新入学期を迎え、また、4月6日から「子どもを始めとする歩行者の安全確保」、「自転車の交通ルール遵守の徹底と安全確保」等を運動重点とした春の全国交通安全運動が実施されることから、この度、子どもの歩行中の交通事故について別添資料のとおり分析を行いました。
過去10年間、歩行中の死者の割合は増減を繰り返し、負傷者の割合は増加傾向
- 過去10年間(平成24年から令和3年)、歩行中の死者の割合は増減を繰り返しており、令和3年は全死者の47.4%を占めています。
- 負傷者の割合は、年々増加傾向にあり、令和3年は全負傷者の14.8%と、過去10年で最大となっています。
- 年齢別の歩行中死傷者数では、7歳(小学1・2年生)が38人と最多となっています。
幼時から小学3年生までの被害が子どもの歩行中死傷者の71.6%を占め、その被害は男児が女児の1.7倍
- 過去10年間で169人の子どもが歩行中に死傷し、特に、幼児から小学3年生で121人が死傷するなど、低学年での歩行中の死傷が顕著となっています。
- 男児の死傷者数は106人と、女児の死傷者数の1.7倍被害に遭いやすい結果となっています。
子どもは4月から6月、10月から12月に歩行中に被害に遭いやすい
- 4月から6月及び10月から12月にかけて、子どもの歩行中の被害が増加し、特に、幼児から小学3年生では、その傾向が顕著となっています。
- 時間別では、下校時間帯の14時から17時台に被害が集中しています。
自宅から500m以下の比較的自宅から近距離の場所においての被害が多発
- 自宅からの距離別では、500m以下の比較的自宅から近距離の場所においての被害が多発し、特に低学年ほどその傾向が顕著となっています。
- 子どもの歩行中の死傷者の45.3%に法令違反があり、67.1%が「飛出し」を占めています。
- 飛出しの割合は、低学年ほど顕著で、幼児から小学3年生では、その他の年齢と比較して31.1倍と突出しています。
県民の皆さまへ
- 歩行者に対する道路横断時の交通ルールの遵守について指導啓発を行いましょう。
- 歩行中に被害に遭いやすい幼児・児童に対し「横断歩道や信号機がある交差点が近くにある時には、そこまで行って横断すること。」、「横断する前には、青信号や横断歩道でも「立ち止まる」「左右をよく見る」「車が止まっているのを確認する」こと。」、「横断中は左右をよく見ること。」、「横断する際には、「手をあげる」、「運転者に顔を向ける」などして運転者に横断する意思を明確に伝えてから横断すること。」について、繰り返し指導しましょう。
- 交通ルール、自転車乗車時のヘルメットの着用等、大人が手本を示しましょう。
- 子どもに対し、交通事故防止を教えるためには、まず大人が普段から「交通ルールの遵守の手本を示すこと」が重要です。また、子どもは視界が狭く、大人と同じものを見ているようでも、違った世界が見えていることを理解した上での指導を心掛けましょう。
子どもの歩行中の交通事故の分析結果について(pdfファイル:86KB)
別添資料(pdfファイル:440KB)