津波は、震源域が陸域、あるいは海域でも地震の規模が小さければ津波は発生しません。また、海底が変位しないような震源の深い地震、海底が変位しても水平方向である場合も津波は発生しません。
海底の下の浅いところで大きな地震が起こり、断層の運動により海底の地盤が急激に隆起したり沈降したりすることなどにより海底が変形すると、その上に乗っている海水も同じように動くため海面が変動し、それが津波となって海水面を伝播します。
津波が太平洋側に多いのは、大陸プレートが海洋プレートに引きずり込まれる場所(海溝、トラフ)でプレート境界型の巨大地震が歴史的に繰り返し発生することによるものですが、最近の地震では、日本海中部地震(1983年)や北海道南西沖地震(1993年)のように太平洋側以外でも発生しています。
日本海域で巨大地震が発生する場合、能登沖から北海道沖に伸びる北米プレート境界での海底地震が震源と想定されています。
また、地質学的にみると大陸プレート内の鳥取県沖合でも海底地震が発生する場合も想定しておく必要があります。
鳥取県では、日本海中部地震や北海道南西沖地震で大きな津波被害は報告されていませんが、だからといって絶対安全であるともいえません。