自然保護監視員日記


 中部担当の自然保護監視員が、日々のパトロールの中で発見したこと、感じたこと等を綴りながら、中部地区の魅力的な自然の数々をご紹介します。
 

2011年1月21日

海ガモ、陸ガモ

 この冬は鳥インフルエンザに感染した野鳥が全国的に発生しました。ということで、県中部における水鳥の密集地の天神川河口や東郷池のパトロールに出かけることが多くなりました。

 監視を強めましたが今のところ何ら異常もなく、油断はできないものの一安心といったところです。

 水鳥を観察していると興味深い生態に気付きます。全身水に潜って餌を取る種類と首だけ水の中に突っ込む、頭隠して尻隠さずのスタイルをとるもの、二つあるということです。

  東郷池に浮かぶカモ類
 
 白黒のツートンカラーはキンクロハジロ。茶、黒、グレーの三色はホシハジロ。このほか東郷池にはキンクロハジロによく似たスズガモがいて、盛んに水に潜っています。
 
 キンクロハジロとスズガモは浮き上がるたびに黒い粒をくわえており、丸呑みしています。どうやら彼らの大好物は東郷池名物のヤマトシジミです。

 カモ類は大雑把に海ガモと陸ガモに分けられています。海に棲むので海ガモ、内陸で生活するのが陸ガモと単純に考えていましたが少し違いました。
 海ガモに分けられるキンクロハジロ、スズガモ、ホシハジロが湖や川に沢山いるからです。

 天神川の河口で、オオバンにまとわりつくヒドリガモを見ました。何だろうとよくよく観察すると、オオバンが潜水してくわえてきた水草を横取りしようと待ち構えているのです。陸ガモであるヒドリガモは自分では潜れないのです。

一番よく見かける陸ガモのマガモ。首から上が濃い緑色で、別名アオクビ。 モヒカンカットでおしゃれなヒドリガモ。東郷湖臨海公園では芝生に群れていることも。*写真[とっとりの野鳥]より 白いマスクの真っ黒な忍者といった風情のオオバン。カモではないが潜水はお得意。

 分かりました見分け方が。餌の取り方の違いでした。
 海や湖の深いところでも潜って餌を取るものが海ガモ、もっぱら陸上や水深の浅い場所で餌を取るものが陸ガモのようです。(自然保護監視員 浜辺正篤)
 

中部総合事務所環境建築局 2011/01/21 in 県立自然公園,国立公園,植物,中国自然歩道,野鳥



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中部総合事務所 環境建築局 環境・循環推進課

(自然公園担当)
電話:0858-23-3276  Fax:0858-23-3266

(野生鳥獣・狩猟免許担当)

電話:0858-23-3153  Fax:0858-23-3266

  
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