知事定例記者会見(2017年8月2日)

平成29年8月2日(水)午前10時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約64分) ※MPEG4形式

  

1 デフリンピックでの鳥取県選手の活躍 

●知事

 皆さま、おはようございます。このたび、トルコのサムスンで開催をされておりました[第23回夏季]デフリンピック[サムスン2017]、世界中のろう者の皆さまのオリンピックのような大会でございまして、最高峰の大会でございます。こちらで前島奈美選手がバレーボール女子で金メダルを獲得をしました。また、中村開知選手も参加をする日本男子のリレーチーム、陸上[4×100mリレー]におきまして、これも金メダルを獲得をしました。また、前島博之選手におかれましては十種競技で第4位、それから、走り高跳びで第5位、いずれも入賞という結果となりました。大健闘でございまして、私ども地元として、そして、手話言語条例を初め、いわば手話のふるさととも目されている鳥取県にとりましても大変な朗報でございました。ぜひお祝いをさせていただかなければならないと思います。

 
 そこで、今、こちらに帰国の途につかれていらっしゃるわけでありますけども、デフリンピックでのメダル獲得ということにつきまして、従来あまりクローズアップされてない面があったのではないかなと思います。したがいまして、このたびデフリンピック特別顕彰という新しいメダル獲得者に対する賞を作らせていただき、前島奈美選手、中村開知選手に送呈申し上げたいと思います。また、前島博之選手につきましても当然ながらスポーツ顕彰という、従来からの障がい者スポーツも含めました顕彰制度に該当しますので、こちらの方を送呈をさせていただこうかなと考えているところであります。今回の選手団、さらにはそれに協力されました役員やご家族、それぞれの競技団体や地域の皆さまの厚いご支援に感謝を申し上げ、この栄光をたたえたいと思います。





2 国政の動き 

●知事

 政局の方は、今、変わり目、大きな断層帯に入っているような感じがいたします。明日にでも組閣ということでございますが、今、世上取り上げられている話からすれば、主要閣僚のうち、麻生[太郎]財務大臣であるとか、あるいは菅[義偉]官房長官であるとか、そうした留任されるかた、経済産業大臣世耕[弘成]さんも[留任]というような報道であります。また、今回、小野寺[五典]さんが防衛大臣で入閣されるのではないかとか、また、野田聖子さんあるいは参議院の[松山政司]国[会]対[策]委員長さん等々、いろいろと入閣者の名前も出はじめているところでございます。

 
 他方で民進党におかれましては、代表選挙が実施されることとなりました。蓮舫代表の突然の辞意表明から、今、前原[誠司]さん初め枝野[幸男]さんといった名前で代表選挙に出馬されるかたがたの名前が出ているところであります。そんな意味で、この8月、大きく日本の政治の方向性を占うようなターニングになるかもしれません。ぜひ、地方自治体の現場での働きができるように、高齢者あるいは子育て、そうした社会保障の対策など軌道に乗りますように、地方財政の一般財源の確保など、先般、知事会でも大きく議論されましたけれども、こうしたことなどがしっかりと国政の中枢に取り上げられるように願いたいと思います。

 
 また、このたびは合区につきまして、自民党の中の動きが表面化してきたところでもございますが、私の方も全国知事会に出席をさせていただき、合区の不条理を訴えさせていただきました。幸いこれが知事会全体の決議にもつながりまして、ぜひこうした地方の声というのを国政の中枢でも今後取り上げていただければと思います。





3 北朝鮮ミサイル発射実験への対応 

●知事

 安全・安心の鳥取県の地域づくりでありますが、北朝鮮の動きが先鋭化をしているわけです。このたびも3,700kmにも及ぶのではないかと言われる高高度の発射によるミサイルの打ち上げがありました。これは北海道の沖合い、だいたい200kmぐらい、積丹半島の200kmぐらいのところ、そうしたところに落下したということで、もう目と鼻の先のところに日本の本土があるというようなところまで来ましたし、ICBM[大陸間弾道ミサイル]ではないかということでの検証が今までもなされてきましたが、ICBMとしては1万kmを超える射程であるというのがアメリカや韓国等々いろんな分析で出てくるようになってきました。

 そういうなかで、私どもとしてもこうした万が一のときに備えた訓練なり、マニュアル作りを進めなければなりません。このたび、8月19日に鳥取県琴浦町で内閣府と合同によります避難訓練が行われることになり、徳万地区がその地区として子どもたちも含めた避難[訓練]が行われることになりました。ただ、先般、またミサイルの発射があったということもございまして、対策の会議のなかで指示をさせていただきましたが、あわせて、この機会に県の職員によります模擬訓練というのもこの県庁で行ってはどうだろうかと考えており、それに向けて、まずはミサイル対策のドラフト[素案]、これを鳥取県として策定をしてそうした訓練をやってみて、検証してみるのがよいのではないかと考えております。

 ミサイルの発射事象というのは、従来想定の中心でありましたテロリストによる襲撃などの国民保護事態とは若干ケースが異なりますし、展開が違うわけであります。まずは初動におきまして今こうしたマニュアルのドラフトを、書いているところなんですが、初動におきましてミサイルの発射の情報がある、それでそれを県民の皆さまに周知をする、Jアラートいうシステムもあればエムネット[緊急情報ネットワークシステム]というシステムもあります。そして、それに基づいて避難をしていただく、安全なところにまずは身を寄せてもらう、屋内退避であれば窓から遠いところにいっていただく、こんなようなことをやるわけでございます。それから次のステップとしては、それは今度は着弾をします。今回であれば40分以上飛んでいたんですが、直接日本をということになりますと10分そこらで着弾しかねないわけであります。それで、着弾の以降のことについてのマニュアルが特に整備が足りないところでありましたが、先般も内閣府とも協議をし、我々もイメージを今膨らましているところでありますが、国の方から着弾位置についての情報を入手すると、これが1つの出発点になろうかと思います。

 そこにおきまして3つのことを大きくやらなければならない。1つは、避難であります。それから2つ目には救急救助であります。それから3つ目には検知を行いまして、その危険の度合いというものを、判定をしていく必要があります。避難につきましては、先ほどの延長のような話になりますが、実際にまだ危険があるということになれば避難区域というのを設定をしましてそこのかたがた逃げていただくということになります。実は国民保護の場合は災害対策と違いまして、国の方の指示で避難の区域設定が行われるとか、避難の指示につながっていくというような流れではあるんですけど、現実的な対応も含めて、私どものマニュアルを考えてみる必要があるのではないかなと思いますし、そうしたものも今回必要性について庁内の訓練でも検証してみたいと思います。

 また、そうしたことと合わせて救急救助でありますが、これについては消防のほうの役割が大きいと思いますし、DMAT[災害派遣医療チーム]を初めとしたそういう部隊の派遣、これも現地の状況を把握しながら派遣をお願いをするということになるのではないかと思います。

 こうしたことと並行して国民保護事態、ミサイルの場合に必要なのは検知でございまして、果たしてどういう類のミサイルなのか、そこには核の可能性だとか、あるいはバイオ兵器の可能性だとか、通常の爆発だけでない可能性もあります。それは特殊な能力を持った部隊等もございます。また、県の方では[衛生]環[境]研[究所]のような分析の職員もいる、そういうなかで検知をしまして、ホットゾーンというんですけども、ここは危険だよという危険区域というものの設定をする、それによって危険区域と危険区域以外とで対策を分けていく、こういうことも必要になってくるわけです。

 この辺が通常の災害対策とは違うところでございまして、この辺をどういうふうに上手く迅速に進めていくのか、なかなか難しいこともあろうかと思います。特に、国の方に国民保護対策本部がおかれて、災害対策とは違いまして、指揮命令系統のなかで都道府県知事が動く、さらには市町村が動くというようなことになっております。ですから、そこのところの連絡調整をどういうふうにやって、速やかに手続きをとっていくのか、そうしたことなど、通常の災害とは違った展開が想定されます。こういうようなことをいろいろと盛り込んだ鳥取県独自のミサイル対策のマニュアル、そのドラフトを、できれば[8月の]盆ぐらいには整備をして[8月]19日にそれを各部局共有した上で、それが実行可能なものかどうか検証をするというようなことをやってみて、さらに次のバージョンアップなどにつなげていって、最終的なマニュアル策定へと結びつけていく、こういうことをまずは取り急ぎやっていこうと考えております。





4 原子力防災 

●知事

 原子力安全対策につきましては、この来週[8月9日]になりますけども、避難の訓練を住民の皆さま含め200名ぐらい参加していただいてやろうということにいたしております。今回、船舶に初めて住民のかた、乗り込んで訓練に参加していただく、これ、境港から鳥取港へということであります。あるいは県の防災ヘリが海上保安庁の巡視船に着艦すると、こういうことも含めた従来よりも一歩進んだ訓練をさせていただこうと思っております。

 この原子力安全対策では、兼ねて懸案になっておりましたのはヨウ素剤の事前配布であります。それで、[安定]ヨウ素剤につきましては、私どもはUPZ[緊急時防護措置準備区域]と言われる30km圏内があります。ただ、PAZ[即時避難区域]と言われるような一番狭い範囲とはちょっと違うところで対応は違うわけでありますけども、ただ、今までもいろんなご意見があって、事前にそうしたヨウ素剤の配布を認めるべきではないだろうか、こういうご意見もございまして、境港、米子両市の考え方をもとにやらなければならない対策でございますので、そうした協議をこれまで行ってきたところであります。

 そうしたところ、このたびですね、米子市の伊木[隆司]市長と境港市の中村[勝治]市長が話し合いを直接されて、いろんなテーマについて意見交換をされたわけです。そのなかにヨウ素剤の事前配布については、これを前に進めるべく検討しようというようになったというふうに伺っております。私どもは、これは地元の自治体の考え方に従って、県の方で備蓄しているヨウ素剤というものをお渡ししていくというのが筋合いだと考えております。従いまして、今回の両市の話し合いを踏まえまして、ヨウ素剤の事前配布に向けて配布マニュアルがございますが、その配布マニュアルの改正に着手することにいたしたいと思います。それで、この配布マニュアルの改正にあたりましては、当然のことながら両市とまずはよく協議をする必要がありますし、それからこれ薬でございますので、事前配布を受けるときに問診を受けることが想定されています。これ地域によっていろいろやり方もあるようなんですけども、そうした問診等の役割もございますので、医師会の方にも説明をし、ご理解を得ながら作っていく必要があると思いますし、また、薬剤師会もそうした薬剤使用につきましてご協力をいただきます。そうした関係機関とも協議をさせていただければと思います。また国の方には、このヨウ素剤の配布は国費で受けるものでありますので、そうした予算確保につきましても、今後働きかけを行っていく必要があります。

 現状申しますと、鳥取県は他の周辺地域とは違いまして、前倒しでこうした原子力安全対策というものを進めてまいりました。従いまして、必要なヨウ素剤の数は確保されています。ですから、後はそれを事前に配布をするかどうか、これ、市町村を通じてということになりますので、米子市、境港市両市の体制が整えば速やかにそれを行える体制を取りたいと思います。また、併せて、私どもの方で策定しております原子力安全対策の地域防災計画につきましても改定をする方向でこれから手続きを取らせていただきたいと思います。これから具体的に、その事前配布のやり方を詰めていくことになりますが、そうしたことでマニュアルの改正に着手したいと思います。





5 鳥取県中部地震を受けた住宅再建支援、被災者住宅支援 

●知事

 [鳥取県]中部地震対策で先般[7月31日]中部の市長さん、町長さんと膝を交えたお話し合いをさせていただきました。率直な意見交換をいたしたところであります。その結果を踏まえて、今後方針を考えていくことになりますが、1つには、来年度[平成30年度]以降のことになりますけども、今、基金[鳥取県被災者住宅再建支援基金]事業で行っております30万[円]までの一部損壊支援も含めた基金をどうしていくのか。それからこのたびは緊急避難的に県の方でさせていただきましたが、10%未満の損壊率の場合の支援金、こうしたものの扱い、こうしたことについても協議をしたわけでありますが、現在の大枠を今後も維持していくことで協力していくべきだという方向性では一致できましたので、最後は今後詰めていかなければなりません。例えば基金の積み方であるとか、どういうような事業スキーム[枠組み]で今後考えていくのかとか、最後は詰めていくにしても、こうした基金の扱い等も含めて、今回中部地震でやった大枠を維持しながらやっていく方向で、市町村と今後調整を進めていくことになると思います。

 また、公営住宅の入居の関係でありますけども、強く町長さん、市長さんから懸念されましたのは、被災の状況が固定化しないようにということがありました。これについては丁寧にこうした新しい生活を始める支援を行うことが1つ考えられるかなと思います。あと併せて所得が高い人たちが、ただ公営住宅の方が居心地がいいのでここに住みたいといった場合に、やはり有償に切り替える部分があるのではないかというご指摘があったことでございます。こうしたことなどを踏まえて、例えば所得が高いかたについて長期的に、今入居している被災者支援の公営住宅に入居される場合には有償に切り替える場合もあること、こういうことも折り込みながら、1年という、そういうことも想定をして期限延長について具体的なスキームを考えていくことになると思います。
 
 すでに北栄町は2年ということで割り切っておられましたし、湯梨浜町、それから倉吉市も延長していく可能性と言いますか、その必要性についてはそれぞれ認識もされたところでございまして、あとはそうした細部を詰めていくことになるかなと思います。なるべく早くこれ決めていきませんと入居者のかたの将来設計にもかかわりますので、できるだけ早く関係市町と協議を整えたいと思いますし、県としての考え方は、これは最終的にはそれぞれの県は県、町は町、市は市で管理するものでありますので、県として最終決定を行うことで安定的な被災対策につなげてまいりたいと考えております。





6 関西広域連合委員会、ふるさと知事ネットワーク 

●知事

 明日[8月3日]は関西広域連合[委員会]が開催をされまして、関西経済連合会や市町村長との協議をすることになります。そういうなかで、このたびロスオリンピックが2028年、2024年がパリのオリンピックというふうに[開催地が]決まってきました。そうしたことを踏まえて万博[2025日本万国博覧会]のことも大きなテーマになるかと思います。これは関西一円、その一円といった場合に鳥取も含むことでの年頭においていきながら、やっていこうという方向性を今関西広域連合でも話し合っておりまして、これからオリンピックの方も決まってきて、万博がどうなのか、特にパリは万博とオリンピックと両方にエントリーしているという状況でございまして、そうしたことにどういうふうに影響していくのか、今後こんな議論が出てくると思います。そういうなかで、関西との連携による今後の将来戦略を話し合うことになるのかなと思います。

 それから、来週の月曜日[8月7日]、火曜日[8月8日]でありますけれども、これは[自立と分散で日本を変える]ふるさと知事ネットワークという組織がございまして、隣りの島根県の溝口[善兵衛]知事、あるいは福井県の西川[一誠]知事をはじめ、8人の知事と、それから1人副知事さんが鳥取で集結することになります。そのテーマとしてこれまで話し合ってきておりますのは、鳥取県中部地震がございましたので、その被災状況も視察をしてもらいながら、こうした災害対策、それから絆を活かした防災等の対策、こういう災害に強い地域づくり、支援のあり方などを議論していく場にできればと開催地としては願っております。

 あと、喫緊の課題として、地方における高等教育機関の役割、こうしたこともテーマとして取り上げ、議論をしようというようなことになっております。全国各地から知事さんがやって来られます。そうしたなかで、実りの多い議論をし、また被災地の実情などを見ていただいたり、鳥取県が砂丘やあるいは砂像、砂の美術館などいろいろ取り組んでいる状況なども見ていただいて、お互いの共通理解を深めたり、今後の政策提言、行動に結びつけていければというふうに考えております。





7 企業進出等の動き  

●知事

 このたび、株式会社メイワパックスとの協議が整いまして、8月17日に調印式をする運びとなりました。具体的な製造されるものは、包装ということでございまして、そういう最終工程ですね、包みの最終工程、例えば今もそちらで作っています洗剤の袋であるとか、ああいうものいろんな食品の袋である、そういうのを作っておられますが、最近は医療用のパッキング、これが付加価値が高く、この辺を足がかりにして、今、急成長されていまして、海外にもネットワークを張っている企業さんであります。[兵庫県]但馬にも製造拠点がございまして、こういう但馬の製造拠点とも絡み合いながら鳥取でのサイトを運用していくということになるのではと期待をされているところであります。

 詳細はこれからまた、会社側から詰められるということになろうかと思いますが、来年[平成30年]、その開業を目指してやっていくということで大方の方向性の合意ができました。そのため、調印式をしようということになったところでございます。また、世上報道されているJDI[株式会社ジャパンディスプレイ]につきまして、鳥取にもその拠点の工場がございます。今、世上報道されているところでは、石川工場、能美工場、それから江蘇省の中国の工場、こうしたところを閉鎖をし、石川県のなかで言えば、1,300人のうち500人を配置転換をするとか、そういうような報道が出ております。当方にも決して影響し得ないものでもないのかなと思われる節もないわけではありませんし、また、実は当方は鳥取の工場で、これ自動車に車載する液晶パネルの製造など、そうした石川県とかでやっているのとはまた別のものを作っているということがあるんですが、これについて製造を拡大するという、従来から協定を結んできた事業もございます。

 今、投資も行われてきているところでございます。この辺の先行きについて、ぜひ私どもとしては計画どおり、この地元の鳥取工場サイトを発展させていただきたい。難しい局面だろうとは思いますが、JDIにそうした考え方をお伝えをし、JDI側のお考えも聞く必要があると考えております。報道が出てまいりましたので我々としても今問い合わせをしているところでありますし、できれば今月中にでも東入來[信博]会長とお話し合いをするなど、直接向こうの考え方をお聞きをしたいと思い、今申し入れをしているところであります。これまでも有賀[修二]社長を初め、JDIの幹部とはコミュニケーションを取ってまいりまして、鳥取のサイトについては理解を得ていると考えておりますが、今回の経営についての発表が近々出るというようなことでございますけども、鳥取工場の活用、発展を働きかけてまいりたいと思います。





8 観光、インバウンドの動き 

●知事

 観光につきましては、今シーズン、夏のお盆の時期、全日[本]空[輸]は予約が伸びている状況だと伺っています。また、JRやバスは横這いの状況のようだと伺っているところでございますが、ぜひ、インバウンド[海外からの誘客]も含めて賑いを作っていく必要があります。今日[8月2日]、タイにおきましてこうした観光のプロモーションを合同で行っているところであります。先月の状況は香港[国際]航空が搭乗率73%、エアソウルが68%でありまして、香港航空は少し沈みましたが、エアソウルの方は伸ばしたという格好になってきております。もっと可能性を探る意味で星空等を活用したツアー造成につきまして、この週末、香港から旅行会社を招聘をして旅行商品開発に向けて働きかけをしようということをやるなど、さらなる展開を目指してやってまいりたいと思います。

 1月から5月までの[鳥取県外国人観光客宿泊者数の]統計が出ましたけれども、この間4万5,000人、10%強の外国からのお客さま、宿泊客の伸びということになりました。ぜひこうした勢いで進めていければと思いますが、内訳を見てみますと、やはり香港のお客さまがかなり増えているということでありまして、鳥取県の観光の新展開図っていければと考えているところでございます。





9 第11回全国和牛能力共進会宮城大会に向けて 

●知事

 また、和牛につきましては、昨日[8月1日]いよいよ肉牛の部の候補牛8牛が決定をし、種牛の部18牛と合わせまして26頭の牛が固まりました。全共[第11回全国和牛能力共進会宮城大会]が宮城[県]で開催されます。この壮行会を来週[8月]9日に大山寺、これは元々牛の守り神としての役割を歴史的に果たしてきたところでありますが、大山寺でそうした激励会を行うことになりました。いろいろと期待も高まっておりまして、地元としても最後の仕上げ、応援をしてまいりたいと考えております。



10 手話パフォーマンス甲子園 

●知事

 今日[8月2日]、審査会が開かれ、明日[8月3日]発表ということになりますが、いよいよ[第4回全国高校生]手話パフォーマンス甲子園、10月1日に開催をされるものの予選会がスタートをしました。今回も50チーム以上が参加をする大規模な大会となり、20チームにこの予選で絞るということになります。新たな感動、爽やかなパフォーマンスを鳥取の地でお待ちを申し上げたいと思います。



11 今後のイベント等 

●知事

 夏休み本番で、この週末など多くの行事も開催されます。8月4日に[第61回三朝温泉]キュリー祭が行われ、8月5日、6日には[倉吉]打吹まつりが倉吉[市]で開催され、5日はめうのフェスティバル[打吹まつり×めう誕生祭♪]も行うという「ひなビタ♪」の活用もされることになりました。また、5日、6日は貝がら節祭りがあり、貝がら節の総踊りなど、賑やかな夏がやってくるわけであります。

 今、東京の方では奥大山のコマーシャルをサントリー[ホールディングス株式会社]さんがされていることにちなみまして「#星すげぇぇ」という、この奥大山をモチーフにして大山の物産展をアンテナショップ[とっとり・おかやま新橋館]で開催をしているところでございます。いろいろと私どもの方でもいろんなかたちで鳥取の情報発信をしてまいりたいと思います。ぜひ、多くのかたがたに来ていただき、賑わえばと考えておりますし、県民の皆さまもお楽しみをいただければと思います。ただ、台風5号の進路が今後定まってくると思いますが、今沖縄[県]の方へ向かっているようだというふうにだんだんと予測が固まってまいりましたが、そのあと来週になりますと日本の本土の方に旋回をしてくる可能性も今ございまして、こうした情報にも御注意をいただきながらお楽しみをいただければと思います。私の方からは以上です。





12 安定ヨウ素剤の事前配布 

○産経新聞 坂下芳樹 記者


 各社、ご質問、どうぞ。



○山陰中央新報 原田准吏 記者


 ヨウ素剤の、原発の関係のことでヨウ素材の事前配布のことなんですけども、今後どれぐらいのスケジュール間というのを想定されているのかということと、それからいろいろ詰めていかないといけないことがあると思いますが、そのポイントや課題についてどのように認識をされていらっしゃいますでしょうか。



●知事


 これは米子境港両市が実際にそれを望まれるかたに差し上げるというプロセスになろうかと思います。従いまして、両市と十分調整をしなければいけませんし、県の方は今備蓄しているものをいわば放出するようなかたちで事前にお渡しをすると、今持っているものをですね。本来であれば集結場所で配るとかいうことが想定されていたものでありますが、その一部を希望者のかたには事前に配布をするというものであります。ただ、これ薬でありますので、やはり適正に管理をされなければなりません。それをそれぞれのご家庭でやっていただく、いわばシステムが整う必要があります。ですから、医師会であるとか、薬剤師会とも調整をかけながら両市の方で、じゃあ具体的にこういう手順で配布をしていきますというのを作っていただき、それを関係者にも理解と納得を得て、それで制度設計をすることになります。これにどれほど時間がかかるかということだと思います。


 1つは、適正な管理がなされることでありまして、過去そうした意味でヨウ素剤が紛失をしてしまったということが社会的に取り沙汰されたこともございました。また、これ3年ほどしますと、薬の有効期限が切れますので、その更新をしていくということもございます。基本的には希望者にお分けをするということになるんだろうと思うんですが、その辺の調査のやり方とか両市の方でご検討をいただかなければならないこともあろうかと思います。それで、今とりあえず両首長さんが話し合っていわばゴーサインを出されたというところでありまして、あちらもそれぞれ事務的な検討が始まると思いますが、県としてもそれに異存がないことを申し上げ、速やかに整い次第提供していくということと、いわゆる技術的援助といいますか、それが円滑に進むように、県の方でも環境づくりをさせていただきたいということであります。



○山陰中央新報 原田准吏 記者


 いろんな医師会とか、そういう関係機関も入って検討していかないといけないこともあると思うんですが、例えば協議会方式みたいなことで、その関係機関が集まって議論するようなことっていうのはあるんでしょうか。



●知事


 とりあえず、我々で今想定したのは、医師会に我々の方から説明に行くのかなと、そのときに両市も入ってもらって行くのかなとか、そういうことでございまして、協議会を作るところまで両市が考えられるかどうかだと思います。今、近隣の先例としては松江市さんがありますので、松江市さんのやり方というのも一つ参考になるのではないかなと思います。松江市さんの場合、ただ、実際に事前配布をしているのは0.2%だそうでありまして、正直申し上げてもう持っていたいという人がたくさんいるわけではなくて、やはりいざというとき、自分は服用できる態勢でいたいというご希望のかたに事前にお分けをしているというのが本来でありまして、爆発的にこれでやり方が変わるということでも多分ないんであろうと思います。ただ、これ実際住民のかたのお気持ちに沿ってやっていくのが第一だと私は思っておりますので、両市でそういう事前配布の方向性を出されたことは評価させていただきたいと思っています。



○日本海新聞 北尾雄一 記者


 今の関連なんですけど、子ども向けのゼリー状の液剤も県は備蓄されたと思うんですけども、これについても同じような扱いということになりますでしょうか。



●知事


 そうですね、これも同じ扱いで、今本当に小さな年齢のかたの小さなゼリー薬しか開発されていません。ただ、それも当然ながら必要に応じてお出しをして、今備蓄している分を開放していくということになろうかと思います。ただ、その際に特に小さなお子さんの場合、皆さんもご心配なわけでありまして、お医者さんの服用指導とか、そうしたことも併せてやっていかなければいけないと思います。そういう意味で、両市はもちろんのこと医療関係者との調整も必要ではないかと思っています。



○日本海新聞 北尾雄一 記者


 改めてこの事前配布に向けた準備をこれからさえることによって、その周辺地域の安心をどういうふうに確保したいかというその狙いのところももう少しお願いします。



●知事


 結局、原発って、万が一の事故があった場合に、どういうふうに展開するかわからないわけですよね。それで、[東日本大震災における]福島[第一原子力発電所]の事故のことを皆さん念頭においておられまして、やはりあのときにもう家の中で服用しておけばよかったと、つまり外に出るときに予防的に服用するという場合があるわけですよね。それで、そういうようなことを考えて、今、屋内退避がEPZは基本になっていますけども、そうしたことも考えてやっぱり持っておきたいという、そういうお気持ちというのは当然ながら理解できるわけであります。それで、ただ、今までちょっと体制が整ってなくて、両市の方でも事前服用は認めないというやり方をとっておられましたので、今まではなかったんですけども、今回、方向転換をしようということでありますから、それによってより住民のかたの気持ち、お気持ちに沿った避難が実現するんではないかなと思っております。






13 北朝鮮情勢を受けた対応 

○中国新聞 小畑浩 記者


 すみません。北朝鮮ミサイル関係の案件で、マニュアルをこれから作ってみようということなんですけれども、そのミサイル発射という想定のなかで、知事も国に対して要望もされたと思うんですが、特に船舶にどうスムーズに連絡がいくかとか、そこでどう対策するかというところも1つのポイントかと思われるんですが、現状とその現状認識ですね、課題と現状認識等、こういう方向でやるべきであるとか、国にはこういうふうにやってほしいとかいうところがあれば改めてですが、お願いいたします。



●知事


 先ほど申し上げたのは、本県の方のマニュアルでありまして、当然ながら初動のタイミングで我々のパイプを通じても漁船サイドに連絡がいくように、ミサイルの発射についてお伝えをすることを盛り込んでいきたいと思います。ただ、先般も内閣府の高橋[清孝]危機管理監に強く申し上げましたけれども、現実問題は日本海のかなり北の方でも操業していたりします。従いまして、この山陰に落ちなくても、例えば今回も小樽の近海では6隻イカ釣りが操業していたり、それからその前に7月4日ですか、のときかな、大和堆に落ちましたけれども、そのときも大和堆の方はもともと私どもベニズワイガニの漁の関係がありまして、海底清掃などの作業をするなど本県漁船も立ち入る地域でございました。


 こんなようなことで漁船はやっぱり本土防衛とはまた違った観点なんですね。海の上にいてそのミサイルの危険にさらされるということなので、別途連絡網を作るべきだと。これが当県の主張でございまして、高橋危機管理監にも強く申し上げました。Jアラートは1つの完結したスピーディーなシステムだと思います。すなわちどっかに着弾しそうだとなりましたら、本県で言えば中四国という広範な地域で着弾の可能性があるような場合に、Jアラートが鳴るというシステムであります。ただ、漁船の方は、これ本土の着弾がその前提条件になっていますのでJアラートとは関係ないわけですね。そのシステムの外にいます。現在はいわばマニュアル的に伝言ゲームで漁船の無線基地局に連絡がいき、そこから流れていくというようなことなんですけど、だから、これ、ぜひ直接漁船の方にも間違いなく連絡がいくようにシステムを作ってもらう必要があるんじゃないだろうかと、これを申し上げたわけです。高橋危機管理監は要望の趣旨はよくわかったとおっしゃってくださいましたが、ただ、これ予算もかかることなので関係の省庁の方によく話をしたいというのがその日の答えでありました。今後もこれぜひフォローして、漁業操業の安全確保について政府に強く申し入れをしてまいりたいと思います。



○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者


 すみません、そのミサイル問題について、ちょっと知事のほうの認識をお伺いしたいんですけども、4月からいろいろ危機管理局を中心に警戒対策を取っていらっしゃると思うんですけれども、4月の段階と現在の段階とこのミサイル問題どの程度切迫度が増しているっていうふうに、知事ご自身はお考えでしょうか。



●知事


 これ、世界的にも認識が変わり始めていると思いますが、ICBMの能力を北朝鮮が具備したのではないだろうか、この辺が焦点になった数か月だったと思います。それでここ最近の打ち上げからしますと、そういう意味で国際的な理解としては、ロシアは別でありますけども、大陸間弾道ミサイルに相当する攻撃能力を北朝鮮が具備したのではないだろうか。こういうように今変わり始めています。そういうなかで、現在アメリカ、韓国、日本そうしたところを中心にしまして、不測の事態に対応しなければならない、そういう発言も出始めているところでありまして、春と比べるとある意味、このミサイルについての危機感は関係諸国で高まっていると見るべきではないかなと思っております。

 
 私どもは地方の現場でありまして、外交防衛の権能を担っているわけではございませんが、ただ、万、万が一のときに、それに備えておき、少しでも被害を減らしたり、また被害から逃れる手段を整えておく必要があります。前回、知事会でも議論はございましたけれども、まだまだ国全体でそこは整っているとは思えないんですね。もちろんミサイル防衛システムなり、なんなりという、そういう防衛手段の検討も当然必要でありますけども、あと、併せて国民保護関連の体制を、整備をしていくことも地方側でやっていかなければならないことだろうと思います。これは災害対策とはかなり違う面があるんですね。

 災害対策は先般の中部地震のときもそうでしたけども、国の指示をあれこれ受けたことはあんまり正直ないです。国がむしろあんまり手伝ってくれなくて、我々が、もうほかの自治体にも呼び掛けてとにかくどんどんやってしまって、というのがこないだの災害対策でありましたけども、災害対策あれでいいんですが、国民保護事態の場合は非常に国の中枢との一体的な動きができなければ、うまくいかないところもございまして、その辺の大きな違いがあること、これを我々としても考えながら対策を組まなければなりません。従いまして、今、こうしたさまさまな動きを考えればマニュアル作り、ミサイルということを想定をしたマニュアルが今ないわけでありますので、そうしたものに私たちも着手し、まずはドラフトを作ってみようということにさせていただいた次第であります。



○日本海新聞 北尾雄一 記者


 今のお話なんですけども、先ほど現実的対応を含めてマニュアルが必要だということで、一方で、今も国の命令、指揮系統に緊急国民保護事態の場合入るということなんですが、マニュアル作る上で、避難とか救急救助とか、検知とかさっき3点ほど先ほどおっしゃられましたけども、国から情報がなかったりとか、それから具体的な指示がない場合でも独自に動くようなそういうようなところまでマニュアルで整備しとくということになるんでしょうか。その国との整合性みたいなのはどういうことになるんでしょうか。



●知事


 これ、法的なことから言いますと、国が例えば避難区域をセットしたり、ホットゾーンと言われる危険区域をセットしたり、そういう行為が必要になります。ただ、現実問題として目の前でもうすでにミサイルが落ちているとか、そういうのが分っていて、国から何も連絡がないときでも、我々は動かなければならないだろうと思います。そういうことも含めて現実的な対応も含めたマニュアルが必要ではないだろうかというふうに申し上げたところでございます。実は、先般、高橋危機管理監とも率直なこの辺の意見交換をしたんですが、国は必ず連絡するという趣旨をおっしゃっていました。その辺が実は地方側に見えてないですよということもこちらから申し上げたんですね。この辺までは十分政府と地方自治体とのコミュニケーションができていない部分ではないかなと思うんです。

 そういうことすら分らない状態でとりあえず対策をやれと言われて困っている自治体の状況があるんですよと言ったら、高橋危機管理監はそういうことですかというようなお話をされていましたけれども、国の方も当然ながらミサイルが飛んでくる方向は確知していると。その確知した上で着弾点というのもそれは当然国の方では分って、その関係自治体との連絡もとるであろうということを言っていました。ですから、我々としてはそれを想定しながらマニュアルを組めばいいのだろうと思うんです。ただ、その後の展開として実際に目の前に危険区域とかとはまた違ったところで、何か物事が起こったとき、どうするかとか、その辺はやはり想定どこまでできるかはありますけども、ある程度対応し得るようなそういう組織の作り方をしておかなければなりません。そういう意味でマニュアルのドラフトを考えてみて、8月19日[の訓練時]にまずそれを試してみるということからスタートして、何時いかなるときでも即応をできるような体力というのを作っておきたいと思っております。



○日本海テレビ 前田俊博 記者


 知事、先般は、ついこないだ鳥取県中部の方で防災基準の会議が開かれまして、ミサイルのマニュアルについて話し合いになったなかで、ここ数カ月の見通しは知事のおっしゃるとおりだと思いますけども、急がれるところもあると思うんですけども、今年度内にも策定したいんだというような話が出ていたんですけども、その辺ですね、県版とか市町村版とか連携するところもあると思うんですけども、その辺のちょっと目途についてちょっと。



●知事


 はい。今、8月19日[の訓練時]にとりあえずまず練習しようということを言っていまして、それに向けて共有するドラフトを持ってやってみると、ここで検証します。おそらく2月になると思いますが、もっと大掛かりな内閣府との共同訓練を今予定をしています。それまでにそうしたマニュアルのあり方も詰めていければよいのではないかなと思っております。今、万が一ただいま何かあったときにはそのドラフトで対応できますし、それからそのマニュアルを作りかけのものも今後使えるでしょし、それで2月のタイミングではマニュアルを市町村とできれば共有しておいて、また一応完成したといってもまたその後修正していくというようなことでよいのではないかなと思っております。今まだこの辺が白地でございまして、前回も庁内で演習しましたが、若干混乱もどうしても出ましたので、そうした手順で、今年度を1つの目途として策定を急いでまいりたいと思っています。






14 デフリンピックでの鳥取県選手のメダル獲得 

○日本海新聞 北尾雄一 記者


 すいません。デフリンピックの関係でお伺いしたいんですけども、特別顕彰を設けられるということですが、この先ほどこれまでこのデフリンピックのメダルというのがクローズアップされなかったというのがありますけど、障がい者のスポーツのなかでこの聴覚障がい者の競技というのが、パラリンピックの種目とはまた別にこのデフリンピックというのがあるんですが、知事のこのデフリンピックの特別顕彰を作られようと思った思いみたいなのを、先ほどクローズアップされなかったというのをおっしゃいましたけど、もう少し思いの部分を詳しく教えていただけませんか。



●知事


 はい。今回、実はトルコ、サムスンで開催されましたデフリンピック、日本選手団は過去最高の金メダルを獲っています。しかし、どれほど報道されているかっていうこともあるわけですね。世界水泳選手権の方がよほど取り上げられているのかもしれませんが、聴覚障がい者の皆さんにとりましては、これが自分たちの最高の大会であって世界の強豪と争う場であると。それで、いわばここを目標にしてトレーニングを積んでおられるわけです。もちろんパラリンピックやオリンピックというのもあるんでしょうけれども、基本的にはパラリンピックにデフリンピックのかたがたは出られる仕組みになっていませんし、じゃあ、オリンピックに出られるかというとオリンピックを目指せば体力の面で目指せなくはないんでしょうが、ただ、なかなかハンディキャップも乗り越えながらということになりますので、やはり目標としては高すぎるのかもしれません。


 従いまして、現状を即して考えれば、そうした聴覚障がい者のかたの最高峰の舞台、デフリンピックというものをもっと社会的にも認知も高める必要があるんではないかなと思います。そういう意味で単なるスポーツ顕彰を出すというのが事務方の通常の考え方で、そういうお話も実はあったんですけども、ただ、それでは区別がつかないだろうと、やっぱりオリンピックの金メダルやあるいはパラリンピックの金メダルにも相当するような重みのあるのもとして、鳥取県としては特別顕彰を考えたいと、こういうことであります。障がい者スポーツの振興の1つの梃になればと考えております。





15 株式会社ジャパンディスプレイへの対応 

○時事通信 滝野瀬雅史 記者


 すみません、JDIの件ですけども、その会長、社長含めて面会を申し込むような話をされていましたけども、そのあたりちょっと何時ごろとか、どういった内容を協議したいとかっていうのを具体的に教えていただいてもよろしいでしょうか。



●知事


 これ、報道がつい2日前[7月31日]くらいですかね、出たと思います。それで、早速今、申し入れをしておりまして、会社のトップマネジメントのかたと私どもとでコミュニケーション取りたいということを申し上げております。その趣旨というのはたぶん来週[8月9日]だと思いますけども、今回の経営改革案が公表されるんですね、どういうわけかその前に、今その石川県の工場のことなどが出てきているようなんですが、全貌はまだよく分りません。それで、そういう経営改革がなされていくなかで、JDIさんも正直ある意味生まれ変わらなければならない、迫られているわけですね。それで、そういうことのなかで鳥取の工場というのは私たち立場からいえば、これは自動車の車載関係であって利益も上がっているし、将来についても経営見通しもここは立ち得る分野だと思っています。

 さらにここに他の分野、つまり典型的にはスマホの端末に入れるようなものが主流なんでしょうけど、そういうことは石川工場などでやっているんでしょうが、それ以外の分野のところの1つの機軸として鳥取は活用できるんではないか、こういうふうに我々も考えております。現にこうした我々の思いに応えてJDI側もこれまでは投資という計画も作り、それを今実行しかけているわけであります。それで、これをぜひやっていただきたいと。それで我々も当然応援しますよということを我々としてはこの機会に申し伝えたいというふうに思っております。JDIさんもなかなか大変な状況でありましょうから、当然ながら我々もその経営ということには理解をするものではありますけども、今後のJDIさんの経営戦略のなかでも鳥取を活用することは十分考えられるのではないだろうか、そういうふうに思っておりまして、話し合いができればということです。それで、東入來会長とはまだ私も面談したこともございませんで、そうしたトップマネジメントとお話し合いできないだろうかと、できれば今月中にということで今お話を申し上げているところです。



○時事通信 滝野瀬雅史 記者


 申し込みというのはいつごろされていたんですか。昨日。



●知事


 ええ、それは昨日[8月1日]かな。このたびやっております。それで、前からやっぱりお会いしなきゃいけないことは申し上げていたんですけども、報道がなされて速やかにまた改めて申し出をいたしました。






16 鳥取県中部地震を受けた住宅再建支援の検討 

○日本海新聞 北尾雄一 記者


 中部地震の関係で、先ほど住宅の一部損壊支援金の関係で大枠を維持する方向性で今後調整するというふうにおっしゃいましたけど、この大枠というのは改めてちょっと教えていただけますでしょうか。



●知事


 一番のポイントは、一部損壊の扱いのところだと思います。それで半壊以上のところは、あんまり異論はないところでありまして、今回踏み出したのが一部損壊、一部損壊も含めた制度設計を考えていくということで市町村と調整をしてまいりたいと思います。今後、町村会や市長会も開かれましょうから、そういう場でも議論をさせていただきたいと思いますし、個別にも当県の職員が調整の汗をかかせていただいて、なるべく早く、この秋ごろには目途をつけないとそれぞれの市町村の予算編成もありましょうから、新年度[平成30年度]に向けてこの秋遅くても冬までには確定していかなきゃいけませんので、協議を急ぎたいと思っています。



○日本海新聞 北尾雄一 記者


 県が独自に行った1万~5万円の修繕支援金、こちらについてはまた別枠で県として次の災害なんかに向けては考えるということでしょうか。



●知事


 これは、また今後のお話し合いということになろうかと思いますが、1つの考え方としてはミニマムにでも最小限のものであっても、なんらか制度として市町村の県の共同事業で考えていくのが本来ではないかなと思いますが、いろんなご意見もありましょうから、これは今後の意見交換のなかで考えていきたいと思います。あと、10%の損壊率以上の一部損壊については今回基金事業で執行しましたが、この基金事業を維持する、あるいは若干修正しながら続けていく、そうしたことを1つの基軸にして調整するのかなと思っております。



○産経新聞 坂下芳樹 記者


 よろしいですか。では知事、ありがとうございました。



●知事


 どうもありがとうございました。





  

 ※広報課編集
  [ ]については、広報課で補足説明しています。

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