森林浴効果(ストレスホルモンの減少、血圧・脈拍数の低下、免疫能の向上、抗がんタンパク質の増加、動脈硬化予防、老化防止など)を応用して、心と身体の健康に活かそうという試みであり、智頭町は県内で唯一の森林セラピー基地に認定されています。

 降雨・降雪の多い気候が育んだ深い森と豊富な清流が織りなす渓谷美を同時に体感でき、ストレス社会からの“疎開の場”として、広く県内外からご参加いただいています。「智頭町森のガイド」の案内のもと、トレッキングとは一味違う森林の魅力を是非ご体験ください。
 
智頭町森林セラピー ウェブページ  (外部リンク)

コースの区間

 芦津~三滝ダム  7km

コース案内

 

芦津渓谷(あしづけいこく)

芦津渓谷の写真 花崗岩の崖や巨岩や急流、淵がありみごとな渓谷美です。三滝周辺の自然の林は、秋の広葉樹の紅葉と天然スギの緑の織りなすコントラストが鮮やかです。

 渓流に向けて垂直に落ちる狭い岩の割れ目は「小豆ころがし」と呼ばれ、昔、この谷の下に一升升を置き、谷の上から一升の小豆を落としたところ、水に流されながら何10メートルもの高さを転がり落ちた小豆は、置いていた一升升にこぼれることなく納まったという言い伝えがあり、ここから命名されたと言われています。

 渓谷は、左右両岸ともに高さ30mの岩壁に挟まれ、音が反響することから「からおと(かろおと)」と名付けられたと言われる谷や、「雄淵(おんぶち)」、「雌淵(めんぶち)」と呼ばれる淵があります。

 また、「亀岩」と呼ばれる亀に似た巨岩があり、その下に「泥亀淵(だんがめふち)」と呼ばれる淵も見ることができます。


三滝(みたき)

三滝の写真 自然の林に覆われた高さ約21m、幅約10mの滝で、水煙をあげながら滝つぼに落下しています。滝は通常2筋で、右を本滝(小滝)といい、2段の滝になっています。左の滝を大滝と呼んでいます。大滝は水量が減ると2筋となり、合計3筋の滝ができることから「三滝」と命名されたと言われています。昔から龍神が宿るといわれ、雨ごいの神としても信仰されています。


三滝ダム(みたきだむ)

 水力発電用のバットレスダムです。湖面に映る新緑や紅葉が美しく、ダム湖の周りには遊歩道や休憩所もあり、散策を楽しむことができます。


芦津吊橋(あしづつりばし)

 三滝ダムに流れ込む北股川に架かる長さ約18mの吊橋です。足下に注意して渡りましょう。
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渓流に見られる野鳥たち

 渓流や自然林の広がるこの周辺では多くの種類の野鳥を見ることができます。下流域から三滝ダムの間では、カワガラス、キセキレイ、カワセミ等が生息しています。また、ミソサザイなどが大きな美声を張り上げているのが聞こえます。

 ミズナラ、トチなどが見られる原生林では、オオルリ、キビタキ、ミソサザイなどの姿を見かけたり、その鳴き声を聞くことができます。


位置

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この地図は、建設省国土地理院長の承認を得て、同院発行の2.5万分の1地形図を複製したものを転写したものです。(平9 中複、第99号)

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上記地図のPDFデータ(242KB)
  

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