知事定例記者会見(2019年8月8日)

令和元年8月8日(木)午前10時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約75分) ※MPEG4形式

  

1 台風の接近 

●知事


 皆様おはようございます。現在、台風10号が発生をしまして本州のほうに向かう可能性が出てきました。これからお盆休み入られようかと思いますけれども、来週お盆の頃、こちら西日本のほうに接近する可能性も否定できない状況となってきました。ぜひ、情報には注意をしていただきたいと思いますし、私どももそれに応じて情報も出させていただき、対処すべきときに機動的に対応できるようにさせていただきたいと思います。





2 京都アニメーション放火事件を受けた対応 

●知事


 また、こうした関係では京都アニメ[-ション]の火災がございました。それで京都アニメの火災に私どももきちんと今後の対処方針としてもやっていこうということでありまして、消防局と共同しながらこの週末までの間に100を超えるガソリンスタンドを巡回(購入者に対する身分証の確認などの依頼)をすること、消防局とともにそうした体制をとらせていただいたところであります。


 加えまして、また3階建て以上の事務棟、事務室なんですね、京アニの場合は。それで事務室については工場やあるいはデパート等と違った対応になっていますが、それでもしっかりとした対策がとられているかどうか調査をし、今後に生かすとともに指導も行っていくと。そういう考え方で3階建て以上の事務室棟について、500平米を超えるものを対象とした調査を行うと。特に1,000平米を超えるものについては全て調査対象とさせていただこうと。これは消防局さんなどと共同しながら今月[8月]から来月[9月]末にかけまして調査を行うということとし、点検に入らせていただくということといたしました。


 例えば有毒ガスが上に行かないように、垂れ壁というようなものを施してあるかどうか等々、現状でも一定の基準があります。京アニさんもそうしたことは満たしていたというふうにお聞きをいたしてはおりますけども、またはそうしたこと、あるいはそれに追加してこうすべきじゃないかというようなことも、専門的な目を交えて事務室棟につきまして入らせていただくことにしてはどうかと、こういうことでございます。また、京都アニメさんの関係につきましては、私どもでも岩美町に山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館がございますが、そちらのほうでこのお盆休み等々お見えになるお客様もいらっしゃるかもしれません。そういう意味で募金箱とか、献花台だとか、それからさらにはメッセージボード、これも地元の岩美町さん関係者と一緒にそうしたものも我々海と大地の自然館のほうでも設置をさせていただき、訪れる方々とともに、京都アニメさんの、また元気を出してやっていただけるように、また、この痛ましい事故をともにお見送りをさせていただくと、そういう体制もとらせていただきたいと思います。なお、県庁等の募金箱についても少なくとも8月いっぱいは置かせていただく、そういうこととさせていただこうと考えているところでございます。





3 日韓関係と経済、観光への影響 

●知事


 今、日韓関係の緊張あるいは米中の貿易摩擦さまざまな状況が生まれつつあります。そういう中、観光の冷え込みということが指摘をされるようになってきまして、現実にも鳥取県に飛んできていますエアソウル[の米子ソウル便]につきましては、先月[7月の韓国人搭乗者数は、]2,200人余り61%[の搭乗率]というように韓国人客は3分の1ぐらいのべースに減ってきているところでございます。また、あわせて、DBSクルーズフェリー[環日本海定期貨客船]のほうも[乗客が1便あたり]300人くらいいたところが100人を切るような状況になっていて、これは3分の1くらいとなっているかと思われます。こんなようなことでございまして、本県向けの送客にも影響が出ています。これは島根[県]も含めた山陰全体の課題にもなり始めているのかなというふうに思います。


 特に山口県のほうでこのたびお話があったと伺っておりますけども、エアソウルの定期便化の見送りということがあったということでございます。これから秋以降のダイヤ(運航計画)について、非常に正念場を迎える段階にもなってきます。8月22日以降、従来御連絡あったとおりに6便化に復するという方針だと伺っておりますが、ただ、合わせて個別の10便につきましては、この間運休をするという御連絡もありました。これは機材繰りの関係というふうに受け賜わっているところであります。そんなような意味で韓国の、今の現状に即したような対策も取っていかなければならないと思いますし、地域と地域、人と人との交流についてはそうした交流基盤を大切にしていくべき時期ではないかというふうに思います。


 国と国との間の波風もあるわけでございますが、今日[8月8日]、輸出、半導体部品の輸出につきましては、素材の輸出につきましては、[韓国の]サムスン[電子]向けは許可されるという見通しという報道も出てきていたり、今後もいろんな変動要素はあろうかなというふうに思いますが、しっかりと対策も取っていく必要があるのかなというふうに思います。そういうような観点でエアソウル側とも協議をさせていただいていますが、県庁(鳥取県)に送っていただいている(送客していただいている)[旅行]会社さんに対する働きかけであるとか、一部のSNSサイトであるとか、アプローチが適切なものもございますので、そうした今できる範囲の対策も取っていくこととなろうかと思います。





4 東南アジアに向けた観光プロモーション 

●知事


 あわせて観光の受け入れ先の多角化をしていかなければならないだろうと、8月1日、2日はシンガポールで活動し、NATAS(ナタス)(Holidays2019)という向こう(シンガポール)の大きな観光展(旅行博)のほうに出展をさせていただき、私も直接プロモーションに当たらせていただきました。また、8月の3日にはベトナムにおきまして、これはフィール・ジャパンという日本を紹介する、特に観光を紹介する、そういう日本フェスティバルに参加をさせていただきました。向こうでは名探偵コナンを初めとして鳥取県の持っている素材の訴求力も実感できたところであります。現実にも、この春(2020年春)ベトナムと[米子鬼太郎空港と]の相互チャーター便を考えようかということがあちらの事業者のほうから示されたところであったり、また、さまざまな意味で、今後、例えばファムトリップ(海外旅行会社やブロガー、メディアなどに現地を視察してもらうツアー)のような形でメディア関係、観光関係の方に来ていただくというような話が具体的に出てきたり、端緒を開いていく、そうした流れにはなったのかなというふうに思います。


 また、香港のほうも[「逃亡犯条例」を巡る]デモの影響で、こちらも[米子-香港便の]搭乗率、例えば今月、今、予約ベースで68%と必ずしもよくない状況でございますが、その背後(香港の周辺地域)にありますマカオとか、広州とか、深センとか、そうした所へのプロモーションも強めていくことといたしております。そうしたことなどさまざま観光、インバウンド観光の送り先、そうした向うの対象地を東アジアから東南アジアも含めた広範囲へと広げて行く、例えばラグビーのワールドカップがありますが、これについても関連のサイトなどに積極的に情報発信をして、欧米のほうの観光客のプロモーション、これにも資するようにしていく等々、いろいろと今アプローチを強化をさせていただいているところであります。


 そんなような関係で例えば中国の上海なども大きなマーケットでありますし、そうしたチャーターフライトとして今、台湾がだいぶ伸びようとしています。さらに、タイも従来から働きかけている先でありますが、そうした所からのまとまった送客を受けさせていただく、こんな今、交渉もしているところでございます。こういうようなことをいろいろと考えますと、2,000万[円]ほど、また9月の補正予算の中でインバウンド観光多角化事業として計上を目指して、検討を進めていこうということといたしているところでございます。





5 国会議員説明会、国要望 

●知事


 また、今日、明日ですね、明日が特にあれですけども、明日は東京のほうで各省庁への夏の要請活動の時期とさせていただいています。従来7月にやっていたものでありますが、参議院選挙の関係でこの時期にずれ込んだわけでございます。国会議員、あるいは各省庁に対して働きかけをさせていただき、本県の税財源の問題であるとか、あるいはインフラの課題、さらには農業関係、農林水産業関係など喫緊の課題について働きかけをさせていただこうということといたしているところでございます。





6 日本セーリング連盟 河野会長との面談、スポーツクライミング フランス代表チーム合宿激励訪問 

●知事


 また、あわせまして、セーリング[レーザー級]の世界選手権がございましたが、本日、[日本セーリング連盟の]河野[博文]会長のほうにお礼を兼ねて今後またこうしたセーリングの国内外の大会誘致について働きかけをさせていただこうと考えております。


 そうした海外からでありますが、フランスからは今、ボルダリング、リード、スピード、この3つの壁がそろっているという理由から、本県で合宿(「IFSCクライミング世界選手権2019八王子大会」事前キャンプ)をしていただいていまして、私も本日激励に伺うことといたしておりますが、また、オリンピックシーズンも来ていただけるように働きかけもすることとなろうかと思います。さまざまこうした形で、海外とのニアな(親しい)交流のパイプもつくりながら、産業面での好影響、これも引き寄せていければと考えております。





7 米中貿易摩擦と県内経済への影響 

●知事


 産業面では、今さまざまな報道も出てきているわけでございまして、アメリカのトランプ大統領の発言がきっかけになりまして、米中間が、雲行きが風雲急を告げるようになってきました。その関係などで円高が急激に進行して[1ドル]105円とか、というような[為替]レートになってきています。早速県内企業のほうに状況の調査もさせていただきました。そういたしますと、105円というのはちょっと想定レートを超えているというようなお声も聞かれてきているところであります。また、中国のほうで産業に陰りが出てくると、県内でも大きな影響を受けるんではないかと懸念している、そういう企業さんも出てきたりしています。そういう意味で、円高対策等で、本日からまた緊急融資制度(地域経済対策変動支援資金)の対象として発動させていただきたいと思います。これについては低利で2億8,000万円まで、そういう融資制度を発動し、今回こうしたことで円高でのレート設定、これはほんとに製造業さんでもです、結構ドル立てで決済をセットしている、そういう企業さんが少なくないわけであります。そういうところでは円高になりますと収益に直接打撃がくるわけでございまして、想定レートを超えてくると非常に厳しいということになってきます。そんな意味で、円高対策の緊急融資を発動させていただこうということにいたしております。





8 江崎グリコによる子会社統合の動き 

●知事


 また、江崎グリコ[株式会社]さんの関係でこのたび報道がございまして、江崎グリコさんの子会社について統合するという報道がありました。私ども早速問い合わせをさせていただいているんですが、決めたわけではなくて、これから検討に入るということだというお答えではございました。ただ、本県では南部町のほうに「2段熟カレー」等を製造しているグリコの子会社、鳥取グリコ[株式会社]がございます。こちらのほうで百数十名、現在も雇用していただいているところであります。私どもとしてはその雇用をしっかり守っていただきたい、製造拠点として、こうしたものを残して発展させていただきたい、さらには統合ということになりますと、本社機能がどうなるかということなども影響してくるわけであります。そういう意味で、本県の立地について御配慮いただきたいと、こういうような申し入れをさせていただこうと思います。まず、近々に鳥取グリコさんのほうに申し入れもし、さらにはグリコ本体ですね、江崎グリコさんのほうにもそうした私どもの考え方をお伝えをしてまいりたいと思います。





9 ジャパンディスプレイの現状等 

●知事


 また、焦点となっていましたJDI[株式会社ジャパンディスプレイ]につきましては、[8月]9日に第1四半期の決算が明らかになるということでありまして、それに多くの関係者が注視をしています。そういう中、このたび報道がございましたが、Suwa Investment Holdings、これは中国と香港の投資関係者が組成をしているファンドということになりますが、こちらのほうから支援を受けるということが決まったという報道になってきております。いろいろと情勢は変動してきていますが、現在1,200人の早期希望退職を募っておられるところであります。これについては最前より確認もしてきていますが、鳥取[県]での事業拠点性、これを維持発展するように、我々としても引き続き働きかけをしてまいりたいと考えております。





10 豚コレラ対策 

●知事


 また、畜産業につきましてでありますけども、豚コレラ、この[感染]拡大が止まらない状況であります。中国5県としても[国に]申し出をしようじゃないかと。会長県の岡山県を中心として、[国への]要請活動の準備をしていただいておりますし、本県としてもこの豚コレラ問題、国への要請活動の中に入れる必要があるというふうに考えております。実行ある対策を取っていく必要がありますし、またその原因も明らかにしていただく必要があります。それで、お盆休みに入ってくる形にはなりますが、私どもとしてはしっかりと体制を取れることは維持していくことにしているところでございます。この豚コレラ対策につきましても9月補正[予算]の中で2,000万円強、2,200万円くらいまた準備をしてイノシシ対策とか、それから[豚舎への]侵入防止対策だとかいろいろとやっていく必要があるのではないかと考えておりまして、予備費分を含めますと二千数百万[円]、2,500万[円]程度になろうかと思いますが、そういう規模で当面の対策も取ってまいりたいと思います。





11 和牛遺伝資源の保護 

●知事


 あわせて今畜産関係で和牛の遺伝資源、これを保護するその方策について検討を進めています。お盆明けの8月19日に次の検討会議を、開催をすることにいたしております。今までいろいろと情報収集をしているところ、さらにはさまざまな報道を見ている形としては、国のほうの強化、対策強化についてはどうも秋以降の臨時国会のほうにずれ込んでくるのではないかと。そうすると例えば我々もその対策に影響してくるようなトレーサビリティ(追跡可能性)の強化とか、そうした対策について国の法案がどうなるかもやはり見極めなきゃいけない部分もございます。そうするとこれに連動していきますと、本県としての条例を含めた検討作業というのは年度内いっぱいというようにずれ込んでくる可能性があります。したがいまして盆明けの検討会以降、そういう中で急ぐべき対策、これについてもやはり議論していく必要があるのではないかと思います。


 具体的には契約で今精液の供給について縛りをかけていると。そうしたいわば法的ではない、契約による自主的な規制という形を取っているわけであります。それで、この対象範囲を受精卵についても広げていく必要があるのではないかと。受精卵の何らかの対策は必要ですよと、こういうように畜産農家からも先般の検討会で指摘をされたところであります。この辺の対策を長く放置しておくわけにもならないのではないかとも思われますので、条例規制の前に前倒しをして、こういう受精卵についても譲渡制限、これをかけていく、そういう契約上の措置を検討する必要があるのではないかと思われます。こうしたことの議論は盆明けから開始をしていく必要があるかなというふうに考えているところであります。受精卵について契約で対象としてやっていくということになりますと、全国でもまだあまり例があることではございません。ただ、農家の強い希望もありますので、そうした思い切った当面の措置、緊急措置についても検討の中に入れていく必要があるのではないかというふうに考えております。





12 「とっとりクールダウンウィーク」における一部閉庁の取組み 

●知事


 盆休みということに一般にはなるわけでありますが、お役所の世界は基本的にはお盆も営業しているというのが通常スタイルでございます。これ、長い、いわば公務の伝統であったかと思います。ただ、今、働き方改革というような声もかかるようになってきました。さらに夏場はいろいろと私たちのほうでも地域の行事などもありまして、地域のほうに開放していくと、職員の体制をとっていくということも必要かなというふうにも考えております。


 実は、5月の連休のときに、たまたまでありますけども10連休ということになりまして、閉庁をしているわけでありますけども、一部機能を存続をさせながらやっていくということで、無事終えることができました。そうであれば、この夏につきましても思い切って一部の所属等閉庁をしていくと、そういういわゆるプチ閉庁とでも言うんでしょうか、そういうプチ閉庁ということをやってもよいのではないかなというふうに考えております。そこで、県庁の本庁舎を中心として各部局調整をしてまいりましたが、「とっとり『よかよか』プチ閉庁日」というのを鳥取県独自にこの8月13日から15日に設定をしてみようということといたしました。来週の12日からの週につきましては「[とっとり]クールダウンウィーク」として夏季休業の促進などを打ち出してきたところでございますけれども、具体的には、例えば県庁の中枢である財政課とか、あるいは人材育成の研修機関であるとか、さまざまなところで[8月]13日から15日に思い切って3日休んでみようと、それで、閉めてしまうということであります。


 ただ、それがなかなか難しいという所属は、2日休む、1日休む、あるいは休まずにおる、そういうのをそれぞれの所属ごとに設定をさせていただき、こういうプチ閉庁の試行をしてみようかということといたしております。これによりまして、大体半分ぐらいCO2の削減効果も見込まれると算定をされます。そんなようなことでの環境に対する効果ということも見込めるのではないか。この5月の連休のときは一斉に休日でありますので閉庁をしまして、緊急窓口のほうに連絡をしてくださいという体制を取りましたが、今回はまだらもようということになります。したがいまして出勤している所属のほうで別の課の分も電話を受けてもらって、緊急性のあるものはそれを伝えて、場合によっては出勤してきて対処すると、そういうことにします。


 したがいまして、電話は通常通りかけていただいて、それを転送して他の所属で受けるというようなことで対応できようかなと思いますし、場合によっては、県庁の代表電話のほうにもおかけいただいてもよろしい形にさせていただいております。そんなようなことで、鳥取県独自の働き方改革、その一環としてこの来週ですね、「とっとり『よかよか』プチ閉庁日」をセットさせていただくことといたしました。





13 「とっとりプラごみゼロチャレンジ」映像・写真コンテストなど 

●知事


 また、プラごみの排出抑制、プラごみゼロを目指そうという運動を進めるわけでございますが、これについても写真や動画を、募集を始めまして、来月[9月]いっぱいまで募集をし、それをこうしたプラごみ抑制の官民一体となったキックオフイベントで紹介をするというようなことを考えることにいたしております。


 また、令和という新しい時代を創造していく、「令和新時代創造県民運動」を行うわけでありますが、そのロゴマークであるとか、あるいは標語とか、そうしたことも募集を始めることといたしております。このようにさまざまな展開を始動させながら、また盆明け以降、また心新たに県民の皆様と一緒に令和新時代づくりに取り組んでいくということになろうかと思います。





14 星空保全地域指定の動き、星空関係イベントなど観光イベント 

●知事


 星空の保全というのも鳥取県のテーマでありまして、星空保全条例を全国で初めて県としてつくったということに[2017年に]なりましたが、今、続々とその星空保全の区域、保全区域の指定の動きが進んでまいりました。[八頭郡]若桜町におきましては全域指定をするということで、その公告縦覧が始まりまして、[8月]20日まで行った後にそれが可となれば正式に指定告示をするということになります。それで、あわせましてこのたび、例えば、夜間の工事のためのバルーンライトなどについても除外する等の現実対応の基準、見直しについても了承もされたわけでありまして、こうしたものも含めて対応していくということになります。8月1日には倉吉市から関金地区をこの星空保全区域として指定を求める申請が来ました。これから若桜町同様に対策を取ってまいりたいと思います。


 このお盆の時期8月13日はペルセウス座流星群の最盛期ということになります。そうした意味で星空を観察をする人たちもお盆休みを含めて増えてくると思います。今年[2019年]は残念ながらちょっと満月が近いもんで例年ほど暗くはない夜空になるかもしれません。ただ、それでも他の地域よりは観測は可能ですし、確実に流星も観測できるのが鳥取[県]のよい所であろうかと思います。さじアストロパークではこの時期、そうした宙の駅をめでるような、そうしたイベントをやりますし、[氷ノ山自然ふれあい館]響の森であるとか、あるいは[八頭郡]八頭町であるとか、それから[日野郡]日南町の多里であるとか、大山青年の家、米子の児童センター、各地でそうした取り組みが行われます。また、観光地であります皆生温泉でも県のほうで導入をしたようなそういう小型のプラネタリウム、そういうものも入れたそういうイベントも用意をしているところでございまして、この週末からお盆休みのシーズン、各地でそういう星空と親しむそういうイベントが行われますので、ぜひ県民の皆様、観光にいらっしゃった皆様には鳥取[県]を楽しんでいただければと思います。


 また、いよいよ大山寺の大献灯がまた再開をされるということになりました。あわせて米子[市]、倉吉[市]に続いて鳥取[市]のお祭り、しゃんしゃん祭も13[日]、14[日]、15[日]と開催をされることになります。多くのお客様の到来も数字上見込まれるところでございまして、ぜひ旧交を温めたり、またこの時期、夏の鳥取[県]を楽しんでいただいたり、皆様によいこの週を、今週、来週そうした時期を迎えていただければと思います。ただ、りんご病[伝染性紅斑]や手足口病等流行が見られます。また、熱中症という観点では35度前後ぐらいまで、これからまだまだこのお盆休みにかけても気温の上昇が見込まれるところでございます。ぜひ健康には留意をし、しっかりと水分補給対策も取っていただきまして楽しんでいただければと思います。私のほうからは以上であります。





15 日韓関係の影響と対応 

○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者


 各社質問ありましたら。


○NHK 小山晋士 記者


 すいません。先ほどの日韓関係の関係でインバウンド多角化ということなんですけども、もう1つの9月補正で具体的にどういったことをやっていく予定でしょうか。


●知事


 インバウンド[訪日外国人観光]を多角化していくという意味で、例えば台湾のチャーターフライトがまた増えてきましたのでこうしたものを見込んでおいたり、また、機動的に今後、中国やベトナムやいろんな所でのフライトということも考えられようかと思います。そうした意味で関係予算を充実をしておく。さらにはプロモーション予算ですね。あちらでのイベントへの参加でございますとか、そうしたことなどプロモーションの予算も確保しておくと。現状ではちょっと足り苦しいわけでありまして、従来であれば、かなり韓国からの誘客が見込めたわけでありますが、そこが不透明になってきていますので、旅館さんなどからは何とか対策を強化してくださいという声、切実な声が挙がり始めたわけでありますので、もちろん韓国対策もやりながら、それ以外のディスティネーション、こういうところも開拓をしていくというように考えているところでありまして、いろいろ積み上げていきますと2,000万[円]いくかどうかでありますが、大体2,000万[円]規模ぐらいまでを想定して、今、予算の精査を始めようと関係部局に指示をしているところであります。


○NHK 小山晋士 記者


 ごめんなさい。それにあわせてなんですけど、江原道との友好提携から25周年記念式典、これも先週、お話はされたと思いますけど、今、現状どうなっていますでしょうか。


●知事


 今ですね、私どもとしては[江原道との友好提携から]25周年の節目ということをしっかりと相互で確認して友好交流関係というものの継続、発展ということをこの25周年でも形をつくっていこうと。このコア[核心]のところについては江原道の中枢部の方とも私も認識は共有できているかなというふうに、今、お互いコミュニケーションを取っていて、考えております。ただ、もちろんこれからまだ、向こうで言えば光復節みたいなことがあったり、それからさまざまな経済の動きであるとか、全く予断を許さない状況は当面は続くのかなというふうに考えておりますが、実質として、そういう友好交流を続けていくという確認をしていくということが大事ではないかなというふうに考えております。


 他方で、一部で交流[事業]を延期したいと、そういう個別の連絡は関係方面にそれぞれ入り始めている状況でございまして、江原道や江原道内の市郡関係でもそうした動きも見られなくもありません。我々としてもしっかりと状況のフォローアップをしてまいりたいと思います。


○NHK 小山晋士 記者


 これを延期したいっていうのは具体的に何か、どういった、県に対してですか。


●知事


 県と道との関係のことは今申し上げたとおり、そのコアの部分というのをしっかり形つくっていきたいとそういう思いは共有できているわけでありまして、具体的にどういう内容にするかを、今、詰めているところであります。ただ、これについては今後まだ状勢が変わり得るので予断を許さないというところであります。江原道議会と鳥取県議会とはまた別途、実は議会と、ちょっとわかりにくいかもしれません、議会と県庁とは、実は道庁とは別でありまして、わりと次元が。長く江原道とは姉妹提携してますが、議会同士では交流がなかったんです。それが[崔文洵(チェ・ムンスン)]江原道[知事]と、私[が知事]になってから[友好提携が]再開した後ですね、江原道議会と鳥取県議会の交流が始まったということでありまして、実はこれ、言わば民間交流的なレベルの話でありますが、それについて江原道側からのほうで、その取り扱いについて検討しているという主旨の連絡が来ていると承っております。ただ、正式にどうするというそういうことではまだ連絡はそこまでは来ていないそうでありますが、検討しているということでのお話は事務ベースで第一報が届いたというふうに伺っています。


○山陰中央新報 原田准吏 記者


 すいません。関連してなんですけども、先週担当者のほうを韓国に派遣をされてエアソウルのほうとお話をされたと思うんですけども、具体的にどういうお話があったかということと、一部機材繰りの関係はあるようなんですけども、秋ダイヤ6往復というところについては手応えのほうはどうでしょうか。


●知事


 これについては、向こう[エアソウル]の認識としてはこれ鳥取県の米子鬼太郎空港だけではないんです。全国で非常に厳しい状況になってきていると。エアソウルの場合は日韓路線が主体の非常に韓国でも特殊な会社でありまして、そういう意味で戦略について慎重に検討をせざるを得ないという状況は伝わってきました。ただ、山口[県]に連絡があったそうですが、この10月以降の、秋以降のいわゆる冬ダイヤについては、私どものほうにこうするよという話はその場でもございません。それで、要は検討中ということだったと思います。


 ただ。8月22日以降の[週]6便化は約束どおりやると。ただ、機材繰りの関係で10便は休みますと。こういう連絡はございました。双方にそういう中で、じゃ、何ができるかという確認をやったり、議論をさせていただきまして、エアライン[エアソウル]のほうでも努力をされて、日本からの送客、アウトバウンドについては、例えば[エアソウル山陰]ファンクラブを通じた特典だとか、あるいは料金設定だとか、配慮していこうというようなことがあったり、また、両者で話し合った結果、仁川(インチョン)経由で、例えばベトナムだとかいろんな所へ行けるわけであります。そういう米子鬼太郎空港から仁川経由で各方面に第三国へ足を伸ばせると。そうした観光開発、プロモーションも考えていこうと。あと、エアソウル側のアドバイスも受けながら、今でもそのアプローチが適切ないろんなサイトだとか、そうしたところを協議をして、そして、今できる韓国内でのプロモーション、こういうことも個人客を中心にやっていくと。そういうような確認をお互いさせていただいたところであります。


○日本海新聞社 岡宏由紀 記者


 すいません。日韓関係の件で、旅館から何とかしてくれっていう声が上がったとおっしゃられたんですけど、それは具体的には、例えば米子[市]の皆生温泉ですとか、県中部とか、あるいはその団体客を主に扱っておられる旅館とか、そういうことではどういったような所から声が上がっているんでしょうか。


●知事


 今、おっしゃるような所ですね、県内の温泉地でそういう声が上がってきているところでありまして、そういう意味で我々としても未来を見渡してみれば、韓国路線以外の所も開拓をしていくというのはやはり中長期的にはやるべきことなので、前倒しをして、そういう多角化路線というのをやっぱり考えていこうと。あと、韓国についても[非常に]神経質な展開に今、なってきていますが、我々としてはでき得る対策を取っていこうと。


○日本海新聞 岡宏由紀 記者


 多角化される中で、とりわけどの国を注力していくとか。


●知事


 例えば、実は直近の統計でも、[本県を訪れる外国人観光客は]やっぱり韓国が一番多いんですけども、その次のレベルの所で香港だとか、台湾だとか、実はメインランド、中国本土のほうもやはりそこそこ送客はあるんですね。それで、これは関[西国際]空[港]経由だとかいろんな所で入ってきていると。だから、ロットの大きな所では、そういう中国などについて、もう一度交渉を再開させるというのは1つあるかなと思っています。それで、また、東南アジアも、実は今、右肩上がりで伸びてきているということです。ですから、これから私も実際向こう[東南アジア]へ行ってお伺いしましたが、あちらの方々は日本に来るような方々は、もう既に東京とか大阪などはもう一巡回って[旅行して]いるわけでありまして、これから地方のいいところを探しているというように、日本の旅先も多角化してきていると。ここで鳥取県ないし山陰をプロモーションしていけば、これも県内での誘客の受け皿になるんではないかと、こういうふうに思います。例えば、タイなども、これを粘り強く送客を観光会社に働きかけていますが、そうしたところでも、具体的な動きを私どもでつくっていけるんではないかと期待をしております。


○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者


 すいません。その関連で、要するに9月補正で2,000万円規模の予算を計上されるというとか、今おっしゃったんですけれども、海外からの誘客の大きな転換起点になるというふうにやっぱり位置づけられますか。


●知事


 どうしても空港のキャパシティというところもあるかもしれませんが、やはりその幅を広げて、もともと韓国路線で始まったわけでありますが、香港路線が飛び始めたら島根県のほうでも実感していただけましたが、玉造の温泉でもよく香港客が来られる所は非常に喜んでいるわけですね。山陰両県にはやはり香港路線の効果というのは大きいものがあったと思います。やはり飛んでくる路線があると、それで、ジャンプアップする面がありますので、そういう意味では多角化ということを中長期的にはやっぱり目指さなければいけないところだと思います。今、日韓間がちょっと、ちょっとかつての勢いがなくなってきているところでありますので、いずれ強化していくべきそういう対象を前倒し気味に展開をしていくというのが将来を見渡した際には合理的な選択かなと思っています。


○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者


 決して緊急避難的なものではないと。


●知事


 ではないと。


○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者


 ではない。


●知事


 先ほど申しましたように東南アジア方面は右肩上がりで、今、急速に伸びてきているところです。ですから、その伸びしろがあるというふうに思ったほうがいいと思っています。また、全国の趨勢(すうせい)では中国本土については、実は日本への誘客の要なんですけど、本県は非常に特徴がありまして韓国等が多いという地域であります。ですから、他の地域と同じように地方のお客様というのも考えてもいいのではないかと思われますが、なかなかちょっとハードルが高くて今まで十分チャレンジできていないところだったと思います。その辺も私どもでもやはり再チャレンジしていくという時期に入ったかなと思っています。


○時事通信社 今泉悠 記者


 すいません。日韓関係について関連してなんですけども、会見の冒頭では韓国の輸出向け半導体の材料の一部が許可される見通しっていう段階でしたけれども、会見中に両国政府が許可されたっていうのを認めまして、決定されたわけですけれども、それを受けて御感想というか、受けとめをお願いします。


●知事


 正直なこと申し上げれば、外交の内政化という言葉がありまして、よくアメリカ政治などでそういうこと言うんですが、外交、これは戦争のことも含めてでありますけども、そういうものを中での政治対策、つまり有権者支持を得る対策等に使うというようなことがあります。最近の世界の趨勢ってそういうのがちょっと横行してないかなという懸念をもっていました。今回の経済の関係でも、安全保障上の対策であって禁輸するわけではなくて、審査をするということであったわけでありますが、かなりそれが大きく引き伸ばされて日韓交流に影響を与えているんではないかなという、そういう懸念も持っていたところでございます。そういう意味で冷静な対応を、やはり隣人としてのいわば相隣関係の責務として冷静な対応というのをやはりお互いの当事者同士が考えていく必要があるんではないか、今回のその禁輸ではないということが証明されるような形になりましたので、それで、またそういう意味で十分なコミュニケーションが図られるきっかけになればよいのではないかと思います。





16 和牛遺伝資源の保護 

○共同通信社 遠矢直樹 記者


 すいません。和牛のところで何点かお伺いしたいんですが、まず、その条例の前に契約のほうで受精卵の規制をかけるという話がありましたが、受精卵とかは精液と違って県が所有している種雄牛による精液と違って受精卵の場合、個人の農家で所有していることもあるかと思うんですが、そういった個人のいわゆる財産に対して契約で制限をかけるっていうのは現実的に可能なんでしょうか。


●知事


 そこはだからちょっと農林[水産]省とか国ベースのと、ちょっと我々の想定しているターゲットが違うものですから、ちょっと混乱するのかもしれませんが、農林省や国のほうは今、非常に四苦八苦しているのは、精液なら精液、受精卵なら受精卵というのを全部のべつ幕なし、どういうふうに規制するかっていう話をされているわけですね。ただ、私ども現場の感覚では農家も含めて大変に関心があるのは、白鵬85の3、あるいは元花江(もとはなえ)、隆福也(たかふくなり)といったようなこういう特定の種雄牛、この精液とその精液を活用した受精卵であります。この精液の流れる[流通する]ルートというのは、これはこの辺は、鳥取県の場合は民間種雄牛というよりは県の畜産試験場のほうに保有している種雄牛であります。ですから、それをちょっと委託をしながら販売しているという形なんですけども、その販売ルートというのは特定されるわけですね。


 だから、一般に精液が流通をして、それで受精卵を農家がつくってというようなこととはちょっと違って、管理され得る中で精液が流れると。この精液に基づく受精卵ですからこれも特定され得るわけでありまして、精液を買った人、あるいは斡旋した人が、その人が受精卵の管理について責任を負えば契約上の責務として構成できなくはないだろうと。ですから、そういう意味でごくごくターゲットを絞った上での精液なり、受精卵、こうしたものを今規制できないかということであります。実は条例もその辺を想定しているんですけども、厳密に今いろいろと考えていく中で、国のほうではトレーサビリティの強化、あるいは受精師の責務の強化等も検討されていまして、その辺も見極めながら法律構成としてはペナルティをかけるかけ方を工夫しなきゃいけないところでありまして、ちょっとそちらのほうにいきなりは踏み込みにくいかなという情勢になってきたわけです。参議院選挙後のフォローアップをしていますと。ですから、我々としてはただ、それを待っていられないので農家の希望が強い受精卵での流出ということを防止することなど、今できる当面の緊急対策を考えてみたいと、ただ、これちょっと専門家の御意見も聞かないといけないので、8月の19日以降の検討の中で対策を具体的に検討してみたいと思っています。


○共同通信社 遠矢直樹 記者


 その中で先ほど当面、緊急措置として、ということをつけられましたけども、例えばその条例が制定されればその契約上そういった受精卵の規制というのは外すということになるんですか。


●知事


 いや、契約とそれから公法的な、公法というのは公の法律ですね、行政法規としての規制ということはオーバーラップし得る[重なり合うことができる]と思います。ですから、契約は契約で、例えば契約違反は損害賠償、一般的な民法で問えますので、そういうようなことなどと併用しながら、ただ、これはあなた罪になるんですよっていうことでの抑止効果、こういうものを考えていくということだと御理解いただければと思います。





17 江崎グリコによる子会社統合の動き 

○日本海新聞 岡宏由紀 記者


 すいません。さっきグリコ、本社と鳥取グリコのほうに申し入れに行かれるっていうことだったんですけど、いつごろというのは。


●知事


 鳥取グリコさんには、もう本当に今週とか、近々に、臼井[選]社長さんのほうに申し入れをしようと、それから今月[8月]中には江崎グリコ本体のほうにもアプローチをしたいと考えております。ただ、向こうはまだ決まってないということをおっしゃるもんですから、まず、我々のメッセージをお届けするというのは大事かなと思っています。


○日本海新聞 岡宏由紀 記者


 今週ということは、明日[8月9日]、明後日[8月10日]っていうことなんでしょうか。


●知事


 そうですね。


○日本海新聞 岡宏由紀 記者


 ですよね。


●知事


 ちょっと後ろ(事務局)が慌てているかもしれませんけど。





18 島根県とのサイクリングルートの連携 

○日本海新聞 岡宏由紀 記者


 それと知事、先般ですね、サイクリングロードの件で鳥取県内の横断ルートと縦断ルートが決まったわけなんですけど、一方で島根県のほうもサイクリングルート整備に力を入れているんですが、本年度何とかしていこうっていうような考えなんですけど、鳥取県のほうと連携して何かやっていきたいっていうことなんですけど、どういうような連携の形っていうのが考えられるんでしょうか。


●知事


 実は一昨日[8月6日]ですかね、[第10回]中海会議っていうのをやりました。これは両県のまたがる中海圏域で中海をどういうふうに利活用していこうかと、こういうことも含まれていまして、丸山[達也島根県]知事とか、松浦[正敬(まさたか)松江]市長、近藤[宏樹安来]市長、そうした方々も入って話し合いをしました。そのときの1つのテーマはサイクリングルートでありまして、松浦市長はちょっとこれ島根県側のほうに県道がかかわる部分でのちょっと整備の依頼などが席上、出されましたけど、お互いにこう中海をめぐるサイクリングルート、これを使って観光振興に結びつけていこうと、この辺で合意をさせていただいたところであります。いろんな旅の形あると思うんですけど、船で、DBS[クルーズフェリー]で来られる方、弓ヶ浜のサイクリングルートを整備します。それもありましょうし、中海をめぐるような、そういうサイクリングルートもありましょう。この辺を共有しながら観光面でのプロモーションはぜひやっていこうというふうに考えております。


 また、これは広島[県]、あるいは岡山[県]も含めて今、話し合いもしている広域的なサイクリングルート、これについても関係県で合意をして、マップもつくらせていただきました。今、瀬戸内のしまなみ海道ルートとか、それから淡路島一周や琵琶湖一周といったようなルートが有名になってきていますが、それとあわせてこういう長大ルートというのも選択肢として考えていただけるように、我々関係県でプロモーションも図っていきたいと思います。


○日本海新聞 岡宏由紀 記者


 先日、ジャイアントの台湾の自転車メーカーの方が松江市のジャイアントの店に来られて大山宍道湖中海を巡るルートを実際に試走されたということなんですけど、かなり評価が高くてしまなみ海道ですとか、琵琶湖一周にも比肩し得るコースではないかと評価だったんですけど、そういうのを台湾の誘客とかに結びつけられるようなお考えとかというのはないでしょうか。


●知事


 それについては島根県のほうにジャイアントの子会社といいますか、関係会社もできたところでありますし、山陰として売り込めるようにしっかりとアプローチしていきたいと思います。実は私ども、鳥取県側独自にもジャイアントやジャイアントの関係観光会社、そちらのほうにもアプローチしていまして、具体的にこうした山陰への送客のお願いということも始めております。





19 星空保全地域指定の効果 

○中国新聞 小畑浩 記者


 すいません。よろしいでしょうか。星空保全区域の指定の拡大の件がありましたけれども、条例化されて2年目に入ってきているわけですけども、この2年間というか、1年半のこの条例化による効果など、どのように受けとめておられるかお伺いしたいと思います。


●知事


 もちろん、星を楽しむ人口というのがものすごい多いわけではございませんので、爆発的とは言えないかもしれませんが、ただ、例えばこのお盆の時期も湖山池でグランピングによる星空観察のイベントが行われるなど、具体的な観光商品等が始まっていますし、鳥取砂丘でのガイドツアーなども始まりました。[鳥取市]佐治[町]も極めて好調に推移していますし、日南町も区域に指定されて、[日南町]多里(たり)やあるいは[日南町]福光(ふくみつ)あたりでもまたイベントを別途やるとか、いろいろと星空を活用しながらさまざまな誘客等を図ろうという動きにつながってきています。


 結局、今回星空保全区域に指定された所、[鳥取市]佐治[町]にしても、日南[町]にしても今ほぼ決まってきた若桜[町]、さらには次の[倉吉市]関金[町]、想定していただければ、要はほんとに山あい等で観光の決めて等が欠けていたところもあるところです。苦労しているところです。そこで逆にその開発が進んでいないことを逆手にとって、暗さを活用した、そういう滞在や観光に結びつけるということは、1つの大きな材料ができたと考えていいんじゃないかなと思っていますし、関係者もそうした意味で非常に熱が入り始めたと思っております。また、大切なのは、この鳥取で生まれ育った子どもたちが、星空のきれいな鳥取県という意識を持っていただいて、それを一生自分の胸の中に刻み込んでいただくと。あるいは学習として自然科学、宇宙の神秘等に触れていただく、そういう体験を積極的に学校現場や夏休み等の機会、児童センター等[で]やっていただく、これも強化でき始めています。具体的にはプラネタリウムを小さいものを買ってきたり、望遠鏡の貸し出しであるとか、そうしたことも援用していただきながら、その方面も進展が図られつつあるかなと思っています。懸念されていた星空保全区域、果たして手が上がるかと言っていったところでありますが、今こうして4カ所に上ろうということになってまいりまして、徐々にこの星空保全条例が浸透してきているのではないかというふうに手応えも感じております。





20 「とっとりクールダウンウィーク」での一部閉庁の取組み 

○読売新聞 田村勇雄 記者


 県庁の、鳥取よかよか閉庁日ですかね、どれぐらいの規模休まれる職員の数とかがどれぐらいの規模になるかっていうのを、もう少し、もし詳しい規模が出たら。


●知事


 また、じゃ、「とっとり『よかよか』プチ閉庁日」につきまして、担当部局のほうからまた詳細、例えばこの所属だとかいろいろございますので、見ていただければなというふうに思います。目標としては、半分以上、もうこの期間休んでいただくというようなことを当然目標にしていきたいと考えておりますし、そういうような観点でCO2削減にも結びつくということにもなってこようかと思っております。全国では、実は滋賀県さんが、これは都道府県としては非常にいつも珍しがられる例でありまして、三日月[大造滋賀県]知事に「そんなことやっているの滋賀[県]だけですよ」と言うと、却って驚かれるんですけども、そこはお盆の期間ですね、もう30年、40年ぐらいですかね、にわたってお盆は休むっていう、そういう習慣になっています。ただそれであっても、実は各所属に何名か出ているということで、閉庁的にはやってないんですね。それで、本県は全国でもそうした意味では珍しい取り組みになろうかと思うんですが、完全に人がいないっていう課をつくってしまうと。それできるんじゃないかと。この間の5月の連休の経験からすればですね。ですから、こうしたプチ閉庁というのを試行してみたいと。これは今後のさまざまな働き方改革や来年[2020年]以降の夏季休業のあり方に反映をさせていきたい、こういうふうに考えております。


○読売新聞 田村勇雄 記者


 これを導入することによる効果なんですが、CO2削減ってあったんですが、それ以外に職員への効果とか、あと、県民に対する何か意識づけとか、そういったところでの何か期待されることってありますか。


●知事


 やはり率先垂範的にリーディングケースを県としても示しながら、働き方改革というものを推し進めていきたいと、そういう意味であります。やはりいろいろ工夫しなければできないわけであります。そういう工夫ということをこんな形でもできるんじゃないかという1つの提案になればというふうに考えております。目論見がうまくいけば、大体3分の1ぐらいまで出勤する職員も減ってくるんではないかとも思われますし、そうすると、こういうような夏の過ごし方もあるなっていうモデルを企業の皆さんにも見ていただけるんじゃないかなと思います。今年は、いわば実験でありますので、その実験の成果も民間企業さんのほうにも還元してまいりたいと思います。


○時事通信社 今泉悠 記者


 すいません。関連してなんですけれども、閉庁するに当たって県庁職員の仕事量を削減したりとか、そのパフォーマンスが下がるようなことっていうのはないということでいいですか。


●知事


 例年、わりとパラパラと休まれるわけでありますが、結構出て来る職員もいらっしゃるところでございまして、その辺を徹底しようと。徹底を考えていったところ、一層やっぱり所属によっては閉庁してしまうというのがわかりやすいし、みんなも休みやすくなるというふうに考えているところであります。そういう意味で5月の連休で10連休やってみて県民の皆様への生活上の支障ということは回避できたと思います。ですから、あれがいい先例になりまして、それ以来ちょっと研究していたんですけれども、そういうやり方は今回も応用できるんじゃないかというふうに思います。


 ですから、本当に対応すべき局面が生じたら出てきている所属の人から連絡が行って、それで関係職員には出勤してもらってやるというようなことで対応できますので、十分県民生活に影響のない形での働き方改革は可能ではないかと思います。また、仕事量がどうかということでありますが、この夏のお盆の時期は割りと民間企業も含めて休んでいるところが実はあるんですね。役場、市町村のほうも全員出勤しているわけでもなく、どちらかというと地域の行事に奔走しているというようなことでもございまして、必ずしもこの時期、もう最盛期のように仕事をしている時期ではもともとございません。したがいまして効率よく7月、8月の他のところで仕事をすることによって、超過勤務等の負担を生ずることなく閉庁も一部可能ではないかと、こういうように見込んでおります。


○山陰中央新報 原田准吏 記者


 関連してですけども、冒頭に台風の接近の話がありましたけれども、危機管理の部局については通常通りの仕事になるんですか。


●知事


 そうですね。危機管理の部局を閉庁するわけではありません。事程左様に要はそれぞれの部局の状況に応じて、あくまでも試行的なプチ閉庁でありますので、その3日、2日、1日、あるいはやっぱりうちは休めないと、その辺を選択しながら今年やってみようということです。





21 江原道との交流 

○朝日新聞 鈴木峻 記者


 すいません。日韓交流の問題に戻るんですが、コアな部分で有効な継続というのは確認しているっていう話がありましたけれども、その上で議会交流で、これを検討しているって連絡があったという話がさっきおっしゃれましたけれども、知事その議会交流というのは、ある種、民間みたいな意味合いが強いというふうにおっしゃいましたけれども、今回の江原道との25周年の行事にも県議の方も行かれるわけで、県と道との交流という意味合いもあるかと思うんですけれども、それが今後県と道市の交流に悪影響を及ぼしてくる、あるいは何か波及してくるというそういう懸念はないでしょうか。


●知事


 ちょっと実は先ほどもちょっと申し上げましたけども、今、第一報的に交流担当レベルでこういう検討していますよという第一報的な連絡が来たと。実は、議会同士の交流でありますので、議会同士の間できちんとした例えば書面のやり取り等が、今、行われているわけではありません。ですから、現在水面下でそういう検討状況が見られ始めたというふうに御理解いただきたいと思います。先ほど申しましたように、国際交流には1つのタイプ、パターンといいますか、筋道がありまして、要は行政交流と言われているものの中心は地方政府同士が協定を結ぶ、それに基づく交流等でございまして、これについては私ども、継続していこうということでその思いは共有していると。何か確認文書を取り交わしたという意味ではなくて思いは共有できていると思っています。


  ただ、それをどういう具体的な25周年の節目を考えるか、これについては、今、協議を続けているという状況でございます。議会同士の交流も実は江原道と断行した後の再開後の1つの成果でありまして、江原道議会さんも私ども鳥取県の議会の皆さんも、それぞれにこうした交流が始まったことを評価しておられましたから、それについて一定の事態になればそれはある意味残念なことになろうかと思います。ただ、それでいわばその交流断絶という定義にはならないわけでありまして、そこは我々としてはそのコアのところ、そこをきっちりと持っていくことが、今当面のターゲットではないかなと思っています。





22 全国高等学校野球選手権大会における米子東高等学校初戦の結果など 

○時事通信社 今泉悠 記者


 すいません。会見中に甲子園の試合が終わりまして、それで、結果米子東が1対8で智弁和歌山に破れるという結果になりました。受けとめお願いします。


●知事


 すがすがしい米子東[高等学校野球部]の皆さんのプレーというのには感激もしますし、ぜひ胸を張って鳥取[県]へ帰って来てもらいたいと思います。文武不岐(ぶんぶふき)という全国のどこにもないような高校らしい野球の姿というのを見せてもらえたと。全国の皆さんにもその思いが伝わったんではないかなというふうに思います。春夏連続出場という快挙は変わることはありませんので、これからも文武不岐で頑張っていただきたいと思います。応援しています。


○時事通信社 今泉悠 記者

 関連してなんですけれども、この試合時間、試合中のこの甲子園周辺が熱中症の指数となる暑さ指数WBGTというものなんですが、それでいうと厳重警戒というふうな状況でして、それで県の教育委員会では運動について、このWBGTによって対応を変えるというふうにそういう指針がありますけれども、この厳重注意というのは対応の仕方としては激しい運動は中止というのが求められるものですけれども、そういった中で、米子東が戦わなきゃいけなかったという、この暑い中でのスポーツについてどうお考えか教えていただければと思います。


●知事


 プロ野球との関連で夏の甲子園[全国高等学校野球選手権大会]がこうした時期にセットされている、やむを得ない面はあるかと思うんですけど、ただ、そうした暑さ対策については高野連[公益財団法人日本高等学校野球連盟]をはじめとした関係者により一層の配慮を今後も求めてまいりたいなと思います。これまでも、例えば水分補給の時間を取るとか、そうした一定の休息等の配慮が始まっていまして暑さ対策の前進は見られるかと思うんですけども、やはり子どもたちの将来にわたっての心身の発達ということを考えれば、今後も対策の適切な強化を図っていただきたいと思います。


○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者


 ほかにございませんか。そしたらどうもありがとうございました。


●知事


 ありがとうございました。




  

 ※広報課編集
  [ ]については、広報課で補足説明しています。

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