毎年5月は、自転車活用推進法上の自転車月間であることから、この度、鳥取県内における中学・高校生と高齢者の自転車乗用中の交通事故を中心として、自転車被害にかかる交通事故について分析を行いました。
自転車乗用中の死傷者は、中学・高校の6学年で全死傷者の24.5%、自転車乗用中の死者28人中、65歳以上の高齢者は17人で全死者の60.7%
- 過去10年間(平成24年から令和3年)で、自転車乗用中の交通事故によって1,316人が死傷し、うち28人の方が亡くなられています。
- 高校生の死傷者が228人と多く、中学・高校の6学年で自転車乗用中の全死傷者の24.5%を占めています。
- 死者28人中、65歳以上の高齢者が17人(66.7%)、60歳以上では22人(78.6%)と高齢になるにつれ、死者数が増加しています。
中学・高校生の自転車乗用中被害の特徴
- 中学・高校生は、16時台から17時台が80人と最多で、次いで8時台から9時台が68人と、登校・下校の時間帯の被害が多くなっています。
- 通行目的別では、中学・高校生は登校が110人と最多で、登下校で205人(63.7%)が死傷しています。
- 中学・高校生は、市町村道での被害が55.0%(177人)と半数以上を占めています。
- 中学・高校生の死傷者の38.5%(124人)に何らかの法令違反があり、指定場所一時不停止の違反割合が、高齢者の約5.4倍、他の年齢の約1.9倍高くなっています。
- 自転車乗用中の死傷者のうち、高校生のヘルメットの着用率は3.1%と、中学生の着用率(52.1%)から大きく減少しています。
高齢者の自転車乗用中被害の特徴
- 65歳以上の高齢者は、10時台から11時台の被害が97人と、他の時間帯と比較して被害が顕著となっています。
- 通行目的別では、高齢者は買物飲食が144人(38.7%)と最多です。
- 高齢者の死傷者の約30.4%(113人)に何らかの法令違反があり、安全不確認の違反割合が、中学・高校生の約1.8倍、他の年齢の約1.3倍高くなっています。
- 自転車乗用中の死傷者のうち、高齢者のヘルメット着用率は2.2%、そのうち75歳以上では1.5%と、母数の少ない幼児(非着用・4人)を除いて最少となっています。
県民の皆さまへ
- 自転車の交通ルールを遵守し、特に交差点において安全確認を徹底しましょう。
- 事故時の被害軽減のため、「鳥取県支え愛交通安全条例」(平成28年10月施行)の規定に基づいて、ヘルメットを着用するなど、自転車の安全利用に努めましょう。
- 自転車乗用中の交通事故により生じた損害を賠償するための、保険又は共済に加入するように努めましょう。
- 交差点を進行する際には、一時停止などの交通規制を遵守するとともに、自転車や歩行者に対する思いやり運転を心がけましょう。
中学・高校生と高齢者の自転車乗用中の交通事故の分析結果について(pdf:81KB)
別添資料(pdf:262KB)